JP4975848B2 - Pseudomonasfluorescensの新しい突然変異菌株及びその変異株、その生産方法及びアルギネート生産におけるその使用 - Google Patents

Pseudomonasfluorescensの新しい突然変異菌株及びその変異株、その生産方法及びアルギネート生産におけるその使用 Download PDF

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Description

本発明は、多量のアルギネートを生産できるPseudomonas fluorescensの新しい突然変異菌株及びその変異株に関する。アルギネートは、多量に生産されるばかりか、或る確定した含量のマンヌロネート及びグルロネート残基、アルギネート中のアセチル基の可能な存在及び確定したレベル及びアルギネートの所望の分子量で生産される。また、アルギネート生産の調節による高収率の突然変異体が記述される。本発明は、Pseudomonas fluorescensの新しい突然変異菌株及びその変異株を生産する方法、並びにアルギネート生産における得られた菌株の
使用をも提供する。
いくつかの微生物がアルギネートを生産することは周知であり、最も研究されている
細菌は、Pseudomonas aeruginosaである。しかし、それが栄養物または薬品に使用するためにアルギネートの生産に使用されるとき、使用が制限される。それは、それが哺乳動物またはヒトにおいて一次及び二次の感染を伴うからである。より安全な源であるかもしれない他の種は、顕著な量のアルギネート、または充分な分子量のアルギネートを通常生産せず、この理由で使用することができない。
Psudomonasの非病原種例えばP.putida、P.mendocina及びP.fluorescensが、アセチル化アルギネートに似たエキソ多糖類を生産することは周知である(非特許文献1)。また非特許文献2は、P.fluorescens及びP.putidaからのアルギネートの生産を記載している。しかし、これらの菌株のなかでアルギネートの安定なしかも過剰に生産する菌は知られていない。
特許文献1は、Pseudomonas mendocinaの新規な菌株を使用する多糖類の生産を記載している。菌株は、所望の多糖類を良好な収率で生産し、そして連続発酵に比較的安定である。菌株は、P.mendocinaの野生型培養をカルベニシリンと接触させ、そして突然変異誘発因子により選択された抵抗ムコイドクローンを突然変異誘発することにより生産される。最も安定で従って最も好ましいのは、NCIB 11687として寄託されている。高濃度すなわち約20g/Lのアルギネートが、最小のグルコース培地での窒素限定連続培養で得られた。アルギネートリアーゼ活性は、培養に存在し、そしてプリンティンググレードのアルギネートと同様のレオロジーを有する低分子量かつ低粘度のポリマーを生じた。リアーゼ酵素による劣化は、培地への蛋白溶解酵素の添加により修復された(非特許文献3)。連続培養の10世代後、非ムコイド変異株が生じた(非特許文献4)。
日和見病原菌P.aeruginosaのエピメラーゼマイナス突然変異体は、非特許文献5に報告されている。ムコイドP.aeruginosa FRD1は、化学的に突然変異誘発され、そしてアルギネート中にグルロン酸(G)残基を組み込むことのできない突然変異体が独立して単離された。G特異性アルギネートリアーゼ及びH核磁気共鳴分析は、G残基がこれらの突然変異体により分泌されるアルギネートに存在しなかったことを示した。非特許文献5は、1.7g/LのアルギネートをFRD1から振盪フラスコ中で生産した。自発的アルギネート生産菌において普通生ずるように、非ムコイド復帰突然変異体がしばしば生ずる(非特許文献6)。
米国特許4490467
Govan J.R.W.,et al.,J.of General Microbiology(1981),125,p.217−220 Conti,E.,et al.,Microbiology(1994),140,p.1125−1132 Hacking A.J.,et al.,(1983)J.Microbiol.,129,p.3473−3480 Sengha S.S.,et al.,(1989)J.Gen.Microbiol.,135,p.795−804,page 799,second paragraph Chitnis et.al.,(1990)J.Bacteriol.172,p.2894−2900 Goldberg and Ohman,1987,J.Bacteriol.,169,p.1593−1602
それゆえ、多量に信頼できるアルギネートを生産できる好適な源が、市場において求められている。特に、規定された構造及び所望の分子量を有する高品質なアルギネートを多量に生産する安定な源が求められ、特に多量の生物学的に活性なアルギネートを生産する源が求められている。その上、また予定されたグルロネート残基(G)含量を有するアルギネートを得るために、in vitroエピマー化されうる純粋なマンヌロナンを生産することも求められている。
本発明は、安定でありしかも多量のアルギネートを生産するP.fluorescensの新規な突然変異菌株を提供する。本発明のいくつかの態様は、その変異株を提供し、それらは、マンヌロネート及びグルロネートの残基の含量に関して規定された構造、O−アセチル基の可能な存在及び確定したレベル並びにアルギネート分子の所望の分子量を有するアルギネートを生産する。また、調節されたアルギネート生産を伴う高収率の突然変異体及びそれらを生産する方法が記述される。本発明の他の構成は、以下の通りである。その変異株を含むP.fluorescensの新規な突然変異菌株、並びにアルギネートの生産における得られた突然変異体の使用、特にアルギネートの中間スケールまたは大規模な発酵生産そしてさらに特に生物学的に活性なアルギネートまたは純粋なマンヌロナンの生産。得られるアルギネートは、種々の食品及び工業用製品、例えば栄養物、動物飼料、化粧品及び薬品に応用可能であり、それらはまた例えば米国特許5939289のエピメラーゼにより、マンヌロナン−C5エピメラーゼによるさらなる改変に好適な中間体を構成できる。
自殺ベクターpHE55及びpMG48の制限エンドヌクレアーゼマップ。表1参照。ユニーク制限酵素部位のみが示される。 P.fluorescensNCIMB 10525の突然変異菌株による発酵における成長及びアルギネートの生産。 P.fluorescens突然変異菌株Pf201及びPf20118により生産されるアルギネートのH−NMRスペクトル。他のエピメラーゼマイナス突然変異体(表3)からのマンヌロナンのH−NMRスペクトルは、Pf20118に関するものと同じであった。 P.fluorescensからのアルギネート生合成オペロン及び上流開放読み枠が示される。クローンされたフラグメントは、マップラインの箱としてマークされている。クローニングについて使用される制限部位のみが示される。全長は18kbである。 プラスミドpMC1の制限エンドヌクレアーゼのマップ。ユニーク制限酵素のみが示される。
本発明は、P.fluorescensの少なくとも1つの突然変異菌株の生物学的に純粋な細菌培養を提供し、該菌株は多量のアルギネートを生産する。本発明の第一の構成では、該菌株は、培地1Lあたり少なくとも10gのアルギネートを生産する。好ましい態様では、P.fluorescensの少なくとも1つの突然変異菌株の生物学的に純粋な細菌培養は、培地1Lあたり40−55gの炭素源あたりそしてさらに好ましくは培地1Lあたり50−55gの炭素源あたり少なくとも10gのアルギネートを生産し、そして最も好ましくはP.fluorescensの少なくとも1つの突然変異菌株の生物学的に純粋な細菌培養は、培地1Lあたり40gの炭素源あたり少なくとも10gのアルギネートを生産する。
本発明により包含されるP.fluorescens細菌の純粋な突然変異菌株及びその変異株は、突然変異菌株Pf201、Pf2012、Pf2013、Pf20118、Pf20137、Pf20118alglJ△、Pf20118algF△、Pf20118AlgLH203R及びPf201MCからなる群から選ばれる突然変異菌株により例示される。いくつかの態様では、本発明は、P.fluorescensの少なくとも1つの菌株の生物学的に純粋な細菌培養に関し、その菌株は、Pf201のアルギネート生産特徴及びこれらの特徴を保持するその変異株によりアルギネートを生産する。この「アルギネート生産特徴」は、以下の1つ以上である。アルギネートg/培地(g/L)及びアルギネートg/炭素源g(g/炭素源g)による収量、平均分子質量、アセチル化度及び生産されたアルギネートのG−含量。
第二の構成では、本発明は、P.fluorescensの純粋な突然変異菌株に関し、該突然変異体は、マンヌロネート残基のみからなるアルギネートを多量に生産できる。好ましい変異株は、Pf2012、Pf2013、Pf20118及びPf20137から選択される。
第三の構成では、本発明は、P.fluorescensの純粋な突然変異菌株に関し、該突然変異体は、0−30%の規定されたグルロネート残基(G)含量を有するアルギネートを多量に生産できる。これらの態様は、野生型algG遺伝子を突然変異体遺伝子により交換することにより、またはalgG遺伝子を交替して野生型酵素より低い特異的活性を有するマンヌロナンC−5エピメラーゼ酵素をエンコードすることにより、本発明の方法によって生成できる。
本発明の第四の構成では、P.fluorescensの純粋な突然変異菌株は、減少した数のO−アセチル基を有するかまたは有しないアルギネートを多量に生産できる。これらの態様は、遺伝子algI、algJ及び/またはalgFの一部または全部を欠失することにより生成できる。突然変異菌株Pf20118alglJ△及びPf20118algF△は、減少した数のO−アセチル基を有するかまたは有しないアルギネートを多量に生産でき、そして本発明のこの構成の好ましい態様を示す。
