JP4982892B2 - ディスク装置、制御装置およびプログラム - Google Patents

ディスク装置、制御装置およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ディスク装置、制御装置およびプログラムに関する。特に本発明は、ヘッド退避用のランプ部を備えたディスク装置、制御装置およびプログラムに関する。
従来、ディスク装置は、記録ディスク上のヘッドの位置を現在のトラック位置から目標トラック位置に移動(シーク動作)させることを目的として、ボイス・コイル・モータ(VCM)のコイル部の逆起電力、又は記録ディスク上のデータを検出してフィードバックするサーボ制御技術を用いている。又、ディスク装置のヘッドがディスクに吸着される現象を防止することを目的として、ディスクの外側にヘッドの退避エリアであるランプ部を設ける場合がある。ヘッドは、使用されない時にはランプ部に退避される。又、ランプ部に退避された状態のヘッドにおいて耐衝撃性を向上させることを目的として、ラッチ機構を設ける場合がある。
ラッチ機構としては、マグネット・ラッチとイナーシャ・ラッチがある。マグネット・ラッチは、比較的緩やかな衝撃を受けた場合にヘッドがディスク上に飛び出すことを防ぐラッチ機構である。マグネット・ラッチでは、アームの駆動部(VCMのコイル部)等に鉄片が設けられ、筐体側にマグネットが設けられる。マグネット・ラッチは、鉄片がマグネットに吸引されていることで、衝撃を受けた場合にヘッドが飛び出すことを防いでいる。イナーシャ・ラッチは、比較的大きな外部衝撃を受けた場合にヘッドがディスク上に飛び出すことを防ぐ機構である。イナーシャ・ラッチには、筐体側に衝撃の慣性(イナーシャ)により爪が飛び出すイナーシャ・アームが設けられ、その爪と対向する駆動部側の部分にも別の爪が設けられる。イナーシャ・ラッチは、衝撃を受けた場合に筐体側に設けられた爪が飛び出して、駆動部の対向する位置に設けられた爪と噛み合うことで、ヘッドが飛び出すことを防いでいる(特許文献1、2、3参照)。
ランプ部に退避したヘッドをディスク上に移動させる制御をロード制御と言う。ロード制御の場合には、ヘッドが記録ディスクの外側に位置することからディスク上におけるヘッドの位置検出に用いられるバースト・データを読み取ることができない。このため制御部は、速度制御を用いる。その他に、位置決め制御においても、コイル部の逆起電力を利用する制御方法がある(例えば、特許文献4参照)。
米国特許第5877922号公報 米国特許第6400533号公報 米国特許第7068463号公報 特開2004−199762号公報
ランプ部を備えたディスク装置でヘッドをロードする場合には、ヘッドの支持部材とランプとの摩擦力、配線材の弾性反力、軸周りの摩擦等が外力として作用する。又、ランプ部と上記したラッチ機構を備えたディスク装置でヘッドをロードする場合には、さらにマグネットの吸引力又はイナーシャ・アームの爪と対向する爪との摩擦力等が外力として作用する。そのため、従来のそのようなディスク装置でヘッドをロードする場合には、外力に対抗するためにより大きな駆動電流が必要であり、その結果、フィードバック制御においてヘッド速度の変化量が大きくなり、ヘッド速度が目標値に収束する時間が遅くなるという問題があった。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるディスク装置、制御装置およびプログラムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
本発明の第1の形態によると、ディスクと、ヘッドと、ヘッドを支持するアームと、入力される操作量に応じアームを軸を中心に回転運動させることによりディスクの面上および面外にヘッドを移動させる駆動部と、ディスク上から退避したヘッドを収容するランプ部と、ヘッドをランプ部からディスク上へとロードする際のアームの移動速度を制御する制御部とを備え、制御部は、駆動部によりアームを動かす場合に加わる外力を推定する推定部と、推定された外力に応じて操作量を補正する補正部とを有するディスク装置を提供する。
本発明の第2の形態によると、ディスクと、ヘッドと、ヘッドを支持するアームと、入力される操作量に応じアームを軸を中心に回転運動させることによりディスクの面上および面外にヘッドを移動させる駆動部と、ディスク上から退避したヘッドを収容するランプ部とを備えるディスク装置において、ヘッドをランプ部からディスク上へとロードする際のアームの移動速度を制御する制御装置であって、駆動部によりアームを動かす場合に加わる外力を推定する推定部と、推定された外力に応じて操作量を補正する補正部とを備える制御装置を提供する。
本発明の第3の形態によると、ディスクと、ヘッドと、ヘッドを支持するアームと、入力される操作量に応じアームを軸を中心に回転運動させることによりディスクの面上および面外にヘッドを移動させる駆動部と、ディスク上から退避したヘッドを収容するランプ部とを備えるディスク装置において、ヘッドをランプ部からディスク上へとロードする際のアームの移動速度を制御する制御装置用のプログラムであって、当該プログラムは、制御装置を、駆動部によりアームを動かす場合に加わる外力を推定する推定部と、推定された外力に応じて操作量を補正する補正部として機能させるプログラムを提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施の形態にかかるディスク装置1040の概略構成を示す。
本実施の形態にかかるディスク装置1040は、ディスク12、ヘッド14、アーム16、軸18、駆動部20、制御部22、接続線24、ランプ部26、鉄片28、マグネット30、カバーゴム32、タブ46、および温度センサ44を備える。ディスク12は、円盤状の表面部に磁気的又は光学的にデータが記録される記録媒体であってもよい。ヘッド14は、磁気的又は光学的に、ディスク12上にデータを書き込み又はディスク12上のデータを読み出す。アーム16は、ヘッド14を支持し、アーム16が移動することによりヘッド14が移動する。軸18は、筐体にアーム16を回転自在に支持する軸であり、軸18を挟んでアーム16の反対側には駆動部20が設けられる。
駆動部20は、入力される操作量に応じた速度でアーム16を軸18を中心に回転運動させることにより、ヘッド14をディスク12の面上および面外の目標位置に素早く移動させる。駆動部20は、ヘッド14をランプ部26からディスク12上へとロードするためにアーム16を移動させる。駆動部20は、例えば可動側にボイス・コイル・モータ(VCM)のコイル部、筐体側にボイス・コイル・モータ(VCM)の永久磁石が設けられ、電流がコイル部に供給されることによりアーム16を移動させる駆動力を発生する。
制御部22は、ディスク装置1040の全体の動作を制御してデータを記録し又は読み出すと共に、ヘッド14をロードする際のアーム16の移動速度を制御する。接続線24は、制御部22と駆動部20とを接続し、制御部22とヘッド14とを接続する。
ランプ部26は、ヘッド14を使用しない時にヘッド14がディスク12上の平面に吸着されることを避けることを目的として、ディスク12上から退避するヘッド14を収容する。本実施形態では、ヘッド14を支持するアーム16の先端に設けられたタブ46を収容することでヘッド14を退避させる。
