JP4973159B2 - 電動式ステアリング装置 - Google Patents

電動式ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4973159B2
JP4973159B2 JP2006324373A JP2006324373A JP4973159B2 JP 4973159 B2 JP4973159 B2 JP 4973159B2 JP 2006324373 A JP2006324373 A JP 2006324373A JP 2006324373 A JP2006324373 A JP 2006324373A JP 4973159 B2 JP4973159 B2 JP 4973159B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
electric
speed
load
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006324373A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008137449A (ja
Inventor
学 川口
修司 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2006324373A priority Critical patent/JP4973159B2/ja
Publication of JP2008137449A publication Critical patent/JP2008137449A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4973159B2 publication Critical patent/JP4973159B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を、電動モータを使用して位置調整するようにした電動式ステアリング装置に関する。
車載の電動制御装置としては、例えばドライバシートの位置を電動で自由に調節するシート調整機構やステアリングステアリングホイールのチルト角、ステアリングホイールの回動軸の長さ等の姿勢設定を電動で行うステアリング電動機構を制御するにあたり、機構部の移動範囲の限界位置に達したことを過負荷の有無で検出し、過負荷が検出されると、姿勢の調整方向を逆転し、逆転後、車上装備の過負荷が完全に解除された時に、前記電気的駆動源の付勢を停止する電子制御手段を備えた車上装置の姿勢設定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特公平7−94223号公報(第1頁、第4頁、図2、図3)
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、電動機構が作動限界位置に達したことを、過電流によるモータロック、タイムオーバ、又は姿勢変化速度が小さくなることにより検出するようにしており、過負荷状態を検出するための電流センサ、タイマ、姿勢変化速度センサ等のセンサを必要とし、全体の構成が大型化すると共に、作動限界位置に達した場合のように大きな負荷変動を生じる場合には検出精度が問題とならないが、ステアリングホイールの移動時に異物の噛み込みや引っ掛かりが発生した場合のように大きな負荷変動を生じない場合には過負荷状態を検出することができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、別途センサ類を設けることなく、ステアリングホイールのチルト動作及びテレスコピック動作の少なくとも一方で過負荷を高精度で検出することができる電動式ステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電動式ステアリング装置は、運転席側にステアリングホイールが装着されるステアリング機構と、該ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を位置調整する電動モータを有する姿勢調整機構と、前記姿勢調整機構の位置調整のための速度指令を出力する速度指令部と、該速度指令部から出力される速度指令に基づいて目標速度を得る伝達関数が設定されたフィードフォワード制御部を有して前記電動モータを駆動するモータ制御部と、該モータ制御部で前記電動モータを制御したときに、当該電動モータの速度情報に基づく負荷トルクと前記電動モータの入力値に基づく指令トルクとの偏差から外乱負荷を推定する外乱負荷推定手段と、該外乱負荷推定手段で推定した外乱負荷推定値が所定値以上であるときに、前記モータ制御部による前記電動モータの制御を停止するモータ停止手段とを備え、前記フィードフォワード制御部は、前記電動モータの伝達関数の逆数に一次遅れのローパスフィルタ成分を乗算した伝達関数に設定されていることを特徴としている。
また、請求項2に係る電動式ステアリング装置は、運転席側にステアリングホイールが装着されるステアリング機構と、該ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を位置調整する電動モータを有する姿勢調整機構と、前記姿勢調整機構の位置調整のための速度指令を出力する速度指令部と、該速度指令部から出力される速度指令に基づいて目標速度を得る伝達関数が設定されたフィードフォワード制御部を有して前記電動モータを駆動するモータ制御部と、該モータ制御部で前記電動モータを制御したときに、当該電動モータの速度情報に基づく負荷トルクと前記電動モータの入力値に基づく指令トルクとの偏差から外乱負荷を推定する外乱負荷推定手段と、該外乱負荷推定手段で推定した外乱負荷推定値が所定値以上であるときに、前記モータ制御部による前記電動モータの制御を停止するモータ停止手段と、該モータ停止手段で前記電動モータを停止させたときに、前記電動モータを停止直前の回転方向と逆方向に所定量回転駆動するモータ逆転制御部とを備え
前記フィードフォワード制御部は、前記電動モータの伝達関数の逆数に一次遅れのローパスフィルタ成分を乗算した伝達関数に設定されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係る電動式ステアリング装置は、請求項2に係る発明において、前記モータ逆転制御部は、前記モータ停止手段で前記電動モータを停止させたときに、前記電動モータを停止直前の回転方向と逆方向に前記外乱負荷推定手段で推定した外乱負荷が増加し始めた位置まで回転駆動するように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る電動ステアリング装置は、請求項1乃至3の何れか1項に係る発明において、前記外乱負荷推定手段は、モータ目標指令値にトルク定数を乗算して指令トルク値を算出する指令トルク値算出部と、前記電動モータの速度にモータ逆伝達関数を乗算してモータ負荷を算出するモータ負荷算出部と、前記指令トルク値算出部から出力された指令トルク値とモータ負荷算出部で算出したモータ負荷との偏差を算出して外乱負荷を推定する外乱負荷推定部とを有する外乱オブザーバで構成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る電動式ステアリング装置は、請求項1乃至4の何れか1つの発明において、前記速度指令部は、加減速度指令出力時に速度指令を、所定の定速度指令値に加減速時間を加味した三角関数を乗算して算出するように構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、外乱負荷推定手段で、モータ駆動回路で電動モータを駆動したときに、指令トルクと負荷トルクとに基づいて外乱負荷を推定し、推定した外乱負荷推定値が所定値以上であるときに、電動モータの駆動を停止するので、センサ類を設けることなく外乱負荷変動を正確に推定することができ、姿勢調整機構の姿勢調整時に、異物の食い込みや引っ掛かりがあった異常発生時に、これらを正確に検出して、電動モータを停止させるか又は電動モータをそれまでの駆動方向とは逆方向に所定量駆動して、異常状態の拡大を確実に防止することができるという効果が得られる。
また、外乱負荷の変動からメカニカルロック位置への到達を正確に検出することができ、このメカニカルロック位置で停止させるか又はそれまでの駆動方向とは逆方向に所定量駆動して制御原点位置を正確に設定することができるという効果も得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す電動式ステアリング装置の概略構成図である。この電動式ステアリング装置1は、いわゆる首振りチルト方式を採用しており、ステアリングホイール2から延びてステアリングギア(図示せず)に連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する三つのステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4,ミドルコラム5,ロアコラム6を備えている。そして、各コラム4,5,6の相対位置を適宜調節することによって、ステアリングシャフト3、ひいてはステアリングホイール2が所望の位置に保持される。
アッパコラム4は、内部空間にステアリングシャフト3のユニバーサルジョイント(図示せず)を収容している。アッパコラム4は、ミドルコラム5の後端に形成されたフォーク部51にチルトヒンジピン51aを介してチルト可能に取り付けられている。すなわち、アッパコラム4を、チルトヒンジピン51aを支点として適宜揺動させることにより、ステアリングホイール2のチルト位置を調節することができる。
ミドルコラム5は、ロアコラム6に内嵌・保持され、アッパコラム4を支持するフォーク部51と共に軸線方向に摺動可能になっている。すなわち、車体側に固定されたロアコラム6に対してミドルコラム5を適宜進退させることにより、アッパコラム4がステアリングシャフト3と共にその軸方向に移動し、ステアリングホイール2のテレスコピック位置を調節することができる。
アッパコラム4のチルト位置は、電動チルト機構7によって調節される。この電動チルト機構7は、ギアボックス70が付設された例えば3相のブラシレスモータ71と、このブラシレスモータ71に駆動される伸縮ロッド装置72とを備えている。
伸縮ロッド装置72から延びるアクチュエータロッド72aは、ブラシレスモータ71の回転に応じて伸縮される。
伸縮ロッド装置72の前端部は、ミドルコラム5に固定されたブラケット52にピン53で枢着されており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド72aの後端部は、アッパコラム4に固定されたブラケット42にピン43で枢着されており、ヒンジを構成している。
したがって、伸縮ロッド装置72からアクチュエータロッド72aを徐々に繰り出せば、アッパコラム4がミドルコラム5に対して反時計方向に滑らかに回転することになり、ステアリングホイール2を上向きに徐々に傾けることができる。
