JP2003503025A - キサンタンを生成するキサントモナス・カンペストリスの非病原性株 - Google Patents

キサンタンを生成するキサントモナス・カンペストリスの非病原性株

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、少なくとも一つの病原性遺伝子の不活性化により植物病原性を失っており且つエキソポリサッカリドを生成する能力を保持している細菌株に関係する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 この発明は、植物病原性を失っているが、エキソポリサッカリド特にキサンタ
ンガムを生成する能力を実質的に保存している新規な細菌株特にキサントモナス
株特にキサントモナス・カンペストリス株に関係する。
【0002】 キサントモナス・カンペストリスpv.カンペストリスは、キサンタンガムの
工業的生産に利用されるアブラナ科の植物病原性のグラム陰性細菌である(Marti
n, 1994, Res.Microbiol.145:9 93-97)。
【0003】 このエキソポリサッカリドの経済的重要性は、この合成に関与する遺伝子に関
する多くの研究を生じさせている(Martin, 1994, 前記)。
【0004】 病原性の多くの決定因子が記載されてきた(Dow及びDaniels, 1994, In bacter
ial pathogenesis of plants and animals, JL Dangl編、Springer Verlag, Hei
delberg)。これらの内に、植物組織における加水分解活性を有する細胞外酵素が
ある。これらの酵素を輸出する原因となる分泌系を不活性化すると、X.カンペ
ストリス株は、植物における非常に低減された兆候と関係する植物病原性でない
表現型を有する(Dow及びDaniels, 1994, 前記)。記載された病原性の決定因子の
内には、エキソポリサッカリドがあり、これは、病気の初期段階において役割を
有するようである(Dow及びDaniels, 1994, 前記;Katzen等、1998, J.Bacteriol
.180:1607-1617)。同様に、X.カンペストリスpv.カンペストリスにおいて
記載されたhrpXc遺伝子(Kamoun等、1992, Mol.Plant Microbe Interact.5:
22-33)は、この遺伝子の変異が特徴的な壊死反応(過敏反応、HR)へと導くので
、適合性宿主植物の防御応答の抑制に関与している。X.カンペストリスの様々
なパソバールにおいて記載された非病原性遺伝子も、HR反応に対応する及び該
反応へ導く耐性遺伝子を有する植物により認識されるので、この細菌の病原性に
関与している(Dow及びDaniels, 1994, 前記;Yang等、1995, Mol.Plant Microbe
Interact.8:627-631)。キサントモナスの病原性に関与する他の遺伝子の内で(D
ow及びDaniels, 1994, 前記)、2つの遺伝子が、X.カンペストリスpvカンペ
ストリスにおいて記載されており、それらの変異は、細胞外酵素及びエキソポリ
サッカリドの蓄積レベルの変化を伴わずに、低減された病原性へと導く(Osbourn
等、1990, Mol.Plant Microbe Interact.3:280-285)。病原性の他の決定因子は
、細胞外酵素及びエキソポリサッカリドの合成を調節する様々な独立の遺伝子の
組よりなり、それらの内には:rpfA〜H遺伝子(これらの変異は、エキソポリ
サッカリドの生成の減少へと導く);rpfN遺伝子(これらの酵素及びエキソポ
リサッカリドの合成のリプレッサー);clp遺伝子(これの変異は、低減された
病原性と減少したエキソポリサッカリドの生成へと導く)がある(Dow及びDaniels
, 1994, 前記)。最後に、病原性の他の決定因子は、hrp遺伝子よりなる。
【0005】 このhrp(過敏反応及び病原性)遺伝子は、適合性植物に関する病原性及び耐
性宿主に関する過敏反応に必須である(Alfano及びCollmer, 1997, J.Bacteriol.
