JP4980673B2 - 蓄電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電モジュールに関する。
電池パックには、単一の電池セルを備えるもののほかに、複数の電池セルが一体的に固定された電池モジュールを備えるものがある。電池パックは、電池モジュールが電池ケースに収容されている。電池モジュールは、大きな電流を取り出したり、大きな電圧を取り出したりすることができる。
近年、電動機を駆動源として用いる電気自動車や、電動機とその他の駆動源とを組み合わせたいわゆるハイブリッド電気自動車が実用化されてきている。電池モジュールを備える電池パックは、たとえば、このような自動車に搭載される。電池セルとしては、たとえば、繰り返し充放電が可能なニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池またはリチウムイオン電池などに代表される二次電池などが用いられる。
特開2002−343324号公報においては、積層された複数のバッテリの積層方向の両端にエンドプレートを配置し、そのエンドプレート間を1対の下側拘束ロッドと1対の上側拘束ロッドとにより連結するバッテリ拘束構造が開示されている。
特開2001−68081号公報においては、直方体状の単位電池をその最大面積の側面を重ねるように、かつ各単位電池間に冷却媒体通路を形成した状態で並列配置して、単位電池の配列方向の両端に配設したエンドプレートを拘束バンドで緊締して一体化してなる組電池が開示されている。この組電池は、組電池の長側面に適当間隔おきに複数の拘束バンドを配設し、かつその拘束バンドは、組電池の長側面に対して垂直方向の寸法が平行方向の寸法以上の、断面形状が長方形の板材や断面形状が円形の丸棒やパイプ材にて構成されていることが開示されている。
特開平11−120963号公報においては、有底矩形筒形状に形成された樹脂製の電槽内に発電要素を収容し、樹脂製の蓋体により電装の開口部を封止されてなる単電池を、複数個直列配置し、これらを電気接続体で電気的に接続した集合型密閉ニ次電池が開示されている。この二次電池においては、各電池の電槽をエンドプレートと拘束バンドを用いて拘束し、これら電槽を一体的に結合することが開示されている。
特開2005−339929号公報においては、平板状のニ次電池をエンドプレートで挟んでなる電池モジュールの製造方法であって、ニ次電池とエンドプレートとを積層し、その積層体に対して厚み方向に反復的に荷重をかけ、その後その積層体を拘束する電池モジュールの製造方法が開示されている。この電池モジュールにおいては、エンドプレート同士がテンションプレートとリベットとによって互いに固定されることが開示されている。
特開2002−343324号公報 特開2001−68081号公報 特開平11−120963号公報 特開2005−339929号公報
電池モジュールにおいては、複数の電池セルが積層されて積層体が構成され、この積層体の両側にエンドプレートが配置されている。両側のエンドプレート同士が、たとえば拘束ロッドとしての丸棒で固定されることにより一体化されている。
電池セルの積層方向においては、拘束ロッドとエンドプレートとの結合部分には、電池セルが積層されている方向に大きな力が加わる。または、拘束ロッド自体に大きな力が加わる。このため、拘束ロッドをある程度の大きさの径を有するものにする必要があった。この結果、電池モジュールの高さが高くなっていた。また、拘束ロッドとエンドプレートの結合部分にも大きな力が加わるため、エンドプレートを金属で形成する必要があった。この結果、電池モジュールの重量が重たくなっていた。
このように、従来の技術においては、エンドプレートおよび拘束ロッドの部分を強化するために、電池モジュールの大きさが大きくなるという問題があった。また、重量が重たくなるとともに高価になるという問題があった。
本発明は、複数の電池セルを含み、エンドプレートの少なくとも一方が樹脂で形成された蓄電モジュールを提供することを目的とする。
