以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。
図1(a)は、本実施の形態に係る撮像装置1の外観を示す正面図であり、(b)は裏面図である。この撮像装置1には、前面に撮像レンズ2が設けられており、上面部にはシャッターキー3が設けられている。このシャッターキー3は、半押し操作と全押し操作とが可能な所謂ハーフシャッター機能を備えるものである。また、背面にはLCDからなる表示部4、ファンクションキーA5、及びファンクションキーB7が設けられている。ファンクションキーB7の周部には、左右及び上下で押下操作可能なカーソルキー6が設けられている。
図2は、撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。この撮像装置1は、バスラインを介して各部に接続された制御部16を備えている。制御部16は、撮像装置1の各部を制御するワンチップマイコンである。同図において撮像レンズ2は、詳細には光学系部材を実装するレンズユニットであり、ズームレンズ21、フォーカスレンズ22、制御部からの制御信号に基づいてこれらズームレンズ21、フォーカスレンズ22を駆動させるレンズモータ23、及び、シャッターキー3の半押し操作検出による合焦指示検出時やカーソルキー6操作検出によるズーム操作検出時に移動するズームレンズ21、フォーカスレンズ22の移動位置を取得するレンズ位置検出部24を備える。
撮像部8は、CMOS等のイメージセンサからなり上述の撮像レンズ2の光軸上に配置されている。ユニット回路9は、撮像部8から出力される被写体の光学像に応じたアナログの撮像信号が入力される回路であって、入力した撮像信号を保持するCDSと、その撮像信号を増幅するゲイン調整アンプ(AGC)、増幅された撮像信号をデジタルの撮像信号に変換するA/D変換器(ADC)等から構成されている。撮像部8の出力信号はユニット回路9を経て各々デジタル信号として画像処理部10に送られて、各種画像処理が施されるとともに、プレビューエンジン12にて縮小加工されて、前記表示部4に供給される。そして、供給されたデジタル信号(撮像信号)とこの表示部4が内蔵するドライバを駆動する駆動制御信号とが表示部4に入力されると、表示部4はこのデジタル信号(撮像信号)に基づく画像をスルー画像として下位レイヤーに表示する。また、スルー画像の表示中に、3DCGファイルで描画されるキャラクター画像(立体オブジェクト、立体画像)データが前記表示部4に入力されると、上記ドライバは、表示部4は下位レイヤーにおけるスルー画像の表示を維持したまま、この3DCGファイルで描画されるキャラクター画像データを上位レイヤーに表示するよう制御する、尚、加工処理部101は画像処理部10内に備えられている。その動作の詳細については後述する。
また、画像記録時において、画像処理部10で処理された信号は、符号化/復号化処理部11で符号化されて画像記録部13に記録され、画像再生時において、画像記録部13から読み出された画像データは符号化/復号化処理部11で復号化されて表示部4に表示される。プレビューエンジン12は、上記スルー画像の生成の他、画像記録時において画像記録部13に記録される直前の画像を表示部4に表示させる際に必要な制御を行う。なお、キー入力部18は、図1に示したシャッターキー3及び他のキー5〜7等で構成されている。通信部19は当該撮像装置1と外部の装置(パーソナルコンピュータ等)、サーバ、システムと有線/無線を問わず直接的もしくは通信ネットワークを介して接続し、画像記録部13に格納された画像ファイルや後述の3DCGファイルを送受信するための回路部である。
さらに、バスライン17には、プログラムメモリ14及び3DCG記憶部15が接続されている。プログラムメモリ14には、後述するフローチャートに示す処理を実行するプログラムを記憶する。3DCG記憶部15は、図3(a)に示すように、複数個の3DCGファイル151、152、153、154…が格納されている。これら3DCGファイルは夫々が立体画像データ(立体オブジェクト)を定義するファイルであり、そのイメージは例えば図9の1520〜1525に示されるようなものである。また、3DCGファイルにて定義されるイメージ(キャラクター画像)はこの撮影モード時、キー入力部18からのキー操作を検出することにより、任意に選択、読み出され、スルー画像として下位レイヤーに表示される画像に重畳して上位レイヤーに表示される。また、この上位レイヤーに表示されている時、キー入力部18からのキー操作を検出することにより、任意に拡大/縮小、角度(向き)、ポーズ、表示位置、環境光の方向、及び、環境光の強さが変更されてスルー画像の上位レイヤーに表示される。尚、これら3DCGファイル151〜154…については、外部から任意に書き込み、消去が可能である。例えば、当該撮像装置1を外部の装置、サーバ、システムと直接的もしくは通信ネットワークを介して接続することにより3DCG記憶部15の記憶内容を書き換えることが可能である。
図3(b)は、3DCGファイル152のファイルの構成を示す概念図である。3DCGファイル152は、ヘッダ部521とデータソース部522〜524とからなる。ヘッダ部522は、当該3DCGファイルのファイル名を格納するファイル名データ領域211、当該3DCGファイルで定義及び描画されるキャラクターの版権情報や、改変の許可/不許可に関する情報を格納する著作権データ領域212、当該3DCGファイルのキャラクターサンプル画像やその他ファイル情報を格納するプロパティデータ領域213、及び、画像サイズデータ領域214からなる。一方、データソース部522〜524は、背景データ領域522、データサイズ定義領域523、及び、実体データ領域524からなる。背景データ領域522は、3DCGが置かれる仮想的空間の環境光の強さを定義する環境光強さデータ領域221、3DCGが置かれる仮想的空間の環境光の方向を定義する環境光強さデータ領域222が含まれる。