マグネット・ラッチ34とイナーシャ・ラッチ42は、各々、ランプ部26に退避された状態にあるヘッド14の耐衝撃性を向上させるラッチ機構の一種である。マグネット・ラッチ34は、比較的緩やかな衝撃に対する耐衝撃性を向上させるもので、鉄片28がマグネット30に吸引されることで、ヘッド14のディスク12上への飛び出しを防ぐ機構である。鉄片28は、駆動部20のコイルの表面に設けられて、磁石に吸引される材料で形成された小片であってもよい。マグネット30は、ディスク装置1040の筐体側に設けられて、鉄片28を吸引する磁性材料又は電磁石で形成される。カバーゴム32は、マグネット30(特に鉄片28と接触する部分)を覆う弾性材料であってもよい。
イナーシャ・ラッチ42は、比較的大きな外部衝撃に対する耐衝撃性を向上させるもので、衝撃を受けた慣性力でイナーシャ・アーム36の爪38が飛び出して対向する爪40と噛み合うことで、ヘッド14のディスク上への飛び出しを防ぐ機構である。イナーシャ・ラッチ42には、ディスク装置1040の筐体側に衝撃の慣性力(イナーシャ)により爪38が飛び出すイナーシャ・アーム36が設けられ、駆動部20側においてその爪38と対向する部分にも別の爪40が設けられる。衝撃が無い状態では、筐体側の爪38は駆動部20側の爪40とは噛み合わないが、ロード時に爪38と40が接触することにより、接触抵抗が発生する場合がある。
温度センサ44は、ディスク装置1040内部の温度を計測し温度データを制御部22に出力する。制御部22は、温度データの変化に従って制御値を変えることで、ロード時又はアンロード時のアーム16の移動速度を制御する。タブ46は、アーム16においてヘッド14よりもさらに先端部に設けられ、ランプ部26にアーム16を退避させる際のガイドとなる部分である。
ディスク装置1040の制御部22によるヘッド位置決め制御は、大まかに2種類に分けられる。まず、ヘッド14を目標位置近傍まで移動させるためのシーク制御系がある。シーク制御系では速度制御が用いられる場合がある。次にヘッドを目標位置に位置決めさせるフォロイング制御系がある。フォロイング制御系では、目標位置でのデータの読み取り/書き取りが終わるまで、制御部22によりディスク12から読み取ったバーストデータ等に基づきヘッド14が位置決めされる。
図2は、本実施の形態にかかるディスク装置1040の制御部22の概略構成を示す。
制御部22は、メイン制御部53、補正部55、デジタル/アナログ(DA)変換部57、駆動部20、アナログ/デジタル(AD)変換部63、駆動部20によりアーム16を動かす場合に加わる外力Wを推定する推定部71、推定された外力W(^:ハット)に応じて操作量Uを補正する補正部73、および初期値メモリ81とを有する。
加算部51は、入力した目標速度値Vrefに対してAD変換部63の出力を減算して速度エラー値Verrを出力する加算器である。制御部22は、目標速度値Vrefとして、ディスク装置1040内に予め記憶された所定のロード目標速度値を読み込んだ値を用いても良いし、ディスク装置1040の外部から指定される値を用いても良い。
メイン制御部53は、ヘッド14の移動速度を制御することを目的として、速度エラー値Verrから操作量Uに対応する伝達特性Cを有し、操作量Uを出力する、例えば、比例積分(PI)制御を行うコントローラである。メイン制御部53は、移動速度Y(V)の指定値(目標値又は誤差値)に応じた操作量Uを出力する。具体的には、メイン制御部53は、速度誤差値を0に近づけるようにフィードバック制御を行う。すなわち、実際のヘッドの移動速度が最初に入力された目標速度値Vrefになったことが検出できない場合には、フィードバック制御により徐々に駆動電流値を増加させて目標速度値Vrefに収束させる。操作量Uは、ヘッド14の移動速度を制御することを目的として、駆動部20を駆動する駆動電流値のデータを含んでいる。メイン制御部53は、速度エラー値Verrが入力して、その値によりフィードバック制御を行う。フィードバック制御には、比例積分(PI)制御の他に、比例積分微分(PID)制御、又は位相進み−遅れ補償による制御系を用いることができる。
メイン制御部53は、ロード制御をする場合の初期値IVMが設定されている場合には、最初は初期値IVMを出力し、そこからフィードバック制御を開始する。メイン制御部53は、初期値IVMを出力するためのフィルタの過去の入力系列を予めロードする。従って、初期値IVMが設定されている場合には、入力する速度エラー値Verrからフィードバック制御を開始しない。初期値IVMが設定されていない場合には、メイン制御部53は、目標速度値Vrefを用いてフィードバック制御を開始する。
補正部55は、操作量Uに対して推定部71から出力される推定外力W(^:ハット)を減算して補正された操作量Uを出力する加算器である。DA変換部57は、入力するデジタルデータの補正された操作量Uを、アナログデータの電流値に変換して出力する。
駆動部20は、補正された操作量Uがアナログデータに変換された操作量がVCMに入力され、アーム16を駆動する。アーム16には外力Wが作用する。外力Wは、ロード時にアーム16に作用する各種の応力の総計である。各種の応力とは、例えば、マグネット・ラッチ34の吸引力、イナーシャ・ラッチ42の爪の接触抵抗、タブ46とランプ部26との摺動抵抗、接続線24のアーム16に対する弾性反力、軸18の回転に対する摩擦抵抗を含んでいる。さらに、アーム16の移動速度Y(V)は、駆動部20のVCMで発生する逆起電力を、AD変換部63でディジタルデータに変換し、適当なゲインに倍増させることにより送出される。
推定部71は、駆動部20に供給する操作量Uの系列が入力されて推定された外力における操作量Uに依存する値の系列を出力する第1フィルタ65と、駆動部20から計測された移動速度Y(V)の系列を入力し、推定された外力における移動速度Y(V)に依存する値の系列を出力する第2フィルタ67とを有し、補正部73は、第1フィルタ65および第2フィルタ67の出力をメイン制御部53が出力する操作量Uから減じた値を補正後の操作量Uとして出力する。
推定部71は、駆動部20に供給する操作量Uと、駆動部20により計測されたアーム16の移動速度Y(V)とに基づいて、外力(W)を推定する。より詳しくは、推定部71は、補正された操作量Uとデジタルデータに変換された検出速度Y(V)が入力され、推定外力値W(^:ハット)を出力する。推定部71は、第1フィルタ65と、第2フィルタ67と加算部69を備える。
第1フィルタ65は、操作量Uから操作量W(^:ハット)uwに対応する伝達特性Guwを有し、補正された操作量Uが入力されて、外力Wの影響を受ける前の操作量W(^:ハット)uwを出力する。第2フィルタ67は、速度Y(V)から操作量W(^:ハット)ywに対応する伝達特性Gywを有し、検出された速度Y(V)のデジタルデータが入力されて、外力Wの影響により変化した操作量W(^:ハット)ywを出力する。加算部69は、操作量W(^:ハット)uwと操作量W(^:ハット)ywを加算することで、推定外力を得る。実際の演算は、例えば加算部69で、操作量W(^:ハット)uwから操作量W(^:ハット)ywを減算して外力Wによる操作量の差(変化分)を求め、その差を推定外力W(^:ハット)として出力する。
