JP4984952B2 - 表示装置、表示装置の制御方法及び表示装置の制御プログラム - Google Patents

表示装置、表示装置の制御方法及び表示装置の制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の表示機器間において、表示情報を共有するとともに同期して表示制御を行うことができる表示システム、表示装置及び制御方法に関する。
近年、会議においてプロジェクタを用いてプレゼン資料や各種データをスクリーンに表示し、出席者間で情報共有することが一般化してきている。しかしプロジェクタを使った表示では、各出席者間の意見や付加情報を表示されている情報に追加することは難しい。このような問題を解決するために、複数の画像端末で表示及び書き込み情報を共有する仕組みが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平04−154390号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では表示すべき画像情報を表示データが書き換わるたびに通信を使用して送受信するため高速な通信方式が常に必要であり、そのため消費電力が大きくなるという問題がある。消費電力が大きくなると、バッテリのサイズを大きくしなければならず、重量が重くなってしまったり、またはAC電源が必要になるため、表示端末の携帯性が悪化し、情報共有機器としての使い勝手が悪くなってしまうという問題がある。
また、無線通信を用いて情報を共有する場合には情報セキュリティの観点から認証された機器間でのみ表示するべきデータの共有を行えるようにする必要がある。このため、通常はパスワード認証などの操作を必要とする一般的であるが、やはり煩雑な操作となるため表示機器の使い勝手が悪化するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、複数の表示機器間において、表示情報を共有するとともに同期して表示制御を行うことができる表示システム、表示装置及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、表示データを記憶する記憶手段と、前記表示データを表示する表示手段と、通信対象機器との間で情報通信を行う第1の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、前記通信対象機器との間で情報通信を行う第2の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段によって、前記表示データを前記通信対象機器から受信して、前記記憶手段に記憶させる表示データ取得手段と、前記第2の情報通信手段によって、入力操作内容を示す入力操作情報を前記通信対象機器へ送信する送信手段と、前記入力操作情報に基づいて、前記表示手段に表示する前記表示データの表示を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、データ量の多い表示データを高速な第1の情報通信手段によって取得し、入力操作情報のみを第2の情報通信手段によって送信するようにしたため、表示データが書き換わるたびに通信を使用して送受信する必要がなくなり、消費電力を削減することができるため、バッテリのサイズを小さくすることができ、表示装置の携帯性を向上させることができる。
本発明は、前記第2の情報通信手段によって、前記通信対象機器から入力操作内容を示す入力操作情報を受信する受信手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、入力操作情報を複数の表示装置間で送受信することにより、各表示装置において表示されるデータを共有することができるとともに、表示データの表示タイミングも同期させることができる。
本発明は、前記第1の情報通信手段は、電磁誘導方式による通信方式であることを特徴とする。
この構成によれば、表示データを受信する場合に、送信する側の装置から情報通信に必要な電力の供給を受けることができるため、消費電力を節約することができる。
本発明は、前記第1の情報通信手段は、前記表示データの送受信時に機器相互間の認証を行うことを特徴とする。
この構成によれば、各装置間において認証を行うようにしたため、表示データのセキュリティを向上させることができる。
本発明は、前記第2の情報通信手段は、前記認証が有効な期間のみに情報通信が可能であることを特徴とする。
この構成によれば、認証の有効期間を設けたため、表示データのセキュリティをさらに向上させることができる。
