JP4973683B2 - リレー装置 - Google Patents

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Description

本発明は少なくとも1つの中間装置(リレー装置)を介してソース装置から宛先装置へ信号を伝送する無線通信システム及び関連する方法に関する。特に本発明はマルチホップ通信システムでのデータスループットを改善する技術に関する。
無線通信信号が空間を伝搬する際に散乱又は吸収されることに起因して、伝搬損失又は「パスロス」が生じると、信号強度の減少を引き起こすことが知られている。送信機及び受信機間のパスロスに影響する要因は:送信機のアンテナの高さ、受信機のアンテナの高さ、キャリア周波数、散乱タイプ(都市、都市近郊、田舎)、形態の詳細(高度、密度、隔たり、地勢(丘上、平坦))等を含む。送信機及び受信機間のパスロスL(dB)は次のようにモデル化できる:
L=b+10nlogd (A)
ここでd(メートル)は送信機−受信機間の隔たりであり、b(dB)及びnはパスロスパラメータであり、絶対パスロスはl=10(L/10)で与えられる。
図1Aは基地局(3G通信システムでは「ノードB」(NB)として知られている)、中継ノード(RN)及びユーザ装置(UE)を有するシングルセル2ホップ無線通信システムを示す。信号がダウンリンク(DL)で基地局から宛先ユーザ装置(UE)へ中継ノード(RN)を介して伝送される場合には、基地局はソース装置(S)を構成し、ユーザ装置は宛先装置(D)を構成する。通信信号がアップリンク(UL)でユーザ装置(UE)から中継ノードを経て基地局に伝送される場合には、ユーザ装置がソース装置を構成し、基地局が宛先装置を構成する。中継ノードは中間装置(I)の一例であり:ソース装置からの信号を受信する受信機と;その信号を又はそれから導出したものを宛先装置へ送信する送信機を有する。
以下の表1はマルチホップ伝送システムにおける様々なリンクで伝送された信号のパスロス計算値のいくつかの具体例を与え、そのリンクはソースから宛先(SD)、ソースから中間(SI)及び中間から宛先(ID)である。ここでb及びnはリンクの各々で同じままであるように仮定されている。
Figure 0004973683
表1
上記の計算例は、間接的なリンクで体験する絶対パスロスの合計SI+IDは直接的なリンクSDで体験するパスロスより少ないことを示す。言い換えればそれは次のように書ける:
L(SI)+L(ID)<L(SD) (B)
従って単一の伝送リンクを2つの短い伝送セグメントに分割することは、パスロス及び距離の間の非線形関係を引き出す。数式(A)を用いたパスロスの簡易な理論分析により、全体的なパスロスの減少(及び信号強度及びデータスループットにおける改善又は利益)は、ソース装置から宛先装置へ直接的に伝送されるのではなく、中間装置(例えば、中継ノード)を介してソース装置から宛先装置へ信号が伝送される場合に達成されることが理解できる。実現されるならばマルチホップ通信システムは送信機の送信電力を潜在的に削減可能にする。これは、電磁放射に晒されることを減らすだけでなく干渉レベルの低減効果をももたらす。
明らかに、パスロス及び距離の間の非線形関係に起因して、ソース及び宛先に対する中間装置の位置は、ソース及び宛先間の直接的な即ちシングルホップの伝送に比較して、マルチホップ伝送が有するポテンシャルゲインに決定的に影響する。このことはマルチホップ伝送で達成される理論的ゲインのグラフ表現を示す図2Aに示され、図2Aはソース装置及び宛先装置間の中間装置の相対的な規格化された位置に対する全パワーロス(dB)をプロットしている。
先ず、ソース及び宛先間の直接的なリンクの線上に中間ノードが位置している場合(この場合、経路延在因子(s)=1である)を考えると、ポテンシャルゲインは、中間点から離れてソース装置へ又は宛先装置へ向かうにつれて減少することが理解できる。同様に中間装置の位置が直接リンクの線上から離れるにつれて、2つの伝送セグメントの合計の全経路長が伸びるにつれて(経路延在因子をs=1.1,s=1.2等のように増やすにつれて))、理論的ゲインのグラフ領域が再び減少していることが分かる。
しかしながらマルチホップ通信システムの適用性を検査するために実行されたシミュレーションは、意外にもデータスループットの低いゲインを示した。実際、経験するゲインはパスロスの数式Aに基づく簡易な分析で示唆されるポテンシャルゲインを大きく下回る。その結果、信号範囲の拡張性、ソース及び宛先間での信号伝送に要する全送信電力を潜在的に削減できること、及びマルチホップでなかったならば到達できないノードへの接続性等の観点からマルチホップシステムが示す潜在的な利点にもかかわらず、無線システムオペレータはマルチホップネトワークを実現することを思いとどまっている。
予測されるゲインとシミュレーションされたゲインの間にそのような不一致が存在する理由の1つは、前者の予測が、パスロスパラメータb及びnが全てのリンクで同じであるとする仮定に基づくことである。つまり実際には、これらの値は、中継ノードの高さと比較したソース装置及び宛先装置のアンテナ高さに起因して変化する。かくて更に現実的な値のテーブルが以下の表2に与えられる。表中3GPPの項で示される値は、中間装置のアンテナ高さがおおよそソース及び宛先装置でのアンテナ高さの間のどこかにあることを考慮のうえ、3GPPで使用されるモデルを適用することで得られたものである。UoBの項で示される値はブリストル市における典型的な配備に基づいてブリストル大学で行われたモデリングから導出されたものである。
Figure 0004973683
表2
図2Bには、表2のパスロスパラメータを用いたグラフ(全パスロス対規格化された中継ノード位置)が示されている。理論的な中継ノードの位置を調整しながら全パスロスを計算するために、より現実的なパスロスパラメータ群が使用される場合には、図2Aの完全な「釣り鐘形状」は得られないことが理解できる。実際、グラフの領域は減少している。中継ノード又はユーザ装置の位置の比較的小さな変化は、通信リンクにおける絶対パスロスの変化を招き、受信装置における通信信号の品質にかなりの影響を与えることが分かる。従って、達成されるゲインがマルチホップ伝送により得られる場合には、ソース及び宛先間の直接的な伝送に比較して、中間装置又は中継ノードの位置は重要である。
しかしながら現実世界で遭遇しそうなパスロスパラメータのより正確な考慮に基づいて予測を行っても、マルチホップシステムのシミュレーションは、予想されるゲインと一致しないという結果を示した。
本発明の課題は、マルチホップ通信システムでのデータスループットを改善することである。
開示される発明によるリレー装置は、
ソース装置から受信した無線信号又は該無線信号から導出された信号を宛先装置に対して送信するするリレー装置において、
該宛先装置から、該リレー装置から受信した無線信号の第1受信品質を受信する受信部と、
該ソース装置から受信した無線信号の第2受信品質と、該第1受信品質とに基いて、該ソース装置に対する送信電力の変更要求を送信部から該ソース装置に送信させるとともに、該宛先装置へ送信する無線信号の送信電力制御を行う制御部と、
を備えたことを特徴とするリレー装置である。
当然に、宛先装置で実際に受信される通信信号は、ソース装置から送信された通信信号でもよいし、それから導出された通信信号でもよいことが理解されるであろう。
無線通信システムのシングルセル/中継モデルを示す図である。 無線通信システムの2セル/中継モデルを示す図である。 パスロスの数式(A)に基づくマルチホップ通信システムで達成される理論的なゲインのグラフ表現を示す図である。 パスロスの数式(A)に基づくマルチホップ通信システムで達成される理論的なゲインのグラフ表現を示す図である。 本発明の第1形態を用いる第1アルゴリズムを示す図である。 本発明の第1形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である。 本発明の第1形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第1形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第2形態を用いる第1アルゴリズムを示す図である。 本発明の第2形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である。 本発明の第3形態を用いる第1アルゴリズムを示す図である。 本発明の第3形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である。 本発明の第3形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第3形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第3形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第3形態を用いる基地局の一部を示す図である。 本発明の第4形態を用いる第1アルゴリズムを示す図である。 本発明の第4形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である(その1)。 本発明の第4形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である(その2)。 本発明の第4形態を用いる基地局の一部を示す図である。 本発明の第5形態を用いる第1アルゴリズムを示す図である。 本発明の第5形態を用いる第1アルゴリズムを示す図である。 本発明の第5形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である。 本発明の第5形態を用いる第2アルゴリズムを示す図である。 本発明の第5形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第5形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第5形態を用いる通信システムの一部を示す図である。 本発明の第6形態の第1実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第1実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第1実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第2実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第2実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第2実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第2実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第3実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第4実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第6形態の第4実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の第1実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の第1実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の第2実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の第2実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の別の実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の別の実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の別の実施例によるアルゴリズム例を示す。 本発明の第7形態の別の実施例によるアルゴリズム例を示す。 マルチホップ通信システムが非再生的中継ノードを有しFDD二重化を用いる場合のソース送信電力及び中間送信電力間の関係を示す図である。 マルチホップ通信システムが非再生的中継ノードを有しFDD二重化を用いる場合のソース送信電力及び中間送信電力間の関係を示す図である。 マルチホップ通信システムが非再生的中継ノードを有しTDD二重化を用いる場合のソース送信電力及び中間送信電力間の関係を示す図である。 マルチホップ通信システムが非再生的中継ノードを有しTDD二重化を用いる場合のソース送信電力及び中間送信電力間の関係を示す図である。 RN送信電力の関数として最適なNB送信電力を示す図である。 RN送信電力の関数として最適なNB送信電力を示す図である。 RN送信電力の関数として最適なNB送信電力を示す図である。 シングルホップシステムで観測されるものと比較した、マルチホップシステムのユーザにより観測されるスループットの平均ゲインの変動を示すグラフである。 シングルホップシステムで観測されるものと比較した、マルチホップシステムのユーザにより観測されるスループットの平均ゲインの変動を示すグラフである。 RN送信電力の関数として最適なNB送信電力を示す図である(ソース及び宛先装置間の通信リンクは、より短いマルチホップリンクに比較して3dBの利得を有することが仮定されている。)。 本発明の実施例によるアドホックネットワークを示す図である。
本発明の一形態は、ソース装置から1以上の中間装置を経て宛先装置に至る、通信信号を送信する方法を提供し、前記ソース装置及び中間装置の各々は、通信信号を前記宛先装置へ向かう通信方向で送信する送信機を有し、前記宛先装置及び中間装置の各々は、通信信号を又はそこから導出された信号を受信する受信機を有し、前記方法は、i)前記宛先装置で受信された前記通信信号の品質を表す指標(パラメータ測定値等も含む);及びii)前記又は各々の中間装置で受信された前記通信信号の品質の測定値;の間で実質的にバランスをとる又は維持するように、1以上の送信機に割り当てられるリソースの測定値を又は測定値の変化を判定する。
リンク各々にわたるデータのスループットが等しくなるように又はほぼ等しくなるように、本発明の好適実施例は、マルチホップシステムの各受信機で受信される通信信号の品質測定値の「均衡−バランス(balance)」を維持する又は達成しようとする。好ましくは、判定手段が装置に割り当てられたリソースの変化を判定し、その装置は本発明を利用する通信システムの通信信号を送信し、中間装置で受信される通信信号の品質と宛先装置で受信される通信信号の品質との間の実質的な不均衡を減らす又は防ぐ(即ち、実質的な「バランス」を達成又は維持する。)。以下の説明では、品質の指標の一例としてを品質の測定値として説明する。
好ましくは、宛先装置及び/又は中間装置の各々は、宛先装置で又は場合によっては中間装置でそれぞれ受信される通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該システムは:
i)前記宛先装置により導出されたインジケータ及び/又は中間装置各々により導出されたインジケータにおける所望値からの変位を検出するインジケータ変化検出手段;
ii)そのような変化の検出後に、1以上の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、前記インジケータを前記所望値に近づける判定手段;
を更に有する。
代替的に又は付加的に、前記判定手段は、前記宛先装置により導出された或るインジケータの変化の検出後に、i)中間装置の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値変化を判定し(該中間装置から前記宛先装置は通信信号を受信する)、又はii)中間装置及びソース装置の又は各々の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値変化を判定する。
本発明を利用する通信システムで不均衡が存在することは、宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値と中間装置で受信された通信信号の品質の測定値との直接的な比較により明らかにされる。或いは不均衡はマッピング関数により比較がなされた場合に明らかにされてもよい。従って等しい値の測定値が均衡したシステムに対して等しいとしない状況が存在してもよいし、同様に異なる値の測定値が均衡したシステムに等しいとされてもよい。
システムを最適化するために、及び/又は中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値とを実質的に均衡させるために、本発明の実施例はマルチホップシステムの配備に先だって使用されてよいことが想定される。全てのリンクにわたる通信信号品質の測定値の「バランス」を達成及び維持するために、 本発明の実施例は既存のマルチホップシステムで実現されてよいことも想定される。かくて本発明は、宛先装置のRSS、QoS又はSINRのインジケータと中間装置でのRSS(受信信号強度)、QoS(サービス品質)又はSINR(信号対干渉プラス雑音比率)のインジケータとの間で実質的な「均衡(バランス)」を確立するマルチホップ通信システムで使用されてよい。有利なことに送信機に割り当てられるリソースは、マルチホップシステムで通信信号を受信する或る装置に関し、ターゲット受信信号品質に関して初期に最適化される。これは通常的には宛先装置である。かくて、有利なことに、宛先装置で受信された通信信号の品質のターゲット受信信号品質からの変位測定値のインジケータ(=「ターゲットからの変位」インジケータ)は、本発明の実施例によりシステムが最適される場合に最小化される。そして、ターゲットインジケータからの変分における変化(正でも負でもよい)が検出された場合、例えば通信信号の品質が悪化した又は改善された場合に、或いは装置に設定されるターゲットが変わった場合に、ターゲットインジケータからの変分は増加する。この場合、有利なことに、所望値からのターゲットインジケータからの変分の導出を検出可能にする本発明の実施例は、ターゲットインジケータからの変分を所望値に近づける。
本発明を利用するマルチホップ通信システムのシミュレーションは、信号が宛先装置に直接手伝送されるシステムでかなりのゲインを実証することを示した。実際、本発明の好適実施例を検査するために実行されたシステムレベルのシミュレーション結果は、本発明により「バランス」のとられた通信システムは、マルチホップ伝送に関する希望を満たし、データスループットの改善をもたらすよう期待できることを示す。
本発明の好適実施例により実証される改善されたスループットに関する説明は、それらがマルチホップシステムで必要とされる絶対送信電力の削減を可能にすることが確信される。これは以下で更に詳細に説明される。
説明済みの原理から始めると、単一の直接的な伝送リンクを2つの短い伝送リンクに分けることで、信号が受ける全体的なパスロスの削減が達成される。ソース装置から少なくとも1つの中間装置を経て宛先装置へ通信信号を伝送するのに必要な全送信電力は、ソース装置及び宛先装置間で通信信号を直接的に伝送するのに要するものより少ない。従って、宛先装置(及びひょっとすると中間装置も)が最少の又は「ターゲット」の信号品質を受信することを保証するのに、より少ない送信電力しか必要とされない。送信電力について何の調整もなされなかったならば、かなりの余分な送信電力(即ち、宛先装置及び/又は中間装置で良好な又はターゲットの品質を達成するのに必要なものを超える送信電力)が生じる結果となる。ソース装置及び宛先装置間での直接通信と比較して、マルチホップ通信で達成されるゲインを更に増やすようにはせず、この過剰な送信電力は単に干渉レベルを増やし、通信品質の劣化を招く。劣化はマルチホップシステムのポテンシャルゲインを弱める傾向をもたらし、これは以前に考察されたマルチホップ通信システムの貧弱なシミュレーション結果を説明する。
更に(例えば)2ホップシステムにわたる全体的なスループットは:中間装置で受信されるデータパケット数及び宛先装置で受信されるデータパケット数の低い方によって制限される。受信機で受信されたデータパケット数は、その受信機で終端する通信リンクの品質に依存する。これは例えば特定の通信リンクでの受信機における、サービス品質(QoS)の測定値(例えば、スループット)、受信信号強度(RSS)の測定値又は信号対干渉プラス雑音比率(SINR)の測定値によって反映される。かくて実際上マルチホップシステム中の最低品質の通信信号を受信する受信機が、データパケット伝送に関する「ボトルネック」(障害)を形成し、これによりマルチホップシステム内の他のリンクにおけるデータ伝送容量を浪費する。送信機に割り当てられたリソースの増加は、その最低品質の通信信号を改善するようには機能せず、余分なリソース割り当ての結果になる。従ってそのシステムパフォーマンスでは更なる劣化が生じる。これは図21A及び21Bに示され、これらはソース装置(NB)の送信電力に関し、シングルホップシステムで観測されたものと比較した、2ホップシステムのユーザによって観測された平均パケットスループットのゲイン変化をプロットしている。各グラフは4つのプロットを含み、各々は中間装置の異なる送信電力に関連する。基地局の送信電力が最適点を超えて増やされると、より多くの信号エネルギの放出であるにも関わらず、ゲインの顕著な劣化が生じることが理解できる。
従って、本発明の好適実施例でなされる改善は、宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値と中間装置で受信された通信信号の品質の測定値との間の如何なる不均衡でも実質的に減らされる又は防がれることを保証するようにする本発明の様々な手法に帰することが理解できるであろう。かくてデータパケットのスループットを改善しない且つ干渉レベルを増やすようにしか機能しない余分なりソース割り当てが最小化される。
最適化されていないマルチホップシステムでは、「不均衡(imbalance)」(即ち、宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値と中間装置で受信された通信信号の品質の測定値との相違)を招くおそれを生じさせる多数の様々なイベントが存在する:
i)リンクの一方で生じるパスロスが変化する。これはそのリンクに関する送信機及び受信機の一方又は双方の位置変化に起因し、又は送信機及び受信機間で生じる環境状態や干渉レベルの変化に起因するかもしれない。
ii)通信信号を受信する装置はターゲットRSS、ターゲットQoS又はターゲットSINRを有するのが通常的である。これは通常的にはネットワークプロバイダにより設定され、通信システムや受信装置の特性に依存して又は送信されるデータのタイプに依存して変わってもよい。移動電話機又は他のユーザ装置のターゲットRSS/SINR/QoSは変化してよく、ターゲットの如何なる変化も、送信装置の送信電力を調整することで対処され、その調整は宛先装置で受信された通信信号の品質のターゲット受信信号品質からの変化測定値(即ち、「ターゲットからの変化」)を最小化するようになされる。マルチホップシステムの場合には、或る受信装置のターゲットの変化に対処する際に、或る装置の送信電力を単に調整したのではシステム内の不均衡を招いてしまう。
本発明の実施例は、i)中間装置及び宛先装置間のパスロス変化に起因して生じるインジケータの導出に応答して;又はii)装置によって設定されるターゲット品質の変化に続いて生じる潜在的な不均衡に応答して、通信信号を受信する装置によって導出された品質インジケータを所望値に近づけることに関連するよう考えられる。
マルチホップ通信システムでバランスを達成又は維持するために、調整される多数の様々なリソースタイプが存在する。これらは、システムの送信機で割り当てられる送信電力、送信帯域、アンテナ数、符号化率、変調方式等を含む。帯域はスケジューリング時間間隔内でリンクに割り当てられる物理的な送信ビット数として定義される。通信システム内での「バランス」を達成又は維持するため、帯域量を調整する手段を有する通信システムの場合、割り当てられる実際のリソースはその通信システムに使用されるチャネルアクセス法に依存する。例えば時分割多重接続(TDMA)システムでは、帯域は、受信機と通信するために、送信機の送信に割り当てられるタイムスロット数又は時間長を変えることによって調整される。時間長が長ければ長いほど又は使用されるスロット数が多ければ多いほど、特定の通信リンクに割り当てられる帯域は多くなる。同様に(直交)周波数分割多重接続(OFDMA/FDMA)システムの場合には、帯域割り当ては周波数帯域キャリア又はキャリア数の割り当てによって決定される。更に各キャリアに割り当てられる周波数量は変更されてもよい。最後にCDMAシステムの場合には、帯域は、利用可能なコード数−即ち特定のコードに使用される拡散率−を変えることで調整可能であり、そのコードはソース及び宛先間で通信するのに使用されてよい。どのリソース割当法も、送信電力の場合と同様な手法で、ソースから宛先へ伝送可能なデータレートを効果的に制御する。
マルチホップシステムで通信信号を受信する装置によって導出される品質インジケータ間の実質的な均衡を維持するために、送信電力の割り当てを利用する本発明の様々な実施例が説明される。更に本発明の実施例はマルチホップシステムを最適化する手法をもたらし、受信機で設定される如何なるターゲット品質も実質的に維持され、各リンクにわたるデータのスループットは実質的に等しくなる。
決定手段は制御手段の一部を形成し、制御手段はシステムの一部を形成し、システムは最終的に装置に対する特定のリソースの割り当てを指令する命令をその装置に発行する責務を負う。しかしながら制御手段は、例えば特定の装置の最大リソース割り当てに関する条件に合わなかった場合には必要とされなくてもよい。或いは、決定手段は制御手段と同じ装置内に又は異なる装置内に別個のエンティティとして用意されてもよい。好ましくは制御手段は基地局に用意される(基地局は3G通信システムでは「ノードB」として知られている。)。この形態は、維持される送信電力設定に関するセントラル化された制御を促し、中継局で必要とされる処理を最小化する点で有利である。これはネットワークの管理をより簡潔にする中央エンティティ内で制御を行うので、無線システムのオペレータに有利である。更に、万一中継局が不具合を生じた場合には、制御が基地局(ノードB)で行われることに起因して、集約的な測定がオペレータにより可能である。更に、中間装置での処理が最少に維持されることは、仮に中間装置が移動装置や遠隔装置であった場合に、電力消費を減らしてバッテリ寿命を延ばす観点から有利である。
本発明の第1形態の例は、基地局(ソース)から宛先ユーザ装置へ1以上の中間装置を介してダウンリンク(DL)で伝送されるデータスループットを改善するために、不均衡又は潜在的な不均衡に応じる手法を提供し、その不均衡は上記のイベントの結果として生じ、宛先装置によって導出された品質インジケータを所望値からずらす。標準的な通信システムではダウンリンクはNB及びUE間のリンクである。マルチホップの場合、DLは通信がUEに向かう方向のリンクを示す(例えば、RNからUE、RNからUE側のRN、及びNBからRNである。)。
本発明の第1形態の例はダウンリンク伝送の場合に使用され、ソース装置は基地局の一部であり、その基地局は中間装置を介して通信信号を宛先装置に電送する。
