JP4981747B2 - ナノファイバ製造装置、および製造方法 - Google Patents

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本発明は、ナノファイバ製造装置、および製造方法に関し、さらに詳しくは静電爆発を利用してナノファイバを製造する技術に関する。
近年、直径がサブミクロンスケールの繊維状物質であるナノファイバを容易に製造できることから、エレクトロスピニング法(電荷誘導紡糸法)が注目を集めている。エレクトロスピニング法は、溶媒中に高分子材料を分散または溶解させた原料液を空中に放出するとともに、放出の際に原料液を高電圧で帯電させ、原料液を空中で静電爆発させてナノファイバを得る方法である。
より詳細には、高電圧により帯電されて空気中に放出された原料液は空中を飛翔する間に溶媒が蒸発し、体積が減少していく。一方、原料液に付与された電荷は溶媒の蒸発にかかわらず維持されるために、原料液の電荷密度は溶媒の蒸発とともに増大していく。そして、原料液内部の反発方向のクーロン力が原料液の表面張力より大きくなったときに原料液が爆発的に線状に延伸される現象(静電爆発)が生じる。この静電爆発が空中において連続的に発生し、原料液がねずみ算式に線状に細分化されていくことで直径がサブミクロンスケールの微細な繊維が形成される(例えば特許文献1参照)。
図11に、エレクトロスピニング法を利用した紡糸装置の一例を示す。この紡糸装置においては、放出器51と、対向電極であるグリッド55との間に電源58により電位差が与えられている。長尺帯状の繊維集合体からなる収集用媒体54が、搬送ローラ56、57により、グリッド55と接触しながら搬送される。紡糸原液は、タンク52からポンプ53により、回転ユニオン59により回転される放出器51に送られ、紡糸原液供給孔から吐出されて紡糸される。紡糸された繊維状物質は、収集用媒体54上に集積され、これにより繊維集合体層を備えた複合シートが製造される(特許文献2)。
このような方法により複合シートを製造する場合、収集用媒体がグリッドと密着して搬送されている場合には特に問題は生じない。しかしながら、収集用部材としてエンボス加工されたものを使用するなど、グリッドとの接触面が凹凸を有する収集用部材を使用する場合や、搬送ローラによって収集用部材にかかるテンションが不均一になった場合など、何らかの原因によって収集用部材の一部がグリッドと密着していない状態で搬送されると、収集用部材は絶縁性であるために、収集用部材のグリッドと密着していない部分の静電容量が低下する。これにより、その密着していない部分には繊維が集積しにくくなり、繊維量が均一な繊維集合体層を形成できない、という問題があった。
そのような問題に対処するために、基材と密着するように配置されるグリッドに代えて、基材と若干の距離をおいて、収集用部材に向けて繊維とは逆極性のイオンを照射するための電極を配置することが提案されている(特許文献3)。
特開2005−330624号公報 米国特許第4650506号公報 特開2007−92257号公報
上述したとおり、特許文献3記載の従来技術においては、収集用部材と距離をおいて配設された電極から収集用部材に向けてイオンを照射して、繊維状物質が収集用部材上に均一に堆積するようにしている。ところが、上記従来技術においては、電気力線を均一化するために収集用部材と電極との間にある程度大きな距離をおく必要があり、電極から収集用部材に至る電気力線が弱くなってしまう。収集用部材に向けてイオンを照射する為に、生成するイオンを均一に発生させ、それを距離をおいて配置された収集用部材に均一に送ることが難しく、収集用部材上に堆積する繊維状物質が安定して均一にならないという問題を有していた。そのため、例えば幅広の収集用部材上に多量の繊維状物質を堆積させる必要がある場合には、均一な厚みで繊維状物質を集積させることができないという別の問題を生じてしまう。
また、特許文献2記載の従来技術について、本発明者等は図11と同様の装置を試作した。その結果、図12に簡略化して示すように、グリッド63と収集用部材62とが接触する接触部分の周縁の角部に、電気力線が集中し、その角部にのみ繊維状物質F1が多量に集積してしまい、生成される繊維状物質F1の不織布の厚みが均一にならない、という別の問題が存在することも判明した。
これを避けるために、図13に示すように、角部のない球状ないしは円筒状のグリッド(電極)60を収集用部材54と接触させることも試みた。しかしながら、この場合にも、収集用部材54とグリッド60とが接触している部分にのみ電気力線が集中し、その部分に繊維状物質が集中して堆積するために、例え収集用部材54を送っても、均一な厚みに繊維状物質を集積することは困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、収集用部材に繊維状物質をむらなく堆積させて集積量を均一とすることができるナノファイバ製造方法、および製造装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のナノファイバ製造装置は、高分子材料を含む原料液から静電爆発により繊維状物質を生成するように、前記原料液を帯電させて空中に放出する原料液放出手段と、