本発明は、前記認証が有効でなくなった時点で前記記憶手段に記憶されている表示データを無効化することを特徴とする。
この構成によれば、装置間の認証が無効になった時点で、表示データを無効化するようにしたため、表示データを不正利用されることを防止することができる。
本発明は、前記表示データの無効化は、該表示データを削除することにより行うことを特徴とする。
この構成によれば、表示データを削除するようにしたため、表示データを不正利用されることを防止することができる。
本発明は、表示データを記憶する記憶手段と、前記表示データを表示する表示手段と、情報通信を行う第1の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、情報通信を行う第2の情報通信手段とをそれぞれ備えた第1と第2の表示装置からなる表示システムであって、前記第1の情報通信手段によって、前記第1の表示装置から前記表示データを受信することにより前記第2の表示装置の記憶手段に前記表示データを記憶させる表示データ取得手段と、前記第2の情報通信手段によって、前記第1の表示装置における入力操作内容を示す入力操作情報を前記第2の表示装置へ送信する送信手段と、前記入力操作情報に基づいて、前記第2の表示装置の前記表示手段に表示する前記表示データの表示を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
この構成によれば、データ量の多い表示データを高速な第1の情報通信手段によって取得し、入力操作情報のみを第2の情報通信手段によって送信するようにしたため、表示データが書き換わるたびに通信を使用して送受信する必要がなくなり、消費電力を削減することができるため、バッテリのサイズを小さくすることができ、表示装置の携帯性を向上させることができる。
本発明は、表示データを記憶する記憶手段と、前記表示データを表示する表示手段と、通信対象機器との間で情報通信を行う第1の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、前記通信対象機器との間で情報通信を行う第2の情報通信手段とを備えた表示装置における制御方法であって、前記第1の情報通信手段によって、前記表示データを前記通信対象機器から受信して、前記記憶手段に記憶させる表示データ取得ステップと、前記第2の情報通信手段によって、入力操作内容を示す入力操作情報を前記通信対象機器へ送信する送信ステップと、前記入力操作情報に基づいて、前記表示手段に表示する前記表示データの表示を制御する制御ステップとを有することを特徴とする。
この構成によれば、データ量の多い表示データを高速な第1の情報通信手段によって取得し、入力操作情報のみを第2の情報通信手段によって送信するようにしたため、表示データが書き換わるたびに通信を使用して送受信する必要がなくなり、消費電力を削減することができるため、バッテリのサイズを小さくすることができ、表示装置の携帯性を向上させることができる。
本発明は、表示データを記憶する記憶手段と、前記表示データを表示する表示手段と、通信対象機器との間で情報通信を行う第1の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、前記通信対象機器との間で情報通信を行う第2の情報通信手段とを備えた表示装置上で動作する制御プログラムであって、前記第1の情報通信手段によって、前記表示データを前記通信対象機器から受信して、前記記憶手段に記憶させる表示データ取得処理と、前記第2の情報通信手段によって、入力操作内容を示す入力操作情報を前記通信対象機器へ送信する送信処理と、前記入力操作情報に基づいて、前記表示手段に表示する前記表示データの表示を制御する制御処理とをコンピュータに行わせることを特徴とする。
この構成によれば、データ量の多い表示データを高速な第1の情報通信手段によって取得し、入力操作情報のみを第2の情報通信手段によって送信するようにしたため、表示データが書き換わるたびに通信を使用して送受信する必要がなくなり、消費電力を削減することができるため、バッテリのサイズを小さくすることができ、表示装置の携帯性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態による表示装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、表示データの作成や他の表示装置に対して表示データを配布するパソコンである。符号2は、携帯型の表示機であり、パソコン1から配布された表示データを表示する。符号3は、投写型の表示機であり、パソコン1から配布された表示データをスクリーン等に投写する。各装置間は、相互に装置認証を行うことにより情報通信することが可能である。