本発明の第1形態の例によれば、基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、基地局は中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信し、宛先装置は宛先装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該システムは:
i)宛先装置により導出されるインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
ii)基地局に設けられ、第1計算手段を有する制御手段であって、そのような変化の検出に続いて、中間装置の新たな送信電力又は中間装置及び基地局の新たな送信電力を計算し、新たな計算値はa)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らし;又はb)生じる不均衡を実質的に防ぐところの制御手段;を有する。
有利なことに、本発明の第1形態の第1の例は、i)中間装置の新たな送信電力を計算することで、中間装置及び宛先装置間のパスロス変化に起因して生じる不均衡に応答して;又はii)中間装置及びソース装置双方の新たな送信電力を計算することで、宛先装置のターゲット変化に続いて生じる潜在的な不均衡に応答して、宛先装置によって導出されたどのインジケータでも所望値に戻す手法をもたらす。
好ましくは、本発明の第1形態の例が減らす又は防ぐ不均衡は、宛先装置で受信された通信信号の信号対干渉プラス雑音比率の測定値と中間装置で受信された通信信号の信号対干渉プラス雑音比率の測定値との間の差分より成る。
本発明の第2形態によれば、基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、基地局は中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信し、基地局は制御手段を有し、宛先装置及び中間装置の各々は:宛先装置又は中間装置でそれぞれ受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、前記中間装置及び前記宛先装置は前記インジケータを前記制御手段に送信し、前記制御手段は:
i)宛先装置で導出された或るインジケータと中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
ii)そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らす基地局の新たな送信電力を計算する計算手段;を有する。
有利なことに、本形態の例は基地局の送信電力を調整する手法を提供し、宛先装置で受信された通信信号の品質と中間装置で受信された通信信号の品質との間の均衡を維持又は達成しようとし、特に本発明の第2形態の例は有利なことに不均衡に応じる手段を備え、その不均衡は基地局及び中間装置間のパスロスの変化に起因して生じるものである。
本発明の第2形態の例は、ソース装置から基地局へ1以上の中間装置を介してアップリンク(UL)で伝送されるデータスループットを改善するために、不均衡又は潜在的な不均衡に応じる手法を提供し、その不均衡はこれら可能なイベントの結果として生じる。標準的な通信システムではアップリンクはUE及びNB間のリンクである。マルチホップの場合、ULは通信がNBに向かう方向のリンクを示す(例えば、UEからRN、RNからNB側のRN、及びRNからNBである。)。更に本発明の実施例はマルチホップシステムを最適化する手法をもたらし、1以上の受信機で設定される如何なるターゲット品質も実質的に維持され、各リンクにわたるデータのスループットは実質的に等しくなる。
本発明の第2形態の例によれば、ソース装置、基地局及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、ソース装置は中間装置を介して基地局に通信信号を送信し、基地局は基地局で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該システムは:
i)基地局により導出されるインジケータの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
ii)基地局に設けられ、第1計算手段を有する制御手段であって、そのような変化の検出に続いて、中間装置の新たな送信電力又は中間装置及びソース装置の新たな送信電力を計算し、新たな計算値はa)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と基地局で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らし;又はb)生じる不均衡を実質的に防ぐところの制御手段;を有する。
有利なことに、本発明の第2形態の例は、i)中間装置の新たな送信電力を計算することで、中間装置及び基地局間のパスロス変化に起因して生じる所望値からの変化に応答して;又はii)中間装置及び/又はソース装置の送信電力を計算することで、基地局のターゲット変化に続いて生じる潜在的な不均衡に応答する手法をもたらす。
好ましくは、本発明の第2形態の例が減らす又は防ぐ不均衡は、基地局で受信された通信信号の信号対干渉プラス雑音比率の測定値と中間装置で受信された通信信号の信号対干渉プラス雑音比率の測定値との間の差分より成る。
本発明の第2形態の例によれば、ソース装置、基地局及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、ソース装置は中間装置を介して基地局に通信信号を送信し、基地局は制御手段を有し、基地局及び中間装置の各々は:基地局又は中間装置でそれぞれ受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、前記制御手段は中間装置及び基地局各々から前記インジケータを受信し、前記制御手段は:
i)基地局で導出された或るインジケータと中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
ii)そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らすソース装置の新たな送信電力を計算する計算手段;を有する。
有利なことに、本発明の第2形態の例はソース装置の送信電力を調整する手法を提供し、基地局で受信された通信信号の品質と中間装置で受信された通信信号の品質との間の均衡を維持又は達成しようとする。特に本発明の第2形態の例は有利なことに不均衡に応じる手段を備え、その不均衡はソース装置及び中間装置間のパスロスの変化に起因して生じるものである。
第1及び第2形態の場合に、所望値は、システムが実質的に均衡している場合に宛先装置用に導出される通信信号の品質のインジケータ値でもよく、宛先装置用に設定されたターゲットにおけるもの又はそれに近いものである(即ち、宛先装置で受信される通信信号の品質の測定値は、中間装置で受信される通信信号の品質の測定値均衡している。)。かくて本発明の第1及び第2形態の第1実施例は、有利なことに、宛先装置で終端する通信リンクにわたるQoSを、又は宛先装置で受信された通信信号の品質を、宛先装置用に設定されたターゲット値又はそれに近い値に維持するように使用される。そして本発明の第2形態の例は、宛先装置及び中間装置の間でバランスが達成されることを保証するシステムを最適化することを要する。
かくてインジケータ変化検出手段は既に均衡している又は最適化されているシステムで使用されてよいことが理解されるべきである。かくて所望値からの変化は或るイベントに起因して生じ、そのイベントは宛先装置での通信信号の品質測定値の変化をもたらし、先行する中間装置に割り当てられるリソースに必要とされる変化量が決定される。リソース割り当てに必要とされる変化量は第1計算手段で計算される。インジケータの変化がターゲットの変化に起因する場合には、第1計算手段はソース装置の新たな送信電力を計算し、その新たな送信電力は、宛先装置での新たなターゲット品質に起因して生じる不均衡を防ごうとする。ターゲットは変わらないがパスロスは変わり、通信信号の品質が変わる場合には、バランスを維持するために計算手段は中間装置の新たな送信電力を計算することしか要しない。ソース装置及び中間装置間のパスロス変化は、中間装置でのRSS/SINRの変化を招き又はその中間装置で終端する通信リンクにわたるQoSの変化を招き、システム/方法で処理される必要があり、そのシステム等は本発明の第2形態を利用する、或いはインジケータ変化検出手段及び不均衡検出手段双方を利用する。
或いは本発明の実施例はマルチホップ通信システムを最適化するために使用されることが考えられる。かくて第1形態の例は有利なことに宛先装置により設定されるターゲットが維持されることを可能にする。そして第2形態の例はマルチホップシステムを最適化するのに使用されてよい。
第1及び第2形態の不均衡検出手段はパスロス更新手段を有し、パスロス更新手段は、宛先装置及び中間装置からのインジケータ受信後に又は制御手段で受信されたインジケータ(複数)の一方又は双方の変化後に、ソース装置及び中間装置間で並びに中間装置及び宛先装置間で伝送される通信信号が経験するパスロスの測定値を判定する。ソース装置及び中間装置間で伝送される通信信号が経験するパスロスの測定値は、その通信信号が伝送された場合にソース装置の送信電力測定値から判定されることが好ましい。中間装置及び宛先装置間で伝送される通信信号が経験するパスロスの測定値は、その通信信号が伝送された場合に中間装置の送信電力測定値から判定されることが好ましい。中間装置は、中間装置の現在の送信電力を示す送信電力インジケータを、中間装置及び宛先装置間のパスロスを判定するのに使用するパスロス更新手段に送信する。或いは、中間装置の送信電力測定値は、i)最初の時点での中間装置の送信電力測定値及びii)その初期の時点以来生じた中間装置の送信電力変化の情報から判定されてもよい。
好ましくは、第1計算手段による中間装置の新たな送信電力の計算に続いて、中間装置の新たな送信電力がその中間装置の最大送信電力より大きいか否かが判定される。これは命令受信後に中間装置により、又は命令発行前に制御手段により判定されてもよい。好ましくは、新たな送信電力が所与の装置の最大送信電力より大きいことが制御手段により判定された場合に、計算手段はその最大送信電力を超えない第2の新たな送信電力を計算する。
更に制御手段は好ましくは入力信号を受信し、その要求が、宛先装置で導出されたターゲットインジケータからの変化に起因しているか否かを制御手段が判定できるようにし、その変化は宛先装置に設定されたターゲット品質インジケータの変化に起因して生じるものである。その要求が宛先装置で導出されたターゲットインジケータからの変化に起因することが判定されると、第1計算手段は、中間装置の新たな送信電力に基づいて、ソース装置の新たな送信電力を更に計算し、中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間で発生している不均衡を実質的に防ぐようにする。ソース装置の新たな送信電力の計算に従って、好ましくは、基地局の新たな送信電力がソース装置の最大送信電力より大きいか否かを制御手段が判定する。新たな送信電力がソース装置の最大送信電力より大きいと制御手段により判定された場合には、第1計算手段は、その最大値を超えないソース装置の第2の新たな送信電力を計算する。有利なことに、第1計算手段は、ソース装置の第2の新たな送信電力の計算に続いて、中間装置の第2の新たな送信電力を計算し、その電力は、中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間で発生している不均衡を実質的に防ぐようにする。
本発明の第1及び第2形態の例は、宛先装置で導出されたインジケータの所望値からの変化を検出し、そのインジケータと中間装置で導出された同じタイプのインジケータとの間の不均衡を均衡させるように又は防ぐようにしてもよいししなくてもよいことが理解されるべきである。更に、宛先装置で設定されたターゲットからの変化に関するインジケータ変化が、ターゲット変化の結果として検出される場合には(但し、例えば宛先での受信SINRは不変のままである)、宛先装置及び中間装置で導出されたインジケータ間には何らの不均衡もなく(宛先装置でのターゲット変更前にシステムは均衡状態にあったことを仮定している)、制御手段は中間装置及びソース装置双方の送信電力に要求される調整量を計算し、その調整量は生じているSINRの不均衡を防ごうとする。
本発明の別の実施例は異なる状況で生じる又は場合によっては生じるかもしれない不均衡を減らす又は防ぐ。組織されたマルチホップシステム(即ち、その中間装置又はその各々が固定されているもの)で最も生じやすいイベントは、中間装置及び宛先装置間のパスロスが変化すること(宛先装置の位置変化や環境状態の変化に起因するかもしれない)又は宛先装置のターゲットが変化することである。有利なことに、これら双方のイベントは、宛先装置で導出されたインジケータの変化を検出したことをトリガにする本発明の実施例により対処される。好ましくはこれらの実施例は宛先装置のインジケータを常に監視するインジケータ変化検出手段を有する。従って宛先装置で導出される所望値からの如何なる変化や変分も速やかに検出可能である。マルチホップシステム−特に組織化されたマルチホップシステム−を最適化するプロセスに従って、これらの実施例だけでマルチホップシステムに関するバランスを維持するのに充分であるかもしれない。しかしながらソース装置及び宛先装置間のパスロスが変わると(これは、アドホックネットワークでの中間装置の位置変化に起因する、或いはそのリンクにわたる環境状態変化に起因するかもしれない)、その変化は、マルチホップネットワーク中の受信装置の品質インジケータ間の不均衡を検出する実施例によって処理されなければならない。かくてそのような状況が万一生じた場合に対処できる通信システムを用意することが望ましい。かくて本発明の実施例によれば、インジケータ変化検出手段及び判定手段に加えて、中間装置は、その中間装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、中間装置及び宛先装置の各々は導出された或るインジケータを制御手段に送信し、制御手段は:
i)宛先装置で送出された或るインジケータと中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
ii)そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らすソース装置の新たな送信電力を計算する第2計算手段;を更に有する。
宛先装置のターゲット変化が、中間装置及び宛先装置間のパスロスの実質的な同時変化によって収容される場合が生じ得る。かくてインジケータ変化検出手段が宛先装置に備えられ、その宛先装置は中間装置の送信電力を変えるための要求を制御手段に送信する場合には、そのような状況が発生した場合に、中間装置の送信電力を変更する如何なる要求も宛先装置によって生成されない。これはそのシステムで不均衡を招き、その不均衡は不均衡検出手段で検出される必要がある。なぜなら宛先装置の新たなターゲットは(偶然に)適合しているが、ソース装置の送信電力に対応する変更は何らなされていないからである。この比較的まれな状況は従って(周期的に動作する)インジケータ変化検出手段及び不均衡検出手段双方を用意する通信システムで処理される。そして中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値とを均衡させるために、第2計算手段は基地局の送信電力に必要な変化量を計算する。
本発明の第1形態の更なる例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムは基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有し、基地局は通信信号を中間装置を介して宛先装置に送信し、当該方法は:
i)宛先装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを宛先装置で導出するステップ;
ii)宛先装置で導出されたインジケータの所望値からの変化を検出するステップ;
iii)そのような変化の検出に続いて、中間装置の新たな送信電力、又は中間装置及び基地局の新たな送信電力を計算するステップであって、新たな送信電力はa)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らす;又はb)生じている不均衡を実質的に防ぐところのステップ;を有する。
本発明の第1形態の更なる例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムは基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有し、基地局は通信信号を中間装置を介して宛先装置に送信し、当該方法は:
i)宛先装置で又は中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを、宛先装置及び中間装置の各々で導出するステップ;
ii)宛先装置で導出されたインジケータ及び中間装置で導出されたインジケータの間の不均衡を検出するステップ;
iii)そのような変化の検出に続いて、不均衡を実質的に減らす基地局の新たな送信電力を計算するステップ;を有する。
本発明の第1形態の更なる例によれば、少なくとも1つの中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信する基地局が提供され、当該基地局は:
i)宛先装置から及びインジケータ変化検出手段からインジケータを受信し、インジケータの所望値からの変化を検出する受信手段(インジケータは宛先装置で受信された通信信号の品質を示す);
ii)中間装置の新たな送信電力を宛先手段から受信する受信手段;
iii)宛先装置から受信した或るインジケータの変化の検出に続いて、又は場合によっては宛先装置からの要求の受信に続いて、中間装置の新たな送信電力、又は中間装置及び基地局の新たな送信電力を計算する第1計算手段を有する制御手段;を有し、その新たな送信電力は、a)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と基地局で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らし;又はb)生じている不均衡を実質的に防ぐ。
好ましくは基地局の受信手段は更に宛先装置からのインジケータを受信し、そのインジケータは宛先装置で受信された通信信号の品質を表し、その基地局は:
i)宛先装置から受信した或るインジケータ及び中間装置から受信した或るインジケータの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;を更に有し、
前記制御手段は、そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らす基地局の新たな送信電力を計算する第2計算手段を更に有する。
本発明の第1形態の更なる例によれば、少なくとも1つの中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信する基地局が提供され、制御手段を備える当該基地局は:
i)宛先装置及び中間装置各々から1以上のインジケータを受信する受信手段(インジケータは宛先装置又は中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質を示す);
ii)宛先装置から受信した或るインジケータ及び中間装置から受信した或るインジケータの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iii)そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らす基地局の新たな送信電力を計算する計算手段;を有する。
本発明の第2形態の更なる例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムはソース装置、基地局及び少なくとも1つの中間装置を有し、ソース装置は通信信号を中間装置を介して基地局に送信し、当該方法は:
i)基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを基地局で導出するステップ;
ii)インジケータの変化を検出するステップ;
iii)そのような変化の検出に続いて、中間装置の新たな送信電力、又は中間装置及びソース装置の新たな送信電力を計算するステップであって、新たな送信電力はa)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らす;又はb)生じている不均衡を実質的に防ぐところのステップ;を有する。
本発明の第2形態の別の例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムはソース装置、基地局及び少なくとも1つの中間装置を有し、ソース装置は通信信号を中間装置を介して基地局に送信し、当該方法は:
i)基地局で又は中間装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを、基地局及び中間装置で導出するステップ;
ii)基地局で導出された或るインジケータ及び中間装置で導出された或るインジケータの間の不均衡を検出するステップ;及び
iii)そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らすソース装置の新たな送信電力を計算するステップ;を有する。
本発明の第2形態の別の例によれば、少なくとも1つの中間装置を介してソース装置から送信された通信信号を受信する基地局が提供され、当該基地局は:
i)当該基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;又は
ii)インジケータ導出手段により導出された或るインジケータの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
iii)そのような変化の検出に続いて、中間装置の新たな送信電力、又は中間装置及びソース装置の新たな送信電力を計算する第1計算手段を有する制御手段であって、その新たな送信電力は、a)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と基地局で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らし;又はb)生じている不均衡を実質的に防ぐところの制御手段;を有する。
好ましくは基地局は入力信号を受信し、要求が、基地局で導出されたターゲットインジケータからの変分の変化に起因しているか否かを制御手段が判定できるようにし、その要求は宛先装置に設定されたターゲット受信信号品質の変化に起因して生じる。更に制御手段は或る命令を中間装置及び/又はソース装置に発行し、その命令は、中間装置の送信電力及び/又はソース装置の送信電力を、第1計算手段によって計算された新たな送信電力に従って変えるよう指令する。
好ましくは基地局は中間装置からインジケータを受信するインジケータ受信手段を更に有し、そのインジケータは中間装置で受信した通信信号の品質を表し、基地局は基地局で導出された或るインジケータと中間装置から受信した或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段を更に有し;及び/又は制御手段は第2計算手段を有し、第2計算手段は、そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らすソース装置の新たな送信電力を計算する。好ましくは不均衡検出手段はパスロス更新手段を有し、パスロス更新手段はソース装置及び中間装置の間で並びに中間装置及び基地局の間で伝送される通信信号が経験するパスロスの測定値を判定する。
本発明の第2形態の別の例によれば、少なくとも1つの中間装置を介してソース装置から送信された通信信号を受信する基地局が提供され、当該基地局は:
i)基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)中間装置から1以上のインジケータを受信する受信手段(インジケータは中間装置で受信された通信信号の品質を表す);
iii)基地局で導出された或るインジケータと中間装置から受信された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iv)そのような不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らすソース装置の新たな送信電力を計算する第2計算手段を有する制御手段;を有する。
本発明の第1及び第2形態の実施例は、再生的な又は非再生的な中継方式の何れが使用されてもよいという利点を有する。更に本発明の実施例はセントラル化された制御の恩恵を受ける。
上記の第1及び第2形態は、インジケータが所望値に合うようにするために又は各受信機で導出されるインジケータを実質的に均衡させるために、必要とされる送信電力の明示的な計算を実行することを要する。関連する装置の送信電力の調整を促すことで、明示的な計算(変化の度合い又は不均衡の度合いに関する計算)の必要性を回避する形態がここで議論される。
本発明の第3形態の実施例は、基地局(ソース)から宛先ユーザ装置へ1以上の中間装置を介してダウンリンク(DL)で伝送されるデータスループットを改善するために、不均衡又は潜在的な不均衡に応じる手法を提供する。標準的な通信システムではダウンリンクはNB及びUE間のリンクである。マルチホップの場合、DLは通信がUEに向かう方向のリンクを示す(例えば、RNからUE、RNからUE側のRN、及びNBからRNである。)。更に本発明の実施例はマルチホップシステムを最適化する手法をもたらし、受信機で設定される如何なるターゲット品質も実質的に維持され、各リンクにわたるデータのスループットは実質的に等しくなる。
本発明の第3形態の第1実施例によれば、基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、基地局は中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信し、宛先装置は宛先装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該システムは:
i)基地局に設けられた制御手段;
ii)宛先装置により導出されるインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
iii)そのような変化の検出に続いて、中間装置の送信電力の変更を決定する判定手段(その変更はインジケータを所望値に近づける);を有し、判定手段は、中間装置の送信電力の変更要求を制御手段に送信する要求送信手段を有する。
有利なことに、本発明の第3形態の第1実施例は、i)中間装置及び宛先装置間のパスロス変化;又はii)中間装置の送信電力に必要とされる変更を判定することで、宛先装置のターゲット変化に起因する、宛先装置によって導出されたインジケータの所望値からの変化に応答する手法をもたらす。有利なことに、要求される送信電力の変化は、インジケータ変化検出手段で検出される変化度合いに関連する。
好ましくは制御手段は、中間装置の送信電力の変更要求の受信後に、中間装置の送信電力の変更を指令する命令を中間装置に発行する。中間装置は好ましくはそのような命令を基地局の制御手段から受信する命令受信手段を有する。中間装置は、そのような命令の受信後に、命令に従って送信電力を変更する。好ましくは制御手段は入力信号を受信する入力受信手段を有し、その入力信号は、中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を示す。制御手段が、そのような不均衡の存在することを示す入力信号の受信後に、中間装置の送信電力に必要な変更がそのような如何なる不均衡をも増やす傾向にあることを判定したならば、制御手段は、中間装置の送信電力のその変更要求を無視する。