本発明の第五の構成では、P.fluorescensの純粋な突然変異菌株は、所望の分子量を有するアルギネートを多量に生産できる。アルギネートの分子量は、好ましくは50000−3000000ダルトンである。これらの態様は、野生型リアーゼ酵素より低い特異的活性を有するアルギネートリアーゼ酵素をエンコードする突然変異体遺伝子により野生型algLを交換することによって生成できる。純粋な突然変異菌株Pf20118AlgLH203Rは、該突然変異体の好ましい態様を示し、それは所望の高分子量を有するアルギネートを多量に生産できる。
本発明の第六の構成では、アルギネートを多量に生産できるP.fluorescensの純粋な突然変異菌株は、天然に生ずるプロモーターとは異なる誘導プロモーターにより調節されるアルギネート生合成オペロン、並びに所望により1つ以上のエフェクター遺伝子からなる。誘導プロモーターは、好ましくはPmプロモーターであり、そしてエフェクター遺伝子はxylSである。1つの好ましい態様によれば、該突然変異菌株は、Pf201MCである。
本発明の第七の構成は、本発明のP.fluorescensの新規な突然変異菌株を生産する方法を提供し、それは
(a)P.fluorscensの野生型菌株を突然変異誘発因子と接触させ、そして
(b)工程(a)の処理された細菌を1つ以上の抗生物質の存在下成長させ、そして
(c)抗生物質抵抗性ムコイド突然変異体を選択により単離し、そして
(d)工程(c)の単離されたムコイド突然変異体のアルギネート生産性を測定する。
この方法の工程(a)の突然変異誘発因子は、好ましくはニトロソグアニジンであり、そして工程(b)で適用される抗生物質は、β−ラクタム及び/またはアミノグリコシド抗生物質であり、好ましくは抗生物質はカルベニシリンである。抗生物質は、800−1000μg/培地1mLの範囲で、そしてさらに好ましくは900μg/培地1mLの量で存在できる。
なお他の構成では、本発明は、アルギネート生合成オペロンが天然に生ずるプロモーターとは異なる誘導プロモーターそして所望により1つ以上のエフェクター遺伝子により調節される、アルギネートを多量に生産できるP.fluorescensの突然変異菌株を生成する方法であって、
(i)P.fluorscensの野生型菌株のアルギネート生合成オペロンプロモーターを相同的組み換えにより誘導プロモーターと交換し、そして
(ii)所望のエフェクター遺伝子を、相同的組み換え、トランスポゾン突然変異誘発によりまたはプラスミドによって(i)の細菌中に誘導し、そして
(iii)突然変異体を成長させ、次に選択により単離し、そして
(iv)(iii)の単離された突然変異体のアルギネート生産性を測定する。本発明による方法の1つの態様では、誘導プロモーターは、例えば実施例9に例示されるP.putida Tol−プラスミドからのPmまたは突然変異されたPmプロモーターである。
他の構成では、本発明は、アルギネートの生産に関し本明細書で記述されたP.fluorescensの少なくとも1つの突然変異菌株の生物学的に純粋な細菌培養の使用、並びに薬品、化粧品、動物飼料または栄養剤、またはin vitroC−5エピマー化用の中間体のような工業製品または食品の製造における生産されたアルギネートの使用を提供する。
本発明の突然変異菌株Pf201、Pf2012、Pf2013、Pf20118、Pf20137、Pf20118alglJ△、Pf20118algF△、Pf20118AlgLH203R及びPf201MCは、それぞれ以下の受け付け番号41137、41138、41139、41140、41141、41142、41143、41144及び41145の下、2002年7月16日にThe National Collections of Industrial Food and Marine Bacteria Ltd.(NCIMB)に寄託されている。寄託は、ブカレスト条約に従って行われた。
定義
本発明の新規な突然変異菌株及びその変異株は、アルギネートを多量に生産するが、「多量」は、本明細書で使用されるとき、1Lあたり少なくとも10gのアルギネートを意味する。培地1Lあたり10gのアルギネートの量は、好ましくは、培地1Lあたり40−55gの炭素源、さらに好ましくは培地1Lあたり50−55gの炭素源または最も好ましくは培地1Lあたり40gの炭素源により達成される。アルギネートの収量は、1Lあたり35gのアルギネートに達することができるが、使用される炭素源の約20−50重量%の量がさらにしばしば達成される。
好適な「炭素源」は、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖、アルコール、有機酸から選択されるがこれらに限定されず、そして例えばフルクトース、グルコース、ガラクトース、砂糖、乳糖、グリセロール、澱粉、ホエイ、糖蜜、砂糖シロップ、または乳酸(ラクテート)であるが、標準の教科書例えばBergeys Manual of Systematic Bacteriology,Noel R.Krieg及びJohn G.Holt編集、1984、バルチモア、米国に記載されているような他のC源も等しく使用できる。それらが突然変異細菌によるアルギネート生産に利用できる前に、Entner−Doudoroff経路を経てそれらの対応するトリオースホスフェートに転換されない炭素源の使用は、通常、最高の収率を生ずるだろうことを理解されねばならない(Banerjee et al.,J.Bacteriol.1983,p.238−245)。好ましくは、本発明のP.fluorescensの突然変異菌株による培地1Lあたり10gより多いアルギネートの生産は、もし培地1Lあたり40gのフルクトースまたはグリセロールが炭素源として使用されるならば、得られる。アルギネートの大量生産は、当業者に周知の任意の好適な方法で実施できるが、好ましくは発酵槽で生ずる。発酵は、恐らく炭素源及び他の適切な成分の供給とともに、バッチ、供給バッチまたは連続で行われる。発酵は、5−35℃の以内の温度で実施される。この範囲の下方の温度は、或る場合には選択できるだろうが、好ましくは発酵は20−30℃で実施される。
発酵の培地、酸素化、pH、発酵時間、撹拌及び他の可能な条件は、当業者の一般的な知識内にあると思われ、そして2つ以上の条件の多数の組み合わせが、同じ多量のアルギネートの収量を導くこと、そして本発明がこれらの条件の特定の組み合わせに制限されないことを理解すべきである。
突然変異菌株及びその変異株は、本発明によれば、「安定」である、すなわち、それらは、それらが60世代以上生育したとき、アルギネートを生産しない菌株に復帰しない。突然変異体は、「材料及び方法」に示されたような標準の培養条件下で振盪フラスコ中のPIA培地で生育された。ただし、培地は24時間毎に新鮮なPIA培地により置換した(連続培養)。
「突然変異菌株」は、本明細書で使用されるとき、すべてアルギネートを多量に生産するP.fluorescens Pf201の突然変異菌株並びに突然変異菌株の変異株からなる。好ましい態様では、「突然変異菌株」は、すべてアルギネートを多量に生産するP.fluorescens Pf201の突然変異菌株をいう。変異株は、Pf201突然変異菌株のさらなる突然変異誘発及び/またはさらなる遺伝子工学の結果、または野生型P.fluorescens菌株の遺伝子工学または突然変異誘発の結果であろう。変異株は、或る確定された構造のアルギネートを多量に生産するだろう。また、本明細書で規定された突然変異の任意の組み合わせを含む変異株は、この表現により包含されるものと考えられる。
本発明に従って生産されるアルギネートは、「所望の分子量」を有するだろう。好ましくは、50000−3000000ダルトン、さらに好ましくは200000−2000000ダルトンそして最も好ましくは300000ダルトン以上の範囲の分子量(Mw)を有するアルギネートが生産される。
本明細書で使用される表現「生物学的に活性なアルギネート」により、生物学的系に影響を有するアルギネートを意味し、すなわち、或る生物活性のアルギネートの分子構造は、或る細胞系で生物学的応答を誘導することが知られている。これらの生物学的なアルギネートは、全ウロン酸含量の0−30%のグルロン酸(グルロネート)残基を低い含量で有し、そして好ましくはグルロン酸残基含量は1−15%、そしてさらに好ましくは1−10%である。
材料及び方法の一般的な記述
細菌の成長のために使用される原料及び培地
本発明で使用される細菌の菌株、ファージ及びプラスミドは、以下の表1にリストされる。E.coli及びP.fluorescensの菌株は、通常、LB培地(10g/Lのトリプトン、5g/Lの酵母抽出物、及び5g/LのNaCl)または15g/Lのアガーを含むLB培地であるLA培地に、それぞれ37℃及び30℃で培養された。Pseudomonas単離アガー(PIA、Difco)は、またP.fluorescensの増殖に使用された。λファージの増殖に使用されるE.coliは、マルトース(0.2%)及びMgSO(10mM)を補給されたLB培地で培養された。抗生物質は、通常の成長実験に使用されるとき、以下の濃度で存在した。アンピシリン100−200μg/mL、カナマイシン40μg/mL、テトラサイクリン12.5μg/mL(E.coli)及び30μg/mL(P.fluorescens)。
P.fluorescensアルギネートの生産;培地及び培養条件
培地
振盪フラスコ中のアルギネートの生産の実験は、細菌用ペプトン(20g/L)、MgCl(1.4g/L)、NaCl(5g/L)、KSO(10g/L)及び87%グリセロール(20mL/L)を含むPIA培地、または減少した塩を含むPIA培地(KSOなしのPIA培地)で行われた。他に述べられていないならば、プロテアーゼ(Alkalase2.4L(0.15mL/L)及びNeutrase0.5L(0.15mL/L))を添加して細胞外アルギネートリアーゼ活性を低下させた。Alkalase及びNeutraseは、Novo Nordiskから購入した。