符号11は、パソコン1の処理動作を統括するCPUである。符号12は、キーボードやマウスで構成する入力部である。符号13は、液晶のディスプレイ装置から構成する表示部である。符号14は、アプリケーションプログラム等が記憶されたROMである。符号15は、実行するべきアプリケーションプログラムをロードしたり、表示データを記憶するRAMである。ROM14、RAM15は、それぞれフラッシュメモリで構成されていてもよい。符号17は、通信相手の表示装置に対して、表示データを送受信する高速近距離通信部である。高速近距離通信部17は、例えば、通信相手の装置に対して電力を供給するともに、表示データの送信を行うコイルアンテナによって、通信相手の他の表示装置との間で、高速な情報通信が可能な通信方式を用いるものである。符号18は、離れた位置に存在する他の表示装置との間で、情報通信を行う低速遠距離通信部である。
符号21は、携帯型表示機2の処理動作を統括するCPUである。符号22は、タッチペン等を使用したタッチパネルで構成する入力部である。符号23は、液晶のディスプレイ装置から構成する表示部である。符号24は、アプリケーションプログラム等が記憶されたROMである。符号25は、実行するべきアプリケーションプログラムをロードしたり、表示データを記憶するRAMである。ROM24、RAM25は、それぞれフラッシュメモリで構成されていてもよい。符号27は、通信相手の表示装置に対して、表示データを送受信する高速近距離通信部である。符号28は、離れた位置に存在する他の表示装置との間で、情報通信を行う低速遠距離通信部である。
符号31は、投写型表示機3の処理動作を統括するCPUである。符号32は、操作キーが配列された操作パネルで構成する入力部である。符号33は、液晶のディスプレイ装置から構成する表示部である。符号34は、アプリケーションプログラム等が記憶されたROMである。符号35は、実行するべきアプリケーションプログラムをロードしたり、表示データを記憶するRAMである。ROM34、RAM35は、それぞれフラッシュメモリで構成されていてもよい。符号37は、通信相手の表示装置に対して、表示データを送受信する高速近距離通信部である。符号38は、離れた位置に存在する他の表示装置との間で、情報通信を行う低速遠距離通信部である。
なお、図1においては、パソコン1、携帯型表示機2、投写型表示機3を1台ずつ備えたシステム構成を示したが、最小となるシステム構成として、パソコン1と携帯型表示機2のみ、携帯型表示機2と投写型表示機3のみ、または、パソコン1と投写型表示機3のみ構成であってもよい。さらには、1台の投写型表示機3と複数の携帯型表示機2とからなるシステム構成、1台のパソコン1と複数の携帯型表示機2とからなるシステム構成、複数の携帯型表示機2のみから構成するシステム構成であってもよい。すなわち、パソコン1、携帯型表示機2、投写型表示機3のそれぞれを使用形態にあわせた台数を任意に決定してシステムを構成すればよい。
次に、高速近距離無線通信と、低速遠距離無線通信との関係について説明する。高速近距離無線通信は、各表示装置において、予め基本表示データを記憶しておくために、基本表示データを記憶している装置(例えば、パソコン1)から他の表示装置(ここでは、携帯型表示機2及び投写型表示機3)へ基本表示データを送信する場合に用いる。すなわち、プレゼンテーションなどを行う前に、データ量の多い基本表示データを各表示装置に配布しておく場合に用いる無線通信である。例えば、基本表示データを送受信する場合、各表示装置を近接させることにより、情報通信に必要な電力が供給されて、内部に記憶されている基本表示データが他の表示装置へ送信され、この基本表示データを受信した表示装置は、内部に受信した基本表示データを記憶する。高速近距離無線通信方式としては、送信側及び受信側の双方にコイル型アンテナを装備し、送信側のコイルアンテナに電流が流れることによって受信側のコイルアンテナに電流が発生して通信及び受電が可能となるRF−ID(Radio Frequency IDentification)のパッシブ型電磁誘導方式を採用することが可能である。また、ここでいう近距離とは、通信距離が低速遠距離無線通信より短いことを意味する。また、高速とは、低速遠距離無線通信より高速であることを意味する。