本発明の第3形態の第2の例によれば、基地局、宛先装置及び中間装置を有する通信システムが提供され、基地局は中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信し、宛先装置及び中間装置の各々は、宛先装置又は中間装置でそれぞれ受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、中間装置及び宛先装置は基地局のインジケータ受信手段にインジケータを送信し、当該システムは:
i)宛先装置で導出された或るインジケータと中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
ii)不均衡検出手段によるそのような不均衡の検出に続いて、そのような不均衡を減らす基地局の送信電力に要求される変更を決定する、基地局に備わる決定手段;を有する。
本発明の第4形態の例は、ソース装置から基地局へ1以上の中間装置を介してアップリンク(UL)で伝送されるデータスループットを改善するために、不均衡又は潜在的な不均衡に応じる手法を提供し、その不均衡は上記の可能なイベントの結果として生じる。標準的な通信システムではアップリンクはUE及びNB間のリンクである。マルチホップの場合、ULは通信がNBに向かう方向のリンクを示す(例えば、UEからRN、RNからNB側のRN、及びRNからNBである。)。更に本発明の実施例はマルチホップシステムを最適化する手法をもたらし、1以上の受信機で設定される如何なるターゲット品質も実質的に維持され、各リンクにわたるデータのスループットは実質的に等しくなる。
本発明の第4形態の第1例によれば、ソース装置、中間装置及び基地局を有する通信システムが提供され、ソース装置は中間装置を介して基地局に通信信号を送信し、基地局は基地局で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該通信システムは:
i)基地局に設けられた制御手段;
ii)基地局により導出される或るインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
iii)そのような変化の検出に続いて、中間装置の送信電力の変更要求を決定する判定手段(その変更はインジケータを所望値に近づける);を有し、判定手段は、中間装置の送信電力の変更要求を制御手段に送信する要求送信手段を有する。
有利なことに、本発明の第4形態の第1実施例は、i)中間装置及び基地局間のパスロス変化;又はii)宛先装置及びソース装置の新たな送信電力を計算することで、基地局のターゲット変化に起因する、基地局によって導出されたインジケータの所望値からの変化に応答する手法をもたらす。有利なことに、要求される送信電力の変化は、インジケータ変化検出手段で検出される変化度合いに関連する。
好ましくは第4形態の制御手段は、中間装置の送信電力の変更要求の受信後に、中間装置の送信電力の変更を指令する命令を中間装置に発行する。有利なことに制御手段は入力信号を受信する入力信号受信手段を有し、その入力信号は、中間装置の送信電力の増加が禁止されるか否かを制御手段が判定できるようにする。従って中間装置の送信電力に要求される変更が送信電力の増加を含む場合であって、中間装置の送信電力の増加が禁止されていることが制御手段により確認された後には、制御手段はその要求を無視する。しかしながら、中間装置の送信電力に要求される変更が送信電力の増加を含む場合であって、中間装置の送信電力の増加が禁止されないことが制御手段により確認された後には、制御手段は中間装置の送信電力の変更を指令する命令を中間装置に発行する。中間装置は好ましくはそのような命令を基地局の制御手段から受信する命令受信手段を有する。好適実施例によれば、中間装置は、中間装置の最大送信電力に基づいて、その中間装置が命令に従って送信電力を変更できるか否かを判定する。そして中間装置はその命令に従って送信電力の変更を実行できないことを確認した場合には、中間装置は、その中間装置で実行できるように中間装置の送信電力の変更内容を修正する。中間装置はその要求に従って又は場合によっては修正された要求に従って、中間装置の送信電力の変更を引き起こす。
本発明の第4形態によれば、ソース装置、中間装置及び基地局を有する通信システムが提供され、ソース装置は中間装置を介して基地局に通信信号を送信し、基地局及び中間装置の各々は:基地局又は中間装置でそれぞれ受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該通信システムは:
i)基地局で導出された或るインジケータと中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;
ii)不均衡検出手段によるそのような不均衡の検出に続いて、不均衡を減らすソース装置に要求される変更を決定する決定手段;
iii)変更の決定に続いて、ソース装置の送信電力の変更を指令する命令をソース装置に発行する、基地局に設けられた制御手段;を有する。
有利なことに、本形態の第4形態の第2実施例はソース装置の送信電力を調整する手法を提供し、基地局で受信された通信信号の品質と中間装置で受信された通信信号の品質との間の均衡を維持又は達成する。不均衡はソース装置及び中間装置の間のパスロスの変化に起因するかもしれない。或いは不均衡は、基地局のターゲット品質インジケータの変化に応答する第4形態の第1実施例を利用する通信システムの動作に続いて生じるかもしれない、なぜなら(中間装置の送信電力を変更することで)ターゲットインジケータからの変分を当初の測定値に戻すと、中間装置及び基地局の品質インジケータはもはやバランスしていないからである。
好ましくはソース装置は、送信電力を増やす命令の受信後に、ソース装置の最大送信電力に基づいて、その命令を実行できるか否かを判定する。命令を実行できないことをソース装置が確認すると、ソース装置は、不均衡を減らそうとする送信電力の修正された変更内容を決定し、修正された変更内容を実行する。更に制御手段は好ましくは、送信電力を増やす命令をソース装置に発行した後に、中間装置によって導出されるインジケータをモニタする。ソース装置の送信電力の変更がその要求に従って実行できない場合には、制御手段は中間装置の送信電力をどのように増やすことも以後禁止する。中間装置の送信電力の増加が禁止された場合であって、中間検出手段で何の不均衡も以後検出されなかった場合には、制御手段は中間装置の送信電力を以後増やすことを許容する。中間装置の送信電力の増加が禁止された場合であって、不均衡検出手段で以後不均衡が検出され、基地局の制御手段が、送信電力を減らす命令をソース装置に発行する場合には、制御手段は中間装置の送信電力を以後増やすことを許容する。更に中間装置の送信電力の増加が禁止された場合であって、不均衡検出手段で以後不均衡が検出され、基地局の制御手段が、送信電力を増やす命令(ソース装置で実行可能な命令)をソース装置に発行する場合には、制御手段は中間装置の送信電力を以後増やすことを許容する。
有利なことに本発明の第3及び第4形態の例はソース装置の送信電力を調整する手法を提供し、宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値と中間装置で受信された通信信号の品質の測定値との間で均衡状態に実質的に戻す又はその状態を達成する。
更に有利なことに本発明の実施例は送信電力の設定をセントラル化された制御で行う恩恵を受ける。
インジケータ変化検出手段を有する第3及び第4形態の実施例だけで中間装置及び宛先装置間のパスロス変化に従ってマルチホップシステムに関するバランスを復元できるかもしれない。しかしながら上述したようにソース装置及び中間装置間のパスロスが変化した場合には(これはアドホックネットワークの中で中間装置の位置が変化したこと、又はそのリンクにわたって生じる環境状態の変化に起因するかもしれない)、これは、不均衡検出手段を用意し且つソース装置の送信電力を調整する第3及び第4形態の実施例により取り扱われる必要がある。更に宛先装置で設定されたターゲット品質の変化に従ってマルチホップ通信システムに対するバランスを戻すために、中間装置及びソース装置の双方が調整されることを要する。従って宛先装置のターゲット品質インジケータの変化を取り扱うために、インジケータ変化検出手段及び不均衡検出手段双方を含む通信装置が有利である。好ましくは不均衡の検出は周期的に実行される。インジケータ導出手段及び判定手段を有する通信システムを用意する第3及び第4形態の好ましい例によれば、中間装置はインジケータ導出手段を備え、中間装置から受信した通信信号の品質のインジケータを導出することが望ましく、その中間装置及び宛先装置はインジケータを制御手段に送信し、通信システムは更に:宛先装置及び中間装置のインジケータ間で不均衡を検出する不均衡検出手段;を有し、前記制御手段は、不均衡検出手段によるそのような不均衡の検出後に、そのような不均衡を減らすソース装置の送信電力に要求される変更を決定する。上述したように、宛先装置のターゲット変化が、中間装置及び宛先装置間のパスロスの実質的に同時変化によって適合させられる状況が生じるかもしれない。この比較的希な状況は、インジケータ変化検出手段及び不均衡検出手段双方を含む実施例によって処理可能である。
本発明の第3形態の例によれば、基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムで伝送を行う1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、基地局は通信信号を中間装置を介して宛先装置に送信し、基地局は制御手段を有し、当該方法は:
i)宛先装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを宛先装置で導出するステップ;
ii)宛先装置で導出されたインジケータの所望値からの変化を検出するステップ;
iii)中間装置の送信電力に要求される変更(前記インジケータを前記所望値に近づけるような変更)を決定するステップ;及び
iv)中間装置の送信電力に要求される変更のために、制御手段に要求を通知するステップ;を有する。
本発明の第3形態の例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムは基地局、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有し、当該方法は:
i)宛先装置又は中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを、宛先装置及び中間装置で導出するステップ;
ii)基地局のインジケータ受信手段にインジケータを送信するステップ;
iii)宛先装置及び中間装置のインジケータの間の不均衡を検出するステップ;
iv)そのような不均衡をへらすのに必要な基地局の送信電力の変更を決定するステップ;を有する。
本発明の第3形態の別の例によれば、1以上の中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信する基地局が提供され、当該基地局は:
i)インジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化導出手段及び宛先装置からインにケータを受信する受信手段(インジケータは、宛先装置で受信された通信信号の品質を示す);又は
ii)中間装置の送信電力を変える要求を宛先装置から受信する受信手段(その要求は、宛先装置で受信された通信信号の品質のインジケータの所望値からの変更を示す);及び
iii)宛先装置から受信した或るインジケータの変化の検出の後に、又は場合によっては宛先装置からの要求の受信後に、中間装置の送信電力に要求される変更を決定する決定手段(その変更はインジケータを所望値に近づける);を有する。
本発明の第3形態の例によりもたらされる基地局は:i)制御手段;ii)決定手段及び制御手段;又はiii)インジケータ変化検出手段、決定手段及び制御手段を有する。
好ましくは本発明の第3形態を利用する基地局は:
i)宛先装置及び中間装置各々で導出された1以上のインジケータを受信するインジケータ受信手段(インジケータは、宛先装置又は中間装置各々で受信された通信信号の品質を示す);
ii)宛先装置及び中間装置のインジケータ間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iii)不均衡検出手段によりそのような不均衡を検出した後に、そのような不均衡を減らすのに必要な基地局の送信電力の変更を決定する、基地局に用意された制御手段;を有する。
本発明の第3形態の更なる例によれば、マルチホップ通信システムで1以上の中間装置を介して宛先装置に通信信号を伝送する基地局が提供され、当該基地局は:
i)宛先装置及び中間装置各々で導出された1以上のインジケータを受信するインジケータ受信手段(インジケータは、宛先装置又は中間装置各々で受信された通信信号の品質を示す);
ii)宛先装置及び中間装置のインジケータ間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iii)不均衡検出手段によりそのような不均衡を検出した後に、そのような不均衡を減らすのに必要な基地局の送信電力の変更を決定する、基地局に用意された決定手段;を有する。
マルチホップ通信システムで1以上の中間装置を介してソース装置から信号を受信する宛先装置が提供され、当該宛先装置は:
i)宛先装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを受信するインジケータ受信手段;及び
ii)或るインジケータの所望値からの変分を検出するインジケータ変化検出手段;を有する。
中間装置も提供され、当該中間装置は:
i)基地局から通信信号を受信する受信手段;
ii)通信信号又はそれから導出された信号を宛先装置に送信する送信手段;
iii)送信電力に要求される変更のための要求を宛先装置から受信する要求受信手段;及び
iv)その要求又はそれから導出される要求を基地局の制御手段に送信する送信手段;を有する。好ましくは中間装置は再生中継ノードを有する。
本発明の第4形態の例によれば、マルチホップ通信システムで中間装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムはソース装置、基地局及び少なくとも1つの中間装置を有し、ソース装置は通信信号を中間装置を介して基地局に送信し、当該方法は:
i)基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを基地局で導出するステップ;
ii)基地局で導出されたインジケータの所望値からの変化を検出するステップ;
iii)中間装置の送信電力に要求される変更内容を決定するステップ(その変更内容は、インジケータを所望値に近づける);を有する。
本発明の第4形態の例によれば、マルチホップ通信システムでソース装置の送信電力を制御する方法が提供され、マルチホップ通信システムはソース装置、基地局及び少なくとも1つの中間装置を有し、ソース装置は通信信号を中間装置を介して基地局に送信し、当該方法は:
i)基地局で又は中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを、基地局及び中間装置で導出するステップ;
ii)基地局で導出された或るインジケータと中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出するステップ;
iii)そのような不均衡を減らすのに必要なソース装置の送信電力の変化を決定するステップ;及び
iv)ソース装置の送信電力の変更を指令する命令をソース装置に発行するステップ;を有する。
本発明の第4形態の別の例によれば、1以上の中間装置を介して、ソース装置からの通信信号を受信する基地局が提供され、当該基地局は:
i)当該基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)インジケータ導出手段により導出されたインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
iii)インジケータ変化検出手段によるそのような変化の検出に続いて、インジケータを所望値に近づけるのに必要な、中間装置の送信電力の変更を決定する決定手段(第1決定手段は、中間装置の送信電力を変える要求を制御手段に送信する);
iv)そのような要求を決定手段から受信する制御手段;を有する。
有利なことに基地局の制御手段は入力信号を受信する入力信号受信手段を有し、その入力信号は、中間装置の送信電力の増加が禁止されているか否かを制御手段が判定できるようにする。
好ましくは基地局は:
i)中間装置で導出されたインジケータを受信する受信手段(インジケータは、中間装置で受信された通信信号の品質を示す);
ii)基地局で導出されたインジケータ及び中間装置から受信されたインジケータの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;
を更に有し、決定手段は、不均衡検出手段によりそのような不均衡を検出した後で、そのような不均衡を減らすのに要求されるソース装置の送信電力の変更を決定し、制御手段は、要求される変更の決定後に、ソース装置の送信電力の変更を指令する要求をソース装置に発行する。
本発明の第4形態の別の例によれば、1以上の中間装置を介して、ソース装置からの通信信号を受信する基地局が提供され、当該基地局は:
i)当該基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)中間装置から1以上のインジケータを受信するインジケータ受信手段(インジケータは、中間装置で受信した通信信号の品質を示す);
iii)基地局で導出されたインジケータと中間装置から受信されたインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;
iv)不均衡検出手段によるそのような不均衡の検出後に、そのような不均衡を減らすのに必要なソース装置の送信電力の変化を決定する決定手段;及び
v)変更の決定後に、ソース装置の送信電力の変更を指令する命令をソース装置に発行する制御手段;を有する。
本発明の第3及び第4形態の例は組織化されたマルチホップシステムに特に適しており、そのシステムは、中間装置で受信される通信信号を、中間装置から送信される信号と区別するためにTDD又はFDD二重化を行う再生中継方式を利用する。
制御手段が中間装置に設けられる形態がここで説明される。この形態の特に有利な点は、中間装置に制御手段を設けることに起因して、本発明の実施例がいわゆる「アドホック(ad−hoc)ネットワークに容易に適用可能なことであり、アドホックネットワークでは基地局は存在しなくてよく、どの2つの装置間の接続も、信号を中継(受信及び送信)することができる他の何らかの装置を介して形成される。従ってアドホックネットワーク内の中継ノードの場所は固定されなくてよい。例えば中継ノードの機能は移動ユーザ装置により行われてもよい。更に本発明はUL又はDLのデータ伝送に使用されてよい。
本発明の第5形態の実施例は、基地局(ソース)から宛先ユーザ装置へ1以上の中間装置を介してダウンリンク(DL)で又は宛先装置から基地局へのアップリンク(UL)で伝送されるデータスループットを改善するために、不均衡又は潜在的な不均衡に応じる手法を提供する。標準的な通信システムではダウンリンクはNB及びUE間のリンクである。マルチホップの場合、DLは通信がUEに向かう方向のリンクを示す(例えば、RNからUE、RNからUE側のRN、及びNBからRNである。)。標準的な通信システムではアップリンクはUE及びNB間のリンクである。マルチホップの場合、ULは通信がNBに向かう方向のリンクを示す(例えば、UEからRN、RNからNB側のRN、及びRNからNBである。)。更に本発明の実施例はマルチホップシステムを最適化する手法をもたらし、1以上の受信機で設定される如何なるターゲット品質も実質的に維持され、各リンクにわたるデータのスループットは実質的に等しくなる。
本発明の第5形態の第1例によれば、ソース装置、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、ソース装置は中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信し、宛先装置は宛先装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出し、当該通信システムは:
i)中間装置に設けられる制御手段;
ii)宛先装置により導出されるインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
iii)そのような変化の検出後に、宛先装置により導出されたインジケータを所望値に近づけるのに、中間装置の送信電力の変更を決定する決定手段;を有し、その決定手段は、中間装置の送信電力の変更のための要求を制御手段に送信する要求送信手段を更に有する。
有利なことに、本発明の第5形態の例は、i)中間装置及び宛先装置間のパスロス変化;又はii)中間装置及び/又はソース装置の送信電力に必要とされる変更を判定することで、宛先装置のターゲット変化に起因する、宛先装置によって導出されたインジケータの所望値からの変化に応答する手法をもたらす。有利なことに、要求される送信電力の変化は、インジケータ変化検出手段で検出される変化度合いに関連する。
好ましくは制御手段は、中間装置の送信電力の変更要求の受信後に、中間装置の最大送信電力に基づいて、中間装置が要求を満たすことができることを確認する。必要であれば、修正された要求が導出される。好ましくは制御手段は入力信号を受信し、その入力信号は中間装置の送信電力の増加が禁止されているか否かを制御手段が判定できるようにする。決定手段から受信した要求が送信電力の増加に関連している場合であって、中間装置の送信電力の増加が禁止されていることが制御手段により確認された後には、制御手段はその決定手段からの要求を無視し、中継装置の送信電力に何の変更もなされないようにする。
本発明の第5形態の第2例によれば、ソース装置、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが提供され、ソース装置は中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信し、宛先装置及び中間装置の各々は:宛先装置又は中間装置でそれぞれ受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該通信システムは:
i)中間装置に設けられた制御手段;
ii)宛先装置で導出されたインジケータと中間装置で導出されたインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iii)不均衡検出手段によるそのような不均衡の検出に続いて、そのような不均衡を減らすソース装置の送信電力に要求される変更を決定する決定手段;を有し、前記制御手段は変更の決定に続いて、ソース装置の送信電力の変更を指示する命令をソース装置に発行する。
有利なことに、本発明の第5形態の第2実施例はソース装置の送信電力を調整する手法を提供し、宛先装置で受信された通信信号の品質と中間装置で受信された通信信号の品質との間の均衡を実質的に回復又は維持しようとする。不均衡はソース及び中間装置間のパスロスの変化に起因して生じるかもしれない。或いは不均衡は、宛先装置のターゲット品質インジケータの変化に応答する第5形態の第1実施例を利用する通信システムの動作に続いて生じるかもしれない。なぜなら(中間装置の送信電力を変えることで)ターゲットインジケータを当初の測定値に戻すと、中間装置及び宛先装置の品質インジケータはもはや均衡していないであろうからである。
好ましくはソース装置は、送信電力を増やす命令の受信後に、ソース装置の最大送信電力に基づいて、その命令を実行できるか否かを判定する。命令を実行できないことをソース装置が確認すると、ソース装置は、不均衡を減らそうとする送信電力の修正された変更内容を決定し、修正された変更内容を実行する。
有利なことに第5形態の制御手段は、送信電力を増やす命令をソース装置に発行した後に、ソース装置の送信電力がその命令に従って変更されているか否かを確認するために、中間装置により導出されるインジケータをモニタする。その命令に従ってソース装置の送信電力の変更が実行されていなかったことが確認されると、制御手段は中間装置の送信電力のどんな増加も以後禁止するように動作する。有利なことにこれはソース装置の最大送信電力に達した場合に、中間装置の送信電力は更には増やされないことを保証する。ソース装置は送信電力を更に増やすことはできないことに起因して、更に増やそうとすることは不均衡を悪化させるからである。
解除される禁止に関する多数のイベントが存在する。中間装置の送信電力の増加が禁止され且つ不均衡検出手段で以後不均衡が一切検出されなかったならば、制御手段装置は、中間装置の送信電力の増加を以後許容する。中間装置の送信電力の増加が禁止され且つ不均衡検出手段で不均衡が検出され、送信電力を減らすことを要求する命令を中間装置がソース装置に発行するならば、制御手段は、中間装置の送信電力の増加を以後許容する。中間装置の送信電力の増加が禁止され且つ不均衡検出手段で不均衡が検出され、送信電力を増やすこと(ソース装置によって実行可能である)を要求する命令を中間装置がソース装置に発行するならば、制御手段は、中間装置の送信電力の増加を以後許容する。
本発明の第5形態の例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムはソース装置、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有し、ソース装置は通信信号を中間装置を介して宛先装置に送信し、中継装置は制御手段を有し、当該方法は:
i)宛先装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを、宛先装置で導出するステップ;
ii)宛先装置で導出されたインジケータの所望値からの変分を検出するステップ;
iii)中間装置の送信電力に要求される変更のための要求を制御手段に発行するステップ(その変更は宛先装置で導出されたインジケータを所望値に近づける);を有する。
本発明の第5形態の別の例によれば、マルチホップ通信システムで通信信号を送信する1以上の装置の送信電力を制御する方法が提供され、その通信システムはソース装置、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有し、当該方法は:
i)宛先装置で又は中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを、宛先装置及び中間装置で導出するステップ;
ii)宛先装置で導出されたインジケータと中間装置で導出されたインジケータとの間の不均衡を検出するステップ;
iii)そのような不均衡を減らすのに要求される、ソース装置の送信電力の変更を決定するステップ;及び
iv)ソース装置の送信電力の変更を指令する命令をソース装置に発行するステップ;を有する。
本発明の第5形態の別の例によれば中間装置が提供され、当該中間装置は、ソース装置から又は先行する中間装置から通信信号を受信する受信手段と、通信信号を又は通信信号から導出された信号を宛先装置へ又は後続の中間装置へ送信する送信手段とを有し、当該中間装置は:
i)制御手段;