一方、伸縮ロッド装置72中にアクチュエータロッド72aを徐々に収納すれば、アッパコラム4がミドルコラム5に対して時計方向に滑らかに回転することになり、ステアリングホイール2を下向きに徐々に傾けることができる。
アッパコラム4のテレスコピック位置は、電動チルトアクチュエータ7と略同一構造の電動テレスコピック機構8によって調節される。すなわち、この電動テレスコピック機構8は、ギアボックス80が付設された例えば3相のブラシレスモータ81と、このブラシレスモータ81に駆動される伸縮ロッド装置82とを備えている。
伸縮ロッド装置82の前端部は、ロアコラム6に固定されたブラケット62にピン63で枢着されており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド82aの後端部は、ミドルコラム5のフォーク部51に固定されたブラケット55にピン56で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、伸縮ロッド装置82からアクチュエータロッド82aを繰り出せば、ミドルコラム5がロアコラム6から繰り出されることになり、ステアリングホイール2を後退させることができる。一方、伸縮ロッド装置82内にアクチュエータロッド82aを収納すれば、ミドルコラム5がロアコラム6に繰り込まれることになり、ステアリングホイール2を前進させることができる。
なお、ミドルコラム5に固定されたブラケット52は、ロアコラム6に形成された溝6aに案内され、ミドルコラム5と共にロアコラム6に対して軸線方向に沿って摺動できるようになっている。
ここで、ブラシレスモータ71及び81は、モータ駆動回路90A及び90Bを内蔵している。これらモータ駆動回路90A及び90Bは、図3に示すように、後述する制御装置100から入力されるスタート及びストップを表す信号ST/SPと、回転方向を指示する回転方向信号CW/CCWと、速度指令を表すパルス幅変調信号PWMと、ブラシレスモータ71及び81の例えばホール素子で構成される位置検出素子91u〜91wの出力を2値信号に変換するシュミットトリガ回路92u〜92wから入力される回転位置検出信号とが入力され、これらに基づいてブラシレスモータ71及び81を駆動する三相駆動信号を形成する三相分配回路93と、この三相分配回路93から出力される三相駆動信号が入力されてインバータ回路96を構成する電界効果トランジスタQua〜Qwbのゲートを駆動するFETゲート駆動回路95と、一対の電界効果トランジスタ(FET)Qua,Qub、Qva,Qvb及びQwa,Qwbを直列に接続してブラシレスモータ71及び81の各相コイルLu、Lv及びLwに対応する3組のFET回路を並列に接続したインバータ回路96とを備えている。
ここで、FETゲート駆動回路95は、三相分配回路93から入力される三相駆動信号に応じた回転方向及び回転速度でブラシレスモータ71及び81を駆動するようにインバータ回路96の各電界効果トランジスタQua〜Qwbのゲートにパルス幅変調信号PWMを供給する。
そして、モータ駆動回路90A及び90Bが制御装置100によって駆動制御される。この制御装置100は、図2に示すように、車両に搭載されたバッテリ101からのバッテリ電圧VBがヒューズ102を介して入力されるレギュレータ103と、車両に搭載した走行状態検出手段としての車速センサ104の車速検出値を通信回線を介して他の制御系から取得する通信インタフェース105と、レギュレータ103から出力される制御電圧Vcによって作動される演算処理装置(CPU)106と、この演算処理装置106に接続された不揮発性メモリなどで構成される記憶装置107と、前記ヒューズ102とモータ駆動回路90A及び90Bのバッテリ電圧入力端との間に制御装置100内で介挿されたスイッチング部としてのリレー回路108とを備えている。
演算処理装置106には、バッテリ電圧VBが直接入力されると共に、レギュレータ103の制御電圧Vcが入力され、さらにバッテリ101にヒューズ110を介して接続されたイグニッションスイッチ111から出力されるイグニッション信号IGと、バッテリ101にヒューズ112を介して接続されたキースイッチ113から出力されるキースイッチ信号KSと、乗降ドアの開閉状態を示すドアスイッチ114のドア信号DSと、電動チルト機構7の傾斜角を指示するマニュアルチルトスイッチ部115及び電動テレスコピック機構8の伸縮位置を指示するテレスコスイッチ部116のスイッチ信号ST1及びST2と、モータ駆動回路90A及び90Bから出力される120度の位相差を有する位置検出信号FG1及びFG2とが入力されている。
ここで、電動チルト機構7による電動チルト制御範囲は、図4に示すように、退避側となるチルトアップ側のメカニカルストッパ位置PMUとチルトダウン側のメカニカルストッパ位置PMDとで決定されるチルト機構の最大移動範囲RMAXに対してメカニカルストッパ位置PMUから内側に所定距離LUとった位置を電動チルト制御範囲RCの上側制御開始位置PTIS1として設定し、この位置を後述する記憶装置107の電動チルト制御範囲記憶領域に記憶すると共に、この上側制御開始位置PTIS1から電動チルト制御範囲RT1を採った位置を電動チルト制御範囲RT1の下側制御開始位置PTIS2として設定し、これを同様に記憶装置107の電動チルト制御範囲記憶領域に記憶する。
なお、電動チルト機構7のマニュアルチルトスイッチ部115を操作して設定可能なマニュアルチルト動作範囲は、電動チルト制御範囲RT1の上側制御開始位置PTIS1からダウン方向に所定距離LMだけ移動させた上側動作開始位置PTIM1と電動チルト制御範囲の下側制御開始位置PTIS2と等しい下側動作開始位置PTIM2とで規定されている。
また、電動テレスコピック機構8による電動テレスコ制御範囲は、図5に示すように、退避側となる縮み側のメカニカルストッパ位置PMSと伸び側のメカニカルストッパ位置PMLとで決定されるテレスコ機構の最大移動範囲RMAXに対してメカニカルストッパ位置PMSから内側に所定距離LSとった位置を電動テレスコ制御範囲RTEの伸び側制御開始位置PTES1として設定し、この位置を記憶装置107の電動テレスコ制御範囲記憶領域に記憶すると共に、この縮み側制御開始位置PTES1から電動テレスコ制御範囲RTEを採った位置を電動テレスコ制御範囲RTEの伸び側制御開始位置PTES2として設定し、これを同様に記憶装置107の電動テレスコ制御範囲記憶領域に記憶する。
なお、電動テレスコピック機構8のマニュアルテレスコスイッチ部116を操作して設定可能なマニュアルテレスコ動作範囲は、電動テレスコ制御範囲RTEの縮み側制御開始位置PTES1及び伸び側制御開始位置PTES2と同一の縮み側動作開始位置PTEM1及び伸び側動作開始位置PTEM2に設定されている。
そして、演算処理装置106は、例えばレギュレータ103から制御電源Vcが入力されたときやスリープ状態で停止中に通信インタフェース105への入力があったときなどに、図6に示す姿勢制御処理を実行する。
この姿勢制御処理は、先ず、ステップS1で、イグニッション信号IGを読込み、次いでステップS2に移行して、エンジン始動時でイグニッション信号IGがオン状態であるか否かを判定し、エンジン始動時ではなくイグニッションスイッチ111がオフ状態であるときには、前記ステップS1に戻り、エンジン始動時であってイグニッションスイッチ111がオン状態であるときにはステップS3に移行する。
このステップS3では、後述する図8に示す電動チルト機構7の制御原点移動処理を実行して、電動チルト機構7を制御原点となる上側制御開始位置PTIS1に移動させてからステップS4に移行する。
このステップS4では、記憶装置107のチルト位置記憶領域にチルト位置が記憶されているか否かを判定し、チルト位置が記憶されていないときにはステップS5に移行して、電動チルト機構7を制御原点となる上側制御開始位置PTIS1からマニュアル動作範囲の上側動作開始位置PTIM1まで下降させる速度指令値を形成し、これを図11に示すモータ制御部120に出力してからステップS7に移行する。
また、ステップS4の判定結果が、チルト位置が記憶されているときにはステップS6に移行して、制御原点となる上側制御開始位置PTIS1から記憶されたチルト位置まで電動チルト機構7を下降させる速度指令値を形成し、これを図11に示すチルト用のモータ制御部120に出力してからステップS7に移行する。
このステップS7では、後述する図9に示す電動テレスコピック機構8の制御原点移動処理を実行して、電動テレスコピック機構8を制御原点となる縮み側制御開始位置PTES1に移動させてからステップS8に移行する。
このステップS8では、テレスコ位置が記憶装置107のテレスコ位置記憶領域に記憶されているか否かを判定し、テレスコ位置が記憶されているときにはステップS9に移行して、記憶されたテレスコ位置まで電動テレスコピック機構8を伸張させる速度指令値を図11と同様の図示しないテレスコピック用のモータ制御部に出力してからステップS10に移行し、テレスコ位置が記憶されていないときには直接ステップS10に移行して縮み側制御開始位置PTES1を維持する。
ステップS10では、車速センサ104で検出した車速検出値Vsを読込み、次いでステップS11に移行して、車速検出値Vsが、車両が走行状態であると判断可能な閾値Vst以上であるか否かを判定し、Vs≧Vstであるときには前記ステップS10に戻り、Vs<Vstであるときには車両が停止状態にあるものと判断してステップS12に移行する。
このステップS12では、マニュアルチルトスイッチ部115からチルト位置を指定するスイッチ信号ST1が入力されたか否かを判定し、スイッチ信号ST1が入力されたときには、ステップS13に移行して、入力されたスイッチ信号ST1に応じたチルト位置に電動チルト機構7を制御する速度指令値を図11に示すチルト用のモータ制御部120に出力してからステップS14に移行し、スイッチ信号ST1が入力されていないときには、直接ステップS14に移行する。
このステップS14では、マニュアルテレスコスイッチ部116からテレスコ位置を指定するスイッチ信号ST2が入力されたか否かを判定し、スイッチ信号ST2が入力されているときにはステップS15に移行して、入力されたスイッチ信号ST2に応じたテレスコ位置に電動テレスコピック機構8を制御する速度指令値を図11と同様の図示しないテレスコピック用のモータ制御部に出力してからステップS16に移行し、スイッチ信号ST2が入力されていないときには直接ステップS16に移行する。
このステップS16では、前回のスイッチ信号ST1又はST2が入力されてから所定時間T1が経過したか否かを判定し、所定時間T1が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間T1が経過したときには後述するステップS17に移行する。
