JP4971206B2 - 汚染土無害化システム - Google Patents
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Description
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る汚染土無害化システムは、汚染物質を含有する汚染土の無害化を目的とするものである。
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に実施の形態について説明する。この形態は、浄化装置の切替を行う基本的形態であり、漏洩防止手段として二重化フードを設けた形態である。まず、汚染土無害化システムの全体構成、及び、当該汚染土無害化システムによる汚染土無害化処理の概略を説明する。次に、実施の形態1に係る汚染土無害化システムの特徴である、減圧還元加熱装置を収容する建屋の換気システムの構成について詳細を説明する。
図1は本実施の形態に係る汚染土無害化システムの概略図である。図1に示すように、汚染土無害化システム1は、主に白抜きのブロックで示された装置を含む汚染土処理系統、主に斜線のブロックで示された装置を含む蒸気ガス処理系統、及び、主に格子のブロックで示された装置を含む乾留ガス処理系統の3系統に大別される。これらの系統の内の複数系統、あるいは全ての系統において共通して用いられる装置として、熱交換器50、活性炭吸着槽60、燃料供給装置70、排熱利用配管80、及び、制御盤90を備えている。
汚染土処理系統は、汚染土無害化システム1に投入された汚染土の処理を行うための処理系統であり、土壌ホッパー20、乾燥機21、吹込装置22、搬送装置23、減圧還元加熱装置24、及び、冷却装置25を備えている。
土壌ホッパー20は、汚染土を乾燥機21に供給するためのものである。土壌ホッパー20の具体的な構成は公知であるので説明は省略するが、例えば、作業者によって当該土壌ホッパー20に投入された汚染土を所定の送出量で送出し、図示しない移送装置を介して乾燥機21に供給するように構成されている。
乾燥機21は、土壌ホッパー20から供給された汚染土を乾燥させるためのものである。乾燥機21の具体的な構成は任意であり、例えば、ロータリーキルン式や、ベルトコンベヤ式、あるいはバッチ式等の乾燥機を用いることができるが、実施の形態1ではロータリーキルン式の乾燥機を例に挙げて説明する。図2は本実施の形態に係る乾燥機21の構成の概略を示した図であり、図2(a)は乾燥機21の全体の側面図(一部を破断して示す)、図2(b)は図2(a)における領域Aの拡大図、図2(c)は図2(a)における領域Bの拡大図である。図2に示すように、乾燥機21は、燃焼室21a、加熱部21b、回転炉21c、及び、駆動部21dを備えている。
図1において、吹込装置22は、乾燥機21における回転炉21cの内部に冷却用気体を吹き込むためのものである。吹込装置22は、図示しない送風ファン及び図示しない吹込管を備えている。送風ファンは、冷却用気体を送風する。吹込管は、一端が送風ファンに接続され、他端は乾燥機21の回転炉21cに接続されている。これにより、送風ファンから送風された冷却用気体は、吹込管を通過して回転炉21cの内部に向かって吹き込まれ、汚染土を直接冷却する。なお、冷却用気体として用いられる気体は任意であるが、例えば、外気を冷却用気体として送風ファンから送風させることができる。
搬送装置23は、乾燥機21から排出された汚染土を減圧還元加熱装置24に搬送するためのものである。搬送装置23の具体的な構成は任意であるが、例えば、密閉型のベルトコンベヤ等を用いることで、汚染土を外部に飛散させることなく搬送を行うことが出来る。