前記放出された原料液から空中で生成された繊維状物質を表面に堆積して収集するための繊維状物質収集用部材と、
ブラシ状電極もしくは前記収集用部材を前記原料液と逆極性に帯電させる前記ブラシ状電極を含む収集用部材帯電手段と、を備え
前記収集用部材は、前記空中で生成された繊維状物質を一方の面に堆積して収集するように配設されたシート状の部材であり、
前記ブラシ状電極が、前記収集用部材の他方の面と接触、または近接して配置されている
ここで、前記収集用部材が、長尺帯状であり、
前記収集用部材をその長手方向に送る送り機構を備えるのも好ましい。
また、前記ブラシ状電極が、棒状の基材に多数の繊維状導体を植設して構成されるのも好ましい。
また、前記基材の長手方向が前記収集用部材の送りの方向と略垂直になるように配設されるのも好ましい。
また、前記ブラシ状電極が、平板状の基材に多数の繊維状導体を植設して構成されるのも好ましい。
また、前記ブラシ状電極が、前記収集用部材の幅の内側に収まるように配設されるのも好ましい。
また、前記原料液放出手段が、
前記原料液を放出させる放出孔を有し、前記原料液を一時的に保持する、少なくとも前記放出孔の開口部が導体から形成される、接地された容器と、
前記原料液の前記放出孔からの放出を補助する力を前記原料液に加えるように動作する力印加機構と、を含むのも好ましい。
また、前記容器の前記放出孔と対向して配設された誘導電極と、
前記誘導電極に電圧を印加するための電源と、を備えるのも好ましい。
また、前記原料液放出手段が、
前記原料液を放出させる放出孔を有し、前記原料液を一時的に保持する、少なくとも前記放出孔の開口部が導体から形成された容器と、
前記原料液の前記放出孔からの放出を補助する力を前記原料液に加えるように動作する力印加機構と、を含むのも好ましい。
また、前記容器に電圧を印加するための電源を備えるのも好ましい。
また、前記容器の前記放出孔と対向して配設される、接地された被誘導電極を備えるのも好ましい。
また、前記ブラシ状電極が接地されているのも好ましい。
また、前記ブラシ状電極に電圧を印加するための電源を備えるのも好ましい。
また、前記放出孔から放出された原料液を、前記収集用部材の方向に移送するための気流を発生させる気流発生手段を備えるのも好ましい。
また、前記容器は、少なくとも一端が塞がれた円筒形状を有しており、
前記放出孔は、前記容器の周壁に形成されており、
前記力印加機構は、前記原料液が遠心力により前記放出孔から放出されるように前記容器を回転する回転駆動機構から構成されるのも好ましい。
また、前記誘導電極または前記被誘導電極が、前記容器の周囲に同軸に配された円筒状部材から構成されるのも好ましい。
また、前記容器は、1つの面に前記放出孔が形成された箱形状を有しており、
前記力印加機構は、前記原料液が前記放出孔から放出されるように前記原料液を加圧する加圧機構から構成されるのも好ましい。
また、前記誘導電極または前記被誘導電極が、前記容器の1つの面と対向して配設される平板状部材から構成されるのも好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明のナノファイバ製造方法は、
(a)高分子材料を含む原料液を帯電させる工程、
(b)前記帯電させた原料液を空中に放出する工程、
(c)静電爆発により、前記放出された原料液から繊維状物質を空中で生成する工程、
(d)ブラシ状電極もしくは、前記空中で生成された繊維状物質を一方の面に堆積して収集するように配設されたシート状の繊維状物質収集用部材を、前記ブラシ状電極を含む収集用部材帯電手段により、前記ブラシ状電極を、前記収集用部材の他方の面と接触、または近接して配置することで、前記原料液と逆極性に帯電させる工程、並びに
(d)前記空中で生成された繊維状物質を前記帯電させた収集用部材の前記一方の面に堆積して収集する工程、
を含む。
本発明によれば、ブラシ状電極を含む収集用部材等帯電手段により、収集用部材におけるブラシ状電極との接触部分が原料液と逆極性に均一に帯電される。これにより、収集部材に堆積して収集される繊維状物質の集積量(厚み)を均一にすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〈実施の形態1〉
図1は、本発明の実施の形態1に係るナノファイバ製造装置の概略構成を示す、一部を断面にした側面図である。図2は、図1の一部の拡大図である。
図1および図2に示す製造装置は、導体からなる概略円筒形状の、接地された容器2を備えている。容器2は、ナノファイバの原料である高分子材料を分散または溶解してなる原料液Fを一時的に保持するものであり、周壁に原料液Fを外部に放出するための多数の細孔からなる放出孔2aを有している。また、容器2の周囲には、環状電極(誘導電極)3が、内周面を容器2の外周面と一定の距離をおいて対向するように同軸に配設されている。環状電極3は、一方の端子が接地された高電圧電源7の他方の端子(図示例では、負極)と接続されており、これにより容器2の周面には、環状電極3とは逆極性の電荷(図示例では、正電荷)が誘導される。
