JP4985239B2 - Rfタグシステム,rfタグ及びタグリーダ - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池交換などの管理に手間を要することなく、通信距離をより柔軟に設定することができるRFタグシステム,及びそのシステムに使用されるRFタグ並びにタグリーダを提供することにある。
すなわち、RFタグは、電力蓄積部における電力の蓄積状態に応じてパッシブモードとアクティブモードとを選択可能であり、アクティブモードを選択した場合はタグリーダとの通信距離を伸ばすことができ、通信をより安定した状態で行うことができる。また、タグリーダは、RFタグからの応答により電力蓄積部の電力蓄積状態を把握できるので、その状態に応じて、以降の応答方式にどちらを指定するかを決定することができる。
すなわちこの場合、RFタグは、アクティブモードに使用可能な電源を自身で選択するので、タグリーダがRFタグからの応答を繰り返し受けて、使用させるべき電力蓄積部の選択を繰り返す必要がなくなり、処理時間の短縮することができる。また、タグリーダは、RFタグからの応答により全ての電力蓄積部の電力蓄積量を一括して把握できるので、電力蓄積量が多いものを優先して指定すれば通信を安定した状態で行うことができる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、RFタグの構成を示す機能ブロック図である。RFタグ1は、リーダライタ(タグリーダ)2より送信されるキャリア(電磁波)をアンテナ3により受信すると、そのキャリアを電源生成部4において平滑化することで動作用電源を生成する。また、その動作用電源は、例えば電気二重層コンデンサや二次電池などで構成される電源蓄積部(電力蓄積部)5に供給されて、電力が蓄積(充電)されるようになっている。尚、RFタグ1は、電源蓄積部5に蓄積された電力で例えば数分〜十数分程度の動作が可能となるよう、電源蓄積部5の容量に応じたサイズで構成されている。
(1)パッシブモード
一般的なRFタグと同様に動作するモードであり、電源生成部4より供給される電源で動作して、リーダライタ2より送信されるキャリアをパッシブ変調部11Pにより負荷変調して応答する。
(2)アクティブモード
電源蓄積部5又はバッテリ40より供給される電源で動作し、アクティブ変調部11Aにより自身が送信するキャリアを変調(例えばASK変調)して応答する。
(3)セミパッシブモード
電源蓄積部5又はバッテリ40より供給される電源で動作するが、リーダライタ2に応答信号を返信する場合は、(1)のパッシブモードと同様にパッシブ変調部11Pを使用する。
一方、受信部19は、復調部23,復号部24,キャリアセンス部25で構成されている。復調部23は、アンテナ18により受信されたRFタグ1からの応答信号を復調し、復号部24は、復調信号から応答データを復号して制御部13に出力する。また、キャリアセンス部25は、他のリーダライタが通信を行うためキャリアを出力しているか否か、またそのキャリア周波数を検出して制御部13に出力する。
図5(b)(2)は、リーダライタ2が電源番号を指定しなかった場合に、RFタグ1がリーダライタ2に返信する応答データのフレーム構成であり、図5(b)(1)のフレーム構成における「タグ電力」に替えて、RFタグ1が内蔵する全ての電源蓄積部の「電源番号」並びにそれらの「電力量」を含むようになっている。
ステップS9aにおいて、指定された方式がセミパッシブであれば「NO」と判断し、ステップS6に移行する。この場合、RFタグ1の動作用電源は、電源蓄積部5の電源V2又はバッテリ40の電源V3が選択され、応答方式はパッシブ変調が選択されることになる。
ステップS2a:NO→ステップS8a:YES(であれば)→ステップS8b
となり、RFタグ1は、バッテリ40を動作用電源として選択する。そして、ステップS7での応答において、バッテリ40を選択した結果を返信することになる。