発酵槽中のアルギネートの生産は、フルクトース(40g/L)、酵母抽出物(12g/L)、(NHSO(0.6g/L)、NaHPOx2HO(2g/L)、NaCl(11.7g/L)、MgSOx7HO(0.3g/L)及びクレロール(clerol)FBA622(消泡剤)(0.g/L)を含むPM5培地で行われた。プロテアーゼ(Alkalase2.4L(0.25mL/L)及びNeutrase0.5L(0.25mL/L))を添加して細胞外アルギネートリアーゼ活性を低下させた。
標準接種物(凍結保護剤としてのグリセロールを有する凍結培養)の製造
アガープレートからのコロニー(2−3日間30℃でインキュベート、PIA培地)は、100mLのLB培地を有する振盪フラスコ(500mL、バッフル付き)に移される。振盪フラスコを、回転式振盪器(200rpm、振幅2.5cm)で16−20時間30℃でインキュベートする。保存のために、滅菌グリセロールを15%の濃度で培養液に添加する。混合物を滅菌凍結バイアル(Nunc)に移し、そして−80℃で貯蔵する。
振盪フラスコ及び発酵槽の生産実験用の接種物の製造
1mLの標準接種物を、100mLのLB培地を有する振盪フラスコ(500mL、バッフル付き)に移す。振盪フラスコを、回転式振盪器(200rpm、振幅2.5cm)で16−20時間30℃でインキュベートする。
振盪フラスコにおけるアルギネートの生産
1−2容量%の接種物(上記参照)を、100mLのPIA培地または塩の減少したPIA培地を含む振盪フラスコ(500mL、バッフル付き)に移す。振盪フラスコを、回転式振盪器(200rpm、振幅2.5cm)で48時間25℃でインキュベートする。
発酵槽中のアルギネートの生産
振盪フラスコからの2−3容量%の接種物を、1LのPM5培地を含む3L発酵槽(Applicon)に移す。発酵を25℃で行う。開始からのpHを7.0−7.2に調節する。pHをNaOH(2M)により7.0にコントロールし、そしてpHのコントロールを、pHがこの値に達するとき、作動する。培地を通る空気流は、初めの8−10時間0.25L/L培地(vvm)であり、その後それは段階的に上昇して0.9−1.0vvmにする。溶解した酸素は、撹拌速度の自動的なコントロールによって飽和の20%にコントロールされる。
適用される標準の技術
プラスミドの単離、DNAの酵素的操作及びゲル電気泳動は、Sambrook及びRussell、2000、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第三版)Cold Spring Harbor Laboratory Pressの方法により行われた。Qiaquick Gel Extraction Kit及びQiaquick PCR精製キット(Qiagen)を、それぞれアガロースゲル及び酵素的反応からのDNA精製に使用した。E.coliの形質変換は、Chung et al.、1989、Proc Natl Acad Sci USA、86、p.2172−2175により記載されたように行われたか、または加熱ショック感応塩化ルビジウム細胞の使用により行われた。クローニングのためのPCR及び対立遺伝子の同定は、Expand High Fidelity PCR−system(Boehringer Mannheim)を使用して行われた。テンプレートとして、プラスミドDNAまたは1μLのP.fluorescensの一晩の培養の何れかを使用した。第一の変性段階において、反応混合物を3分間96℃で加熱して、細胞の溶解及びDNAの完全な変性の両者を確実なものにした。部位特異的突然変異誘発をQuickChange Site−Directed Mutagenesis Kit(Stratagene)を使用して行った。表2に示されるプライマーは、MedprobeからまたはMWG−Biotech AGから購入した。野生型配列のものとは異なるプライマー中のヌクレオチドは、太字で記載され、そして制限酵素部位はアンダーラインされる。DNA配列決定は、Big−Dyeキット(Applied Biosystems)を使用して行われた。
P.fluorescensに使用される自殺ベクターの構築
P.fluorescensにおける相同的組み換えを達成するために、2つの異なる自殺ベクター、pHE55及びpMG48を構築した(図1参照)。pHE55の構築は、表1に記述される。それは、TrfAをエンコードする遺伝子を欠くRK2に基づくベクターであり、それはプラスミドの複製に必要である。それは、さらにアンピシリン及びテトラサイクリンへの抵抗性を付与し、それは必須要素を選択するのに使用できる。Bacillus subtillisからのレバンスクラーゼをエンコードするsacBの発現は、5%スクロースで培養したとき、多くのグラム陰性細菌にとり致命的であることが示されている(Gay et al.、1985、J.Bacteriol.、164、p.918−921)。しかし、スクロース上に非ムコイド及びテトラサイクリン抵抗性トランス複合物(transconjugant)を成長するP.fluorescensの菌株NCIMB 10525は、あたかも菌株がスクロースを使用してポリマーを生産するかのように、ガラス状のコロニーを生じた。sacB及びスクロース選択は、従ってこの菌株に使用して二重クロスオーバーを明確に選択することはできなかった。pHE55は、いくつかの実験で自殺ベクターとして使用し、その場合アルギネートの生産はマーカーとして使用できた。
プラスミドpMG48は、別の組み換えベクターとして構築だれた。pHE55のsacB遺伝子は、表1に記載されたようにTrfA−LacZ融合蛋白をエンコードする遺伝子により置換された。この蛋白は、β−ガラクトシダーゼ活性をしめすが、TrfAの本質的な部分を失っている。XGal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルβ−D−ガラクトピラノシド)を含むプレートを使用して、60μLの20mg/mLの原料溶液を、スクリーニングに使用されるそれぞれのアガープレートに添加された。β−ガラクトシダーゼ活性は、必須要素(青色コロニー)についてそして後に第二の組み換え事象(白色コロニー)についての両者の青/白のスクリーニングを可能にする。
相同的組み換え
各端の少なくとも0.5kbのフランキングDNAとともに点突然変異、挿入または欠失の何れかの関心のある突然変異を含むDNA配列は、pHE55またはpMG48の何れかの自殺ベクター中にクローンされた。関心のあるプラスミドにより形質転換されたE.coli S17.1及び突然変異されるべきP.fluorescensを、1晩LB培地でインキュベートした。次に、それらは、新しいLB培地にインキュベートされ、1%の接種物を使用した。接合前に、E.coliは2時間培養され、P.fluorescensは4時間培養された。それぞれの培養の1mLを次に混合し、そして3000rpmで15分間遠心分離した。上清のほとんどを取り出し、細胞を残りの液体に再懸濁した。細胞を含む小滴をLA培地に移し、そして1晩30℃でインキュベートした。細胞を滅菌へらにより取り出し、LB培地に再懸濁し、そしてベクターが青/白の選択に可能なとき、希釈物を適切な抗生物質及びX−Galを含むPseudomonas単離アガー(PIA、Difco)に植えた。それぞれのマンヌロナン生産菌株の非ムコイドトランス複合物のコロニーを、テトラサイクリンの不存在下の2−6逐次の液体の一晩の培養でインキュベートして、組み込まれたプラスミドを失わせた。指数的成長培養を10−10倍に希釈し、適切な培地に植えて異なる菌株についてスクリーニングした。
NMRスペクトル分析によるアルギネートのG含量及びO−アセチル化度の測定
発酵からのサンプルを0.2M NaClで希釈し、そして遠心分離して細菌細胞を除いた。アセチル化度の測定のためのサンプルの製造のために、アルギネートを1容積のイソプロパノール(4℃)の添加により細胞のない上清から沈澱し、その後遠心分離により集めた。沈澱したアルギネートを次に70%エタノールで2回、96%エタノールで1回洗い、そしてさらに処理する前に蒸留水に再溶解した。G含量の測定のためのサンプルの製造のために、細胞のない上清中のアルギネートを、Methods in biotechnology 10,Carbohydrate Biotechnology Protocols,Bucke,pp 71−78,Humana Press Inc.においてErtesvag及びSkjak−Braek、1999に記述されたように、緩和なアルカリ性処理により脱アセチル化された。脱アセチル化されたアルギネートは、pH2へHClを添加することによる酸沈澱により細胞のない上清から単離された。沈澱したアルギネートを遠心分離により集め、蒸留水に再溶解し、そしてアルカリにより中和した。NMR分析のためにポリマーの粘度を低下させるために、サンプルを緩和な酸加水分解により分解して約35の最終の平均重量度(DPn)(すなわちポリマー鎖中35の残基である)にし、中和し、そして凍結乾燥した(Ertesvag及びSkjak−Braek、1999、同上)。NMRスペクトルは、Bruker 300−MHz分光計を使用して得られた。スペクトルを集積し、そしてグルロネート残基(F)、マンヌロネートブロック残基(FMM)及び交互のブロック残基(FMG=GM)のフラクション並びにアセチル化度は、Grasdalen、1983、Carbohydr.Res.、118、p.255−260、並びにSkjak−Braek、Grasdalen及びLarsen、1986、Carbohydr.Res.、154、p.239−250に記述されたように計算された。
