JP2007187347A - 廃棄物熱分解処理装置およびその制御方法 - Google Patents

廃棄物熱分解処理装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱分解ガス燃焼装置の安定燃焼も可能とし、故障時に、熱分解装置のガス圧力が急上昇し、熱分解ガスが外部へ漏洩することを防止する。
【解決手段】廃棄物熱分解処理装置は、廃棄物を熱分解し熱分解ガスと熱分解残留物に分離する熱分解装置2と、熱分解ガスを燃焼させ、その燃焼排ガスを熱分解装置に供給し熱分解装置内の廃棄物を加熱する熱分解ガス燃焼装置3と、廃棄物を加熱したあとの燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2とを備えており、熱分解装置内の第1のガス圧力P1および熱分解ガス燃焼装置内の第2のガス圧力P2を検出する圧力センサS1,S2と、誘引送風機を制御する制御装置Dとを備えており、制御装置は、第1のガス圧力に基づいて誘引送風機の誘引送風量を制御する。誘引送風機は、複数台が並列または直列に設置されることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物を熱分解して熱分解ガスと熱分解残留物に分離し処理する廃棄物熱分解処理装置と、その制御方法に係り、特に、生成された熱分解ガスを燃焼させ、高温の燃焼排ガスを用いて廃棄物を熱分解する熱分解ガス燃焼装置を備える廃棄物熱分解処理装置と、その制御方法に関する。
一般ゴミなどの廃棄物の焼却処理は、廃棄物の有力な処理方法の一つとして広く行われており、その一つに、廃棄物を熱分解した上で廃棄物を処理する技術がある。熱分解とは、可燃物を空気(酸素)遮断下で加熱すると、可燃物の一部は可燃性のガス(熱分解ガス)となり、廃棄物が熱分解ガスと熱分解残留物とに分離されることをいう。
従来の廃棄物熱分解技術は、廃棄物を300〜600℃の温度で空気(酸素)を遮断下に低温乾留(熱分解)した後、熱分解により発生したガス(熱分解ガス)を熱分解ガス燃焼装置の燃焼室に導き燃焼させ、一方、熱分解によりガス化しなかった熱分解残留物は、分級・粉砕などの処理を行って高温燃焼室にバーナあるいは独自の粉じんバーナを介して処理する技術が提案されている。
この廃棄物熱分解処理方法は、熱分解ガス燃焼装置のバーナに熱分解ガスおよび加熱された空気を送り込んで、熱分解ガスを過剰な酸素と反応させて燃焼させ、1000℃以上の温度で燃焼させるものである。この高温による完全燃焼により熱分解ガスに含まれる有害成分が分解され無害化している。
従来のこの種の廃棄物熱分解処理装置として、特許文献1に記載の廃棄物熱分解処理装置は、廃棄物を熱分解し、熱分解ガスを発生させる熱分解装置と、熱分解装置から排気された熱分解ガスを燃焼させる第1燃焼装置と、熱分解装置から排出された熱分解残留物を燃焼させる第2燃焼装置と、第1燃焼装置及び第2燃焼装置から排出されたそれぞれの排ガスが導かれる蒸気発生装置と、第1燃焼装置から排気された排ガスまたは第1燃焼装置から排気される排ガスに、第1燃焼装置から蒸気発生装置に供給する排ガスの一部を合流させる排ガス循環管路とを備えている。
特開2000−266324号公報
ところで、前記構造の廃棄物熱分解処理装置は、熱分解ガス燃焼装置の内部圧力が熱分解ガス燃焼排ガス誘引送風機により制御されるとともに、燃焼装置の内部圧力を排ガス処理装置内に設けられた誘引送風機で制御する構成となる。万一、1段目の熱分解ガス燃焼排ガス誘引送風機が故障した場合でも、下流の誘引送風機の回転数を上げることで、内部のガス圧力を調整することができた。