さらに、容器2は、支持部11により軸受12を介して回転自在に支持されるとともに、その内部を貫通して設けられた回転軸2cがモータ13と接続されている。また、容器2の内部には、支持部11の内部を通過して設けられた原料液供給配管15を通して、図示しない原料液タンクから原料液Fが所定の圧力で供給されている。なお、支持部11の内部には、原料液供給配管15と平行にモータ13に電力を供給するための導線等を挿通するための配管31が設けられている。
容器2の内部に供給された原料液Fは、容器2に誘導された、環状電極3とは逆極性の電荷により帯電され、環状電極3と容器2との間の電界により容器2の放出孔2aから環状電極3に向かって放出される。また、容器2をモータ13により所定回転数で回転駆動することによって、原料液Fの放出孔2aからの放出が補助される。容器2の回転数は、原料液の粘度などの性状や放出孔の径などに応じて例えば10〜10,000rpmの範囲で調節することができる。
容器2の放出孔2aから放出された原料液Fは、空中を飛翔する間に、溶媒が蒸発して内部の反発方向のクーロン力が増大し、連続的に静電爆発が引き起こされて繊維状に細分化される。このようにして、原料液Fからクーロン力により繊維状物質F1が形成される。なお、図1においては、繊維状物質F1が正電荷により帯電している様子を、プラス(+)を丸で囲った記号で示している。
また、容器2の軸方向の一側には、気流発生手段としての送風機4が配設されており、その発生する気流により、原料液Fないしはそれから生成された繊維状物質F1の飛翔する方向は、原料液Fの放出方向とは略垂直な方向(容器2の軸方向)に偏向される。一方、容器2の軸方向の他側には、原料液Fから静電爆発により生成される繊維状物質(ナノファイバ)F1を収集する収集手段としてのコレクタ5が配設されている。
ここで、図1においては、原料液Fと繊維状物質F1とを便宜的に区別している。しかしながら、実際のナノファイバの製造においては原料液Fと繊維状物質F1との区別は曖昧であり、その存在領域の明確な線引きは困難である。したがって、以下の説明では、特に区別の必要のある場合にのみ、原料液F、繊維状物質F1と記載し、それ以外の場合は原料液Fおよび繊維状物質F1を総称して原料液F等と記載する。
また、容器2の放出孔2aは、環状電極3と対向する部分の容器2の周壁に軸方向に等間隔且つ周方向に所定ピッチで形成される。ここで、容器2は外径を例えば20〜100mmとすることができる。放出孔は例えば内径を0.01〜2mmとすることができる。
環状電極(誘導電極)3は、容器2よりも大径の円筒状部材であり、環状電極3の内径は例えば200〜800mmとすることができる。
また、環状電極3には、電源7から1〜200kVの電圧(図示例では負電圧)を印加するのが好ましい。より好ましくは、10kV以上の高電圧を印加するのがよい。特に、容器2と環状電極3との間の電界強度が重要であり、1KV/cm以上の電界強度になるように印加電圧や誘導電極の配置を行うことが好ましい。これにより、容器2と環状電極3との間に均等且つ強い電界を発生させることができる。
次に、コレクタ5を説明する。コレクタ5は、送風機4の送風による原料液Fの移送方向と垂直もしくは略垂直に配される、長尺帯状の収集用部材21と、収集用部材21をその長手方向に送る送り機構22と、収集用部材21を原料F等と逆極性に帯電させる収集用部材帯電機構23とを含んでいる。
収集用部材21は、その表面に原料液Fから形成される繊維状物質F1を堆積させて収集するための部材である。収集用部材21は、原料液F等を移送する気流が通過可能であり、且つ堆積した繊維状物質F1(ナノファイバ)を容易に分離することができるように、薄くて柔軟性を有する素材から構成されるのが好ましい。好ましい素材の例として、アラミド繊維から形成された網状のシートを挙げることができる。これにテフロン(登録商標)コートを行うと、繊維状物質F1(ナノファイバ)の分離性がさらに向上するためにより好ましい。
一般的には、収集用部材21は、絶縁性材料から構成されるが、これに限定するものではなく、長尺のシート状の部材の中に、カーボンナノファイバ等の導電性材料を混合し、収集用部材21に導電性を持たせるようにして、ブラシ状電極24から収集用部材21に電荷が移動できるようにしてもよい。
送り機構22は、収集用部材21を巻き出す巻き出しロール22a、および収集用部材21を巻き取る巻き取りロール22bを備えている。巻き出しロール22aから巻き出された収集用部材21は、一方の面を容器2と対向させた状態で送られ、巻き取りロール22bにより巻き取られる。
収集用部材帯電機構23は、接地されたブラシ状電極24を、送り機構22により送られる収集用部材21の他方の面と常時接するように配置して構成されている。また、本実施の形態1のブラシ状電極24は、図1の紙面に垂直な方向に延びる角棒状の導電体からなる基材24aに多数の繊維状導体24bを植設して構成されている。
ブラシ状電極24においては、繊維状導体24bが、環状電極3により電荷が誘導された容器2と対向しており、これにより、繊維状導体24bには容器2とは逆極性の電荷(図示例では、負電荷)が誘導される。この結果、収集用部材21のブラシ状電極24の繊維状導体24bと接触する接触部分が、原料F等と逆極性に帯電される。なお、図1においては、繊維状導体24bに負電荷が誘導された様子を、マイナス(−)の符号を丸で囲んだ記号により示している。