推定部71は、ロード制御をする場合の初期値IV1,IV2が設定されている場合には、第1フィルタ65は、最初は初期値IV1を出力し、そこからフィードバック制御を開始する。第2フィルタ67は、最初は初期値IV2を出力し、そこからフィードバック制御を開始する。なお、初期値IV1およびIV2を設定する理由については、後述する。
初期値メモリ81は、ロード時のメイン制御部53に対する初期値IVM、推定部71の第1フィルタ65に対する初期値IV1、および第2フィルタ67に対する初期値IV2を格納する。
以下、推定部71の構成について説明する。まず、制御対象である入力操作量および出力速度の連続時間系モデルを以下の状態方程式(式1)と出力方程式(式2)で表す。なお、本実施形態では、プラントモデルを剛体とし、外力をDC成分と仮定しているが、それに限定されるものではなく、メカニカルな共振を考慮したモデルを用い、外力にダイナミクスを考慮することも可能である。
Figure 0004982892
・・・(1)
Figure 0004982892
・・・(2)
ただし、v:ロード速度、w:外力、u:入力操作量、y:出力速度、k:変換定数(ゲイン)、kbemf:変換定数。
次に、制御対象の連続時間系モデルに基づき、離散時間系プラントモデルを得る。状態方程式は式3、出力方程式は式4となる。
Figure 0004982892
・・・(3)
Figure 0004982892
・・・(4)
ただし、k番目の状態量X[k]は式5のように表す。
Figure 0004982892
・・・(5)
また、X:状態量、Y:出力速度、k:整数(k番目)、V:ロード速度、W:外力、U:入力操作量、Φ:変換定数(2行2列の行列)、Γ、Γ:変換定数(2行1列の行列)、0:変換定数(1行2列の行列)、kBEMF:変換定数、T:サンプリング周期とする。
現在の外力を推定するには、式3の状態方程式の左辺のXを、暫定的な状態量(X ̄:バー)とし、右辺のXを最終的なターゲットとなる推定量(X^:ハット)とすると式6のようにあらわすことができる。
Figure 0004982892
・・・(6)
最終的なターゲットの状態量X(^:ハット)[k]の状態方程式は式7、最終的なターゲットの出力速度Y(^:ハット)[k]の出力方程式は式8のように表すことができる。
Figure 0004982892
・・・(7)
Figure 0004982892
・・・(8)
ただし、k番目の最終的なターゲットの状態量X(^:ハット)[k]は式9のように表す。
Figure 0004982892
・・・(9)
また、X:状態量、X( ̄:バー):暫定的な状態量、X(^:ハット):最終的な推定量、Y:出力速度、k:整数(k番目)、V(^:ハット):最終的なロード速度、W(^:ハット):最終的な外力、U:入力操作量、Φ:変換定数(2行2列の行列)、Γ、Γ:変換定数(2行1列の行列)、0:変換定数(1行2列の行列)、kBEMF:変換定数、T:サンプリング周期、l:オブザーバゲイン(2行1列の行列)とする。
最終的な外力W(^:ハット)は、第1フィルタ65の伝達関数Guw、第2フィルタ67の伝達関数Gyw、入力操作量u、出力速度yを用いて次の式のように表すことができる。
Figure 0004982892
・・・(10)
図3(a)、(b)は、推定部71の伝達特性(ゲイン、位相)のボード線図である。上側の図3(a)には複素平面での周波数に対するゲインを示し、下側の図3(b)には複素平面での周波数に対する位相を示す。ゲインは、伝達特性の複素数表現での大きさを表し、位相は、伝達特性の複素数表現での角度を表す。以下、ボード線図は全て同様である。
図3(a)から、伝達特性Guwのゲインが−3dBとなる周波数は、129Hzである。第1フィルタ65の伝達特性Guwは、ゲインが−3dB低下するまで、ほぼ一定の0[dB]を示している。130Hz以上の伝達特性Guwは、さらに低下が続いている。第1フィルタ65には、操作量Uが入力される。
第2フィルタ67の伝達特性Gywは、130Hzの近くまでゲインが上昇を続ける特性を示している。伝達特性Guwの特性も考慮すると、外力の推定帯域は約130Hzまでとなっていることがわかる。130Hz以上の伝達特性Gywは、上昇が止まり、200Hz以上では低下している。第2フィルタ67には、検出速度Y(V)をデジタル値に変換した値が入力される。
操作量Uを第1フィルタ65によりフィルタリングした値と、検出速度Y(V)を第2フィルタ67によりフィルタリングした値との和をとることで、外力Wに相当する値を得ることができる。
図3(b)では、伝達特性Guwの位相は、周波数が5Hzの近くまではおよそ180度の一定値であり、それ以上の周波数では角度が減少して0度に近づいている。伝達特性Gywの位相は、周波数が5Hzの近くまではおよそ90度の一定値であり、それ以上の周波数では角度が減少して、200Hz以上で一旦0度以下になり、700Hz近くで増加に転じて0度に近づいている。
図4(a)、(b)は、メイン制御部53の伝達特性C(ゲイン、位相)のボード線図である。上側の図4(a)には複素平面での周波数に対するゲインを示し、下側の図4(b)には複素平面での周波数に対する位相を示す。なお、図4(a)、(b)は、メイン制御部53で使用された極が0Hz、零点が60Hz、オープンループ特性のゼロクロス周波数Fxが200Hzの場合である。
図4(a)から、周波数が100Hz以下では、推定部71を備える場合(w/推定部71)の伝達特性Cのゲインが、推定部71を備えない場合(w/o推定部71)の伝達特性Cのゲインよりも大きくなっている。伝達特性は一般的に次の式で表される。
Figure 0004982892
・・・(11)
この式11で、推定部71を備える場合の伝達特性Cのゲインが、推定部71を備えない場合の伝達特性Cのゲインよりも大きくなる場合を考える。その場合、(w/推定部71)の伝達特性Cの方が、分母の値が大きくなり、速度エラーの値が相対的に小さくなる。従って、メイン制御部53の伝達特性Cのゲインが大きくなることは、目標速度値に対する速度エラーの値を圧縮して目標速度値に近づけやすくなることがわかる。上記を言い換えると、目標速度値に対する偏差の圧縮率を高くすることができることになり、サーボ制御の性能を向上させることができる。
図4(b)では、推定部71を備えない場合の伝達特性Cの位相は、周波数が2Hzの近くまではおよそ−90度の一定値であり、それ以上の周波数では角度が増加して0度に近づいている。伝達特性C(w/推定部71)の位相は、周波数が2Hzの近くまではおよそ−180度の一定値であり、それ以上の周波数では角度が増加して0度に近づいている。ここでは、伝達特性C(w/推定部71)の方は、ゲインを増加させることができたことと引き換えに、位相特性は悪くなっていることがわかる。
図5(a)、(b)は、推定部71を備えた場合と推定部71を備えない場合におけるオープンループ特性のボード線図である。推定部71を備えた場合には、ゼロクロス周波数は251Hzでゲインマージン20.9dB、位相マージン48.4度となっている。
図5(b)では、推定部71を備えない場合の位相は、周波数が2Hzの近くまではおよそ−180度の一定値であり、それ以上の周波数では角度が増加して250Hz近くまでは緩やかに−130度の近くまで増加し、250Hz以上では1700Hz近くまで逆に−180度の近くまで減少し、そこで一気に180度まで増加している。