しかし、第2燃焼装置をもたない構成も考えられる。これは熱分解残留物を処理の上、燃焼させずにセメント材料等に再利用するものである。この構成の場合、熱分解ガス燃焼排ガス誘引送風機単独でガスを誘引する必要があるため、誘引送風機に異常が発生した場合には熱分解装置の内部圧力を保てず、生成された熱分解ガスが熱分解装置のロータリーキルン等から外部に漏洩する危険な状態となる。また、熱分解装置から排出される熱分解ガスは、廃棄物が均一でない影響で発熱量、発生量ともにばらつきが有り、熱分解ガス燃焼装置の内部のガス圧力を一定としても熱分解装置の内部のガス圧力が変動するため、熱分解装置と熱分解ガス燃焼装置のガス圧力がバランス良く安定しない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、従来の廃棄物熱分解処理装置の運転制御性および安全性を改善することであり、廃棄物を熱分解する熱分解装置の内部のガス圧力を安定させ、熱分解ガス燃焼装置の安定燃焼も可能とした廃棄物熱分解処理装置と、その制御方法を提供するものである。また、熱分解ガス燃焼排ガス誘引送風機の故障時に、熱分解装置の内部のガス圧力が急上昇し、熱分解ガスが外部へ漏洩することを防止することを可能とした廃棄物熱分解処理装置と、その制御方法を提供するものである。さらに、廃棄物を安定して処理できる廃棄物熱分解処理装置と、その制御方法を提供することにある。
本発明者らは、廃棄物熱分解処理装置につき鋭意研究を重ねた結果、前記したように、廃棄物の発熱量が変動した場合には、熱分解生成物の発熱量も変動するが、廃棄物の発熱量が変動した場合の熱分解生成物発熱量を調査した結果、熱分解残留物の発熱量は比較的安定しているのに対し、熱分解ガスの発熱量は廃棄物中の水分等の影響により大きく変動することが判った。そして、本発明者らは、前記知見に基づき、以下の特徴を有する本発明を完成させるに至った。
前記目的を達成すべく、本発明に係る廃棄物熱分解処置装置は、廃棄物を熱分解し熱分解ガスと熱分解残留物に分離する熱分解装置と、熱分解ガスを燃焼させ、その燃焼排ガスを熱分解装置に供給し該熱分解装置内の廃棄物を加熱する熱分解ガス燃焼装置と、廃棄物を加熱したあとの燃焼排ガスを誘引する誘引送風機とを備え、この廃棄物熱分解処理装置は、熱分解装置内の第1のガス圧力および熱分解ガス燃焼装置内の第2のガス圧力を検出する圧力検出装置と、誘引送風機を制御する制御装置とを備えており、この制御装置は、第1のガス圧力に基づいて誘引送風機の誘引送風量を制御することを特徴としている。好ましくは、制御装置は、熱分解装置の内部の第1のガス圧力を一定に調節するべく、熱分解ガス燃焼装置の第2のガス圧力の設定値を変更し、例えば誘引送風機の回転数を制御して誘引送風量を制御させている。
前記のごとく構成された本発明の廃棄物熱分解処置装置は、熱分解装置で分離した熱分解ガスを燃焼させ、その高温の燃焼排ガスで熱分解装置内の廃棄物を加熱し、加熱後の燃焼排ガスを誘引送風機で誘引して排出している。熱分解装置と熱分解ガス燃焼装置のそれぞれに設置された圧力検出器で内部のガス圧力を検出し、熱分解装置の圧力変動に基づいて誘引送風機の回転数を制御して誘引送風量を制御し、熱分解ガス燃焼装置の内部ガス圧力を安定させるため、熱分解ガスの燃焼状態を安定させることができ、結果として熱分解装置を安定運転させて、効率の良い廃棄物熱分解処理を行なうことができる。
また、本発明に係る廃棄物熱分解処置装置の好ましい具体的な態様としては、前記誘引送風機は、複数台が並列または直列に設置されることを特徴としている。複数台の誘引送風機を直列あるいは並列に設置して、熱分解ガス燃焼排ガスを誘引することで、熱分解ガス燃焼装置の内部ガス圧力を安定させることができ、熱分解装置を安定運転させることができる。また、誘引送風機の1つが故障した際に、熱分解ガスの外部への漏洩を防止することができる。
