JP4983014B2 - 水中油型乳濁状組成物 - Google Patents

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Description

本発明はピリプロキシフェンを有効成分として含有する水中油型乳濁状組成物に関するものである。
4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテル(以下、ピリプロキシフェンと記す。)は、有害生物防除活性を有する化合物である(例えば、特許文献1参照)。また、ピリプロキシフェンを含有する乳剤(例えば、特許文献3参照)が知られ、ピリプロキシフェンを含有する水中油型乳濁状組成物(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開昭60−215671 特開平7−285803 特開平10−130103
優れた特性を有するピリプロキシフェンを含有する水中油型乳濁状組成物を提供することを課題とする。
発明者らは、ピリプロキシフェンを含有する水中油型乳濁状組成物において鋭意検討を加えた結果、本発明に至った。
即ち、本発明は以下のものである。
〔発明1〕
(a)ピリプロキシフェン、
(b)0℃において0.1重量倍のピリプロキシフェンを溶解し得る疎水性有機溶媒、(c)ポリビニルアルコール、
(d)アルコキシル化キャスターオイル、アルコキシル化水素化キャスターオイル及びアルコキシル化水素化キャスターオイル脂肪酸エステルからなる群より選ばれる界面活性剤(以下、本ノニオン系界面活性剤と記す。)、及び
(e)水を含有し;
(a)ピリプロキシフェンと(e)水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物。
〔発明2〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(e)水が25〜85重量%である発明1に記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明3〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(c)ポリビニルアルコールが0.5〜4重量%である発明1〜2のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明4〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(d)本ノニオン系界面活性剤が0.5〜4重量%である発明1〜3のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明5〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が5〜30重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが0.5〜4重量%であり、(d)界面活性剤が0.5〜4重量%であり、(e)水が25〜85重量%である発明1に記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明6〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が10〜20重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが1〜3重量%であり、(d)界面活性剤が1〜3重量%であり、(e)水が25〜85重量%である発明1に記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明7〕
(a)4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルと(e)水との重量比が1:15〜1:5の範囲である発明1に記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明8〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が5〜30重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが0.5〜4重量%であり、(d)界面活性剤が0.5〜4重量%であり、(e)水が25〜85重量%である発明7に記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明9〕
水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が10〜20重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが1〜3重量%であり、(d)界面活性剤が1〜3重量%であり、(e)水が25〜85重量%である発明7に記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明10〕
0℃において0.1重量倍のピリプロキシフェンを溶解し得る疎水性有機溶媒が、芳香族系炭化水素溶媒である発明1〜9のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
〔発明11〕
ピリプロキシフェンと、0℃において0.1重量倍のピリプロキシフェンを溶解し得る疎水性有機溶媒と、本ノニオン系界面活性剤とを混合して均一な油相溶液を調製する工程;
ポリビニルアルコールと、水とを混合して均一な水相溶液を調製する工程;
及び、該油相溶液と該水相溶液とを乳化分散して水中油型乳濁状組成物を調整する工程
を含むことを特徴とする水中油型乳濁状組成物の製造方法。
本発明の水中油型乳濁状組成物(以下、本発明組成物と記す。)は、製剤安定性に優れるので長期保存後も安定した性能が期待できる。
本発明に用いられるピリプロキシフェンは、例えば特許文献1に記載された方法で製造することができ、市販品を使用することもできる。