179:5655-5662)。それらは、エルウィニア、シュードモナス、ラルストニア及び
キサントモナス・ゲネラの幾つかの植物病原性細菌において、様々な程度にクロ
ーン化され、特性決定されている。これらの細菌において、それらは、比較的保
存されており(Zurek及びBukowski, 1998, Acta Microbiologica Polonica, 47:2
27-241;Alfano及びCollmer, 前記)、特に、X.カンペストリスpv.ベシカト
リアにおいて保存されている(Huguet等、1998, Molec.Microbiol 29:1379-1390
;Fenselau等、1992, Molecular Plant-Microbe Interactions, 5:390-396;Bon
as, 1994, 前記)。その上、それらの内で最も保存されているのは、hrc遺伝
子と改名されている(Bogdanove等、1996, Mol.Microbiol., 20:681-683)。今ま
で記載されたhrp遺伝子の機能の内には、それらの発現の調節、宿主の応答を
誘出させるタンパク質の生成、特異的な(「III型」)分泌系の構成及びペリプラ
スムのグルカンの合成がある(Zurek及びBukowski, 1998, Acta Microbiologica
Polonica, 47:227-241;Mudgett及びStaskawicz, 1998, Current Opinion in Mi
crobiology 1:109-114;Lindgren, 1997, Annu Rev.Phytopathol.35:129-152;A
lfano及びCollmer, 1997, 前記;Bonas, 1994, 前記)。一組のhrp遺伝子が、
X.カンペストリスpv.カンペストリスにおいてクローン化された(Arlat等、
1991, Mol.Plant Microbe Interact 4:593-601)が、配列決定はされていない。
これらの遺伝子にトランスポゾンにより生じた突然変異を有する株は、ディッシ
ュ上での様子から、エキソポリサッカリドの正常な生成を有すると考えられると
いうことも報告されている。しかしながら、これらの株のキサンタン生産力の一
層正確な定量は、発表されていない。
【0006】 加えて、これらの株に生じた突然変異は、性質がキサンタンガムの製造のため
の工業的利用に十分なだけ安定ではない。特に、用いられたトランスポゾンは、
トランスポザーゼをコードする遺伝子を含み(Simon等、1989, Gene 80:161-169)
、これは、世代当たり10-6〜10-3と見積もられ得る頻度でのそのトランスポ
ゾンの除去の事象を排除しない(Berg等、1989, Berg及びHowe編、Mobile DNA, A
merican Society for Microbiology, Washington D.C. p879-926;Craig, Esch
erichia coli and Salmonella, Neidhardt編、ASM Press, Washington, D.C. p2
339-2362)。加えて、使用されたトランスポゾンは、抗生物質ネオマイシン及び
カナマイシンに対する耐性の遺伝子を含む。最後に、これらの株のゲノムに挿入
されたトランスポゾンは、用いた株のゲノムの自然のエレメントでないので、相
同でないDNAエレメントを構成する。
【0007】 現在、欧州では、キサントモナス・カンペストリスpv.カンペストリスの植
物病原性により課せられる特別の規制はないが、環境に関する理由によって、そ
の部位に近い作物学的に関心のある培養物の汚染の可能なリスクを減らすために
キサントモナス・カンペストリスの非植物病原性の株を利用することは、大いに
望ましい。かかる株を、生産のために慣用のランダム突然変異誘発技術を用いて
選択することは、非植物病原性であるが生産性は保存している(即ち、第二次的
変異を有しない)株の単離のための高スループットスクリーニングを含まなけれ
ばならないので、長くて退屈な工程である。
【0008】 その上、改変されたキサンタンガムを生成する遺伝的に改変された(米国5,
514,791号に記載)又は改良された生産力を有する株の利用は、厳密な調
節に対する主題である(Theilleux 1998, Dictionnaire permanent Bioethique e
t Biotechnologies [Permanent dictionary of bioethics and biotechnology],
ed Legislatives [legislative ed], p1595-1648)。後者は、特に、植物に対す
る危険を与える株において生成された構築物について、生産の部位における汚染
の厳密な測定の採用を課する。従って、この必要な出費は、負の経済的重要性を
有するであろう。
【0009】 それ故、植物病原性を安定に欠くが、キサンタンガムの生産性を保持している
X.カンペストリスの工業用株に対する要求がある。加えて、バイオマスからの
キサンタンガムの分離に由来する廃物の処理の故に及び該処理を簡素化するため
に、その株が、抗生物質に対する耐性をコードする異種遺伝子を含まないことは
有用である。最後に、フランス及び欧州の法律に関して、得られた株が、自己ク
ローニング(その自然の遺伝物にとって外来の如何なるDNAエレメントも含ま
ないことを意味する)によって構築されていることは好ましい。
【0010】 本願発明者による研究は、所望の特性を有するX.カンペストリスの株の構築
を可能にした。
【0011】 驚くべきことに、この発明により、病原性に関与する遺伝子の数キロベースに
影響を及ぼすかなりのサイズの断片の欠失により安定に非植物病原性となった細
菌が、それでも、キサンタンガムを生成することができるということが示された
【0012】 尚一層驚くべきことには、この発明の改変された株は、すべての点において、
量及び質において、構築物を作製する元となった野生型株により生成されたもの
に匹敵した。
【0013】 この発明の主題は、少なくとも一つの病原性遺伝子の不活性化により病原性を
失い且つエキソポリサッカリドを生成する能力を保存している細菌株である。
【0014】 この発明による細菌株は、有利に、hrp又はhrc遺伝子群の少なくとも一
つの遺伝子の、有利には少なくとも2つの遺伝子の、好ましくは少なくとも3つ
の遺伝子の欠失により、好ましくはhrp又はhrc遺伝子群の5〜9遺伝子の
欠失によって、安定に非植物病原性にされる。
【0015】 表現「植物病原性を安定に欠く」は、この特徴が、少なくとも20世代の、有
利には少なくとも30世代の、好ましくは少なくとも40世代の細胞周期の後に
保存されていることを意味することを意図している。
【0016】 植物病原性を失い且つ有利にエキソポリサッカリドの工業的製造に利用するこ
とのできる細菌の内で、次の属を特に挙げることができる:エルウィニア、シュ
ードモナス、ラルストニア及びキサントモナス。
【0017】 この発明の主題は、特に、植物病原性を本質的に安定に欠き且つエキソポリサ
ッカリドを生成する能力を実質的に保存しているキサントモナス株である。
【0018】 表現「本質的に非植物病原性」は、宿主のアブラナ科の植物特にキャベツ(Bra
ssica oleracera)の葉において、 拡大する病変及び/又はしおれがないことを
意味することを意図している。
【0019】 有利には、このキサントモナス株は、カンペストリス種であり、特に、pv.