推定部71を備える場合の位相は、周波数が2Hzの近くまではおよそ90度の一定値であり、それ以上の周波数では角度が増加して70Hzで180度になり、そこで一気に−180度まで減少している。その後350Hz近くまでは緩やかに−130度の近くまで増加し、350Hz以上では1700Hz近くまで逆に−180度の近くまで減少し、そこで一気に180度まで増加している。
図5(b)から、ゼロクロス周波数Fx251Hzにおいては、推定部71を備えない場合の位相は、推定部71を備える場合の位相よりも上になっていることに着目する。安定マージンはゼロクロス周波数の値が−180度に対してどれだけ余裕があるかで判断する。推定部71を備える場合は、推定部71を備えない場合よりも安定に対する位相余裕が無いことになる。ここでは、推定部71を備える場合の方は、安定マージンを示す位相余裕を抑えることと引き換えにゲインを増加させることができたことがわかる。
ここで初期値の決定方法について説明する。ただし、ロードを開始する際の初期のロード速度および加速度は0と仮定する。まず、従来の推定部71と補正部73を備えない制御部により、ヘッド14が外力に打ち勝って動き出した時の、DA変換部57のDAC出力値Uを測定する。次に、メイン制御部53と推定部71の初期値を以下の式12〜式15を用いて計算する。
Figure 0004982892
・・・(12)
Figure 0004982892
・・・(13)
式12および式13から比例配分で以下の式14および式15が得られる。
Figure 0004982892
・・・(14)
Figure 0004982892
・・・(15)
ただし、U:メイン制御部53の出力、C:メイン制御部53の伝達特性、Vref:目標速度値、W(^:ハット):最終的な外力、W(^:ハット)uw:UからWまでの最終的な外力、Guw:第1フィルタ65の伝達関数、GuwDC:第1フィルタ65の伝達関数の直流ゲイン。
推定部71と補正部73に以下の式を用いて初期値を設定する。
Figure 0004982892
・・・(16)
Figure 0004982892
・・・(17)
Figure 0004982892
・・・(18)
ただし、N:正の整数で、−NはNサンプル前の過去を示す。メイン制御部53の次数が5次ならば、5サンプル前までの過去の値を初期値として用いる。
第1フィルタ65は、ロードの開始時において、メイン制御部53が出力する操作量Uの初期値U に第1フィルタ65の伝達関数GuwのDC成分を乗じた値と等しい(ほぼ等しい場合を含む)値のデータを初期値W(^:ハット) uwとして出力し、第2フィルタ67は、ロードの開始時において、初期値W(^:ハット) ywとして0を出力する。
メイン制御部53および第1フィルタ65は、ヘッド14をディスク12上へとロード可能な操作量Uの値を、第1フィルタ65が出力するデータの初期値W(^:ハット) uwがメイン制御部53が出力する操作量Uの初期値U に第1フィルタ65の伝達関数GuwのDC成分を乗じた値となるように比例配分した値を、ロードの開始時においてメイン制御部53が出力する操作量Uの初期値U および第1フィルタ65が出力するデータの初期値W(^:ハット) uwとする。
以下に図6(a)、(b)を用いて、推定部71、補正部73および初期値メモリ81を設けた効果について説明する。図6(a)は、比較用として、本実施形態から推定部71、補正部73および初期値メモリ81を削除した従来の構成におけるロード速度値VとDAC出力値を示すグラフである。図6(b)は、本実施形態の構成におけるロード速度値とDAC出力値を示すグラフである。
図6(a)、(b)の横軸は、サンプリング間隔TS=263[μs]のサンプル数[個]である。縦軸は、ロード時における図2の検出速度Y(V)を表すロード速度値Vと、DA変換部57への設定値の出力値DACoutである。目標速度値Vは、図2の目標速度値Vrefを表す。
図6(a)のサンプル領域A1は、マグネット30の作用によりヘッド14が吸引されている状態から、ヘッド14を離脱させる時の動作を示す。図6(a)のサンプル領域A1において、ロード速度値Vは、縦軸目盛り0から制御が開始されている。ロード速度値Vは、そこから次第に上昇して、縦軸目盛り3〜5の付近で上昇が止まっている。この時、実際にヘッドが外周方向に動いているわけではなく、検出速度にはコイル発熱の抵抗値変化による測定誤差が含まれている。この期間は、ロード制御を開始する場合に初期値が無い状態ではじめたことにより、ヘッド14をマグネット・ラッチ34から離脱させるまでに、ヘッド14が移動しないで駆動電流が過剰になるまで増加する期間である。
次に、ヘッド14が移動を開始すると、ロード速度値Vは、急激に下降して目標速度値Vに近いレベルになる。その後、ヘッド14とマグネット30との距離が増加することにより、外力であるマグネットの吸引力は次第に減少する。ロード速度値Vは、目標速度値Vに近いレベルから比較的緩やかに下降している。ロード速度値Vは、サンプル領域A1が終了した後も緩やかに下降を継続している。
この期間の出力値DACoutは、縦軸目盛り100より少し上側の初期値から次第に上昇して、縦軸目盛り740〜760の付近で上昇が止まる。そこで出力値DACoutは、サンプル数が120〜140の付近まではサンプル領域A1が終了した後も上下動を繰り返し、その後に下降を開始している。
ヘッド14が移動するに従い、マグネット30の吸引力が次第に減少する。この状況でフィードバック制御により駆動電流を減少させて目標速度値Vに収束させているので、ヘッド14の速度が、目標速度値Vよりも低くなっている。
図6(a)のサンプル領域A2は、イナーシャ・ラッチ42の対向する爪38、40の接触抵抗を外力として受ける状態から、ヘッド14を更に離脱させる時の領域である。図6(a)のサンプル領域A2において、ロード速度値Vは、次第に下降して、サンプル数が220〜240の付近で、縦軸目盛り−10に近いレベルまで下降している。ロード速度値Vは、そこから急激に上昇して、縦軸目盛り3〜5の付近でピークになった後に急激に下降して目標速度値Vに近いレベルになり、そこから非常に緩やかに下降している。その際の出力値DACoutも、ロード速度値Vと同様なタイミングで下降、上昇、および下降の変化をしているが最後の下降は緩やかである。
図6(a)のサンプル領域A3は、ヘッド14がランプ部26から離脱してディスク12上に移動する時の領域である。図6(a)のサンプル領域A3において、ロード速度値Vは、急激に下降して、サンプル数が960〜980の付近で、縦軸目盛り−20に近いレベルまで下降している。ロード速度値Vは、そこから急激に上昇して、縦軸目盛りで目標速度値Vに近いレベルになり維持している。その際の出力値DACoutは、ロード速度値Vと同様なタイミングで下降し、比較的緩やかに上昇して縦軸目盛り0より少し上の数10のレベルを維持している。
それに対して図6(b)のサンプル領域A1aでは、ロード速度値Vは、縦軸目盛り0から制御が開始されている。図6(b)では、すぐにロード速度値Vは、急激に下降して目標速度値Vに近いレベルになる。その後、ヘッド14が動くに従い、ロード速度値Vは、目標速度値Vに近いレベルから非常に緩やかに下降している。ロード速度値Vは、サンプル領域A1が終了した後も非常に緩やかに下降を継続している。この期間の出力値DACoutは、縦軸目盛り800〜900近くの初期値から急激に700近くまで下降して、その後、少し上昇した後に、比較的緩やかに下降している。