減圧還元加熱装置24は、乾燥機21で乾燥された汚染土を無害化するためのものであり、汚染土処理装置である。減圧還元加熱装置24としては、ロータリーキルン方式の加熱炉を用いることができる。図3は本実施の形態に係る減圧還元加熱装置24の構成の概略を示した図であり、図3(a)は減圧還元装置の全体の側面図(一部を破断して示す)、図3(b)は図3(a)における領域Cの拡大図、図3(c)は図3(a)における領域Dの拡大図である。また、図4は、本実施の形態に係る減圧還元加熱装置24の回転炉24cの内部構造を表した側面図である。図3に示すように、減圧還元加熱装置24は、燃焼室24a、加熱部24b、回転炉24c、及び、駆動部24dを備えている。
図1において、冷却装置25は、減圧還元加熱装置24で無害化された汚染土を冷却するものである。汚染土にダイオキシン類が含まれている場合、減圧還元加熱装置24において所定温度まで加熱後保持されることで一旦無害化された場合でも、その後の温度低下時に一定の温度範囲で長時間放置されることによって、汚染土中の金属が触媒となってダイオキシン類が再合成されることがある。そこで、無害化された汚染土を冷却装置25によって急速に冷却することによりダイオキシン類の再合成を防止することができる。
図1において、蒸気ガス処理系統は、乾燥機21において乾燥された汚染土から蒸発した水分等を含む蒸気ガスの処理を行うための処理系統であり、蒸気ガス配管30、緊急用配管31、集塵機32、活性炭供給装置33、保温ガス配管34、集塵ダスト配管35、集塵ダスト回収機36、蒸気ガス洗浄槽37、及び、脱臭触媒装置38を備えている。ここで、実施の形態1の説明における「蒸気ガス」とは、乾燥機21において乾燥された汚染土から蒸発した蒸気、当該汚染土から揮発したPCBや臭気分等のガス、当該汚染土から飛散した粉塵や、当該粉塵に付着しているダイオキシン等を含み、あるいは、これらの物質のうちの一部が除去・分解等された、ガス状物質をいう。
蒸気ガス配管30は、蒸気ガスを上述の蒸気ガス処理系統に属する装置に所定の順序で導入させるためのものであり、前後に連続した処理を行う装置を相互に接続する。
緊急用配管31は、乾燥機21おいて加熱された土壌の温度が所定温度範囲を上回った場合や、乾燥機21から蒸気ガス配管30に排出された蒸気ガスが所定温度を下回った場合等の緊急時において、蒸気ガスを集塵機32へと導入させずに、乾留ガス処理系統における後述する高温集塵機41へと導入させるためのものである。
集塵機32は、蒸気ガスに含まれる粉塵を捕集するためのものである。集塵機32は、蒸気ガス配管30を介して乾燥機21と接続されており、乾燥機21の内部で発生した蒸気ガスが当該集塵機32へと導入される。また、集塵機32は集塵ダスト配管35を介して集塵ダスト回収機36と接続されており、集塵機32において捕集された粉塵は、集塵ダスト配管35を経由して集塵ダスト回収機36へと搬送される。
活性炭供給装置33は、所定量の活性炭を集塵機32に吹き込むためのものであり、集塵機32の入り口側において蒸気ガス配管30に接続されている。蒸気ガスに含まれる粉塵を活性炭に吸着させ、粉塵が吸着した活性炭を集塵機32によって捕集させることにより、粉塵の捕集率を高めることができる。
保温ガス配管34は、集塵機32を所定温度以上に保持するために、集塵機32の周囲を覆っている図示しない保温ジャケットの内部に保温ガスを供給し、集塵機32の周囲に対流させる。
集塵ダスト回収機36は、集塵ダスト配管35によって搬送された粉塵を回収するためのものであり、例えば、バグフィルタ式の集塵機32が用いられる。
蒸気ガス洗浄槽37は、集塵機32を通過した蒸気ガスに微量に含まれている粉塵やダイオキシン等を除去するためのものである。ダイオキシンは粉塵に吸着しているため、この粉塵を蒸気ガス洗浄槽37によって除去することにより、蒸気ガスからダイオキシンを除去することができる。
脱臭触媒装置38は、蒸気ガス洗浄槽37を通過した蒸気ガスに含まれている微量の臭気分やPCB等を除去するためのものである。脱臭触媒装置38は、所定温度以上に昇温された蒸気ガスと触媒とを接触させることにより、蒸気ガスに含まれている臭気分やPCB等を酸化させる。