さらに、本発明に係る廃棄物熱分解処理装置の好ましい具体的な他の態様としては、前記誘引送風機は、複数台が並列に設置され、各誘引送風機を設置する配管には送風を遮断する開閉弁が設置され、制御装置は、一方の誘引送風機が故障した際に、故障した誘引送風機の開閉弁を閉鎖し、残りの誘引送風機で燃焼排ガスを誘引することを特徴としている。このように構成された廃棄物熱分解処理装置は、誘引送風機が並列に複数台設置されているので、1つの誘引送風機が故障しても、その排ガス通路を閉鎖して他の誘引送風機の排ガス通路で確実に熱分解ガス燃焼排ガスを誘引して排出することができるため、熱分解ガス燃焼装置内部のガス圧力を一定に調節して、熱分解装置を安定運転させることができる。
また、本発明に係る廃棄物熱分解処理装置の制御方法は、廃棄物を熱分解し熱分解ガスと熱分解残留物に分離する熱分解装置と、熱分解ガスを燃焼させ、その燃焼排ガスを熱分解装置に供給し該熱分解装置内の廃棄物を加熱する熱分解ガス燃焼装置と、熱分解装置内の第1のガス圧力および熱分解ガス燃焼装置内の第2のガス圧力を検出する圧力検出器と、熱分解ガス燃焼装置の燃焼排ガスを誘引する誘引送風機と、該誘引送風機を制御する制御装置とを備え、前記第1のガス圧力および第2のガス圧力を検出し、検出された前記第1のガス圧力を一定とするべく前記第2のガス圧力の設定値を変更し、前記誘引送風機の誘引送風量を制御することを特徴としている。
このように構成された制御方法によれば、熱分解装置で廃棄物を熱分解して熱分解ガスを分離生成し、この熱分解ガスを熱分解ガス燃焼装置で燃焼させた高温の燃焼排ガスで熱分解装置を加熱して、廃棄物を熱分解している。そして、熱分解装置内の第1のガス圧力と熱分解ガス燃焼装置内の第2のガス圧力を検出し、この第1のガス圧力を一定とするように第2のガス圧力の設定値を変更して誘引送風機の誘引送風量を制御するため、熱分解装置の圧力変動を少なくすることができ、安定運転させることができる。特に、制御装置は熱分解ガス燃焼装置の第2のガス圧力を、熱分解装置の第1のガス圧力の中心値が一定となるように燃焼排ガスを誘引することが好ましい。
前記の廃棄物熱分解処理装置の制御方法において、前記誘引送風機は、複数台が並列または直列に設置されるものであり、一方の誘引送風機が故障した際に故障した誘引送風機を停止し、残りの誘引送風機で前記燃焼排ガスを誘引することを特徴としている。このように構成された熱分解処理装置の制御方法によれば、熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機の1つが故障しても、他の誘引送風機で燃焼排ガスを誘引して排出することができ、熱分解ガスの外部への漏洩を防止することができる。
本発明の廃棄物熱分解処理装置およびその制御方法は、熱分解ガス燃焼装置内のガス圧力も安定して調節することで、廃棄物を熱分解処理する熱分解装置内のガス圧力を一定に制御でき、熱分解装置の安定した運転が可能となる。また、廃棄物熱分解処理装置は、熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機を複数台並列または直列に設置することにより、誘引送風機異常時にも熱分解装置の圧力安定および安全停止が可能となる。
以下、本発明に係る廃棄物熱分解処置装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る廃棄物熱分解処理装置の概略構成を示す模式図である。
図1において、本実施形態の廃棄物熱分解処理装置は、廃棄物を乾燥させる乾燥装置1と、乾燥された廃棄物を熱分解ガスと熱分解残留物(チャー)とに分離する熱分解装置2と、分離生成された熱分解ガスを燃焼させる熱分解ガス燃焼装置3とを基本構成として備えている。乾燥装置1は投入装置4から投入ダクト11を通して投入された廃棄物を乾燥させるものであり、乾燥装置1と熱分解装置2の図示していない入口ホッパーとは廃棄物を送給する乾燥廃棄物投入装置12で接続され、乾燥された廃棄物は配管等を通して熱分解装置2の熱分解炉(ロータリーキルン)内に供給される。