本発明に基づく蓄電モジュールは、蓄電セルが一の積層方向に積層された積層体を備える。上記積層体の上記積層方向の両端に配置されたエンドプレートを備える。上記両端に配置された上記エンドプレート同士を締結する拘束部材を備える。上記両端に配置された上記エンドプレートのうち少なくとも一方は、樹脂で形成されている。上記拘束部材は、上記積層方向に延びる板状に形成されている。上記拘束部材は、上記積層方向に対してほぼ垂直な向きに曲がるように形成された曲がり部を端部に有する。上記拘束部材は、上記エンドプレートの表面のうち、上記積層体と接触する表面と反対側の表面において、上記端部が締結部材によって上記エンドプレートに固定されている。この構成により、複数の電池セルを含み、上記エンドプレートの少なくとも一方が樹脂で形成された蓄電モジュールを提供することができる。また、蓄電モジュールの小型化を図ることができる。
上記発明において好ましくは、上記締結部材は、リベットを含む。この構成により、蓄電モジュールをより小型にすることができる。
上記発明において好ましくは、上記蓄電セルは、電極を有する。上記電極は、上記積層体の表面のうち、上記拘束部材が配置されている表面から飛び出すように形成されている。上記拘束部材は、上記電極よりも高さが低くなっている。
上記発明において好ましくは、上記積層体は、上記蓄電セルを上記積層方向に挟み込むように固定するための枠部材を含む。上記枠部材は、上記蓄電セルから排出されるガスを流通させるための排ガス流路部を含む。上記排ガス流路部は、上記積層方向に延びるように形成されている。上記排ガス流路部は、上記積層体の表面のうち、上記拘束部材が配置されている表面から突出するように形成されている。上記拘束部材は、上記排ガス流路部よりも高さが低くなっている。
本発明によれば、複数の電池セルを含み、エンドプレートの少なくとも一方が樹脂で形成された蓄電モジュールを提供することができる。
図1から図7を参照して、本発明に基づく実施の形態における蓄電モジュールについて説明する。
図1は、本実施の形態における蓄電モジュールとしての電池モジュールの概略斜視図である。本実施の形態における電池モジュール10は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池とを動力源とするハイブリッド自動車に搭載されている。
電池モジュール10は、蓄電セルとしての電池セル33を備える。電池モジュール10は、複数の電池セル33が積層された積層体を備える。複数の電池セル33は、電池セル33の厚み方向に積層されている。矢印89は、電池セル33の積層方向を示す。本実施の形態における電池モジュール10は、電池セル33の積層された列が2列形成されている。
本実施の形態における電池セル33は、平板状に形成されている。電池セル33は、角型の電池セルである。電池セル33は、リチウムイオン電池を含む。複数の電池セル33は、図示しないバスバーにより、互いに電気的に接続されている。
電池モジュール10の積層体は、それぞれの電池セル33を挟持するように配置された枠部材としての電池ホルダ15を含む。電池セル33の積層方向において、隣り合う電池セル33同士の間には、枠部材としての電池ホルダ15が配置されている。電池ホルダ15は、電池セル33を挟み込んでいる。一の電池セル33は、一の電池セル33の両側に配置された2つの電池ホルダ15によって積層方向に挟持されている。電池ホルダ15は、電池セル33の積層方向に並べられている。本実施の形態においては、電池セル33の積層方向において、電池セル33と電池ホルダ15とが交互に配置されている。
電池ホルダ15は、絶縁性材料から形成されている。電池ホルダ15は、たとえば、ポリプロピレン(polypropylene)やポリプロピレンの重合体等の樹脂材料から形成されている。電池ホルダ15は、表面に樹脂がコーティングされた金属から形成されても良い。電池ホルダ15は、積層方向に隣り合う電池セル33同士の間を電気的に絶縁している。
電池モジュール10は、電池セルの積層体の積層方向の端部に配置されたエンドプレート40を含む。本実施の形態におけるエンドプレート40は、板状に形成されている。本実施の形態におけるエンドプレート40は、樹脂によって形成されている。エンドプレート40は、電池セル33および電池ホルダ15を、積層方向の両側から挟み込むように配置されている。エンドプレート40は、積層体の両端に配置されている。
電池モジュール10は、拘束部材としての拘束バンド42を備える。拘束バンド42は、板状に形成されている。拘束バンド42は、長手方向を有するように形成されている。拘束バンド42は、長手方向が電池セル33の積層方向に延びるように配置されている。本実施の形態における拘束バンド42は、強度が十分に確保できるように厚さおよび幅が調整されている。
