JP4973604B2 - パーキング装置構造 - Google Patents
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Description
これにより、位置決めのための位置決め板、及びその取付ボルトを無くすことができる効果を奏することが開示されている。
また、特許文献2には、パーキング装置をブラケット組立体として、サブアッシー化することにより、組付作業性を向上させる技術が開示されている。
すなわち、特許文献1に記載された技術では、適用する機種により、その都度サポートアクチュエータを挟み込むための、トランスアクスルケースとサイドカバーの挟み込み部の設計を行わなければならないため、設計によっては、部品点数や組付工数の点で問題がある。また、各構成部品をトランスアクスルケース等に組み付けるため、作業性が悪い問題が残っている。
一方、特許文献2の技術では、ブラケット組立体自体を取り付ける作業は容易となったが、ブラケット組立体の構造が複雑であり、ブラケット組立体自体を組み立てる作業の効率が悪い問題があった。
(1)パーキングギヤに係合するパーキングポールと、該パーキングポールを該パーキングギヤに係合させるパーキングロッドと、該パーキングロッドを移動するパーキングレバーと、該パーキングレバーを駆動するアクチュエータと、を部品として有するパーキング装置構造において、第1平板と第2平板がL字状に連なる係止部材を有し、第1平板の内側面、第1平板の外側面、第2平板の内側面、及び第2平板の外側面を、前記部品の取付面、及びトランスアクスルへの取付面としたこと、係止部材に前記部品を組み付けたサブ組立体として、トランスアクスルに組み付けること、を特徴とする。
ここで、サブ組立体をトランスアクスルに組み付けるときに、第2平板の外側面を取付面(取り付けのための取付基準面)として、トランスアクスル側に設けられた基準面に当接させて固定する。
(2)(1)に記載するパーキング装置構造において、前記第1平板の内側面に、前記パーキングロッドを取り付けたこと、前記第1平板の外側面に、前記パーキングポールを回転可能に取り付けたこと、前記第2平板の外側面に、前記パーキングレバー、及び前記アクチュエータを取り付けたこと、前記第1平板の前記内側面を、トランスアクスルへの取付基準面としたこと、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)に記載するパーキング装置構造のいずれか1つにおいて、前記パーキングロッドを構成するスリーブが、前記第1平板に内側から圧入固定されていることを特徴とする。
(1)パーキングギヤに係合するパーキングポールと、該パーキングポールを該パーキングギヤに係合させるパーキングロッドと、該パーキングロッドを移動するパーキングレバーと、該パーキングレバーを駆動するアクチュエータと、を部品として有するパーキング装置構造において、第1平板と第2平板がL字状に連なる係止部材を有し、第1平板の内側面、第1平板の外側面、第2平板の内側面、及び第2平板の外側面を、前記部品の取付面、及びトランスアクスルへの取付面としたこと、係止部材に前記部品を組み付けたサブ組立体として、トランスアクスルに組み付けること、を特徴とするので、全部品を係止部材に組み付けるのを2方向のみで行うことができる。
同時に、サブ組立体をトランスアクスルに組み付けるときに、第2平板の外側面を取付基準面として、トランスアクスル側に設けられた基準面に当接させて固定するので、サブ組立体をトランスアクスルに取り付けるのも上記2方向のいずれかで行うことができる。特に、サブ組立体のパーキングポールと、トランスアクスルのパーキングギヤの、ギヤの歯幅方向の位置関係を容易かつ正確に位置決めできる。
そのため、部品の組み立て性、及びサブ組立体のトランスアクスルへの組み立て性を向上させることができ、コストダウンを実現できる。
ここで、第1平板の内側面、第1平板の外側面、第2平板の内側面、及び第2平板の外側面のうち、4面全てを部品の取付面、トランスアクスルへの取付面として利用しても良いし、3面のみ利用しても良い。