このとき、収集用部材21は、多数の繊維状導体24bと接しているので、その接触部分が均一な電荷を有するように帯電される。このため、その接触部分と容器2との間の電気力線が均等なものとなり、上記接触部分に繊維状物質F1が均一に堆積される。その結果、収集用部材21を送り機構22により一定の速度で送ることによって、繊維状物質F1を収集用部材21の一方の面に均一に堆積させて、厚みの均一なナノファイバの不織布を製造することが可能となる。ここで、ブラシ状電極24により収集用部材21を帯電させると、なにゆえに繊維状物質F1を均一に堆積させることが可能となるかは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、ブラシ状電極24の繊維状導体24bは先端が点状であり、1つ1つの繊維状導体24bが収集用部材21と接触する接触面積は極めて小さく、且つ多数の密に植設された繊維状導体24bが収集用部材21と接触しているために、収集用部材21とブラシ状電極24との接触部分においては、電荷の偏在が起こりにくいからである。また、繊維状導体24bと収集用部材21との間で形成される容量成分が、繊維状導体24bの先端が点状であるために殆どなく、それによる影響を受けずに、均一な電気力線をブラシ状電極24が収集用部材21と接している部分に発生させることができるからである。
ここで、繊維状導体24bの長さ(毛足)は数mm〜数十mmが好ましい。繊維状導体24bが長すぎると収集用部材との接触により繊維状導体24bが変形し、繊維状導体24bのそれぞれと収集用部材21との接触面積が変化して、繊維状物質F1の集積量にむらを生じることがあるからである。また、繊維状導体24bが植設される密度は、10〜100000本/cm2であるのが好ましい。
また、本実施の形態1においては、実機を、繊維状導体24bの厚み(収集用部材21の送りの方向と平行な方向の幅)を約3mmとして製作した。しかしながら、繊維状導体24bの厚みは、繊維状物質F1を堆積させようとする範囲によって適宜増減し得るものであり、繊維状導体24bの厚みは、特に限定されない。
また、ブラシ状電極24は、長手方向が収集用部材24の送りの方向と垂直になるように配するとともに、その長手方向が収集用部材24の幅の範囲内に収まるように配設するのがよい。ブラシ状電極24が収集用部材24の幅方向にはみ出てしまうと、はみ出した部分に繊維状物質F1が直接に堆積してしまうからである。
なお、原料液F等からの分散媒または溶媒の蒸発を促進して、原料液Fから繊維状物質F1を速やかに生成することができるように、送風機4と容器2との間には、送風機4による送風を加熱するためのヒータ10を設けるのが好ましい。このようにすることで、帯電した原料液Fの蒸発が促進され、静電爆発が早期に起こり生成される繊維状物質F1の繊維径がより細くなり、微細な繊維状物質F1を安定して生成することができる。加えて、同じ径の繊維状物質F1を生成する場合においては、これにより、容器2と、収集用部材21およびブラシ状電極24との距離を短くすることができる。このため、ブラシ状電極24を容器2に、より近接して配置することが可能となり、ブラシ状電極24により大きな電荷を誘導することが可能となる。したがって、より強い電気力線を容器2と収集用部材21との間に発生させることができ、繊維状物質F1の集積状態をより良好なものとすることができる。一方、容器2と、収集用部材21およびブラシ状電極24との距離が短くなることで、同じ電界強度を得る為に、印加する電圧値も小さい値にすることができ、使用する高電圧電源に最大電圧容量の小さいものを選定することができる。
次に、以上の構成のナノファイバ製造装置の動作を説明する。
原料液供給配管15を通して原料液Fが内部に供給された容器2をモータ13により回転させることで、原料液Fに、放出孔2aからの放出を補助するような遠心力が働く。また、電源7により環状電極3に高電圧を印加することで、容器2の少なくとも放出孔2aの開口部に環状電極3に印加される電圧とは逆極性の電荷が誘導される。
これにより、容器2と環状電極3との間で電界が発生し、環状電極3に印加された電圧により容器2に誘導された電荷により原料液Fは帯電される。この電界により、帯電した原料液Fに対して環状電極3に向かわせる力が生じる。
原料液Fは、上記電界および遠心力により、放出孔2aから環状電極3に向かって放射状に放出される。放出孔2aから放出された原料液Fは、空中を飛翔する間に分散媒または溶媒が蒸発し、電荷密度が次第に高くなっていく。原料液F内部の反発方向のクーロン力がその表面張力を超えたときに静電爆発が発生し、それを繰り返すことによって原料液Fは繊維状に細分化されて、繊維状物質F1(ナノファイバ)が形成される。
一方、放出孔2aから放出された原料液F、ないしはそれから形成された繊維状物質F1は、送風機4の送風による気流により、進む方向が放出方向(容器2の径方向)とは略垂直な方向(容器2の軸方向)に変えられてコレクタ5に向かって移送される。コレクタ5においては、送り機構22により緩やかな速度で送られる収集用部材21の上に繊維状物質F1が高密度でむら無く堆積し、不織布が形成される。