本発明に用いられる、0℃において0.1重量倍のピリプロキシフェンを溶解し得る疎水性有機溶媒(以下、本疎水性有機溶媒と記す。)とは、本疎水性有機溶媒1重量部とピリプロキシフェン0.1重量部との混合物を混合し、必要により加熱して、溶解した後、0℃に冷却した場合でも安定で均一な溶液を与える疎水性有機溶媒を意味する。本疎水性有機溶媒は、20℃における水溶解度が100ppm以下であるものが好ましい。
本発明に用いられる本疎水性有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン、1,1−ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、1,1−ジトリルエタン、1−フェニル−1−キシリルエタン、1−フェニル−1−(エチルフェニル)エタン、1−キシリル−1−(α−メチルベンジルフェニル)エタン、ビス(α−メチルベンジル)キシレン等のベンゼン系炭化水素溶媒;メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、ジメチルイソプロピルナフタレン等のナフタレン系炭化水素溶媒;酢酸フェニル、酢酸ベンジル、酢酸トリル、酢酸4−フェニルブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソアミル等の芳香族エステル系溶媒;プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、イソ吉草酸イソアミル、ラウリン酸メチル等の脂肪族エステル系溶媒;大豆油、コーン油、菜種油等の植物油が挙げられる。本発明においては、好ましくはベンゼン系炭化水素溶媒及びナフタレン系炭化水素溶媒が用いられる。
本発明に用いられる本疎水性有機溶媒とは、上記有機溶媒の単独、及び上記有機溶媒の混合物も含む。
本発明には本疎水性有機溶媒として、市販の有機溶剤をそのまま用いることができ、市販の有機溶剤としては、例えば、ハイゾールSAS−296(1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物、日本石油株式会社商品名)、ハイゾールSAS−LH(日本石油株式会社商品名)、カクタスソルベントHP−MN(メチルナフタレン 80%、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントHP−DMN(ジメチルナフタレン 80%、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントP−180(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントP−200(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントP−220(メチルナフタレンとジメチルナフタレンの混合物、日鉱石油化学株式会社商品名)、カクタスソルベントPAD−1(ジメチルモノイソプロピルナフタレン、日鉱石油化学株式会社商品名)、ソルベッソ200(芳香族炭化水素、エクソンモービル化学株式会社商品名)、スワゾール100(トルエン、丸善石油株式会社商品名)、スワゾール200(キシレン、丸善石油株式会社商品名)が挙げられる。また、これらの市販の有機溶剤を混合して用いることもできる。
本発明における本疎水性有機溶媒の含有量は、本発明組成物の製造のし易さ、本発明組成物の使用目的等に応じて、適切な量を定め得るが、通常は本発明組成物の全量に対して、5〜30重量%、更に好ましくは10〜20重量%である。
本発明に用いられるポリビニルアルコールとは、酢酸ビニルを重合して得られるポリ酢酸ビニルをアルカリ、酸、アンモニア等でケン化することにより得られうる高分子化合物を意味する。ポリビニルアルコールは、その重合度、ケン化の度合い(ケン化度)により物性が異なる。本発明においては、20℃における4%水溶液の粘度が1〜70mPa、且つケン化度が70〜100モル%のポリビニルアルコールが好ましく、20℃における4%水溶液の粘度が40mPa・s以下、且つケン化度が90モル%以下のポリビニルアルコールが好ましい。本発明には、ポリビニルアルコールとして市販品をそのまま使用することができ、このようなポリビニルアルコールとしては例えば、ゴーセノールGL−05(日本合成化学株式会社製品名)、ゴーセノールGL−03(日本合成化学株式会社製品名)、ゴーセノールKL−05(日本合成化学株式会社製品名)が挙げられる。
本発明におけるポリビニルアルコールの含有量は、通常は本発明組成物に対して、0.5〜4重量%であり、好ましくは1〜3重量%である。
本発明に用いられる、本ノニオン系界面活性剤におけるアルコキシ化キャスターオイルとは、キャスターオイル(所謂、ヒマシ油。)に炭素数2〜4の酸化アルキレン(例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン)を塩基存在下に付加重合して得られる化合物であり、キャスターオイルに酸化エチレンを付加重合させたエトキシル化キャスターオイル、キャスターオイルに酸化エチレン及び酸化プロピレンをランダム又はブロック重合させたエトキシル化プロポキシル化キャスターオイルが挙げられる。アルコキシル化水素化キャスターオイルとは、キャスターオイルを水素添加して得られる水素化キャスターオイル(所謂、硬化ヒマシ油。)に炭素数2〜4の酸化アルキレン(例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン)を塩基存在下に付加重合して得られる化合物であり、水素化キャスターオイルに酸化エチレンを付加重合させたエトキシル化水素化キャスターオイル、水素化キャスターオイルに酸化エチレン及び酸化プロピレンをランダム又はブロック重合させたエトキシル化プロポキシル化水素化キャスターオイルが挙げられる。アルコキシル化水素化キャスターオイル脂肪酸エステルとは、アルコキシル化水素化キャスターオイルと脂肪酸(例えば、イソステアリン酸、ラウリン酸)とのエステル化により得られるモノ又はトリエステルであり、エトキシル化水素化キャスターオイル脂肪酸エステルが挙げられる。
ヒマシ油の主成分であるリシノール酸のトリグリセリドに、酸化エチレンを付加させて得られる化合物は、下記の式で示される構造を有する。
Figure 0004983014
〔式中、p、q及びrは0以上の整数を表し、x、y及びzは1以上の整数を表す〕