拘束バンド42は、エンドプレート40同士を互いに締結するように配置されている。拘束バンド42は、締結部材としてのリベット50によってエンドプレート40に固定されている。拘束バンド42は、電池セル33を積層方向に拘束するように配置されている。複数の電池ホルダ15は、拘束バンド42によって一体的に保持されている。
電池ホルダ15は、排ガス流路部30を有する。排ガス流路部30は、電池セル33から排出されたガスを流通させる排ガス流路を構成している。排ガス流路部30は、凸形状に形成されている。排ガス流路部30は、電池ホルダ15の表面から突出するように形成されている。排ガス流路部30は、内部が空洞になるように形成されている。本実施の形態における排ガス流路部30は、断面形状がコの字形になるように形成されている。
それぞれの電池ホルダ15の排ガス流路部30は、互いに連通するように配置されている。排ガス流路部30は、電池セル33の積層方向に沿って延びている。排ガス流路部30の端部には、排気管31が接続されている。本実施の形態における電池パックは、本体に図示しない安全弁を備える。この安全弁は、電池ホルダ15の内部の空気圧が設定値以上になると開くように形成されている。安全弁が開くと、排ガス流路部30および排気管31を通じて、外部に電池ホルダ15内部の空気を放出できるように形成されている。
図2に、本実施の形態における電池モジュールの電池セルと電池ホルダの部分の分解斜視図を示す。図3に本実施の形態における電池モジュールの概略断面図を示す。図3は、図1におけるIII−III線に関する矢視断面図である。
図1から図3を参照して、本実施の形態における電池セル33は、電極33aを有する。電極33aは、板状に形成されている。電極33aは、電池セル33の端面から突出するように形成されている。電極33aは、電池ホルダ15の外部に向かうように形成されている。電極33aは、電池ホルダ15の表面22から飛び出すように形成されている。表面22は、電池ホルダ15の表面のうち拘束バンド42が配置されている表面である。電池ホルダ15は、電極33aが互いに隣り合う電池ホルダ15同士の間から露出するように形成されている。
電池セル33は、互いに対向する一対の表面33bを有する。表面33bは、電池セル33の複数の表面のうち最も大きい面積を有する面積最大面である。複数の電池セル33は、それぞれの表面33b同士が互いにほぼ平行になるように配置されている。
電池ホルダ15は、ベース部21を含む。ベース部21は、リブ21aを有する。リブ21aは、線状に形成されている。リブ21aは、ベース部21の表面から突出するように形成されている。リブ21aは、互いに間隔を隔てて複数形成されている。なお、リブ21aに替えて、ドット状に配置されるボスを設けても良いし、リブとボスとを組み合わせて設けても良い。
リブ21aは、電池セル33の表面33bに当接している。電池セル33は、一の電池ホルダ15のリブ21aと、対向する電池ホルダ15の裏面とに押圧されることによって電池セル33の積層方向に挟持されている。
電池ホルダ15は、開口部16,17を有する。本実施の形態における開口部16,17は、電池ホルダ15の側面を切欠くことにより形成されている。リブ21a同士の間には、冷却風を流通させるための冷却風の流路100が形成されている。
電池モジュール10は、矢印90に示すように、冷却空気が開口部16から取り込まれ、冷却風の流路100を通って開口部17から排出される。電池セル33は、電池セル33の表面33bに沿って空気が流れることにより冷却される。電池セル33は、流路100を通る空気により冷却される。
本実施の形態における拘束バンド42は、電池セル33の電極33aよりも高さが低くなるように形成されている。また、拘束バンド42は、電池ホルダ15の排ガス流路部30よりも高さが低くなるように形成されている。
本実施の形態における拘束バンド42は、断面形状において曲がるように形成された曲がり部42aを端部に有する。本実施の形態においては、拘束バンド42の端部の断面形状がL字形になるように形成されている。曲がり部42aは、積層方向に対してほぼ垂直な向きに曲がるように形成されている。曲がり部42aは、エンドプレート40の縁の形状に沿って曲がるように形成されている。
