JP4983835B2 - カラオケシステム、サーバ - Google Patents
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本実施形態に係るカラオケシステムでは、重唱に適切な重唱音データを決定し、当該重唱音データに基いた重唱音声をカラオケ楽曲の楽音と共に出力するものである。
歌唱者はカラオケ楽曲の一部分を歌唱し、カラオケ装置はその歌唱音声を判定用歌唱音データとして取得し、サーバに送信する。サーバは、当該判定用歌唱音データに基いて重唱音データを決定し、カラオケ装置に送信する。カラオケ装置は、受信した重唱音データに基いた重唱音声をカラオケ楽曲の楽音と共に出力する。これにより、歌唱者の歌唱に基いた適切な重唱音声を出力することができる。
カラオケシステムは、図1に示すように、各地のカラオケ店舗の客室に設置されたカラオケ装置100と各種情報の配信・管理を行うサーバ200とから構成され、各カラオケ装置100とサーバ200とは通信網を介して接続されている。図1ではカラオケ装置100は1つであるが、実際は多数のカラオケ装置100がサーバ200に接続される構成となっている。
サーバ200は、図1に示すように、制御部201とカラオケ楽曲データベース202と投稿歌唱音データベース203と一時記録部204とから構成される。制御部201は、CPUとRAMとROM等から構成され、CPUがROMに記録された各種プログラムを読み出して実行することにより、サーバ200全体を統括制御する。また、上述したとおり、多数のカラオケ装置100がサーバ200に接続されるので、サーバ200に複数のカラオケ装置100が同時にアクセスされることがある。また、サーバ200は自己の負荷を監視することができる。
図2に示すように、投稿歌唱音データベース203には、「識別コード」をキーとして、「投稿歌唱音データ」、「楽曲コード」、「パート」、「投稿者コード」、「投稿日」等が記録されている。
「楽曲コード」は、投稿歌唱音データの楽曲名を示す識別符号であり、カラオケ楽曲データベース202と同じ楽曲コードが用いられる。
「パート」は、当該投稿歌唱音データのパートを示す識別符号であり、主旋律のメロディが歌唱された場合は「主旋律」となり、ハモリのメロディが歌唱された場合は「ハモリ」となる。
「投稿者コード」は、投稿歌唱音データを投稿した歌唱者を識別するための識別符号である。
「投稿日」は、投稿歌唱音データが投稿された日時を示している。
図1に示すように、カラオケ装置100は、リモコン110とコマンダ120とから構成される。なお、複数のリモコン110が、コマンダ120と通信可能となるように構成してもよい。
リモコン110は制御部111を有し、制御部111は、CPUとRAMとROM等から構成され、CPUがROMに記録された各種プログラムを読み出して実行することにより、リモコン110全体を統括制御する。
なお、リモコン110及びコマンダ120の構成のうち、本発明の理解に直接関係のない部分については詳細な説明を省略する。
次に、カラオケシステムで送受信される情報の一例について、図3を参照しつつ説明する。
リモコン110は、コマンダ120にリクエスト信号を送信する(2)。
コマンダ120は、リクエスト信号に基いて楽曲演奏を行い、また、歌唱者の歌唱音声を判定用歌唱音データとして取得する(3)。
コマンダ120は、取得した判定用歌唱音データを順次、サーバ200に送信する(4)。
サーバ200は、受信した判定用歌唱音データに基いてパート判定処理を行い、判定用歌唱音データのパートを判定する(5)。
サーバ200は、判定用歌唱音データのパートを判定した後、受信した判定用歌唱音データに基いて重唱音データ決定処理を行い、歌唱者の歌唱の際に用いられる重唱音データを決定する(6)。
サーバ200は、決定した重唱音データをコマンダ120に送信する(7)。
コマンダ120は、前記リクエスト信号に基いて楽曲演奏を再度行い、また、歌唱者の歌唱音声を投稿歌唱音データとして取得する(8)。
コマンダ120は、投稿データを作成する(9)。
コマンダ120は、投稿データをサーバ200に送信する(10)。
サーバ200は、受信した投稿データに基いて投稿歌唱音データベース203を更新する(11)。