カンペストリスである。
【0020】 上記の遺伝子の不活性化は、好ましくは、hrp又はhrc遺伝子群中の少な
くとも1kbの、好ましくは少なくとも3kbの、有利には少なくとも5kbの
欠失により、好ましくはhrp又はhrc遺伝子群中の9kbのそして可能であ
れば最大で40kbに及ぶ欠失により得られる。
【0021】 好適具体例において、本発明による本質的に非植物病原性のキサントモナス株
(特に、カンペストリス)は、キサントモナス・カンペストリスpvカンペストリ
スの植物病原性野生型株のhrpA1〜hrpC2遺伝子の欠失により得られる
【0022】 この発明のキサントモナス株により生成されたキサンタンガムは、野生型種に
より生成されたものと実質的に同一である(即ち、それは、実質的に同じ分子量
分布を有し、同程度の改変を、特にアセチル化及びピルベート化をも有する)。
【0023】 この発明の主題は又、上記の株の調製方法であって、それがhrp又はhrc
遺伝子の全部又は部分の欠失を含むプラスミドとの相同組換えにより得られるこ
とを特徴とする当該調製方法でもある。
【0024】 この発明の主題は、細菌性エキソポリサッカリド特にキサンタンガムの製造方
法であって、上で規定した細菌株(適当なキサントモナス属、好ましくはキサン
トモナス・カンペストリス)を、発酵培地中でのエキソポリサッカリドの生成を
可能にする条件下で培養することを特徴とする当該製造方法でもある。
【0025】 下記の実施例は、この発明の特徴に対応するキサントモナス・カンペストリス
株の構築を説明するものである。
【0026】 これらの実施例において、構築を、キサンタンガムのスクリーニングにより得
られたキサントモナス・カンペストリスpvカンペストリス株を用いて行った。
【0027】 非植物病原性株を、当該技術分野の一般的知識及び以下に与える指示に従って
、特にその株がキサントモナス・カンペストリス種に属する場合には報告された
配列の部分を参照することによって製造する出発材料として、キサントモナスの
他の株を利用することができ、そして異なる属に属し当業者が接近することので
きるエキソポリサッカリド産生細菌株も又利用することができるということは、
いうまでもない。
【0028】 これらの実施例を理解するためには、添付の図面が参照される。
【0029】 材料と方法 別途特定する場合を除いて、利用する技術は、当業者に公知の慣用の生物学及
び微生物学の技術であり、例えば、Ausubel等、1987(Current Protocols in Mol
ecular Biology, John Wiley and Sons, New York;Maniatis等、1982, Molecul
ar Cloning: a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spr
ing Harbor, New York)及びColigan等、1997(Current Protocols in Protein Sc
ience, John Wiley & Sons, Inc.)により記載されている。
【0030】 1.出発株 このRPA−BIOCAT826株は、Rhodia Chimie(Melle工場、RTAM)のコ
レクションに由来し、その通常の黄色い外観ではない白い形態学的外観について
選択した。これらのRPA−BIOCAT1016、1017、1019及び1
021株をCBSに、個別番号CBS101940、CBS101941、CB
S101942、CBS101943及びCBS101944にて寄託した。
【0031】 2.MSX培養培地 キサントモナスを培養するために用いたMSX培地は、0.2g/lの酵母エ
キストラクト;1.2g/lのNH4NO3;7.3g/lのK2HPO4;0.2
5g/lのMgSO4・7H2O;1g/lのグルコース及び15g/lのバクト
−アガー(寒天培地用);10g/lのグルコース(液体培地用)を含む。硫酸マグ
ネシウム及びグルコースを別々に殺菌して即座に加える。この培地のpHを殺菌
前に、10%に希釈した硫酸を用いてpH7.2に平衡化させる。
【0032】 ゲノムDNA調製物を、MSX中の新鮮な液体培養物(0.4未満のOD66
0)から生成した。40mlの培養物の遠心分離後に、その細胞ペレットを、1
1.9mlのTE緩衝液(Current Protocols in Molecular Biology, John Wile
y and Sons, New York)中に取って、630μlの10%SDS(ドデシル硫酸ナ
トリウム)を加えてから63μlのプロテイナーゼK(20mg/ml)を加える
。1時間37℃でのインキュベーションの後に、2.1mlの5M NaClを
加えてから、1.7mlの10%CTAB(0.7M NaCl溶液中)を加え、
そして全混合物を10分間65℃でインキュベートする。等容のクロロホルム/
イソアミルアルコール(24:1)混合物を用いる第一の抽出と、続く、等容のフ
ェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)混合物を用い
る第二の抽出の後に、その上清に0.6容のイソプロパノールを加える。遠心分
離(5分間、10000rpm)後に、得られたペレットを70%エタノールにて
洗ってから乾燥し、その後、少なくとも2mlのTE中に取り、それに25μl
の5mg/mlRNアーゼ溶液を加える。1時間37℃でのインキュベーション
後に、フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコールでの抽出を行い、その
上清からのDNAを、0.1容の3M 酢酸ナトリウムと2.5容のエタノール
を加えることにより沈殿させる。5分間14000rpmでの遠心分離後に得ら