一方、低速遠距離無線通信は、通信速度が高速近距離無線通信より遅い(低速)が、通信距離が高速近距離無線通信より長い(近距離)通信方式であり、例えば、通信距離が数m〜数十m程度である。低速遠距離無線通信は、既に基本表示データが配布された各表示装置において、基本表示データに新たに付加された情報や表示制御情報を共有するために、操作が行われた表示装置から他の表示装置に対して、付加された情報や表示制御情報を送信するために用いられる。低速遠距離無線通信方式としては、例えばBluetooth(登録商標)やZigbee(登録商標)、低消費電力型のWibree(登録商標)を用いることが可能である。
次に、図2を参照して、図1に示す各表示装置(パソコン1、携帯型表示機2及び投写型表示機3)の使用例を説明する。まず、パソコン1の作図アプリケーション等を使用して、プレゼンテーションを行うときに使用する表示データを作成する。この表示データが各表示装置において記憶される基本表示データとなる。そして、2台の携帯型表示機2と投写型表示機3のそれぞれに備えられているマーカ29、39をパソコン1へ近接させてパソコン1内の基本表示データを各装置へ送信する。これにより、2台の携帯型表示機2及び投写型表示機3のそれぞれ内部にパソコン1内に記憶されている基本表示データと同一のデータが記憶されたことになる。
次に、パソコン1において、基本表示データの表示開始操作が行われると、パソコン1から2台の携帯型表示機2と投写型表示機3のそれぞれに対して、表示開始操作が行われたことを示す入力操作情報が送信される。この入力操作情報を受信した2台の携帯型表示機2と投写型表示機3のそれぞれは、受信した入力操作情報に基づいて、予め記憶しておいた基本表示データを読み出して表示を行う。また、図5に示すように、携帯型表示機2において、タッチペン22aを使用して、前ページへ戻る、次ページへ進む等のボタン操作や基本表示データに対して、下線等を付加する操作が行われると、携帯型表示機2から他の装置(他の携帯型表示機2、パソコン1及び投写型表示機3)のそれぞれに対して、携帯型表示機2において操作されたことを示す入力操作情報が送信される。この入力操作情報を受信した他の携帯型表示機2、パソコン1及び投写型表示機3のそれぞれは、受信した入力操作情報に基づいて、現時点で表示されている画像に対して、前ページへ戻る、次ページへ進む等の表示制御や画像に対して下線を付加して表示する動作を行う。
このように、複数の表示装置間で表示データを共有することによって、形態の異なる表示装置の表示画面を同一にすることができるともに、1台の表示装置で操作した内容を他の装置において自動的に反映させるようにしたため、使い勝手を向上させることができる。
次に、図3を参照して、基本表示データを予め各表示装置内に記憶しておく動作を説明する。図3においては、基本表示データが内部に記憶されているパソコン1を送信側とし、基本表示データを受信して新たに内部に記憶する携帯型表示機2を受信側であるものとして説明する。まず、CPU11は、携帯型表示機2が近接したことを検出すると、ROM14から基本表示データを読み出す(ステップS1)。そして、高速近距離通信部27との間で無線通信を確立する。これにより、パソコン1側の高速近距離通信部17と、携帯型表示機2側の高速近距離通信部27との間で情報通信が可能となる。
次に、パソコン1と携帯型表示機2は、装置間の認証を行う(ステップS2、S11)。装置間の認証は、近接通信により機器IDを送受信し、続いて共通暗号鍵をパソコン1側(基本表示データを送信する装置側)から携帯型表示機2側(基本表示データを受信する装置側)に送る。この機器IDは、データを送受信する場合にデータを受け取るべき相手先の識別に用いる。
次に、パソコン1は、読み出した基本表示データに対して、共通暗号鍵を用いて暗号化して、携帯型表示機2に送信する(ステップS3)。携帯型表示機2は、この基本表示データを受信して(ステップS12)、この受信した基本表示データを秘密鍵で復号化してRAM15に記憶する(ステップS13)。これにより、受信側の表示装置(ここでは、携帯型表示機2)の内部に基本表示データが記憶されたことになる。
そして、パソコン1は、認証データ(機器IDと暗号化に用いる鍵情報)を内部に保持し(ステップS4)、認証データを保持する条件を満たしている間この認証データを保持する(ステップS5)。同様に、携帯型表示機2は、認証データ(機器IDと暗号化に用いる鍵情報)を内部に保持し(ステップS14)、認証データを保持する条件を満たしている間この認証データを保持する(ステップS15)。パソコン1及び携帯型表示機2の内部に保持している認証データは、保持する条件が満たされなくなった時点(例えば、通信ができなくなってから所定時間が経過した時点)で削除される(ステップS6、S16)。図3に示すステップS4、S5及びステップS14、S15は、以下に説明する付加された情報や表示制御情報を共有する動作中においても並行して実行される。