ステップS17では、キースイッチ113から出力されるキースイッチ信号KSを読込み、次いでステップS18に移行して、キースイッチ信号KSがオフ状態即ち運転者が降車する可能性がある状態であるか否かを判定し、キースイッチ信号KSがオン状態を継続しているときには運転者が降車の可能性が略ないものと判断して前記ステップS10に戻り、キースイッチ信号KSがオフ状態となるとステップS19に移行する。
このステップS19では、現在のチルト位置は記憶装置107のチルト位置記憶領域に記憶されているチルト位置と一致するか否かを判定し、両者が一致しないときには、ステップS20に移行して、現在のチルト位置をチルト位置記憶領域に更新記憶してからステップS21に移行し、両者が一致するときには直接ステップS21に移行する。
このステップS21では、現在のテレスコ位置は記憶装置107のテレスコ位置記憶領域に記憶されているテレスコ位置と一致するか否かを判定し、両者が一致しない場合には、ステップS22に移行して、現在のテレスコ位置を記憶装置107のテレスコ位置記憶領域に更新記憶してからステップS23に移行し、両者が一致する場合には、そのままステップS23に移行する。
このステップS23では、電動チルト機構7を自動制御する場合の上側退避位置となる上側制御開始位置PTIS1に移動制御する速度指令値を図11に示す制御手段に出力してからステップS24に移行し、電動テレスコピック機構8を退避位置となる縮み側制御開始位置PTES1に移動制御する速度指令値を図11と同様の図示しないテレスコピック用のモータ制御部に出力してから前記ステップS1に戻る。
また、演算処理装置106は、図6のステップS5、S6、S13及びS23で電動チルト機構7を移動制御する場合及びS9、S15及びS24で電動テレスコピック機構8を移動制御する場合に、図7のチルト及びテレスコ速度指令処理を実行する。
このチルト及びテレスコ速度指令処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS31で、図6のステップS5、S6、S13及びS23並びに後述する図8の制御原点移動処理におけるステップS51及びS60からブラシレスモータ71を駆動開始する移動開始指令が入力されたか否かを判定し、移動開始指令が入力されていないときには後述するステップS42に移行し、移動開始指令が入力されたときにはステップS32に移行して、移動状態であることを表す移動状態フラグFMSを“1”にセットしてからステップS33に移行する。
このステップS33では、経過時間tを“0”にクリアし、次いで、ステップS34に移行して、経過時間tを“1”だけインクリメントしてからステップS35に移行し、経過時間が加速開始時から加速終了までの経過時間を表す加速時間tA以上であるか否かを判定し、t<tAであるときには加速領域にあるものと判断してステップS36に移行する。
このステップS35では、下記(1)式の演算を行って、速度指令値θVA(t)を算出してからステップS37に移行する。
θVA(t)=[sin(3π/2+πt/tA)+1]V0/2 …………(1)
ステップS37では、後述するモータ制御処理でモータ停止フラグFAが異常状態を表す“1”にセットされているか否かを判定し、FA=“0”であるときには正常であるものと判断してステップS38に移行して、ステップS36で算出した速度指令値θVA(t)、後述するステップS39で算出する速度指令値θVI(t)、後述するステップS48で算出した速度指令値θVD(t)の何れかを速度指令値θV *として記憶装置107に記憶してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS35の判定結果がt≧tAであるときにはステップS39に移行して、速度指令値θVI(t)を一定速度V0に設定してかから前記ステップS37に移行する。
一方、ステップS37の判定結果が、FA=“1”であるときには、異常状態であるものと判断してステップS40に移行し、速度指令値θV *を“0”に設定してから、ステップS41に移行し、移動状態フラグFMS及び移動終了フラグFMEを夫々“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
さらに、前記ステップS31の判定結果が、移動開始指令が入力されていないときには、ステップS42に移行して、移動状態フラグFMSが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときにはステップS43に移行して、移動終了指令が入力されたか否かを判定し、これが入力されていないときには定速走行中であるものと判断して前記ステップS34に移行し、移動終了指令が入力されたときにはステップS44に移行して、移動状態フラグFMSを“0”にリセットすると共に、移動終了フラグFMEを“0”にリセットしてからステップS45移行する。
このステップS45では、前述したステップS33と同様に、経過時間tを“0”にクリアし、次いでステップS46に移行して、経過時間を“1”だけインクリメントしてからステップS47に移行する。
このステップS47では、経過時間tが減速の開始時点から終了時点までの時間を表す減速時間tDに達したか否かを判定し、t<tDであるときには減速領域であるものと判断して、ステップS48に移行して、下記(2)式の演算を行って速度指令値θVD(t)を算出してから前記ステップS37に移行する。
θVD(t)=[sin(π/2+(πt/tD)+1]V0/2 …………(2)
一方、ステップS47の判定結果が、経過時間tが減速時間tDに達したものであるときには、ステップS49に移行して、移動終了フラグFMEを“0”にリセットすると共に、速度指令値θV *を“0”に設定してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS42の判定結果が、移動状態フラグFMSが“0”にリセットされているときには、ステップS50に移行して、移動終了フラグFMEが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには前記ステップS46に移行し、“0”にリセットされているときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
ここでは、移動開始指令としては、マニュアルチルトスイッチ部115又はマニュアルテレスコスイッチ部116をオンとすることが対応すると共に、自動チルト制御又は自動テレスコ制御のトリガ信号が対応し、移動終了指令としては、マニュアルチルトスイッチ部115又はマニュアルテレスコスイッチ部116をオフとすることが対応すると共に、自動チルト制御又は自動テレスコ制御の終了信号が対応する。
特に、電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の速度制御状態から減速して停止させる停止時には、コラム機構系のイナーシャ成分や初期から生じているフリクション負荷などにより、一義的に減速できる訳ではない。そこで、減速時間tDの設定では、予め実測から得られるパルス幅変調信号PWMを設定された値から0%に瞬時に変化させたときのオーバーラン以上の設定時間を設けるようにすることが好ましい。
この図7の処理が速度指令部に対応している。
また、図6の姿勢制御処理におけるステップS3のチルト制御原点位置移動処理は、図8に示すように、先ず、ステップS51で、電動チルト機構7の前回の姿勢制御処理におけるステップS23で設定された上側退避位置となる上側制御開始位置PTIS1からステアリングホイール2を上昇させる上昇移動開始指令を出力し、次いでステップS52に移行して、速度指令値θV *に対して下記(3)式で表される伝達関数GF(s)が設定されたフィードフォワード制御処理を行って電圧指令値Vmtを算出する。
F(s)=Rm(Jms+Dm)/K^T×(T3s+1) …………(3)
次いで、ステップS53に移行して、ステップS52で算出した電圧指令値Vmtから前回の処理時に算出した外乱電圧指令値VL(n-1)を減算して外乱の影響を除去した目標電圧指令値Vmt*を算出してからステップS54に移行する。
このステップS54では、目標電圧指令値Vmt*とモータ駆動回路90A又は90Bから入力される回転位置検出信号FG1及びFG2とに基づいて後述する外乱オブザーバ処理を行って外乱推定値T^Lを算出する。
次いで、ステップS55に移行して、算出した外乱推定値T^Lが予め設定した閾値Tth以上であるか否かを判定し、T^L<Tthであるときには過負荷状態ではない正常状態であるものと判断してステップS56に移行し、外乱推定値T^Lに対して1次遅れのローパスフィルタ処理を行ってからステップS57に移行して、ローパスフィルタ処理結果にトルク定数K^Tの逆数を乗算して外乱電圧指令値VL(n)を算出し、これを記憶装置107の所定記憶領域に記憶してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS55の判定結果が、T^L≧Tthであるときには、電動チルト機構7又は電動テレスコピック機構8によるステアリングホイール2の姿勢を変化させている状態で、上側のメカニカルロック位置に達して過負荷状態となったものであるものと判断してステップS58に移行し、目標電圧指令値Vmt*を“0”に設定して、これをパルス幅変調信号に変換してモータ駆動回路90A又は90Bに出力し、次いでステップS59に移行して、モータ停止フラグFAを“1”に設定する。
次いで、ステップS60に移行して、回転位置検出信号FG1及びFG2を読込んで、回転位置検出信号FG1及びFG2を計数して計数値Nを算出し、次いでステップS62に移行して、回転位置検出信号FG1及びFG2の計数値Nが電動チルト機構7の電動チルト制御範囲RTIの制御原点位置となる上側制御開始位置PTIS1に移動させる減速制御を考慮した所定値NTIに達したか否かを判定し、これが所定値NTI未満であるときにはステップS61に戻り、所定値NTIに達したときにステップS63に移行して移動終了指令を出力してから制御原点移動処理を終了して前述した図6の姿勢制御処理におけるステップS4に移行する。
この図8の処理において、ステップS51〜S53及びS56,S57の処理がモータ制御部に対応し、ステップS54の処理が外乱推定手段に対応し、ステップS55、S58S、S59及び図7のS37、S40及びS41の処理がモータ停止手段に対応し、ステップS60〜S63の処理がモータ逆転制御部に対応している。
さらに、図6の姿勢制御処理におけるステップS7のテレスコ制御原点位置移動処理は、図9に示すように、図8のチルト制御原点位置移動処理において、ステップS51の処理が、縮み移動開始指令を出力するステップS51aに変更され、ステップS60の処理が伸び側移動開始指令を出力するステップS60に変更され、ステップS62の処理が計数値Nが電動テレスコピック機構8の電動テレスコ制御範囲RTEの制御原点位置となる縮み側制御開始位置PTES1に移動させる減速制御での計数値を考慮した所定値NTIに達したか否かを判定するステップS62aに変更され、ステップS62aの判定結果がN<NTEであるときにはステップS61に戻り、N=NTEであるときにはステップS63に移行することを除いては図8と同様の処理を実行する。