熱分解装置2は乾燥装置1で乾燥された廃棄物を酸素を遮断した状態で加熱し、可燃性の熱分解ガスと熱分解残留物(チャー)に分離するものであり、入口ホッパーから投入された廃棄物は略水平状態に設置されたロータリーキルン内で外周のジャケット2aから加熱され、ロータリーキルン内を加熱されて移動することで熱分解ガスGとチャーTに分離され、出口ホッパーの上部から熱分解ガスGが排出され、下部からチャーTが排出される構成となっている。出口ホッパーから熱分解残留物出口配管13が熱分解残留物処理装置5に接続されており、熱分解装置2で分離されたチャーが供給され、粉砕処理される。熱分解装置2の出口ホッパーには熱分解装置2内のガス圧力を検出する圧力センサS1が設置されている。
出口ホッパーの上部から熱分解ガス燃焼装置3に熱分解ガス配管15が接続されている。熱分解ガス燃焼装置3は熱分解装置2で得られた熱分解ガスを燃焼させ、高温の燃焼排ガスが熱分解装置2のロータリーキルンの外周のジャケット2aに供給され、投入された廃棄物を加熱して熱分解する構成となっている。熱分解ガス燃焼装置3には、装置内のガス圧力を検出する圧力センサS2が設置されている。熱分解装置2に設置された圧力センサS1と熱分解ガス燃焼装置3に設置された圧力センサS2は制御装置Dに接続され、検出された圧力が信号として供給される。
前記のとおり、熱分解装置2と熱分解ガス燃焼装置3とは、熱分解ガスを供給する熱分解ガス配管15で接続され、熱分解ガス燃焼装置3の排ガス出口は熱分解装置2のジャケット2aの入口に熱分解ガス燃焼装置出口配管16で接続されている。熱分解装置2のジャケット2aの出口と連結されたジャケット出口配管17は、空気加熱器6および排ガス冷却器7に接続されている。空気加熱器6および排ガス冷却器7は、それらの内部を燃焼排ガスが通過できる構成となっている。そして、排ガス冷却器7と排ガス処理装置8が排ガス冷却器出口配管18で接続されている。この排ガス処理装置8は燃焼排ガス中の特定の成分、例えばダイオキシン、塩化水素等を処理する。
本実施形態の廃棄物熱分解処理装置は、熱分解ガス燃焼装置3から排出される熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2を備えており、これらの誘引送風機は制御装置Dに接続されて制御される。そして、排ガス処理装置8に誘引送風機F1,F2が接続され、誘引送風機F1,F2から排ガス処理装置9が誘引送風機出口配管19で接続され、さらに排ガス処理装置出口配管20で排気筒10に接続されている。誘引送風機F1,F2は並列的に設置され、それぞれの誘引送風機の前後の配管には自動入口弁V1,V2と自動出口弁V3,V4が設置され、排ガス通路を遮断する開閉弁として機能している。排ガス処理装置9は燃焼排ガス中の例えば窒素酸化物を処理する。
この構成により、熱分解ガス燃焼装置3で燃焼された高温の燃焼排ガスは、熱分解装置2のキルンの外周のジャケット2aに供給され、廃棄物を加熱したあと、ジャケット出口配管17、空気加熱器6、排ガス冷却器7、排ガス処理装置8を通して誘引送風機F1,F2で誘引され、さらに排ガス処理装置9を通して排気筒10から大気中に排出される構成となっている。すなわち、ジャケット2aに供給された燃焼排ガスは排ガス通路を構成する配管17、空気加熱器6、排ガス冷却器7、排ガス処理装置8、誘引送風機F1,F2、排ガス処理装置9を通して、排気筒10から放出される。そして、誘引送風機F1,F2は制御装置Dにより、その運転状態が制御される。また、自動入口弁V1,V2,V3,V4も制御装置Dにより制御される。