図1において、乾留ガス処理系統は、減圧還元加熱処理の過程で汚染土から分離したダイオキシン類やPCB等の有機塩素系の汚染物質を含む乾留ガスの処理を行うための処理系統であり、乾留ガス配管40、高温集塵機41、消石灰供給装置42、造粒機43、バイパス配管44、排ガス酸化装置45、排ガス冷却装置46、集塵機47、及び、脱硫装置48を備えている。
乾留ガス配管40は、乾留ガスを上述の乾留ガス処理系統に属する装置に所定の順序で導入させるためのものであり、前後に連続した処理を行う装置を相互に接続する。また、図1の減圧還元加熱装置24と高温集塵機41との間において、蒸気ガス処理系統における緊急用配管31の一端が乾留ガス配管40に接続されており、緊急時には蒸気ガスが乾留ガス処理系統に導入される。
高温集塵機41は、高温の乾留ガスに含まれる粉塵を捕集するためのものであり、乾留ガス配管40を介して減圧還元加熱装置24の回転炉24cと接続されているとともに、乾留ガス配管40を介して排ガス酸化装置45と接続されている。回転炉24cの内部において汚染土から分離された乾留ガスは、乾留ガス配管40を経由して高温集塵機41へと導入され、当該乾留ガスに含まれる粉塵が除去された後、排ガス酸化装置45へと排出される。
消石灰供給装置42は、乾留ガスに含まれている酸性ガスを中和するために、当該乾留ガスに消石灰を投入する。
造粒機43は、高温集塵機41によって捕集された粉塵を、所定の大きさを有する粒体として形成するためのものである。高温集塵機41によって捕集された粉塵は、図示しない混練機においてバインダー及び水と混練された後、造粒機43によって粒体に形成され、減圧還元加熱装置24に投入される。
バイパス配管44は、高温集塵機41への導入前における乾留ガスの温度が所定温度以下となった場合において、当該乾留ガスを高温集塵機41に導入させず、当該高温集塵機41の後段にある排ガス酸化装置45に導入させるものである。具体的には、消石灰供給装置42と乾留ガス配管40との接続部よりも減圧還元加熱装置24側において、切替ダンパー49(図5にのみ図示)を介してバイパス配管44の一方の端部と乾留ガス配管40とが接続されている。また、バイパス配管44の他方の端部は、乾留ガス配管40を介して排ガス酸化装置45と接続されている。
排ガス酸化装置45は、高温集塵機41を通過した乾留ガスに含まれるダイオキシン類やPCB等の有機塩素系の汚染物質を高温焼却処理する。
排ガス冷却装置46は、熱交換器50を通過した乾留ガスを冷却するためのものである。排ガス冷却装置46における乾留ガスの流入側は、乾留ガス配管40を介して熱交換器50に接続されており、流出側は、乾留ガス配管40を介して集塵機47に接続されている。
集塵機47は、排ガス冷却装置46を通過した乾留ガスに微量に残留している粉塵を捕集するためのものである。集塵機47における乾留ガスの流入側は、乾留ガス配管40を介して排ガス冷却装置46と接続されており、流出側は、乾留ガス配管40を介して脱硫装置48と接続されている。
脱硫装置48は、集塵機47を通過した乾留ガスに含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物を除去するためのものである。脱硫装置48における乾留ガスの流入側は、乾留ガス配管40を介して集塵機47と接続されており、流出側は、乾留ガス配管40を介して活性炭吸着槽60に接続されている。
熱交換器50は、乾留ガス処理系統において排ガス酸化装置45を通過した乾留ガスと、蒸気ガス処理系統において蒸気ガス洗浄槽37を通過した蒸気ガスとの間で、熱交換を行わせる。
図1において、活性炭吸着槽60は、蒸気ガス処理系統における脱臭触媒装置38を通過した蒸気ガス及び乾留ガス処理系統における脱硫装置48を通過した乾留ガスに、微量に粉塵や臭気分等が残留していた場合に、これを吸着し、浄化されたガスを煙突100から外部に排気する。
燃料供給装置70は、乾燥機21、減圧還元加熱装置24、及び、排ガス酸化装置45に、燃料及び助燃空気を供給するためのものである。
排熱利用配管80は、減圧還元加熱装置24の排熱を乾燥機21において利用させるためのものである。具体的には、排熱利用配管80の一方の端部は減圧還元加熱装置24の燃焼室24aに設けられた排気ファンに接続され、他方の端部は乾燥機21の燃焼室21aに接続されている。