このとき、収集用部材21は、ブラシ状電極24を介して原料液F等とは逆極性に、ブラシ状電極24との接触部分が電荷の偏りなく帯電されるために、その部分に均一に繊維状物質F1が堆積する。したがって、収集用部材21を一定の速度で送ることで、集積量にむらのないナノファイバの不織布を製造することが可能となる。
なお、本実施の形態1においては、ブラシ状電極24を収集用部材21と接触して配置するものとしたが、これに限らず、ブラシ状電極24を、収集用部材21と僅かに離隔して配置し、ブラシ状電極24から収集用部材24に原料F等とは逆極性のイオンを照射して収集用部材24を帯電させるようにしてもよい。このように、ブラシ状電極24の多数の繊維状導体24bから原料F等とは逆極性のイオンを照射して、収集用部材21を帯電させるものとすることによって、ブラシ状電極24を収集用部材21と極めて近い距離に配置しても、上記特許文献3の場合とは異なり、収集用部材21のブラシ状電極24と対向する部分における電荷を均一なものとすることが可能となる。これにより、ブラシ状電極24と収集用部材21とを接触して配置した場合と同様の効果を得ることができる。このとき、ブラシ状電極24と収集用部材24との距離は、電気力線が弱まらないように、30mm以下とするのがよい。
なお、本願発明では、帯電した繊維状物質F1を収集する為のブラシ状電極を接地したが、これに限定するものではなく、ブラシ状電極に帯電した繊維状物質F1の帯電極性とは逆の電圧を印加するように構成でき、この場合には、帯電した繊維状物質F1が、高効率にブラシ状電極上に収集され、回収効率が向上するという大きな効果もある。
また、本実施の形態1においては、電源7により環状電極3に電圧を印加して、容器2の周面に電荷を誘導するものとしたが、後述する絶縁等の問題が解消可能であれば、電源7により容器2に電圧を印加して、環状電極3に電荷を誘導するものとしてもよい。この場合は、環状電極3は、誘導電極ではなく被誘導電極として機能する。
実施形態においては、回転する容器2の直径は、60mmで、放出孔2aの径は0.3mmを108個前記容器2の表面に設け、前記容器2の回転数は、1500rpmで回転させた。環状電極3の直径は、400mmで、使用した電源7は、負の60KVであった。収集用部材21の送り量は、5mm/分で行った。使用する高分子材料は、ポリビニルアルコール(PVA)で、溶媒として水を使用し、溶媒量は、90%で混合した。この場合において、ブラシを有しない電極の場合と、ブラシ状電極24との場合で、同じ条件で収集用部材21上に繊維状物質を堆積させたが、ブラシを有しない電極の場合では、平均堆積量に対する変動は、収集用部材21の送り方向の電極幅内で、約100%であった。前記変動は、収集用部材21の送り方向の略垂直方向で、約300%あった。特に、収集用部材21の送りの方向と略垂直方向の場所によるばらつきが大きいものがあり、収集用部材21と電極間の接触ズレ等が大きく影響していることが分かる。一方、ブラシ状電極24を使用した場合には、その平均堆積量に対する変動率は、収集用部材21の送り方向の電極幅内で、約10%以下になり、収集用部材21の送りの方向と略垂直方向でも、約20%以下のばらつきになり、大きく改善された。
さらに、ブラシ状電極24に負の電圧を30KV印加して、同様の実験を行ったが、ブラシ状電極24を接地した場合に比べて、同じ条件で、行った場合には、収集用部材21上に堆積する繊維状物質の堆積量は、接地した場合に比べて、約3倍になり、回収効率が大幅に向上した。平均堆積量に対する変動率については、ブラシ状電極24を接地した場合と負の電圧を印加した場合とでは、大きな違いはなかった。
ここで、原料液Fに含ませる高分子材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ナイロン、アラミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等が好適なものとして例示でき、これらより選ばれる少なくとも1種が使用される。しかしながら、原料液Fに含ませることができる高分子材料はこれらに限られるものではなく、既存の物質であってもナノファイバの原料としての適性が新たに認められたものや、今後に開発される物質でナノファイバの原料としての適性が認められるものを好適に用いることができる。
また、高分子材料を分散または溶解させるための分散媒または溶媒は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、水等が好適なものとして例示でき、これらより選ばれる少なくとも1種が使用される。しかしながら、高分子材料を分散または溶解させるための分散媒または溶媒は、これらに限られるものではなく、既存の物質であってもエレクトロスピニング法における高分子材料の分散媒または溶媒としての適性が新たに認められたものや、今後に開発される物質で分散媒または溶媒としての適性が認められるものを好適に用いることができる。