ii)宛先装置から又は場合によっては後続の中間装置からインジケータを受信し、インジケータの所望値からの変分を検出するインジケータ受信手段であって、前記中間装置の後であって宛先装置の前で通信信号を受信し、前記インジケータは宛先装置又は後続の中間装置で受信した通信信号の品質を示すところのインジケータ受信手段;又は
iii)宛先装置から又は場合によっては後続の中間装置からインジケータを受信し、前記中間装置の後であって宛先装置の前で、中間装置の送信電力を変更するための通信信号を受信する受信手段;及び
iv)宛先装置からのインジケータの変化の検出後に又は宛先装置からの要求の受信後に、宛先装置で導出されたインジケータを所望値に近づけるのに必要な中間装置の送信電力の変更を決定する決定手段;を有し、前記決定手段は、中間装置の送信電力の変更要求を制御手段に送信する。
好ましくは第5形態の制御手段は、宛先装置から又は場合によっては後続中間装置からの要求受信後に、中間装置が要求を満たし得ることを確認する。好ましくは制御手段は入力信号を受信し、その入力信号は中間装置の送信電力の増加が禁止されているか否かを制御手段が判定できるようにする。宛先装置から受信した要求が送信電力の増加に関連している場合であって、中間装置の送信電力の増加が禁止されていることが制御手段により確認された後には、制御手段はその要求を無視し、中間装置の送信電力に何の変更もなされないようにする。
好ましくは第5形態の中間装置は、その中間装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを導出する。中間装置は:
i)宛先装置により又は場合によっては後続中間装置により導出された或るインジケータと当該中間装置で導出された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;
ii)不均衡検出手段によるそのような不均衡の検出後に、そのような不均衡を減らす、ソース装置の送信電力の変更を決定する決定手段;を有し、制御手段は、該変更の確認後に、ソース装置の送信電力の変更を指令する命令をソース装置に発行するソース命令手段を有する。
本発明の第5形態の例によれば中間装置が提供され、当該中間装置は、ソース装置から又は先行する中間装置から通信信号を受信する受信手段と、通信信号を又は通信信号から導出された信号を宛先装置へ又は後続の中間装置へ送信する送信手段とを有し、当該中間装置は:
i)中間装置で受信した通信信号の品質のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)中間装置から又は場合によっては後続中間装置から、宛先装置によって又は後続中間装置によって受信された通信信号の品質のインジケータを受信し、前記中間装置の後であって宛先装置の前で通信信号を受信する受信手段;
iii)中間装置により導出されたインジケータと宛先装置又は場合によっては後続装置から受信されたインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;
iv)不均衡検出手段による不均衡の検出後に、ソース装置又は場合によっては先行中間装置の送信電力の変更を決定する決定手段であって、先行中間装置は当該中間装置の前であってソース装置の後で通信信号を受信し、前記変更はそのような不均衡を減らすところの決定手段;
v)前記変更の決定後に、ソース装置又は場合によっては先行中間装置に、ソース装置又は先行中間装置の送信電力の変更を指示する命令を発行する命令手段;を有する。
本発明の一実施例により提供される通信システムは複数の中間装置を有し、その各々は本発明の第1形態を利用する。そして受信手段は、a)宛先装置から又は場合によっては後続中間装置からインジケータを受信し、インジケータの所望値からの変化分を検出し、後続中間装置は当該中間装置の後であって宛先装置の前で通信信号を受信し、インジケータは宛先装置又は後続中間装置で受信された通信信号の品質を示し、又はb)宛先装置から又は場合によっては後続中間装置から要求を受信し、後続中間装置は当該中間装置及び宛先装置の間に位置し;及び決定手段は、そのような変化分の検出後に、又は宛先装置からの要求の受信後に、宛先装置により導出されたインジケータを所望値に近づけるのに必要な、中間装置の送信電力の変更を決定する。
本発明の第2形態の例によれば、ソース装置、宛先装置及び複数の中間装置を有する通信システムが提供され、ソース装置は通信信号を各中間装置を介して宛先装置に送信し、中間装置の各々は第5形態の例に従う中間装置より成る。この場合において:
i)受信手段は、a)宛先装置から又は場合によっては後続中間装置からインジケータを受信し、インジケータの所望値からの変化分を検出し、後続中間装置は当該中間装置の後であって宛先装置の前で通信信号を受信し、インジケータは宛先装置又は後続中間装置で受信された通信信号の品質を示し、又はb)宛先装置から又は場合によっては後続中間装置から要求を受信し、後続中間装置は当該中間装置の後であって宛先装置の前で通信信号を受信し;
ii)決定手段は、そのような変化分の検出後に、又は場合によっては宛先装置からの要求の受信後に、宛先装置により導出されたインジケータを所望値に近づけるのに必要な、中間装置の送信電力の変更を決定する。
本発明の一実施例により提供される通信システムは複数の中間装置を有し、その各々は本発明の第5形態又は第2形態を利用する。
本発明の第3、第4及び第5形態の例は、基地局及び中間装置の送信電力を明示的に計算せずに、基地局及び中間装置の送信電力を相対的に調整することで、中間装置及び宛先装置での品質インジケータを調整し、好ましくは、再生型の中継ノードを使用し、中継ノードでは受信信号はビットレベルでデコードされ、ハード判定が行われる。再生型中継ノードは、ソース装置から送信された通信信号を受信し、新たな信号をマルチホップ通信システム中の次の局に送信する前にビットレベルで信号をデコードする(次の局は、宛先UEかもしれないし、別の中間装置かもしれない。)。本発明の目的は、マルチホップシステムのリンク各々にわたるスループットが等しくなるように、送信装置各々でリソース割り当てを設定することである。スループットは特定の通信リンクの受信機で導出される品質インジケータの関数であるので、マルチホップリンクにわたるスループットを均衡させるためには、各ノードでの受信品質インジケータは釣り合っていなければならない、ということになる。再生的中継の場合には、例えば所与の装置でのSINRは、他のどのノードのSIRNの関数でもない。当然にこれは全てのノードで同じSINRパフォーマンスであることを仮定している。かくて、システムが実質的に均衡すること及び宛先装置でのターゲットSINRが満たされることを保証するため、所要SINRを保証することができ、所要SINRは、実際のSINR及び所要SINR間の差分に対する送信電力を単に調整することで達成可能である。更にターゲットSINRが或る装置で変わる場合に、全てのノードで、必要な変更に関する手法で送信電力を調整することができる。従って実際の送信電力を計算する必要は一切無く、有利なことに本発明の実施例の演算負担は軽い。中間装置−中継ノード−の機能は移動電話機や他のユーザ装置によって提供されてよいことが予想される。
第3、第4及び第5形態の場合には、「所望値」は宛先装置により導出された通信信号の品質のインジケータの値でよく、その値はシステムが実質的にバランスしている場合に宛先装置によって設定されたターゲット値と同一の又はそれに近い値である(即ち、宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値は、中間装置で受信された通信信号の品質の測定値とバランスがとれている場合の値である。)。本発明の第1形態の例は、有利なことに、宛先装置によって受信された通信信号の品質を、宛先装置によって設定されたターゲット値又はそれに近い値に維持するために使用される。従って本発明の第2形態の例は、宛先装置及び中間装置間で達成される均衡を保証するシステムを最適化するために必要になるかもしれない。
かくて、インジケータ(指標)変化導出手段は、既にバランス状態にある或いは最適化されたシステムで使用されてよいことが理解されるべきである。かくて所望値からの変化量(宛先装置での通信信号品質測定値の変化によるイベントに起因して生じる)が検出され、先行する中間装置に割り当てられるリソースに要求される変更が決定される。
本発明の様々な形態が以下に説明され、それらは各リンク間で帯域の割当を利用し、そのリンク各々にわたるサービス品質(QoS)のインジケータ間の実質的なバランスを達成又は維持する。かくてこれらの形態によれば、ソース装置、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムが用意され、そのソース装置及び各中間装置の各々は、宛先装置に向かう通信方向で通信信号又はそこから導出された信号を送信する送信機を有し、宛先装置及び中間装置の各々は、通信信号又はそこから受信された信号を受信する受信機を有し、当該通信システムは:
i)1以上の受信機で経験したサービス品質のインジケータを導出するQoS導出手段;及び
ii)送信機の1以上に割り当てられる帯域の測定値の変更又は測定値を決定する決定手段;を有し、その変更は、宛先装置で経験したQoSの測定値と中間装置の少なくとも1つで経験したQoSの測定値との間のバランスを実質的に達成又は維持しようとするものである。
本発明の第6形態によれば、決定手段が基地局に関連する部分に用意される。ダウンリンク伝送の場合に、基地局はソース装置を構成する。アップリンク伝送の場合に、基地局は宛先装置を構成する。従って第6形態の実施例は、マルチホップシステムのリンク各々に割り当てられる帯域の中央制御による恩恵を受ける。
本発明の第7形態によれば、決定手段は、中間装置の少なくとも1つに関連する部分に用意される。かくて第7形態の実施例はそれ故に、マルチホップシステムの各リンクに割り当てられる帯域の集約されていない又は「分散された(distributed)」制御による恩恵を受ける。そして第7形態の実施例はアドホックネットワークに容易に適用可能であり、そこでは基地局は存在しなくてよく、どの2つの装置間の接続も、信号を中継(受信及び送信)することができる他の如何なる装置によってでも形成される。かくてアドホックネットワークでの中継ノードの位置は固定されなくてよく、中継ノードの機能は例えば移動ユーザ装置によって実行されてよい。第7形態の実施例は通信信号のUL伝送でもDL伝送でも使用されてよい。
第6及び第7実施例では、通信信号の品質インジケータ(QoS)は所与の通信リンクに関してQoS導出手段によって導出されてよく、その導出手段は、i)QoSインジケータが導出される通信リンクの受信機に関連して;ii)QoSインジケータが導出される通信リンクの送信機に関連して;又はiii)QoSインジケータが導出される通信リンクの送信機でも受信機でもない他の装置に関連してもよい。i)又はii)の場合に、QoS導出手段は、受信機で又は送信機でローカルに取得された測定値をそれぞれ利用してそのリンクに渡るサービス品質の直接的インジケータを決定する。iii)の場合に、QoS導出手段は、受信機/送信機で作成された測定値を利用してそのリンクにわたるサービス品質の間接的インジケータを決定し、QoS導出手段に報告される。QoSインジケータはローカルな報告された測定値の組み合わせから導出可能でもある。
例えば中継ノード(中間装置として機能する)及び宛先装置間で伝送されるダウンリンク通信信号の場合に、QoSインジケータはユーザ装置で導出され、又はUE/RNでなされた直接的測定によって送信する中継ノードで遠隔的に導出されてもよい。或いはQoSインジケータは、先行する中継ノードに関連するQoS導出手段によって(通信システムが2より多くのリンクを有する場合)又は基地局に関連するQoS導出手段によって、受信機/送信機で作成された測定値を利用して導出可能であり、QoS導出手段に報告される。
QoSインジケータが直接的に導出される場合には(関連する受信機で又は関連する送信機で遠隔的に)、スループットは、毎秒毎に又はスケジューリングインターバル毎に良好に受信されたビット数を記録することで直接的に判定可能である。ディレイは連続的に受信される一連のパケット間で時間を監視することで判定可能である。ジッタは受信されるパケット間の時間変動によって判定可能である。
特定の受信機に関するQoSインジケータが間接的に導出されてよい場合には、これは、QoSインジケータがはんて意されるリンクの実効スループットをモニタする手段と共に遠隔装置を用意することで達成されてよい。リンクのQoSインジケータは多くの手法で導出されてよい。例えば:
(a)受信機でのSINR、そのリンクで使用される変調及び符号化方式、チャネル状態、送信機で使用される符号化タイプ更にはそのリンクで伝送されるビット数を知ることで、エラーレートを計算することができ、達成されるスループットを決定でき、必要なQoSインジケータに到達できる。例えば、QoSインジケータが次式で定義されるとする:
QoSindicator=f(スループット,遅延,ジッタ) (C)
ここで、スループットは次式で定義される
スループット=b・(1-Pe)/t (D)
ここで、bは長さtの特定の伝送期間に伝送されるビット数であり、Peはエラーで受信されるビットの確率(ビットエラーレート(BER))であり、PeはSINR、変調及び符号化方式の関数である:
Pe=f(MCS,SINR,チャネル,符号化タイプ) (E)
ここで、MCSは変調及び符号化方式であり、数式(E)にリスとされる変数及びPe間のマッピングを決定するために、リンクレベルシミュレーションが一般に行われる。
従ってPeが数式(E)中の変数の情報から決定可能ならば、数式(D)を用いてスループットを計算でき、従ってQoSインジケータを決定できる、ということになる。
(b)ARQ又はHARQプロセスが管理される場合に、パケット送達確認(ACK)が送信機又は装置で受信されるレートを監視することで、パケットが良好に受信されるレートを知ることができる。各パケットに関連するビット数は既知なので、単に所与の期間tにわたって良好に送達確認された(ACK)ビット数を蓄積することによってスループットを決定可能である:
スループット=送達確認済みのビット数/t (F)
ACKの受信によって遅延及びジッタを監視することもできる。例えば、送信キューに入るパケットエントリとパケット受信によるACKの受信との間の時間を観察することで、遅延を判定することができる。更に、キューに入るエントリと各パケットについてのACK受信の間の遅延の変動を観察することで、ジッタを決定できる。
インジケータ変化が、宛先で受信された通信信号の品質がターゲットからずれるようなパスロスの変化に起因するならば、上記の第1実施例は、有利なことに、先行する中継装置の送信電力を調整することでそのシステムに対するバランスをとる。第1実施例は、新たなターゲットが達成されるように、中間装置の送信電力を調整するために有利に使用されるが、インジケータ変化が宛先装置で設定されたターゲット品質の変化に起因するならば、マルチホップシステムでの他の送信機の送信電力の対応する変化を決定することでバランスをとるために、上記形態の対応する第2実施例が必要とされる。
上記の形態又は以下のどの形態でも、中間装置は好ましくはソース装置により送信された信号を受信する受信機;及び受信した信号又はそれから導出された信号を宛先装置に送信する送信機を有する。中間装置で受信した通信信号を中間装置から送信する通信信号と分離するための信号の二重化は、周波数分割二重化(FDD)又は時分割二重化(TDD)でもよい。1以上の中間装置は好ましくはいわゆる中継ノード(RN: relay node)又は中継局(RS: relay−station)から構成される。意図される最終的宛先装置でない中継ノードは信号を受信し、その信号を別のノードに送信し、信号が意図される宛先に向かって進行するようにできる。中継ノードは、受信信号がビットレベルにデコードされてハード判定を行う再生タイプでもよい。受信したパケットに誤りが発見された場合には、再送が要求され、従ってRNはARQ又はH−ARQの機能を組み込んでいる。ARQ又はH−ARQは再送要求及び以後の再送信号の受信を管理する受信技法である。一端パケットが良好に受信された場合には、RNに組み込まれた何らかの無線リソース管理法に基づいて、宛先装置に向けて再送が計画される(スケジューリングされる)。或いは中継ノードは非再生タイプでもよく、その場合データは中継ノードで増幅され、その信号が次の局に転送される。中間装置又は中継ノードの機能は移動電話機や他のユーザ装置に備わってよいことが想定される。
中間装置として再生的中継が使用される本発明の第3、第4及び第5形態の例のみが実際に動作していたが、それらは明示的な計算の実行を必要とせずに送信電力を比較的簡易に決定する点で有利である。送信電力は、有利なことに、インジケータ変化検出手段で検出されたインジケータの変化度合いに対して関連する送信機の送信電力を調整することで決定され、変化を受けたインジケータを所望値に戻し、それにより受信SINRを均衡させる。同様に、第6及び第7形態の実施例は、インジケータ変化検出手段によって検出される変位の程度を考察することで、必要とされる帯域の変更の決定を当てにする。
本発明の何らかの形態を利用する基地局で、本発明の何らかの他の形態を利用する中有乾燥地で又は本発明の何らかの他の形態を利用する宛先装置で実行される通信方法が提供される。
どの実施例でも、通信信号を受信する受信機又は装置により導出される品質インジケータの1つは、その受信機で受信された通信信号の強度測定値(例えば、RSS)を含む。代替的に又は付加的に、受信機で導出されたインジケータの1つは、その装置で受信された通信信号の信号対干渉プラス雑音比率(SINR)の測定値でもよいし、或いは受信装置に設定されたターゲット受信信号品質からの、その装置で受信された通信信号の品質の変分の測定値でもよい。ターゲットからの変分インジケータは、ターゲットRSSからの変分、SINRからの変分、又はRSS及びSINRの組み合わせに基づくターゲットからの変分でもよい。
本発明を利用するマルチホップ通信システムの中で通信装置の受信機で受信された通信信号の品質のインジケータは、受信機で経験されるサービス品質(QoS)のインジケータでもよい。QoSインジケータは1つ又は多数のメトリックより成り、そのメトリックの各々は所与の通信リンクで経験される特定のサービス品質を示す。例えばQoSは単独のインジケータより成り、それは例えばスループットの測定値(即ち、ユーザスループット又はパケットスループット)、パケット遅延の測定値、ジッタの測定値(即ち、パケット遅延の変動)又はパケットエラーレートの測定値(受信したパケットがエラーである確率)でもよい。これらの個々のメトリック各々は、送信機及び受信機間の通信リンクで経験されるQoSを表し、本発明のマルチホップ通信システムのQoSインジケータを形成してよい。
或いは、QoSインジケータはこれらのメトリックの1より多くを含んでもよい。かくてQoSの複合的な定義がなされてもよく、QoSは各自に適用される何らかの様々な重みと共にこれらの入力メトリックの全部又は一部の関数でもよい。例えば要求されるより少ないスループット(即ち、ターゲットより低い)は、QoSをもたらし、例えばインターネットでファイルを伝送する時間に反映されたり、ウエブページを閲覧する速度に反映されたり、映像ストリーミングの品質に反映される。要求されるより長い遅延は、相互サービスを悪くし、音声又は映像コールの長い遅延を招いたり、或いはオンラインゲームで良くない経験をするかもしれない。ジッタは、バーストをスムーズにするのにより長いバッファリングを要するので、インタラクティブサービスに影響を及ぼすかもしれないし、ストリーミングサービス(即ち、映像ダウンロード又はブロードキャスト)にも影響するかもしれない。更にQoSが特定の通信リンクに関して要求されるものより大きかったならば、ユーザに関する帯域量を減らし、通信リソースを他のユーザに開放することが望ましいかもしれない。
本発明の第6及び第7形態の実施例は、リンク各々にわたる帯域割当を使用し、リンク各々のサービス品質(QoS)のインジケータ間の実質的なバランスを維持又は達成する。
上述したように、所与の送信機に割り当てられる帯域は、通信システムで使用されるチャネルアクセス法に依存する。帯域は或る何らかのスケジューリング又は送信間隔の中で、より多くの又はより少ない送信リソース(ビット)を送信機に単に割り当てることで調整されてよい。
本発明の実施例は如何なる多重アクセス技術をも用いる無線通信システムで実行されてよく、その多重アクセス技術は、限定ではないが、周波数分割多重アクセス(FDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)及び直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)を含む。CDMAシステムの場合には、全ての送信は同一周波数帯域で行われ、各送信には固有のチャネリゼーションコードが割り当てられ、Gp因子は送信信号を拡散するのに使用される拡散率又は符号長を表し、或いは処理利得としても知られている。直交拡散コードの場合には、高々Gp個のチャネルが同時送信に利用可能である。
計算を行う本発明の実施例で使用される実際の計算は、可能な多数の手法で導出されてよい。マルチホップネットワーク中の受信要素各々でのSINRの考察に基づく或る導出法が後述され、その導出法は、様々な配備状況について、マルチホップネットワークを構成する送信要素の最適な送信電力を計算するための可能な多数の解を導出する。マルチホップネットワークの受信機での通信信号品質の他の種類の測定値を考察することで及びそれらの測定値を均衡させる本発明の原理を考察することで、代替的な解が導出されてよいことを当業者は理解するであろう。
2つのリンク間での伝送を分離するために使用される二重化法、及び本通信システムで使用される中間装置の特徴等に基づいて、様々な計算が計算手段によって実行されることが後に示されるであろう。更に、解(複数)はシングルセルモデル、2セルモデル又は多セルモデルに基づいてよい。
例えば本発明の第1形態の例によれば、それはDL通信を最適化するために使用されることが意図され、以下の計算が実行されてよい。
中間装置が再生的中継ノードを有し、中継ノードで受信された信号を中継ノードから送信される信号と分離するためにFDD二重化法が使用される場合には、基地局の送信電力は有利なことに数式(5)を利用することで見出され、中間装置の送信電力は有利なことに数式(6)を用いて見出される。
中間装置が再生的中継ノードを有し、中継ノードで受信された信号を中継ノードから送信される信号と分離するためにTDD二重化法が使用される場合には、基地局の送信電力は有利なことに数式(7)を利用することで見出され、中間装置の送信電力は有利なことに数式(8)を用いて見出される。
中間装置が非再生的中継ノードを有し、中継ノードで受信された信号を中継ノードから送信される信号と分離するためにFDD二重化法が使用される場合には、基地局の送信電力は有利なことに数式(29)を利用することで見出され、中間装置の送信電力は有利なことに数式(31)を用いて見出される。
中間装置が非再生的中継ノードを有し、中継ノードで受信された信号を中継ノードから送信される信号と分離するためにTDD二重化法が使用される場合には、基地局の送信電力は有利なことに数式(44)を利用することで見出され、中間装置の送信電力は有利なことに数式(47)を用いて見出される。
「ユーザ装置」なる用語は、無線通信システムで使用されるように動作する如何なる装置をも包含することが理解されるべきである。更に本発明は現在知られている技術で使用される用語で主に説明されているが、本発明の実施例は有利なことに如何なる無線通信システムに適用されてもよいことが意図され、そのシステムはソース及び宛先装置間で中継装置を介して通信信号の伝送を促す。
上記のどの例においても、様々な特徴はハードウエアで、1以上のプロセッサで動作するソフトウエアモジュールとして、又はそれら2つの組み合わせで実行されてよい。本発明は、ここで説明されたどの方法でも実行するオペレーティングプログラム(コンピュータプログラム及びコンピュータプログラムプロダクト)や、ここで説明される手法を実行するためのプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な媒体ももたらす。本発明を利用するプログラムはコンピュータ読み取り可能な媒体に格納され、或いは例えばインターネットウエブサイトから提供されるダウンロード可能なデータ信号のような信号形式でもよし、或いは多の如何なる形式でもよい。
本発明を更に理解するため及び本発明を実行してどのように効果が得られるかを説明するために、添付図面が例示的に参照される。
図3を参照しながら、本発明の第1形態を使用する第1アルゴリズム例が説明され、ソース装置はノードB(NB)で構成され、中間装置は中継ノード(RN)で構成され(再生的でも非再生的でもよい)、宛先装置はユーザ装置(UE)で構成される。ユーザ装置は、RSSを連続的に監視し、受信信号強度及び目標の受信信号強度からの変位のインジケータ(指標)を導出する。宛先装置はこれらのインジケータの一方又は双方の変化を検出するインジケータ変化検出手段を備える。ノードBは本発明の第1形態の実施例による第1計算手段を有する制御手段を備える。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム1:パート1
トリガ:NBがRN送信電力の変更要求をUEから受信したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RN送信電力の変更要求 NB UEで導出された変化及びRNを介したNBへの通知
RN送信電力 NB NBでの探知/算出
RN−UE伝搬損失 NB NBでの算出(パート2参照)
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
新たなNB送信電力 明示的な計算 NBで使用される
新たなRN送信電力 明示的な計算 RNに通知されるRN電力の相対的変化
新たなRN送信電力の計算を可能にするため、NB内の制御手段は現在のRN送信電力の情報を要する。この情報を得るために2つの技法が利用可能である:1)NBが最大値に加えてRNの初期送信電力の情報を有し;この情報は固有である或いはRNがNBに接続される場合に通知される。NBは変更命令が発行された場合にRN送信電力を探知する、或いは、2)RNが現在の送信電力をNBに報告し、NBで追跡する必要性を回避する。このアルゴリズムは第1の技法が使用されることを仮定している(なぜなら、通知の複雑さがより少ない恩恵があるからである)。
以下のシーケンスは所望の値(この場合は、目標RSS)からインジケータの導出を検出した後に実行され、NBに備わる第1計算手段が、中間装置で受信される通信信号の品質測定値と宛先装置で受信される通信信号の品質測定値との間の不均衡を実質的に減らす傾向にある中間装置の新たな送信電力;又は生じるその不均衡を実質的に防ぐ中間装置及び基地局の新たな送信電力を計算する。
1.宛先装置がRNにRN送信電力の変更要求送信する;
2.RNがその要求を第1計算手段を有するNBに伝送する;
3.現在のRN送信電力の情報に基づいて、第1計算手段はそのUEによって要求される変更を満足するのに必要な新たなRN送信電力を計算する。NBはRN送信電力の有限性を考慮して、適切に新たな送信電力を調整する;
4.そして:
i)(本発明の第2形態で導出される入力信号で決定されるような)RN−UE伝搬損失で何の変化も生じなかったことが検出されたならば、RN−UE伝搬損失における変化ではなく、UEにおけるターゲットの変化に起因する要求が生成される。この場合、第1計算手段はNBの新たな送信電力も計算する。そしてNBは、NBの送信電力変化が充足され得ること(即ち、最大送信電力を超えないこと)を確認する。最大値を上回る場合には、その電力変更はそうならないように調整される。RN送信電力は均衡が維持されるように再計算される。RNが第1計算手段で計算された新たな送信電力に従って送信電力を調整するように、NBは命令をRNに通知し、NBはRN送信電力変更に合うように自身の送信電力を変更する;或いは
ii)RN−UE伝搬損失の変化が生じたことが検出された場合に、第1計算手段で計算された新たな送信電力に従って送信電力をRNが調整するように、NBは命令をRNに通知する。
上記のアルゴリズムは、RN及びUE間で伝搬ロスが変化する場合及びUEがターゲットRSS又はSINRを修正する場合に何とか対処する。RN送信電力の変更要求が一切生成されないように、NB及びRN間で伝搬ロスが変化する場合、及びUEでのターゲットとRN及びUE間の伝搬ロスとの双方が変化する場合を取り扱うために、本発明の第1形態の別の実施例を実行するアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する。
このアルゴリズムは図4に関連して上述のアルゴリズムに加えて周期的に実行される。或いは、図4に関して説明されるアルゴリズム(即ち、以下のアルゴリズム)が無線マルチホップ通信システムで別個に実行可能である。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム1:パート2
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのRSS NB RNを介したUEからの通知
RNでのRSS NB RNからの通知
NB送信電力 NB 既知
RN送信電力 NB NBで追跡/算出
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
新たなNB送信電力 明示的な計算 NBで使用される
新たなRN送信電力 明示的な計算 RNに通知されるRN電力の相対的変化
伝搬損失 明示的な計算 送信電力及び受信電力の差分から導出され、NBで使用される
このアルゴリズムは、2つのリンクにわたる伝搬損失の第2計算手段による計算を促すために、UE及びRNでの受信信号強度のインジケータがNBに報告されることを仮定している。NBは本発明の第2形態の例による第2計算手段を備える。
1.NBはUE及びRN双方から受信信号強度のインジケータをモニタする。これをRN及びNB送信電力と共に使用し、NB−RN及びRN−UEリンクの伝搬損失を更新する;
2.NB−RN又はRN−UE伝搬損失の変化が検出されると、最適なNB送信電力を計算するために、RN送信電力情報と共に、更新された伝搬損失が第2計算手段で使用される。伝搬損失の変化が一切検出されなかったならば、アルゴリズムのその回の反復は終了する;
3.伝搬損失の変化が検出されると:
i)計算されたNB送信電力が満たされるならば(即ち、NBの最大送信電力を超えないならば)、第2計算手段によって計算された新たな送信電力に従ってRNがその送信電力を調整するように、NBはRNに命令を通知する;或いは
ii)計算されたNB送信電力が満たされなかった場合には、NB送信電力は満たされるものに修正される。そして第2計算手段は最適な均衡を保証する新たなRN送信電力を計算する。第2計算手段によって計算された新たな送信電力に従ってRNがその送信電力を調整するように、NBはRNに命令を通知し、NBはRN送信電力変更に合わせるように自身の送信電力を変える。
本発明の第1形態の例を実行するのに必要なシグナリングを実現する多数の手法が存在し、これらは図5A,Bに示され、図5A,Bは本発明の第1形態を利用する通信システムの一部を示し、同じ機能を提供する部分を示すのに同じ参照番号が使用されている。
図5Aは通信システムを示し、そのシステムでは(不図示の)インジケータ導出手段に加えて、宛先装置はインジケータ変化検出手段(2)を備え、その宛先装置により導出されたインジケータの変化を検出した後に、中間装置の送信電力の変更を決定する要求を送信する。基地局(NB)は要求受信手段(6)及び制御手段(7)を有し、制御手段は第1計算手段(4)を有する。宛先装置から送信された要求は、中間装置に備わる要求中継手段(8)を経て伝送されてもよい。
図5Bは通信システムを示し、そのシステムでは基地局(NB)はインジケータ受信手段(9)と、インジケータ変化検出手段(2)と、第1計算手段を有する制御手段(7)とを有する。
図6を参照しながら本発明の第2形態の例を実行するアルゴリズム例が説明される。図6ではソース装置はユーザ装置(UE)で構成され、中間装置は再生タイプの中継ノード(RN)で構成され、宛先装置は基地局(NB)で構成される。基地局はRSSを継続的に監視し、RSSのインジケータ及び目標RSSからの変分を導出する。基地局はこれらのインジケータの一方又は双方の変化を検出するインジケータ変化検出手段を備える。基地局は本発明の例による第1計算手段を有する制御手段も備える。
NBにより導出されたインジケータの変化に続いて新たなRN送信電力の明示的な計算を可能にするために、NBの制御手段は現在のRN送信電力の情報必要とする。この情報を得るために2つの技法が利用可能であり:1)NBは最大値に加えてRNの初期送信電力の情報を有する;この情報は固定的なものでもよいし、RNがNBに接続される場合に通知されてもよい。そしてNBはRN送信電力を変更する要求が発行されるとその電力を追跡する、或いは2)RNは現在の送信電力をNBに報告し、NBでの追跡の必要性を避けてもよい。このアルゴリズムは第1の技法が使用されることを仮定している(シグナリングの複雑さがより少ない利益があるからである。)。
アルゴリズムの詳細は以下のように要約される:
アップリンクアルゴリズム1:パート1
トリガ:NBでのRN送信電力変更要求
アルゴリズム入力 要求元 原因
RN送信電力の変更要求 NB NBで導出
RN送信電力 NB NBでの探知/算出
UE送信電力 NB NBでの探知/算出
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
新たなRN送信電力 明示的な計算 RNに通知されるRN送信電力の相対的変化
新たなUE送信電力 明示的な計算 RNを介してUEに通知されるUE送信電力の相対的変化
以下のシーケンスは基地局により導出されたインジケータ変化の検出後に実行され、i)中間装置で受信された通信信号の品質測定値及び基地局で受信された通信信号の品質測定値の間の不均衡を実質的に減らし;又は(NB)ii)生じるその不均衡を実質的に防ぐ。
1.NBの制御手段は、RNの送信電力限界を考慮してRNの新たな送信電力を計算する。
2a.基地局のインジケータ変化検出手段で検出された変化が、中間装置及び基地局間の伝搬損失の変化の結果として起こったならば(例えば、SINRのインジケータが変化した場合)、基地局の制御手段はRNの送信電力の変更を指令する命令をRNに送信する;又は
2b.基地局のインジケータ変化検出手段で検出された変化が、その基地局に関するターゲット品質インジケータ群の変化の結果として起こったならば(例えば、ターゲットRSSからの変分インジケータが変化した場合):
i)第1計算手段はソース装置(UE)の新たな送信電力を計算し、その送信電力はRNに関して算出された新たな送信電力に対応するものである。CDMAシステムの場合には、第1計算手段はいわゆる「遠近(near−far)」効果を最小化するように、ソース装置の新たな送信電力計算値を修正する。こうしてUEの送信電力は最適値から増やされる或いは減らされる。その修正はシステムオペレータの要請に依存するであろう。なぜならマルチホップによるパフォーマンスゲインに対する変則的なパワーバランス削減の影響は、複数ユーザの状況下での受信機のパフォーマンス低減に対して重み付けされなければならないからである(全ての受信信号レベルが等しくはないからである。)。
ii)算出された送信電力に合わせるために必要なUEの送信電力の調整がなされ得ることを、NBはUEの最大送信電力を考慮しながら検査する。UEの算出された新たな送信電力が満たされ得ないことが確認されると、第1計算手段はRN及びUE双方について修正された新たな送信電力を計算する。CDMAシステムの場合には、第1計算手段はいわゆる「遠近(near−far)」効果を最小化するように、ソース装置の新たな送信電力計算値を修正する;及び
iii)第1計算手段で計算された新たな送信電力に従ってRN及びUEの送信電力の変更を指令するように制御手段はRN及びUEに命令を発行する。
上述のアルゴリズムはRN及びNB間で伝搬損失が変化する場合や、ターゲットRSSをNBが修正する場合に何とか対処する。上記のアルゴリズムがUEの新たな送信電力を決定しないように、UE及びRN間で伝搬ロスが変化する場合、及びNBでのターゲットとRN及びUE間の伝搬ロスとの双方が変化する場合を取り扱うために、本発明の第2形態の別の例を実行するアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する(図7)。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
アップリンクアルゴリズム1:パート2
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでのRSS NB RNからの通知
RNでのRSS NB NBで監視
RN送信電力 NB NBで探知/算出
UE送信電力 NB NBで探知/算出
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
新たなUE送信電力 明示的な計算 RNを介してUEに通知されるUE電力の相対的変化
新たなRN送信電力 明示的な計算 RNに通知されるRN電力の相対的変化
伝搬損失 明示的な計算 Tx及びRxのパワー差から導出され、NBで使用される
有利なことにアルゴリズムは図6に関して上述されたアルゴリズムと共に実行されてもよい。或いは図7に関して説明される以下のアルゴリズムは無線マルチホップ通信システムで別個に実行可能である。
アルゴリズムは、RNで導出された通信信号の品質(RSS)のインジケータがNBに報告されることを仮定している。NBはRNにより及びNBのインジケータ変化検出手段により導出されたインジケータをモニタし、2つのリンクにわたる第2計算手段による伝搬損失の計算を支援する。NBはRN送信電力及びUE送信電力の情報を必要とし、その情報は2つの技術の一方により得られてもよい:1)NBは最大値に加えてRN/UEの初期送信電力の情報を有し;この情報は固定的でもよいし、RN/UEがNBに接続される場合に通知されてもよい。そしてNBはRN/UE送信電力を変更する命令が発行されるとその電力を探知する、或いは2)RN/UEは現在の送信電力をNBに報告し、NBでの追跡の必要性を避けてもよい。このアルゴリズムは第1の技法が使用されることを仮定している(シグナリングの複雑さがより少ない利益があるからである。)。
1.NBはNB及びRN双方で導出された受信信号強度のインジケータをモニタする。これをRN及びUE送信電力の情報と共に利用することで、UE−RN及びRN−NBリンクの伝搬損失を更新する。
2.UE−RN又はRN−NBの伝搬損失の変化が検出された場合には、最適なUE送信電力を計算するために、RN送信電力の情報と共に、更新された伝搬損失が第2計算手段により使用される。CDMAシステムの場合には、第1計算手段はいわゆる「遠近(near−far)」効果を最小化するように、ソース装置の新たな送信電力計算値を修正する。伝搬損失変化が一切検出されなかった場合には、アルゴリズムのその回の反復は終了する。
3.算出された最適送信電力が現在のUE送信電力と異なっているか否かをNBは検査する。
3a.異なっていなかったならば、アルゴリズムのその回の反復は終了する;或いは
3b.異なっていたならば:
i)計算された新たなUE送信電力が満たされるならば(即ち、UEの最大送信電力を超えないならば)、第2計算手段によって計算された新たな送信電力に従ってUEがその送信電力を調整するように、NBはUEに命令を通知する;或いは
ii)計算されたUE送信電力が満たされなかった場合には、UE送信電力は満たされるものに修正される。そして第2計算手段は最適な均衡を保証する新たなRN送信電力を計算する。第2計算手段によって計算された新たな送信電力に従って送信電力を調整するように、NBはRNに命令を通知する。
本発明の第3形態の例を実行するアルゴリズム例が図8を参照しながら説明され、ソース装置はノードB(NB)で構成され、中間装置は再生タイプの中継ノード(RN)で構成され、宛先装置はユーザ装置(UE)で構成される。宛先ユーザ装置はSINRを継続的に監視し、SINR及びターゲットSINRからの変分のインジケータを導出する。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム2:パート1
トリガ:RNがRN送信電力の変更要求をUEから受信したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RN送信電力の変更要求 NB UEで導出された変化、RNでの修正及びNBへの通知
UEでのSINR(パート2参照) NB
RNでのSINR(パート2参照) NB
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RN送信電力の変化 相対的な変化 UEで導出、RNで検査、NBで承認及びRNで実行
以下のシーケンスは、所望の値(この場合、宛先装置の目標SINR)から宛先で導出されたインジケータの変化の検出に続いて実行され、中間装置の送信電力の変分を決定し、その変分は宛先装置で導出されたインジケータをその所望の値に近づけようとするものである。
1.宛先装置は、宛先装置でのSINRがそのターゲットに合わないような、SINRのインジケータ又は目標SINRからの変分インジケータの変化を検出する。
2.宛先装置はRN送信電力の変更要求をRNに送信する。
3.RNはその要求を満たすことができるか否かを確認する。
3a.要求が満たされるならば、それがNBに伝送される;或いは
3b.それが充足されないならば、RNは修正された要求を決定し、それをNBに伝送する。
4.NBに備わる制御手段は、RN送信電力の変更要求を受信する。
5.NBは入力信号(UEでのSINR及びRNでのSINRのインジケータを含む)を受信し、UEでのSINR及びRNでのSINRの間に不均衡が或るか否かを確認する。
5a.不均衡が存在し、中間装置の送信電力に要求される変更がUEでのSINR及びRNでのSINRの間のそのような不均衡を悪化させるならば、制御手段はその要求を無視する;或いは
5b.不均衡がなく、又は不均衡は存在するが中間装置の送信電力に要求される変更がUEでのSINR及びRNでのSINRの間のそのような不均衡を悪化させないならば、制御手段は、RNの送信電力の変更を指令する命令をRNに発行する;
6.RNはNBの制御手段から命令を受信し、その命令に従って送信電力を調整する。
上述のアルゴリズムはRN及びNB間で伝搬損失が変化する場合や、ターゲットRSS又はSINRをUEが修正する場合に何とか対処する。RN送信電力の変更要求が一切生成されないように、NB及びRN間で伝搬ロスが変化する場合、及びUEでのターゲットとRN及びUE間の伝搬ロスとの双方が変化する場合を取り扱うために、本発明の第3形態の別の例を実行するアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する(図9)。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンアルゴリズム2:パート2
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのSINR NB RNを介するUEからの通知
RNでのSINR NB RNからの通知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NB送信電力の変化 相対的な変化 NBによる使用
RN送信電力の変化 相対的な変化 RNに通知される変化
アルゴリズムは図8に関して上述したアルゴリズムと共に周期的に実行される。或いは図9に示されるこのアルゴリズムは無線マルチホップ通信システムで別個に実行可能でもある。
アルゴリズムはUE及びRNでのSINRのインジケータがNBに報告されることを仮定している。
1.NBはUE及びRN双方からのSINRインジケータをモニタする。これらが不均衡に変化することが発見されると、NBの制御手段は送信電力の変更を決定し、その変更はSINRの均衡状態に戻すのに要求される。
2.均衡状態に戻す送信電力に求められる変更をNBが行うことができるか否かをNBは確認する。
2a.NBは要求される変更を実行できないと判断された場合には、NBは修正された送信電力の変更を決定する。制御手段はi)NBの送信電力の変更を指令する命令をNBに発行し、ii)RNの送信電力の変更を指令する命令をRNに発行し;又は
2b.NBは要求される変更を実行できると判断された場合には、NBの制御手段はNBの送信電力饒辺王を指令する命令をNBに発行する。
本発明の第1形態の例を実行するのに必要なシグナリングを実現する多数の手法が存在し、これらは図10A,10B及び10Cに示され、各図は本発明の第3形態を利用する通信システムの一部を示し、同じ機能を提供する部分を示すのに同じ参照番号が使用されている。
図10Aは通信システムを示し、そのシステムでは(不図示の)インジケータ導出手段に加えて、宛先装置はインジケータ変化検出手段(2)を備え、その宛先装置により導出されたインジケータの変化を検出した後に、中間装置の送信電力の変更を決定する要求を送信する。基地局(NB)は要求受信手段(6)及び決定手段(3)を有し、決定手段は中間装置の送信電力の変更を決定し、その変更は宛先装置により導出されたインジケータを所望の値に近づけようとするものである。中間装置の送信電力の変更要求は基地局の決定手段から基地局の制御手段(7)にローカルに伝送される。
図10Bは通信システムを示し、そのシステムでは(不図示の)インジケータ導出手段に加えて、宛先装置はインジケータ変化検出手段(2)及び決定手段(3)を備える。従って要求は宛先装置の決定手段から基地局の制御手段(7)に伝送される。図10Bに示されるように、要求は中間装置(RN)を経て伝送されてもよく、中間装置の有する要求修正手段(8b)は、中間装置の送信電力の変更要求が充足可能か否かを判定し、必要に応じて、充足するものに要求を修正する。
図10Cは通信システムを示し、そのシステムでは基地局(NB)はインジケータ受信手段(6)と、インジケータ変化検出手段(2)と、決定手段(3)と、制御手段(7)とを有する。中間装置の送信電力の変更要求は基地局の決定手段から基地局の制御手段にローカルに伝送される。
本発明の第1形態の例により提供される基地局は:i)制御手段;ii)決定手段と制御手段;又はiii)インジケータ変化検出手段、決定手段及び制御手段を有してよいことが図10A,10B及び10Cから理解できる。同様に本発明の第1形態の例により提供される宛先装置は、インジケータ導出手段;インジケータ導出手段及びインジケータ変化検出手段;又はインジケータ導出手段、インジケータ変化検出手段及び制御手段を有してよい。
図11は本発明の第3形態を利用する基地局(全体的に11で示される)の一部を示し、基地局はインジケータ受信手段(9)、不均衡検出手段(10)、変化判定手段(3)及び命令手段(7)を有する。
図12を参照しながら本発明の第4形態の例を実現するアルゴリズム例が説明され、ソース装置はユーザ装置(UE)で構成され、中間装置はあるタイプの中継ノード(RN)で構成され、宛先装置は基地局(NB)で構成される。基地局はSINRを継続的に監視し、SINR及びターゲットSINRからの変分のインジケータを導出する。
以下のシーケンスは、基地局により所望値から導出されたインジケータ変化の検出に続いて行われ、中間装置の送信電力を変更することが決定され、その変更は中間装置で導出されたインジケータを所望値に戻すようにする。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
アップリンクアルゴリズム3:パート1
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
RN送信電力の変更要求 RN NBで導出されRNで処理された変化
RN送信電力の増加制限 RN 制限はアルゴリズムのパート2で設定/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RN送信電力変化 相対的な変化 NBにより導出されRNにより生成された相対的変化
1.宛先装置でのSINRがターゲットに合わないような、SINRのインジケータ又はターゲットSINRからの変分インジケータの変化を基地局が検出する。
2.宛先の決定手段が中間装置(RN)の送信電力に要求される変化を決定する。
3.RN送信電力を変える要求が宛先装置の制御手段にローカルに伝送される。
4.その要求がRN送信電力を減らすようであれば、制御手段はRNの送信電力を減らす命令を中間装置に対して発行する。
5.その要求がRN送信電力を増やすようであれば、RN送信電力の増加を禁止する制限が現在なされているか否かを制御手段が検査する。そして:
5a.禁止がなされていると判断された場合に、制御手段はその要求を無視し;或いは
5b.禁止が何らなされていないと判断された場合に、制御手段はRNの送信電力の増加を指令する命令を中間装置に対して発行する。
6.RNはNBの制御手段から命令を受信し、その命令に従って送信電力を変更可能か否かを検査する。そして:
6a.命令に従って送信電力を変更できないことをRNが確認すると、送信電力の修正された変更を決定し、修正された送信電力に従って送信電力を調整する;或いは
6b.命令に従って送信電力を変更できることをRNが確認すると、RNはそれに従って送信電力を変更する。
上記のアルゴリズムは、RN及びUE間で伝搬ロスが変化する場合及びNBがターゲットRSS又はSINRを修正する場合に何とか対処する。RN送信電力の変更要求が一切生成されないように、UE及びRN間で伝搬ロスが変化する場合、及びNBでのターゲットとRN及びNB間の伝搬ロスとの双方が変化する場合を取り扱うために、本発明の第2形態の例を実行するアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する(図13)。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
アップリングアルゴリズム3:パート2
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
NBでのSINR NB NBで既知
RNでのSINR NB RNから通知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知条件
UE送信電力変化 相対的変化 RNを経てUEに通知
RN電力増加制限 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
図12に関するアルゴリズムは上述のアルゴリズムと共に周期的に実行される。或いはこのアルゴリズムは無線マルチホップ通信システムで別個にも実行可能である。
アルゴリズムはNB及びRNでのSINRのインジケータがNBに報告されることを仮定している。
1.NBはNB及びRN双方からのSINRのインジケータをモニタする。そして:
1a.それらが不均衡に変化することが検出されると、NBの制御手段は、SINRの不均衡を元に戻すのに必要なUEの送信電力変更を決定する;或いは
1b.均衡していることが検出されると、NBの制御手段はRN送信電力の増加に関して存在するどの禁止事項をも解除する。
2.制御手段は、UEの送信電力の変更を指令する命令を中間装置を通じてUEに発行する。
3.UEはNBから命令を受信し、要求される送信電力の変更を実行できるか否かを確認する:
3a.要求される変更をUEが実行できないと判定された場合には、UEは送信電力の変更内容を修正するよう決定し、修正された変更内容に従って送信電力を変更する;或いは
3b.要求される変更をUEが実行できると判定された場合には、UEは要求される変更に従って送信電力を変更する。
4.制御手段により発行された命令がソース装置の送信電力を減らすものであった場合には、制御手段はRNの送信電力を増やすことについて現存するどの禁止事項も解除する。
5.制御手段により発行された命令が送信電力を増やすものであった場合には、制御手段は中間装置で導出されたSINRインジケータをモニタし、ソース装置の送信電力の変更命令が達成されるか否かを確認する。そして:
5a.その変更がUEにより達成されないことが確認された場合には、制御手段はRNの送信電力を更に増やすことについての制限を設ける;或いは
5b.その変更がUEにより達成されることが確認された場合には、制御手段はRNの送信電力を増やすことについての現存するどの制限事項も解除する。
図14は本発明の第4形態を利用する基地局(全体的に11で示される)の一部を示し、基地局は以下の要素を有する:
基地局で受信した通信信号の品質に関する1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段(1);基地局で導出された1以上のインジケータの変化を検出するインジケータ変化検出手段(2);中間装置で導出されたインジケータを受信するインジケータ受信手段(9);
インジケータ導出手段で導出されたインジケータとインジケータ受信手段で受信されたインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段(10);
場合によっては、インジケータ導出手段(2)によるインジケータ変化の検出に続いて及び/又は不均衡検出手段(10)による不均衡の検出に続いて、中間装置の送信電力の変更内容及びソース装置の送信電力の変更内容を決定する決定手段(3);及び
決定手段から要求を受信し、制御手段により実行された様々な検査結果を条件として、場合によっては、中間装置及び/又はソース装置に命令(中間装置及び/又はソース装置それぞれの送信電力の変更を指令する)を発行する制御手段(7)。
不均衡の検出の後に及びソース装置の送信電力を増やす命令をソース装置に発行した後に、制御手段(8)は、ソース装置の送信電力を増やす要求が満たされないことが制御手段によって検出された場合に、中間装置の送信電力(出力)の増加を禁止する。そして基地局で導出されたインジケータの変化の検出後であって、中間装置の送信電力を増やす命令を中間装置に発行する前に、制御手段は、中間装置の送信電力の増加について何らかの禁止事項が設けられているか否かを検査する(入力)。
図15Aを参照しながらダウンリンク伝送における本発明の第5形態の例を実現するアルゴリズム例が説明され、ソース装置はノードB(NB)で構成され、中間装置は再生タイプの中継ノード(RN)で構成され、宛先装置はユーザ装置(UE)で構成される。ユーザ装置はSINRを連続的に監視し、SINR及びターゲットSINRからの変分のインジケータを導出する。宛先装置はこれらのインジケータの一方又は双方の変化を検出するインジケータ変化検出手段を備える。中間装置は本発明の第1形態の例による制御手段を備える。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム3:パート1
トリガ:RNがUEからRN送信電力の変更要求を受信すること
アルゴリズム入力 要求元 原因
RN送信電力の変更要求 RN UEで導出されRNで処理された変更