制御盤90は、汚染土無害化システム1の動作の制御を行うためのものである。図5は、本実施の形態に係る制御盤90の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。図5に示すように、制御盤90は、乾燥機制御部91、減圧還元加熱装置制御部92、切替部93、冷却装置制御部94、蒸気ガス処理制御部95、乾留ガス処理制御部96、入力部97、及び、記憶部98を備えている。
次に、汚染土無害化システム1によって行われる汚染土無害化処理の概略を説明する。図6は、本実施の形態に係る汚染土無害化処理の流れを示したフローチャートである。なお、汚染土無害化システム1では、乾燥機21における汚染土の乾燥時に当該汚染土から蒸発した蒸気ガスの処理、及び減圧還元加熱装置24における汚染土の減圧還元加熱処理時に当該汚染土から分離された乾留ガスの処理が行われるが、ここでは説明を省略する。
まず、汚染土の処理の流れについて説明する。土壌ホッパー20に投入された汚染土は、移送装置によって乾燥機21に移送される(ステップSA−1)。乾燥機21では、汚染土の温度及び乾燥機21から排出される蒸気ガスの温度が所定温度範囲内に保持され、当該汚染土が乾燥される(ステップSA−2)。回転炉21cの内部を排出口21gまで移送された汚染土は、排出口21gから排出される(ステップSA−3)。
次に、建屋115の換気を行うための換気システム110の構成について説明する。図7は実施の形態1に係る正常時の建屋115内の換気システム110の概略図であり、図8は実施の形態1に係る緊急時の建屋115内の換気システム110の概略図である。ここでは、少なくとも減圧還元加熱装置24が建屋115に収容されており、この建屋115を換気するために換気システム110が設けられている。
換気装置111は、建屋115内の気体を建屋115の外部へ排出したり、建屋115へ外気を取り入れたりすることで、建屋115を換気するものであり、特許請求の範囲における換気手段に対応している。この換気装置111は、通気路111a、通気路111b、排気路111c、送風機111d、及び、外気口111eを備えて構成されている。
浄化装置112は、減圧還元加熱装置24外に漏洩した粉塵を含有する建屋115内の気体を、浄化して建屋115の外部へ排出するものであり、特許請求の範囲における浄化手段に対応している。この浄化装置112は、活性炭吸着槽112a、HEPAフィルタ112b、及び、通気路112cを備える。活性炭吸着槽112aは、粉塵を活性炭に吸着させるもので、特許請求の範囲における活性炭吸着手段に対応する。HEPAフィルタ112bは、粉塵をフィルタを介して捕集するもので、特許請求の範囲におけるフィルタ捕集手段に対応する。通気路112cは、活性炭吸着槽112aとHEPAフィルタ112bとの相互間に配置され、活性炭吸着槽112aから排出された空気をHEPAフィルタ112bに導入する中空管路である。
切替ダンパー113は、換気装置111及び浄化装置112の切り替えを行うものであり、特許請求の範囲における切替手段に対応している。具体的には、切替ダンパー113は、送風機111dから浄化装置112に至る通気路111bに配置される通気経路切替手段であり、送風機111dから送風された空気を、浄化装置112又は排気路111cのいずれか一方に選択的に導入する。
次に、気体の換気処理の流れについて説明する。図9は、実施の形態1に係る気体の換気処理のフローチャートである。まず、減圧還元加熱処理をする前の準備として、建屋115内の換気が行われる。すなわち、制御盤90の切替部93は、換気処理の開始が任意の方法で指示された場合に、建屋115の内部に外気を取り込むために外気口111eの開閉シャッター111gを開放させる(ステップSB−1)。そして、切替部93は、建屋115内の気体を浄化装置112を通過させずに換気装置111のみを介して当該建屋115の外部へ排出させるように、切替ダンパー113を制御する(ステップSB−2)。