市販のエトキシル化キャスターオイルとしては、例えば、アルカムルスR81(ローディア社製品名)、アルカムルスBR(ローディア社製品名)、アルカムルスOR/40(ローディア社製品名)、アルカムルス14R(ローディア社製品名)、ソルポールCA30(東邦化学株式会社製品名)、ソルポールCA42(東邦化学株式会社製品名)、CO−20TX(酸化エチレン付加モル数:20、日光ケミカルズ株式会社製品名)、CO−40TX(酸化エチレン付加モル数:40、日光ケミカルズ株式会社製品名)、CO−50TX(酸化エチレン付加モル数:50、日光ケミカルズ株式会社製品名)、CO−60TX(酸化エチレン付加モル数:60、日光ケミカルズ株式会社製品名)、Etocas29(酸化エチレン付加モル数:29、クローダジャパン株式会社製品名)、Etocas35(酸化エチレン付加モル数:35、クローダジャパン株式会社製品名)、Etocas40(酸化エチレン付加モル数:40、クローダジャパン株式会社製品名)、Etocas60(酸化エチレン付加モル数:60、クローダジャパン株式会社製品名)、EMALEX C−20(酸化エチレン付加モル数:20、日本エマルジョン株式会社製品名)、EMALEX C−30(酸化エチレン付加モル数:30、日本エマルジョン株式会社製品名)、EMALEX C−40(酸化エチレン付加モル数:40、日本エマルジョン株式会社製品名)が挙げられる。市販のエトキシル化水素化キャスターオイルとしては、例えばCroduret7(クローダジャパン株式会社製品名)、Croduret25(クローダジャパン株式会社製品名)、Croduret40(クローダジャパン株式会社製品名)、Croduret50(クローダジャパン株式会社製品名)、BCroduret60(クローダジャパン株式会社製品名)、HCO−20(酸化エチレン付加モル数:20、日光ケミカルズ株式会社製品名)、HCO−30(酸化エチレン付加モル数:30、日光ケミカルズ株式会社製品名)、HCO−40(酸化エチレン付加モル数:40、日光ケミカルズ株式会社製品名)、EMALEX HC−20(酸化エチレン付加モル数:20、日本エマルジョン株式会社製品名)等が挙げられる。市販のエトキシル化水素化キャスターオイル脂肪酸エステルとしては、例えばEMALEX RWIS−158(モノイソステアリン酸エトキシル化水素化キャスターオイル、酸化エチレン付加モル数:58、日本エマルジョン株式会社製品名)、EMALEX RWIS−360(トリイソステアリン酸エトキシル化水素化キャスターオイル、酸化エチレン付加モル数:60、日本エマルジョン株式会社製品名)、EMALEX RWL−160(ラウリン酸エトキシル化エトキシル化水素化キャスターオイル、日本エマルジョン株式会社製品名)が挙げられる。
本ノニオン系界面活性剤としては、エトキシル化キャスターオイル又はエトキシル化水素化キャスターオイルが好ましい。エトキシル化キャスターオイル又はエトキシル化水素化キャスターオイルの中で、親水性/疎水性バランス(所謂、HLB。)が9.0〜20.0であるエトキシル化キャスターオイル又はエトキシル化水素化キャスターオイルが好適であり、HLBが14.0前後のものが特に好適である。
本発明における本ノニオン系界面活性剤の含有量は、通常は本発明組成物に対して、0.5〜4重量%であり、好ましくは1〜3重量%である。
本発明における水は、いわゆる軟水・硬水のいずれであってもよく、イオン交換水や蒸留水等も使用することができる。その電気伝導度が2μS/cm以下、電気抵抗が0.5MΩ以上のものが好ましく用いられる。
本発明における水の含有量は、通常は本発明組成物に対して、25〜85重量%である。
本発明組成物は、水中油型乳濁状組成物であり、ピリプロキシフェンと水との重量比は1:20〜1:3の範囲、好ましくは1:15〜1:5の範囲である。
本発明組成物は、ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒、ポリビニルアルコール、本ノニオン系界面活性剤、及び水を必須成分とするが、必要に応じて本ノニオン系界面活性剤以外の界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、安定化剤、着色剤、香料、効力増強剤、薬害軽減剤等を含有することができる。
(c)以外の界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル・ホルマリン縮合物、エチレンオキシド・プロピレンオキシド・ブロックポリマー等のノニオン系界面活性剤、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシスチリルフェニルエーテルサルフェート、ジアルキルスルフォサクシネート、アルキルベンゼンスルフォネート、モノアルキルナフタレンスルフォネート、ジアルキルナフタレンスルフォネート、ナフタレンスルフォネート・ホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルフォネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルフォネート等のアニオン系界面活性剤が挙げられる。
粘度調整剤としては、例えばザンサンガム、ラムザンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、カラギーナン、ウェラントガム、アルギン酸、アルギン酸塩、トラガントガム等の天然多糖類;ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子;カルボキシメチルセルロース等の半合成高分子;アルミニウムシリケート、マグネシウムアルミニウムシリケート、スメクタイト、ベントナイト、ヘクライト、合成含水珪酸、乾式シリカ等の鉱物質粉末;およびアルミナゾルを挙げることがでる。これらの粘度調整剤として市販品をそのまま使用することができ、ザンサンガムとして例えばケルザンS(モンサント社製品名)が挙げられ、アルミニウムシリケートとして例えばビーガムR(バンダビルト社製品名)が挙げられ、乾式シリカとして例えばアエロジル200(デグサヒュルス製品名)が挙げられ、乾式シリカとアルミナゾルの混合物して例えばアエロジルCOK−84(デグサヒュルス製品名)が挙げられる。粘度調整剤を使用する場合、その含有量は本発明組成物に対して、通常0.01〜10重量%であり、好ましくは0.1〜5重量%である。