図6(b)のサンプル領域A2aにおいて、ロード速度値Vは、次第に下降して、サンプル数が180〜190の付近で、縦軸目盛り−4〜−5に近いレベルまで下降している。ロード速度値Vは、そこから急激に上昇して、縦軸目盛り0の付近でピークになった後に急激に下降して目標速度値Vに近いレベルになり、そこから目標速度値Vをほぼ維持している。その際の出力値DACoutも、ロード速度値Vと同様なタイミングで下降、上昇、および下降の変化をしているが、最後の下降は緩やかである。
図6(b)のサンプル領域A3aにおいて、ロード速度値Vは、急激に下降して、サンプル数が960〜980の付近で、縦軸目盛り−14〜16に近いレベルまで下降している。ロード速度値Vは、そこから急激に上昇して、縦軸目盛りで目標速度値Vに近いレベルになり維持している。その際の出力値DACoutは、ロード速度値Vと同様なタイミングで下降し、比較的緩やかに上昇して縦軸目盛り0より少し上の数10のレベルを維持している。
このように、本実施形態では、ロード制御の開始時のマグネット・ラッチ34からヘッド14を離脱させる時と、イナーシャ・ラッチ42の接触抵抗を受ける状態からヘッド14を離脱させる時と、ヘッド14がランプ部26から離脱してディスク12上に移動する時の外力の影響を軽減することができる。従って本実施形態では、ヘッド速度の変化量を抑制できるので、ヘッド速度が目標値に収束する時間の遅延を抑制することができる。このようにスムーズなロードは、HDI(Head Disk Interaface)の観点からも望ましい。
次に図7(a)〜(c)を用いて、本実施形態の初期値メモリ81に推定部71とメイン制御部53の初期値を設定した効果について更に説明する。図7(a)は、比較用として本実施形態の構成で推定部71のみの初期値を設定した場合におけるロード速度と駆動電流を示すグラフである。図7(b)は、比較用として本実施形態の構成でメイン制御部53のみの初期値を設定した場合におけるロード速度と駆動電流を示すグラフである。図7(c)は、本実施形態の構成で推定部71とメイン制御部53の初期値を設定した場合におけるロード速度と駆動電流を示すグラフである。
図7(a)のサンプル領域A1bでは、ロード速度値Vは、縦軸目盛り0より少し下側の値から制御が開始されている。ロード速度値Vは、そこから次第に上昇して、縦軸目盛り15の付近まで急激に上昇し、そこをピークとして急激に下降している。最初に急激に上昇する期間は、ロード制御を開始する場合の、ヘッド14をマグネット・ラッチ34から離脱させるまでに、ヘッド14が移動しないで駆動電流が増加して過剰になる期間である。なお、この期間は実際にヘッドが外周方向に動いているわけではなく、検出速度にはコイル発熱の抵抗値変化による測定誤差が含まれている。この期間の出力値DACoutは、縦軸目盛り600より少し上側の初期値から次第に上昇して、縦軸目盛り740〜760の付近で上昇が止まって上下動を繰り返している。
次に、ヘッド14が移動を開始すると、ロード速度値VLは、急激に下降して目標速度値VTに近いレベルになる。その後、ヘッド14とマグネット30との距離が増加することにより、外力であるマグネットの吸引力は次第に減少する。ロード速度値VLは、目標速度値VTに近いレベルから比較的緩やかに下降している。ロード速度値VLは、サンプル領域A1bが終了した後も緩やかに下降を継続している。その際に、出力値DACoutは、サンプル領域A1が終了した後、サンプル数が120の付近まで下降している。
図7(a)のサンプル領域A2bは、イナーシャ・ラッチ42の対向する爪38、40の接触抵抗を外力として受ける状態から、ヘッド14を更に離脱させる時の領域である。 図7(a)のサンプル領域A2bにおいて、ロード速度値Vは、次第に下降して、サンプル数が120の付近で、縦軸目盛り−8に近いレベルまで下降している。ロード速度値Vは、そこから急激に上昇して、縦軸目盛り7〜8の付近でピークになった後に急激に下降して目標速度値Vに近いレベルになり、目標速度値Vをほぼ維持している。その際の出力値DACoutも、ロード速度値Vと同様なタイミングで下降、上昇、および下降の変化をしているが最後の下降は緩やかである。
このように、推定部71のみの初期値を設定した場合には、ロード制御の開始時のマグネット・ラッチ34からヘッド14を離脱させる時に、ヘッドが動き出さない期間が残ってしまう。又、イナーシャ・ラッチ42の接触抵抗を受ける状態からヘッド14を離脱させる時のヘッド速度の変化量もあまり抑制できていない。
図7(b)のサンプル領域A1cでは、ロード速度値Vは、縦軸目盛り0より少し上側の値から制御が開始されている。ロード速度値Vは、そこから縦軸目盛り−36の付近まで急激に下降してから、目標速度値Vの付近まで急激に上昇し、目標速度値Vをほぼ維持している。最初に急激に下降する期間は、初期値に設定された過剰な駆動電流でヘッド14をマグネット・ラッチ34から離脱させる期間である。この期間の出力値DACoutは、縦軸目盛り1024以上に急激に上昇してから、急激に縦軸目盛り700の付近まで下降したところで止まって上下動を繰り返している。
このように、メイン制御部53のみの初期値を設定した場合には、最初に過剰な駆動電流でヘッド14をマグネット・ラッチ34から離脱させるので、ロード速度値Vが過剰に増大してオーバーシュートしてしまい、反動が大きくなっている。従って、この場合はヘッド速度の変化量を抑制できていない。
図7(c)のサンプル領域A1dでは、ロード速度値Vは、縦軸目盛り0より少し上側の値から制御が開始されている。ロード速度値Vは、そこから縦軸目盛り−7〜−8の付近まで急激に下降してから、目標速度値Vの付近まで上昇し、目標速度値Vをほぼ維持している。図7(a)のサンプル領域A1bおよび図7(b)のサンプル領域A1cにおけるロード速度値Vが目標速度値Vに収束するまでの時間と比較すると、図7(c)のサンプル領域A1dでは、半分程度の時間になっている。
このように、推定部71とメイン制御部53の両方に初期値を設定した場合には、ヘッド速度の変化量を抑制できており、ヘッド速度が目標値に収束する時間の遅延を抑制することができる。
また、本実施形態の推定部71は、ロードの開始時において、操作量Uおよび移動速度Y(V)から算出される推定された外力と比較して大きい値を、推定された外力の初期値W(^:ハット)として、補正部73に与えている。実施形態のメイン制御部53は、ロードの開始時において、移動速度Y(V)の指定値が0からロードを行うための移動速度Y(V)を示す値に変化した際に算出される操作量Uと比較してより大きな操作量Uを出力する。推定部71およびメイン制御部53は、より大きい初期値が与えられれば、よりスムースなキックオフが可能となる。また、推定部71およびメイン制御部53の初期値は、ヘッドが動き出すのに必要な電流以上でなくても、キックオフまでの時間を短縮させることができる。