拘束バンド42は、エンドプレート40の表面のうち積層体と接触する表面と反対側の表面において、エンドプレート40に固定されている。拘束バンド42は、長手方向の両側の端部に曲がり部42aが形成されることによって、表面が積層方向にほぼ垂直になる部分を有する。この部分が、エンドプレート40に固定されている。エンドプレート40は、拘束バンド42の端部に挟み込まれるように固定されている。
本実施の形態における拘束バンド42は、リベット50によってエンドプレート40に固定されている。リベット50は、矢印89に示す積層体の積層方向に延びるように配置されている。リベット50は、積層体の積層方向に挿入されている。
図4に、本実施の形態における拘束バンドをエンドプレートに固定した部分の拡大概略断面図を示す。リベット50は、芯棒50aと円筒部50bとを有する。円筒部50bは変形部50cを有する。変形部50cは、リベット50を固定する前には、たとえば筒状である。
リベットを固定するときには、矢印91に示すように、芯棒50dの位置から芯棒50aの位置まで移動することにより、変形部50cが、外側に向かって膨らむ。変形部50cが膨らむことにより、拘束バンド42の端部と、エンドプレート40とが固定される。この後に、芯棒50aの外側に飛び出した部分を切断する。
図5に、本実施の形態における第1の比較例としての電池モジュールの概略斜視図を示す。第1の比較例としての電池モジュールは、エンドプレート43と拘束ロッド45とを備える。拘束ロッド45は、丸棒である。拘束ロッド45と、エンドプレート43とは、ナット54によって固定されている。矢印89に示す積層方向に沿って、拘束ロッド45に力が加わる。矢印89に示す電池セルの積層方向において、積層体が広がろうとする反力が生じる。拘束ロッド45とエンドプレート43との結合部分に大きな力が加わる。エンドプレート43における拘束ロッド45の固定部分には、大きな強度が必要である。このため、エンドプレート43は、金属で形成されている。
拘束ロッド45自体にも大きな引張り力が働くため、拘束ロッド45は、十分に大きな断面積(十分に大きな径)を必要とする。このために、拘束ロッド45が太くなり、電池モジュールの高さが高くなっていた。
図6に、本実施の形態における第2の比較例としての電池モジュールの概略斜視図を示す。第2の比較例としての電池モジュールは、エンドプレート44と拘束バンド47とを備える。拘束バンド47は板状に形成されている。拘束バンド47は、曲がり部を有さずに、側方から見たときに直線状に形成されている。
拘束バンド47は、リベット50によって、エンドプレート44に固定されている。拘束バンド47は、エンドプレート44の表面のうち、電池セルおよび電池ホルダ15の積層体に接触する表面と垂直な表面に固定されている。リベット50は、矢印89に示す積層方向に垂直な方向に延びるように固定されている。
第2の比較例としての電池モジュールにおいては、矢印89に示す積層方向の外側に向かってエンドプレート44が移動しようとする力が生じる。リベット50の延びる方向と力の加わる方向とはほぼ垂直になる。このため、リベット50には、矢印89に沿うせん断応力が加わる。また、拘束バンド47には、リベット50が挿通されている穴の部分に力が加わる。拘束バンド47とエンドプレート44との結合部分には大きな力が加わるため、エンドプレート44は、金属で形成しなければならなかった。
図1から図3を参照して、本実施の形態における拘束バンド42は、曲がり部42aを有し、エンドプレートの表面のうち、積層体と接触する表面と反対側の表面において、拘束バンド42の端部がエンドプレート40に固定されている。矢印89に示す積層方向と、ほぼ平行な方向にリベット50が挿入されている。電池セル33および電池ホルダ15を積層して拘束バンド42で拘束したときの反力は、矢印89に示す積層方向とほぼ平行になる。すなわち、反力は矢印93に示すリベットが挿入されている方向になる。
たとえば、電池ホルダ15が樹脂で形成され、積層方向に対して圧力を加えた後にエンドプレート同士を固定する方法においては、電池セルの積層方向において、電池ホルダ15が広がろうとする反力が生じる。
本実施の形態における電池モジュールにおいては、拘束バンド42を、エンドプレート40に固定する端部に曲がり部42aが形成されているため、積層体からの反力を、矢印93に示す積層方向に平行な方向と、矢印92に示す積層方向に垂直な方向とに分割することができる。特に、矢印93に示す積層方向の力を、拘束バンド42とエンドプレート40との結合部分に集中させることなく、曲がり部42aの全体に負担させることができる。このように、拘束バンド42とエンドプレート40との結合部分に加わる力を減少させることができ、エンドプレート40として樹脂で形成されたものを用いても、十分な強度および耐久性を有する。また、エンドプレート40が樹脂で形成されているため、電池モジュールの軽量化を図ることができる。または、安価な電池モジュールを提供することができる。