この図9の処理においても、ステップS51a〜S53及びS56,S57の処理がモータ制御部に対応し、ステップS54の処理が外乱推定手段に対応し、ステップS55、S58S、S59及び図7のS37、S40及びS41の処理がモータ停止手段に対応し、ステップS60a、S61、S62a及びS63の処理がモータ逆転制御部に対応している。
さらにまた、演算処理装置106では、図10に示すモータ制御処理を実行する。
このモータ制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS71で、図7のチルト及びテレスコ速度指令処理で速度指令値θV *が“0”であるか否かを判定し、θV *=0であるときには、移動指令が設定されていないものと判断してステップS72に移行し、モータ停止状態を表すモータ停止フラグFAを、正常駆動状態を表す“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、θV *≠0であるときには移動指令が設定されているものと判断して、ステップS73に移行する。
このステップS73では、速度指令値θV *に対して下記(3)式で表される伝達関数GF(s)が設定されたフィードフォワード制御処理を行って電圧指令値Vmtを算出する。
F(s)=(Jms+Dm)/K^T×(T2s+1) …………(3)
次いでステップS74に移行して、ステップS73で算出した電圧指令値Vmtから前回の処理時に算出した外乱電圧指令値VL(n-1)を減算して外乱の影響を除去した目標電圧指令値Vmt*を算出してからステップS75に移行する。
このステップS75では、目標電圧指令値Vmt*とモータ駆動回路90A又は90Bから入力される回転位置検出信号FG1及びFG2とに基づいて後述する外乱オブザーバ処理を行って外乱推定値T^Lを算出する。
次いで、ステップS76に移行して、算出した外乱推定値T^Lが予め設定した閾値Tths以上であるか否かを判定し、T^L<Tthであるときには過負荷状態ではない正常状態であるものと判断してステップS77に移行し、外乱推定値T^Lに対して1次遅れのローパスフィルタ処理を行ってからステップS78に移行して、ローパスフィルタ処理結果にトルク定数K^Tの逆数を乗算して外乱電圧指令値VL(n)を算出し、これを記憶装置107の所定記憶領域に記憶してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS76の判定結果が、T^L≧Tthであるときには、電動チルト機構7又は電動テレスコピック機構8によるステアリングホイール2の姿勢を変化させている状態で、異物が挟まったり、ステアリングホイール2が運転者の膝などの障害物に当接して移動が阻まれたりしている過負荷状態となって異常状態であるものと判断してステップS79に移行し、目標電圧指令値Vmt*を“0”に設定して、これをパルス幅変調信号に変換してモータ駆動回路90A又は90Bに出力し、次いでステップS80に移行して、モータ停止フラグFAを“1”に設定してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
この図10の処理において、ステップS71〜S75及びS77,S78の処理がモータ制御部に対応し、ステップS75の処理が外乱推定手段に対応し、ステップS76、S79、S80及び図7のS37、S40及びS41の処理がモータ停止手段に対応している。
この図10のモータ制御処理を機能ブロック部で表すと、図11に示すようになる。
この機能ブロック図では、速度指令値が入力されて目標電圧指令値Vmtを出力するフィードフォワード制御部121と、このフィードフォワード制御部121から出力される目標電圧指令値Vmtとモータ駆動回路90A又は90Bから出力される回転位置検出信号FG1及びFG2に基づいて外乱負荷を推定する外乱負荷推定部122とを有し、この外乱負荷推定部で推定した外乱負荷推定値T^Lを、理想的なモータコイル要素128の伝達関数の逆数(Lms+Rm)を乗算する一時遅れのローパスフィルタ123及びトルク定数K^Tの逆数を乗算する乗算器124を通してフィードフォワード制御部121の出力側に設けた加算器125に正帰還するように構成されている。
ここで、ブラシレスモータ71又は81は、ブロック線図で表すと図11に示すように、フィードフォワード制御部121から入力される電圧指令値Vmtに外乱負荷推定値T^Lのフィルタ出力を加算した目標電圧指令値Vmt*がモータ特性を表すモータコイル要素131に入力され、このモータコイル要素131の出力にトルク定数乗算器132でトルク定数KTを乗算してモータトルクTMを算出し、このモータトルクTMからブラシレスモータ71又は81に実際に掛かる電動チルト機構7の固有負荷や外乱による実負荷TLを減算器133で減算し、この減算結果を電動機部134に入力することにより、この電動機部134から回転速度θVが出力されるように構成されている。そして、ブラシレスモータ71又は81から出力される回転速度を積分した回転位置が位置検出器91u〜91wで回転位置検出信号として検出される。ここで、モータコイル要素131の伝達関数はブラシレスモータ71の巻線抵抗をR、モータ巻線インダクタンスをL、ラプラス演算子をsとしたとき、(1/(Ls+R))で表され、電動機部134の伝達関数は負荷系のイナーシャをJ、粘性抵抗をDとしたとき、(1/(Js+D))で表される。
このため、外乱負荷推定部122は、モータ駆動回路90Aから入力される120度位相がずれた回転位置検出信号FG1及びFG2を回転方向に応じた符号を有するモータ速度に変換する速度変換部126と、この速度変換部126で変換されたモータ速度を、モータ設計値を表す電動機部124の逆伝達関数とローパスフィルタを組み合わせて負荷トルクを算出する負荷トルク算出部127と、フィードフォワード制御部121から出力される電圧指令値Vmtとローパスフィルタ123及び乗算器124を介して正帰還された外乱負荷推定値のフィルタ出力とを加算した目標電圧指令値Vmt*が入力される理想的なモータコイル要素128と、この理想的なモータコイル要素128から出力されるモータ電圧にトルク定数K^Tを乗算して指令トルク値を算出する指令トルク算出部129と、この指令トルク算出部129から出力される指令トルクから負荷トルク算出部127で算出した負荷トルクを減算して両者の偏差でなる推定負荷T^Lを算出する外乱負荷推定部としての減算器130とを備え、これらによりブラシレスモータ71に発生する電動チルト機構7の固有負荷や外乱負荷を推定する外乱負荷推定値を算出する外乱オブザーバが構成されている。
ここで、負荷トルク算出部127の伝達関数G(s)は、メカニカル負荷を含めたモータ理論イナーシャをJm、メカニカル負荷を含めた理論粘性抵抗をDmとしたとき、電動機部134の逆関数となり、且つ時定数T1のローパスフィルタを組み合わせたG(s)=(Jms+Dm)/(T1s+1)に設定されている。
また、理想的なモータコイル要素128の伝達関数GVT(s)は、電動モータ71の理想インダクタンスをLmとし、理想抵抗をRmとしたときに、前述したモータコイル要素131と同様にGVT(s)=1/(Lms+Rm)に設定されている。
このようにして、外乱負荷推定部122で推定した外乱負荷推定値T^Lをローパスフィルタ123及び乗算器124を通して加算器125に正帰還させることにより、推定した外乱負荷推定値T^Lに相当する指令電流を負帰還させることになり、未知の外乱が入力されてもこれを確実に抑制することができる。
ところで、図11において、ブラシレスモータ71の入力側の目標電圧指令値及び出力側の回転速度間の伝達関数を求めると、
M(s)=K^T/Rm(Jms+Dm) …………(4)
で表される。
一方、目標速度指令値を滑らかな速度を得るために一次遅れ型にするための伝達関数は、図11に示すように、時定数をT3とすると、
V(s)=1/(T3s+1) …………(5)
とする必要がある。
このため、フィードフォワード制御部121で、前述した()式で表されるモータの伝達関数GM(s)の逆数にローパスフィルタをかける伝達関数GF(s)とすることにより、上記(5)式の目標速度の伝達関数を得ることができる。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、イグニッションスイッチ111及びキースイッチ113がオフ状態であって、車両が停車していて運転者が降車しているものとし、この状態では、降車時の自動チルト制御及び自動テレスコ制御によって、電動チルト機構7はステアリングシャフト3が上方に傾斜されてステアリングホイール2が運転者の膝から上方に離間した退避位置となる上側制御開始位置PTIS1となり、且つ電動テレスコピック機構8が車両前方側に収縮して、ステアリングホイール2が運転者より前方位置に離間した退避位置となる縮み側制御開始位置PTES1となっており、運転席シートの上前方に広い空間が形成されているものとする。
このため、図6の姿勢制御処理では、イグニッション信号IGを読込んだときに、これがオフ状態であることから、イグニッションスイッチ111をオン操作してイグニッション信号IGがオン状態となるまで待機する。
この状態で、運転者が運転席に着座してからイグニッションスイッチ111をオン操作することにより、イグニッション信号IGがオン状態となると、先ず、図8のチルト制御原点位置移動処理が実行される。
このチルト制御原点位置移動処理では、先ず、電動チルト機構7を上側のメカニカルロックまで移動させる上昇移動開始指令を出力する。これにより、図7のチルト及びテレスコ速度指令処理で、移動状態フラグFMSを“1”にセットし(ステップS32)、経過時間tを“0”にクリアし(ステップS33)、経過時間tをインクリメントする。
このとき、経過時間tのインクリメントを開始したばかりであるので、ステップS35からステップS36に移行して、前述した(1)式の目標速度指令値θVA(t)が図12に示すように正弦波に従って“0”より僅かに増加して加速状態となる。
このとき、図8の制御原点移動処理で、過負荷状態が検出されていないものとすると、モータ停止フラグFAが“0”にリセットされているので、ステップS37からステップS38に移行して、ステップS36で算出された速度指令値θVA(t)が速度指令値θV *として記憶装置107の所定記憶領域に更新記憶される。
このため、図8の制御原点移動処理で、ステップS52に移行して、前記(3)式の伝達関数で表されるフィードフォワード制御処理が行われて電圧指令値Vmtが算出され、この電圧指令Vmtから前回の外乱電圧指令値VL(n-1)を減算して目標電圧指令値Vmt*が算出され、これがパルス幅変調されてモータ駆動回路90Aに出力され、ブラシレスモータ71が、ステアリングホイール2を上昇させる方向に回転駆動開始される。
