JP4974760B2 - オフセット調整回路 - Google Patents

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Description

本発明は、オフセット調整回路に関する。
4個の抵抗をブリッジ接続したブリッジ回路からなるブリッジ型センサーは、例えば測定対象物の傾斜角を測定する傾斜角センサーとして使用される。このブリッジ型センサーは、電源側及び接地側ではない抵抗の2つの接続点から、例えば測定対象物の傾斜の度合いを表す2つの出力電圧を発生するものである。つまり、この2つの出力電圧の差電圧を用いて測定対象物の傾斜の度合いを演算等により求めることができる。従って、例えば測定対象物が傾斜していない場合、2つの出力電圧の差電圧はゼロであることが理想的である。しかしながら、ブリッジ接続される抵抗の抵抗値のばらつきや周囲の温度条件等により、測定対象物が傾斜していない場合における2つの出力電圧の差電圧をゼロに設定することはきわめて困難である。換言すれば、ブリッジ型センサーにおける2つの出力電圧の差電圧にはオフセットが含まれているのである。このオフセットは測定対象物の傾斜の度合い等を求める際に誤差として現れることになるため、できる限り取り除くことが望ましい。そこで、このオフセットを取り除くべく図4に示すオフセット調整回路10が提案されている。以下、図4を用いてオフセット調整回路10について説明する。
図4はオフセット調整回路10を示す回路のブロック図である。
オフセット調整回路10は、ブリッジ型センサー11、インスツルメンテーションアンプ12、DAコンバータ13、ADコンバータ14からなる。
ブリッジ型センサー11は、4個の抵抗11A〜11Dをブリッジ接続し、抵抗11A、11Bの接続点と抵抗11C、11Dの接続点とから、電源電圧VAに応じた出力電圧を発生するものである。このブリッジ型センサー11は例えば傾斜角センサーとして用いられる。インスツルメンテーションアンプ12は、ブリッジ型センサー11の2つの出力電圧の差電圧を増幅してADコンバータ14に出力するものである。インスツルメンテーションアンプ12は、3個の差動増幅回路121、122、123と、これら差動増幅回路121、122、123に接続される抵抗124〜130とからなる。つまり、差動増幅回路121は抵抗11C、11Dの接続点から発生する出力電圧を増幅し、差動増幅回路122は抵抗11A、11Bの接続点から発生する出力電圧を増幅し、差動増幅回路123は差動増幅回路121、122の出力電圧を増幅する。ここで、インスツルメンテーションアンプ12の増幅率は、ブリッジ型センサー11の出力電圧のレベルが微小であるために、抵抗124〜130の抵抗値の設定に応じて数百〜数千倍に設定されている。ADコンバータ14は、インスツルメンテーションアンプ12から出力される電圧をデジタル信号に変換し、後段の信号処理回路(不図示)に供給する。これにより、ブリッジ型センサー11から出力される2つの出力電圧の差電圧から、測定対象物の傾斜の度合い等を求めることができる。しかし、この差電圧に先に述べたオフセットが含まれていると、このオフセットがADコンバータ14から出力されるデジタル信号に誤差として現れることになる。
そこで、測定対象物が傾斜していないときの、ブリッジ型センサー11から出力される2つの出力電圧の差電圧(オフセット)を事前に求めておき、その差電圧をキャンセルするためのアナログ電圧を抵抗130に印加することにより、ADコンバータ14のデジタル信号に含まれるオフセットを取り除くことができる。DAコンバータ13は、このアナログ電圧に対応するデジタル信号をDA変換するものである。
特開2000−214029
ここで、DAコンバータ13は、ADコンバータ14から出力されるデジタル信号に対するオフセットの影響を除去する目的で設けられるものである。つまり、DAコンバータ13の分解能は、ADコンバータ14の1ビット当たりの分解能で表される電圧を当該電圧の範囲内で更に調整できる必要があるため、ADコンバー14の分解能に比べて高い分解能であることが要求される。従って、オフセット調整回路のコストアップを招き、このオフセット調整回路を集積回路で構成する場合にはチップ面積が増大するといった問題があった。