れたペレットを70%エタノールで洗ってから乾燥させ、その後、少なくとも0
.5mlのTEに再懸濁させる。
【0033】 実施例1: RPA−BIOCAT826のhrpC2のクローニング 標的の領域を、RPA−BIOCAT826株のゲノムDNAから出発して、
プライマーXcC2.3(SEQ ID NO:1)及びXcC2.4(SEQ ID NO:2)を用い
るPCRにより増幅した。RPA−BIOCAT826株のゲノムDNAを抽出
して、100ngのゲノムDNA、40pモルの各プライマー、0.2mM d
NTP及び1.25UのPwoポリメラーゼ(Boehringer Mannheim)を含むPC
R反応物(この酵素用の緩衝液の最終容積50μl中)にて利用した。5分間95
℃でのインキュベーション後に、この混合物を先ず、94℃で1分間のインキュ
ベーションとその後の63〜48℃に及ぶ温度(1サイクル当たり0.5℃のス
テップ)での1分間のインキュベーションと72℃で1分間のインキュベーショ
ンを含む30サイクルにかけ、次いで、94℃で1分間のインキュベーションと
その後の48℃で1分間のインキュベーションと72℃で1分間のインキュベー
ションを含む15サイクルにかけ、最後に72℃で10分間のインキュベーショ
ンにかける。1.2kbに近いサイズの増幅生成物を、アガロースゲル上での移
動とその後のQiaexキット(Quiagen)の利用により精製した。次いで、それ
を、EcoRVで開いたpZERO−1ベクター(Invitrogen BV)中にクローン
化した。大腸菌株JM110のトランスフォーメーション後に、この1.2kb
断片を組み込んだプラスミドを有するクローンを選択した。このプラスミドを、
pRPA−BCAT91と命名し、それが含むインサートを配列決定した(Genom
e Express, Grenoble, フランス国)。得られた配列(SEQ ID NO:3)を、X.カン
ペストリスpvベシカトリアのhrpC2遺伝子(Fenselau等、1992,Molecular
Plant Microbe Interactions, 5:390-396)の配列と整列させた。hrpC2遺伝
子の61%を表す1188bpにわたって87%の同一性が見出された。このヌ
クレオチド配列から演繹されたアミノ酸配列は、X.カンペストリスpvベシカ
トリアのHrpC2タンパク質の配列の同等部分と比較して92%の同一性パー
センテージを示している。
【0034】 実施例2: RPA−BIOCAT826のHrpAのクローニング この領域を、RPA−BIOCAT826株の部分ゲノムライブラリーをX.
カンペストリスpvベシカトリア株の同等な領域に対応するヌクレオチドプロー
ブを用いてスクリーニングすることによりクローン化した。この領域は、pL3
oと命名されたプラスミドにて入手可能であり、該プラスミドは、X.カンペス
トリスpvベシカトリアのhrpB8及びhrpA1遺伝子を含む6.6kbの
EcoRVインサートを含む(Fenselau等、1992, Molecular Plant-Microbe Int
eractions,5:390-396)。
【0035】 HRPA1プローブを、プライマーXcvA15(SEQ ID NO:4)及びXcvA
18(SEQ ID NO:5)(各40pモル)、pL3oプラスミドマトリクス(40ng)
、0.2mM dNTP及び1.25UのPwoポリメラーゼ(Boehringer Mannh
eim)(この酵素用の緩衝液50μlの最終容積中)を用いるPCRにより調製した
。95℃で5分間のインキュベーション後に、この混合物を、94℃で30秒、
55℃で1分及び72℃で1.5分のシーケンスを含む30サイクルにかけた。
72℃で10分の最終インキュベーション後に、664pbの増幅生成物を、ア
ガロース上で精製し、次いでQuiaexキット(Quiagen)にて精製した。
【0036】 約10μgのRPA−BIOCAT826株のゲノムDNAを100単位のE
coRIを用いて37℃で16時間消化した。次いで、上記のHRPA1プロー
ブとハイブリダイズしたEcoRI断片のサイズを測定するために、慣用のサザ
ーンブロット技術を利用した。上記のEcoRI消化物のアガロースゲル上での
移動、Hybond N+メンブレン(Amersham)上へのトランスファー{ハイブリ
ダイゼーション溶液(0.5% SDS;6% SSC;0.25%の粉末スキム
ミルク)中での55℃で19時間にわたる、Ready−To−Goキット(Phar
macia Biotech)を用いて製造者の指示に従ってリン32で標識したHRPA1プ
ローブとのハイブリダイゼーションを利用}及び0.2 SSCと0.1% SD
Sの溶液を用いる55℃での洗浄の後に、このメンブレンを−80℃で19時間
にわたってオートラジオグラフィーにかけた。そのフィルムの現像は、7.3k
bのサイズに近いハイブリダイゼーションシグナルを示した。
【0037】 それ故、RPA−BIOCAT826株の部分的ゲノムライブラリーを、この
株の100μgのゲノムDNAを1000単位のEcoRI酵素で20時間37
℃で消化することにより生成した。アガロースゲル上での移動後に、7〜8kb
のサイズの断片に対応する領域を切り出して、DNAをゲルから透析バッグ(Spe
ctra/Porメンブレン、Medical Industries, Inc.製)中での泳動溶出により抽出
した。エタノールによる沈殿後に、このDNAを、10μlの最終容積中で、前
以ってEcoRI酵素で開環してからエビジャコアルカリホスファターゼ(Unite
d States Biochemicals)で脱リン酸化してあるpBlueScriptII S
Kベクター(Stratagene)に連結した。連結用混合物を14時間16℃でインキュ