この電動チルト機構7のブラシレスモータ71の駆動状態では、モータ制御部120における外乱負荷推定部122で、外乱オブザーバによって、モータ駆動回路90Aから入力される回転位置検出信号FG1及びFG2に基づいてモータの回転方向を判別して、その回転方向に応じた正負の符号付けを行ったモータ回転速度を算出し、これに負荷トルク算出部127で電動機部134の逆伝達関数でローパスフィルタを組込んだモータ設計値を乗算することにより、電動チルト機構7の固有負荷及び外乱負荷を含む負荷トルクを算出し、この負荷トルクを指令トルク算出部129で算出した指令トルクから減算することにより、外乱負荷推定値T^Lを算出する。
そして、この外乱負荷推定値T^Lをローパスフィルタ123で1次遅れのフィルタ処理をしてからトルク定数K^Tの逆数を乗算することにより電圧指令値に変換して、フィードフォワード制御部121の出力側の加算器125に正帰還させることにより、ブラシレスモータ71に生じた電動チルト機構7の固有負荷や外乱負荷を含む負荷TLの影響を除去することができ、滑らかな原点調整動作を確保することができる。
このとき、フィードフォワード制御部121の伝達関数GF(s)は、ブラシレスモータ71の入力側の目標電圧指令値から出力側のモータ速度までの伝達関数GM(s)(=K^T/Rm(Jms+Dm))の逆数に、滑らかな駆動制御を行うための1次遅れ型とするためのローパスフィルタ成分(1/(T3s+1))を乗算した値とされているので、結局、フィードフォワード制御部121の入力側からブラシレスモータ71の出力側までの目標速度の伝達関数GV(s)は(1/(T3s+1))となり、ブラシレスモータ71の出力は目標速度指令値θVに対して時定数T3に応じた滑らかな立ち上がりとすることができる。
その後は移動状態フラグFMSが“1”にセットされているので、図7の速度指令処理において、ステップS31からステップS42及びS43をヘスステップS34に移行して、経過時間tが順次インクリメントされ、これに応じて速度指令値θVA(t)が図12に示すように正弦波状に増加し、経過時間tが加速時間tAに達すると、θVA(t)が一定速度V0に達し、図7の速度指令処理で、ステップS35からステップS39に移行して、定速制御が開始される。
その後、ステアリングホイール2が上昇して上側メカニカルロック位置PMUに達すると、これ以上のステアリングホイール2の上昇が上側メカニカルロックによって阻止されるので、モータ回転速度θVが急激に減少し、これに応じて回転位置θの変化量も小さくなくる。
このため、外乱推定部における速度変換部126で変換されるモータ回転速度が小さい値となることにより、負荷トルク算出部127で算出される負荷トルクTOが指令トルク算出部129から出力される指令トルクT^Mに対して小さい値となることから、減算器130から出力される指令トルクと負荷トルクその偏差でなる推定負荷T^Lが急激に大きな値となって、閾値Tthを超える状態となる。
このため、図8の制御原点移動処理で、ステップS55からステップS58に移行して、目標電流値Imt*が“0”に設定されると共に、ステップS59でモータ停止フラグFAがモータ停止を表す“1”にセットされるので、図7の速度指令処理ステップS37からステップS40に移行して速度指令値θV *が“0”に設定されて電動モータ71の駆動が直に停止される。このため、電動モータ71及びメカロック部の耐久性を確保することができる。
次いで、ステップS60に移行して、下降移動開始指令が出力されることにより、再度図7の速度指令処理で、電動モータ71が逆転駆動されて、正弦波状の加速状態をへて定速状態に移行し、この間の回転位置検出信号FG1及びFG2に基づいて算出される計数値Nが減速処理時の計数値NDを考慮した所定値NTIに達した時点で移動終了指令が出力され、これに応じて図7の速度指令処理において、ステップS43からステップS44〜S47を経てステップS48に移行することにより、正弦波の90度〜270度の範囲に応じた減速処理を行って減速時間tDの経過後に制御原点となる電動チルト制御範囲TTIの上側制御開始位置PTIS1で電動モータ71が停止される。
このように、イグニッションスイッチ111がオン状態となった位置制御開始時に制御原点移動処理が実行されることにより、上側メカニカルロック位置を起点として電動チルト機構7が正確に制御原点位置に設定され、このときのメカニカルロック位置への到達を外乱負荷推定部122から出力される推定負荷T^Lに基づいて別途位置検出手段を設けることなく正確に検出することができる。
このチルト制御原点処理が完了すると、図6の姿勢制御処理において、ステップS4に移行して、チルト位置が記憶装置107に記憶されているか否かを判定し、チルト位置が記憶装置107に記憶されているときには制御原点としての上側制御開始位置PTIS1から記憶されたチルト位置まで、電動チルト機構7でステアリングシャフト3を下降させて、ステアリングホイール2を運転者の操作位置となるように移動開始指令を生成する。
このため、図10の速度指令処理で、移動状態フラグFMSを“1”にセットし(ステップS32)、経過時間tを“0”にクリアし(ステップS33)、経過時間tをインクリメントする。
このとき、経過時間tのインクリメントを開始したばかりであるので、ステップS35からステップS36に移行して、前述した(1)式の目標速度指令値θVA(t)が図12に示すように正弦波に従って“0”より僅かに増加して加速状態となる。
このとき、図10のモータ制御処理で、過負荷状態が検出されていないものとすると、モータ停止フラグFAが“0”にリセットされているので、ステップS37からステップS38に移行して、ステップS36で算出された速度指令値θVA(t)が速度指令値θV *として記憶装置107の所定記憶領域に更新記憶される。
このため、図10のモータ制御処理で、ステップS71からステップS73に移行して、前記(3)式の伝達関数で表されるフィードフォワード制御処理が行われて電圧指令値Vmtが算出され、この電圧指令値Vmtから前回の外乱電圧指令値VL(n-1)を減算して目標電圧令値Vmt*が算出され、これがパルス幅変調されてモータ駆動回路90Aに出力され、ブラシレスモータ71が、ステアリングホイール2を下降する方向に回転駆動開始される。
この電動チルト機構7のブラシレスモータ71の駆動状態では、モータ制御部120における外乱推定部122で、外乱オブザーバによって、モータ駆動回路90Aから入力される回転位置検出信号FG1及びFG2に基づいてモータの回転方向を判別して、その回転方向に応じた正負の符号付けを行ったモータ回転速度を算出し、これに負荷トルク算出部127で電動機部134の逆伝達関数でローパスフィルタを組込んだモータ設計値を乗算することにより、電動チルト機構7の固有負荷及び外乱負荷を含む負荷トルクを算出し、指令トルク算出部129で算出した指令トルクから負荷トルク算出部127で算出した負荷トルクを減算することにより、外乱負荷推定値T^Lを算出する。
そして、この外乱負荷推定値T^Lをローパスフィルタ123で1次遅れのフィルタ処理してからトルク定数K^Tの逆数を乗算することにより電圧指令値に変換して、フィードフォワード制御部121の出力側の加算器125に正帰還させることにより、ブラシレスモータ71に生じた電動チルト機構7の固有負荷や外乱負荷を含む負荷TLの影響を除去することができ、滑らかなチルト動作を確保することができる。
このとき、フィードフォワード制御部121の伝達関数GF(s)は、ブラシレスモータ71の入力側の目標電圧指令値から出力側のモータ速度までの伝達関数GM(s)(=K^T/Rm(Jms+Dm))の逆数に、滑らかな駆動制御を行うための1次遅れ型とするためのローパスフィルタ成分(1/(T3s+1))を乗算した値とされているので、結局、フィードフォワード制御部121の入力側からブラシレスモータ71の出力側までの目標速度の伝達関数GV(s)は(1/(T3s+1))となり、ブラシレスモータ71の出力は目標速度指令値θVに対して時定数T2に応じた滑らかな立ち上がりとすることができる。
その後は移動状態フラグFMSが“1”にセットされているので、図7の速度指令処理において、ステップS31からステップS42及びS43をヘスステップS34に移行して、経過時間tが順次インクリメントされ、これに応じて速度指令値θVA(t)が図12に示すように正弦波状に増加し、経過時間tが加速時間tAに達すると、θVA(t)が一定速度V0に達し、図7の速度指令処理で、ステップS35からステップS39に移行して、定速制御が開始される。
その後、記憶されたチルト位置に達すると、図6の姿勢制御処理におけるステップS5で移動終了指令が生成され、これによって、図7の速度指令処理で、ステップS43からステップS44に移行して、移動状態フラグFMSが“0”にリセットされ、移動終了フラグFMEか“1”にセットされる。
次いで、経過時間tが“0”にクリアされ(ステップS45)、次いで経過時間tがインクリメントされ、経過時間が減速時間tD未満であるので、ステップS47からステップS48に移行して、前記(2)式に従って速度指令値θVD(t)が算出され、これによって、速度指令値θV *が一定速度V0から減少する減速制御が開始される。
その後、移動終了フラグFMEが“1”にセットされているので、図6の処理でステップS31からステップS42及びS50を経てステップS46に移行して、経過時間tを順次インクリメントし、これによって目標速度θV *が図8に示すように正弦波状に減少し、経過時間tが減速時間tDに達すると、ステップS47からステップS49に移行して、移動終了フラグFMEが“0”にリセットされると共に、速度指令値θV *が“0”に設定される。
このため、図10のモータ制御処理でステップS71からステップS72に移行してモータ停止フラグFAを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了することになり、モータ制御が停止される。
このように加速時及び減速時は、目標速度θV *が正弦波状となってブラシレスモータ71を円滑に加速及び減速制御することができる。
この電動チルト機構7のブラシレスモータ71の駆動状態では、モータ制御部120における外乱推定部122で、外乱オブザーバによって、モータ駆動回路90Aから入力される回転位置検出信号FG1及びFG2に基づいてモータの回転方向を判別して、その回転方向に応じた正負の符号付けを行ったモータ回転速度を算出し、これに負荷トルク算出部127で電動機部134の逆伝達関数でローパスフィルタを組込んだモータ設計値を乗算することにより、電動チルト機構7の固有負荷及び外乱負荷を含む負荷トルクを算出し、指令トルク算出部129で算出した指令トルクから負荷トルク算出部127で算出した指令トルクを減算することにより、外乱負荷推定値T^Lを算出する。
そして、この外乱負荷推定値T^Lをローパスフィルタ123で1次遅れのフィルタ処理をしてからトルク定数K^Tの逆数を乗算することにより電圧指令値に変換して、フィードフォワード制御部121の出力側の加算器125に正帰還させることにより、ブラシレスモータ71に生じた電動チルト機構7の固有負荷や外乱負荷を含む負荷TLの影響を除去することができ、滑らかなチルト動作を確保することができる。