また、例えば図7において、リーダライタ2が、電源蓄積部5,バッテリ40の何れの電力も不足していると判断した場合は、(3)においてRFタグ1にパッシブモードでの動作を指定することも可能である(その選択が可能な状況の場合)。
したがって、リーダライタ2は、例えばRFタグ1をアクティブモードで動作させる期間の長さに応じて電力が供給可能と判定される電源を選択させて、RFタグ1をアクティブモードで確実に動作させることができる。また、電源の1つをバッテリ40とすることで、電源蓄積部5の電力蓄積量が少ない場合でも、バッテリ40を選択すればRFタグ1はアクティブモードで動作することができる。
この場合、RFタグ1は、アクティブモードに使用可能な電源を自身で選択するので、リーダライタ2がRFタグ1からの応答を繰り返し受けて、使用させるべき電源の選択を繰り返す必要がなくなり、処理時間の短縮することができる。また、リーダライタ2は、RFタグ1からの応答により電源蓄積部5,バッテリ40双方の電力蓄積量を一括して把握できるので、電力蓄積量が多いものを優先して指定すれば通信を安定した状態で行うことができる。
図8は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例は、本発明のRFタグシステムを特定のアプリケーションに適用した一例を示す。これは、RFタグ1が取り付けられた荷物31が例えばコンベアなどにより搬送される場合に、荷物31の搬送位置をリーダライタ2によって検出するものである。リーダライタ2は4台配置されており、それらは例えばLANなどの通信ネットワーク32を介して、図4に示す上位装置16に対応するサーバ33と接続されている。
また、例えば荷物31の搬送途中に何らかの理由でコンベアが所定時間停止し、荷物31の搬送に予定よりも時間を要した結果、RFタグ1における電源蓄積部5の電力が過剰に消費された場合でも、動作用電源をバッテリ40側に切り替えれば、アクティブモードでの通信を継続することができる。
セミパッシブモードで動作する構成は、必要に応じて設ければ良い。セミパッシブモードに対応しない場合、図6のフローチャートでは、ステップS2ではアクティブモードか否かだけを判断し、ステップS9aは削除して、ステップS9より直接ステップS10に移行すれば良い。
アクティブモードによる通信において、RFタグが採用する変調方式は、ASK変調方式に限ることはない。
RFタグ1の応答信号に含まれる電力蓄積情報に基づいてアクティブモードによる通信が可能である時間を推定するのは、第2実施例のように、通信ネットワーク32を介して接続されているサーバ33に限ることなく、リーダライタ2自身が推定を行っても良い。
また、バッテリ40に替えて、電源蓄積部5と同じものを配置しても良い。
電力蓄積部を3つ以上備えても良い。
リーダライタ2が電源番号を指定せず、RFタグ1がアクティブモードで使用する電源を自律的に選択する場合に、アクティブモードの動作可能電圧Va以上で電圧が最も高い電源を選択するようにしておけば、通信をより安定して行うことができる。
Claims (8)
- タグリーダとRFタグとが電磁波を用いて通信を行うRFタグシステムにおいて、
前記RFタグは、タグリーダより送信される電磁波を受信するアンテナと、このアンテナによって受信される電磁波より自身の動作用電源を生成する電源生成部と、電力が蓄積される複数の電力蓄積部と、これらの電力蓄積部の電力蓄積量を検出する蓄積量検出部と、前記電力蓄積量に応じて動作モードを切り替える制御部と、前記動作モードに応じて前記電源生成部と前記電力蓄積部との何れより供給される電源を使用するかを切替える電源選択部と、前記タグリーダより送信される電磁波を用いてバックスキャッタ方式により応答信号を返信するパッシブ変調部と、前記電力蓄積部より供給される電源により自身が送信する電磁波を変調して応答信号を返信するアクティブ変調部と、前記動作モードに応じて前記パッシブ変調部と前記アクティブ変調部との何れか一方を選択する応答方式選択部とを備え、
前記RFタグの動作モードは、前記電源選択部が前記電源生成部を選択すると共に前記応答方式選択部が前記パッシブ変調部を選択するパッシブモードと、前記電源選択部が前記電力蓄積部を選択すると共に前記応答方式選択部が前記アクティブ変調部を選択するアクティブモードとを有し、