RN送信電力増加の制限 RN アルゴリズムのパート2で制限が設定/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RN送信電力の変化 相対的変化 UEで導出されRNでなされる相対的変化
宛先装置(UE)により所望値(この場合は、目標SINR)から導出されたインジケータの変化の検出に続いて、以下のシーケンスが行われる。宛先装置(UE)は、変化の検出に続いて、中間装置の送信電力の変更内容を決定し、その変更内容は宛先装置で導出されたインジケータを所望値に戻そうとするものである。そして:
1.宛先装置(UE)はRN送信電力の変更要求をRNに送信する。
2.RNは要求が満たされるか否かを確認する。受信した要求がRNによって満たされ得ないならば、満たされるようなものに修正される。
3.RNの送信電力に要求される変更が増加であった場合には、更に増やすことについての制限−即ち、禁止事項−が設けられているか否かが確認される。この例では図15Bに示されるアルゴリズムにより制限が設けられており、そのアルゴリズムは本発明の第1形態の第2実施例を実現する。制限が設けられていた場合には要求は無視され、そうでなければRN送信電力がそれに従って変更される。
上記のアルゴリズムは、RN及びUE間で伝搬ロスが変化する場合及びUEがターゲットRSS又はSINRを修正する場合に何とか対処する。RN送信電力の変更要求が一切生成されないように、NB及びRN間で伝搬ロスが変化する場合、及びNBでのターゲットとRN及びUE間の伝搬ロスとの双方が変化する場合を取り扱うために、図15Bに示されるような本発明の第5形態の例を実行するアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する。
この例では以下のアルゴリズムは図15Aに関して説明されるアルゴリズムと共に実行される。従って中間装置はRNのインジケータを導出するインジケータ導出手段を有する。中間装置は本発明の第2形態の例による第2決定手段及び不均衡検出手段を更に有する。或いは図15Aに関して説明されるアルゴリズム又は図15Bに示される以下のアルゴリズムは、無線マルチホップ通信システムで別個に実行可能である。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム3:パート2
トリガ:周期的にRNで実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのSINR RN UEから通知
RNでのSINR RN RNで既知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RN送信電力の変化 相対的変化 NBに通知
RN電力増加の制限 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
1.RNはRN及びUE双方から報告されるSINRをモニタする。不均衡があったならば、RNの第2決定手段は、SINRの均衡状態に戻すのに必要なNB送信電力の変更値を計算する。
2.ステップ1で決定した変更に従ってNBの送信電力を変更するための命令をRNがNBに通知する。
3.NBは要求を受信し、その要求が満たされ得ることを検査する。それができなければ修正される。そしてNBはそれに従って送信電力を変更する。
4.RNからの要求がNB送信電力の増加に関するものであったならば、RNは受信したSINRをモニタし、要求される変更がなされることを検査する。要求される変更がなされないことが検出されると、RN送信電力を更に増やすことについて制限(即ち、禁止事項)が設けられる。NBがその送信電力を増やすことができないように制限が設けられていなければ、RN送信電力の如何なる増加も、NB送信電力を更に増やすことを要求する場合に、修正され得ない不均衡を引き起こし、どんな不均衡も悪化させてしまう。
SINRが均衡していること;NB送信電力の減少が要求されていること;又はRN送信電力に要求される変更がなされるように検出されたこと(変更可能なこと)が検出された場合に、RN電力を更に増やすことについての制限は除去されることに留意を要する。
図16Aを参照しながらアップリンク伝送における本発明の第5形態の別の例が説明され、ソース装置はユーザ装置(UE)で構成され、中間装置は再生タイプの中継ノード(RN)で構成され、宛先装置はノードB(NB)で構成される。NBはSINRを連続的に監視し、SINR及びターゲットSINRからの変分のインジケータを導出する。NBはこれらのインジケータの一方又は双方の変化を検出するインジケータ変化検出手段を備える。中間装置は本発明の第5形態の例による制御手段を備える。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
アップリンクアルゴリズム4:パート1
トリガ:RNがNBからRN送信電力の変更要求を受信すること
アルゴリズム入力 要求元 原因
RN送信電力の変更要求 RN NBで導出されRNで処理された変更
RN送信電力増加の制限 RN アルゴリズムのパート2で制限が設定/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RN送信電力の変化 相対的変化 NBで導出されRNでなされる相対的変化
宛先装置(NB)により所望値から導出されたインジケータの変化の検出に続いて、以下のシーケンスが行われる。宛先装置(NB)は、変化の検出に続いて、中間装置の送信電力の変更内容を決定し、その変更内容は宛先装置で導出されたインジケータを所望値に戻そうとするものである。そして:
1.宛先装置(NB)はRN送信電力の変更要求をRNに送信する。
2.RNは要求が充足可能か否かを検査する。受信した要求がRNによって充足不可能であったならば、充足可能なものに修正される。
3.RNの送信電力に要求される変更内容が増加であった場合には、更に増加することについて制限(即ち、禁止事項)が設けられているか否かの確認がなされる。この例では制限は図15Bに示されるアルゴリズムによって設けられ、そのアルゴリズムは本発明の第2形態を実現する。制限が設けられている場合には要求は無視され、そうでなければRN送信電力はそれに応じて変更される。
上述のアルゴリズムはRN及びNB間で伝搬損失が変化する場合や、ターゲットRSS又はSINRをUEが修正する場合に何とか対処する。RN送信電力の変更要求が一切生成されないように、UE及びRN間で伝搬ロスが変化する場合、及びNBでのターゲットとRN及びNB間の伝搬ロスとの双方が変化する場合を取り扱うために、本発明の第2形態の例を実行する図16Bに示されるアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する。
この例では以下のアルゴリズムは図16Aに関して説明されるアルゴリズムと共に実行される。従って中間装置はRNのインジケータを導出するインジケータ導出手段を有する。中間装置は本発明の第2形態の例による第2決定手段及び不均衡検出手段を更に有する。或いは図16Aに関して説明されるアルゴリズム又は図14Bに示される以下のアルゴリズムは、無線マルチホップ通信システムで別個に実行可能である。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
アップリンクアルゴリズム4:パート2
トリガ:周期的にRNで実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
NBでのSINR RN NBから通知
RNでのSINR RN RNで既知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
UE送信電力の変化 相対的変化 UEに通知
RN電力増加の制限 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
1.RNはNB及びRN双方から報告されるSINRをモニタする。不均衡があったならば、RNの第2決定手段は、SINRの均衡状態に戻すのに必要なUE送信電力の変更値を計算する。
2.ステップ1で決定した変更に従ってUEの送信電力を変更するための命令をRNがNBに通知する。
3.UEは要求を受信し、その要求が充足可能なことを検査する。それができなければ修正される。そしてUEはそれに従って送信電力を変更する。
4.RNからの要求がUE送信電力の増加に関するものであったならば、RNは受信したSINRをモニタし、要求される変更がなされることを検査する。要求される変更がなされないことが検出されると、RN送信電力を更に増やすことについて制限(即ち、禁止事項)が設けられる。
SINRが均衡していること;UE送信電力の減少が要求されていること;又はUE送信電力に要求される変更がなされるように検出されたこと(変更可能なこと)が検出された場合に、RN電力を更に増やすことについての制限は除去されることに留意を要する。


本発明の第5形態の例を実行するのに必要なシグナリングを実現する多数の手法が存在し、これらは図17A,17B及び17Cに示され、各図は本発明の第5形態を利用する通信システムの一部を示し、同じ機能を提供する部分を示すのに同じ参照番号が使用されている。
図17Aは通信システムを示し、そのシステムでは、宛先装置(D)は、インジケータ導出手段(1)、インジケータ変化検出手段(2)を備え、その宛先装置により導出されたインジケータの変化を検出した後に、中間装置の送信電力の変更を決定する要求を中間装置に送信する。中間装置(I)は要求受信手段(6)及び決定手段(3)を有し、決定手段は中間装置の送信電力の変更を決定し、その変更は宛先装置により導出されたインジケータを所望の値に近づけようとするものである。中間装置の送信電力の変更要求はソース装置の決定手段から中間装置の制御手段(7)にローカルに伝送される。
図17Bは通信システムを示し、そのシステムではインジケータ導出手段(1)に加えて、宛先装置はインジケータ変化検出手段(2)及び決定手段(3)を備える。従って要求は宛先装置の決定手段から中間装置の制御手段(7)に伝送される。
図17Cは通信システムを示し、そのシステムでは中間装置(I)はインジケータ受信手段(9)と、インジケータ変化検出手段(2)と、決定手段(3)と、制御手段(7)とを有する。中間装置の送信電力の変更要求はソース装置の決定手段からソース装置の制御手段(7)にローカルに伝送される。
本発明の第5形態の例により提供される中間装置は:i)制御手段;ii)決定手段と制御手段;又はiii)インジケータ変化検出手段、決定手段及び制御手段を有してよいことが図17A,17B及び17Cから理解できる。同様に本発明の第1形態の例により提供される宛先装置は、インジケータ導出手段;インジケータ導出手段及びインジケータ変化検出手段;又はインジケータ導出手段、インジケータ変化検出手段及び制御手段を有してよい。
図18Aを参照しながら、本発明の第6形態の実施例による通信システムの例が説明され、ソース装置はノードB(NB)で構成され、中間装置は中継ノード(RN)で構成され、宛先装置はユーザ装置(UE)で構成される。本発明の第6形態の実施例は、1以上の送信機に割り当てられる帯域を調整することで、マルチホップシステムの通信リンク各々にて経験されるQoS間のバランスを達成又は維持しようとする。要求される帯域割当又は要求される帯域割当の変更の決定は、基地局に関連する部分で実行される。
本実施例はRN−UE通信リンクに割り当てられた帯域を調整することでDL通信リンク(NB−RN及びRN−UE)で経験するQoS間のバランスを達成又は維持する。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム1A:パート1(UEで導出されるUEQoSと共にセントラル化される)
トリガ:RNが、RNにより割り当てられるBW変更要求をUEから受信したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでのBW割当変更要求 NB UEで導出され、RNで修正され、NBに通知された変更
UEでのQoS/SINR(パート2参照) NB
RNでのQoS/SINR(パート2参照) NB
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RNのBW割当の変更 関連する変更 UEで導出され、NRで検査され、NBで承認され、RNに影響する
以下のシーケンスは所望の値(この場合は、宛先装置に関する目標QoS)からの、宛先装置用に導出されたQoSインジケータの変化を検出した後に実行され、中間装置の送信機に割り当てられる帯域の変更内容を決定し、その変更内容は、宛先装置用に同舟されたインジケータを所望値に戻すようにするものである。
1.宛先装置がQoSインジケータの変化又はターゲットQoSからの変化のインジケータを検出し、その変化は宛先装置のQoSがターゲットから合わなくなるようにするものである;
2.宛先装置はRN帯域割当の辺奥要求をRNに送信する;
3.RNはこの要求を満たすことができるか否かを判定する。
3a.要求が充足可能ならば、要求はNBに伝送される;又は
3b.充足できないならば、RNは受信した修正された要求を決定し、それをNBに伝送する。
4.NBに用意された制御手段は、RN−UE通信リンクに関するRNに割り当てられた帯域の変更要求を樹脂する。
5.NBはUEでのQoS及びRNでのQoSの指標より成る信号を受信し、UEでのQoS及びRNでのQoSの間に不均衡が存在するか否かを判定する。
5a.不均衡が存在し且つRNに割り当てられた帯域の変更要求がUEでのQoS及びRNでのQoSの間のそのような不均衡を悪化させるならば、制御週案はその要求を無視する;或いは
5b.不均衡が一切無い、或いは不均衡は存在するが、RNに割り当てられる帯域の変更要求はUEでのQoS及びRNでのQoSの間のそのような不均衡を悪化させないならば、制御手段は、RNでの帯域割当の変更を指令する命令をRNに発行する;
6.RNはNBの制御手段から命令を受信し、その命令に従って帯域を調整する。
図18Aに示されるアルゴリズムによれば、宛先ユーザ装置はQoSを連続的に監視し、QoS及びターゲットQoSからの変化のインジケータを導出する。
図18Bは図18Aに関して上述されたアルゴリズムに類似するアルゴリズムを示し、図18Aに示されるアルゴリズムの代わりにマルチホップシステムで実行されてよい。このアルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム1B:パート1(RNで導出されるUEQoSと共にセントラル化される)
トリガ:RNが、RNにより割り当てられるBW変更要求をUEに対して生成したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでのBW割当変更要求 NB UEで導出され、RNで修正され、NBに通知された変更
UEでのQoS/SINR(パート2参照) NB
RNでのQoS/SINR(パート2参照) NB
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RNのBW割当の変更 関連する変更 RNで導出され、RNで検査され、NBで承認され、RNに影響する
図18A及び18Bに示されるアルゴリズム間の相違は、受信エンティティUE(図18Aに示されるような)によって作成される直接的な測定値により導出されるQoSインジケータの代わりに、RNからUEへのリンクに関するQoSインジケータはRNで遠隔的に導出される。
図18Cに示される別の代替例のように、RNからUEへのリンクに関するQoSインジケータがNBで遠隔的に導出される。図18Cに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム1C:パート1(NBで導出されるUEQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBが、RNにより割り当てられるBW変更要求をUEに対して生成したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでのBW割当変更要求 NB NBで導出され、NBに通知される変更
UEでのQoS/SINR(パート2参照) NB
RNでのQoS/SINR(パート2参照) NB
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RNのBW割当の変更 関連する変更 NBで導出され、NBで承認され、RNに影響する。
図18A,18B又は18Cに関して説明されたどのアルゴリズムも、RN及びUE間でパスロスが変化する場合及びそのターゲットQoSをUEが修正する場合を管理する。NB及びRN間で伝搬損失(パスロス)が変化する場合及びUEのターゲットとRN及びUE間の伝搬損失との双方が変化する場合を処理するために、本発明の第6形態の第2実施例を実現するアルゴリズムは、図19Aに関して後述されるように周期的に動作する。
第2実施例によるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム1A:パート2(NBに報告されるRNQoS及びUEと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのQoS NB RNを通じてUEから通知される
RNでのQoS NB RNから通知される
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NBのBW割当の変更 関連する変更 NBで使用される
RNのBW割当の変更 関連する変更 変更はRNに通知される
好適実施例によれば、このアルゴリズムは図18A,B,Cを参照しながら上述のアルゴリズムの何れかと共にマルチホップ通信システムの中で周期的に実行される。或いはこのアルゴリズムは無線マルチホップ通信システムで別個に実現されてもよい。
図19Aに示されるアルゴリズムは、UE及びRNでのQoSのインジケータがNBに報告されることを仮定している。
1.NBはUE及びRN双方に導出されるQoSのインジケータを監視する。これらが不均衡に変わっているように見出されたならば、NBの制御手段は、QoSのバランスを復元するよう要求するNB帯域割当の変更を決定する。
2.バランスを回復する帯域の変更要求を実行できるか否かをNBは判定する。
2a.NBが要求される変更を実行できないことが確認されたならば、NBはNB帯域割当の修正された変更内容を決定する。制御手段は、NBに割り当てられる帯域の変更を指示する命令をNBに発行する及びii)RNに割り当てられる帯域変更を指示する命令をRNに発行する;又は
2b.NBが要求された変更を実行できることが確認されたならば、NBの制御手段は、NBの帯域割当の変更を指示する命令をNBに(ローカル)に発行する。
図19Aに示されるアルゴリズムによれば、宛先UE及びRNは継続的にQoSをモニタし、QoSのインジケータを導出する。或いは図19Bに示されるように、アルゴリズムが実行され、NBからRNへのリンクに関するQoSインジケータはNBで遠隔的に導出され、RNからUEへの通信リンク用のQoSはUEで直接的に導出される。かくてRNは、RNからUEへの通信リンク用のUEで導出されたQoSインジケータを搬送し、如何なるQoSインジケータも導出しない。図19Bに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム1A:パート2(NBに報告されるUEQoS及びNBで導出されるRNQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのQoS NB RNを通じてUEから通知される
RNでのQoS NB NBで導出/算出される
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NBのBW割当の変更 関連する変更 NBで使用される
RNのBW割当の変更 関連する変更 変更はRNに通知される
別の代替例として、UEQoSインジケータはRNで遠隔的に導出されてもよい。図19Cに示されるように、RNはRN及びUEで終端する通信リンク双方のQoSインジケータを導出する。図19Cに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム1B:パート2(RNで導出されるUEQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのQoS NB RNで導出/算出され、NBに通知される
RNでのQoS NB RNから通知される
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NBのBW割当の変更 関連する変更 NBで使用される
RNのBW割当の変更 関連する変更 変更はRNに通知される
更に別の代替例として、UE及びRNQoSインジケータはNBで遠隔的に導出されてもよい。図19Dに示されるように、NBはRN及びUEで終端する通信リンク双方のQoSインジケータを導出する。図19Dに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム1C:パート2(NBで導出されるUE及びRNQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのQoS NB NBで導出/算出される
RNでのQoS NB NBで導出/算出される
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NBのBW割当の変更 関連する変更 NBで使用される
RNのBW割当の変更 関連する変更 変更はRNに通知される
図18A,18B及び18Cに示されるアルゴリズムのどれもが図19A,19B,19C及び19Dに示されるアルゴリズムのどれに関連して実現されてもよい。
図20を参照しながら本発明の第6形態の第3実施例を実現するアルゴリム例が説明され、ソース装置はユーザ装置(UE)で構成され、中間装置は中継装置(RN)で構成され、宛先装置は基地局(NB)で構成される。本実施例はRN−UE通信リンクに割り当てられた帯域を調整することでUL通信リンク(UE−RN及びRN−NB)で経験されるQoS間のバランスを達成又は維持する。
アルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム1A及びB:パート1(NBで導出されるQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでの帯域割当変更要求 RN NBで導出されRNで処理される変更
RNでの帯域割当を増やすブロック RN ブロックはアルゴリズムのパート2で設定され/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RNのBW割当の変更 関連する変更 NBで導出され及びRNで形成される相対的変化
以下のシーケンスは基地局に関して導出されたQoSインジケータの所望値からの変化の検出に続いて実行され、中間装置に割り当てられる帯域の変化を決定し、その変化は宛先装置用に導出されたインジケータを所望値に戻すようにするものである。
1.NBはQoSのインジケータ又はターゲットQoSからの変化のインジケータの変化(その変化は、宛先装置のQoSがターゲットから合わなくなるようにする)を検出する
2.NBは中間装置(RN)に割り当てられた帯域に求められる変更を計算する;
3.要求がRN帯域割当を減らすことに関連するならば、NBはRNに割り当てる帯域を減らす命令をRNに発行する。
4.要求がRN帯域割当を増やすことに関するならば、NBは、RN送信帯域を増やすことを禁止する制限又は制約が現在行われているか否かを検査する。そして:
4a.禁止制約が設けられていたならば、NBはその要求を無視し;又は
4b.何らの禁止制約が設けられていなかったならば、NBはRNに割り当てる帯域を増やす命令をRNに発行する。
5.RNはNBの制御手段から命令を受信し、その命令に従って帯域の変更を実行できるか否かを検査する。そして:
5a.命令に従って帯域を変更できないことをRNが確認すると、帯域の修正された変更内容を決定し、修正された変更内容に従って帯域を調整する;又は
5b.命令に従って帯域を変更できることをRNが確認すると、それに従ってRNは帯域を変更する。
上述のアルゴリズムはRN及びNB間でパスロスが変化する場合及びNBがターゲットQoSを修正する場合を管理する。RN帯域割当の変更要求が一切生成されないような、UE及びRN間で伝搬損失が変化する場合と、NBのターゲットに加えてRN及びNB間の伝搬損失双方が変わる場合とに対処するため、本発明の第6形態の第4実施例を実行するアルゴリムは、図21に関連して以下に説明されるように周期的に動作する。
第4実施例に関するアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
アップリンクアルゴリズム1A:パート2(RNで導出されたRNQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
NBでのQoS NB NBで既知
RNでのQoS NB RNから通知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知条件
UE帯域割当変更 相対的変化 RNを通じてUEに通知
RNの帯域割当の増加に関する制約 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
このアルゴリズムは図20を参照しながら説明されたアルゴリズムに加えて周期的に実行される。或いは、このアルゴリズムは無線マルチホップ通信システムで別々に実行されてもよい。
アルゴリズムはNB及びRNでのQoSのインジケータがNBに報告されることを仮定している。
1.NBはNBのQoSのインジケータを導出及びモニタし、RN用に導出されたQoSのインジケータもモニタする。そして:
1a.それらが不均衡になるように変わることが見出されたならば、NBの制御手段は、UEに割り当てられる帯域の変更を決定し、その変更は通信リンク各々のために導出されたQoSのインジケータにおけるバランスを回復するのに必要とされる;又は
1b.均衡していることが見出された場合には、NBの制御手段はRNに割り当てられた帯域を増やすことについて設定されている禁止事項を解除する。
2.制御手段は、中間装置を通じて、UEの帯域割当の変更を要求する命令をUEに発行する。
3.UEはNBからの要求を受信し、且つ帯域の変更要求を実行するためのリソースを有しているか否かを判定する。そして:
3a.UEが要求される変更を実行できないことが確認された場合に、UEは帯域割当の修正された変更を決定し、その修正された変更に従って帯域を変更する;又は
3b.要求された変更をUEが実行できることが確認された場合には、UEは要求された変更に従って帯域を変える。
4.制御手段により発行された命令がUEに割り当てられた帯域を減らすことに関連するならば、制御手段は、RNに割り当てられる帯域を増やすことについて存在する如何なる禁止事項も解除する。
5.制御手段により発行された命令が帯域割当の増加に関するものであったならば、制御手段は中間装置用に導出されたQoSインジケータをモニタし、UEの帯域割当に要求された変更が影響を受けているか否かを判定する。そして:
5a.その変更がUEによって影響を受けていなかったことが確認されたならば、制御手段はRNの帯域割当の更なる増加について禁止制約を設け;又は
5b.その変更がUEによる影響を受けていることが確認されたならば、制御手段はRNの帯域割当を増やすことについて設定されている如何なる禁止事項も解除する。
代替的にRNQoSインジケータはNBで遠隔的に導出されてもよい。図21Bに示されるように、NBはRNで終端する通信リンク及びNBで終端する通信リンク双方のQoSインジケータを導出するよう動作する。図21Bに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