アルギネートの固有粘度の測定及び発酵サンプル中のアルギネート含量の直接測定
生産されたアルギネートを、上記のように、単離し、脱アセチル化し、そして沈澱し、再溶解し、そして中和した。中和したアルギネート溶液にイソプロパノールを添加して再びアルギネートを沈澱させた。沈澱したアルギネートをエタノール(初めに70%エタノール次に96%エタノール)により2回洗い、蒸留水に再溶解しそして48時間蒸留水に対して透析した。透析後、サンプルを凍結乾燥しそして秤量した。アルギネートの固有粘度を、20℃でUbbelodhe毛管(直径=0.53mm)そして0.1M NaClの添加した塩の濃度を使用して、自動希釈を備えたScott−Geraete装置で測定した。方法の原理は、Haug及びSmidsrod、1962、Acta.Chem.Scand.、16、p.1569−1578に記述されたものである。
発酵サンプル中のアルギネート含量の酵素的測定
アルギネートの含量は、Ostgaard、1992、19、Carbohydr.Polymers、p.51−59により記述されているように、アバロンからのM特異性リアーゼ並びにKlebsiella aerogenesからのG−リアーゼを使用して測定された。
発酵からのサンプルは、0.2M NaClで希釈され(2−20倍)、遠心分離して細菌細胞を除き、そして脱アセチル化した(上記の通り)。脱アセチル化サンプルを次に希釈液(Tris−HCl(50mM)、NaCl(0.25M)、pH7.5)で希釈してアルギネート0.005−0.05%の最終濃度にした。本明細書で記載したように生成し測定されたLF10/60(FMC Biopolymer AS)またはマンヌロナンを、アッセイのアルギネート標品として使用した。アッセイのために、1容積のサンプルまたは標品及び0.06容積のアルギネートリアーゼ溶液(約1u/mL)を2容積の緩衝液(Tris−HCl(50mM)、NaCl(0.25M)、pH7.5)に添加し、そして25℃で3時間インキュベートした。230nmでの吸収度を、インキュベーションの前後に記録する。インキュベーション前後のA230nmにおける相違をサンプル中のアルギネート含量の計算に使用する。このアッセイに使用される結果は、上記のアルギネート含量の直接的な測定と非常に良く相関する。
リアーゼ活性の測定
発酵からの細菌細胞を遠心分離により集め、緩衝液(Tris−HCl(50mM)、NaCl(0.25M)、pH7.5)に再懸濁して660nmで3−10の光学密度にしそして超音波処理した。超音波処理後の抽出物をリアーゼ活性について検討した。アバロンからのM特異性リアーゼ(Ostgaard、1992、19、Carbohydr.Polymers、p.51−59により記述された)を標品として使用した。サンプル中のリアーゼ活性は、Scott−Geraete Ubbelodhe(装置番号53620/ll)を使用してマンヌロナンの分解速度を測定することによって決定された。マンヌロナン(1mg/mL)を緩衝液(Tris−HCl(12.5mM)、NaCl(62.5mM)、pH7.5)、4mLのマンヌロナン基質溶液及び0.4mLの希釈された標準溶液に溶解したか、またはサンプルをUbbelodhe毛管に添加した。溶液がUbbelodheの毛管を通過する時間を、1時間の間2分毎に測定した。分析は25℃で行われた。分析からのデータに基づいて、マンヌロナンの分解速度を計算し、そしてサンプルのリアーゼ活性に相関させた。標準曲線は、標品(0.005−0.05u/mL)としてアバロンM−リアーゼを使用して得られた。1単位のリアーゼ活性は、Ertesvag et al.、J.Bacteriol.1998、180、p.3779−3784により記述されたように規定される。
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突然変異菌株Pf201の製造
野生型P.fluorescens NCIMB 10525を、The National Collections of Industrial Food and Marine Bacteria Ltd.(NCIMB)から購入した。野生型は、アルギネートを顕著な量で生産しない。アルギネートを過剰に生産する突然変異体を単離するために、P.fluorescens NCIMB 10525の指数的に成長する細胞にニトロソグアニジン(NG)突然変異誘発を行った。菌株を、0.5%の酵母抽出物を含む栄養ブロス(CM67、Oxoid)で培養し、そしてクエン酸塩緩衝液中の25ug/mLのニトロソグアニジン(NG)により30℃で1時間細胞を処理する前に、0.1Mのクエン酸塩緩衝液(pH5.5)で2回洗った。突然変異誘発された細胞を、KHPO(13.6g/L)及びNaOH(〜2.32g/L)を含む0.1M燐酸塩緩衝液pH7.0により洗い、そして酵母抽出物を含む栄養ブロス中に接種(2%)した。細胞は1晩で成長しそして次にNG−ストックを1mLづつ凍結した。
培養の希釈物を、カルベニシリン(900μg/mL)を含むPIA培地に植え、30℃でインキュベートした。二、三のムコイド突然変異体を観察した。410より多いコロニーの調査を含むスクリーニングから、2つの最もムコイドの多い突然変異体を、発酵槽の研究におけるさらなる評価に選択した。良い突然変異体Pf201は、発酵で、図2に画かれているように、1Lあたりの炭素源として40gのフルクトースを含むPM5培地1Lあたり11−13gのアルギネートを生ずる。成長条件及び培地組成については、「材料及び方法」を参照すること。フルクトースを含むPM5培地を使用し標準の成長条件下でPf201によって生産されるアルギネートは、図3から分かるように、G−ブロックの完全な不存在とともに約30%G(グルロネート残基)を含む。独特なアルギネート生産性に基づいて、Pf201菌株は、さらなる菌株の開発について選択された。実施例1のP.fluorescens突然変異体Pf201は、寄託番号41137でNCIMBで寄託されている。
アルギネート生合成オペロンの部分のクローニング及び配列決定
野生型菌株NCIMB 10525の遺伝子ライブリーを、λDASHII(ラムダDash II)(Stratageneから購入)で構築した。染色体DNAを、Ausubel et al.,1993,Current protocols in molecular biology,Greene Publishing Associates,Inc.及びJohn Wiley & Sons Inc.New Yorkにより記述されたように単離した。遺伝子ライブラリーを、次に製造業者の指示(Stratagene BamHl/Gigapack lll Gold Extract)に従って、NCIMB 10525からの部分的にSau3Al消化した染色体DNAをBamHI消化したラムダDASH II中に挿入し、そしてin vitroでパッケージしたファージによりE.coli XL1−Blue MRA(P2)を感染させることにより構築した。DNAプローブのラベル化及びハイブリッド化λクローンの検出は、製造業者の指示に従ってDIG DNAラベル化及び検出キット(Boehringer Mannheim)の使用によってなされた。P.aeruginosaからのalgE及びalgXの部分によりフランキングされたalgGを含むpBBg10からの3.8Mfel−Ncol DNAフラグメントをラベルしそしてP.fluorescensライブラリーをスクリーニングするのに使用した。Pfλ1と呼ばれる1つのハイブリッド化ファージをこの系を使用して検出し、そしてλDNAをLambda Midi Kit(QIAGEN)を使用して単離した。挿入断片をpGEM11中へSa/I消化DNAフラグメントとしてサブクローンして、4つのサブクローンpMG24−27を得た。サブクローンの末端の配列決定及びP.aeruginosaのアルギネート生合成オペロンとの比較は、Pfλ1がalgEの3´部分からのアルギネート生合成オペロンの下流部分を含むことを明らかにした(図4)。
pMG26及びpMG27は、Quiagen Sequencing & Genomicsにより配列決定されて、algGXLIJFAの完全な配列を得た。この遺伝子の体制は、May及びChakrabarty、1994、Trends Microbiol.2、p.151−157、Rehm et al.、1996、J.Bacteriol.178、p.5884−5889、Penaloza−Vazquez et al.、1997、J.Bacteriol.、179、p.4464−4472、Vazquez et al.、1999、Gene、232、p.217−222における既に報告されたアルギネート生合成クラスターに類似しているようにみえる。配列は、GenBankに寄託され、そして寄託番号AF527790を与えられている。
エピメラーゼマイナス変異菌株の製造
実施例1の突然変異菌株Pf201に、実施例1に記述した方法の変法を使用して、ニトロソグアニジンを用いてさらなる突然変異誘発を行った。P.fluorescens NCIMB 10525の指数的に成長する細胞に、ニトロソグアニジン(NG)突然変異誘発を行った。細菌細胞を、NHSO(1.0g/L)、CaCl 2HO(4.4mg/L)、KNO(6.1mg/L)、マレイン酸(5.8g/L)、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(6.05g/L)、FeSO 7HO(0.25mg/L)及びMgSO 7HO(0.1g/L)を含む同じ容積のトリス/マレイン酸(TM)緩衝液pH6.0により2回洗った。細胞を、初めの培養容積の80%のTM緩衝液に再懸濁し、30℃で1時間NG(50μg/mL)に曝した。突然変異誘発された細胞を、KHPO(13.6g/L)及びNaOH(〜2.32g/L)を含む0.1M燐酸塩緩衝液pH7.0により洗い、そしてLB培地中に接種し(2%接種物)、そして1晩インキュベートした。突然変異誘発工程の致死率は、コントロールとして非突然変異誘発物を使用して約90%と計算された。突然変異誘発後、培養を1晩LB培地で成長させ、そして細胞の希釈物を、Chitnis et al.、1990、J.Bacteriol.、172、p.2894−2900により記述されたように、Klebsiella aerogenesからのG−リアーゼ(約0.1u/プレート)を含むLA培地に植えた。このG−リアーゼは、アルギネートにおけるG−M(グルロネート−マンヌロネート残基)及びG−G(グルロネート−グルロネート残基)の結合のみを開裂する(Haugen et al.、1990、Carbohydr.Res.、198、p.101−109)。