前述した課題を解決する主たる本発明は、ブリッジ型センサーの出力電圧が印加される差動増幅回路と、電源電圧の変動を監視する電源電圧監視回路と、前記差動増幅回路又は前記電源電圧監視回路の出力電圧を相補的に選択出力する選択回路と、前記選択回路から選択出力される前記出力電圧を第1デジタル信号に変換するADコンバータと、前記ブリッジ型センサーのオフセット及び前記電源電圧の変動に応じて発生する前記第1デジタル信号を調整するための第2デジタル信号を保持する保持回路と、前記第1デジタル信号を調整するように、前記第1デジタル信号及び前記第2デジタル信号を基に演算処理を実行する演算回路と、前記ブリッジ型センサーのオフセットに応じて発生する前記差動増幅回路の出力電圧を調整するための第3デジタル信号をアナログ電圧に変換する、前記ADコンバータの分解能より低い分解能のDAコンバータと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、DAコンバータの分解能をADコンバータの分解能よりも低くしたにも関わらず、ブリッジ型センサーのオフセットに対してADコンバータの出力を精度よく調整することができる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===第1実施形態===
図1は、本発明の一実施形態に係るオフセット調整回路の構成を示す図である。尚、図1に開示される構成のうち、図3に開示される構成と同一のものに対しては同一番号を付し、その説明を省略することとする。尚、第1実施形態を示す図1においては、破線で囲まれた構成はチップ上に集積化された集積回路101であり、ブリッジ型センサー11は集積回路101の外付けの構成となっているものとする。この場合、集積回路101自体がオフセット調整回路100を指すこととなる。但し、この構成に限定されることなく、ブリッジ型センサー11を集積回路101の内部に集積化することも可能である。この場合、ブリッジ型センサー11及び集積回路101がオフセット調整回路100を指すこととなる。
図1において、オフセット調整回路100は、集積回路101内に集積されるインスツルメンテーションアンプ12と、ADコンバータ14と、保持回路15と、演算回路16と、DAコンバータ17とを有する。
インスツルメンテーションアンプ12は、ブリッジ型センサー11の抵抗11A、11B及び抵抗11C、11Dの各接続点から出力される出力電圧VOUT1、VOUT2の差電圧を増幅する。
ADコンバータ14はインスツルメンテーションアンプ12から出力される電圧を第1デジタル信号にAD変換する。ここで、ブリッジ型センサー11に対して偏差が生じていない場合、出力電圧VOUT1、VOUT2間の差電圧は理想的にはゼロである。しかしながら、ブリッジ型センサー11を構成する抵抗11A乃至11Dの抵抗値のばらつきや温度依存性に起因して、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていないにも関わらずゼロ以外の差電圧が生じていると、この差電圧がブリッジ型センサー11のオフセットとなり、ADコンバータ14から出力される第1デジタル信号に対して誤差として現れることになる。換言すれば、このときのADコンバータ14の入力電圧が当該ADコンバータの電源電圧の1/2からずれてしまう。従って、ADコンバータ14が第1デジタル信号を出力する前に、第1デジタル信号に含まれる誤差をできる限り取り除いておくことが望ましい。DAコンバータ17は、インスツルメンテーションアンプ12に設けられる抵抗130の一端に対し、インスツルメンテーションアンプ12から出力される電圧を調整するための第3デジタル信号をDA変換して得られる調整用電圧(アナログ電圧)を印加し、第1デジタル信号に含まれるブリッジ型センサー11のオフセットに起因する誤差を低減するために設けられたものである。尚、本実施形態では、後述するが、DAコンバータ17から出力される調整用電圧だけでは取り除けなかった第1デジタル信号に含まれる誤差を、ADコンバータ14の後段で取り除く手段を有するため、DAコンバータ17に対してADコンバータ14の分解能よりも高い分解能は要求されない。つまり、ADコンバータ14のビット数よりもビット数が少ないDAコンバータ17を用意すれば事足りることになる。具体的には、DAコンバータ17のビット数は、第3デジタル信号の最下位ビットが+1又は−1変化したときのインスツルメンテーションアンプ12の出力電圧をADコンバータ14にてAD変換した場合の第1デジタル信号がすべて“1”又は全て“0”となることがない程度のビット数であればよい。そして、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていないときのインスツルメンテーションアンプ12の出力電圧をADコンバータ14の電源電圧の1/2に最も近くするための第3デジタル信号を予め用意し、DAコンバータ17にてDA変換する。