また、原料液Fには無機質固体材料を混入することも可能である。混入可能な無機質固体材料としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物などを挙げることができる。耐熱性、加工性などの観点からは酸化物を用いるのが好ましい。酸化物としては、Al23、SiO2、TiO2、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、BaO、B23、P25、SnO2、ZrO2、K2O、Cs2O、ZnO、Sb23、As23、CeO2、V25、Cr23、MnO、Fe23、CoO、NiO、Y23、Lu23、Yb23、HfO2、Nb25等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも1種が使用される。しかしながら、原料液Fに混入される無機質固体材料はこれらに限定されるものではない。
高分子材料と分散媒または溶媒との混合比率は、それらの種類にもよるが、分散媒または溶媒の比率が60〜98重量%となるように混合されるのが好ましい。
〈実施の形態2〉
次に、本発明の実施の形態2を説明する。本実施の形態2は、実施の形態1を改変したものであり、以下、実施の形態1とは異なる部分のみを説明する。
図3は、本発明の実施の形態2に係るナノファイバ製造装置の概略図である。実施の形態2のナノファイバ製造装置は、送風機4が省略されるとともに、1つの面(図の下面)に図示しない複数の放出孔が形成された箱状の導体からなる容器2Gを備えている。容器2Gは、上記1つの面が収集用部材21と対向するように配設されるとともに、その内部には、原料供給用配管15Gを介して所定圧力で原料Fが供給され、これにより原料液Fの上記放出孔から収集用部材21に向けての放出が補助されている。
本実施の形態2においては、容器2Gは、スイッチ17を介して、一方の端子が接地された低電圧電源7Gの他方の端子と接続されている。スイッチ17は、容器2Gが上記電源7Gの上記他方の端子と接続されている状態と、容器2Gが接地されている状態との切り替えを行うように動作する。ここで、低電圧電源7Gは、端子電圧が例えば約1kVの電源である。
また、ブラシ状電極24Gは、一方の端子が接地された高電圧電源7の他方の端子と接続されている。高電圧電源7は、端子電圧が例えば200kVの電源である。このように、ブラシ状電極24Gに高電圧を印加することで、これと対向して配置される容器2Gの上記1つの面にはブラシ状電極24Gとは逆極性の電荷が誘導され、これにより原料Fが帯電される。
ここで、ブラシ状電極24Gは、図4に示すように、基材24a1の幅(収集用部材21の送りの方向の長さ)が実施の形態1におけるよりも大きく、基材24a1が平板状に形成されている。また、繊維状導体24bは、基材24a1の一方の面に幾筋かのラインを形成するように植設される。
このように、スイッチ17を使用して、容器2Gに印加される電圧を低く、または容器2Gに電圧を印加しないように構成するのは、容器2Gが原料供給用配管15Gなどを介して図示しない原料タンク等と接続されており、高電圧を印加した場合、それらの部材との絶縁が困難となるからであり、特にそれらの部材が電子部品やそれらを搭載した基板を含む場合には、それらに搭載されている電子部品や半導体素子等が破壊される可能性がある。また、容器2Gに高電圧を印加すると、箱形の容器2Gからイオン風が発生してしまい、そのイオン風の影響により繊維状物質F1の正常な生成が妨げられる等の不都合を生じるからである。
また、ブラシ状電極24Gの基材24a1を平板状とすることで、ブラシ状電極24Gの容器2Gとの対向面の面積を大きくすることが可能となる。これにより、容器2Gの上記放出孔が設けられる部分の面積も大きくすることができ、上記放出孔の数を増加させることが容易となる。したがって、ナノファイバの生産性を向上させることができる。
なお、本実施の形態2おいては、スイッチ17と低電圧電源7Gを省略して容器2Gを常に接地するものとすることも可能である。しかしながら、容器2Gに比較的低電圧を印加しておくことで、容器2Gの電位を接地電位に対して安定化することが可能となる。これにより、ブラシ状電極24Gとの電位差を安定化することができるために、両者の間の電界(電気力線)を安定化することができる。したがって、繊維状物質F1の集積量を均一化することができる。
また、スイッチ17を設けて、容器2Gを、接地状態と低電圧電源7Gと接続した状態との間で切替可能なように構成することによって、通常は接地状態としておき、繊維状物質F1の集積量の均一性をより向上させる必要が生じた場合などに低電圧電源7Gと接続した状態に切り替える等の運用が可能となる。
また、本実施の形態2においても、図5に示すように、上述した絶縁等の問題が解消可能であれば、容器2Gを高電圧電源7と接続する一方で、スイッチ17をなくしてブラシ状電極24Gを接地状態とするように構成することも可能である。なお、図5は、収集用部材21の送りを止めて、静止させた状態で、収集用部材21の一方の面に繊維状物質F1が堆積される場合を示しており、このようにしても繊維状物質F1の堆積状態を均一なものとすることができる。また、図5の図12との比較から理解されるように、ブラシ状電極24Gの周縁部には角部が存在しないことから、その部分に電気力線が集中せず、繊維状物質F1がその部分に集中して集積するのを避けることも可能である。