ムコイド突然変異体は、これらの選択的プレートで7500中約1の頻度で生じた。1つのムコイド突然変異体は単離され、そしてPf20118と命名された。Pf20118を、PM5培地を使用して標準の成長条件下で発酵槽で成長させた(「材料及び方法」を参照)。生産されたポリマーは、H−NMRスペクトル分析により分析された。この分析の結果は、突然変異体が純粋なマンヌロナンを生産したことを示した(図3参照)。いくつかの発酵は、標準の成長条件及びPM5培地を使用してPf20118により行われた。容積の収量は、約35時間の発酵で、培地1Lあたり40gのフルクトースから1Lあたり14−16gの範囲のマンヌロナンであった。Pf201から由来するP.fluorescens突然変異体Pf20118に、発酵槽で70より多い異なる実験を行ったが、それらのどれもマンヌロナン生産性に不安定さを示さなかった。Pf201及びPf20118の両者は、非ムコイドコロニーの出現なしに60世代について成長した。Pf20118がマンヌロナンC−5−エピメラーゼ遺伝子algGに欠点を有するようにみえるが、突然変異がいくらかエピマー化に必要な他の蛋白に影響することを排除できなかった。マンヌロナン生産表現型に関係のある突然変異の予備的局在化は、野生型algGによる突然変異体のそれぞれのalgG対立遺伝子の遺伝子置換によって行われた。野生型algG及び下流algXの初めの135bpをエンコードする遺伝子置換ベクターpMG31を、表1に記述したように構築した。プラスミドを、選択培地としてテトラサイクリンを含むPIAを使用して、「材料及び方法」に記述したようにPf20118中に接合した。非ムコイドコロニーは、algG中に組み換えられたpMG31としてアルギネートの生合成オペロンの分裂により生じた。非ムコイドトランス接合コロニーは、組み込まれたプラスミドを失わせるために、テトラサイクリンなしの2−6逐次の一晩の液培養でインキュベートされた。指数的に成長する培養を10−10倍に希釈し、そしてPIAアガープレートに植え付けてムコイド復帰突然変異体についてスクリーニングした。ムコイドコロニーを次にG−リアーゼを含むL−アガー上に線状に塗って、それらがエピマー化したアルギネートを生産するかどうかをテストした。これらの非ムコイド復帰突然変異体が見いだされ、突然変異がpMG31のalgGX´フラグメントに相当するDNAフラグメントにあるべきであったことを確証した。algG遺伝子は、プライマーPfalgG3r及びPfalgG4fを使用するPCRにより増幅され、配列決定され、そして突然変異が同定された(表3参照)。
3つの他のエピメラーゼマイナス突然変異体誘導菌株は、上記の方法に従って製造され、そしてそれぞれPf2012、Pf20113及びPf20137と命名された。それらはすべてそれらのalgG遺伝子における同定された突然変異を有し、以下の表3に記述されたようにそれらのAlgG遺伝子生成物において異なるアミノ酸を生じ、そしてこのアミノ酸の変化は蛋白を不活性化するのに充分である。同じ条件下で成長したとき、突然変異体は、Pf20118とほぼ同じレベルの純粋なマンヌロナンを生成した。突然変異体のエピマー化の欠点は、pMG31における野生型遺伝子との組み換えにより復帰できた。
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表3の突然変異菌株は、寄託番号を付されてNCIMBに寄託された。Pf2012はNCIMB No.41138を有し、Pf2013はNCIMB No.41139を有し、Pf20118はNCIMB No.41140を有し、そしてPf20137はNCIMB No.41141を有する。
アセチラーゼマイナス及び変性突然変異菌株、Pf20118algF△及びPf20118alglJ△の製造
Pf20118algF欠失突然変異体は、algFの部分の枠内欠失のフランキング配列を含む突然変異体DNAフラグメントを構築することにより先ず作られ、そして次に表1に記述したように、自殺ベクターpMG48中にフラグメントを連結した。pMG79と呼ばれる得られたプラスミドは、「材料及び方法」に記載されたように、接合によってP.fluorescens菌株Pf20118に転移され、そしてトランス接合物は、XGal及びテトラサイクリンを含むPIAプレート上の青色のコロニーとして選択された。二重組み換え物を、XGalを含むPIAプレート上に白色及びムコイドのコロニーとして選択された。これらの候補物を、テトラサイクリンに対する感受性についてさらにテストした。24の白色のテトラサイクリン感受性候補物を、表2に示されたように、プライマー対algF−1−fw及びalgF−2−Revを使用してPCRによってテストし、そして生成物をゲル電気泳動により分析した。候補物の22からのPCR生成物は、野生型algF対立遺伝子(1.0kb)について予想される長さを有した。しかし、他の2つは、突然変異体△algF対立遺伝子(0.7kb)に関する予想された長さを有した。これらの1つは、Pf20118algF△と命名された。
alglJの欠失突然変異体は、algIの2613´ヌクレオチド及びalgJの5´1140ヌクレオチドを含む1.4kb Nrul−Hpal DNAフラグメントが除かれたpMG27の誘導体(pMG49)を先ず生成することにより作られた。欠失構築物は、Algl及びAlgJの枠内融合をエンコードして、AlgF及びAlgAが通常通り翻訳されるべきことを確実にした。MG49からの3.4kb Saci−Xbal DNAフラグメントは、次に同じ酵素により消化された自殺ベクターpHE55中に連結されて、pMG50を生成した。欠失をフランキングする配列を含むこのプラスミドは、E.coliS17.1からの接合によりPf20118に導入され、そして非ムコイドトランス接合物がテトラサイクリンを含むPIA培地で選択された。トランス接合物復帰突然変異体は、LA培地でムコイドテトラサイクリン感受性コロニーとして同定された。4つのalglJ△突然変異体候補物を、プライマー対PfacetylFw及びPfacetylRevを使用して欠失した領域を含む領域のPCR増幅によりテストし(図2)、そしてPCR生成物をアガロースゲル電気泳動により分析した。コロニーの2つは野生型フラグメント(1.8kb)を含んだが、他の2つは突然変異体セグメント(0.4kb)を含んだ。これらの1つは、Pf20118alglJ△と命名された。Pf20118algF△及びPf20118alglJ△は、「材料及び方法」に記載されたPM5培地及び標準の成長条件を使用して発酵槽で培養され、そして生産されたアルギネートを収穫し、そして前記のように測定した。結果は、以下の表4に示される。両方の変異株は、培地1Lあたり16−17gのアルギネートの収量でマンヌロナンアルギネートを生成した。アセチル基の存在は、「材料及び方法」に記載されたようにH−NMRスペクトル分析により決定された。Pf20118algF△は、アセチル化アルギネートを生成せず、Pf20118alglJ△は、少量のO−アセチル基を含むアルギネートを生成した。
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発酵は、PM5培地及び標準の成長条件を使用して3L発酵槽で行われた。分析は、「材料及び方法」で記述された通りになされた。Pf20118algF△及びPf20118alglJ△は、寄託番号41141及び41143の下NCIMBに寄託されている。
低いアルギネートリアーゼ活性を示す変性誘導突然変異菌株Pf20118AlgLH203Rの製造
P.fluorescensは、最近の知識によれば、遺伝子algLによりエンコードされた唯一のアルギネートリアーゼ(AlgL)を有する。この細菌により生成されるアルギネートの分子量をコントロールするための選択肢は、それゆえ、同時に生成されるAlgL遺伝子生成物を変性することである。
突然変異プライマー対algLH203R1/algLH203R2を使用して、Pf20118のalgL遺伝子中にHis203Arg(H203R)突然変異を発生させた。プライマーは、また対立遺伝子の同定のためにAgel部位を生ずるサイレント突然変異を含む。突然変異プラスミドpMG70を表1に述べたように構築し、そして接合によりPf20118染色体に誘導し、そしてトランス接合物をテトラサイクリン及びXGalを含むPIA培地で選択した。トランス接合物は、テトラサイクリンのない一連の一晩の培養で成長し、そしてXGalを有するPIA培地に接種してAlgL突然変異体を単離した。テトラサイクリン感受性突然変異体候補物を、プライマーPfalgL−BspHl−pMG26及びPfalgLRev1を使用してalgL対立遺伝子のPCR増幅によってスクリーニングし(表2)、そして対立遺伝子を、AgelによりPCRフラグメントを消化することによって同定した。選ばれた突然変異菌株は、Pf20118AlgLH203Rと命名された。