従って、サブ組立体であるパーキング装置自体の組み立てにおいて、第1平板の内側面に対して、パーキングロッドを構成する部品を垂直方向から取り付けることができる。また、第1平板の外側面に対して、パーキングポールを構成する部品を垂直方向から取り付けることができる。また、第2平板の外側面に対して、パーキングレバー、及びアクチュエータを第1平板の取付方向と直交する方向から取り付けることができる。これにより、パーキング装置自体を自動組み立て機等により容易に組み立てることができる。
さらに、組み立てたパーキング装置を、トランスアクスルケースに対して、第1平板の内側面を基準面として取り付けているので、パーキング装置自体をトランスアクスルケースに容易に取り付けることができる。同時に、第1平板の外側面にパーキングポールが取り付けられているので、パーキングポールとパーキングギヤとの相対位置を精度良く組み付けることができる。
図1に、本発明の第1実施例であるパーキング装置構造を具体化したサブ組立体9を斜視図で示す。図2に、図1の部品を分解斜視図で示す。図3に、係止部材10(11,12)の斜視図を示す。図4に、スリーブ13、パーキングロッド14、及びロックレバー15の構成を示す。図4は、図3の一部を抜き出したものである。
図3に示すように、係止部材10は、第1平板11と第2平板12とが、L字状に連なって形成されている。すなわち、第1平板11の一端と第2平板12の一端が結合している。第1平板11には、外側面11aと内側面11bがある。第1平板11には、段差(図示せず。)が形成された長円形状(または楕円形状)の圧入孔11c、低く盛り上がって形成されたロックポール取付部11d、ロックポール取付部11dの中心に形成されたロックポール取付孔11e、高く盛り上がって形成されたディテントスプリング取付部11f、ディテントスプリング取付部11fの中心に形成されたディテントスプリング取付孔11g、が形成されている。また、第1平板11には、係止部材10(サブ組立体9)をトランスアクスルへ取り付けるための2つの取付孔11h、及びトーションスプリング24を取り付けるための1つの取付孔11iが形成されている。圧入孔11cの段差は、外側面11a側の開口面積が、内側面11b側の開口面積より小さく形成されている。
一方、第2平板12には、外側面12aと内側面12bがある。また、第2平板12には、アクチュエータ17を取り付けるための3つの取付孔12dが形成されている。また、第2平板12の内側面12bには、図6に示すように、軸受凸部12eが形成されている。軸受凸部12eは、内側面12b側には開口がなく、外側面12a側に軸取付孔12cが開口している。
スリーブ13は、中空形状であり、内面にカム面が形成されている。カム面に対向して、パーキングロッド14のカム面14aが位置する。パーキングロッド14のカム構造は、周知技術であるので、詳細な説明を割愛する。
パーキングロッド取付孔11eに、ロッド軸22により、ロックポール21が回動可能に保持されている。ロックポール21は、ロックポール取付部11dにのみ接触しており、回動の摩擦を低減している。ロックポール21の両端には、図5に示すように、図示しないパーキングギヤに係合するための係合部21a、パーキングロッド14のカム面14aと当接するカム当接部21cが形成されている。
また、取付孔11iには、トーションバネ23が、バネ軸24により取り付けられている。トーションバネ23の一端は、第1平板11の端面に係合固定されており、他端はロックポール21に当接し、ロックポール21を、カム当接部21cがパーキングロッド14に当接する方向に付勢している。
図4に示すように、ロックレバー15の一端には、ロッド孔15dが形成されている。図7に示すように、パーキングロッド14の駆動伝達軸14bの先端部14cが、ロッド孔15dに固設されている。
図4に示すように、ロックレバー15の上端面には、カム面15cが形成されている。カム面15cには、図1に示すように、ディテントスプリング19のカムフォロア19aが当接している。ディテントスプリング19の他端は、取付ボルト20により、第1平板11のディテントスプリング取付孔11gに取り付けられている。これにより、ディテントスプリング19はその付勢力により、アクチュエータ17に電流が供給されていない時でも、ロックレバー19が回転しないように保持している。