消泡剤としては、例えばアンチフォームC(ダウ・コーニング社製品名)、アンチフォームCE(ダウ・コーニング社製品名)、TSA730(東芝シリコーン社製品名)、TSA731(東芝シリコーン社製品名)、TSA732(東芝シリコーン社製品名)、YMA6509(東芝シリコーン社製品名)等のシリコーン系消泡剤;フルオウェットPL80(クラリアント社製品名)等のフッ素系消泡剤が挙げられる。消泡剤を使用する場合、その含有量は本発明組成物に対して、通常0.001〜3重量%である。
凍結防止剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール等の水溶性グリコール類が挙げられる。凍結防止剤を使用する場合、その含有量は本発明組成物に対して、通常0.5〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは5〜10重量%である。
防腐剤としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エステル、サリチル酸誘導体、イソチアゾリン−3−オン誘導体(例えば、バイオホープL(ケイ・アイ化成社の商品名))等が挙げられる。防腐剤を使用する場合、その含有量は本発明組成物に対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。
本発明組成物は、例えば以下のような方法にて製造することができる。
ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒及び本ノニオン系界面活性剤を混合し、必要により加温して、ピリプロキシフェンを含有する均一な油相溶液を調製する。別途、ポリビニルアルコール及び水を混合し、必要により更に消泡剤を加え、ポリビニルアルコールを含有する水相溶液を調製する。次に、該油相溶液と該水相溶液とを乳化分散し、本発明組成物を製造する。製造された本発明組成物には、必要により上述の粘度調節剤、凍結防止剤、防腐剤、安定化剤、着色剤を更に添加することができる。
乳化分散させる方法としては、例えば機械的なエネルギーによって強制的に分散させる機械的分散法が考えられる
機械的分散法としては、ピリプロキシフェン溶液を高い機械的せん断力によって強制的に水中に乳化分散させる方法があげられる。この方法に用いる高いせん断力を与える分散機としては、例えばピリプロキシフェン溶液とポリビニルアルコール水溶液との混合物を高速度で攪拌する機械(例:プラネット攪拌機、ホモミキサー)、細孔から高速度で水中に噴射して板に衝突させる機械(例:Gaulin homogenizer、マイクロフルイダイザー)、狭い隙間を強制的に通過させその際に生じるせん断力によって分散させる機械(例:コロイドミル)、あるいは超音波を利用した分散機等を用いることができる。本発明に使用する分散機としては、該混合物の分散のしやすさ、系の粘度、全工程との適応性、製造量等の点を総合的に考慮して選択できる。
乳化分散工程を経て得られた本発明組成物は、これに水を加えて適度に希釈してもよく、加える水に本ノニオン系界面活性剤以外の界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、安定化剤、着色剤、香料、効力増強剤、薬害軽減剤等を添加していてもよい。
本発明において、下記の態様が例示される。
ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒5〜30重量%、ポリビニルアルコール0.5〜4重量%、本ノニオン系界面活性剤0.5〜4重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン3〜25重量%、本疎水性有機溶媒5〜30重量%、ポリビニルアルコール0.5〜4重量%、本ノニオン系界面活性剤0.5〜4重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒10〜20重量%、ポリビニルアルコール1〜3重量%、本ノニオン系界面活性剤1〜3重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン3〜25重量%、本疎水性有機溶媒10〜20重量%、ポリビニルアルコール1〜3重量%、本ノニオン系界面活性剤1〜3重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒5〜30重量%、ポリビニルアルコール0.5〜4重量%、本ノニオン系界面活性剤0.5〜4重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:15〜1:5の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン3〜25重量%、本疎水性有機溶媒5〜30重量%、ポリビニルアルコール0.5〜4重量%、本ノニオン系界面活性剤0.5〜4重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:15〜1:5の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒10〜20重量%、ポリビニルアルコール1〜3重量%、本ノニオン系界面活性剤1〜3重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:15〜1:5の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン3〜25重量%、本疎水性有機溶媒10〜20重量%、ポリビニルアルコール1〜3重量%、本ノニオン系界面活性剤1〜3重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:15〜1:5の範囲である水中油型乳濁状組成物;
ピリプロキシフェン3〜25重量%、本疎水性有機10〜20重量%、ポリビニルアルコール1〜3重量%、本ノニオン系界面活性剤1〜3重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒、ポリビニルアルコール、本ノニオン系界面活性剤及び水の合計が90〜100重量%であり、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物;及び