このように実施の形態1によれば、浄化装置112を常時使用させる必要がなくなることから、浄化装置112のフィルタ交換等の維持管理コストが削減できる。また、浄化装置112は、緊急時にのみ使用すればよく、この場合には減圧還元加熱装置24も停止等しているために換気量を低減できることから、浄化装置112の処理能力を従来よりも低減でき、浄化装置112の設置コストが低減できる。
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、実施の形態1で備えていた吸引装置の代わりにエアバリアを備える形態である。この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
図10は、実施の形態2に係る減圧還元加熱装置の構成の概略を示した図であり、図10(a)は減圧還元装置の全体の側面図(一部を破断して示す)、図10(b)は図10(a)における領域Eの拡大図、図10(c)は図10(a)における領域Fの拡大図である。減圧還元加熱装置24は、エアバリア114を備えて構成されている。このエアバリア114は、減圧還元加熱装置24内で発生した粉塵の漏洩部分を加圧することで、当該減圧還元加熱装置24外への粉塵の漏洩を防止するものであり、特許請求の範囲における漏洩防止手段に対応している。
次に、気体の換気処理の流れについて説明する。図11は、実施の形態2に係る気体の換気処理のフローチャートである。ただし、ステップSC−8以外は、図9において同一処理名称を付した各ステップと同一であるため、その説明を省略する。制御盤90の切替部93は、取得した圧力値が基準値以上になった場合(ステップSC−5、No)、減圧還元加熱処理を停止させると共に(ステップSC−7)、エアバリア114から圧縮空気を噴射させるように開閉栓を制御する(ステップSC−8)。このエアバリア114は、二重化フード24hの内部において、噴射した圧縮空気により供給口24f及び排出口24gの開口端部を遮断し、粉塵がこれら供給口24fや排出口24gから外部に漏洩することを防止する。
このように実施の形態2によれば、実施の形態1と略同様の効果に加えて、切替部93が、緊急時にはエアバリア114の開閉栓を開放することで、粉塵が減圧還元加熱装置24の二重化フード24hから漏洩することを防止することができる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態1、2では、上述の実施の形態では、減圧還元加熱装置24を収容する建屋115内の気体の換気システム110について説明したが、乾燥機21を収容する建屋115内の気体の換気システム110としてもよい。
漏洩危険状態の有無の判定方法は、減圧還元加熱装置24の回転炉24cの圧力に基づく判定以外にも各種の方法を採用することができ、例えば、建屋115内にダイオキシン類やPCB等を検知するセンサを設け、このセンサにてダイオキシン類やPCB等が検知された場合に、緊急時であると判定してもよい。
20 土壌ホッパー
21 乾燥機
21a、24a 燃焼室
21b、24b 加熱部
21c、24c 回転炉
21d、24d 駆動部
21e、24e 排気出口
21f、24f 供給口
21g、24g 排出口
21h フード
22 吹込装置
23 搬送装置
24 減圧還元加熱装置
24h 二重化フード
24i 送り羽根
24j 温度計測器
24k 一次フード
24m 二次フード
24n 配管
25 冷却装置
30 蒸気ガス配管
31 緊急用配管
32、47 集塵機
33 活性炭供給装置
34 保温ガス配管
35 集塵ダスト配管
36 集塵ダスト回収機
37 蒸気ガス洗浄槽
38 脱臭触媒装置
39 切替ダンパー
40 乾留ガス配管
41 高温集塵機
42 消石灰供給装置
43 造粒機
44 バイパス配管
45 排ガス酸化装置
46 排ガス冷却装置
48 脱硫装置
49 切替ダンパー
50 熱交換器
60、112a 活性炭吸着槽
70 燃料供給装置
80 排熱利用配管