変異菌株Pf20118AlgLH203Rを、塩を少なくしたPIA培地を使用して振盪フラスコで培養するとき、それは、変異菌株Pf20118とほぼ同じレベルの量のマンヌロナンを生成する。また、発酵槽中の培養は、2つの変異菌株から生成したのとほぼ同じ量のマンヌロナンを生じた(H203Rは1Lあたり12gのマンヌロナンアルギネートを生産した)。振盪フラスコ(塩の少ないそしてプロテアーゼ無添加のPIA培地を使用する)中のPf20118(15dl/gの固有粘度)及びPf20118AlgLH203R(37dl/gの固有粘度)により生産されるマンヌロナンの固有粘度の測定は、後者が分子量が高くなったマンヌロナンを生成することを示す。Pf201は、Pf20118と同様な固有粘度(14dl/g)でアルギネートを生産した。
Pf201、Pf20118及びPf20118AlgLH203Rの細菌細胞を、振盪フラスコの発酵の終わりで収穫しそして超音波処理した。超音波処理後、抽出物をアルギネートリアーゼ活性について調査し、それは「材料及び方法」に示された方法によって測定された。Pf201のリアーゼ活性を100%と定義して、この方法を使用して2%に低下する活性を検出することができる。Pf20118は93%の活性を示した。どんな活性もPf20118AlgLH203Rについて検出されず、それが菌株Pf201のそれの2%より小さいことを示した。さらに、プロテアーゼAlkalase及びNeutraseが0.15mL/L添加されたとき、固有粘度は、Pf201及びPf20118について約50dl/gに、 Pf20118AlgLH203Rについて70dl/gに増大し、突然変異体リアーゼがいくらかの残存活性を有することを示す。変異菌株Pf20118AlgLH203Rは、寄託番号41144でんCIMBに寄託されている。
エピメラーゼ活性の低い突然変異菌株の変異株の製造
突然変異菌株Pf201及びPf20118は、それぞれ約30%のグルロネート残基含量及び純粋なマンヌロナンを有するin vivoアルギネートを作る手段をもたらす。0−30%の中間の量のグルロン酸(グルロネート残基)含量を有するアルギネートは、しかし、また作ることができる。このような菌株を得る1つの方法は、オペロンからエピメラーゼ遺伝子を欠失し、次にプラスミドまたはトランスポゾンの何れかのプロモーターによりコントロールされる遺伝子を導入することである。プラスミドpMG53は、表1に記述されたように構築され、このプラスミドは、遺伝子の内部40%が除かれているalgGの変異株を含む。このプラスミドは、次にPf201に転移され、Pf201△algGと呼ばれるこの欠失を含む菌株は、相同的組み換えにより作られた。この菌株は、非還元末端で不飽和残基を含む小さいリオゴウロナイドを作るが、それはアルギネートを作らない。プラスミドpCNB111は、自殺プラスミドであり、それはTn5に基づくミニ−トランスポゾンを含む。遺伝子は、それらの発現が誘導Pmプロモーターによりコントロールされるやり方でこのミニトランスポゾン中にクローンできる。野生型algG遺伝子は、表1に記載したようにこのプラスミドに転移され、プラスミドpKB10を生じた。プラスミドは、相同的組み換えの下で「材料及び方法」の一般的な記述に記載されたように、Pf201△algG中に接合された。しかし、染色体の組み込みは、この場合トランスポゾンに依存し、相同に依存しない。得られた菌株は、Pf201△algG::TnKB10と命名された。この菌株は、誘導物質がなくてもアルギネートを生産するが、ポリマーの量は、誘導物質の濃度が高くなるにつれ増加する(示されず)。生成物がNMRによりそして質量スペクトルにより分析されたとき、菌株がアルギネート及びオリゴマーの混合物を生産することが分かった。pKB10は、またPf20118に転移され、菌株Pf20118::TnKB10を生じた。この菌株は、30%Gを含む野生型アルギネート及びマンヌロナンの混合物を生産する(結果は示されず)。これらの結果は、アルギネートの生産に必要なエピメラーゼであるばかりでなく、それはまた蛋白複合体の一部としてエピマー化されることを示す。相同的アルギネートを得るために、エピメラーゼの唯一の形が存在できる。
エピメラーゼ活性の低下した変異菌株を製造する方法は、活性の低下した突然変異体蛋白をエンコードする突然変異体遺伝子により野生型algGを交換する方法である。Pf201△algG及びpKB10の性質を使用してこれらの突然変異体を得る方法が確立された。E.coliS17.1λ−pir(pKB10)の指数的に成長する細胞(OD600nm:0.5)を、ニトロソグアニジンにより突然変異誘発した。5mLの培養からの細胞を、5mLのTM緩衝液(1.0g/Lの(NH)SO、0.1g/LのMgSO×7HO、5mg/LのCa(NO、0.25mg/LのFeSO×7HO、5.8g/Lのマレイン酸、6.05g/Lのトリス、NaOHによりpHを6.0に調節)で2回洗った。細胞を2.85mLのTM緩衝液に再懸濁し、30分間37℃で100μg/mLのニトロソグアニジンにより処理した。懸濁物を3分間氷で冷却し、細胞を遠心分離によりペレットとし、5mLのLBで3回洗った。グリセロールを添加して最終濃度を10%にし、そして再懸濁物を−80℃で冷凍した。細胞の0.007%のみが突然変異誘発で生存した。プラスミドを解凍した細胞から単離し、表1のE.coliS17.1λ−pir中に転移した。プラスミドは、pKB10−Mと命名されて、それらがpKB10の突然変異されたバージョンのライブラリーを構成することを強調した。
pKB10−Mを次に「材料及び方法」のセクション(「相同的組み換え」の下)に記載されたようにP.fluorescens Pf201△algG中に接合したが、但し100μLの凍結したE.coliλ−pir(pKB10−M)は10mLのLB培地中に直接接種され、そしてP.fluorescens菌株と混合される前に2時間培養した。両者の培養のOD600nmは0.4であった。36時間30℃でLA培地でのインキュベーション後、接合混合物を、40μg/mLのカナマイシン(Km)を含むPIA培地(Difco)に接種した。トランスポゾンTnKB10−Mが染色体中に組み込まれているこれらのP.fluorescens細胞のみが、pKB10及びその誘導体がP.fluorescensに複製できないために、この培地に成長するだろう。誘導物質がたとえなくても、あるAlgGがP.fluorescensのPmプロモーターから発現され、そしてこのレベルは、菌株Pf201△algG::TnKB10においてムコイドコロニーを生ずるのに充分である。約0.5%のコロニーは非ムコイドであり、これらの細胞のalgG遺伝子がPmプロモーターまたはmRNAリーダー配列の何れかの突然変異体により発現しないか、またはAlgG蛋白が非機能的であることを示す。
それぞれのプレート(245×245mm)は4−5000コロニーを含み、そしてこれらの1200−1400は、自動コロニーピッカー、Genetix Q−pixll、Genetix Limited、英国を使用して各プレートから拾い上げることができた。小さい(非ムコイド)コロニーを拾い上げないように、パラメーターを調節した。突然変異したライブラリーを含む菌株をスクリーニングする方法を開発した。このスクリーンでは、パラメーター細胞成長、アルギネートの生産(M−リアーゼ及びG−リアーゼの混合物を使用して測定)、及びG含量(G−リアーゼのみを使用することにより測定)は、それぞれ測定された。
細菌の成長
コロニーを、Genetix Q−pixllコロニーピッカーを使用して96穴プレートで2つの異なる液体培地に複製した。コロニーを保存するために、1つの複製は、トリクロサン(0.025g/L)及びカナマイシン(Km)(40mg/L)を含む110μLのLB培地で培養し、25℃で48時間インキュベートした。グリセロール(60%、40μL)をそれぞれの穴に添加し、溶液を混合しそしてプレートを−80℃で冷凍した。
他の複製は、0.5×PIA(細菌用ペプトン(10g/L)、NaCl(2g/L)、MgCl(0.7g/L)、KSO(5g/L)、グリセロール(5g/L)、トリクロサン(0.025g/L)及びKm(40mg/L))で培養された。m−トルエート(誘導物質)を添加して0.1mMにした。細菌を110μLの培地/穴を含む滅菌Nunc 96−V−穴プレートで培養し、そして900rpmの回転運動(3mmの振幅)を使用して25℃で72時間インキュベートした。
アルギネート生産の測定
NaCl(0.2M、120μL)をそれぞれの穴に添加し、そして細胞を遠心分離(3900g、20℃、30分間)によってペレットにした。各穴からの50μLの上清をNuncの96平穴プレートに移した。アルギネートを、各穴にNaOH(0.5M、10μL)に添加し、25秒間混合し、そして1時間室温でインキュベートすることにより脱アセチル化した。100μLのリアーゼ反応緩衝液(50mMのトリス−HCl、1.5%NaCl(pH7.5))を次に添加し、そして溶液を60秒間混合した。
各穴からの75μLをCostar−UVの96穴プレートに移した。他の150μLのリアーゼ反応緩衝液を添加し、そして溶液を25秒間混合した。230nmでの吸光度(A1)を読み取り、次に8μLのG特異性アルギネートリアーゼ(0.2u/mL)を各穴に添加した。溶液を25秒間混合し、そして60分間室温でインキュベートした。それらを25秒間混合し、そしてA230nmで読みとった(A2)。次に、8μLのM特異性アルギネートリアーゼ(1u/mL)を各穴に加え、溶液を25秒間混合し、そして60分間室温でインキュベートした。溶液を再び25秒間混合し、そしてA230nmで読みとった(A3)。添加したリアーゼの吸光度を、A2及びA3の読み取りから引いた。周知の組成のアルギネート(Pf20118により生産されたポリマンヌロン酸及びPf201により生産された30%のG含量を有するアルギネート)をアッセイにおいて標準として使用した。
アルギネートの全量を式に基づいて計算する。
alg=A3−A1