保持回路15は、ADコンバータ14から出力される第1デジタル信号に含まれる誤差を取り除くための第2デジタル信号を保持する。
演算回路16は、ADコンバータ14から出力される第1デジタル信号と、この第1デジタル信号に含まれる誤差を取り除くための第2デジタル信号とを加算し、偏差の度合いを求めるための後段の信号処理回路(不図示)に出力する。ここで、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていないときのインスツルメンテーションアンプ12の出力電圧をADコンバータ14でAD変換して得られる第1デジタル信号が、ADコンバータ14の電源電圧の1/2をAD変換して得られるデジタル信号からどれだけずれているのかを予め測定しておき、このずれ量に相当する第2デジタル信号を用意すればよい。
尚、第2デジタル信号は、保持回路15に固定的に記憶させておいてもよいが、別途、第2デジタル信号が記憶されたフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ(不図示)を用意しておき、オフセット調整回路100が起動されるたびに、不揮発性メモリから第2デジタル信号を読み出して保持回路15にセットしてもよい。また、第3デジタル信号は、例えば上記の不揮発性メモリやレジスタ(不図示)に予め固定的に記憶させておき、オフセット調整回路100が起動されるたびに、不揮発性メモリやレジスタから第3デジタル信号を読み出してDAコンバータ17に入力させればよい。
ここで、インスツルメンテーションアンプ12における要部の電圧について説明する。尚、差動増幅回路121、122の出力電圧を各々V1、V2とし、差動増幅回路123の+端子に印加される入力電圧をV3とし、抵抗130の一端に印加されるDAコンバータ17から出力される調整用電圧をVDACとし、差動増幅回路123の出力電圧すなわちインスツルメンテーションアンプ12の出力電圧をVOUT3とする。また、抵抗125の抵抗値をR1、抵抗124、126の抵抗値をR2、抵抗127、128の抵抗値をR3、抵抗129、130の抵抗値をR4とする(但し、R1≠R2≠R3≠R4)。
この場合、差動増幅回路121の出力電圧V1は以下の式(1)で表される。
Figure 0004974760
また、差動増幅回路122の出力電圧V2は以下の式(2)で表される。
Figure 0004974760
また、差動増幅回路123の+端子に印加される電圧V3は以下の式(3)で表される。
Figure 0004974760
また、差動増幅回路124の出力電圧VOUT3は以下の式(4)で表される。
Figure 0004974760
更に、式(4)に式(3)を代入することにより出力電圧VOUT3を式(5)に示すように調整用電圧VDACとの関係で示すことができる。
Figure 0004974760
つまり、ADコンバータ14に印加されるインスツルメンテーションアンプ12の出力電圧VOUT3は、DAコンバータ17から出力される調整用電圧VDACそのものを加算(又は減算)することにより調整することが可能であることが分かる。
説明の便宜上、例えば、ADコンバータ14のビット数を10ビット、ADコンバータ14及びDAコンバータ17に共通する電源電圧を3Vとする。この場合、ADコンバータ14の最小分解能は約3mV(=3V/2の10乗)となる。また例えば、第2デジタル信号を用いることにより、第1デジタル信号(10ビット)の最下位ビットを8段階に調整できるものと仮定すると、DAコンバータ17に要求される最小分解能は24mV(=3mV×8)で済むことになる。この場合、DAコンバータ17のビット数は、分解能を3ビット分低くできることと、調整用電圧VDACそのものの加算により出力電圧VOUT3を変更できる。つまりADコンバータ14のビット数が10ビットの場合、図4に示すDAコンバータ13のビット数は10ビットより多いビット数として最小でも11ビット必要である。これに対し、図1を採用することにより、DAコンバータ13をDAコンバータ17に置き換えることで、DAコンバータ17のビット数を8(=11−3)ビットとできる。