90 制御盤
91 乾燥機制御部
92 減圧還元加熱装置制御部
93 切替部
94 冷却装置制御部
95 蒸気ガス処理制御部
96 乾留ガス処理制御部
97 入力部
98 記憶部
100 煙突
110 換気システム
111 換気装置
111a、111b、112c 通気路
111c 排気路
111d 送風機
111e 外気口
111f 開口端部
112 浄化装置
112b HEPAフィルタ
113 切替ダンパー
114 エアバリア
114a 圧力タンク
114b 空気管
114c 噴射口
115 建屋
Claims (6)
- 収容体の内部に収容された減圧還元加熱装置において汚染土に含有されている汚染物質を分解することで、当該汚染土を無害化する汚染土無害化システムであって、
前記汚染物質が前記減圧還元加熱装置の外部に漏洩する可能性が生じ得る漏洩危険状態の有無を検知するための漏洩検知手段と、
前記収容体内の気体を当該収容体の外部へ排出する換気手段と、
前記減圧還元加熱装置の外部に漏洩した前記汚染物質を含有する前記収容体内の気体を、浄化して当該収容体の外部へ排出する浄化手段と、
前記漏洩検知手段を介して前記漏洩危険状態の有無を判定し、前記漏洩危険状態でない時には、前記収容体内の気体が前記換気手段を介して前記浄化手段を通過することなく当該収容体外に排出され、前記漏洩危険状態である時には、前記収容体内の気体が前記換気手段及び前記浄化手段を介して当該収容体外に排出されるように、前記換気手段及び前記浄化手段を切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする汚染土無害化システム。 - 前記漏洩危険状態でない時における前記換気手段の所要の第1の処理能力に対して、前記漏洩危険状態である時における前記換気手段の所要の第2の処理能力が低い場合において、
前記換気手段として、前記第1の処理能力以上の処理能力を有する換気手段を設け、
前記浄化手段として、前記第1の処理能力未満の処理能力であって、前記第2の処理能力以上の処理能力を有する浄化手段を設けたこと、
を特徴とする請求項1に記載の汚染土無害化システム。 - 前記汚染物質が前記減圧還元加熱装置の外部に漏洩することを防止する漏洩防止手段を備え、
前記切替手段は、前記漏洩危険状態である時には、前記漏洩防止手段を起動すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の汚染土無害化システム。 - 前記換気手段は、前記収容体内に外気を取り入れるための外気口を備え、
前記切替手段は、前記漏洩危険状態でない時には、前記外気口を開放し、前記漏洩危険状態である時には、当該外気口を閉鎖するように、前記換気手段を切り替えること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の汚染土無害化システム。 - 前記漏洩検知手段は、前記減圧還元加熱装置の内部圧力を測定するための測定手段であり、
前記切替手段は、前記測定手段にて測定された圧力を所定圧力と比較することによって前記漏洩危険状態の有無を判定し、前記漏洩危険状態でない時には、前記収容体内の気体が前記換気手段を介して前記浄化手段を通過することなく当該収容体外に排出され、前記漏洩危険状態である時には、前記収容体内の気体が前記換気手段及び前記浄化手段を介して当該収容体外に排出されるように、前記換気手段及び前記浄化手段を切り替えること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の汚染土無害化システム。 - 前記浄化手段は、前記汚染物質を活性炭に吸着させるための活性炭吸着手段、又は、前記汚染物質をフィルタを介して捕集するためのフィルタ捕集手段を含むこと、
を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の汚染土無害化システム。
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