ベートした後に、その混合物の10分の1を用いて、大腸菌DH5alpha細
胞をエレクトロポレーションによりトランスフォームした。約3000のトラン
スフォーマントを、ナイロン膜上にトランスファーしたコロニーのHRPA1を
用いるハイブリダイゼーションにより分析した。陽性のハイブリダイゼーション
シグナルを与える12コロニーを、100μg/mlのアンピシリンを含むLB
寒天培地上で精製した。12の精製したコロニーのプラスミドを抽出し、それら
のプラスミドのEcoRI消化物を、HRPA1プローブとハイブリダイズする
約7.3kbの断片の存在を確認するために、該プローブを用いるサザーンブロ
ットにより分析した。種々の酵素を用いる制限分析の後に、2.7kbのSac
II断片と1.6kbのSacII断片を、SacIIにより開環したpBlu
eScriptII SKベクター中にサブクローン化して、それぞれ、pRP
A−BCAT135及びpRPA−BCAT134ベクターを与えた。これらの
2つのベクターを部分的に配列決定し(Genome Express, Grenoble)、そしてこれ
は、1818bpのオープンリーディングフレーム(SEQ ID NO:6)の存在を示し
たが、その演繹されたペプチド配列は、X.カンペストリスpvベシカトリアの
HrpA1タンパク質(Fenselau等、1992, Molecular Plant-Microbe Interacti
ons, 5:390-396)と85%の同一性を示す。
【0038】 実施例3: ΔhrpA1−C2欠失を含むRPA−BIOCAT826に由来する株の構
築 ΔhrpA1−C2欠失を、pJQ200SKプラスミド(Quandt及びHynes,
1993, Gene 127:15-21)中に、pRPA−BCAT134の断片とpRPA−B
CAT91の断片をクローン化することによりイン・ビトロで構築した(図1参
照)。pRPA−BCAT91プラスミドをNcoIで開環してからポリメラー
ゼI(クレノー断片)により15分間30℃で25μMのdNTPの存在下で処理
した。フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコールにより抽出してからエ
タノールで沈殿させた後に、その試料を、20単位のXbaIにより37℃で処
理してから20単位のApoIにより50℃で処理するために、40μlの水中
に取った。次いで、約1.2kbの断片をゲルにより分離し、QuiexIIキ
ット(Quiagen)により回収した。約1.3kbのpBCAT134のRsaI−
SacII断片を、同じ方法で精製した。これらの2つの断片を、SacIIと
XbaI酵素で開環したpBlueScriptII SKベクターに連結して
pRPA−BCAT139プラスミドを与えた。次いで、ΔhrpA1−C2欠
失を有する約2.5kbのSacI−XbaI断片を、SacI及びXbaI酵
素で開環したpJQ200KSプラスミド中にクローン化するために、このプラ
スミドから抽出することができた。その結果生成したプラスミドをpRPA−B
CAT140と命名した。それは、X.カンペストリス中で複製不能であり、こ
のプラスミドを相同組換えにより組み込んだX.カンペストリスクローンを選択
するためのゲンタマイシン耐性マーカーを有し且つ第二の相同組換え事象の後に
ゲンタマイシン耐性マーカーを排除したクローンを選択するための陽性選択マー
カーsacBを有するプラスミドである。
【0039】 このpRPA−BCAT140プラスミドを、接合により、RPA−BIOC
AT826株に導入した。これを行うために、pRPA−BCAT140を有す
るDH5alpha株の対数期培養物40μl、pRK2013プラスミドを有
するHB101株(Ditta等、1980, Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:7347-7351)の対
数期培養物40μl及びRPA−BIOCAT826株の対数期培養物40μl
(MSX培地中)をMSX寒天培地上で混合した。24時間30℃でのインキュベ
ーション後に、pRPA−BCAT140プラスミドを組み込んだX.カンペス
トリスのクローンを、15μg/mlのゲンタマイシンを含むMSX寒天培地上
で2回連続的に精製した。次いで、8つのクローンを、5%シュークロースを含
むMSX寒天培地上の約1cm2の面上にプレートした。72時間30℃でのイ
ンキュベーション後に、コロニーを、MSX寒天培地上での2回の連続的精製に
より単離した。次いで、約300コロニーを、15μg/mlのゲンタマイシン
を含むMSX寒天培地上で、ゲンタマイシン感受性クローン(アッセイに依り、
これらのクローンの90〜100%)を同定するためにサブ培養した。これらの
クローンの約40を、次いで、それらのゲノムDNAのEcoRI−BamHI
消化物とHRPA1プローブを用いるサザーンブロットにより分析した。これら
のクローンの約25%が、野生型RPA−BIOCAT826株のものと異なり
且つΔhrpA1−C2欠失の組み込みと首尾一貫するシグナルを示した。次の
5つのクローンを、残りの実験のために選択した:RPA−BIOCAT株10
16、1017、1019、1021及び1022。
【0040】 実施例4: ΔhrpA1−C2欠失を含むRPA−BIOCAT826に由来する株のサ
ザーンブロットによる特性決定 これらのRPA−BIOCAT株1016、1017、1019、1021及
び1022を、ゲノムDNAのEcoRI、BamHI及びEcoRI−Bam
HI消化物のHRP3’A1、HRPB5及びHRPC2プローブとのハイブリ
ダイゼーションプロフィルを分析することにより特性決定した。
【0041】 このHRP3’A1プローブは、pRPA−BCAT134プラスミドの1.