図8は、本実施の形態にかかるディスク装置1040の制御部22のロード時における概略動作を示すフローチャートである。ディスク装置1040の制御部22は、例えば図10のコンピュータ900の入出力コントローラ1084から書き込み信号または読み出し信号が入力されるか否かにより、ヘッド14を駆動させるか否かを判断する(S1)。ヘッドを駆動しない場合(S1:No)には、再度、ステップS1の判断を繰り返して入力を監視する。ヘッドを駆動する場合(S1:Yes)には、ヘッド14の位置がランプ部26上の退避位置であるか否かを判断する(S2)。
ヘッド14が退避位置ではない場合(S2:No)には、ロード処理を終了させる。ヘッド14が退避位置である場合(S2:Yes)には、制御部22は初期値メモリ81から初期値IVMを系列で読み出してメイン制御部53に設定する。同様に制御部22は、初期値IV1を系列で読み出して第1フィルタ65に設定する。同様に制御部22は、初期値IV2を系列で読み出して第2フィルタ67に設定する(S3)。
次に制御部22は、ディスク装置1040内に予め記憶されるか、ディスク装置1040の外部から読み込まれた目標速度値Vrefを読み込む(S4)。目標速度値Vrefが入力すると、メイン制御部53では、操作量U(1)を演算して出力する(S5)。ただし、初期値が設定されている場合には、最初は初期値の操作量を出力する。
次に、推定部71には、操作量U(1)と、前回の操作量U(0)で駆動された駆動部20から検出された検出速度Y(V)(0)のデジタル値が入力される。推定部71は、操作量U(1)と検出速度Y(V)(0)のデジタル値から外力を推定し、その推定外力W(^:ハット)で次の操作量U(2)を補正して補正された操作量U(2)を出力する(S6)。ただし、初期値が設定されている場合には、最初は初期値の推定外力を出力する。
操作量U(2)は、DA変換部57でアナログ信号に変換されて(S7)、駆動部20に供給される。駆動部20は、アナログ信号の操作量によりヘッド14を駆動させる(S8)。制御部22は、駆動部20のVCMに発生する逆起電力を検出してヘッドの速度を演算する(S9)。演算された速度(検出速度)は、AD変換部63でデジタル信号に変換されて出力される(S10)。
デジタル信号の検出速度は、推定部71と加算部51に供給される。推定部71では、ステップS6の外力の推定にデジタル信号の検出速度を用いる。加算部51では、読み込まれた目標速度値Vrefからデジタル信号の検出速度を減算して速度エラーVerrを出力し、メイン制御部53に供給する(S11)。
図9は、図8のステップS6の外力推定/補正処理のさらに詳細な動作を示すフローチャートである。補正された操作量Uは、伝達特性Guwの第1フィルタ65で処理されて、操作量Uと外力Wとの間の推定外力W(^:ハット)uwが出力される(S21)。検出されたヘッドの速度(デジタル信号の検出速度)は、伝達特性Gywの第2フィルタ67で処理されて、外力Wとデジタル信号の検出速度との間の推定外力W(^:ハット)ywが出力される(S22)。加算部69では、推定外力W(^:ハット)uwと推定外力W(^:ハット)ywを加算することで、総計の推定外力W(^:ハット)を出力する(S23)。補正部73では、入力する操作量Uに対して総計の推定外力W(^:ハット)を加算して補正された操作量Uを出力する(S24)。
本実施形態の第1フィルタ65は、すでに駆動部20に供給された所定個数の操作量Uの値と、駆動部20に新たに供給される操作量Uの値と、すでに第1フィルタ65が出力した所定個数のデータW(^:ハット)uwの値とに基づいて、出力するデータの値を算出するIIR(無限インパルス応答)フィルタである。第1フィルタ65は、ロードの開始時において、ヘッド14をディスク12上へとロード可能な操作量Uの値を、第1フィルタ65が出力するデータの初期値W(^:ハット) uwがメイン制御部53が出力する操作量Uの初期値U に第1フィルタ65の伝達関数GuwのDC成分を乗じた値となるように比例配分した値を、すでに駆動部20に供給された所定個数の操作量Uの値および駆動部20に新たに供給される操作量Uの値と、すでに第1フィルタ65が出力した所定個数のデータの値として使用する。所定個数のデータとは、系列で入力されるデータのうちの所定個数のデータである。
第1フィルタ65が出力するデータの初期値W(^:ハット) uwとしては、式16〜式18の説明に記載したように、フィルタの次数に応じて、その次数分だけ過去までのサンプルの出力値が用いられる。例えば、W(^:ハット)uw[−1]は、前回に実施されたロード制御のサンプルで実際にヘッド14が移動を開始した時の、外力Wの影響を受ける前の操作量であり、W(^:ハット)uw[−2]は、前回のもう一つ前のサンプルにおける同様な操作量である。これらを初期値IV1とする。第2フィルタ67が出力するデータの初期値W(^:ハット) ywとしても、フィルタの次数に応じて、その次数分だけ過去までのサンプルの出力値が用いられる。
W(^:ハット)yw[−1]は、前回に実施されたロード制御のサンプルで実際にヘッド14が移動を開始した時の、外力Wの影響により変化した操作量であり、W(^:ハット)yw[−2]は、前回のもう一つ前のサンプルにおける同様な操作量である。これらを初期値IV2とする。メイン制御部53が出力する操作量Uの初期値U としても、フィルタの次数に応じて、その次数分だけ過去までのサンプルの出力値が用いられる。
[−1]は、前回に実施されたロード制御のサンプルで実際にヘッド14が移動を開始した時の操作量Uであり、U[−2]は、前回のもう一つ前のサンプルにおける同様な操作量である。これらを初期値IVMとする。これらの初期値は、フィルタの次数又は各種係数を予め設定しておくことで決定される。従って、初期値IV1,IV2,IVMが設定されている場合には、第1フィルタ65は、ロード制御の開始時には入力する操作量Uを用いず、第2フィルタ67は、ロード制御の開始時にはデジタルデータに変換された検出速度Y(V)を用いず、メイン制御部53もロード制御の開始時には入力する速度エラー値Verrを用いない。
当該ディスク装置10内の温度を測定する温度センサ44を更に備える場合には、メイン制御部53および第1フィルタ65は、温度センサ44により測定された温度に応じて、ロードの開始時においてメイン制御部53が出力する操作量Uの初期値U および第1フィルタ65が出力するデータの初期値W(^:ハット) uwを変える。初期値U および初期値W(^:ハット) uwは、テーブル形式で用意しておいても良い。また、ヘッド14をディスク12上へとロード可能な操作量Uの値として持つようにしてもよい。
制御部22は、ヘッド14が動き出したときのDACの値を記憶しておき、過去にヘッド14をディスク12上へロードした際の操作量Uの値に基づいて、ヘッド14をディスク12上へとロード可能な操作量Uの値を求めるようにしてもよい。あるいは、平均値、最大値、温度ごと、過去数回分の最大値、・・・等々の操作量Uの値を持つようにしてもよい。
当該ディスク装置10内の温度を測定する温度センサ44を更に備える場合には、第1フィルタ65および第2フィルタ67は、温度センサ44により測定された温度に応じて、フィルタの伝達関数(Guw、Gyw)を変えるようにしてもよい。フィルタの伝達関数(Guw、Gyw)は、テーブル形式で用意しておいても良い。制御部22は、ロード制御の他、シーク時の速度制御、位置決め制御も行うソフトウェアが読み込まれたマイコンであっても良い。