このように、ADコンバータ14の後段で第1デジタル信号に含まれる誤差を取り除く構成としたため、DAコンバータ17のビット数をADコンバータ14のビット数よりも少なくすることができることは明らかである。
以上より、本発明のオフセット調整回路によれば、DAコンバータ17の分解能をADコンバータ14の分解能より低くしても、ブリッジ型センサーのオフセットを精度良く調整することが可能となる。よってDAコンバータ17の分解能がADコンバータ14の分解能より低くて済むので、低コスト化することができ、特にオフセット調整回路100を集積化した場合には集積回路101のチップ面積を減らすことができる。また、上記の如くDAコンバータ17のビット数をADコンバータ14のビット数よりも少なくできるが、DAコンバータ17自体はトランジスタ、コンデンサ、抵抗を含む周知の構成であるため、これらの素子のばらつきを実際には無視することができない。特に、DAコンバータ17のビット数を少なくするほど、インスツルメンテーションアンプ12の出力電圧VOUT3に現れる調整用電圧V3の誤差の影響が大きくなる。しかしながら、この影響を含む第1デジタル信号は、第2デジタル信号を加算する所謂デジタル処理で誤差を除去するための処理が行われる。そのため、演算回路16から、ブリッジ型センサー11のオフセットを除去できる程度の極めて精度の高い出力を得ることが可能となる。
===第2実施形態===
図2は、本発明の第2実施形態に係るオフセット調整回路の構成を示す図である。尚、図2に開示される構成のうち、図1に開示される構成と同一のものに対しては同一番号を付し、その説明を省略することとする。尚、図2においても図1と同様に、破線で囲まれた構成はチップ上に集積化された集積回路201であり、ブリッジ型センサー11は集積回路201の外付けの構成となっているものとする。この場合、集積回路201自体がオフセット調整回路200を指すこととなる。但し、この構成に限定されることなく、ブリッジ型センサー11を集積回路201の内部に集積化することも可能である。この場合、ブリッジ型センサー11及び集積回路201がオフセット調整回路200を指すこととなる。
図2において、オフセット調整回路200は、集積回路201内に集積されるインスツルメンテーションアンプ12と、ADコンバータ14と、DAコンバータ17と、電源電圧監視回路18と、選択回路19と、保持回路20と、演算回路21とを有する。
電源電圧監視回路18は、定電圧発生回路181と、入力抵抗182及び帰還抵抗183が接続された誤差増幅回路184とを含み、電源電圧VDDが変動したか否かを監視する。定電圧発生回路181には、例えばバンドギャップ回路などの温度変化の影響を受けることのない回路を採用することができる。また、入力抵抗182の一端には集積回路201全体を動作させるための電源電圧VDDが印加される。これにより、誤差増幅回路184は、定電圧発生回路181から発生する定電圧と入力抵抗182の他端に発生する電源電圧VDDに応じた電圧とを比較し、両電圧の差を示す誤差電圧VERを出力する。換言すると、定電圧発生回路181から発生する電圧が一定であるため、誤差増幅回路184は電源電圧VDDの変動を誤差電圧VERの形で出力する。
ここで、電源電圧VDDはインスツルメンテーションアンプ12自体の電源電圧としても使用される。またインスツルメンテーションアンプ12の増幅率は数百〜数千倍程度に高く設定されている。そのため、電源電圧VDDが変動すると、電源電圧VDDの変動分がインスツルメンテーションアンプ12における上記の増幅率で増幅されてしまい、インスツルメンテーションアンプ12の出力電圧VOUT3に対する電源電圧VDDの変動を無視できなくなる可能性がある。即ち、インスツルメンテーションアンプ12の電源電圧VDDに対する依存性を無視できなくなる可能性がある。そこで、後述する演算回路21において、誤差電圧VERを考慮した演算を行う。