サンプルからのAalgを既知のアルギネート濃度を有する標準からのAalgと比較することによって、サンプル中のアルギネートの濃度を計算する。
グルロン酸(G)含量の測定
サンプル中の相対的G含量(G)は、式
=(A2−A1)/(A3−A1)
サンプルからのGを標準のGと比較することによって、サンプル中のG含量を計算した。
1万のコロニーをこの方法でスクリーニングし、そして変更したが零ではない活性を有する二、三の候補物を拾い上げた。これらの突然変異体を次に「材料及び方法」において記述されたように振盪フラスコで培養した。使用したPIA培地にトリクロサン(0.025g/L)、カナマイシン(40mg/L)及びm−トルエート(0.1mM)を添加し、そして生成したアルギネートを、「材料及び方法」に記述したようにNMRにより分析した。1つの突然変異体は、13%のグルロン酸残基のみを含むアルギネートを生産したが、野生型は、約30%のグルロン酸残基を含むアルギネートを生産した(表4)。純粋のマンヌロナンを生産するいくつかの他の菌株も見いだした。方法は、野生型酵素よりもグルロン酸を少なく誘導するAlgGの突然変異体形をスクリーニングすることを可能にする。
所望のアルギネート生成物を生産するさらなる突然変異菌株の変異株を生成するために、突然変異体の遺伝子は、本明細書に既述されたように、周知のPCR技術により回収され、pMG48中にクローンされ、そして相同的組み換えによりPf201または実際に過剰に生産する菌株の任意のもの中に転移できる。マンヌロナン生産菌株Pf2012、Pf2013、Pf20118及びPf20137と同様に、エピマー化に影響するalgGの点突然変異は、生産されるアルギネートの量に影響しないようである。
エピメラーゼ活性の低下した突然変異菌株の変異株の製造
エピメラーゼ活性の低下した変異菌株の別の製法は、野生型algGを活性の低い突然変異体蛋白をエンコードする突然変異体遺伝子により交換する方法である。4つの異なるアミノ酸置換は、表3に示されて、AlgGのエピメラーゼマイナス突然変異体を生ずる。これらの4つの場合では、アミノ酸の変化は、アミノ酸のサイズまたは電荷の何れかに影響し、それらの2つでは、両方の性質が変化している。可能な追加のアミノ酸は、また実施例6に記述された方法によって見いだされる突然変異体の配列決定により同定できる。これらのアミノ酸におけるさらなる同類変化をエンコードするalgGの別の対立遺伝子は、テンプレートとしてpMG26を使用して部位特異的突然変異誘発によりつくられる。周知の配列に等しい約10−15ヌクレオチドによりフランキングした新しいアミノ酸に関するコドンを含む突然変異プライマーがつくられる。Ser337における突然変異は、SmaI部位を破壊し、他のアミノ酸に関するプライマーは、好ましくは、サイレント突然変異を含み、制限酵素部位を導入して新しい突然変異菌株を同定するのに助けになる。両方の鎖に関するプライマーは合成されるべきであり、そして突然変異誘発は、「材料及び方法」に記述されたように行われる。突然変異されたalgG対立遺伝子を次に2.7kb BspHl−PstI−消化DNAフラグメントとしてNsiI−NcoIにより消化されたpMG48に転移する。得られたプラスミドは、Pf201そして非ムコイド、テトラサイクリン抵抗性及びXGalを含むアガープレートで青色であるとして選択されたトランス接合物に転移される。LB培地でのいくつかの連続する転移について選択されたコロニーを培養後、二重組み換え体を、白色でありXGalを含むアガープレート上のムコイドコロニーを有しそしてテトラサイクリンに対して感受性を有するものとして選択される。これらの候補物からのalGは、プライマー対PfalgG5f及びPfalgG3rを使用して増幅できる。増幅された生成物は長さ1.7kbである。もし制限部位が除かれるかまたはプライマーにより導入されるならば、正確な突然変異体は、対応する制限酵素を使用することにより同定される。別に、候補物は、DNA配列決定により確定される。
突然変異菌株を振盪フラスコで培養し、そして生産されたアルギネートを「材料及び方法」に記述されたように単離される。アルギネートの量及びG−含量は、「材料及び方法」に記述されたようにMリアーゼ及びGリアーゼを使用して測定される。興味のある菌株からの結果は、NMRスペクトルにより確定される。
アルギネート生産の調節のための誘導可能なPmプロモーターを有する突然変異菌株Pf201MCの製造
そのエフェクターXylSとともにPmプロモーターは、多くのグラム陰性種で使用できる強い誘導可能なプロモーターであることが知られている。Blatny et al.、1997、63、Appl.Environ.Microbiol.p.370−379。使用される誘導体は、しばしば、トルエートであり、それは、細菌膜の上に自由に拡散する。P.fluorescens菌株Pf0−1は、JGI(The DOE Joint Genome Institute)(http://spider.igipsf.org/JGI microbial/html/pseudomonas/pseudo homepage.html)で配列決定された。この菌株のアルギネートオペロンを他のPseudomonas種からの周知のアルギネートオペロン配列と比較したとき、本発明者は、体制が同様であることを見いだした。Pseudomonasのすべて配列決定されたアルギネート生産種は、またアルギネートプロモーターの同じ保存オペロン読み枠上流を有する。それは、その機能が知られていない蛋白を潜在的にエンコードする。この実験の目的は、この読み枠に関する停止コドンの下流及びアルギネートオペロンの第一の遺伝子であるalgDの開始コドンの下流の配列を、Blatny et al.、1997、38、p.35−51に記述されたベクターpJB658からのXylSをエンコードする配列、Pmプロモーター及びShine−Dalgarno配列により置換することであった。pJB658のxylS及びPmプロモーターを分離するDNAセグメントのほとんどは、除かれた。
第一の段階は、挿入のためのフランキング配列を得るために、仮説的(hypothetical)蛋白(hypと略称)の3´部分及びalgDの5´部分をクローンすることであった。菌株Pf0−1のalgEGXLIJFAの配列をNCIMB 10525の配列と比較したとき、2つの配列が同じでないことが分かった。そのため、プライマーを、いくつかの種で非常に保存されているhyp及びalgD遺伝子の部分を使用して構築した。hypの3´部分を、0.7kbBspLU11I−SpeI消化PCRフラグメントとして表2のプライマーHypBspLU11l及びHypSpelを使用して自殺ベクターpMG48中にクローンして、pHE139を得た。algDの5´部分を0.8kbNdel−Nsil制限PCRフラグメントとしてNdel−Pstl制限pJB658celB中にクローンしてpHE138を得た。置換ベクターpMC1(図5参照)を次に一連のクローニング段階を経て構築した(表1)。
プラスミドを、「材料及び方法」に記述したように、接合により菌株Pf201に転移し、組み換え体及び以後の二重組み換え体についてスクリーンするためにXGal及びテトラサイクリン抵抗性/感受性を選択した。トルエートを含まないPIA培地より1mMのトルエートを含むPIA培地でさらにムコイドであるように思われるコロニーを、PCRによるさらなる分析について選んだ。プライマー対HypBspLU11I及びAlgDNsil(表2)を使用して、野生型菌株からの予想されたPCR生成物は長さ2.3kbであろうが、突然変異菌株のそれは3.0kbであろう。選ばれた突然変異体をPf201MCと命名した。この菌株を次に誘導物質としてトルエート(0.025mM)の存在及び不存在下で発酵させた。PM5培地及び標準の条件を、「材料及び方法」に記述したように、発酵中使用した。誘導されない培養は、培地1Lあたり3.5gのアルギネートを生産したが、誘導された培養は、培地1Lあたり13gのアルギネートを生産した。突然変異菌株Pf201MCは、寄託番号41145としてNCIMBに寄託された。
アルギネート生産の調節のための誘導可能な突然変異したPmプロモーターの使用
野生型Pmプロモーターは機能するが、しかし発現の未誘導レベルはかなり高い。Winther−Larsen et al.,Metabol.Eng.2000,2,p.92−103の検討に基づいて、該プロモーターの突然変異についてスクリーニングする方法が開発された。最初のpJT19−blaは、ターミネーター配列を挿入することによって変化され、そしてPmプロモーターの上流Af/III部位及びプロモーターの下流SpeI部位をBspLU11I部位に変化させた。新しいプラスミドは、plB11と命名された。このプラスミドでは、Pmプロモーターは、ユニークXbal及びBspLU11I制限部位によりフランキングされる。このDNAフラグメントをカバーする2つの相補性50bpDNAオリゴマーを次に合成した。条件を選んでこれらの制限部位によりフランキングされるヌクレオチドにわたって約12%の誤差率を生じた。対応する野生型鎖も合成された。二本鎖オリゴヌクレオチドのライブラリーを、次に相補性野生型オリゴヌクレオチドにより突然変異を含むオリゴヌクレオチドのそれぞれをアニーリングすることにより作られた。オリゴヌクレオチドの末端は、Xbal及びBspLU11Iにより制限されるplB11に相補的であるように構築された。アニーリングされたオリゴヌクレオチドを次にXbal及びBspLU11lにより制限されたplB11中に連結され、そして50000個の形質転換細胞を得た。E.coliでは、このライブラリーは、マーカーとしてアンピシリンに関する抵抗性を使用してスクリーニングされるだろう。しかし、P.fluorescensは、既に、β−ラクタムに対してかなり高い抵抗性を有する。β−ラクタムに関する遺伝子は、表1に記述したようにルシフェラーゼをエンコードする遺伝子により置換されて、野生型プロモーターを含むベクターpHH100及びプロモーターのライブラリーを含むpHH100−ライブラリーを生じた。pHH100−ライブラリーは、8000個の独立した形質転換細胞を含む。それは次に「材料及び方法」に記述されたように、接合によりP.fluorescensに転移された。
