JP4976598B1 - キノコの傘切断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸線Lに対し放射状で下方に傾斜配置されたL字形状アーム11a1〜nと、アームスライド機構11b1〜nと、アーム移動装置11c1〜nと、剣先形状の両刃面を有しアームの先端に傾斜角度と同角度で内向きに設けられた第1切断部材11d1〜nとを有する第1切断装置11、軸線に対し放射状でアームの間に配置され先端にアームの傾斜角度と同角度の片刃面を持つ切り出し刃12a1〜n同士が接続された第2切断部材12aと、軸線上に配置され且つ第2切断部材を上下方向に移動させる装置12bとを有する第2切断装置12、スライド機構とアーム移動装置と装置12bとを固定する部材13、アームの下方でキノコ20の栽培用容器21を上下方向に移動させる装置14を有する。
【選択図】図1
Description
しかるに、従来、栽培用容器を用いて栽培したキノコを、人手を介さずに自動的に収穫する装置として、例えば次の特許文献1に記載のキノコの自動収穫装置がある。
図12は特許文献1に記載のキノコの自動収穫装置の概略構成を示す模式図で、(a)は全体構成を示す図、(b)は抜取用掴み装置の正面図である。
特許文献1のキノコの自動収穫装置50は、開口部に上方が拡開した筒状の生育ガイド筒52が取り付けられて、キノコが伸長している栽培瓶51を把持して所定位置に固定する瓶固定手段53と、瓶固定手段53に固定された栽培瓶51の生育ガイド筒52の外側を把持するキノコ抜取用掴み装置54と、キノコ抜取用掴み装置54を左右に揺動させながら上昇させる抜取駆動手段55を備えている。
瓶固定手段53は、エアシリンダー53bによって往復動作自在に設置された瓶固定具53aで構成されている。そして、抜取位置の栽培瓶51に対し、瓶固定具53aが押し出されて他方側のガイド58に栽培瓶51を押し付けて固定する。
キノコ抜取用掴み装置54は、本体部54aがキノコ抜取用掴み装置アーム55aに対して水平軸54bを中心にして左右に揺動可能に吊り下げられている。また、本体部54aにエアシリンダー(不図示)によって水平方向に出入動作する左右の動作軸54c,54dが支持され、各動作軸54c,54dの先端に垂下腕を介して左右の開閉枠54e,54fが固定されている。この各開閉枠の対向面に一対の挟持具54g,54hが突設されている。
抜取駆動手段55は、装置本体の上部フレーム部56上に設置され、キノコ抜取用掴み装置吊下げアーム55aを水平方向及び垂直方向にサーボ機構によって移動させることができるようになっている。
ところで、ハナビラタケのようなキノコは、非常に大きなキノコで、一般のキノコにおける傘に相当する部位(以下、本願では便宜上、ハナビラタケにおける傘に相当する部位を「傘」とする。)が、多数の花弁状やヘラ状の片を波打つように集合させて柄の側面を覆うように張り出た形状をしており、しかも形が不定形である。
また、一般の料理用として販売されるのは、主に上側の傘の部分である。
しかるに、特許文献1に記載の自動収穫装置50は、生育ガイド筒52で形状を整えることのできるシメジ等、個体が小さく密集したキノコを対象としたものであり、ハナビラタケのような形状が不定形で個体が大きいキノコには適さず、培地から引き抜こうとするとキノコを損傷させてしまうおそれがある。
また、特許文献1に記載の自動収穫装置50は、培地からキノコ全体を引き抜こうとするものであり、これでは、ハナビラタケを引き抜いた後に、人手を介して傘の部分を切断する作業を行う必要が生じ作業効率が悪くなる。
また、ハナビラタケは上述のように大きなキノコであるので、傘の部分を商品として販売するには、柄から切断した傘をさらに適切な大きさにカットする必要がある。このため、作業効率がさらに悪くなり、コスト高となってしまう。