データサイズ定義領域523は、後述の実体データ領域524に格納される夫々のデータを読み出す際の読み出し開始アドレスや読み出すべきデータ量を定義する領域であり、モデルデータサイズ領域231、動きデータサイズ領域232、テクスチャデータサイズ領域233、及び、視点データサイズ領域234が含まれる。実体データ領域524は、当該3DCGファイルによって描画されるキャラクター画像の実体データが格納されるモデルデータ実体領域241、このキャラクター画像のポーズを定義する動きデータが格納される動きデータの実体領域242、上記の実体データに貼り込まれるテクスチャデータが格納されるテクスチャデータの実体領域243、及び、上記のキャラクター画像の視点(表示される方向)を定義する視点データの実体領域244が含まれる。次に、本実施の形態に係る撮像装置1の動作について説明する。撮影モードを設定すると、制御部16は、プログラムに従って図4〜6のフローチャートに示すように処理を開始する。
まず制御部16は、撮像部8を制御して、ズームレンズ21、フォーカスレンズ22を介して結像される被写体の光学像を、逐次(巡回的に、もしくは周期的に)ユニット回路9に出力させ、ユニット回路9はこの被写体の光学像を含む撮像信号を増幅し、デジタルの撮像信号に変換する。変換された撮像信号はデジタル信号として画像処理部10に送られて各種画像処理が施され、プレビューエンジン12にて縮小加工されて、前記表示部4に供給され下位レイヤーにスルー表示される(ステップS1)。次に制御部16は、このスルー表示されている状態でユーザの操作によるファンクションキーA5の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS2)。ファンクションキーA5の押圧を検出しなかった場合は、通常の撮影処理に移行するが(ステップS3)、押圧を検出した場合、3DCG記憶部15に記憶されている全ての3DCGファイルのプロパティデータ領域213からキャラクターサンプル画像を読み出して表示部4に一覧表示させる(ステップS4)。
図7はこの時の表示部4の表示態様を例示するものであり、3DCGファイル151で定義されるキャラクターサンプル画像1510、3DCGファイル152で定義されるキャラクターサンプル画像1520、3DCGファイル153で定義されるキャラクターサンプル画像1530、及び、キャラクターサンプル画像が他にあることを示す指標(アイコン)41が表示されている。そしてこの表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の左右方向の選択操作を検出したか否かを判断する(ステップS5)。一方、ユーザがカーソルキー6を操作しなかった場合は、ファンクションキーA5の操作を検出することにより、キャンセルの指示を検出したか否かを判断し(ステップS5でNo→ステップS6)、キャンセルの指示を検出した場合(ステップS6でYes)は、通常の撮影処理に移行する(ステップS3)。また、キャンセルの指示を検出しなかった場合(ステップS6でNo)は、ステップS5に移行し、ユーザの選択操作を待つ。
ステップS5にてユーザによるカーソルキー6の左右方向の選択操作を検出すると(ステップS5でYes)、その選択操作に応じて、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに選択操作に対応するキャラクターサンプル画像を重畳表示する(ステップS7)。図8はこの時の表示部4の表示態様を例示するものであり、スルー表示されている被写体画像(二人の人物)を下位レイヤーとして、上位レイヤーには3DCGファイル152で定義されるネコのキャラクターサンプル画像1520が重畳表示されている。したがって、ユーザはスルー表示された画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクターサンプル画像を確認することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。
そして、この表示状態でユーザのファンクションキーB7の操作を検出することにより、決定の指示を検出したか否かを判断し(ステップS8)、決定の指示を検出した場合(ステップS8でYes)はステップS9に移行する。そして、ステップS9では、ファンクションキーA5の操作を検出することにより、キャンセルの指示を検出したか否かを判断し、キャンセルの指示を検出した場合(ステップS9でYes)は、ステップS4に移行する。また、キャンセルの指示を検出しなかった場合(ステップS9でNo)は、ステップS7に移行し、ユーザの決定操作を待つ。一方、ステップS8で決定の指示を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに対応するキャラクターサンプル画像とこのキャラクターサンプル画像の大きさを決める処理に移行する旨のガイダンスとを表示する(ステップS10)。
次に、この表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出することによるキャラクターサンプル画像のサイズ変更操作を検出したか否かを判断する(ステップS11)。サイズ変更操作を検出すると、制御部16は、ユーザのカーソルキー6の上下方向の選択に応じて、図3(b)に示した3DCGファイル(本フローチャートにおいてはネコのキャラクター画像1520を描画する3DCGファイル152)の視点データの実体領域244から、拡大/縮小表示に関連するパラメータを読み出すとともに、他の実体データ(モデルデータ、及び、テクスチャデータ)を読み出し、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに拡大/縮小され再描画されたキャラクター画像を重畳表示する(ステップS12)。