アップリンクアルゴリズム1B:パート2(NBで導出されたRNQoSと共にセントラル化される)
トリガ:NBで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
NBでのQoS NB NBで既知
RNでのQoS NB NBで導出/算出される
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知条件
UE帯域割当変更 相対的変化 RNを通じてUEに通知
RNの帯域割当の増加に関する制約 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
図22Aを参照しながら、本発明の第7形態の実施例による通信システムの例が説明され、ソース装置はノードB(NB)で構成され、中間装置は中継ノード(RN)で構成され、宛先装置はユーザ装置(UE)で構成される。本発明の第7形態の実施例は、1以上の送信機に割り当てられる帯域を調整することで、マルチホップシステムの通信リンク各々にて経験されるQoS間のバランスを達成又は維持しようとする。第7形態によれば、要求される帯域割当又は要求される帯域割当の変更の決定は、RNに関連する部分で実行される。
本実施例はRN−UE通信リンクに割り当てられた帯域を調整することでDL通信リンク(NB−RN及びRN−UE)で経験するQoS間のバランスを達成又は維持する。
アルゴリズムの詳細は次のように要約される:
ダウンリンクアルゴリズム2A:パート1(UEで導出されるUEQoSと共に分散される)
トリガ:RNが、RNに割り当てられるBW変更要求をUEから受信したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでのBW割当変更要求 RN UEで導出され、RNで処理され変更
RNのBW割当の増加に関する制約 RN 制約はアルゴリズムのパター2で設定/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RNのBW割当の変更 関連する変更 UEで導出され、RNで処理される相対的な変更
以下のシーケンスは所望の値(この場合は、目標QoS)からの、宛先装置(UE)用に導出されたQoSインジケータの変化を検出した後に実行される。宛先装置(UE)は、変化の検出後に、中間装置の送信機に割り当てられる帯域の変更内容を決定し、その変更内容は、宛先装置用に同舟されたインジケータを所望値に戻すようにするものである。
1.宛先装置(UE)がRN帯域割当の変更要求をRNに送信する;
2.RNは要求が充足されたか否かを検査する。受信した要求がRNで充足されない場合には、それは充足可能なものに修正される;
3.RNの帯域割当の変更要求が増加である場合には、更なる増加について制約又は禁止事項が設定されているか否かの検査がなされる。この実施例では、図23A又は23Bに示されるアルゴリズムによりそのブロック(制約)が設けられ、そのアルゴリズムは本発明の第2形態を実現する。制限が設けられていたならば、要求は無視され、そうでなければRN帯域割当がそれに従って変更される。
代替的にUSQoSインジケータはRNで遠隔的に導出されてもよい。図22Bに示されるように、RNはUEで終端する通信リンクのQoSインジケータを導出するよう動作する。図22Bに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:


ダウンリンクアルゴリズム2B:パート1(RNで導出されるUEQoSと共に分散される)
トリガ:RNが、RNで割り当てられるBW変更要求をUEに対して生成したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでのBW割当変更要求 RN RNで導出され、RNで処理された変更
RNBW割当増加に関する制約 RN 制約はアルゴリズムのパート2で設定/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
RNのBW割当の変更 関連する変更 RNで導出され、RNでなされる相対的変化
図22A及び22Bに関連して説明されるアルゴリズムは、RN及びUE間で伝搬損失が変わる場合及びUEがそのターゲットQoSを修正する場合を取り扱う。RN帯域の変更要求が一切生成されないような、NB及びRN間で伝搬損失が変わる場合と、UEでのターゲットに加えてRN及びUE間の伝搬損失双方が変わる場合に対処するため、図23Aに示されるようなアルゴリズムは以下に説明されるように周期的に動作する。
図23Aは本発明の第7形態の第2実施例を実現するアルゴリズムを示す。本実施例では、図22A又は22Bに関して説明されるアルゴリズムに加えて以下のアルゴリズムが実行される。
アルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
ダウンリンクアルゴリズム2A:パート2(RNで導出されるUEQoSと共に分散され、RNに通知される)
トリガ:RNで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのQoS NB UEから通知される
RNでのQoS NB RNで既知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NBのBW割当の変更 関連する変更 NBに通知される
RNの割当増加に関するブロック 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
1.RNはUE及びRN双方について導出された報告されたQoSを監視する。不均衡が存在したならば、RNはRN帯域割当の変更を算出し、その変更は2つの通信リンクでQoSのバランスを保つのに必要なものである。
2.RNはステップ1で決定した変更に従ってNBの帯域割当の変更に関する命令をNBに通知する。
3.NBは要求を受信し、要求が充足可能なことを検査する。不可能なならば修正される。NBはそれに従って帯域を変更する。
4.RNからの要求がNB帯域を増やすことに関連していたならば、RNは受信SINRをモニタし、要求された変更がなされていることを検査する。要求された変更がなされていないことが確認された場合には、ブロック又は禁止事項がRN帯域割当を更に増やすことについて設定される。NBが帯域を増やせないようにブロックが設けられていない場合には、RN帯域に関する如何なる増加も、正すことができない不均衡を生じさせ、NB帯域を更に増やすことを要求し、どんな不均衡も悪化させてしまう。
QoSインジケータが均衡している場合;NB帯域割当の減少が要求されている場合;又はNB帯域割当に要求されている変更がなされているように検出された場合には、RN帯域に関する制約は除去されることに留意を要する。
代替例として、UEQoSインジケータはRNで遠隔的に導出されてもよい。図23に示されるように、RNはRN及びUE双方についてQoSインジケータを導出する。図23に示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられている:
ダウンリンクアルゴリズム2B:パート2(RNで導出されるUEQoSと共に分散される)
トリガ:RNで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
UEでのQoS NB UEで導出/算出
RNでのQoS NB RNで既知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
NBのBW割当の変更 関連する変更 NBに通知される
RNの割当増加に関するブロック 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
図22A及び22Bに示されるアルゴリズムの何れも図23A及び図23Bに示される何れのアルゴリズムと関連して実現されてよいことが理解されるであろう。
本発明の第7形態の別の実施例は、アップリンクの場合の図24に関連して説明され、そこではソース装置はユーザ装置(UE)を構成し、中間装置は中継ノード(RN)を構成し、宛先装置はノードB(NB)を構成する。NBはNBで終端する通信リンクのQoSを連続的にモニタし、WoS及びターゲットQoSからの変分のインジケータを導出する。NBにはこれらのインジケータの一方又は双方の変化を検出するインジケータ変化検出手段が備わっている。第7形態によれば、要求される帯域割当又は要求される帯域割当変更の決定がRNに関連する部分で実行される。
アルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
アップリンクアルゴリズム2A:パート1(NBで導出されたNBQoSと共に分散される)
トリガ:RNが、NBからRN帯域割当変更要求を受信したこと
アルゴリズム入力 要求元 原因
RNでの帯域割当変更要求 RN NBで導出され、RNで処理される変更
RN送信帯域の増加についての制約 RN 制約はアルゴリズムのパート2で設定/クリアされる
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知条件
RN帯域割当変更 相対的変化 NBで導出されRNによりなされる相対的変更
以下のシーケンスは宛先装置(NB)により導出されたインジケータの所望値からの変化の検出後に行われる。
1.宛先装置(NB)はRN帯域割当の変更要求をRNに送信する。
2.RNは要求が充足可能か否かを検査する。受信した要求がRNにより満足できない場合には、満足できるものに修正される。
3.RNの帯域割当に要求される変更が増加であったならば、ブロック即ち禁止事項が更なる増加について設定されているか否かを判定するよう検査がなされる。本実施例では、この制約は図25A又は25Bにより示されるアルゴリズムで実行され、そのアルゴリズムは本発明の第7形態の別の実施例を実現する。制約が設定されていたならば要求は無視され、そうでなければRN帯域はそれに従って変えられる。
図24A及び24Bに関する上述のアルゴリズムは、RN及びNB間で伝搬損失が変化する場合及びNBがターゲットNBを修正する場合に何とか対処する。UR及びRN間で伝搬損失が変化する場合、及びNBのターゲットとRN及びNB間の伝搬損失双方が変化する場合とに対処するため、図25A又は25Bに示されるようなアルゴリズムは、本発明の第7形態の別の実施例を実現し、以下に説明されるように周期的に動作する。或いは図25A又は25Bに関連するアルゴリズムの何れも無線マルチホップ通信システムで別々に実現されてもよい。
アルゴリズムの詳細は次のようにまとめられる:
アップリンクアルゴリズム2A:パート2(NBで導出されたNBQoSで分散される)
トリガ:RNで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
NBでのQoS RN NBからの通知
RNでのQoS RN RNで既知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知条件
UE帯域割当変更 相対的変化 UEに通知
RN帯域割当増加に関する制限 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
1.RNはNB及びRN双方について導出されたQoSインジケータをモニタする。不均衡が存在したならば、RNはUE帯域割当変更を算出し、その変更は通信リンクの双方にわたるQoSのバランスを保つのに必要とされる。
2.RNはその後にステップ1で決定された変更に従ってUEでの帯域割当の変更に関するコマンドをUEに通知する。
3.UEは要求を受信し、その要求が適合可能なことを検査する。それができなければ修正される。UEはそれに従って帯域を変更する。
4.RNからの要求がUE帯域割当を増やすことん関連していたならば、RNはRNで終端するリンクについてのQoSをモニタし、要求される変更がなされることを検査する。要求される変更がなされてないことが検出されると、RN帯域割当に関する更なる増加についてブロック即ち禁止事項が設けられる。
QoSインジケータが均衡している場合;UE帯域割当の減少が要求されている場合;又はUE帯域割当に要求されている変更がなされているように検出された場合には、RN帯域に関する制約は除去されることに留意を要する。
代替例として、NBQoSインジケータはRNで遠隔的に導出されてもよい。図25Bに示されるように、RNはRN及びNB双方についてQoSインジケータを導出する。図25Bに示されるアルゴリズムの詳細は次のようにまとめられている:
アップリンクアルゴリズム2B:パート2(RNで導出されるNBQoSと共に分散される)
トリガ:RNで周期的に実行される
アルゴリズム入力 要求元 原因
NBでのQoS NB UEで導出/算出
RNでのQoS NB RNで既知
アルゴリズム出力 導出 宛先及び通知要求
UEのBW割当の変更 関連する変更 UEに通知される
RNの割当増加に関するブロック 真/偽テスト アルゴリズムのパート1
図24A及び24Bに示されるアルゴリズムの何れも図25A及び図25Bに示される何れのアルゴリズムと関連して実現されてよいことが理解されるであろう。
図31は本発明の一実施例によるアドホックネトワークを示し、基地局BS及び6つのユーザ装置UE乃至UEを有する。この図は基地局及びUE間に存在してよい可能な通信経路のいくつかを示す。例えば基地局及びUE間のダウンリンク通信経路は、BS−UEリンクに続き、UE−UEリンクに続き、UE−UEリンクに続く。
ユーザ装置又は基地局のどれにも決定手段が用意され、決定手段はシステムの送信機のどの送信リソースも決定し、システムの2以上の受信機との間でバランスを維持する。例として図31に示される中間装置UEを考察する。この装置は送信機及び受信機を有し、UL又はDL通信信号を受信するよう動作する。基地局及びUE間のダウンリンク通信の場合に、UEは基地局(DLの場合におけるソース装置)から又は或る通信方向における先行する中間装置から通信信号を受信し、及び通信信号又はそれから導出された信号を、UE(DLの場合における宛先装置)に又は或る通信方向における後続の中間装置に送信する。本実施例によれば、中間装置は、中間装置の送信機;及び/又は基地局の送信機;及び/又は先行する中間装置の送信機(UE又はUE);及び/又は後続の中間装置の送信機(UE又はUE)に割り当てられているリソースの測定値又は測定値の変化を判定する判定手段を有し、その値は以下の少なくとも2つで受信された通信信号の品質測定値間のバランスを実質的に達成又は維持しようとする:
−UEの受信機(宛先装置);
−UE又はUEの受信機(後続の中間装置);
−UEの受信機;
−UE又はUEの受信機(先行する中間装置);
本実施例によれば、UEにはインジケータ導出手段が用意され、その手段はマルチホップネットワークの通信信号を受信する受信機各々によって経験されるサービス品質のインジケータを導出する。UEには従って通信リンク各々にわたる実効的なスループットをモニタする手段が備わっている。従ってモニタは特定のリンクの受信機及び/又は送信機で作成される測定値を受信し、インジケータ(QoS)導出手段に報告される。
[理論解析]
以下の理論解析は、様々な配備状況のマルチホップネットワークを構成する送信要素の最適な送信電力を計算するための可能な解を導出する。本発明の第3,第4及び第5形態は、均衡を達成するために要求される送信電力の明示的な計算を実行せずに、宛先装置及び中間装置により導出される品質インジケータを均衡させようとするが、以下の理論解析は本発明の理解に有益であり、様々な配備状況のマルチホップネットワークを構成する送信要素の最適な送信電力を計算するための可能な解を導出する。更にマルチホップネットワークのダウンリンクを形成するコネクションの場合についてのみ数式が展開されるが、導出された数式をアップリンクの場合に適用することは容易である。そのような適用は、受信ノードでの受信SINRの表現を展開するのに使用されたのと同じ手法を採用することで達成され、この場合送信ノードはUE及びRNであり、この場合受信ノードはNB及びRNである。RN及びNBで受信されるSINRについての表式にいったん辿り着くと、UE及びRNの最適な送信電力設定値を決定するために、同じ方法論が配備状況の各々に使用可能である。シングルセルモデル及び2セルモデルを仮定しながら、各配備状況について理論的な解が得られる。2セルモデルの場合には、セル双方での配置は等しいこと及び基地局(BS)及び中間装置(I)の送信電力は同じであることが仮定される。適切ならば、Ptx_tot,RN=GpPtx,RN及びPtx_tot,NB=GpPtx,NBであること、及びTDDの場合に双方のRNが同時に送信することも仮定される。事実上これは2セルに関して最悪の状況を生み出す。
理論解は、マルチホップシステムの受信ノード(即ち、中間装置(I)及び宛先装置(D))で経験する信号対干渉プラス雑音比(SINR)を考察することから発展されてもよい。特定のノードでのSINRはそのノードで受信された通信信号の品質測定値であり、非希望信号(ノイズ及び干渉)の受信信号強度に対する希望信号の受信強度の比率である。
上述したように、ノイズ及び干渉に必要な考察は、中間装置で受信される信号を中間装置から送信されるものから分離するのに使用される二重化方法、中間装置の特性、及び考慮されるセル間干渉レベル(即ち、隣接セルからの干渉)に依存する。
以下の数式は、中間装置から宛先装置へ伝送される通信信号の全ての状況についてのSINRを表現し、中間装置のタイプ(例えば、非再生型又は再生型)及び二重化方法に依存してそれぞれの項は無視されてもよい:
Figure 0004973683
TDDではなくFDDの場合には括弧内の第3項は除去され、非再生型ではなく再生型の場合には括弧内の第2項が除去される。
図1Bに示されるような2セルモデルの場合には、これは次のように書ける:
Figure 0004973683
第2式の括弧内の最初の3つの項は第1式のものと同じである。追加的な後ろの2項は隣接している同一チャネルNB,RN各々から受ける干渉に起因する。明らかに、隣接するセルが異なる周波数を利用する場合又は中継伝送に異なるタイムスロットを利用する場合には、この干渉を形成するのに必要な項は変わるであろう。これらの数式は高精度化するために3セルモデル以上に拡張可能であることが理解されるべきである。
基地局又はノードB(NB)と宛先ユーザ装置(UE)との間で中間的な中継ノード(RN)を経て伝送されるダウンリンク(DL)伝送の場合に、可能な様々な配備状況が考察される。
[1A.]
[図1Aに示されるようなFDD−シングルセル−モデルによる再生中継]
この場合、中間のRNに接続される宛先UEでのSINRは次式で与えられる:
Figure 0004973683
ここで、Gpは処理利得(プロセスゲイン)であり、Ptx,RNは対象とするチャネルのRNにおける送信電力であり、LRN−UEはRNからUEに至るリンクでの伝搬損失であり、Nはノイズである。これはセル内の干渉は一切存在しないことを仮定していることに留意を要する。
NBから信号を受信する中間RNでのSINRは次式で与えられる:
Figure 0004973683
ここで、Ptx,NBは対象とするチャネルのNBにおける送信電力であり、LNB−RNはNBからRNに至るリンクでの伝搬損失である。ここでも再びセル内干渉は無いことが仮定されている。
マルチホップリンク全体にわたるスループットは2つのSINR値の低い方によって制限される。なぜならそれ(低い方)はデータがエンティティに伝送されることの可能なレートを制限するからである。SINRの不均衡を引き起こす送信電力の如何なる増加も、マルチホップシステムのパフォーマンスを改善しないであろうし;それは単にエネルギの浪費となり、どの同一チャネルユーザにとっても干渉を増やすことになるであろう。
かくて中間のRNの受信機と宛先UEの受信機とが同様に動作すると仮定するならば、NB及びRNの送信電力は、RN及びUEでのSINRが同じになるように設定されるべきである、ということになる。送信電力の比率を設定するためにこの基準を使用すると、その比率は次式のようになる:
Figure 0004973683
ここで、b1,n1はNBからRNに至るリンク(長さs1)のパスロスパラメータであり、b2,n2,s2はRNからUEへのリンクに関連するものである。数式(3)を用いることで、他方に与える送信電力を見出すことができる。
[1B.]
[図1Bに示されるようなFDD−2セルモデルによる再生中継]
この場合、送信電力の式は、他セルで行っている送信によって引き起こされる干渉を考慮することによって導出される。
この場合、中間RNから信号を受信する宛先UEでのSINRは、次のようになる:
Figure 0004973683
最適なNB送信電力は(4)及び(2)を等しく設定することで見出される。従って:
Figure 0004973683
である。所与のソースNB送信電力の下での中間RN送信電力を見出すために、(5)は次のように書き直すことができる:
Figure 0004973683
[2A.]
[図1AのシングルセルモデルでTDDの場合の再生中継]
RNの受信及び送信動作を分離するためにTDDを利用し、2つのリンク(ソースから中間へ及び中間から宛先へ)が同一周波数で動作することが仮定される(即ち、もはや全二重ではない。)。RNが送信するタイムスロットはNBによっては使用されず、FDD二重化法の再生中継の場合に関して説明された数式が使用可能であることが仮定される。しかしながら、ソースNBが或るRNと異なる装置又はノードと通信するためにその中間RNと同じタイムスロットを使用するならば、そのRNによる送信に起因して干渉が生じることになる。この場合、中間RNから通信信号を受信する宛先UEでのSINRは次式のように与えられる:
Figure 0004973683
ここで、Ptx_tot,NBはNBからの全送信電力であり、LNB−UEはNBからUEに至るリンクでの伝搬損失である。この場合、同じSINRを保証するRNでの送信電力は次式で与えられる:
Figure 0004973683
数式(3)及び数式(8)を比較すると、もはや単純な比率は理想的な均衡をもたらさないことが分かる。Ptx_tot,NB=GpPtx,NBであるとすると、数式(8)は次のように書ける:
Figure 0004973683
(9)式より、所与のNB送信電力の下で理想的なRN送信電力を決定することができる。2番目の括弧内の2番目の項が無視できるようにシステムの設定がなされていたならば(即ち、Ptx_tot,NB/NLNB−UE<<1)、FDDデュプレックス法による再生中継の場合に関する上述の基準が使用可能になることは、言及に値するであろう。
所与の或るRN送信電力の下でのNB送信電力は(9)の根から見出すことができる、ということになる。次のように簡略化された形式で数式(9)は:
Figure 0004973683
のようになる。ここで、
Figure 0004973683
である。(10)の根は次式で与えられる:
Figure 0004973683
定数a,b及び送信電力は常に正の数なので、1つの解のみが定まり、従ってRN及びUEで等しいSINRを保証するNBでの最適な送信電力は、次式で与えられる:
Figure 0004973683
最後に、上記の定義を利用して(9)を書き直すことができ、それは同様に簡易な形式で最適なRN送信電力を与える:
Ptx,RN= bPtx,NB+a(Ptx,NB)2 (13)。
[2B.]
[図1Bで示される2セルモデルでTDDの場合の再生中継]
双方での配備が同じであり、NB及びRNでの送信電力が同じであると仮定することに加えて、適切ならばPtx−tot,RN=Gp Ptx,RN及びPtx−tot,NB=Gp Ptx,NBであること、及びTDDの場合に双方のRNが同じ時間に送信することが仮定される。これは事実上2セルの場合の劣悪な状況を生み出す。
この場合、中間RNから信号を受信する宛先UEでのSINRは、次のようになる:
Figure 0004973683
最適なNB送信電力は(14)及び(2)を等しく設定することで見出すことができる:
Figure 0004973683
最適なNB送信電力は正の解から見出される:
Figure 0004973683
解は次式で与えられる:
Figure 0004973683
ここで、この場合には
Figure 0004973683
であり、b及びc双方がRN送信電力の関数になる。
そのNB送信電力の下で、RN送信電力を見出すために(15)を書き直すことができる。最適なRN送信電力は次式のように与えられることになる:
Figure 0004973683
[3A.]
[図1Aに示されるFDD−シングルセルモデルによる非再生的中継ノード(RN)]
この例の場合とFDD二重化法に関して使用された再生中継ノードの場合との間の相違は、UEでのSINRがRNでのSINRの関数になっていることであり、RNに接続される宛先UEでのSINRは次式で与えられる:
Figure 0004973683
理想的なバランス(均衡)はUEでのSINRをRNでのものに等しく設定することによってはもはや導出されない結果となる。(19)によれば、RNでのSINRは、UEでのターゲットSINRが得られるのを妨げないように設定されることを要する。しかしながらNB電力はRNでの或るレベルを超えて生じるSINRを制限するように抑制される必要があり、そのSINRは、実際上必要とされる以上の過剰な干渉及び無駄な送信電力を生じることになってしまうものである。
図18は2つの異なる配備状況について、NB及びRN送信電力の設定内容が、RNに接続されたUEでのSINRにどのように影響するかを示す。
かくて最適解は、図18に示される面の中でシステムが山折りの対角線に沿って(diagonal fold)実際上動作するようにNB及びRNの送信電力を選択することであることが理解できる。(19)の1階微分を計算し、UEでのSINRに関してNB又はRN送信電力が最も少なく増える結果となる地点を見つけることで、そのような解を実現できる。
(19)の第1導関数を判定するために、(19)は次式のように書き直される:
Figure 0004973683
次式のように定義する。
Figure 0004973683
(20)は次式のように簡略化できる:
Figure 0004973683
Ptx,NBによるSINRの変化率を求めるために、商の微分規則が使用される:
Figure 0004973683
要求される勾配及びPtx,RNの下で(22)をPtx,NBに関して解くことで、最適なNB送信電力を見出すことができる:
Figure 0004973683
NBの最適送信電力の下で最適なRN送信電力を見出すために、(21)の微分がPtx,RNに関して実行される。この場合、1次導関数は次式で与えられる:
Figure 0004973683
そして、NBの最適送信電力の下での最適なRN送信電力は、次式で与えられる:
Figure 0004973683
[3B.]
[図1Bに示されるようなFDD−2セルモデルによる非再生的中継ノード(RN)]
2セルモデルでは、セル端における宛先UEの良好でない状況に関するSINRは、次式で与えられる:
Figure 0004973683
2つのRNの送信電力が等しく、2セルの配置が等しく、Ptx_tot,RN= GPPtx,RN であると仮定すると、(26)式の簡略化された形式が次式のように得られる:
Figure 0004973683
1階微分は次のようになる:
Figure 0004973683
かくて最適なNB送信電力は次式により見出される:
Figure 0004973683
最適なRN送信電力はPtx,RNに関して(27)の微分を計算することで見出される:
Figure 0004973683
かくて最適なRN送信電力は次式により見出される:
Figure 0004973683
[4A.]