突然変異されたPmプロモーターのライブラリーを、Wood,K.V.及びDeLuca,M.(1987,Anal.Biochem.161,501−507)により記述されたアッセイを使用してルシフェラーゼ活性についてスクリーニングした。再現できる結果を得るために、細菌は、まず40μg/mLカナマイシン(Km)を含有する110μLの液状PIA培地を含むミクロタイタープレート中で培養しなければならないことが分かった(25℃、48時間、900rpmで振盪)。いくつかの細菌を次に新しい培地で希釈し、転移のための無菌スタンプを使用し次に2枚のナイロンフィルター上に押した。フィルターを、誘導物質(1mMのm−トルエート)を含むかまたは含まないPIAプレートに置き、細菌面を上にし、そして30℃で14時間インキュベートした。フィルターを次に3mLのルシフェリン(Promega)を含むペトリ皿に置き(0.1Mのクエン酸ナトリウム中1mM、pH5.0)、液体が均一に分布するまで振盪し、そして10分間インキュベートした。それをフィルターペーパー上に置いて液体を除き、そして透明なプラスッチクフィルム上に表面を下にして置いた。乾燥したフィルターペーパーをフィルムの表面上に置いて残存する湿気を除いた。ナイロンフィルターを次にKodak 2000IRカメラを使用して10分間露出した。1200個のコロニーをこの方法によってスクリーニングし、そして誘導物質なしで成長したコロニーから活性を示さないかまたはわずかに弱い活性を示し、そして誘導物質の存在下成長したコロニーから容易に検出できる活性を示した84個を同定した。これらのコロニーの79個を再びスクリーニングし、そしてそれらの75個は、野生型pHH100に比べて誘導物質の不存在下顕著に低い活性を示した。
これらのコロニーの6個を50mg/Lのカナマイシンを含む10mLのLBで培養した。誘導物質なしのそれらの発現レベルが非常に低いたため、5個を選び、第6番目(Pf201(pHH100−E1))は、中間のレベルの誘導物質なしの発現を有するばかりでなく、誘導物質の存在下顕著に高い発現レベルを有した。定常期の培養(100μL)を次に10mLの新しいLB培地を含む2つの振盪フラスコに移し、そして1mMの最終濃度へm−トルエートを加える前に2時間インキュベートした。培養を誘導14時間後収穫した。90μLの培養を次に10μLの緩衝液(1MのKHPO、20mMのEDTA、pH7.8)を含む1.5mLの管に添加し、そして−80℃で冷凍した。ルシフェラーゼ活性は、Promega Inc(Cat.No.E1500)からのLuciferaseアッセイ系を使用して測定した(表5)。この方法は、野生型に比べて、非常に低い未誘導発現レベルを達成するのみならず、低い未誘導発現レベルさらに高い誘導された発現レベルを有する突然変異プロモーターを見いだすのに有用であることを証明した。結果は以下の表に示される。
Figure 0004975848
菌株NCIMB 10525をブランクとして使用し、そして測定できる活性を有しなかった。各菌株の2つの独立した接種からの平均の結果が示される。a:活性は、任意の単位で示される(値は装置の設定に依存する)。b:野生型レベルの%における活性。c:誘導された値/誘導されていない値。
マンヌロナンアルギネート生成物のin vitroエピマー化
実施例4に記述されたマンヌロナン生成物を、緩衝液(Mops(50mM)、CaCl(2.5mM)、NaCl(10mM)、pH6.9)に溶解して0.25%のマンヌロナンアルギネートの濃度にした。マンヌロナンC5−エピメラーゼAlgE4は、Ramstad et al.,Enzyme and Microbial Technology,1999,24,p.636−646により記述されたように生産かつ精製され、1mg酵素/200mgマンヌロナンの濃度に添加した。溶液を23時間37℃でインキュベートした。エピマー化は、アルギネートの酸沈澱により停止された。アルギネートを次に蒸留水に再溶解し、そしてアルカリにより中和した。アルギネート溶液に0.2%の濃度にNaClを加え、そして1容積のエタノール(96%)を添加してアルギネートを沈澱させた。沈澱したアルギネートを70%エタノールで3回、96%エタノールで2回洗い、凍結乾燥した。凍結乾燥したアルギネートを、「材料及び方法」に記述したように、さらに処理し、そしてNMRにより分析した。このインキュベート後の生成物は、ほとんど完全にポリ交互アルギネート(PolyMG、表6)であった。
ポリMGを緩衝液(Mops(50mM)、CaCl(2.5mM)、NaCl(10mM)、pH6.9)に再溶解した。マンヌロナンC5−エピメラーゼAlgE1を、Ramstad et al.,Enzyme and Microbial Technology,1999,24,p.636−646により記述されたように生産し精製したが、但しそれはイオン交換クロマトグラフィーによってのみ精製された。それは、1mg酵素/200mgマンヌロナンの濃度に添加された。溶液を4日間37℃でインキュベートした。追加のAlgE1(1mg酵素/200mgマンヌロナン)を、1、2及び3日間のインキュベート後添加した。エピマー化を上述のように停止した。アルギネートを、上記のように単離しそしてNMRにより分析した。エピマー化の結果は、>95%のG含量を有するアルギネートであった(表6)。
Figure 0004975848
異なる炭素源を利用するアルギネートの生産
Pseudomonadesは、成長のために多数の化合物を利用する能力を有することが知られている。この実施例では、アルギネートへ異なる炭素源を代謝する能力は、フルクトースを実際の炭素源により置換したPM5培地を使用して立証される。これらの発酵実験の培地の組成、成長条件及びアルギネートの濃度の分析は、特に述べられていない限り、「材料及び方法の一般的な記述」に記載されたように行われた。
アルギネートを生産する能力は、アルコール(グリセロール)、単糖(フルクトース、グルコース)及び二糖(ラクトース)について立証される(表7参照)。
P.fluorescensは、β−ガラクトシダーゼをエンコードせず、そのため、たとえそれがグルコース及びガラクトースの両者で成長できるとしても、炭素源としてラクトースを使用することができない。本発明者は、Mostafa,H.E.,Heller,K.J.,Geis,A.,2002,Appl.Environment.Microbiol.68,2619−2623に記載されたようにE.coli β−ガラクトシダーゼ(LacZ)及びラクトースパーマーゼ(LacY)をエンコードするプラスミドpHM2を、本明細書の相同的組み換えの章で記述されたように接合により、菌株Pf201に転移した。得られる菌株は、Pf201(pHM2)とよばれる。プラスミドの損失の問題を避けるために、lacZ及びlacYは、好ましくは、プラスミドpCNB111の誘導体を使用して染色体中に挿入できるだろう。チーズの製造からの廃棄生成物であるホエイは、ラクトースを多量に含む。Pf201(pHM2)を27.5%の限外濾過したホエイ(培地中50.9g/Lのラクトースに相当する)で培養したとき、13.3g/Lのアルギネートが生産された。
得られた結果は、表7に示され、そして多数の炭素源が、アルギネートを過剰に生産する突然変異菌株によって多量のアルギネートを生ずるのに利用できることを示す。
Figure 0004975848

Claims (5)

  1. P.fluorescens Pf201菌株(寄託番号NCIMB41137)の突然変異菌株であって、
    該突然変異菌株は培地1Lあたり少なくとも10gのアルギネートを生産し且つ少なくとも60世代を超えて安定であり、
    前記Pf201菌株が、不活性化されている突然変異体algG遺伝子を有するように変異されていることによって、マンヌロネート残基のみからなるアルギネートを生産する、
    突然変異菌株。
  2. P.fluorescens Pf201菌株(寄託番号NCIMB41137)の突然変異菌株であって、
    該突然変異菌株は培地1Lあたり少なくとも10gのアルギネートを生産し且つ少なくとも60世代を超えて安定であり、
    前記Pf201菌株が、低いエピメラーゼ活性を有するエピメラーゼ酵素をエンコードする突然変異体algG遺伝子を有するように変異されていることによって、0−30%の規定されたグルロネート残基(G)含量を有するアルギネートを生産する、
    突然変異菌株。
  3. P.fluorescens Pf201菌株(寄託番号NCIMB41137)の突然変異菌株であって、
    該突然変異菌株は培地1Lあたり少なくとも10gのアルギネートを生産し且つ少なくとも60世代を超えて安定であり、
    前記Pf201菌株が、活性が低下された、又は、不活性化されたアセチル化酵素をエンコードする突然変異体algI遺伝子、突然変異体algJ遺伝子、及び/又は突然変異体algF遺伝子を有するように変異されていることによって、O−アセチル基を有しない、又は減少した数のO−アセチル基を有するアルギネートを生産する、
    突然変異菌株。
  4. アルギネートの生産のための、請求項1〜のいずれか1項記載のP.fluorescensの突然変異菌株の少なくとも1つの使用。
  5. アルギネートの大規模発酵槽生産のための、前記請求項1〜のいずれか1項記載のP.fluorescensの突然変異菌株の少なくとも1つの使用。
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