次に、カラオケ装置100側で実行されるカラオケ側処理について図4のフローチャートを用いて具体的に説明する。カラオケ側処理のプログラムは、制御部111及び制御部121内のROMに記録されており、制御部111内のCPU及び制御部121内のCPUにより実行される。
S12において、コマンダ120の制御部121は、リクエスト信号に基いてカラオケ楽曲の演奏を開始する。また、歌唱者は、カラオケ楽曲の演奏に伴って歌唱を行う。
S14において、制御部121は、サーバ200から重唱音データを受信したか否かを判断する。この処理において、重唱音データを受信していないと判断した場合は(S14:NO)、制御部121は、処理をS13に戻す。これにより、重唱音データを受信するまでの間、判定用歌唱音データの取得・送信が繰り返されることになる。
一方、S14において、重唱音データを受信したと判断した場合は(S14:YES)、制御部121は、処理をS15に移行させる。
S16において、制御部121は、カラオケ楽曲の演奏を開始する。なお、S16では、カラオケ楽曲の最初から演奏が開始される。また、カラオケ楽曲の演奏中、歌唱者の歌唱音声は、投稿歌唱音データとして記録される。
S17において、制御部121は、カラオケ楽曲の演奏を終了する。
S18において、制御部121は、投稿データを作成する。投稿データには、投稿歌唱音データと楽曲コードと投稿者コードが含まれる。
S19において、制御部121は、投稿データをサーバ200に送信する。
次に、サーバ200で実行される処理について説明する。サーバ200では、受信した判定用歌唱音データを順次、一時記録部204に記録する一時記録処理と、重唱音データを決定し、カラオケ装置100に送信する重唱音データ送信処理の2つの処理が並列に実行される。また、一時記録処理と重唱音データ送信処理とはプロセス間通信が可能である。
S21において、サーバ200の制御部201は、受信した判定用歌唱音データを一時記録部204に順次記録する。
S22において、記録停止指示があったか否かを判断する。記録停止指示は、重唱音データ送信処理から行われる。この処理において、記録停止指示はなかったと判断した場合は(S22:NO)、制御部201は、処理をS21に戻す。これにより、記録停止指示があるまでの間、判定用歌唱音データは一時記録部204に順次記録されることになる。一方、記録停止指示があったと判断した場合は(S22:YES)、制御部201は、一時記録処理を終了する。
S31において、制御部201は、パート判定処理を実行する。
以下、パート判定処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
S42において、制御部201は、判定用歌唱音データと同じ楽曲の主旋律基準データをカラオケ楽曲データベース202から読み出し、公知の技術を用いて判定用歌唱音データと比較する。
S43において、制御部201は、判定用歌唱音データと同じ楽曲のハモリ基準データをカラオケ楽曲データベース202から読み出し、公知の技術を用いて判定用歌唱音データと比較する。
S45において、制御部201は、パート判定処理の開始から所定時間が経過したか否かを判断する。この処理において、所定時間が経過していないと判断した場合は(S45:NO)、制御部201は、処理をS41に戻す。一方、この処理において、所定時間が経過したと判断した場合は(S45:YES)、制御部201は、処理をS46に移行させる。
S47において、制御部201は、制御部201内のRAMに確保されている「提供フラグ」にハモリパートの重唱音データを提供することを示す「ハモリ」値を設定する。
また、S44において、パート判定できたと判断し、かつ、そのパートがハモリパートであると判断した場合は、制御部201は、処理をS48に移行させる。
S48において、制御部201は、「提供フラグ」に主旋律パートの重唱音データを提供することを示す「主旋律」値を設定する。
S32において、制御部201は、重唱音データ決定処理を実行する。
以下、重唱音データ決定処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