図10は、本実施の形態にかかるディスク装置が利用されるコンピュータ900のハードウェア構成の一例を示す。
本実施形態にかかるディスク装置が利用されるコンピュータ900は、ホスト・コントローラ1082により相互に接続されるCPU1000、RAM1020、グラフィック・コントローラ1075、および表示装置1080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1084によりホスト・コントローラ1082に接続される通信インターフェイス1030、本実施形態にかかるディスク装置であるハードディスクドライブ1040、およびCD−ROMドライブ1060を有する入出力部と、入出力コントローラ1084に接続されるROM1010、フレキシブルディスク・ドライブ1050、および入出力チップ1070を有するレガシー入出力部とを備える。
ホスト・コントローラ1082は、RAM1020と、高い転送レートでRAM1020をアクセスするCPU1000およびグラフィック・コントローラ1075とを接続する。CPU1000は、ROM1010およびRAM1020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ1075は、CPU1000等がRAM1020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置1080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1075は、CPU1000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ1084は、ホスト・コントローラ1082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス1030、ハードディスクドライブ1040、CD−ROMドライブ1060を接続する。通信インターフェイス1030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1040は、コンピュータ900内のCPU1000が使用するプログラムおよびデータを格納する。CD−ROMドライブ1060は、CD−ROM1095からプログラム又はデータを読み取り、RAM1020を介してハードディスクドライブ1040に提供する。
また、入出力コントローラ1084には、ROM1010と、フレキシブルディスク・ドライブ1050、および入出力チップ1070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1010は、コンピュータ900が起動時に実行するブート・プログラム、又はコンピュータ900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1050は、フレキシブルディスク1090からプログラム又はデータを読み取り、RAM1020を介してハードディスクドライブ1040に提供する。入出力チップ1070は、フレキシブルディスク・ドライブ1050、又は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
RAM1020を介してハードディスクドライブ1040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク1090、CD−ROM1095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1020を介してコンピュータ900内のハードディスクドライブ1040にインストールされ、ハードディスクドライブ1040の制御装置(例えば、図1の制御部22)が有するマイクロコントローラにより実行される。
ハードディスクドライブ1040が有するマイクロコントローラにインストールされて制御装置として機能させるプログラムは、加算モジュールと、メイン制御モジュールと、補正モジュールと、DA変換モジュールと、駆動モジュールと、AD変換モジュールと、推定モジュールと、初期値メモリモジュールとを備える。これらのプログラム及びモジュールは、ハードディスクドライブ1040が有するマイクロコントローラを、加算部51と、メイン制御部53と、補正部73と、DA変換部57と、駆動部20と、AD変換部63と、推定部71と、初期値メモリ81としてそれぞれ機能させる。
コンピュータ900にインストールされるプログラム又はモジュールは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク1090、CD−ROM1095の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ900に提供してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本実施の形態にかかるディスク装置1040の概略構成を示す。 本実施の形態にかかるディスク装置1040の制御部22の概略構成を示す。 (a)、(b)は推定部71の伝達特性(ゲイン、位相)のボード線図である。 (a)、(b)はメイン制御部53の伝達特性C(ゲイン、位相)のボード線図である。 (a)、(b)はオープンループ特性(ゲイン、位相)である。 (a)は本実施形態から推定部71、補正部73および初期値メモリ81を削除した従来の構成におけるロード速度値VとDAC出力値を示すグラフであり、(b)は本実施形態の構成におけるロード速度値とDAC出力値を示すグラフである。 (a)は本実施形態の構成で推定部71のみの初期値を設定した場合におけるロード速度と駆動電流を示すグラフであり、(b)は本実施形態の構成でメイン制御部53のみの初期値を設定した場合におけるロード速度と駆動電流を示すグラフであり、(c)は本実施形態の構成で推定部71とメイン制御部53の初期値を設定した場合におけるロード速度と駆動電流を示すグラフである。 本実施の形態にかかるディスク装置1040の制御部22のロード時における概略動作を示すフローチャートである。 図8のステップS6の外力推定/補正処理のさらに詳細な動作を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかるディスク装置が利用されるコンピュータ900のハードウェア構成の一例を示す。
符号の説明
12 ディスク
14 ヘッド
16 アーム
18 軸
20 駆動部
22 制御部
24 接続線
26 ランプ部
34 マグネット・ラッチ
42 イナーシャ・ラッチ
44 温度センサ
46 タブ
51 加算部
53 メイン制御部
55 補正部
57 デジタル/アナログ(DA)変換部
63 アナログ/デジタル(AD)変換部
65 第1フィルタ
67 第2フィルタ
69 加算部
71 推定部
73 補正部
81 初期値メモリ
900 コンピュータ
1000 CPU
1010 ROM
1020 RAM
1030 通信インターフェイス
1040 ハードディスクドライブ(ディスク装置)
1050 フレキシブルディスク・ドライブ
1060 CD−ROMドライブ
1070 入出力チップ
1075 グラフィック・コントローラ
1080 表示装置
1082 ホスト・コントローラ
1084 入出力コントローラ
1090 フレキシブルディスク