〈実施の形態3〉
次に、本発明の実施の形態3を説明する。本実施の形態3は、実施の形態1を改変したものであり、以下、実施の形態1とは異なる部分のみを説明する。図6は、本発明の実施の形態3に係るナノファイバ製造装置の概略図である。同図に示すように、実施の形態3のナノファイバ製造装置においては、実施の形態1における環状電極3が省略されている。また、実施の形態1のブラシ状電極24に代えて、実施の形態2と同様のブラシ状電極24Gが、収集用部材21の他方の面に常に接触するように配置され、そのブラシ状電極24Gが、正極端子が接地された高電圧電源7の負極端子に接続されている。なお、ブラシ状電極24Gを高電圧電源7の負極端子に接続し、高電圧電源7の正極端子を接地するものとしてもよい。
実施の形態3においては、ブラシ状電極24Gに高電圧が印加されることによって、接地された容器2にブラシ状電極24Gとは逆極性の電荷が誘導され、誘導された電荷により原料Fが帯電され、容器2の回転により原料Fが放出孔2aから放射状に放出される。放出された原料Fは、送風機4の送風、並びに容器2とコレクタ5との間の電界により飛翔の向きがコレクタ5の方に偏向されて、コレクタ5により収集される。
このように、環状電極(誘導電極)3ではなく、ブラシ状電極24Gに高電圧を印加することによっても、容器2に電荷を誘導することが可能であり、これによって、ナノファイバ製造装置の部品数を減少させることが可能となる。
なお、上述したとおり、絶縁等の問題が解消可能であれば、図7に示すように、ブラシ状電極24Gではなく、容器2を高電圧電源7と接続し、ブラシ状電極24Gを接地する構成とすることも可能であり、これにより上述したのと同じ作用・効果を達成することができる。
また、図6では、容器2を接地し、ブラシ状電極24Gに負の高電圧を印加したが、容器2の接地を止めて、正の高電圧電源7を接続し、容器2とブラシ状電極間に高電圧を印加するようにしても、同様の効果は得られる。
〈実施の形態4〉
次に、本発明の実施の形態4を説明する。本実施の形態4は、実施の形態2を改変したものであり、以下、実施の形態2とは異なる部分のみを説明する。図8は、本発明の実施の形態4に係るナノファイバ製造装置の概略図である。
実施の形態4においては、図8に簡略化して示すように、スイッチ17が省略され、箱状の容器2Fは低電圧電源7Gと常に接続されるとともに、原料Fの放出孔にノズル16が設けられている。
このように、本発明は、容器に設けられた単なる孔からだけではなく、容器の表面から突出して設けられたノズルから原料Fを放出するものとすることも可能である。
また、図9に示すように、箱状の容器のみならず、略円筒形状の容器2Hの周面にノズル16を設けるとともに、その容器2Hを高電圧電源7と接続して、ナノファイバ製造装置を構成することも可能である。なお、この場合にも、容器2Hを接地し、環状電極またはブラシ状電極を電源7と接続する構成とすることも可能である。
また、図10に示すように、略円筒形状の容器2Iの周面にノズル16を設けるとともに、その容器2Iとその容器2Iから生成される繊維状物質F1をブラシ状電極方向に偏向させる為の環状の反射電極18とを高電圧電源7と接続して、ナノファイバ製造装置を構成することも可能である。
なお、ブラシ状電極24、24Gの収集用部材21の送り方向の幅は、所定の幅に変更することができ、広範囲にブラシ状電極を形成することで、その上を移動する収集用部材上に繊維状物質を広範囲に安定して堆積させることができる。
本発明のナノファイバ製造装置およびナノファイバ製造方法によれば、エレクトロスピニング法を利用してナノファイバの不織布を製造する場合に、厚みの均一なナノファイバを製造することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るナノファイバ製造装置の全体構造を示す一部を断面にした側面図である。 図1の装置の一部の拡大図である。 本発明の実施の形態2に係るナノファイバ製造装置の概略斜視図である。 図3の装置の動作原理を説明するために、同装置を簡略化した側面図である。 図3の装置の別の動作原理を説明するために、同装置を簡略化した側面図である。 本発明の実施の形態3に係るナノファイバ製造装置の全体構造を示す一部を断面にした側面図である。 図6の装置の変形例の側面図である。 本発明の実施の形態4に係るナノファイバ製造装置の概略図である。 本発明に適用可能な容器の他の一例を示す斜視図である。 本発明に適用可能な容器のさらに他の一例を示す斜視図である。 従来のナノファイバ製造装置の一例の概略図である。 図11の装置の問題点を説明するための側面図である。 従来のナノファイバ製造装置の他の一例の概略図である。
符号の説明
2 容器
2a 放出孔
3 環状電極
4 送風機
5 コレクタ
7 電源
13 モータ
21 収集用部材
22 送り機構
23 収集用部材帯電機構
24 ブラシ状電極
24a 基材
24b 繊維状導体

Claims (17)