6kbのSacII断片をゲル上での移動及びQuiaexキットの利用により
精製することにより得た。
【0042】 HRPC2プローブは、pRPA−BCAT91プラスミドの1.2EcoR
I−XbaI断片をゲル上での移動及びQuiaexキットの利用により精製す
ることにより得た。
【0043】 HRPB5プローブは、pRPA−BCAT129プラスミドの1.5kbの
BamHI断片をゲル上での移動及びQuiaexキットの利用により精製する
ことにより得た。このインサートの配列決定は、特に、オープンリーディングフ
レーム(SEQ ID NO:7)を示したが、その演繹されたペプチド配列は、X.カンペ
ストリスpvベシカトリアのHrpB5タンパク質(Fenselau等、1995, Mol.Pla
nt-Microbe Interactions, 8:845-854)と77%の同一性を示す。pRPA−B
CAT129プラスミドは、RPA−BIOCAT826株のBamHIゲノム
DNA断片(1.3〜1.9kbのサイズ)をpBlueScriptIISKベ
クター中にクローン化して、そのコロニーを実施例2に記載したのと同様の仕方
でHRPBプローブを用いてスクリーニングすることにより得た。HRPBプロ
ーブを、プライマーRST2及びRST3(Leite等、1994, Appl.Environ.Micro
biol.60:1068-1077)とpB10gプラスミドマトリクス(U.Bonas, 私信)を用い
るPCRにより得た。このpB10gプラスミドは、キサントモナス・カンペス
トリスpvベシカトリアのhrpB領域とhrpA1遺伝子を含む7.3kbの
BamHI断片(Fenselau等、1995, Mol.Plant-Microbe Interactions, 8:845-8
54)を内部にクローン化して有するpBluescriptKSプラスミドに対
応する。PCR反応を、40pモルの各プライマー、50ngのpB10g、0
.2mMdNTP及び1.25UのPwoポリメラーゼ(Boehringer Mannheim)
をこの酵素用の緩衝液の最終容積50μl中で用いて行った。5分間95℃での
インキュベーションの後に、その混合物を、先ず、95℃で30秒のインキュベ
ーションとその後の70℃から63℃に及ぶ温度での40秒のインキュベーショ
ン(1サイクル当たり0.3℃のステップ)と72℃で1分のインキュベーション
を含む24サイクルにかけ、次いで、95℃で30秒のインキュベーションとそ
の後の63℃で40秒のインキュベーションと72℃で1分のインキュベーショ
ンを含む6サイクルにかけ、そして最後に72℃で5分のインキュベーションに
かけた。次いで、約840bpの断片を、アガロースゲル上で及びQuiaex
キット(Quiagen)の利用により精製した。
【0044】 サザーンブロット分析を、「Megaprime DNA ラベリング」キット
(Amersham)を用いて、与えられた指示に従って、プローブを標識することにより
行った。アガロースゲル上での移動後に、ゲノムDNA消化物を、Hybond
N+メンブレン(Amersham)上に与えられた指示に従ってトランスファーしてから
、0.5M リン酸緩衝液及び7%SDSよりなるハイブリダイゼーション用溶
液(115mlのNa2HPO4、84.6mlの M NaH2PO4、200ml
のH2O及び28gのSDS)中でインキュベートした。標識したプローブを、5
分間100℃でインキュベートしてから5分間室温に置いた後に、12mlのハ
イブリダイゼーション溶液にて希釈し、5分間100℃でインキュベートする。
この混合物を、次いで、これらのメンブレンと、6〜20時間、65℃で接触さ
せる。次いで、後者を、10〜15分間、1%のSDSを含む0.1M リン酸
緩衝液(42.3mlの1M Na2HPO4、57.7mlの1M NaH2PO4
、900mlのH2O及び10gのSDS)中で洗ってから露出させる。
【0045】 HRPB5プローブを用いて選られた結果(図2)は、RPA−BIOCAT8
26株について、ハイブリダイゼーションシグナルを、約4.8kb(EcoR
I消化物)と1.6kb(BamHI消化物及びEcoRI−BamHI消化物)
に示している。これらの結果は、Arlat等によるマッピング(Molecular Plant-Mi
crobe Interactions, 1991, 4:593-601)及び前記のhrpB5遺伝子の位置と一
致する。調べた何れのRPA−BIOCAT株も、HRPB5を用いては、ハイ
ブリダイゼーションシグナルを示さず、これは、これらのRPA−BIOCAT
株1016、1017、1019、1021及び1022のゲノムへのΔhrp
A1−C2欠失の組み込みと首尾一貫する(図2は、RPA−BIOCAT株を
用いて得られたハイブリダイゼーション結果のみを示している)。
【0046】 HRPC2プローブを用いて得られた結果(図3)は、RPA−BIOCAT8
26株について、ハイブリダイゼーションシグナルを、約5.5kb(EcoR
I消化物)に及び約2.6kb(EcoRI−BamHI消化物)に示している。
これらの結果は、Arlat等によるマッピング(Molecular Plant-Microbe Interact
ions, 1991, 4:593-601)、X.カンペストリスpvベシカトリア中のhrp遺伝
子の構成(Fenselau等、1992, Molecular Plant-Microbe Interactions, 5:390-3
96)及び上記のhrpB5遺伝子の位置と一致する。RPA−BIOCAT株1
