JP4976714B2 - 皮膚色不均一性改善剤、皮膚外用剤、化粧料及び皮膚色不均一性改善方法 - Google Patents
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ところで、クマリン酸等のピロン化合物を含有する美白化粧料が知られているが(特許文献8)、かかる化合物についての「くすみ」改善効果については知られていない。
また、別の観点から、本発明によって、クマリン酸又はその塩を有効成分とする皮膚色不均一性改善剤を含有する皮膚外用剤、及び化粧料が提供される。さらに、別の観点から、本発明によって、前記皮膚外用剤又は前記化粧料を皮膚に塗布し、皮膚色不均一性を改善する方法が提供される。
本発明の皮膚色不均一性改善剤は、クマリン酸又はその塩を有効成分とする。本発明では、クマリン酸を、遊離酸の状態で用いてもよいし、塩基で中和し、塩の状態で用いてもよい。有効成分として使用可能なクマリン酸の塩は、生理的に許容されるものであれば特に制限はない。その例には、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩等が含まれる。
なお、クマリン酸は、市販されていて容易に入手可能であり、またクマリン酸塩も、種々の塩基とクマリン酸から通常の方法により容易に調製できる。
[メラニン産生細胞を用いたクマリン酸の皮膚色不均一性改善効果試験]
クマリン酸(Aldrich社製)の溶液(濃度:300μg/mL、溶媒:50%エタノール混合水)を調製した。
プレートに10%FBS含有MEM培地(ニッスイ社製)を適量とり、マウス由来B16メラノーマ細胞を播種(1.0×105/10cmφ)し、37℃、二酸化炭素濃度5%の雰囲気中に静置した。翌日、上記調製したクマリン酸溶液を、その最終濃度が3μg/mLとなるよう添加し混和した。培養4日目に培地を交換し、再度上記クマリン酸溶液を同様に添加した。翌日、B16メラノーマ培養細胞を顕微鏡観察した。
なお、対照として、50%エタノール混合水を前記クマリン酸溶液の代わりに添加した以外は同様の処理をした試料についても顕微鏡観察した。図1にエタノール水混合液を添加した対照試料の顕微鏡写真を、図2にクマリン酸溶液を添加した試料の顕微鏡写真をそれぞれ示す。
上記した通り、クマリン酸を適用することにより、皮膚のメラニン産生細胞中のメラニン色素の分散状態が変化し、それによって、皮膚色の不均一性を解消又は軽減することができるものと推察される。
クマリン酸(Aldrich社製)の水溶液(濃度:0.1質量%)を調製し、NaOHにより中和して、pHを7.0として、クマリン酸ナトリウム試料液を調製した。
ヒト正常表皮角化細胞及びメラノサイトから構成された正常ヒト皮膚3次元モデル「MEL−300A」(KURABO社製)に、上記クマリン酸ナトリウム試料液を100μL添加し、EPI−100長期維持培地(α−MSH含有)を培地として、温度37℃、二酸化炭素濃度5%の雰囲気下で12日間培養した。また、参照として、上記クマリン酸ナトリウム試料液に代えて純水を添加した以外は、同様にして培養した。
培養後、培地を除き、クマリン酸ナトリウム試料液を洗浄除去した皮膚モデルについて、顕微鏡にて観察した。図3(a)に、純水を添加して培養した参照用皮膚モデルの顕微鏡写真を、図3(b)に、クマリン酸ナトリウム試料液を添加して培養した皮膚モデルの顕微鏡写真を、それぞれ示す。
なお、培養後の皮膚モデルについて、細胞生育率をMTTアッセイ法により測定したが、細胞毒性は確認されなかった。
(製法)
A.下記成分(3)〜(7)を混合溶解する。
B.下記成分(1)、(2)及び(8)〜(9)を混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、化粧水を得た。
(処方) (%)
(1)グリセリン 5.0
(2)1,3−ブチレングリコール 6.5
(3)モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.2
(4)エチルアルコール 12.0
(5)クマリン酸*1 0.2
(6)防腐剤 適量
(7)香料 適量
(8)グリチルリチン酸ジカリウム*2 0.1
(9)精製水 残量
*1 アルドリッチ社製
*2 丸善製薬社製
(製法)
A.下記成分(1)〜(8)を加熱溶解し、70℃に保つ。
B.下記成分(9)〜(13)を加熱溶解し、70℃に保つ。
C.下記成分(14)〜(17)を均一に溶解する。
D.AにBを徐々に加え乳化する。
E.Dを冷却する。
F:40℃以下にて、EにCを加えて均一に混合し、乳液を得た。
(処方) (%)
(1)モノステアリン酸ポリオキシエチレン(10E.O.)ソルビタン 1.0
(2)テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(60E.O.)ソルビット 0.5
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
(4)ステアリン酸 0.5
(5)ベヘニルアルコール 0.5
(6)スクワラン 5.0
(7)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
(8)テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル*1 0.1
(9)水酸化ナトリウム 0.05
(10)1,3−ブチレングリコール 7.0
(11)ジプロピレングリコール 5.0
(12)カルボキシビニルポリマー 0.1
(13)精製水 残量
(14)クマリン酸*2 0.5
(15)防腐剤 0.1
(16)香料 適量
(17)エチルアルコール 5.0
*1 日本サーファクタント社製
*2 アルドリッチ社製
(製法)
A:成分(1)〜(10)を加熱溶解し70℃に保つ。
B:成分(11)〜(16)を加熱溶解し70℃に保つ。
C:成分(17)〜(19)を均一に溶解する。