本発明のキノコの傘切断装置は、上下方向に引かれる共通の軸線に対して放射状、且つ、下方に所定角度傾斜して配置された、複数のL字形状アームと、夫々の前記L字形状アームを前記共通の軸線に対する傾斜方向にスライド可能にするための複数のアームスライド機構と、夫々の前記L字形状アームを前記共通の軸線に対する傾斜方向に沿って所定量移動させる複数のアーム移動装置と、剣先形状の両刃面を有し、夫々の前記L字形状アームの先端に、前記共通の軸線に対する傾斜角度と同じ角度で内側に向けて設けられた、複数の第1の切断部材と、を有する第1の切断装置と、前記共通の軸線に対して放射状、且つ、複数の前記L字形状アームの間に配置され、先端に夫々の前記L字形状アームの前記共通の軸線に対する傾斜角度と同じ角度の片刃面を持つ複数の切り出し刃同士が該共通の軸線上で接続された、第2の切断部材と、前記共通の軸線上に配置され、且つ、前記第2の切断部材を保持した状態で、上下方向に所定量移動させる第2の切断部材移動装置と、を有する第2の切断装置と、複数のアームスライド機構と複数の前記アーム移動装置と前記第2の切断部材移動装置とを連結し、固定する固定部材と、前記複数の前記L字形状アームの下方に設けられ、キノコの入った栽培用容器を保持した状態で、上下方向に所定量移動させるキノコ移動装置と、を有する。
図1は本発明の一実施形態にかかるキノコの傘切断装置の概略構成を模式的に示す側面図である。図2は図1のキノコの傘切断装置における第1の切断装置を示す説明図で、(a)は側面図、(b)は(a)の要部斜視図、(c)は(b)に示すL字形状アームの上端部の形状を示す図、(d)はアームスライド機構の要部構成を示す断面図、(e)はL字形状アームの先端部近傍の構成を示す斜視図、(f)は閉じ状態において共通の軸線に対するアーム移動装置及びL字形状アーム配置を上方から見た図、(g)は閉じ状態において共通の軸線に対する第1の切断部材の配置を下方から見た図である。図3は図2のL字形状アームにおけるL字形状の形成例を示す側面図で、(a)はその一例を示す図、(b)は(a)の変形例を示す図である。図4は図1のキノコの傘切断装置における第2の切断装置を示す説明図で、(a)は側面図、(b)は共通の軸線に対する第2の切断部材の配置を上方から見た図である。図5は図1のキノコの傘切断装置における夫々の移動装置の制御関係を示す説明図である。図6は図1の実施形態のキノコの傘切断装置を用いたキノコの切断処理の初期段階を示す説明図である。図7は図1の実施形態のキノコの傘切断装置を用いたキノコの切断処理の第2段階を示す説明図である。図8は図1の実施形態のキノコの傘切断装置を用いたキノコの切断処理の第3段階を示す説明図である。図9は図1の実施形態のキノコの傘切断装置を用いたキノコの切断処理の第4段階を示す説明図である。図10は図1の実施形態のキノコの傘切断装置を用いたキノコの切断処理の第5段階を示す説明図である。図11は図1の実施形態のキノコの傘切断装置を用いたキノコの切断処理の第6段階を示す説明図である。
第1の切断装置11は、複数のL字形状アーム11a1〜11anと、複数のアームスライド機構11b1a〜11bna、11b1b〜11bnb(図2(b)、図2(d)参照。図1において省略)と、複数のアーム移動装置11c1〜11cnと、複数の第1の切断部材11d1〜11dnと、複数のキノコ押出部材11e1〜11enと、複数のキノコ押出部材移動装置11f1〜11fnを有する。
第2の切断装置12は、複数の切り出し刃12a1〜12anを有する第2の切断部材12aと、第2の切断部材移動装置12bを有する。
また、複数のL字形状アーム11a1〜11anは、図2(c)に示すように、上面の長手方向に沿う両辺部に一体形成された断面がT字形状の凸条部11a1a〜11ana、11a1b〜11anbを有している。
詳しくは、複数のアーム移動装置11c1〜11cnは、複数のL字形状アーム11a1〜11anを、図2(a)、図2(g)に示すように、隣り合う第1の切断部材11d1〜11dn同士が第2の切断部材12aに備わる夫々の切り出し刃12a1〜12anの厚みに比べて僅かに大きな隙間を形成する閉じ位置から、図1に示すように、複数の第1の切断部材11d1〜11dnがキノコ移動装置14に保持される栽培用容器21に入ったキノコ20の傘20aの外径に比べて軸線Lを中心とする半径方向に大きな間隔を形成する開き位置までの間を往復移動させることができるように構成されている。
複数の第1の切断部材11d1〜11dn(ここでは、n=6とする。なお、n=6に限定されるものではない。)は、図2(b)、図2(e)に示すように、剣先形状の両刃面を有し、図2(a)に示すように、夫々のL字形状アーム11a1〜11anの先端に、軸線Lに対する角度αと同じ角度で内側に向けて設けられている。