また、図5に示す第1の比較例の電池モジュールにおいては、拘束部材が拘束ロッド45を含むために、電池モジュールが高くなっていた。特に、電池セルの電極33aの高さよりも拘束ロッド45の高さのほうが高くなっていた。または、排ガス流路部30よりも拘束ロッド45の高さのほうが高くなっていた。
図1から図3を参照して、本実施の形態における電池モジュールは、拘束バンドが板状に形成されている。拘束バンド42は、電池セル33の電極33aの高さよりも低くすることができる。または、拘束バンド42は、電池ホルダ15の排ガス流路部30よりも高さを低くすることができる。このように、本実施の形態における電池モジュールは、軽量化および小型化を図ることができる。
特に、自動車に搭載する蓄電パックにおいては、人が乗るための居室の内部や荷物を積むための荷室の内部などに蓄電パックを配置する場合があり、蓄電パックの小型化は重要な課題である。本実施の形態における蓄電モジュールは、蓄電パックの小型化を図ることができ、小さな空間に蓄電パックを配置することができる。
また、電池モジュールにおいて、電池セルを挟み込んでいる電池ホルダは、絶縁性を確保して軽量化を図るために樹脂などで形成されている。一方で、図5および図6に示す比較例としての電池モジュールにおいては、エンドプレートが強度を確保するために金属で形成されている。エンドプレートが金属で形成されている場合には、エンドプレートの放熱性に優れる。このために、積層体の積層方向のほぼ中央部の電池セルよりも、エンドプレート近傍の電池セルの方がよく冷却される。このように、エンドプレートを金属で形成すると、内部の複数の電池セルが不均一に冷却される場合があった。しかしながら、エンドプレートを樹脂で形成することにより、積層方向に対して電池セルをほぼ均一に冷却することができる。
本実施の形態においては、拘束バンドと、エンドプレートとを固定する締結部材として、リベットが用いられている。この構成により、締結部材が外側に突出したりすることを回避でき、電池モジュールの小型化を図ることができる。締結部材としては、この形態に限られず、任意の部材によって、拘束部材をエンドプレートに固定することができる。
図7に、本実施の形態における他の電池モジュールのエンドプレートと拘束バンドとの結合部分の拡大概略断面図を示す。
本実施の形態における他の電池モジュールは、拘束バンド42とエンドプレート41とがボルト52によって固定されている。すなわち、締結部材としてボルト52およびナット53が用いられている。ナット53は、エンドプレート41に固定されている。拘束バンド42をボルト52によって固定することにより、拘束バンド42とエンドプレート41とが固定されている。
拘束バンド42とエンドプレート41とを締結する締結部材としてボルトを用いることにより、組立て後においても容易に拘束バンドを取り外して電池モジュールを分解することができる。
本実施の形態におけるナット53は、エンドプレート41を樹脂成型する際に固定されている。ナット53は、エンドプレート41を形成した後に、エンドプレート41に埋込んだり圧入されたりしていても構わない。
本実施の形態における電池モジュールは、一方の側が3箇所および他方の側が3箇所ずつエンドプレート同士を固定しているが、この形態に限られず、任意の個数および位置において、拘束バンドでエンドプレート同士を固定することができる。
また、本実施の形態においては、蓄電セルの積層体の両側に配置されたエンドプレートが共に樹脂で形成されているが、この形態に限られず、いずれか一方のエンドプレートが樹脂で形成されていても構わない。また、本実施の形態におけるエンドプレートは平板状に形成されているが、この形態に限られず、任意の形状を採用することができる。さらに、本実施の形態においては、エンドプレートの表面が平面状に形成されているが、この形態に限られず、表面にリブ等が形成されていても構わない。