なお、投写型表示機2に対しても図3に示す動作と同様の動作によって、パソコン1から基本表示データの送信が行われて、受信した基本表示データが投写型表示機3内に記憶されることになる。
次に、図4を参照して、予め基本表示データが内部に記憶されている各表示装置間において、付加された情報や表示制御情報を共有する動作を説明する。ここでは、説明を簡単にするために、投写型表示機3と携帯型表示機2との間において、新たに付加された情報や表示制御情報を共有する動作を説明するが、パソコン1との間においても同様の動作によって新たに付加された情報や表示制御情報を共有することが行われる。
まず、投写型表示機3のCPU31は、認証データを検証して(ステップS21)、現時点において、認証データが有効であるか否かを判定する(ステップS22)。この判定の結果、有効でなければ、CPU31は、内部に保持している基本表示データを無効化する(ステップS23)。これと並行して、携帯型表示機2のCPU21は、認証データを検証して(ステップS31)、現時点において、認証データが有効であるか否かを判定する(ステップS32)。この判定の結果、有効でなければ、CPU21は、内部に保持している基本表示データを無効化する(ステップS33)。
このように、投写型表示機3および携帯型表示機2のお互いの認証データ検証動作によって、例えば低速遠距離通信の通信ができない状態になってから所定時間(例えば30分)経過した場合に認証データが無効となるため、低速遠距離通信では一定距離以上に表示装置が離れた場合には通信が不可能になる。例えば会議室での会議が終わって各携帯表示機2を持つ個人が会議室を出ると通信ができなくなるため、通信ができなくなってから30分後にはデータを見られなくする、あるいは、会議が終わって会議室を出ると自動でデータが消えるといった、非常に直感的で簡単な使い方ができる。また所定時間を無限大に設定すれば、いつまでも見ることができるように設定することも可能であり、種々の使い方に柔軟に対応することができる。なお、基本表示データの無効化とは、基本表示データを受信した表示装置においては、例えば記憶されているデータを削除することである。また、基本表示データを送信した表示装置における基本表示データの無効化とは、例えば機器認証を行った相手の表示装置との間で表示制御を同期させて行う動作を停止することである。なお、基本表示データを送信した表示装置における基本表示データの無効化を行う場合には、基本表示データの削除を行うか否かをユーザが選択できるようにしてもよい。
一方、認証データが有効である場合、CPU31は、入力部32における入力操作の内容を読み取り(ステップS24)、この入力操作内容に基づいて、投写表示部33に表示されている表示画像の表示制御を行う(ステップS25)。ここでいう入力操作とは、表示ページの次へ進める、表示ページを前に戻す等の表示制御を行う操作である。
続いて、CPU31は、入力部32において入力された操作内容を示す入力操作情報を、内部に保持している共通鍵を使用して暗号化し、他の表示装置(ここでは、携帯型表示機2)に対して送信する(ステップS26)。この入力操作情報の送信は、投写型表示機3において入力操作が行われた場合のみに行われる。この入力操作情報は、携帯型表示機2が受信し(ステップS37)、秘密鍵によって復号化され、この受信した入力操作情報に基づいて、携帯型表示機2における表示制御が行われる(ステップS38)。これにより、投写型表示機3において操作された入力操作が携帯型表示機2においても行われたものと見なして表示制御を他の装置と同期して行うことが可能となる。
投写型表示機3の動作(ステップS24〜S28)と並行して、携帯型表示機2においても同様の動作が実行される。認証データが有効である場合、CPU21は、入力部22における入力操作の内容を読み取り(ステップS34)、この入力操作内容に基づいて、表示部23に表示されている表示画像の表示制御を行う(ステップS35)。ここでいう入力操作は、図5に示すように、タッチペン22aによって、表示ページの次へ進める、表示ページを前に戻す、表示されている基本表示データに対して、下線を付加する、任意の図形を描画する等の操作である。