このとき、フィードフォワード制御部121の伝達関数GF(s)は、ブラシレスモータ71の入力側の目標電圧指令値から出力側のモータ速度までの伝達関数GM(s)(=K^T/Rm(Jms+Dm))の逆数に、滑らかな駆動制御を行うための1次遅れ型とするためのローパスフィルタ成分(1/(T3s+1))を乗算した値とされているので、結局、フィードフォワード制御部121の入力側からブラシレスモータ71の出力側までの目標速度の伝達関数GV(s)は(1/(T3s+1))となり、ブラシレスモータ71の出力は目標速度指令値θVに対して時定数T3に応じた滑らかな立ち上がりとすることができる。
また、記憶装置107にチルト位置が記憶されていない場合には、図6の姿勢制御処理において、ステップS4からステップS5に移行して、電動チルト機構7をマニュアル動作範囲の上側動作開始位置PTIM1即ち制御原点位置より運転席のシート側で、マニュアルチルト動作可能な最上側位置まで、ステアリングシャフト3を下降させ、これに応じてステアリングホイール2が運転者側に下降される。この場合も、ステアリングシャフト3を下降させるブラシレスモータ71の駆動制御は、前述したチルト位置まで移動させる場合と同様の処理を行って円滑な自動チルト制御を行うことができる。
このようにして、電動チルト機構7のチルト位置制御が終了すると、次に、電動テレスコピック機構8についてテレスコ位置制御が行われる。
このテレスコ位置制御でも、先ず、ステップS7で、図9に示すテレスコ制御原点位置移動処理が実行されて、電動テレスコ機構8が前回の姿勢制御処理の終了時に設定された縮み側退避位置となる電動テレスコ制御範囲RTEの縮み側制御開始位置PTES1から縮み側のメカニカルロック位置まで移動され、メカニカルロック位置に達したときに、前述したチルト制御原点位置移動処理と同様に推定負荷T^Lの増加を検出して直に電動モータ81を停止させ、この状態で、電動モータ81を逆転駆動して、回転位置検出信号FG1及びFG2に基づく計数値Nが所定値NTEに達した時点で移動終了指令を出力して減速制御処理を行うことにより、電動テレスコピック機構8を制御原点としての縮み側制御開始位置PTES1に停止させる。
その後、テレスコ位置制御では、記憶装置107にテレスコ位置が記憶されていない場合には、電動テレスコピック機構8のブラシレスモータ81が駆動されず、ミドルコラム5がロアコラム6内に挿入された収縮位置を維持するが、記憶装置107にテレスコ位置が記憶されている場合には、図6の姿勢制御処理で、ステップS8からステップS9に移行して、縮み側制御開始位置PTES1から記憶されているテレスコ位置までミドルコラム5が伸長するようにブラシレスモータ81が駆動制御される。この場合も、ブラシレスモータ81の駆動制御は、前述した電動チルト機構7のブラシレスモータ71の駆動制御と全く同じに行われ、目標速度指令値が正弦波関数に従って制御されると共に、ブラシレスモータ81に作用される外乱が外乱推定部で推定されて、推定された外乱推定値T^Lがローパスフィルタ及びトルク定数K^Tの逆数を乗算する乗算器を介して電圧指令値に変換されてフィードフォワード制御部の出力側の加算器に正帰還されることにより、外乱の影響を受けることなく、正確な位置制御が行われると共に、フィードフォワード制御部が、ブラシレスモータ81の入力側の目標電圧指令値から出力側のモータ回転速度までの伝達関数の逆数にローパスフィルタ処理をした伝達関数に設定されることにより、ブラシレスモータ81を目標速度指令値に1次遅れ型の出力となるように駆動制御することができ、ブラシレスモータ81を円滑に制御することができる。
このようにして、電動チルト機構7の自動チルト制御及び電動テレスコピック機構8の自動テレスコ制御を終了すると、図6の姿勢制御処理で、ステップS8又はステップS9からステップS10に移行して、車速センサ104で検出した車速検出値Vsを読込み、これが走行状態であると判断できる閾値Vst以上であるか否かを判定し、車両が停車状態を維持しているときにはVs<Vstとなるので、ステップS11からステップS12〜S16に移行してマニュアル位置制御処理を行う。
このマニュアル位置制御処理では、運転者がマニュアルチルトスイッチ部115を操作して、電動チルト機構7を所望位置に上下させるスイッチ信号ST1が入力されたときには、例えばスイッチ信号ST1が電動チルト機構7を下降させるスイッチ信号であったときには、このスイッチ信号ST1がオン状態となった時点で、前述した(1)式で目標速度指令値θVA(t)を算出し、その後、経過時間tが加速時間tAに達すると、一定速度V0の目標速度指令値θVI(t)を算出し、次いでスイッチ信号ST1がオフ状態となった時点で、前述した(2)式で目標速度指令値θVD(t)を算出し、これらに基づいて図10のモータ制御でブラシレスモータ71のモータ駆動回路90Aに対する制御が行われる。このため、前述した自動チルト制御と同様に、スイッチ信号ST1がオン状態を継続している間に下降又は上昇のスイッチ信号に応じてブラシレスモータ71をマニュアルチルト制御する。この場合も、上述した自動チルト制御と同様に図10のモータ制御処理で外乱推定値T^Lが算出されるので、ブラシレスモータ71を外乱の影響なく駆動制御することができると共に、フィードフォワード制御処理でモータ伝達関数GM(s)の逆数で且つローパスフィルタ処理した伝達関数GF(s)とされて、目標速度指令値に対してブラシレスモータ71の出力が一次遅れ的に出力されて滑らかな速度制御が行われる。
また、同様にマニュアルテレスコスイッチ部116が操作されて、電動テレスコピック機構8におけるミドルコラム5を収縮又は伸長させるスイッチ信号ST2が演算処理装置106に入力されると、これに応じて上述した電動チルト機構7と同様に、スイッチ信号ST2がオン状態となった時点で加速制御を行い、その後定速制御に移行してからスイッチ信号ST2がオフ状態となった時点で減速制御を行って、ブラシレスモータ81を外乱の影響を受けることなく、且つ滑らかな速度制御を行うことができる。
その後、キースイッチ113がオン状態を継続している間、車速検出値Vsが閾値Vst未満である停車状態と判断されたときにマニュアルチルト制御及びマニュアルテレスコ制御が可能となる。
しかしながら、キースイッチ113がオフ状態となると、図6の処理においてステップS18からステップS19に移行し、現在のチルト位置が記憶装置107のチルト位置記憶領域に記憶されているチルト位置と一致するか否かを判定し、チルト位置が記憶されていないので、現在のチルト位置がチルト位置記憶領域に記憶される(ステップS20)。
同様に、現在のテレスコ位置が記憶装置107のテレスコ位置記憶領域に記憶されているテレスコ位置と一致するか否かを判定し、テレスコ位置が記憶されていないので、現在のテレスコ位置がテレスコ位置記憶領域に記憶される(ステップS22)。
次いで、電動チルト機構7を上方の退避位置に移動させる目標速度指令値が出力されて、これに基づいてブラシレスモータ71が上記とは逆方向に自動チルト制御されて、ステアリングホイール2が上方の退避位置となる上側制御開始位置PTIS1に退避され、次いで電動テレスコピック機構8を収縮させる目標速度指令値が出力されてブラシレスモータ81が上記とは逆方向に自動テレスコ制御されて、ミドルコラム5が収縮されてステアリングホイール2が車両前方側の縮み側制御開始位置PTES1に退避され、運転者の前部に移動空間が形成されて、運転者が乗降を容易に行うことができる。
このように、記憶装置107のチルト位置記憶領域及びテレスコ位置記憶領域にチルト位置及びテレスコ位置が記憶されると、その後は、運手者が乗車してイグニッションスイッチ111をオン状態とする毎に、記憶装置107のチルト位置記憶領域及びテレスコ位置記憶領域に記憶されているチルト位置及びテレスコ位置となるように電動チルト機構7のブラシレスモータ71及び電動テレスコピック機構8のブラシレスモータ81が自動的に制御される。
ところで、上述したように、電動チルト機構7又は電動テレスコピック機構8でステアリングホイール2の姿勢を自動又は手動で調整している際に、ステアリングホイール2の下降時に例えば着座している運転者の膝に当たったり、運転者の被服に引っ掛かったり、ステアリングホイール2の上昇時に、運手者の腕が挟まれたり、被服が引っ掛かった場合などのようにステアリングホイール2に大きな負荷が掛かる状態となると、図10のモータ制御処理において、ステップS75で算出する外乱推定値T^Lが予め設定した閾値Tthより大きな値となり、ステップS76からステップS79に移行して、目標電圧指令値Vmt*が“0”に設定され、次いでモータ停止フラグFAが“1”にセットされる(ステップS80)。
このため、図7の速度指令処理でステップS37からステップS40に移行して、速度指令値θV *が“0”に設定され、次いで移動状態フラグFMS及び移動終了フラグFMEが共に“0”にリセットされるので、次に、図7の速度指令処理が実行されるときに、ステップS31からステップS42及びS50を経てタイマ割込処理を終了することにより、速度指令値θV *が“0”に維持される。
このため、作動中であった電動チルト機構7又は電動テレスコピック機構8のブラシレスモータ71又は81が直ちに停止され、異常状態の進行を直ちに停止させることができる。
このとき、電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の過負荷状態を外乱推定値T^Lから検出することができ、別途モータの過電流状態を検出する過電流検出手段等のセンサを設ける必要がないので、全体の構成を小型化することができると共に、低コスト化を図ることができる。
なお、上記実施形態においては、外乱推定値T^Lが閾値Tth以上となって過負荷状態を検出したときに、目標電圧指令値Vmt*を“0”とすると共に、速度指令値θV *を“0”に設定してブラシレスモータ71及び81を停止させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図10のモータ制御処理における目標電圧指令値Vmt*を“0”に設定するステップS79を省略すると共に、速度指令処理を、図13に示すように、モータ停止フラグFAが“1”にセットされたときにステップS40に移行して、速度指令値θV *を“0”に設定してからステップS91に移行して、それまでの回転方向と逆方向に駆動する逆転駆動指令−θV *を記憶し、次いでステップS92に移行して回転位置検出信号FG1及びFG2を読込んで、回転位置検出信号FG1及びFG2を計数して計数値Nを算出し、次いでステップS93に移行して、回転位置検出信号FG1及びFG2の計数値Nが所定値Nsに達したか否かを判定し、これが所定値Ns未満であるときにはステップS92に戻り、所定値に達したときにステップS94に移行してステップS40と同様に速度指令値θV *を“0”に設定してからステップS41に移行するようにしてもよく、この場合には、過負荷状態を検出したときに、電動チルト機構7又は電動テレスコピック機構8をそれまでの移動方向とは逆方向に所定量戻すことができ、ステアリングホイール2の運転者への当接や、腕等の挟み込みや、被服等の引っ掛かりを解消することができる。この図13の処理において、ステップS91〜S94の処理がモータ逆転制御部に対応している。