S63において、制御部201は、同じ楽曲のハモリ曲データを投稿歌唱音データベース203から抽出し、「候補データ」として一時記録部204に記録する。なお、S63において、複数のハモリ曲データが抽出されたものとする。
なお、以下では、S64及びS65の一連の処理を「第1の処理」ということがある。
(1)S63で抽出したハモリ曲データを、主旋律パートの投稿歌唱音データ(以下、「主旋律曲データ」という)に変換し、変換した主旋律曲データを「候補データ」とする。「候補データ」は、判定用歌唱音データ(主旋律パート)との比較に用いられる。図9に示すように、カラオケ楽曲データベース202に記録されているハモリ基準データと主旋律基準データとの差分値を、ハモリ曲データに加算することにより主旋律パートのデータを生成することができる。なお、ハモリ曲データから主旋律曲データの変換を、他の公知の方法によって行ってもよい。
(2)判定用歌唱音データを「基準データ」として一時記録部204に記録し、提供データ選択処理を実行する。これにより、複数の候補データの中から1つのデータが決定され、決定された候補データ(主旋律曲データ)に対応するハモリ曲データが、カラオケ装置100に送信される「重唱音データ」となる。また、パート判定処理(図5のS31)が終了した後に受信した判定用歌唱音データについても、順次、「基準データ」として一時記録部204に記録される。
一方、第2の処理を用いる場合は、複数の投稿歌唱音データに対してパート変換の処理(ハモリパート→主旋律パート)が行われるため処理量が多くなるが、提供データの選択の基準となる「基準データ」として判定用歌唱音データをそのまま用いる(すなわち、判定用歌唱音データに処理を施さない)ので、精度が高い提供データ選択処理を行うことができる。
S66において、判定用歌唱音データと同じ楽曲の主旋律曲データが投稿歌唱音データベース203に投稿されているか否かを判断する。この処理において、同じ楽曲の主旋律曲データが投稿されていると判断した場合は(S66:YES)、制御部201は、処理をS67に移行させる。
S68において、制御部201は、提供データ選択処理を実行する。提供データ選択処理により、複数の候補データの中から1つのデータ(主旋律曲データ)が決定される。
また、変換したハモリ曲データが、カラオケ装置100に送信される「重唱音データ」となる。
S70において、制御部201は、カラオケ楽曲データベース202から同じ楽曲の歌唱音データを抽出する。抽出した歌唱音データが、カラオケ装置100に送信される「重唱音データ」となる。
S72において、制御部201は、同じ楽曲の主旋律曲データを投稿歌唱音データベース203から抽出し、「候補データ」として一時記録部204に記録する。なお、S72において、複数の主旋律曲データが抽出されたものとする。
なお、以下では、S73及びS74の一連の処理を「第3の処理」ということがある。
(1)S72で抽出した主旋律曲データを、ハモリ曲データに変換し、変換したハモリ曲データを「候補データ」とする。「候補データ」は、判定用歌唱音データ(ハモリパート)との比較に用いられる。
(2)判定用歌唱音データを「基準データ」として一時記録部204に記録し、提供データ選択処理を実行する。これにより、複数の候補データの中から1つのデータが決定され、決定された候補データ(ハモリ曲データ)に対応する主旋律曲データが、カラオケ装置100に送信される「重唱音データ」となる。また、パート判定処理(図5のS31)が終了した後に受信した判定用歌唱音データについても、順次、「基準データ」として一時記録部204に記録される。
一方、第4の処理を用いる場合は、複数の投稿歌唱音データに対してパート変換の処理(主旋律パート→ハモリパート)が行われるため処理量が多くなるが、提供データの選択の基準となる「基準データ」として判定用歌唱音データをそのまま用いる(すなわち、判定用歌唱音データに処理を施さない)ので、精度が高い提供データ選択処理を行うことができる。
S75において、判定用歌唱音データと同じ楽曲のハモリ曲データが投稿歌唱音データベース203に投稿されているか否かを判断する。この処理において、同じ楽曲のハモリ曲データが投稿されていると判断した場合は(S75:YES)、制御部201は、処理をS76に移行させる。
S77において、制御部201は、提供データ選択処理を実行する。提供データ選択処理により、複数の候補データの中から1つのデータ(ハモリ曲データ)が決定される。