夫々のキノコ押出部材移動装置11f1〜11fn(ここでは、n=6とする。なお、n=6に限定されるものではない。)は、例えば、ソレノイド等のアクチュエータからなり、キノコ押出部材11e1〜11enを軸線Lに対する傾斜方向と同じ角度で所定量移動させることができるように構成されている。
第2の切断部材移動装置12bは、例えば、ソレノイド等のアクチュエータからなり、軸線L上に配置され、且つ、第2の切断部材12aを保持した状態で、上下方向に所定量移動させることができるように構成されている。
ユニット移動装置18は、例えば、ソレノイド等のアクチュエータで構成されている。
また、移動装置制御手段15は、さらに、ユニット移動装置18と接続している。そして、上述した第1の移動制御〜第9の移動制御の制御動作に加えて、次の制御動作を行うように各移動装置を制御する。
そして、移動装置制御手段15は、これらの各移動制御を順に繰り返して行う。
11 第1の切断装置
11a1〜11an L字形状アーム
11a1a〜11ana、11a1b〜11anb T字形状の凸条部
11b1a〜11bna、11b1b〜11bnb アームスライド機構(U字形状のレール)11c1〜11cn アーム移動装置
11d1〜11dn 第1の切断部材
11e1〜11en キノコ押出部材
11f1〜11fn キノコ押出部材移動装置
12 第2の切断装置
12a 第2の切断部材
12a1〜12an 切り出し刃
12b 第2の切断部材移動装置
13 固定部材
14 キノコ移動装置
14a キノコ保持部
14b キノコ保持部移動装置
15 移動装置制御手段
16 回収口
17 ユニット
18 ユニット移動装置
20 キノコ
20a 傘
20b 柄
21 栽培用容器
50 キノコの自動収穫装置
51 栽培瓶
52 生育ガイド筒
53 瓶固定手段
53a 瓶固定具
53b エアシリンダー
54 キノコ抜取用掴み装置
54a 本体部
54b 水平軸
54c、54d 左右の動作軸
54e、54f 左右の開閉枠
54g、54h 挟持具
55 抜取駆動手段
55a キノコ抜取用掴み装置アーム
56 上部フレーム部
57 キノコ
Claims (8)
- 傘が栽培用容器の側面に張り出たキノコの傘を切断するためのキノコの傘切断装置であって、
上下方向に引かれる共通の軸線に対して放射状、且つ、下方に所定角度傾斜して配置された、複数のL字形状アームと、
夫々の前記L字形状アームを前記共通の軸線に対する傾斜方向にスライド可能にするための複数のアームスライド機構と、
夫々の前記L字形状アームを前記共通の軸線に対する傾斜方向に沿って所定量移動させる複数のアーム移動装置と、
剣先形状の両刃面を有し、夫々の前記L字形状アームの先端に、前記共通の軸線に対する傾斜角度と同じ角度で内側に向けて設けられた、複数の第1の切断部材と、
を有する第1の切断装置と、
前記共通の軸線に対して放射状、且つ、複数の前記L字形状アームの間に配置され、先端に夫々の前記L字形状アームの前記共通の軸線に対する傾斜角度と同じ角度の片刃面を持つ複数の切り出し刃同士が該共通の軸線上で接続された、第2の切断部材と、
前記共通の軸線上に配置され、且つ、前記第2の切断部材を保持した状態で、上下方向に所定量移動させる第2の切断部材移動装置と、
を有する第2の切断装置と、
複数の前記アームスライド機構と複数の前記アーム移動装置と前記第2の切断部材移動装置とを連結し、固定する固定部材と、
複数の前記L字形状アームの下方に設けられ、キノコの入った栽培用容器を保持した状態で、上下方向に所定量移動させるキノコ移動装置と、
を有することを特徴とするキノコの傘切断装置。 - 夫々の前記L字形状アームは、さらに、
前記第1の切断部材を設けた先端近傍に設けられた、キノコを押し出すためのキノコ押出部材と、
前記キノコ押出部材を前記共通の軸線に対する傾斜角度と同じ角度で所定量移動させるキノコ押出部材移動装置を有することを特徴とする請求項1に記載のキノコの傘切断装置。 - 複数の前記アーム移動装置は、複数の前記L字形状アームを、隣り合う前記第1の切断部材同士が前記第2の切断部材に備わる夫々の前記切り出し刃の厚みに比べて僅かに大きな隙間を形成する閉じ位置から、複数の前記第1の切断部材が前記キノコ移動装置に保持される栽培用容器に入ったキノコの傘の外径に比べて前記共通の軸線を中心とする半径方向に大きな間隔を形成する開き位置までの間を往復移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のキノコの傘切断装置。