また、上記図13に示す実施形態では、電動チルト機構7又は電動テレスコピック機構8に異物等の噛み込みを生じたときには、逆戻り方向の速度指令値−θV *を出力しても外乱推定部122での推定負荷T^Lが閾値Tth以上となると、図10のモータ制御処理でステップS76からステップS79及びS80に移行して、電動モータ71又は81を駆動できない状態を継続することになるが、この場合には、イグニッションスイッチ111などの他の外部入力手段によるオフ・オンにより、所定時間内に駆動指令が入力されたときに、緊急停止制御を完全に解除したり、過電流保護装置を無視する制御を行い、噛み込みを解除できるように駆動する構成とすることが望ましい。
さらに、上記実施形態においては、ブラシレスモータ71及び81にモータ駆動回路90A及び90Bが内蔵されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、モータ駆動回路90A及び90Bが制御装置100内に設けられている場合でも本発明を適用することができる。
さらにまた、上記実施形態においては、図6の姿勢制御処理で、車両が停車状態であるときにのみ電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の位置制御を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の時点で電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の位置制御を行うようにしてもよく、さらには運転席に乗員が着座しているか否かを検出する着座センサを設け、この着座センサで運転者の着座を検出したときに、電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8を退避位置からチルト位置及びテレスコ位置に自動チルト制御及び自動テレスコ制御するようにしてもよく、着座センサで着座を検出している状態でドアスイッチ114からドア開状態を表すスイッチ信号DSが入力されたときに、運転者が降車するものと判断して電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8を夫々退避位置に自動チルト制御及び自動テレスコ制御するようにしてもよい。
なおさらに、上記実施形態においては、制御装置100のレギュレータ103がバッテリ101にヒューズ102を介して直結されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、レギュレータ103にキースイッチ113を介してバッテリ電圧VBを供給するようにしてもよく、この場合には、記憶装置107として不揮発性メモリを適用して、チルト位置、テレスコ位置等を記憶するようにすればよい。
また、上記実施形態においては3相ブラシレスモータ71及び81を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、4相以上のブラシレスモータを適用することができる外、直流ブラシレスモータも適用することができる。
さらに、上記実施形態においては、姿勢調整機構として電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の双方を設けた場合について説明したが、何れか一方を省略してもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、位置検出素子91u〜91wで検出した位置検出信号を2値信号に変換するシュミットトリガ回路92u〜92wをモータ駆動回路90A及び90B内に設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、制御装置100側にシュミットトリガ回路を設けるようにしてもよく、さらには、2値信号への変換回路としはてシュミットトリガ回路に限定されるものではなく、位置検出素子91u〜91wから出力される正弦波の正負を判定して2値化するコンパレータを適用するようにしてもよく、要は正弦波を2値化できればよいものである。
なおさらに、上記実施形態においては、加減速時の目標速度指令値θVA(t)及びθVD(t)を正弦波関数で算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、余弦波関数で算出するようにしてもよく、さらには他の関数を使用したり、リニアに加減速するようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態においては、加減速時の目標速度指令値θVA(t)及びθVD(t)を正弦波関数で算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、加減速時の目標速度指令値θVA(t)及びθVD(t)を正弦波関数で算出することを省略し、加減速時に目標速度指令値θVA(t)及びθVD(t)をステップ状に変化させるようにしても、フィードフォワード制御部121に1/(T3s+1)のローパスフィルタを備えているので、このローパスフィルタで目標速度指令値θVA(t)及びθVD(t)が積分されることにより、滑らかに加減速制御を行うことができる。
さらに、上記実施形態においては、フィードフォワード制御部121の伝達関数を固定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータ71及び81の回転速度を検出して、この回転速度が目標速度V0に達しているか否かを判定し、目標速度V0に達していないときには、伝達関数を構成する摩擦項Dmを学習によって調整するようにしてもよい。この場合、例えば環境温度が変動した状態でも、一定時間経過後に駆動を最初に開始するときの加速情報と摩擦項Dmとの関係を学習して、目標速度V0に達していないときに、学習した摩擦項Dmを再設定することにより、環境温度変動による影響を除去して良好な加減速制御を行うことができる。また、コラム装置の姿勢・位置に応じてコラム装置自体の自重によって基礎外乱が変化するので、この基礎外乱の変化に応じて伝達関数GF(s)の各要素を変更することにより、許容外乱負荷量を均一にするフィードフォワード制御部121を構成するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、電機子コイルを表すモータコイル要素131のモータ抵抗Rを固定した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータ71及び81のコイル温度を検出して、このコイル温度に応じて抵抗Rの値を再設定するオブザーバ回路を設けることもできる。この場合には、コイル温度の変動に追従させてモータモデルを変更することができ、より良好な外乱検出を行うことができる。
なおさらに、上記実施形態においては、電動モータ71のモータモデルで電機子コイルに対応するモータコイル要素131を設け、これに応じて外乱負荷推定部122に理想的なモータコイル要素128を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、モータモデルでモータコイル要素131を省略する場合には、外乱負荷推定部122の理想的なモータコイル要素128も省略することができる。
また、上記実施形態においては、閾値Tthが固定である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、機械的負荷(摩擦負荷)が大きくなり、緊急停止する回数が連続する場合、マニュアルチルトスイッチ部115又はマニュアルテレスコスイッチ部116のスイッチ操作毎に閾値Tthを順次増加させて、電動モータ71又は81の駆動を確保するようにしてもよい。この場合、増加させた閾値Tthが限界値を超えたときにはスイッチ部115又は116のスイッチ信号をキャンセルすることが好ましい。
さらに、上記実施形態においては、電動テレスコ制御範囲とマニュアルテレスコ動作範囲とが同一である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マニュアルテレスコ動作範囲を電動テレスコ制御範囲より狭めるようにしてもよい。この場合には、モータ制御開始時にテレスコ位置が記憶装置107に記憶されていないときに、マニュアルテレスコ動作範囲の縮み側制御開始位置PTES1に移動させる。
さらにまた、上記実施形態においては、モータ回転方向をソフトウェアで検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、微分回路、比較回路等を組み合わせたハードウェア回路構成で回転方向を検出するようにしてもよい。
本発明の一実施形態を示す概略構成図である。 本発明に適用し得る制御回路を示すブロック図である。 図2のモータ駆動回路の具体的構成を示すブロック図である。 チルト機構の制御範囲を示す説明図である。 テレスコピック機構の制御範囲を示す説明図である。 図2の演算処理装置で実行する姿勢制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 図2の演算処理装置で実行する速度指令処理手順の一例を示すフローチャートである。 図6の姿勢制御処理におけるチルト制御原点移動処理手順の具体例を示すフローチャートである。 図6の姿勢制御処理におけるテレスコ制御原点移動処理手順の具体例を示すフローチャートである。 図2の演算処理装置で実行するモータ制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 モータ制御処理を表す機能ブロック図である。 目標速度指令値を示す説明図である。 図2の演算処理装置で実行する速度指令処理手順の他の例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…電動式ステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、4…アッパコラム、5…ミドルコラム、6…ロアコラム、7…電動チルト機構、8…電動テレスコピック機構、71…ブラシレスモータ、81…ブラシレスモータ、90A,90B…モータ駆動回路、91u〜91w…位置検出素子、92u〜92w…シュミットトリガ回路、93…三相分配回路、95…FETゲート駆動回路、96…インバータ回路、100…制御装置、101…バッテリ、103…レギュレータ、104…車速センサ、106…演算処理装置、107…記憶装置、108…リレー回路、111…イグニッションスイッチ、113…キースイッチ、114…ドアスイッチ、115…マニュアルチルトスイッチ部、116…マニュアルテレスコスイッチ部、120…モータ制御部、121…フィードフォワード制御部、122…外乱推定部、123…ローパスフィルタ、124…乗算器、125…加算器、126…速度変換部、127…負荷トルク算出部、128…理想的なモータコイル要素、129…指令トルク算出部、131…モータコイル要素