上記ステップS12の処理について詳述すると、制御部16は、ユーザ操作により拡大が指示された場合は、キャラクターサンプル画像1520が置かれている仮想的空間においてよりキャラクター画像1520に視点が近づくように描画されるような視点パラメータを読み出し、縮小が指示された場合はキャラクター画像1520が置かれている仮想的空間においてよりキャラクター画像1520から視点が遠ざかるように描画されるような視点パラメータを読み出す。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクターサンプル画像のサイズを任意に変更して所望のサイズに再描画させることができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望するサイズでの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。また、キャラクター画像を選択する場合においては、各3DCGファイルのプロパティデータ領域213に格納されるキャラクターサンプル画像を先ず読み出して表示させるので、複数の3DCGファイルについて同時にモデルデータやテクスチャデータを読み出して描画させるという負担を軽減させることができる。
次いで、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出しなかったか、もしくは、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作によるサイズ変更操作の後、ファンクションキーB7の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS13)。ファンクションキーB7の押圧を検出しなかった場合は、ステップS11に移行し、再度ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出することによるキャラクターサンプル画像のサイズ変更操作を検出したか否かを判断する。一方、ファンクションキーB7の押圧を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーにサイズ決定されたキャラクター画像とこのキャラクター画像の向きを決める処理に移行する旨のガイダンスとを表示する(ステップS14)。
次に、この表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによるキャラクター画像の「向き」の変更操作を検出したか否かを判断する(ステップS15)。この向き変更操作を検出すると、制御部16は、ユーザのカーソルキー6の上下左右方向の選択に応じて、図3(b)に示した3DCGファイルの視点データの実体領域244から、視点方向の変更に関連するパラメータを読み出し、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに、向き(視点方向)が変更された結果、再描画されたキャラクター画像を重畳表示する(ステップS16)。
上記ステップS16の処理について図9を用いて詳述すると、制御部16はユーザ操作により上方向が指示された場合は、その操作時間の長さによりキャラクターサンプル画像1520→キャラクター画像1521→キャラクター画像1524→キャラクター画像1522と、例えば5°刻みで視点データの実体領域244から読み出すべき視点パラメータを変更する。一方、下方向が指示された場合は、その操作時間の長さによりキャラクターサンプル画像1520→キャラクター画像1522→キャラクター画像1524→キャラクター画像1521と、例えば5°刻みで視点データの実体領域244から読み出すべき視点パラメータを変更する。
また、制御部16はユーザ操作により右方向が指示された場合は、その操作時間の長さによりキャラクターサンプル画像1520→キャラクター画像1523→キャラクター画像1524→キャラクター画像1525と、例えば5°刻みで視点データの実体領域244から読み出すべき視点パラメータを変更する。一方、左方向が指示された場合は、その操作時間の長さによりキャラクターサンプル画像1520→キャラクター画像1525→キャラクター画像1524→キャラクター画像1523と、例えば5°刻みで視点データの実体領域244から読み出すべき視点パラメータを変更する。また、このカーソルキー6の上下左右方向の任意の操作を検出することにより、制御部16は、例えば上方向15°で左方向30°の視点から見たキャラクター画像の描画を指示することもできる。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクターサンプル画像の向き(視点方向)を任意に変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。
次いで、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出しなかったか、もしくは、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作によるサイズ変更操作の後、ファンクションキーB7の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS17)。ファンクションキーB7の押圧を検出しなかった場合は、ステップS15に移行し、再度ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによるキャラクター画像の向き変更操作を検出したか否かを判断する。一方、ファンクションキーB7の押圧を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに向きが決定されたキャラクター画像とこのキャラクター画像のポーズを決める処理に移行する旨のガイダンスとを表示する(ステップS18)。