  1. 高分子材料を含む原料液から静電爆発により繊維状物質を生成するように、前記原料液を帯電させて空中に放出する原料液放出手段と、
    前記放出された原料液から空中で生成された繊維状物質を表面に堆積して収集するための繊維状物質収集用部材と、
    ブラシ状電極もしくは前記収集用部材を前記原料液と逆極性に帯電させる前記ブラシ状電極を含む帯電手段と、を備え
    前記収集用部材は、前記空中で生成された繊維状物質を一方の面に堆積して収集するように配設されたシート状の部材であり、
    前記ブラシ状電極が、前記収集用部材の他方の面と接触、または近接して配置されているナノファイバ製造装置。
  2. 前記収集用部材が、長尺帯状であり、
    前記収集用部材をその長手方向に送る送り機構を備える請求項記載のナノファイバ製造装置。
  3. 前記ブラシ状電極が、棒状の基材に多数の繊維状導体を植設して構成される請求項1または2記載のナノファイバ製造装置。
  4. 前記基材の長手方向が前記収集用部材の送りの方向と略垂直になるように配設される請求項記載のナノファイバ製造装置。
  5. 前記ブラシ状電極が、平板状の基材に多数の繊維状導体を植設して構成される請求項1または2記載のナノファイバ製造装置。
  6. 前記ブラシ状電極が、前記収集用部材の幅の内側に収まるように配設される請求項2〜5のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  7. 前記原料液放出手段が、
    前記原料液を放出させる放出孔を有し、前記原料液を一時的に保持する、少なくとも前記放出孔の開口部が導体から形成される、接地された容器と、
    前記原料液の前記放出孔からの放出を補助する力を前記原料液に加えるように動作する力印加機構と、
    を含む請求項1〜のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  8. 前記容器の前記放出孔と対向して配設される誘導電極と、
    前記誘導電極に電圧を印加するための電源と、
    を備える請求項記載のナノファイバ製造装置。
  9. 前記原料液放出手段が、
    前記原料液を放出させる放出孔を有し、前記原料液を一時的に保持する、少なくとも前記放出孔の開口部が導体から形成された容器と、
    前記原料液の前記放出孔からの放出を補助する力を前記原料液に加えるように動作する力印加機構と、を含み、
    前記容器に電圧を印加するための電源を備える請求項1〜のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  10. 前記容器の前記放出孔と対向して配設される、接地された被誘導電極を備える請求項記載のナノファイバ製造装置。
  11. 前記ブラシ状電極が接地されている請求項1〜10のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  12. 前記ブラシ状電極に電圧を印加するための電源を備える請求項1〜10のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  13. 前記放出孔から放出された原料液を、前記収集用部材の方向に移送するための気流を発生させる気流発生手段を備える請求項1〜12のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  14. 前記容器は、少なくとも一端が塞がれた円筒形状を有しており、
    前記放出孔は、前記容器の周壁に形成されており、
    前記力印加機構は、前記原料液が遠心力により前記放出孔から放出されるように前記容器を回転する回転駆動機構から構成される請求項1〜13のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  15. 前記誘導電極または前記被誘導電極が、前記容器の周囲に同軸に配された円筒状部材から構成される請求項14記載のナノファイバ製造装置。
  16. 前記容器は、1つの面に前記放出孔が形成された箱形状を有しており、
    前記力印加機構は、前記原料液が前記放出孔から放出されるように前記原料液を加圧する加圧機構から構成される請求項1〜12のいずれかに記載のナノファイバ製造装置。
  17. (a)高分子材料を含む原料液を帯電させる工程、
    (b)前記帯電させた原料液を空中に放出する工程、
    (c)静電爆発により、前記放出された原料液から繊維状物質を空中で生成する工程、
    (d)ブラシ状電極もしくは、前記空中で生成された繊維状物質を一方の面に堆積して収集するように配設されたシート状の繊維状物質収集用部材を、前記ブラシ状電極を含む帯電手段により、前記ブラシ状電極を、前記収集用部材の他方の面と接触、または近接して配置することで、前記原料液と逆極性に帯電させる工程、並びに
    (d)前記空中で生成された繊維状物質を前記帯電させた収集用部材の前記一方の面に堆積して収集する工程、
    を含むナノファイバ製造方法。
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