[図1Aに示されるようなTDD−シングルセルモデルによる非再生的中継]
この状況は非再生的な上記の場合と同様であるが、目下の場合NBからの干渉が考慮されなければならない点が異なる。NBはRNと同一周波数及び同一時間に送信を行うからである。この場合、RNによって送信された通信信号を受信しているUEでのSINRは次式で与えられる:
Figure 0004973683
Ptx,NB/ Ptx,RNが大きすぎる場合には、UEでのSINRは不十分なRN送信電力に起因して制限され、RNへの接続のリンクパフォーマンスが優れた領域に相応しくなり、NBへの接続は減少する。逆にそれが非常に小さかったならば、UEでのSINRは、RNでの低いSINRによって制限される。
この場合、図27に示されるように、FDD二重化法と共に使用された非再生的中継の場合に説明されたものよりも、バランスは更に繊細に(複雑に)なる。最適な動作点は(32)の第1導関数がゼロに等しくなる点を発見することで与えられる。この最適点を見つけるために、(32)は先ず次の形式に書き直される:
Figure 0004973683
ここで次式が定義される:
Figure 0004973683
上記の[3A.]での議論による定義と、
Figure 0004973683
の式から、(33)は次式のように簡易化できる:
Figure 0004973683
次の段階は、次式を解くことで(34)の放物関数の1つの最大値を見つけることである:
Figure 0004973683
(34)の1次微分を見出すために商規則を利用することで、次式を得る:
Figure 0004973683
yの最大値は(36)をゼロに等しく設定し、Ptx,NBに関して解くことで発見可能である。UEでの最大SINRは次式のように置くことで得られる:
Figure 0004973683
従ってRNの所与の送信電力の下で、RNに接続されたUEでの最大SINRを保証する対応するNB送信電力を見出すために、(37)を利用することができる。
そのNB送信電力の下で最適なRN送信電力を発見する場合には、UEでのSINRがRN送信電力の二次関数でないような、FDD二重化法と共に使用される非再生的中継ノードの場合に上述されたものと同様の手法が使用可能である。最適なRN送信電力を見つけるために、(34)は次のように書き換えられる:
Figure 0004973683
1次微分は次のようになる:
Figure 0004973683
Ptx,RNに関して(39)を解くことで、そのNB送信電力の下での最適なRN送信電力が次式のように得られる:
Figure 0004973683
図27の面、(34)の関数形及び(40)の結果を見ることで、NB送信電力が小さかった場合には、RN送信電力のSINR変化率は、RN送信電力の増加に関して減少することが明らかである。しかしながら大きなNB送信電力の場合には、UEでのSINRはRN送信電力の線形関数に近い。これは、(40)にまとめられているこの場合の問題の解が無限になることの結果である。
[4B.]
[図1に示されるTDD−2セルモデルによる非再生的中継]
セル端のUEの見地から、より悪い状態は、隣接するセルがRN送信に使用されるのと同じタイムスロットを用いるTDD法を使用する場合である。セルが同じ配置及び送信電力でサイズが等しく、Ptx_tot,RN/NB=GpPtx,RN/NB であると仮定すると:
Figure 0004973683
である。この場合(4)式の簡略化された形式は次式のようになる:
Figure 0004973683
そして第1微分は次のようになる:
Figure 0004973683
最終的に、(43)をゼロに等しく設定し且つPtx,NBに関して解くことで最大値が得られる:
Figure 0004973683
そのNB送信電力の下で最適なRN送信電力を見つけるために、(42)は次のように書き直せる:
Figure 0004973683
第1微分は次のようになる:
Figure 0004973683
Ptx,RNに関して解くことで、そのNB送信電力の下での最適なRN送信電力が得られる:
Figure 0004973683
再び、大きなNB送信電力の場合に、UEでのSINRはRN送信電力の線形関数に近くなる。これは(47)の解は無限になる結果になる。
最適な送信電力バランスは、様々な中継や二重化法に関する及び2つの別々の配備状況に関する上記の解に基づいて決定される。それらの配備状況(シナリオ)は表3にまとめられ、(48)のパスロスの式に関する伝搬パラメータは表4の中にある。
L=b+10 n logd (48)
Figure 0004973683
表3:配備シナリオ
送信機受信機間の隔たりはセル半径に等しい(即ち、UEはセル半径の場所に位置する)。示されているRN位置は、NBが位置するセル中心を基準とする距離である。従ってRN位置はNBからRNまでの距離である。そしてRN−UEはセル半径及びNB−RN距離の差分である。
Figure 0004973683
表4:伝搬パラメータ
_再生中継
FDDに関して(3)及び(5)の式に及びTDDに関して(12)及び(17)の式に表3及び表4に与えられる値を代入することで、所与のRN送信電力の下で最適なNB送信電力を見出すことができる。図28Aは、2つの配備状況についてFDD及びTDD双方のRN送信電力の関数として、最適なNB送信電力を示す。
_FDDによる非再生中継
図28Bに示されるように、パラメータを(23)及び(24)に代入することで、2つの配備状況について最適なNB送信電力を求めることができる。
_TDDによる非再生中継
図28Cに示されるように、パラメータを(37)及び(44)に代入することで、2つの配備状況について最適なNB送信電力を求めることができる。
[システムレベルシミュレーション結果]
図28Cの結果に基づいて予測される最適送信電力設定内容を確認するため、RN及びNBの送信電力が最適ポイント近辺で変化する平均パケットコールスループットゲインを用いて、3番目の送信時間間隔毎に伝送内容を中継するTDD二重化の非再生的中継を行うマルチホップHSDMAネットワークのシステムシミュレーションが行われた。
表3で説明済みの2つの配備状況についてのシステムレベルシミュレーション結果が提示される。シミュレーションパラメータは以下の表5及び表6に掲げられる。
Figure 0004973683
表5:配備パラメータ
Figure 0004973683
表6:シミュレーションパラメータ
双方の配備状況に関し、ユーザによって体験される平均パケットコールスループットのゲイン(30dBmのNB送信電力でシングルホップシステムの場合に観測される)が、4つの異なるRN送信電力についてのNB送信電力の関数としてプロットされている。図29Aは配備状況(シナリオ)1に関するゲインを示し、図29Bはシナリオ2に関するゲインを示す。
NBからUEへのリンクのチャネルゲインは、NBからRN及びRNからUEへのリンクに関するものより3dB高くなっていることに留意を要する。これは、RNに接続されたUEが体験する別のNBからの干渉は、28A,28B及び28Cに関して上述されたリンク分析に使用されたものの二倍になることを意味する。
このチャネルゲインは送信信号の多数のレプリカが受信されることに起因し、これら全てについての電力が加算される場合には、NBからUEへのチャネルの場合に、合計電力はNBからRNへ又はRNからUEへのチャネルで2倍になる。これが3dBの説明となる(3dBは2倍に等しい。)。NBからUEへのチャネルに関してチャネルゲインの結果はより高くなり、これは、マルチパスを介したチャネルゲインが一切考慮されない地点に至るまで、受信信号電力が分析に使用されたものよりも3dB(即ち、2倍)高くなることを意味する。
[リンクベースの予測及びシステムシミュレーションの比較]
図22は各配備状況についてTDDの非再生的中継用のRN送信電力の関数として、最適NB送信電力を示し、NBからUEへのリンクは他のリンクに比べて3dBのゲインを有することが仮定されている。この場合、シミュレーションで使用されたRN送信電力について、NBでの予測された送信電力は、スループットゲインに関する表7に掲載され、そのゲインはこれらの設定値が使用された場合に得られる達成可能な最大値である。
Figure 0004973683
表7:予測される最適NB送信電力及びその結果のシミュレーションスループットゲイン(観測される最大ゲインと比較された、その設定値から達成可能な値)
上記の数式に基づく技法を用いて本発明による好適実施例に従ってパワーバランスが図られる場合に、選択されるパワーバランスは一般に最適地点の利用域内にあることを、表7、図28A及び図28Bは示す。特に使用される送信電力に関し、ゲインは常に達成可能な最大値の10%以内にあることが示され、そのズレはマルチセルシステムをモデル化するのに2セルモデルを利用していることに起因する。
送信電力の均衡を図る必要性は図29A及び図29B双方に提示される結果から明白であり、NB送信が最適ポイントを超えて増やされる場合には、より多くの信号エネルギを放出するにもかかわらず、かなりのゲイン劣化が経験されることが示される。NB送信電力が注意深く選択されるならば、RN送信電力に対するゲインの感度が減らされることも示される。
以下、本発明により教示される手段が例示的に列挙される。
(付記1)
ソース装置、宛先装置及び少なくとも1つの中間装置を有する通信システムであって、前記ソース装置及び中間装置の各々は、通信信号を又は通信信号から導出された信号を前記宛先装置へ向かう通信方向で送信する送信機を有し、前記宛先装置及び中間装置の各々は、通信信号を又は通信信号から導出された信号を受信する受信機を有し、前記通信システムは、1以上の送信機に割り当てられるリソースの測定値を又は測定値の変化を判定する判定手段を有し、前記変化は:
i)前記宛先装置で受信された前記通信信号の品質の測定値;及び
ii)中間装置で受信された前記通信信号の品質の測定値;
の間で実質的にバランスをとる又は維持しようとする値である
ことを特徴とする通信システム。
(付記2)
宛先装置及び/又は中間装置の各々は、宛先装置で又は場合によっては中間装置でそれぞれ受信される通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該システムは:
i)前記宛先装置により導出されたインジケータ及び/又は中間装置により導出されたインジケータにおける所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
ii)前記変化の検出後に、1以上の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、前記インジケータを前記所望値に近づける判定手段;
を更に有することを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記3)
前記判定手段は、前記宛先装置により導出された或るインジケータの変化の検出後に、i)宛先装置が受信する通信信号を送信する中間装置の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、又はii)中間装置及びソース装置の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、前記変化は前記インジケータを所望値に近づけるためのものである
ことを特徴とする付記2記載の通信システム。
(付記4)
前記判定手段は、所望値からの変化の検出に続いて、中間装置の送信機に対する新たなリソース割当を計算する第1計算手段を有し、前記新たなリソース割当は漸近時ケータを所望値に近づけようとする
ことを特徴とする付記2又は3に記載の通信システム。
(付記5)
i)宛先装置及び中間装置の少なくとも2つにより導出された或るインジケータ間の不均衡を検出する不均衡検出手;を更に有し、前記判定手段は、前記不均衡の検出後に、ソース装置及び/又は少なくとも1つの中間装置の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、前記変化は前記不均衡を実質的に減らすためのものである
ことを特徴とする付記2,3又は4の何れか1項に記載の通信システム。
(付記6)
前記判定手段は、不均衡の検出に続いて、ソース装置の新たなリソース割当及び/又は中間装置の少なくとも1つについての新たなリソース割当を計算する第2計算手段を有し、前記新たなりソース割当は前記不均衡を実質的に減らす
ことを特徴とする付記4又は5に記載の通信システム。
(付記7)
宛先装置及び各中間装置が、宛先装置で又は場合によっては中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段を有し、当該通信システムが:
i)宛先装置及び中間装置の少なくとも2つにより導出された或るインジケータ間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
ii)ソース装置に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、及び/又は少なくとも1つの中間装置の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定する判定手段;
を有し、前記変化は前記不均衡を実質的に減らすためのものである
ことを特徴とする付記1記載の通信システム。
(付記8)
前記判定手段が、不均衡の検出後に、ソース装置の新たなリソース割当及び/又は少なくとも1つの中間装置のリソース割当を計算する計算手段を有し、前記リソース割当は前記不均衡を実質的に減らすためのものである
ことを特徴とする付記7記載の通信システム。
(付記9)
1以上の宛先装置及び中間装置により導出されるインジケータが、宛先装置で受信された通信信号の強度の測定値を含む
ことを特徴とする付記2乃至8の何れか1項に記載の通信システム。
(付記10)
1以上の宛先装置及び中間装置により導出されるインジケータが、宛先装置で受信された通信信号の信号対干渉プラス雑音比率(SINR)の測定値を含む
ことを特徴とする付記2乃至9の何れか1項に記載の通信システム。
(付記11)
1以上の宛先装置及び中間装置により導出されるインジケータが、宛先装置で受信された通信信号の品質のターゲット受信信号品質からの変化の測定値を含む
ことを特徴とする付記2乃至10の何れか1項に記載の通信システム。
(付記12)
判定手段で判定されたリソースの測定値又は測定値の変化が、1以上の送信機に割り当てられる送信電力の判定値又は変化の判定値を含む
ことを特徴とする付記1乃至11の何れか1項に記載の通信システム。
(付記13)
前記ソース装置が基地局の一部であり、前記基地局は通信信号を中間装置を介して宛先装置に送信する
ことを特徴とする付記1乃至12の何れか1項に記載の通信システム。
(付記14)
前記宛先装置が基地局の一部であり、ソース装置は通信信号を中間装置を介して基地局に送信する
ことを特徴とする付記1乃至12の何れか1項に記載の通信システム。
(付記15)
前記制御手段が前記基地局に設けられる
ことを特徴とする付記13又は14に記載の通信システム。
(付記16)
前記制御手段が中間装置に設けられる
ことを特徴とする付記1乃至14の何れか1項に記載の通信システム。
(付記17)
前記制御手段は、1以上の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化の判定に続いて、ソース装置及び/又は場合によっては中間装置の送信電力の変更を指示する命令を、ソース装置及び/又は中間装置に発行する
ことを特徴とする付記1乃至16の何れか1項に記載の通信システム。
(付記18)
前記判定手段で判定されたリソースの測定値又は測定値の変化が、1以上の送信機に割り当てられる帯域の判定値又は変化の判定値を含む
ことを特徴とする付記1乃至17の何れか1項に記載の通信システム。
(付記19)
ソース装置から宛先装置へ1以上の中間装置を介して通信信号を伝送するための方法であって、前記ソース装置及び中間装置の各々は、通信信号を前記宛先装置へ向かう通信方向で送信する送信機を有し、前記宛先装置及び中間装置の各々は、通信信号を又は通信信号から導出された信号を受信する受信機を有し、当該方法は、1以上の送信機に割り当てられるリソースの測定値を又は測定値の変化を判定するステップを有し、前記変化は:i)前記宛先装置で受信された前記通信信号の品質の測定値;及びii)中間装置で受信された前記通信信号の品質の測定値;の間で実質的にバランスをとる又は維持しようとする値である
ことを特徴とする方法。
(付記20)
i)宛先装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータ、及び/又は中間装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するステップ;
ii)前記インジケータの所望値からの変化を検出するステップ;
iii)前記変化の検出に続いて、ソース装置に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、及び/又は中間装置に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定するステップ;
を更に有し、前記変化は前記インジケータを所望値に近づけるための値である
ことを特徴とする付記19記載の方法。
(付記21)
i)宛先装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータ、及び/又は中間装置で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するステップ;
ii)宛先装置及び中間装置の少なくとも2つによってそれぞれ導出されたインジケータ間の不均衡を検出するステップ;
iii)前記不均衡の検出に続いて、ソース装置に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定し、及び/又は中間装置の送信機に割り当てられたリソースの測定値又は測定値の変化を判定するステップ;
を更に有し、前記変化は前記インジケータを所望値に近づけるための値である
ことを特徴とする付記19記載の方法。
(付記22)
少なくとも1つの中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信する基地局であって:
i)宛先装置及びインジケータ変化検出手段からインジケータを受信し、宛先装置で受信された通信信号の品質を示すインジケータの所望値からの変化を検出する受信手段;又は
ii)中間装置の新たな送信電力に関する要求を宛先手段から受信する受信手段;及び
iii)宛先装置から受信した或るインジケータの変化の検出に続いて、又は場合によっては宛先装置からの要求の受信に続いて、中間装置の新たな送信電力、又は中間装置及び基地局の新たな送信電力を計算する第1計算手段を有する制御手段;
を有し、新たな送信電力は:a)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と宛先装置で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らし;又はb)生じている不均衡を実質的に防ぐ
ことを特徴とする基地局。
(付記23)
少なくとも1つの中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信する、制御手段を備えた基地局であって:
i)宛先装置及び中間装置各々から、宛先装置又は中間装置でそれぞれ受信された通信信号の品質を示すインジケータの1以上を受信する受信手段;
ii)宛先装置から受信した或るインジケータ及び中間装置から受信した或るインジケータの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iii)前記不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らす基地局の新たな送信電力を計算する計算手段;
を有することを特徴とする基地局。
(付記24)
少なくとも1つの中間装置を介してソース装置から送信された通信信号を受信する基地局であって:
i)当該基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;又は
ii)インジケータ導出手段により導出された或るインジケータの変化を検出するインジケータ変化検出手段;及び
iii)前記変化の検出に続いて、中間装置の新たな送信電力、又は中間装置及びソース装置の新たな送信電力を計算する第1計算手段を有する制御手段;
を有し、新たな送信電力は、a)中間装置で受信された通信信号の品質の測定値と基地局で受信された通信信号の品質の測定値との間の不均衡を実質的に減らし;又はb)生じている不均衡を実質的に防ぐ
ことを特徴とする基地局。
(付記25)
少なくとも1つの中間装置を介してソース装置から送信された通信信号を受信する基地局であって:
i)基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)中間装置で受信された通信信号の品質を表すインジケータの1以上を中間装置から受信する受信手段;
iii)基地局で導出された或るインジケータと中間装置から受信された或るインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iv)前記不均衡の検出に続いて、不均衡を実質的に減らすソース装置の新たな送信電力を計算する第2計算手段を有する制御手段;
を有することを特徴とする基地局。
(付記26)
1以上の中間装置を介して宛先装置に通信信号を送信する基地局であって:
i)宛先装置で受信された通信信号の品質を示すインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段及び宛先装置からインジケータを受信する受信手段;又は
ii)中間装置の送信電力を変える要求を宛先装置から受信する受信手段であって、前記要求は、宛先装置で受信された通信信号の品質のインジケータの所望値からの変化を示すところの受信手段;及び
iii)宛先装置から受信した或るインジケータの変化の検出後に、又は場合によっては宛先装置からの要求の受信後に、前記インジケータを所望値に近づける、中間装置の送信電力に要求される変化を決定する決定手段;
を有することを特徴とする基地局。
(付記27)
マルチホップ通信システムで1以上の中間装置を介して宛先装置に通信信号を伝送する基地局であって:
i)宛先装置及び中間装置各々で導出された、宛先装置又は中間装置各々で受信された通信信号の品質を示すインジケータの1以上を受信するインジケータ受信手段;
ii)宛先装置及び中間装置のインジケータ間の不均衡を検出する不均衡検出手段;及び
iii)不均衡検出手段により不均衡を検出した後に、不均衡を減らすのに必要な基地局の送信電力の変化を決定する、基地局に用意された決定手段;
を有することを特徴とする基地局。
(付記28)
1以上の中間装置を介してソース装置からの通信信号を受信する基地局であって:
i)当該基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)インジケータ導出手段により導出されたインジケータの所望値からの変化を検出するインジケータ変化検出手段;
iii)インジケータ変化検出手段による変化の検出に続いて、インジケータを所望値に近づけるのに必要な、中間装置の送信電力の変化を決定する決定手段であって、中間装置の送信電力を変える要求を制御手段に送信するところの決定手段;
iv)前記要求を前記決定手段から受信する制御手段;
を有することを特徴とする基地局。
(付記29)
1以上の中間装置を介してソース装置からの通信信号を受信する基地局であって:
i)当該基地局で受信された通信信号の品質の1以上のインジケータを導出するインジケータ導出手段;
ii)中間装置で受信した通信信号の品質を示すインジケータの1以上を中間装置から受信するインジケータ受信手段;
iii)基地局で導出されたインジケータと中間装置から受信されたインジケータとの間の不均衡を検出する不均衡検出手段;
iv)不均衡検出手段による不均衡の検出後に、不均衡を減らすのに必要なソース装置の送信電力の変化を決定する決定手段;及び
v)変化の決定後に、ソース装置の送信電力の変更を指示する命令をソース装置に発行する制御手段;
を有することを特徴とする基地局。
(付記30)
マルチホップ通信システムで中間装置を介してソース装置から信号を受信する宛先装置であって:
i)宛先装置で受信した通信信号の品質の1以上のインジケータを受信するインジケータ導出手段;及び
ii)或るインジケータの所望値からの変分を検出するインジケータ変化検出手段;
を有することを特徴とする宛先装置。
(付記31)
ソース装置又は先行する中間装置から通信信号を受信し、通信信号又はそれから導出された信号を宛先装置に又は後続の中間装置に送信する中間装置であって:
i)基地局から通信信号を受信する受信手段;
ii)通信信号又はそれから導出された信号を宛先装置に送信する送信手段;
iii)送信電力に要求される変更のための要求を宛先装置から受信する要求受信手段;及び
iv)前記要求又はそれから導出された要求を基地局の制御手段に送信する送信手段;
を有することを特徴とする中間装置。
(付記32)
コンピュータにロードされた場合に、前記コンピュータを、付記1乃至18の何れか1項に記載の通信システムの基地局として動作させる又は付記22乃至29の何れか1項に記載の通信システムの基地局として動作させるコンピュータプログラム。
(付記33)
コンピュータにロードされた場合に、前記コンピュータを、付記1乃至18の何れか1項に記載の通信システムの中間装置として動作させる又は付記31に記載の通信システムの中間装置として動作させるコンピュータプログラム。
(付記34)
コンピュータにロードされた場合に、前記コンピュータを、付記1乃至18の何れか1項に記載の通信システムの宛先装置として動作させる又は付記30に記載の通信システムの宛先装置として動作させるコンピュータプログラム。
(付記35)
キャリア媒体により持ち運ばれる付記32,33又は34の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。
(付記36)
前記キャリア媒体が記録媒体である
ことを特徴とする付記35記載のコンピュータプログラム。
(付記37)
前記キャリア媒体が伝送媒体である
ことを特徴とする付記35記載のコンピュータプログラム。
1 インジケータ導出手段; 2 インジケータ変化検出手段; 3 決定手段; 4 第1計算手段; 5 第2計算手段; 6 要求受信手段; 7 制御/命令手段; 8a 要求リレー; 8b 要求修正手段; 9 インジケータ受信手段; 10 インバランス検出手段; 11 基地局; 12 中間装置; 13 ソース装置

Claims (1)

  1. ソース装置から受信した無線信号又は該無線信号から導出された信号を宛先装置に対して送信するするリレー装置において、
    該宛先装置から、該リレー装置から受信した無線信号の第1受信品質を受信する受信部と、
    該ソース装置から受信した無線信号の第2受信品質と、該第1受信品質とに基いて、該ソース装置に対する送信電力の変更要求を送信部から該ソース装置に送信させるとともに、該宛先装置へ送信する無線信号の送信電力制御を行う制御部と
    を備えたことを特徴とするリレー装置。
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