S79において、制御部201は、カラオケ楽曲データベース202から同じ楽曲の歌唱音データを抽出する。抽出した歌唱音データが、カラオケ装置100に送信される「重唱音データ」となる。
S81において、制御部201は、一時記録部204から基準データ及び候補データを取得する。
S82において、制御部201は、基準データと候補データとを比較する。
S85において、制御部201は、基準データと候補データとを比較する。
S33において、一時記録処理の記録停止を指示する記録停止指示を行う。
S34において、重唱用データ決定処理によって決定された重唱用データを、カラオケ装置100に送信する。
また、上述したリモコン、コマンダ、サーバに係る各方法、当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、当該プログラムを記録した記録媒体等としても本発明は実現可能である。
110…リモコン、111…制御部
120…コマンダ、121…制御部、130…マイク、140…スピーカ
200…サーバ、201…制御部、
202…カラオケ楽曲データベース、203…投稿歌唱音データベース
Claims (2)
- サーバと当該サーバと通信可能なカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムであって、
前記サーバは、前記カラオケ装置から送信された歌唱者の判定用歌唱音データを一時的に記録する一時記録手段と、前記カラオケ装置で歌唱された投稿歌唱音データを記録するデータベースを有し、
前記カラオケ装置は、前記判定用歌唱音データを取得しつつ、前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記判定用歌唱音データを前記一時記録手段に記録しつつ、当該判定用歌唱音データのパートを判定し、
前記サーバは、当該判定用歌唱音データのパートと異なるパートの投稿歌唱音データが前記データベースに記録されている場合には、記録されている投稿歌唱音データから提供すべき投稿歌唱音データを選択し、
当該判定用歌唱音データのパートと異なるパートの投稿歌唱音データが前記データベースに記録されていない、且つ、当該判定用歌唱音データのパートと同じパートの投稿歌唱音データが前記データベースに記録されている場合には、記録されている投稿歌唱音データから提供すべき投稿歌唱音データを選択し、選択された投稿歌唱音データを当該判定用歌唱音データのパートと異なるパートの歌唱音データに変換し、
前記サーバは、前記選択した投稿歌唱音データまたは当該投稿歌唱音データから生成した歌唱音データを重唱用歌唱音データとして前記カラオケ装置に送信し、
前記カラオケ装置は、カラオケ楽曲を演奏する際に、前記受信した重唱用歌唱音データを用いて歌唱音声を出力する、
ことを特徴とするカラオケシステム。 - カラオケ装置と通信可能なサーバであって、
前記カラオケ装置から送信された歌唱者の判定用歌唱者データを一時的に記録する一時記録手段と、前記カラオケ装置で歌唱された投稿歌唱音データを記録するデータベースを有し、
前記判定用歌唱音データを受信し、
前記判定用歌唱音データを前記一時記録手段に記録しつつ、当該判定用歌唱音データのパートを判定し、
当該判定用歌唱音データのパートと異なるパートの投稿歌唱音データが前記データベースに記録されている場合には、記録されている投稿歌唱音データから提供すべき投稿歌唱音データを選択し、
当該判定用歌唱音データのパートと異なるパートの投稿歌唱音データが前記データベースに記録されていない、且つ、当該判定用歌唱音データのパートと同じパートの投稿歌唱音データが前記データベースに記録されている場合には、記録されている投稿歌唱音データから提供すべき投稿歌唱音データを選択し、選択された投稿歌唱音データを当該判定用歌唱音データのパートと異なるパートの歌唱音データに変換し、
前記選択した投稿歌唱音データまたは当該投稿歌唱音データから生成した歌唱音データを重唱用歌唱音データとして前記カラオケ装置に送信する、
ことを特徴とするサーバ。
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