D:AにBを徐々に加えながら乳化する。
E:Dを冷却する。
F:40℃以下にて、EにCを加えて混合するし、クリームを得る。
(処方) (%)
(1)ステアリン酸 2.5
(2)セタノール 2.5
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 1.5
(4)モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.0
(5)スクワラン 8.0
(6)ホホバ油 5.0
(7)パルミチン酸セチル 3.0
(8)ワセリン 3.0
(9)パルミチン酸レチノール*1 0.1
(10)防腐剤 適量
(11)グリセリン 4.0
(12)1,3−ブチレンギリコール 8.0
(13)ポリエチレングリコール1500 1.0
(14)水酸化ナトリウム 0.3
(15)dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液(50%)*2 0.5
(16)精製水 残量
(17)クマリン酸*3 1.0
(18)香料 適量
(19)エチルアルコール 3.0
*1 和光純薬工業社製
*2 味の素社製
*3 アルドリッチ社製
(製法)
A:成分(1)〜(7)及び(17)、(18)を均一に混合溶解する。
B:成分(8)〜(16)を混合溶解する。
C:BにAを徐々に加え混合し、美容液を得る。
(処方) (%)
(1)マカデミアンナッツ油 0.05
(2)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.1
(3)ビタミンA油*1 0.05
(4)クマリン酸*2 0.5
(5)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油
1.5
(6)モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.5
(7)エチルアルコール 10.0
(8)ピロリドンカルボン酸*3 0.05
(9)ピロリドンカルボン酸ナトリウム*4 1.0
(10)乳酸ナトリウム 0.1
(11)甘草フラボノイド*5 0.5
(12)グリセリン 10.0
(13)1,3−ブチレングリコール 8.0
(14)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(15)クインスシードエキス*6 0.1
(16)精製水 残量
(17)防腐剤 適量
(18)香料 適量
*1 Roche AG.Sisseln社製
*2 アルドリッチ社製
*3 味の素社製
*4 味の素社製
*5 丸善製薬社製
*6 香栄興業社製
(製法)
A:成分(1)〜(6)を加熱溶解する。
B:Aに成分(12)〜(17)を加え、均一に混合し70℃に保つ。
C:成分(7)〜(11)を加熱溶解し、70℃に保つ。
D:成分(18)〜(21)を混合溶解する。
E:CにBを徐々に加え乳化する。
F:Eを冷却する。
G:40℃以下にて、FにDを加え均一に混合する。
(処方) (%)
(1)ステアリン酸 2.0
(2)セタノール 2.0
(3)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 1.0
(4)ジペンタエリトリトリット脂肪酸エステル*1 2.0
(5)流動パラフィン 5.0
(6)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 8.0
(7)グリセリン 5.0
(8)トリエタノールアミン 1.0
(9)カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
(10)ベントナイト 10.0
(11)精製水 残量
(12)酸化チタン 4.0
(13)微粒子酸化チタン 3.0
(14)微粒子酸化亜鉛 4.0
(15)マイカ 2.0
(16)タルク 4.0
(17)着色顔料 3.0
(18)クマリン酸*2 0.1
(19)防腐剤 適量
(20)香料 適量
(21)エチルアルコール 2.0
*1 (コスモール168AR)日清オイリオグループ社製
*2 アルドリッチ社製
Claims (3)
- クマリン酸又はその塩を有効成分とする皮膚色不均一性改善剤であって、メラニン産生細胞内におけるメラニン色素の分布状態を均一化させることによって皮膚色不均一性を改善する皮膚色不均一性改善剤。
- 皮膚外用剤に用いられることを特徴とする請求項1に記載の皮膚色不均一性改善剤。
- 化粧料に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚色不均一性改善剤。
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JP2006072433A JP4976714B2 (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 皮膚色不均一性改善剤、皮膚外用剤、化粧料及び皮膚色不均一性改善方法 |
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JP2006072433A JP4976714B2 (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 皮膚色不均一性改善剤、皮膚外用剤、化粧料及び皮膚色不均一性改善方法 |
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JP2006072433A Active JP4976714B2 (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 皮膚色不均一性改善剤、皮膚外用剤、化粧料及び皮膚色不均一性改善方法 |
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