1095 CD−ROM

Claims (13)

  1. ディスクと、
    ヘッドと、
    前記ヘッドを支持するアームと、
    入力される操作量に応じ前記アームを軸を中心に回転運動させることにより前記ディスクの面上および面外に前記ヘッドを移動させる駆動部と、
    前記ディスク上から退避した前記ヘッドを収容するランプ部と、
    前記ヘッドを前記ランプ部から前記ディスク上へとロードする際の前記アームの移動速度を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記駆動部に供給する前記操作量と、前記駆動部により計測された前記アームの移動速度とに基づいて、前記駆動部により前記アームを動かす場合に加わる外力を推定する推定部と、
    前記推定された外力に応じて前記操作量を補正する補正部と
    を有し、
    前記推定部は、
    前記ロードの開始時において、
    前記ロードの開始時における前記操作量および前記移動速度から算出される前記推定された外力と比較し大きい値を前記推定された外力の初期値として前記補正部に与える
    ディスク装置。
  2. 前記制御部は、
    前記移動速度の指定値に応じた前記操作量を出力するメイン制御部を更に備え、
    前記メイン制御部は、
    ロードの開始時において、
    前記移動速度の指定値が0からロードを行うための移動速度を示す値に変化した際に算出される前記操作量と比較してより大きな前記操作量を出力する
    請求項に記載のディスク装置。
  3. 前記推定部は、
    前記駆動部に供給する前記操作量の系列が入力されて前記推定された外力における前記操作量に依存する値の系列を出力する第1フィルタと、
    前記駆動部から計測された前記移動速度の系列を入力し、前記推定された外力における前記移動速度に依存する値の系列を出力する第2フィルタと
    を有し、
    前記補正部は、
    前記第1フィルタおよび前記第2フィルタの出力を前記メイン制御部が出力する前記操作量から減じた値を補正後の前記操作量として出力する
    請求項に記載のディスク装置。
  4. 前記第1フィルタは、
    前記ロードの開始時において、
    前記メイン制御部が出力する前記操作量の初期値に前記第1フィルタの伝達関数のDC成分を乗じた値と等しい値のデータを初期値として出力し、
    前記第2フィルタは、
    ロードの開始時において、
    初期値として0を出力する
    請求項に記載のディスク装置。
  5. 前記メイン制御部および前記第1フィルタは、
    前記ヘッドを前記ディスク上へとロード可能な前記操作量の値を、
    前記第1フィルタが出力するデータの初期値が前記メイン制御部が出力する前記操作量の初期値に前記第1フィルタの伝達関数のDC成分を乗じた値となるように比例配分した値を、
    ロードの開始時において前記メイン制御部が出力する前記操作量の初期値および前記第1フィルタが出力するデータの初期値とする
    請求項に記載のディスク装置。
  6. 前記第1フィルタは、
    すでに前記駆動部に供給された所定個数の前記操作量の値と、
    前記駆動部に新たに供給される前記操作量の値と、
    すでに前記第1フィルタが出力した所定個数のデータの値とに基づいて、
    出力するデータの値を算出するIIR(無限インパルス応答)フィルタであり、
    前記第1フィルタは、
    前記ロードの開始時において、
    前記ヘッドを前記ディスク上へとロード可能な前記操作量の値を、
    前記第1フィルタが出力するデータの初期値が前記メイン制御部が出力する前記操作量の初期値に前記第1フィルタの伝達関数のDC成分を乗じた値となるように比例配分した値を、
    すでに前記駆動部に供給された所定個数の前記操作量の値および前記駆動部に新たに供給される前記操作量の値と、すでに前記第1フィルタが出力した所定個数のデータの値として使用する
    請求項に記載のディスク装置。
  7. 当該ディスク装置内の温度を測定する温度センサを更に備え、
    前記メイン制御部および前記第1フィルタは、
    前記温度センサにより測定された温度に応じて、ロードの開始時において前記メイン制御部が出力する前記操作量の初期値および前記第1フィルタが出力するデータの初期値を変える
    請求項に記載のディスク装置。
  8. 前記制御部は、
    過去に前記ヘッドを前記ディスク上へロードした際の前記操作量の値に基づいて、前記ヘッドを前記ディスク上へとロード可能な前記操作量の値を求める
    請求項に記載のディスク装置。
  9. 当該ディスク装置内の温度を測定する温度センサを更に備え、
    前記第1フィルタおよび前記第2フィルタは、
    前記温度センサにより測定された温度に応じて、フィルタの伝達関数を変える
    請求項に記載のディスク装置。
  10. ディスクと、
    ヘッドと、
    前記ヘッドを支持するアームと、
    入力される操作量に応じ前記アームを軸を中心に回転運動させることにより前記ディスクの面上および面外に前記ヘッドを移動させる駆動部と、
    前記ディスク上から退避した前記ヘッドを収容するランプ部と
    を備えるディスク装置において、
    前記ヘッドを前記ランプ部から前記ディスク上へとロードする際の前記アームの移動速度を制御する制御装置であって、
    前記駆動部に供給する前記操作量と、前記駆動部により計測された前記アームの移動速度とに基づいて、前記駆動部により前記アームを動かす場合に加わる外力を推定する推定部と、
    前記推定された外力に応じて前記操作量を補正する補正部と
    を備え
    前記推定部は、
    前記ロードの開始時において、
    前記ロードの開始時における前記操作量および前記移動速度から算出される前記推定された外力と比較し大きい値を前記推定された外力の初期値として前記補正部に与える
    制御装置。
  11. 前記移動速度の指定値に応じた前記操作量を出力するメイン制御部を更に備え、
    前記メイン制御部は、
    ロードの開始時において、
    前記移動速度の指定値が0からロードを行うための移動速度を示す値に変化した際に算出される前記操作量と比較してより大きな前記操作量を出力する
    請求項10に記載の制御装置。
  12. 前記推定部は、
    前記駆動部に供給する前記操作量の系列が入力されて前記推定された外力における前記操作量に依存する値の系列を出力する第1フィルタと、
    前記駆動部から計測された前記移動速度の系列を入力し、前記推定された外力における前記移動速度に依存する値の系列を出力する第2フィルタと
    を有し、
    前記補正部は、
    前記第1フィルタおよび前記第2フィルタの出力を前記メイン制御部が出力する前記操作量から減じた値を補正後の前記操作量として出力する
    請求項11に記載の制御装置。
  13. コンピュータを、請求項10から12のいずれか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
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