次に、この表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによるキャラクター画像のポーズ変更操作を検出したか否かを判断する(ステップS19)。このポーズ変更操作を検出すると、制御部16は、ユーザのカーソルキー6の上下左右方向の選択に応じて、図3(b)に示した3DCGファイルの動きデータの実体領域242から、ポーズ変更に関連するパラメータを読み出し、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに、ポーズが変更された結果、再描画されたキャラクター画像を重畳表示する(ステップS20)。
上記ステップS20の処理について図10(a)、(b)を用いて詳述すると、先ず、制御部16はユーザ操作によりキャラクター画像においてポーズを変更したい箇所を検出する。図10(a)はその時のキャラクター画像の表示態様を示すものであり、動きデータの実体領域242で定義されているパラメータに基づきポーズ変更可能な箇所としてネコのキャラクター画像1526の右手の先端に指標(マーカー)1527を表示している状態を示すものである。この表示状態において、制御部16はユーザによるカーソルキー6の選択操作を検出する毎に、動きデータの実体領域242で定義されているパラメータをサーチしながら、他のポーズ変更可能な箇所を例えば、右足、首、左手、左足と指標(マーカー)を移動させて表示させる。
そして、変更可能な箇所の決定を検出すると、次にユーザのカーソルキー6の操作を検出することによって変更可能な箇所における動きパラメータの入力を行なう。図10(b)はその時のキャラクター画像の表示態様を示すものであり、ネコのキャラクター画像1526の左手の先端に指標(マーカー)1527を表示するよう決定した後、カーソルキー6の操作を検出する毎にaの方向に動かすと、その動かした分に相当する動きパラメータが入力される。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像のポーズ(動き)を任意に変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。
次いで、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出しなかったか、もしくは、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作によるポーズ変更操作の後、ファンクションキーB7の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS21)。ファンクションキーB7の押圧を検出しなかった場合は、ステップS19に移行し、再度ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによるキャラクター画像のポーズ変更操作を検出したか否かを判断する。一方、ファンクションキーB7の押圧を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーにポーズが決定されたキャラクター画像とこのキャラクター画像の表示位置調整処理に移行する旨のガイダンスとを表示する(ステップS22)。
次に、この表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによるキャラクター画像の表示位置調整操作を検出したか否かを判断する(ステップS23)。この表示位置調整操作を検出すると、制御部16は、ユーザのカーソルキー6の上下左右方向の操作に応じて、キャラクター画像の表示位置を変更しスルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに、表示位置が調整され再描画されたキャラクター画像を重畳表示する(ステップS24)。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像の表示位置を任意に調整することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。
次いで、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出しなかったか、もしくは、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作による表示位置の調整の後、ファンクションキーB7の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS25)。ファンクションキーB7の押圧を検出しなかった場合は、ステップS23に移行し、再度ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによるキャラクター画像の表示位置調整操作を検出したか否かを判断する。一方、ファンクションキーB7の押圧を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに表示位置が調整されたキャラクター画像とこのキャラクター画像の環境光方向選択処理に移行する旨のガイダンスとを表示する(ステップS26)。
次に、この表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによる環境光方向の選択操作を検出したか否かを判断する(ステップS27)。この環境光方向の選択操作を検出すると、制御部16は、ユーザのカーソルキー6の上下左右方向の選択に応じて、図3(b)に示した3DCGファイルの環境光方向データ領域222から、環境光方向に関連するパラメータを読み出し、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに、環境光方向が選択された結果を反映させ、再描画されたキャラクター画像を重畳表示する(ステップS28)。