ピリプロキシフェン3〜25重量%、本疎水性有機10〜20重量%、ポリビニルアルコール1〜3重量%、本ノニオン系界面活性剤1〜3重量%、及び水25〜85重量%を含有し、ピリプロキシフェン、本疎水性有機溶媒、ポリビニルアルコール、本ノニオン系界面活性剤及び水の合計が90〜100重量%であり、ピリプロキシフェンと水との重量比が1:15〜1:5の範囲である水中油型乳濁状組成物。
本発明組成物は、水性の連続相中に油性の液滴が均一に分散した組成物である。本発明において、長期保管時の製剤安定性の観点等から、本発明組成物における油滴粒子の体積中位径は好ましくは0.1〜7μm、更に好ましくは0.5〜5μm、より好ましくは1〜3μmとなるように、乳化分散の条件が選択される。
本発明組成物における油滴粒子の体積中位径とは、ミー散乱理論に基づくレーザー光回折散乱法により測定される多数の粒子の画像を解析することにより算出される値であり、具体的な測定機としてはマスターサイザー2000(マルバーン社製品名)が挙げられる。装置により測定された粒子粒度分布は、測定された粒子を球形と仮定した時の体積基準の粒子サイズ分布のことであり、従い本明細書における体積中位粒子径(Volume Median Diameter=VMD)とは、この値より小さい粒子の体積合計とこの値より大きい粒子の体積合計が、全体の体積合計の各々50%づつである値を示す。
本発明組成物が防除効力を示す害虫としては、例えば下記のものが挙げられる。
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ミカンミドリアブラムシ(Aphis citricola)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis pserudobrassicae)、ナシミドリオオアブラムシ(Nippolachnus piri)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera ciidius)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソハリカメムシ(Cletus punctiger)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagona)、オリーブカタカイガラムシ(Saissetia oleae)、ミカンノカキカイガラムシ(Lepidosaphes beckii)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等。
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、ハイマダラノメイガ(Hellulla undalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、イガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類等。
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)等のイエカ類、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)等のエーデス属、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)等のハモグリバエ類、ミバエ類、ノミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類等。
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルームワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera pastica)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)))等のゴミムシダマシ類、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)))、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ナガシンクイムシ類、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等。
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ハナアザミウマ(Thrips hawaiiensis)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniellaintonsa)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、カキクダアザミウマ(Ponticulothrips diospyrosi)等。
膜翅目害虫:アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ニホンカブラバチ(Athalia japonica)等のハバチ類等。
本発明におけるピリプロキシフェン含有水中油型乳濁状組成物を散布処理する場合、気象条件、処理時期、処理方法、土壌条件、対象作物、対象害虫等の諸条件により変化しうるが、通常、ピリプロキシフェン量が0.1〜1000g/10a、好ましくは1〜100g/10aとなるように、水で希釈して処理される。これらの施用量、散布量は、いずれも施用時期、施用場所、施用方法、害虫の種類、被害程度等の状況によって異なり、上記の範囲にかかわることなく増加させたり、減少させたりすることができる。
また、散布処理用に水希釈した本組成物を、例えばヘリコプター、飛行機またはラジコンヘリにより空中散布することもできる。
以下、本発明を製造例及び試験例にてより詳細に説明するが、本発明は以下の例のみに限定されるものではない。尚、下記の実施例において、“部”は重量部を意味する。