Claims (5)

  1. 運転席側にステアリングホイールが装着されるステアリング機構と、該ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を位置調整する電動モータを有する姿勢調整機構と、前記姿勢調整機構の位置調整のための速度指令を出力する速度指令部と、該速度指令部から出力される速度指令に基づいて目標速度を得る伝達関数が設定されたフィードフォワード制御部を有して前記電動モータを駆動するモータ制御部と、該モータ制御部で前記電動モータを制御したときに、当該電動モータの速度情報に基づく負荷トルクと前記電動モータの入力値に基づく指令トルクとの偏差から外乱負荷を推定する外乱負荷推定手段と、該外乱負荷推定手段で推定した外乱負荷推定値が所定値以上であるときに、前記モータ制御部による前記電動モータの制御を停止するモータ停止手段とを備え
    前記フィードフォワード制御部は、前記電動モータの伝達関数の逆数に一次遅れのローパスフィルタ成分を乗算した伝達関数に設定されていることを特徴とする電動式ステアリング装置。
  2. 運転席側にステアリングホイールが装着されるステアリング機構と、該ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を位置調整する電動モータを有する姿勢調整機構と、前記姿勢調整機構の位置調整のための速度指令を出力する速度指令部と、該速度指令部から出力される速度指令に基づいて目標速度を得る伝達関数が設定されたフィードフォワード制御部を有して前記電動モータを駆動するモータ制御部と、該モータ制御部で前記電動モータを制御したときに、当該電動モータの速度情報に基づく負荷トルクと前記電動モータの入力値に基づく指令トルクとの偏差から外乱負荷を推定する外乱負荷推定手段と、該外乱負荷推定手段で推定した外乱負荷推定値が所定値以上であるときに、前記モータ制御部による前記電動モータの制御を停止するモータ停止手段と、該モータ停止手段で前記電動モータを停止させたときに、前記電動モータを停止直前の回転方向と逆方向に所定量回転駆動するモータ逆転制御部とを備え
    前記フィードフォワード制御部は、前記電動モータの伝達関数の逆数に一次送れのローパスフィルタ成分を乗算した伝達関数に設定されていることを特徴とする電動式ステアリング装置。
  3. 前記モータ逆転制御部は、前記モータ停止手段で前記電動モータを停止させたときに、前記電動モータを停止直前の回転方向と逆方向に前記外乱負荷推定手段で推定した外乱負荷が増加し始めた位置まで回転駆動するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動式ステアリング装置。
  4. 前記外乱負荷推定手段は、モータ目標指令値にトルク定数を乗算して指令トルク値を算出する指令トルク値算出部と、前記電動モータの速度にモータ逆伝達関数を乗算してモータ負荷を算出するモータ負荷算出部と、前記指令トルク値算出部から出力された指令トルク値とモータ負荷算出部で算出したモータ負荷との偏差を算出して外乱負荷を推定する外乱負荷推定部とを有する外乱オブザーバで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動式ステアリング装置。
  5. 前記速度指令部は、加減速度指令出力時に速度指令を、所定の定速度指令値に加減速時間を加味した三角関数を乗算して算出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動式ステアリング装置。
JP2006324373A 2006-11-30 2006-11-30 電動式ステアリング装置 Active JP4973159B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006324373A JP4973159B2 (ja) 2006-11-30 2006-11-30 電動式ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006324373A JP4973159B2 (ja) 2006-11-30 2006-11-30 電動式ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008137449A JP2008137449A (ja) 2008-06-19
JP4973159B2 true JP4973159B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=39599391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006324373A Active JP4973159B2 (ja) 2006-11-30 2006-11-30 電動式ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4973159B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4477074B2 (ja) 2008-05-28 2010-06-09 ミシマ株式会社 パッド印刷用装置
JP4687809B2 (ja) 2009-03-31 2011-05-25 ブラザー工業株式会社 モータ制御装置
JP4816754B2 (ja) * 2009-03-31 2011-11-16 ブラザー工業株式会社 モータ制御装置及び画像形成システム
JP5664214B2 (ja) * 2010-12-21 2015-02-04 株式会社ジェイテクト 車両用操舵装置
US11338839B2 (en) * 2019-10-30 2022-05-24 Nsk Ltd. Electrically adjustable steering
DE102020105916A1 (de) * 2020-03-05 2021-09-09 Thyssenkrupp Ag Lenksäule für ein Kraftfahrzeug
JP7380445B2 (ja) 2020-06-25 2023-11-15 株式会社ジェイテクト ステアリング装置、異常判断方法、および異常判断プログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0794223B2 (ja) * 1985-08-13 1995-10-11 アイシン精機株式会社 車上装備の姿勢設定装置
JPH09103094A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ステッピングモータの緩起動・緩停止・速度変更方法
JPH11285283A (ja) * 1998-03-27 1999-10-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 外乱補償制御装置
JP2001333589A (ja) * 2000-05-23 2001-11-30 Toyota Industries Corp モータの過負荷状態検出装置
JP2004248392A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Nippon Pulse Motor Co Ltd モータ制御方法及びモータ制御用パルス発生ic
JP2006217697A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Omron Corp モータの速度制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008137449A (ja) 2008-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5151128B2 (ja) 電動式ステアリング装置
JP4973159B2 (ja) 電動式ステアリング装置
JP4131272B2 (ja) 窓開閉制御装置
EP3495245B1 (en) Vehicle steering system
JP4984598B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4864373B2 (ja) モータ制御装置
KR100361119B1 (ko) 전동파워스티어링시스템용제어기
US20180178834A1 (en) Vehicle steering system
US20200070872A1 (en) Steering device
US10589777B2 (en) Steering control apparatus
JP2006265919A (ja) 開閉制御装置
JP2006022570A (ja) 開閉体駆動装置
JP2008151762A (ja) 絶対舵角検出装置
JP6296557B2 (ja) 操作補助制御装置
JP4982995B2 (ja) 電動式ステアリング装置
JP5228362B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH0891239A (ja) 電動パワ−ステアリング装置の制御装置
JP2007106180A (ja) 電動式ステアリング装置
JP2007110788A (ja) 電動式ステアリング装置
JP7018412B2 (ja) 蓋を操作するために加える力を調節する方法
JP5011718B2 (ja) 電動式ステアリング装置
JP2000152677A (ja) ウインドウガラスの挟持有無検出装置
WO2019216119A1 (ja) 車両用開閉体制御装置
JP4802648B2 (ja) 電動式ステアリング装置
JP4923506B2 (ja) 電動式ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20090130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100208

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20101022

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110920

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4973159

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420

Year of fee payment: 3