016、1017、1019及び1021を用いて得られた結果は、7〜8kb
(BamHI消化物)に及び4.4kb(EcoRI−BamHI消化物)にシグナ
ルを示している。図1に示したマッピングを前提として、これらの結果は、RP
A−BIOCAT株1016、1017、1019、1021及び1022のゲ
ノムへのΔhrpA1−C2欠失の組み込みと一致する。
【0047】 最後に、HRP3’A1プローブを用いて得られた結果は、RPA−BIOC
AT826株について、ハイブリダイゼーションシグナルを、約7.3kb(E
coRI−BamHI消化物)に示している。RPA−BIOCAT株1016
、1017、1019及び1021を用いると、このハイブリダイゼーションシ
グナルは、4.4kbにあり、これは、これらの株のゲノムへのΔhrpA1−
C2欠失の組み込みと一致する。
【0048】 実施例5: HrpA1−C2欠失を含むRPA−BIOCAT826に由来する株の病原
性 病原性試験をキャベツ植物(Brassica oleracera var. captiva cultivar Siri
a)において行った。これらの植物を、人工気候室内で、次のパラメーターに従っ
て栽培した:25℃、55%の湿度、飽和光度(4000W/m)で14時間;2
5℃、60%の湿度で10時間。それらに、2−葉ステージに、即ち播種から約
13日後に、感染させた。試験した各株につき、8つの植物を用い、第一の葉の
末端部の主脈を感染させたつま楊枝で刺した。つま楊枝を、調べる株のMSX培
地における2日培養物(約108細菌/ml)にその先端を浸すことにより汚染さ
せた。陰性対照は、X.カンペストリスpvベシカトリア(B229RI株=R
PA−BIOCAT381そしてB230RI株=RPA−BIOCAT382
)の参照株(これらは、コショウに対して植物病原性であり、Clause Semencesに
て分離された)の混合物よりなるものであった。陽性対照は、X.カンペストリ
スpvカンペストリス(2963株=RPA−BIOCAT379そして63C
2AM株=RPA−BIOCAT380)の参照株(これらは、キャベツに対して
植物病原性であり、Clause Semencesにて分離された)の混合物よりなるものであ
った。症状(V型の黄色い病変)が、感染後12〜14日で現われ、測定できた。
各植物について、次のように評点を与えた:0、症状なし、1、感染箇所に近い
位置の色素脱失;2、0.5cm2未満の壊死;3、0.5〜1.5cm2の壊死
;4、1.5cm2より大きい壊死;5、葉全体の壊死。同じ株を感染させた8
つの植物の評点の合計が、この株の病原性評点である(表1)。
【0049】
【表1】
【0050】 RPA−BIOCAT826株は、葉の進行性のしおれを引き起こすが、構築
した株は、せいぜい、局所的な壊死性のしおれを引き起こしただけであり、これ
は、病原性のないことを反映している。
【0051】 実施例6: HrpA1−C2欠失を含むRPA−BIOCAT826に由来する株による
キサンタンの生成 これらの株のキサンタン生産力を、イソプロパノールを用いて沈殿させること
のできる、培養物40ml中に含まれる固形物を測定することにより評価した。
MSX中で24時間予備培養した後に、500mlの三角フラスコ内の100m
lのMSX培地に、ほぼ同数の細菌(0.4mlのOD660=0.25の予備
培養物)を接種した。6日間震盪(200rpm)しながら30℃でのインキュベ
ーションの後に、40グラムの培養物を取り出して、150mlのイソプロパノ
ールを混合した。濾過後に、回収された繊維を、70mlのイソプロパノールで
2回洗ってから乾燥し、その後、オーブンから出したときに重量を測定した。こ
の操作は、RPA−BIOCAT826株の3つの独立の培養物にて行ったが、
約10%の生産力の変動を示した。RPA−BIOCAT826株とそのΔhr
pA1−C2誘導体を用いて得られた結果を表2に与える。
【0052】
【表2】
【0053】 この生産力は、イソプロパノールにより抽出可能な固形物の培養物1グラム当
たりのグラム数で表してある。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 hrp遺伝子欠失を有するX.カンペストリスRPA−BIOCAT826株
の誘導体の構築のストラテジーを図式表示した図である。 X.カンペストリスpvベシカトリア中のhrp遺伝子の構成は、Fenselau及
びBonas(1995,Mol.Plant Microbe Interact.8(6),845-854)により及びFenselau
等(1992,Mol.Plant Microbe Interact.5,390-396)により記載され、部分的に、
受理番号U33548でGenbankにて入手可能である。RPA−BIOC
AT826株からクローン化された相同領域が表されているが、これは、それら
がクローン化されたプラスミドの名称である。X.カンペストリスpvカンペス
トリスのhrp領域の制限地図は、Arlat等、1991,Mol.Plant Microbe Interact
4:593-601により公開されたものであり、実施例1〜4に与えた結果により完成
される。実施例に記載したpRPA−BCAT140プラスミドにより運ばれる
ΔhrpA1−C2欠失を、二重相同組換えによってゲノムに導入した。
【図2】 HRPB5プローブとRPA−BIOCAT826株及びこの株の2つの誘導
体(ΔhrpA1−C2欠失が組み込まれている)のゲノムDNAを用いたサザー
ンブロットにより得られたハイブリダイゼーションシグナルを表した図である。