(製造例1)
ピリプロキシフェン10部を、1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物(ハイゾールSAS−296、日本石油株式会社製品名)20部に溶解し、更にエチレンオキシドプロピレンオキシドブロックポリマー(ぺポールB−184、HLB=10.1、東邦化学株式会社製品名)2.5部、エトキシル化キャスターオイル(ソルポールCA42、HLB=13.3、東邦化学株式会社製品名)2.5部を加えて溶解し、油相溶液を調整した。
前記の油層溶液とは別に、ポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−05、1重量%水溶液の表面張力:45dyne/cm、20℃における4%水溶液の粘度:4.8〜5.8mPa・s、ケン化度:86.5〜89.0%、日本合成化学株式会社製品名)2.0部を水18部に溶解して、ポリビニルアルコール水溶液を調製した。
前記の油相溶液35部に、前記のポリビニルアルコール水溶液20部を加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化工業製ホモジナイザー)で6000rpm、5分間攪拌して乳化分散し、水中油型乳濁状組成物を得た。得られた水中油型乳濁状組成物に、プロピレングリコール5部を加え、更に水40部を加えて全量を100部とし、本発明組成物1を得た。
(製造例2)
予め加熱溶解したピリプロキシフェン10.1部、1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物(ハイゾールSAS−296、日本石油株式会社製品名)20部、及びエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部を容器に入れ、25℃にてマグネットスターラーで1時間撹拌し、均一な油相溶液を調製した。
別の容器に水29.8部、消泡剤(アンチフォームC、ダウコーニングアジア社製品名)0.2部、及びポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−05、1重量%水溶液の表面張力:45dyne/cm、20℃における4%水溶液の粘度:4.8〜5.8mPa・s、ケン化度:86.5〜89.0%、日本合成化学株式会社製品名)2部を加え、60℃に昇温後、スリーワンモーター(ヤマト科学製攪拌機)で300rpm、1時間撹拌し、均一な6.25%ポリビニルアルコール水溶液を調製した。
前記の油相溶液32.1部を、前記の6.25%ポリビニルアルコール水溶液32部に加え、25℃にてT.K.オートホモミクサー(特殊機化工業製ホモジナイザー)で6000rpm、10分間攪拌して乳化分散し、水中油型乳濁状組成物を得た。得られた水中油型乳濁状組成物に、プロピレングリコール5部を加え、次いでザンサンガム0.2部、アルミニウムシリケート0.4部、及びプロキセルGXL(1,2−ベンズイソチアゾリン―3−オンの20%プロピレングリコール水溶液、アヴィシア社製品名)0.2部を含む水溶液26.6部を加え、更に水6.3部を加えて、本発明組成物2を得た。
本発明組成物2における、油滴の体積中位径は1.5μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1940mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(製造例3)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部を、エトキシル化キャスターオイル(アルカムルスR81、HLB=9.2、ローディア社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製して、本発明組成物3を得た。
本発明組成物3における、油滴の体積中位径は1.4μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)であった。
(製造例4)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部を、エトキシル化キャスターオイル(アルカムルスBR、HLB=12.6、ローディア社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製して、本発明組成物4を得た。
本発明組成物4における、油滴の体積中位径は1.6μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)であった。
(製造例5)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部を、エトキシル化キャスターオイル(ソルポールCA42、HLB=13.3、東邦化学株式会社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製して、本発明組成物5を得た。
本発明組成物5における、油滴の体積中位径は1.5μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)であった。
(製造例6)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部を、エトキシル化キャスターオイル(アルカムルス14R、HLB=14.9、ローディア社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製して、本発明組成物6を得た。
本発明組成物6における、油滴の体積中位径は1.6μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)であった。
(製造例7)
製造例2の1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物(ハイゾールSAS−296、日本石油株式会社製品名)20部を、芳香族系炭化水素溶媒(ソルベッソ200、エクソンモービル株式会社製品名)20部に変更した以外は、製造例2と同様に調製して、本発明組成物7を得た。