上記ステップS28の処理について図11を用いて詳述する。図11は、下位レイヤーに被写体画像4(42)が表示されている状態で、その上位レイヤー44にキャラクター画像1527が重畳表示されている状態を示すものである。このキャラクター画像1527が置かれている仮想的空間に存在する光源1529の三次元位置を、ユーザのカーソルキー6の操作に基づき、上方向であればb、下方向であればc、右方向であればd、左方向であればe、というように選択すると、この選択操作に従い環境光方向に関するパラメータが読み出され、この方向から環境光が照らされる結果キャラクター画像から伸びる影に相当する画像を生成する。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像の影の方向を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像の影の方向を変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。また、図11に図示するように、被写体画像4(42)に含まれる三人の人物の影43を目視しながらキャラクター画像1527の影1528を決定できるので、不自然な合成を未然に防ぐこともできる。
次いで、ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出しなかったか、もしくは、ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作による環境光方向の選択操作の後、ファンクションキーB7の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS29)。ファンクションキーB7の押圧を検出しなかった場合は、ステップS26に移行し、再度ユーザによるカーソルキー6の上下左右方向の選択操作を検出することによる環境光方向の選択操作を検出したか否かを判断する。一方、ファンクションキーB7の押圧を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに環境光方向が反映されたキャラクター画像と環境光の強さの選択に移行する旨のガイダンスとを表示する(ステップS30)。
次に、この表示状態において、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出することによる環境光の強さの選択操作を検出したか否かを判断する(ステップS27)。この環境光の強さの選択操作を検出すると、制御部16は、ユーザのカーソルキー6の上下方向の選択に応じて、例えば上方向に操作されたならば環境光の照度が強、下方向に操作されたならば環境光の照度が弱と判断し、図3(b)に示した3DCGファイルの環境光強さデータ領域221から、環境光の強さに関連するパラメータを読み出し、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに、環境光の強さが選択された結果を反映させ、再描画されたキャラクター画像を重畳表示する(ステップS32)。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像の影の濃さを目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像の影の濃さを変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。また、図11に図示するように、被写体画像4(42)に含まれる三人の人物の影43の濃さを目視しながらキャラクター画像1527の影1528の濃さを決定できるので、不自然な合成を未然に防ぐこともできる。
次いで、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出しなかったか、もしくは、ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作による環境光の強さの選択操作の後、ファンクションキーB7の押圧を検出したか否かを判断する(ステップS33)。ファンクションキーB7の押圧を検出しなかった場合は、ステップS30に移行し、再度ユーザによるカーソルキー6の上下方向の選択操作を検出することによる環境光の強さの選択操作を検出したか否かを判断する。一方、ファンクションキーB7の押圧を検出した場合は、スルー表示されている被写体画像を下位レイヤーとして、その上位レイヤーに環境光の強さが反映されたキャラクター画像を表示する(ステップS34)。
次に、この表示状態において、ユーザのシャッターキー3の半押し操作を検出することによる合焦指示が検出されたか否かを判断する(ステップS35)。合焦指示が検出されなかった場合はステップS38のシャッターキー3の全押し操作検出による記録指示が検出されたか否かの判断を行なうが、合焦指示が検出された場合は、合焦動作においてフォーカスレンズ22の移動位置をレンズ位置検出部24から取得し、被写対象までの距離を算出する(ステップS36)。次いで、図3(b)に示した3DCGファイルの視点データの実体領域244からデフォルトの距離データを読み出すとともに、上記ステップS11により決定したサイズ、上記算出された被写対象とから、加工処理部101に対しボカシ加工処理の強さを調整させ、調整されたボカシ加工処理をキャラクター画像に施させる(ステップS37)。
上記ステップS37の処理について図12を用いて詳述する。図12は、下位レイヤーに被写体画像4(42)が表示されている状態で、その上位レイヤー44にキャラクター画像1527が重畳表示されている状態を示すものである。距離gは、当該撮像装置1が置かれた位置hと上記デフォルトの視点データと上記ステップS11の処理とにより決定されたキャラクター画像1527との仮想的な距離であり、距離fは、レンズ位置検出部24から取得した焦点距離から算出された、当該撮像装置1が置かれた位置hから被写対象までの距離である。すなわち、キャラクター画像1527は被写対象と比較した場合、当該撮像装置1に近い位置に存在することになり、焦点の合わないことになるので、距離fから距離gを減算した分だけ像をぼかす加工処理を施す。