選択回路19は、インスツルメンテーションアンプ12から出力される出力電圧VOUT3及び電源電圧監視回路18から出力される誤差電圧VERの何れか一方を、選択信号に応じて相補的に出力する回路である。選択回路19は、インバータ191と、N型MOSFET192A及びP型MOSFET192Bのドレイン電極及びソース電極を接続したアナログスイッチ192と、N型MOSFET193A及びP型MOSFET193Bのドレイン電極及びソース電極を接続したアナログスイッチ193と、を有する。そして、アナログスイッチ192の入力端には誤差電圧VERが印加され、アナログスイッチ193の入力端には出力電圧VOUT3が印加される。更に、N型MOSFET192A及びP型MOSFET193Bのゲートには選択信号が直接入力され、P型MOSFET192B及びN型MOSFET193Aのゲートには選択信号がインバータ191を介して入力される。ここで、選択信号はハイレベル(論理“1”)の電圧とローレベル(論理“0”)の電圧を周期的に繰り返す所定周波数の矩形信号であり、集積回路201の外部に設けられるマイクロコンピュータ等(不図示)から選択回路19に入力されるものである。そして、選択信号がハイレベルのとき、アナログスイッチ192がオンして誤差電圧VERがADコンバータ14に出力され、選択信号がローレベルのとき、アナログスイッチ193がオンして出力電圧VOUT3がADコンバータ14に出力される。
ADコンバータ14は、相補的に入力される誤差電圧VER及び出力電圧VOUT3をAD変換し、第1デジタル信号を出力する。そして前述した演算回路21において、ブリッジ型センサー11のオフセットのみならず、電源電圧VDDの変動をも考慮した演算を第1デジタル信号に対して行うことになる。
ここで、図3の電源電圧VDDと第1デジタル信号との関係を示す特性図を用いて、演算回路21においていかなる演算が必要であるかについて説明する。尚、図3において、横軸は電源電圧VDDの値を示し、縦軸はADコンバータ14から出力される第1デジタル信号の分解能を10進数で示している。説明の便宜上、ADコンバータ14は10ビットの分解能を有するものとし、電源電圧VDDは定常状態で3Vであるものとする。
ADコンバータ14から出力される第1デジタル信号を10進数で表した場合、当該第1デジタル信号は最小0から最大1023(=2の10乗)の範囲で変化することが可能である。ADコンバータ14の電源電圧もVDDであることから、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていない場合、第1デジタル信号は常に電源電圧VDDの1/2に相当する中間値512に一定に保持されることが理想的である(図3A線)。しかし、実際には先に説明したように、ブリッジ型センサー11のオフセットやインスツルメンテーションアンプ12の電源電圧VDDに対する依存性がADコンバータ14のAD変換に影響を与えるため、第1デジタル信号に対して何らかの調整処理を行わない限り、A線に示すような電源電圧VDDの変動に対して一定となる第1デジタル信号を得ることは困難である。DAコンバータ17の分解能がADコンバータ14の分解能よりも低い場合、演算回路21における演算処理を施される前の第1デジタル信号は、電源電圧VDDに対して負の勾配を有する一次関数の関係をもって変化することが実験等により求められている(図3のB線)。
そして、A線及びB線を比較することにより以下の情報が求められる。先ず、電源電圧VDDが横軸で1V増加したとき、第1デジタル信号は軸で例えば−50変化する(以下、−50LSBと称する)。つまり、電源電圧VDDの変化に対する第1デジタル信号の変化の割合が固定的な値である−50LSB/V(第1情報)として求められる。また、電源電圧VDDが定常状態(3V)であるとき、A線とB線との差は520−512=8(以下、8LSBと称する)となる。つまり、B線に示す第1デジタル信号とA線に示す理想的な目標デジタル信号との差は、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていないときのオフセットに相当する固定的な値である8LSB(第2情報)となる。そこで、演算回路21は、上記の第1情報及び第2情報を使用し、第1デジタル信号を調整するように演算処理を行う。
保持回路20は、例えば不揮発性メモリから構成されており、上記の第1情報及び第2情報を保持する。ここで、誤差電圧VERをAD変換して得られる第1デジタル信号は、電源電圧VDDが3Vからどれだけずれているのかを示す値であり、図3の横軸に示す電源電圧VDDの値そのものを示す値ではない。そこで、保持回路20は、誤差電圧VERに相当する第1デジタル信号と、この誤差電圧VERが発生したときの電源電圧VDDに相当するデジタル信号と、を対応付けたテーブルデータを更に有している。