本発明組成物7における、油滴の体積中位径は1.1μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)であった。
(製造例8)
製造例2のザンサンガム2部及びアルミニウムシリケート4部を、ザンサンガム1.4部及びアルミニウムシリケート2.8部に変更した以外は全く製造例2と同様に調製して、本発明組成物8を得た。
本発明組成物8における、油滴の体積中位径は1.5μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1210mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(製造例9)
製造例1において、得られた水中油型乳濁状組成物にプロピレングリコール5部と水40部とを加える代わりに、水45部を加えた以外は全く製造例1と同様に調製して、本発明組成物9を得た。
次に、比較組成物の製造例を記載する。
(比較製造例1)
ピリプロキシフェン10部を、1−フェニル−1−キシリルエタンと1−フェニル−1−エチルフェニルエタンの混合物(ハイゾールSAS−296、日本石油株式会社製品名)20部に溶解し、更にエチレンオキシドプロピレンオキシドブロックポリマー(ぺポールB−184、HLB=10.1、東邦化学株式会社製品名)2.5部、エトキシル化キャスターオイル(ソルポールCA42、HLB=13.3、東邦化学株式会社製品名)2.5部を加えて溶解し、油相溶液を調整した。
上記の油相溶液に、水20部を加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化工業製ホモジナイザー)で6000rpm、5分間攪拌して乳化分散し、水中油型乳濁状組成物を得た。得られた水中油型乳濁状組成物に、プロピレングリコール5部を加え、更に水40部を加えて全量を100部とし、比較組成物1を得た。
(比較製造例2)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部を添加せず、更にポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−05、日本合成化学株式会社製品名)2部を、ポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−05、日本合成化学株式会社製品名)4部に変更した以外は、製造例2と同様に調製し、比較組成物2を得た。
比較組成物2における、油滴の体積中位径は3.2μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1890mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(比較製造例3)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部をポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(ソプロフォールCY8、HLB=13.7、ローディア社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製し、比較組成物4を得た。
比較組成物4における、油滴の体積中位径は2.0μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1900mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(比較製造例4)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部をポリオキシエチレンノニルフェノール(イゲパールCO-720、HLB=13.6、ローディア社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製し、比較組成物5を得た。
比較組成物5における、油滴の体積中位径は1.5μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1940mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(比較製造例5)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)2部をポリオキシエチレンソルビタンエステル(アルカムルスT20、HLB=16.7、ローディア社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製し、比較組成物5を得た。
比較組成物5における、油滴の体積中位径は1.6μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1900mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(比較製造例6)
製造例2のエトキシル化キャスターオイル(アルカムルスOR/40、HLB=14、ローディア社製品名)20部をポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(ソルボンT20、HLB=13.6、東邦化学株式会社製品名)2部に変更した以外は、製造例2と同様に調製し、比較組成物5を得た。
比較組成物5における、油滴の体積中位径は1.5μm(マルバーン社製マスターサイザー2000による測定)、粘度は1940mPa・s(B型粘度計、6rpm、No.2ローター使用時、25℃)であった。
(試験例1)
本発明組成物1及び比較組成物1を、各々100gづつHDPE製の容器に入れ、密封した。これを−15℃が3日間、30℃が4日間のサイクルが交互に繰り返される条件で保存した。所定期間後の組成物の外観を目視により観察し、組成物の透明な水層の割合を調べた。結果を表1に示す。
Figure 0004983014
本発明組成物は、低温と高温の繰り返し条件の保存においても、水相と油相の分離がほとんど無く、保存安定性に優れる。
(試験例2)
本発明組成物1,9及び比較組成物3を、各々100gづつHDPE製の容器に入れ、密封した。これを−15℃が3日間、30℃が4日間のサイクルが交互に繰り返される条件で保存した。2週間後の外観と相分離の割合を観察した。その結果を表2に示す。