続いて、CPU21は、入力部22において入力された操作内容を示す入力操作情報を、内部に保持している共通鍵を使用して暗号化し、他の表示装置(ここでは、投写型表示機3)に対して送信する(ステップS36)。この入力操作情報の送信は、携帯型表示機2において入力操作が行われた場合のみに行われる。この入力操作情報は、投写型表示機3が受信し(ステップS27)、秘密鍵によって復号化され、この受信した入力操作情報に基づいて、投写型表示機3における表示制御(例えば、下線が付加される等)が行われる(ステップS28)。これにより、携帯型表示機2において操作された入力操作が投写型表示機3においても行われたものと見なされて表示制御を他の装置と同期して行うことが可能となる。そして、投写型表示機3及び携帯型表示機2のそれぞれにおいて、前述した動作が表示終了まで続行する(ステップS29、S39)。
なお、パソコン1においても図4に示す動作と同様の動作によって、他の表示装置との間で入力操作情報の送受信が行われて、基本表示データに対して新たに付加された情報や表示制御の情報に基づいてパソコン1の表示部13の表示内容が制御されることになる。
このように、高速近距離通信方式を用いてデータ量が多い表示データを各表示装置に転送し記憶するとともに、同時に表示装置間の認証を行ようにし、その後低速遠距離通信方式を用いて表示操作指示及び付加情報のみを送受信するようにしたため、各表示装置間で同期して表示することができるようになり、表示装置の低消費電力化、またそれに伴う携帯性の向上および認証手続きの簡素化による使い勝手の向上を実現することができる。また、基本表示データを事前に各装置に対して配信しておくようにして、操作が行われる度に、全ての情報を送信する必要がないようにしたため、情報量の多い動画データ等を扱うことも可能となる。
また、比較的情報量の多い基本表示データの送受信をパッシブ型電磁誘導方式を採用するようにしたため、携帯型表示機2へのデータ転送時における消費電力を非常に少なくすることができ、これによって携帯型表示機2の小型・軽量化や、バッテリの長時間駆動を実現することができる。また消費電力が少ない低速遠距離通信を用いて、ページ送り指示や、表示データに対して下線を引く等の付加情報を各表示装置間で送受信することにより共有するようにしたため、全ての表示装置間で同じ表示を同じタイミングで見ることができる。この場合送受信しているのは操作指示や付加情報等のデータ量の少ないデータであるため、低速遠距離通信の転送速度でも十分リアルタイム性が保持でき、データ送受信の遅れによる操作レスポンスの悪化などを防止することができる。また低速遠距離通信はデータ転送速度をあまり上げていないために省電力であり、バッテリの長時間駆動を両立できる。
なお、表示操作指示情報及び付加情報は、一方の表示装置から他方の表示装置に対して送信するのみであってもよい。例えば、投写型表示機3から携帯型表示機2に対して、常に表示操作指示情報を送信し、携帯型表示機2は、投写型表示機3からこの表示操作指示情報を常に受信のみを行ってもよい。すなわち、各表示装置は、表示操作指示情報及び付加情報を常に送信のみ行う機能、または常に受信のみを行う機能のいずれかを備えている構成であってもよい。
なお、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより表示データの表示制御処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示す各装置の関係を示す説明図である。 図1に示す装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示す装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示す携帯型表示機2の表示部23の表示例を示す説明図である。
符号の説明
1・・・パソコン、11・・・CPU、12・・・入力部、13・・・表示部、14・・・ROM、15・・・RAM、17・・・高速近距離通信部、18・・・低速遠距離通信部、2・・・携帯型表示機、21・・・CPU、22・・・入力部、23・・・表示部、24・・・ROM、25・・・RAM、27・・・高速近距離通信部、28・・・低速遠距離通信部、3・・・投写型表示機、31・・・CPU、32・・・入力部、33・・・投写表示部、34・・・ROM、35・・・RAM、37・・・高速近距離通信部、38・・・低速遠距離通信部

Claims (8)

  1. 表示データを記憶する記憶手段と、
    前記表示データを表示する表示手段と、
    入力操作を行う入力手段と、
    通信対象機器との間で情報通信を行う第1の情報通信手段と、
    前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、前記通信対象機器との間で情報通信を行う第2の情報通信手段と、