前記RFタグは、前記タグリーダで要求された動作モードで返信した応答信号において、前記電力蓄積部についての電力蓄積量を示す情報を返信し、
前記タグリーダは、前記複数の電力蓄積部の何れかを選択させるための電源選択指令を前記RFタグに送信し、
前記RFタグは、前記電源選択指令に応じて、前記アクティブモードにおいて使用する電力蓄積部を選択することを特徴とするRFタグシステム。 - 前記RFタグは、前記タグリーダからの電源選択指令がなく、且つ動作モードにアクティブモードが指定された場合は、前記複数の電力蓄積部よりアクティブモードで動作可能な状態にあるものを検出して選択するとアクティブモードで動作し、
前記タグリーダに対する応答信号において、全ての電力蓄積部について電力蓄積量を示す情報を返信することを特徴とする請求項1記載のRFタグシステム。 - 前記RFタグが備える前記複数の電力蓄積部のうち少なくとも1つは、前記電源生成部により生成された動作用電源を蓄積可能に構成されるもので、他の1つは、少なくとも最初に使用される段階で電力が蓄積された状態にある電池であることを特徴とする請求項1又は2記載のRFタグシステム。
- 請求項1乃至3の何れかに記載のRFタグシステムに使用されることを特徴とするタグリーダ。
- タグリーダより送信される電磁波を受信するアンテナと、
このアンテナによって受信される電磁波より自身の動作用電源を生成する電源生成部と、
電力が蓄積される複数の電力蓄積部と、
これらの電力蓄積部の電力蓄積量を検出する蓄積量検出部と、
前記電力蓄積量に応じて動作モードを切り替える制御部と、
前記動作モードに応じて前記電源生成部と前記電力蓄積部との何れより供給される電源を使用するかを切替える電源選択部と、
前記タグリーダより送信される電磁波を用いてバックスキャッタ方式により応答信号を返信するパッシブ変調部と、
前記電力蓄積部より供給される電源により自身が送信する電磁波を変調して応答信号を返信するアクティブ変調部と、
前記動作モードに応じて前記パッシブ変調部と前記アクティブ変調部との何れか一方を選択する応答方式選択部とを備え、
前記RFタグの動作モードは、前記電源選択部が前記電源生成部を選択すると共に前記応答方式選択部が前記パッシブ変調部を選択するパッシブモードと、前記電源選択部が前記電力蓄積部を選択すると共に前記応答方式選択部が前記アクティブ変調部を選択するアクティブモードとを有し、
前記タグリーダで要求された動作モードで返信した応答信号において、前記電力蓄積部についての電力蓄積量を示す情報を返信し、
前記タグリーダより送信される電源選択指令に応じて、前記アクティブモードにおいて使用する電力蓄積部を、前記複数の内から選択することを特徴とするRFタグ。 - 前記タグリーダからの電源選択指令がなく、且つ動作モードにアクティブモードが指定された場合は、前記複数の電力蓄積部よりアクティブモードで動作可能な状態にあるものを検出して選択するとアクティブモードで動作し、
前記タグリーダに対する応答信号において、全ての電力蓄積部について電力蓄積量を示す情報を返信することを特徴とする請求項5記載のRFタグ。 - 前記複数の電力蓄積部のうち少なくとも1つは、前記電源生成部により生成された動作用電源を蓄積可能に構成されるもので、他の1つは、少なくとも最初に使用される段階で電力が蓄積された状態にある電池であることを特徴とする請求項5又は6記載のRFタグ。
- パッシブモード,並びに内蔵されている複数の電力蓄積部の何れかを利用したアクティブモードの何れでも動作可能に構成されるRFタグと電磁波を用いて通信を行うタグリーダにおいて、
前記RFタグからの応答信号により前記電力蓄積部の電力蓄積量を示す情報が返信されると、それらの情報に基づいて、前記RFタグに対し、前記アクティブモードにおいて使用する電力蓄積部を選択させるコマンドを送信することを特徴とするタグリーダ。
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