図8は、係止部材10を正面から見た図である。第1平板11と第2平板12とは、直角に連なっている。第1平板11は、第2平板12に遠い側に外側面11a、近い側に内側面11bを備える。第2平板12は、第1平板11に遠い側に外側面12a、近い側に内側面12bを備える。第2平板12の内側面12bには、軸受凸部12eが形成されている。
始めに、第1平板11の2段に形成された圧入孔11cに対して、内側面11b側からスリーブ13が挿入され、圧入される。圧入孔11cは、2段に構成されているので、スリーブ13は、第1平板11に対して、装着方向においても、正確に位置決めされる。また、圧入孔11cの形状を長円形として、回り止め機能を持たせているため、回り止めも不要である。
これにより従来、スリーブの回り止め部材と、抜け止め部材とを必要としていたが、それらの部材を削減することができる。
次に、図11に示すように、パーキングロッド14を組み付ける。すなわち、カム面14aをスリーブ13の中空部に形成されたカム面と係合させる共に、ロックレバー15のロッド孔15dに、パーキングロッド14の駆動伝達軸14bの先端部14cを固設する。
次に、図12に示すように、アクチュエータ17を第2平板12の外側面12aに取り付ける。すなわち、3本の足部17aにより取り付ける。このとき、駆動軸18の先端をロックレバー15の軸孔15aに固設する。これにより、ロックレバー15は、第2平板12に対して、アクチュエータ17の駆動により、回動自在となる。
次に、図13に示すように、ディテントスプリング19の一端を、取付ボルト20により、第1平板11のディテントスプリング取付孔11gに取り付ける。それと同時に、ディテントスプリング19のカムフォロア19aをロックレバー15のカム面15cに当接させる。
次に、第1平板11の外側面11aの取付孔11iに、トーションバネ23を、バネ軸24により取り付ける。トーションバネ23の一端は、第1平板11の端面に係合固定し、他端はロックポール21に当接させる。これにより、ロックポール21を、カム当接部21cがパーキングロッド14に当接する方向に付勢させる。
これにより、図1に示すサブ組立体9が完成する。
このサブ組立体9は、図示しないトランスアクスルに対して、ロックポール21の係合部21aがパーキングギヤに対向する位置に、2つの取付孔11iを用いて、2本の取付ネジ25により取り付けられる。
これにより、ロックポール21の係合部21aがパーキングギヤと係合して、パーキングギヤの回転を制限する。
パーキングが解除されたときの動きは、アクチュエータ17が逆回転することにより、上記と逆の作用となるのみであるので、詳細な説明を割愛する。
ここで、第1平板11の内側面11b、第1平板の外側面11a、第2平板の内側面11b、及び第2平板の外側面11aのうち、4面全てを部品の取付面、トランスアクスルへの取付面として利用しても良いし、3面のみ利用しても良い。
従って、サブ組立体9であるパーキング装置自体の組み立てにおいて、第1平板11の内側面11bに対して、パーキングロッド14を構成する部品を垂直方向から取り付けることができる。また、第1平板11の外側面11aに対して、ロックポール21を構成する部品を垂直方向から取り付けることができる。また、第2平板12の外側面12aに対して、ロックレバー15、及びアクチュエータ19を第1平板11の取付方向と直交する方向から取り付けることができる。これにより、パーキング装置自体を自動組み立て機等により容易に組み立てることができる。
さらに、組み立てたサブ組立体9を、トランスアクスルケースに対して、第1平板11の内側面11bを基準面として取り付けているので、パーキング装置自体をトランスアクスルケースに容易に取り付けることができる。同時に、第1平板11の外側面11aにロックポール21が取り付けられているので、ロックポール21とパーキングギヤとの相対位置を精度良く組み付けることができる。
また、パーキングロッド14を構成するスリーブ13が、第1平板11に内側から圧入固定されているので、ストッパープレート、取付ボルトを不要とすることにより、部品点数を減少することができる。ここで、スリーブ13を圧入できたのは、係止部材10をL字状に連なるように構成したので、第1平板11の内側面11bに対して、下側からスリーブ13を挿入できるようになったからである。また、圧入するために、第1平板11には、段付孔である圧入孔11cを形成している。また、圧入孔11cの形状を長円形として、回り止め機能を持たせている。