    前記第1の情報通信手段によって、前記表示データを前記通信対象機器から受信して、前記記憶手段に記憶させる表示データ取得手段と、
    前記第2の情報通信手段によって、前記入力手段における入力操作内容を示す入力操作情報を他の前記通信対象機器へ送信する送信手段と、
    前記第2の情報通信手段によって、他の前記通信対象機器から前記入力操作内容を示す入力操作情報を受信する受信手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記表示データを前記表示手段に表示する際に、前記入力手段における入力操作内容を示す入力操作情報、または、前記受信手段により受信した前記入力操作内容を示す入力操作情報に基づいて、前記表示データの表示を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする表示装置。
  2. 前記第1の情報通信手段は、電磁誘導方式による通信方式であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1の情報通信手段は、前記表示データの送受信時に機器相互間の認証を行うことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
  4. 前記第2の情報通信手段は、前記認証が有効な期間のみに情報通信が可能であることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  5. 前記認証が有効でなくなった時点で前記記憶手段に記憶されている表示データを無効化することを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  6. 前記表示データの無効化は、該表示データを削除することにより行うことを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  7. 表示データを記憶する記憶手段と、前記表示データを表示する表示手段と、入力操作を行う入力手段と、通信対象機器との間で情報通信を行う第1の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、前記通信対象機器との間で情報通信を行う第2の情報通信手段とを備えた表示装置における制御方法であって、
    前記第1の情報通信手段によって、前記表示データを前記通信対象機器から受信して、前記記憶手段に記憶させる表示データ取得ステップと、
    前記第2の情報通信手段によって、前記入力手段における入力操作内容を示す入力操作情報を他の前記通信対象機器へ送信する送信ステップと、
    前記第2の情報通信手段によって、他の前記通信対象機器から前記入力操作内容を示す入力操作情報を受信する受信ステップと、
    前記記憶手段に記憶された前記表示データを前記表示手段に表示する際に、前記入力手段における入力操作内容を示す入力操作情報、または、前記受信手段により受信した前記入力操作内容を示す入力操作情報に基づいて、前記表示データの表示を制御する制御ステップと
    を有することを特徴とする表示装置の制御方法。
  8. 表示データを記憶する記憶手段と、前記表示データを表示する表示手段と、入力操作を行う入力手段と、通信対象機器との間で情報通信を行う第1の情報通信手段と、前記第1の情報通信手段の通信速度より低速でありかつ前記第1の情報通信手段の通信可能距離より長距離であり、前記通信対象機器との間で情報通信を行う第2の情報通信手段とを備えた表示装置上で動作する制御プログラムであって、
    前記第1の情報通信手段によって、前記表示データを前記通信対象機器から受信して、前記記憶手段に記憶させる表示データ取得ステップと、
    前記第2の情報通信手段によって、前記入力手段における入力操作内容を示す入力操作情報を他の前記通信対象機器へ送信する送信ステップと、
    前記第2の情報通信手段によって、他の前記通信対象機器から前記入力操作内容を示す入力操作情報を受信する受信ステップと、
    前記記憶手段に記憶された前記表示データを前記表示手段に表示する際に、前記入力手段における入力操作内容を示す入力操作情報、または、前記受信手段により受信した前記入力操作内容を示す入力操作情報に基づいて、前記表示データの表示を制御する制御ステップと
    をコンピュータに行わせることを特徴とする表示装置の制御プログラム。
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