本実施の形態における電池セルは、リチウムイオン電池であるが、この形態に限られず、任意の電池セルを備える電池モジュールに本発明を適用することができる。たとえば、電池セルは、ニッケル水素電池を含んでいてもよい。また、蓄電セルとしては、この形態に限られず、電気を蓄える機能を有していればよい。たとえば、蓄電セルは、キャパシタを含んでいてもよい。
また、本実施の形態における蓄電セルは、平板状に形成されているが、この形態に限られず、任意の形状の蓄電セルを含む蓄電モジュールに本発明を適用することができる。
本実施の形態においては、ハイブリッド車両のうち、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するハイブリッド車両を例に取り上げて説明したが、この形態に限られず、燃料電池と2次電池とを駆動源とする燃料電池ハイブリッド車両(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)にも本発明を適用することもできる。
さらに、本発明は、自動車に配置される蓄電モジュールに限られず、任意の蓄電セルが積層された蓄電モジュールに適用することができる。
上述のそれぞれの図において、同一または相当する部分には、同一の符号を付している。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
実施の形態における電池モジュールの概略斜視図である。 実施の形態における電池ホルダと電池セルの部分の拡大分解斜視図である。 実施の形態における電池モジュールの概略断面図である。 実施の形態における電池モジュールの締結部材の部分の拡大概略断面図である。 実施の形態における第1の比較例としての電池モジュールの端部の概略斜視図である。 実施の形態における第2の比較例としての電池モジュールの端部の概略斜視図である。 実施の形態における他の電池モジュールの締結部材の部分の拡大概略断面図である。
符号の説明
10 電池モジュール、15 電池ホルダ、16,17 開口部、21 ベース部、21a リブ、22 表面、30 排ガス流路部、31 排気管、33 電池セル、33a 電極、33b 表面、40,41,43,44 エンドプレート、42,47 拘束バンド、42a 曲がり部、45 拘束ロッド、50 リベット、50a,50d 芯棒、50b 円筒部、50c 変形部、52 ボルト、53,54 ナット、89〜93 矢印、100 流路。

Claims (5)

  1. 蓄電セルが一の積層方向に積層された積層体と、
    前記積層体の前記積層方向の両端に配置されたエンドプレートと、
    前記両端に配置された前記エンドプレート同士を締結する拘束部材と
    を備え、
    前記両端に配置された前記エンドプレートのうち少なくとも一方は樹脂で形成され、
    前記拘束部材は、前記積層方向に延びる板状に形成され、
    前記拘束部材は、前記積層方向に対してほぼ垂直な向きに曲がるように形成された曲がり部を端部に有し、
    前記拘束部材は、前記エンドプレートの表面のうち、前記積層体と接触する表面と反対側の表面において、前記端部が締結部材によって前記エンドプレートに固定され
    前記積層体は、前記蓄電セルを前記積層方向に挟み込むように固定するための枠部材を含み、
    前記枠部材は、前記蓄電セルから排出されるガスを流通させるための排ガス流路部を含み、
    前記排ガス流路部は、前記積層方向に延びるように形成され、
    前記排ガス流路部は、前記積層体の表面のうち、前記拘束部材が配置されている表面か
    ら突出するように形成され、
    前記拘束部材は、前記排ガス流路部よりも高さが低くなっている、蓄電モジュール。
  2. 前記締結部材は、リベットを含む、請求項1に記載の蓄電モジュール。
  3. 前記蓄電セルは、電極を有し、
    前記電極は、前記積層体の表面のうち、前記拘束部材が配置されている表面から飛び出すように形成され、
    前記拘束部材は、前記電極よりも高さが低くなっている、請求項1または2に記載の蓄電モジュール。
  4. 前記積層体は、前記蓄電セルを前記積層方向に挟み込むように固定するための枠部材を含み、
    前記枠部材の、前記蓄電セルと対向する面には、リブが設けられている、請求項1からのいずれかに記載の蓄電モジュール。
  5. 前記エンドプレートは樹脂からなる、請求項1からのいずれかに記載の蓄電モジュール。
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