第1平板31の形状が、第1実施例の第1平板11と少し相違している。トランスアクスルへのと取付ボルト32の位置が図16に示す位置となっている。また、ロックポール34の係合部34aの位置が、スリーブ13寄りになっている。また、ロックポール34のカム当接面34cがパーキングロッド14のカム面14aと当接している。
また、トーションバネ35を、ロックポール34の回転中心であるロッド軸22に取り付けている。取付ボルト32の位置を変えているのは、ロックポール34の係合部34aの方向が反対向きになっているためである。
従って、サブ組立体30であるパーキング装置自体の組み立てにおいて、第1平板31の内側面31bに対して、パーキングロッド14を構成する部品を垂直方向から取り付けることができる。また、第1平板31の外側面31aに対して、ロックポール34を構成する部品を垂直方向から取り付けることができる。また、第2平板12の外側面12aに対して、ロックレバー15、及びアクチュエータ19を第1平板11の取付方向と直交する方向から取り付けることができる。これにより、パーキング装置自体を自動組み立て機等により容易に組み立てることができる。
さらに、組み立てたサブ組立体30を、トランスアクスルケース40に対して、第1平板31の内側面31bを基準面として取り付けているので、パーキング装置自体をトランスアクスルケース40に容易に取り付けることができる。同時に、第1平板31の外側面31aにロックポール34が取り付けられているので、ロックポール34とパーキングギヤ42との相対位置を精度良く組み付けることができる。
例えば、本実施例では第2平板12の内側面12bを部品の取付面として利用していないが、第1平板11の外側面11a、内側面11b、第2平板12の外側面12a、及び内側面12bの4面の全ての面を利用しても良いし、本実施例のように3面のみ利用しても良い。3面利用するが、4面利用するかは、部品の形状、部品の組み立て方法等の部品の組み立て性を考慮して決定すれば良い。
10 係止部材
11、31 第1平板
11a、31a 第1平板外側面
11b、31b 第1平板内側面
12 第2平板
12a 第2平板外側面
12b 第2平板内側面
13 スリーブ
14 パーキングロッド
15 ロックレバー
17 アクチュエータ
19 ディテントスプリング
21、34 ロックポール
23 トーションバネ
40 トランスアクスルケース
42 パーキングギヤ
Claims (4)
- パーキングギヤに係合するパーキングポールと、該パーキングポールを該パーキングギヤに係合させるパーキングロッドと、該パーキングロッドを移動するパーキングレバーと、該パーキングレバーを駆動するアクチュエータと、を部品として有するパーキング装置構造において、
第1平板と第2平板がL字状に連なる係止部材を有し、
前記第1平板の内側面、前記第1平板の外側面、前記第2平板の内側面、及び前記第2平板の外側面を、前記部品の取付面、及びトランスアクスルへの取付面としたこと、
前記係止部材に前記部品を組み付けたサブ組立体として、前記トランスアクスルに組み付けること、
を特徴とするパーキング装置構造。 - 請求項1に記載するパーキング装置構造において、
前記第1平板の内側面に、前記パーキングロッドを取り付けたこと、
前記第1平板の外側面に、前記パーキングポールを回転可能に取り付けたこと、
前記第2平板の外側面に、前記パーキングレバー、及び前記アクチュエータを取り付けたこと、
前記第1平板の前記内側面を、トランスアクスルへの取付基準面としたこと、
を特徴とするパーキング装置構造。 - 請求項2に記載するパーキング装置構造において、
前記パーキングレバーにシャフトが固設されていること、
前記シャフトが、第2平板の外側面に形成された取付部と、前記アクチュエータとで挟まれて回転可能に保持されていること、
を特徴とするパーキング装置構造。 - 請求項1乃至請求項3に記載するパーキング装置構造のいずれか1つにおいて、
前記パーキングロッドを構成するスリーブが、前記第1平板に内側から圧入固定されていることを特徴とするパーキング装置構造。
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