- さらに、複数の前記アーム移動装置と前記第2の切断部材移動装置と前記キノコ移動装置とに接続された移動装置制御手段を有し、
前記移動装置制御手段は、
複数の前記アーム移動装置に、複数の前記L字形状アームを、前記閉じ位置から前記開き位置まで移動させる第1の移動制御と、
前記キノコ移動装置に、キノコの入った栽培用容器を、前記キノコの傘が複数の前記L字形状アームに設けられた複数の前記第1の切断部材に比べて下方に位置する傘切断準備位置から該キノコの傘が複数の前記L字形状アームに設けられた複数の前記第1の切断部材に比べてやや上方に位置する傘切断処理位置に到達するまで移動させる第2の移動制御と、
複数の前記アーム移動装置に、複数の前記L字形状アームを、前記開き位置から前記閉じ位置まで移動させる第3の移動制御と、
前記第3の移動制御に同期して、前記第2の切断部材移動装置に、前記第2の切断部材を、複数の前記切り出し刃が前記キノコの傘に比べて上方に位置する傘分割準備位置から複数の前記切り出し刃が前記第1の切断部材同士の隙間を僅かに通り抜ける傘分割処理位置に到達するまで移動させる第4の移動制御と、
前記キノコ移動装置に、前記傘が切断されたキノコの柄の入った栽培用容器を、前記傘切断処理位置から前記傘切断準備位置まで移動させる第5の移動制御と、
前記第2の切断部材移動装置に、前記第2の切断部材を、複数の前記切り出し刃が前記傘分割処理位置から前記傘分割準備位置に到達するまで移動させる第6の移動制御と、
複数の前記アーム移動装置に、複数の前記L字形状アームを、前記閉じ位置から前記開き位置まで移動させる第7の移動制御と、
夫々の前記キノコ押出部材移動装置に、夫々の前記キノコ押出部材を、夫々の前記L字形状アームに最も近接した傘落下準備位置から夫々の前記第1の切断部材の先端近傍の傘落下処理位置まで移動させる第8の移動制御と、
夫々の前記キノコ押出部材移動装置に、夫々の前記キノコ押出部材を、前記傘落下処理位置から前記傘落下準備位置まで移動させる第9の移動制御と、
を順に行うことを特徴とする請求項2に従属する請求項3に記載のキノコの傘切断装置。 - 夫々の前記L字形状アームは、その上面に長手方向に沿って一体形成された断面がT字形状の凸条部を有し、
夫々の前記アームスライド機構は、夫々の前記凸条部を、夫々の前記L字形状アームの長手方向に沿ってガイドする、断面がU字形状のレールで構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のキノコの傘切断装置。 - さらに、前記固定部材によって連結、固定された複数のアームスライド機構と複数の前記アーム移動装置と前記第2の切断部材移動装置とからなるユニットを、所定位置に移動可能なユニット移動装置を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のキノコの傘切断装置。
- 前記移動装置制御手段は、さらに、前記ユニット移動装置と接続し、
前記第4の移動制御の終了後から前記第6の移動制御の開始までの間に、前記ユニット移動装置に、前記ユニットを、該第4の移動制御終了位置からキノコの傘を回収するための所定位置に移動させる傘回収位置移動制御と、
前記第7の移動制御の終了後に、前記ユニット移動装置に、前記ユニットを、前記第4の移動制御終了位置に移動させる第4の移動制御終了位置移動制御、
を行うことを特徴とする請求項6に記載のキノコの傘切断装置。 - 夫々の前記L字形状アームは、その上端部が略剣先形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のキノコの傘切断装置。
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JP2000175560A (ja) * | 1998-12-14 | 2000-06-27 | Hokuto Corp | キノコの自動収穫装置 |
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