Figure 0004983014
(試験例3)
本発明組成物2〜8および比較組成物2〜6を、各々100gづつHDPE製の容器に入れ、密封した。これを54℃で保存した。所定期間後の組成物中における油滴粒子の体積中位径をマルバーン社製マスターサイザー2000により測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0004983014
本発明組成物は、高温条件での保存においても、油相の液滴粒子の粒径がほとんど増大せず、保存安定性に優れる。
(試験例4)
本発明組成物1〜7、比較組成物1、2及び4〜6を、各々100gづつHDPE製の容器に入れ、密封し、これを40℃で保存した。3ヶ月後の外観と相分離の割合を観察した。その結果を表4に示す。
Figure 0004983014
本発明の水中油型乳濁状組成物は、製剤安定性に優れるので長期保存後も安定した性能が期待でき、ピリプロキシフェンの製剤として有用である。

Claims (13)

  1. (a)4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテル、
    (b)0℃において0.1重量倍の4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルを溶解し得る疎水性有機溶媒、
    (c)ポリビニルアルコール、
    (d)アルコキシル化キャスターオイル、
    及び
    (e)水を含有し;
    (a)4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルと(e)水との重量比が1:20〜1:3の範囲である水中油型乳濁状組成物。
  2. (d)アルコキシル化キャスターオイルが、HLBが9.0〜20.0であるエトキシル化キャスターオイルである請求項1に記載の水中油型乳濁状組成物。
  3. (d)アルコキシル化キャスターオイルが、HLBが9.2〜14.9であるエトキシル化キャスターオイルである請求項1に記載の水中油型乳濁状組成物。
  4. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(e)水が25〜85重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  5. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(c)ポリビニルアルコールが0.5〜4重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  6. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(d)アルコキシル化キャスターオイルが0.5〜4重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  7. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が5〜30重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが0.5〜4重量%であり、(d)アルコキシル化キャスターオイルが0.5〜4重量%であり、(e)水が25〜85重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  8. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が10〜20重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが1〜3重量%であり、(d)アルコキシル化キャスターオイルが1〜3重量%であり、(e)水が25〜85重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  9. (a)4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルと(e)水との重量比が1:15〜1:5の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  10. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が5〜30重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが0.5〜4重量%であり、(d)アルコキシル化キャスターオイルが0.5〜4重量%であり、(e)水が25〜85重量%である請求項9に記載の水中油型乳濁状組成物。
  11. 水中油型乳濁状組成物の全量に対して、(b)疎水性有機溶媒が10〜20重量%であり、(c)ポリビニルアルコールが1〜3重量%であり、(d)アルコキシル化キャスターオイルが1〜3重量%であり、(e)水が25〜85重量%である請求項9に記載の水中油型乳濁状組成物。
  12. (b)0℃において0.1重量倍の4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルを溶解し得る疎水性有機溶媒が、芳香族系炭化水素溶媒である請求項1〜11のいずれかに記載の水中油型乳濁状組成物。
  13. (a)4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルと、
    (b)0℃において0.1重量倍の4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピル エーテルを溶解し得る疎水性有機溶媒と、
    (d)アルコキシル化キャスターオイルとを混合して均一な油相溶液を調製する工程;
    (c)ポリビニルアルコールと、(e)水とを混合して均一な水相溶液を調製する工程;
    及び、該油相溶液と該水相溶液とを乳化分散して水中油型乳濁状組成物を調整する工程を含むことを特徴とする水中油型乳濁状組成物の製造方法。
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