演算回路21は、以下の演算式(6)に従って演算処理を行い、この演算処理の結果を、ブリッジ型センサー11の偏差を求めるための後段の信号処理回路に供給する。この演算処理の結果ADCRTは以下のように表される。
Figure 0004974760
尚、式(6)において、“−50”は電源電圧VDDの変化に対する第1デジタル信号の変化の割合を示す固定値である。また、“ΔV”は、誤差電圧VERをAD変換して得られる第1デジタル信号から保持回路20内のテーブルデータを参照して導き出される電源電圧V’と3Vとの差(3−V’)を示す値である。また、“ADOUT”はADコンバータ14から出力された第1デジタル信号である。更に、“8”はブリッジ型センサー11に偏差が生じていないときのオフセットに相当する固定値である。
具体的には、ADコンバータ14から誤差電圧VERをAD変換した第1デジタル信号と出力電圧VOUT3をAD変換した第1デジタル信号とが選択信号で切り替えられて1度ずつ出力される。すると、演算回路21は、誤差電圧VER及び出力電圧VOUT3に対応する2つの第1デジタル信号をともに取り込んだ状態で、保持回路20に保持されている情報を参照しつつ、式(6)に従って、ブリッジ型センサー11のオフセットのみならず、電源電圧VDDの変動をも考慮した演算を行う。
例えば、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていない場合において、電源電圧VDDが3Vから2Vへ変動すると、誤差電圧VERは電源電圧VDDが−1V変化したことを示す値となり、この値がADコンバータ14でAD変換され、このときの誤差電圧VERに対応する第1デジタル信号ADOUTが出力される。一方、出力電圧VOUT3がADコンバータ14でAD変換され、このときの出力電圧VOUT3に対応する値である570を示す第1デジタル信号ADOUTが出力される。演算回路21は、双方の第1デジタル情報を取り込むと、式(6)の演算を行うために、保持回路20から“−50”“8”の情報を読み出して式(6)の該当位置に当てはめる。また、誤差電圧VERに対応する第1デジタル信号を用いて保持回路20内のテーブルデータを参照し、誤差電圧VERに対応する電源電圧VDDとして2Vの値を保持回路20から読み出し、式(6)の該当位置に当てはめる。すると、演算回路21から出力される演算結果ADCRTは、
ADCRT=−50・(3−2)+(570−8)=512
となる。つまり、ブリッジ型センサー11に偏差が生じていないときの演算回路21の出力は、常に電源電圧VDDの1/2をAD変換した値となる。これは、ブリッジ型センサー11のオフセットを常に取り除いていることと等価である。従って、ブリッジ型センサー11に偏差が生じた場合には、ブリッジ型センサー11のオフセットの影響と、インスツルメンテーションアンプ12の電源電圧VDDによる依存性の影響とを排除した正しい偏差情報を後段の信号処理回路に供給することが可能となる
例えば、ブリッジ型センサー11が傾斜センサーである場合の一例を説明する。斜センサーの傾斜角度が0度の場合、演算回路21の演算結果ADCRTは上記の如く512となる。また、傾斜センサーの傾斜角度がプラス90度であり、電源電圧VDDが3Vから2Vで変動した場合、演算回路21の演算結果ADCRTは−50・(3−2)+(770−8)=712となる。また、傾斜センサーの傾斜角度がマイナス90度であり、電源電圧VDDが3Vから2Vで変動した場合、演算回路21の演算結果ADCRTは−50・(3−2)+(370−8)=312となる。このように、第1デジタル信号に対して式(6)による演算を行った結果である値712、312は、傾斜センサーのオフセットの影響と、インスツルメンテーションアンプ12の電源電圧VDDによる依存性の影響とを排除した正しい値であることが分かる。
尚、図2の実施形態においては、固定値“−50”及び“8”と、テーブルデータとを保持回路20に保持することとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、固定値“−50”及び“8”は、演算回路21内で式(6)を実行する論理回路などに予め固定的に設定されても良い。この場合、保持回路20はテーブルデータのみを保持すればよいため、保持回路20の規模を小さくすることが可能となる。