サイズマーカーのバンドの位置は、トランスファー前にエチジウムブロミドで染
色したゲル上での移動距離の比較により記してある。これらのサイズは、キロベ
ースで表してある。
【図3】 下記のHRPC2プローブと、RPA−BIOCAT826株の及びΔhrp
A1−C2欠失を組み込んだこの株の5つの誘導体のゲノムDNAを用いたサザ
ーンブロットにより得られたハイブリダイゼーションシグナル表す図である。こ
れらのサイズマーカーバンドの位置は、トランスファー前にエチジウムブロミド
により染色したゲル上での移動距離との比較により記されたものである。これら
のサイズは、キロベースで表されている。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月10日(2001.7.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 19/06 C12R 1:64) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ポール シェヴァレルー フランス国 エフ79500 メル、リュ エ ルワ リカール Fターム(参考) 4B024 AA05 BA80 CA09 DA05 GA11 HA03 4B064 AF16 CA02 CC24 DA10 4B065 AA56 AB01 AC14 BA02 CA22 CA41

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの病原性遺伝子の不活性化により植物病原性
    を失っており且つエキソポリサッカリドを生成する能力を保持している細菌株。
  2. 【請求項2】 hrp又はhrc遺伝子群の少なくとも1つの遺伝子の有利
    には少なくとも2つの遺伝子の好ましくは少なくとも3つの遺伝子の不活性化に
    より安定に非植物病原性にされた、請求項1に記載の細菌株。
  3. 【請求項3】 hrp又はhrc遺伝子群の5〜9遺伝子の不活性化により
    安定に非植物病原性にされた、請求項1又は2に記載の細菌株。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つの病原性遺伝子の不活性化により植物病原性
    を失っており且つエキソポリサッカリドを生成する能力を保持しているキサント
    モナス株である、請求項1に記載の細菌株。
  5. 【請求項5】 キサントモナス・カンペストリス種である、請求項4に記載
    のキサントモナス株。
  6. 【請求項6】 キサントモナス・カンペストリスpvカンペストリスである
    、請求項5に記載のキサントモナス株。
  7. 【請求項7】 前記の遺伝子の不活性化が、hrp又はhrc遺伝子群中の
    少なくとも1kbの、好ましくは少なくとも3kbの、有利には少なくとも5k
    bのDNAの領域の欠失により得られ且つエキソポリサッカリドを生成する能力
    を保持している、前記の請求項の何れか1つに記載のキサントモナス株。
  8. 【請求項8】 最大で40kbのDNAの領域の欠失を含む、前記の請求項
    の何れか1つに記載のキサントモナス株。
  9. 【請求項9】 hrpA1〜hrpC2遺伝子の全部又は部分の欠失により
    得られる、請求項8に記載のキサントモナス株。
  10. 【請求項10】 hrp又はhrc遺伝子群中の少なくとも1kbの、好ま
    しくは少なくとも3kbの、有利には少なくとも5kbのDNAの領域の欠失を
    含み且つエキソポリサッカリドを生成する能力を保持している、本質的に非植物
    病原性のキサントモナス株。
  11. 【請求項11】 hrpA1〜C2遺伝子の全部又は部分の欠失により得ら
    れる、本質的に非植物病原性のキサントモナス株。
  12. 【請求項12】 BIOCAT 1016、BIOCAT 1017、BIO
    CAT 1019、BIOCAT 1021及びBIOCAT 1022株、より
    選択する、それぞれ番号CBS 101940、CBS 101941、CBS
    101942、CBS 101943及びCBS 101944にてCBSに寄託
    された、本質的に非植物病原性のキサントモナス・カンペストリス株。
  13. 【請求項13】 エキソポリサッカリドが、キサンタンガムである、請求項
    4〜13の1つに記載のキサントモナス株。
  14. 【請求項14】 請求項9〜13に記載の株の製造に利用されるpRPA−
    BCAT140プラスミド。
  15. 【請求項15】 hrp又はhrc遺伝子の全部又は部分の欠失を含むプラ
    スミドとの相同組換えによって株を得る、請求項7〜13の何れか1つに記載の
    株の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜13の何れか1つに記載の適当なキサントモナ
    ス属、好ましくはキサントモナス・カンペストリスを発酵培地中でのエキソポリ
    サッカリドの生成を可能にする条件下で培養する、細菌性エキソポリサッカリド
    特にキサンタンガムの製造方法。
  17. 【請求項17】 ヌクレオチド配列SEQ ID NO:3を含む核酸。
  18. 【請求項18】 ヌクレオチド配列SEQ ID NO:6を含む核酸。
  19. 【請求項19】 ヌクレオチド配列SEQ ID NO:7を含む核酸。
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