したがって、ユーザはスルー表示された被写体画像と当該撮像装置1との距離を確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像があたかも現実に存在するような加工処理(ボカシ処理)を施すことができ、リアリティーのある合成状態を記録する前に確認することができる。また、図12に図示するように、被写対象までの距離と仮想的なキャラクター画像までの距離とに基づいて最適な加工処理を施せるので、不自然な合成を未然に防ぐこともできる。
次いで、ユーザによるシャッターキー3の全押し検出による記録指示を検出したか否かを判断する(ステップS38)。記録指示を検出した場合(ステップS38でYes)は、そのときの表示部4の表示状態、すなわち図13に示すようなスルー表示された被写体画像を下位レイヤーとし、上位レイヤーにキャラクター画像が重畳された状態を記録し、ファイル化して画像記録部13に格納し(ステップS39)、スルー表示状態に戻る一方、記録指示を検出しなかった場合はステップS34に移行する。
このように、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクターサンプル画像を確認することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。また、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクターサンプル画像のサイズを任意に変更して所望のサイズに再描画させることができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望するサイズでの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。
さらに、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクターサンプル画像の向き(視点方向)を任意に変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。更にまた、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像のポーズ(動き)を任意に変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。
また、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像の状態を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像の表示位置を任意に調整することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができる。更に、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像の影の方向を目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像の影の方向を変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができるし、不自然な合成を未然に防ぐこともできる。
更にまた、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像の影の濃さを目視し確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像の影の濃さを変更することができ、ユーザの所望する被写体(撮影画角)とユーザが所望する向きの立体画像データとの合成状態を、記録する前に確認することができるし、不自然な合成を未然に防ぐこともできる。
また、本実施の形態によれば、ユーザはスルー表示された被写体画像と撮像装置との距離を確認しながら、合成表示すべきキャラクター画像があたかも現実に存在するような加工処理(ボカシ処理)を施すことができ、リアリティーのある合成状態を記録する前に確認することができるし、不自然な合成を未然に防ぐこともできる。
尚、本実施の形態においては、通信部19は3DCGファイルの送受信を行なうために備えられていることとしたが、これに限らず、画像記録部13に格納された画像ファイルを送受信できるようにしても良い。
また、本実施の形態においては、キャラクター画像の選択、キャラクター画像のサイズ変更、向きの変更、ポーズの変更、表示位置の変更、環境光の方向選択、及び、環境光の強さ選択を全てユーザの選択操作により行なっていたが、これに限らず、被写体画像に含まれる特徴量の多い画素領域を検出、追跡する機能を当該撮像装置1が備えている場合には、この検出、追跡結果を反映させて、上記の変更及び選択操作を自動的に行わせてもよい。
さらに、被写体画像に含まれる特定画像(例えば、顔や顔の表情)を検出、追跡する機能を当該撮像装置1が備えている場合には、この検出、追跡結果を反映させて、上記の変更及び選択操作を自動的に行わせてもよい。
また、撮像装置の置かれている周囲環境(例えば、照度、方位(仰角/俯角)、高度、輝度、温度等)を検出、追跡する機能を当該撮像装置1が備えている場合には、この検出、追跡結果を反映させて、上記の変更及び選択操作を自動的に行わせてもよい。
また、撮像装置の内部状態(例えば、電源状態、通信状態、ユーザ認証機能等)を検出する機能を当該撮像装置1が備えている場合には、この検出、追跡結果を反映させて、上記の変更及び選択操作を自動的に行わせてもよい。
さらに、本実施の形態においては、被写体画像とキャラクター画像とが重畳された状態を合成して記録するようにしたが、これに限らず、例えば、Exif規格における拡張データ領域にキャラクター画像を記憶させ、再生時には、ユーザの任意の操作により重畳表示するようにしても良い。
また、本発明は撮像装置に限らず、撮像機能を備えた携帯電話端末やカメラ付きパーソナルコンピュータ等、撮像機能を備えた携帯可能な電子機器に適用することも容易に可能であり、要は撮像が可能な装置であればいずれにも適用することができる。