また、保持回路20をデータの書き換えが可能な不揮発性メモリなどで構成し、固定値“−50”及び“8”とテーブルデータとを保持するようにしてもよい。更に、保持回路20をレジスタなどで構成し、固定値“−50”及び“8”及びテーブルデータが予め記憶されるとともに保持回路20に対してデータの出力が可能な不揮発性メモリ等を、集積回路201の外部に設けてもよい。この場合、ブリッジ型センサー11を他のブリッジ型センサーに取り替える必要があるとき、取替え後のブリッジ型センサーに関して実験等から求められた固定値やテーブルデータを外部の不揮発性メモリなどに記憶させておけば、この不揮発性メモリなどから読み出される固定値やテーブルデータを保持回路20に読み込むことで、オフセット調整回路200を動作させることができる。つまり、汎用性の高いオフセット調整回路を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るオフセット調整回路の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るオフセット調整回路の構成を示す図である。 電源電圧と第1デジタル信号との関係を示す特性図である。 従来のオフセット調整回路の構成を示す図である。
符号の説明
12 インスツルメンテーションアンプ
14 ADコンバータ
15 保持回路
16 演算回路
17 DAコンバータ
18 電源電圧監視回路
19 選択回路
20 保持回路
21 演算回路
121 差動増幅回路
122 差動増幅回路
123 差動増幅回路
181 定電圧発生回路
184 誤差増幅回路

Claims (4)

  1. ブリッジ型センサーの出力電圧が印加される差動増幅回路と、
    電源電圧の変動を監視する電源電圧監視回路と、
    前記差動増幅回路又は前記電源電圧監視回路の出力電圧を相補的に選択出力する選択回路と、
    前記選択回路から選択出力される前記出力電圧を第1デジタル信号に変換するADコンバータと、
    前記ブリッジ型センサーのオフセット及び前記電源電圧の変動に応じて発生する前記第1デジタル信号を調整するための第2デジタル信号を保持する保持回路と、
    前記第1デジタル信号を調整するように、前記第1デジタル信号及び前記第2デジタル信号を基に演算処理を実行する演算回路と、
    前記ブリッジ型センサーのオフセットに応じて発生する前記差動増幅回路の出力電圧を調整するための第3デジタル信号をアナログ電圧に変換する、前記ADコンバータの分解能より低い分解能のDAコンバータと、
    を備えたことを特徴とするオフセット調整回路。
  2. 前記差動増幅回路は、前記ブリッジ型センサーの一方の出力電圧が印加される第1差動増幅回路、前記ブリッジ型センサーの他方の出力電圧が印加される第2差動増幅回路、前記第1差動増幅回路及び前記第2差動増幅回路の出力電圧が印加される第3差動増幅回路、を含むインスツルメンテーションアンプであり、
    前記DAコンバータのアナログ電圧は、前記第2差動増幅回路の出力電圧とともに前記第3差動増幅回路に印加される、ことを特徴とする請求項に記載のオフセット調整回路。
  3. 前記電源電圧監視回路は、定電圧を発生する定電圧発生回路と、前記電源電圧及び前記定電圧の差に応じた電圧を前記選択回路に出力する誤差増幅回路と、を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載のオフセット調整回路。
  4. 前記保持回路は、前記第1デジタル信号を調整しない条件における、前記電源電圧の変化に対する前記第1デジタル信号の変化の割合を示す第1情報と、前記電源電圧が所定電圧のときの前記第1デジタル信号及び目標デジタル信号の差を示す第2情報と、を有する前記第2デジタル信号を保持し、
    前記演算回路は、前記第1デジタル信号及び前記第2デジタル信号を基に演算処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項に記載のオフセット調整回路。
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