空気加熱器6は内部に熱交換器を備えており、この熱交換器には乾燥装置1の乾燥排ガス出口配管21と加熱ガス供給配管22とが接続されている。出口配管21には途中に乾燥ブロアB1が設置され、乾燥装置1と空気加熱器6内の空気を循環させている。この構成により、ジャケット2aから排出された高温の排ガスの熱で乾燥装置1内の廃棄物を加熱して乾燥する。そして、出口配管21には空気供給配管24を通して空気供給ブロアB2により空気Aが導入されるように構成されている。また、出口配管21から分岐された空気加熱器出口空気配管23が熱分解ガス燃焼装置3に接続されている。
空気加熱器6に隣接して設置された排ガス冷却器7はジャケット2aから排出された高温の燃焼排ガスを冷却する装置である。排ガス冷却器7の内部の熱交換器の入口管には冷却用の空気Aを取り入れる冷却空気ブロアB3からの冷却配管25が接続され、熱交換器の出口管には後段の排ガス処理装置9に加熱配管26が接続されている。この構成により、排ガス冷却器7で排ガスを冷却し熱交換された温風は後段の排ガス処理装置9に加熱配管26で供給され、処理時に排ガスを加熱する構成となっている。
この廃棄物熱分解処理装置は、前記のように熱分解装置2および熱分解ガス燃焼装置3の内部のガス圧力を検出する圧力センサS1,S2を備えており、これらの圧力センサをモニタしている。そして、制御装置Dは熱分解装置2内のガス圧力と熱分解ガス燃焼装置3内のガス圧力が所定の設定値となるように、誘引送風機F1,F2の回転数を制御し、誘引送風量を制御している。また、制御装置Dは誘引送風機F1,F2の故障を検出して運転状態を制御するように構成されている。
前記の如く構成された本実施形態の廃棄物熱分解処理装置の動作について以下に説明する。廃棄物を投入装置4から投入ダクト11により乾燥装置1に供給する。乾燥装置1は、ブロアB2から供給される空気Aと、ブロアB1を介して出口配管21から供給される乾燥装置1の出口ガスの一部を混合し、空気加熱器6で加熱された加熱ガスを加熱ガス供給配管22から供給し、この加熱ガスを熱源として、廃棄物と直接接触させて廃棄物水分を20%以下に乾燥させる。
つぎに、乾燥装置1で乾燥した廃棄物を、乾燥廃棄物投入装置12を通して熱分解装置2に供給し、400〜600℃で低温熱分解し、熱分解生成物として熱分解ガスGと熱分解残留物Tとに分離する。ここで得られた熱分解ガスは、熱分解ガス配管15により熱分解ガス燃焼装置3へ送られ、乾燥装置1の出口ガスの一部を空気加熱器出口空気配管23により供給し燃焼する。一方、熱分解装置2から排出された熱分解残留物Tは、出口ホッパーから熱分解残留物出口配管13により熱分解残留物処理装置5に送られ、ここで冷却、粉砕等を行い、系外排出される。
熱分解ガス燃焼装置3で燃焼された熱分解ガスの燃焼排ガスは、熱分解ガス燃焼装置出口配管16により、熱分解装置2のジャケット2aに供給され、熱分解装置2を間接加熱する。さらに、燃焼排ガスはジャケット出口配管17により空気加熱器6および排ガス冷却器7に供給され、熱回収を行って、排ガス冷却器出口配管18、排ガス処理装置8、2台の熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2、誘引送風機出口配管19を経て、排ガス処理装置9によりガス処理を行い、排ガス処理装置出口配管20を通して排気筒10に排出する。
以上が廃棄物処理の流れであるが、本発明の特徴構成である誘引送風機の動作について、以下に述べる。熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2は2台並列に設けられ、それぞれに自動入口弁V1,V2および自動出口弁V3,V4を設けている。常時2台運転の状態とすることで酸露点による腐食を防止することが可能となる。誘引送風機F1,F2の回転数は熱分解ガス燃焼装置3内部のガス圧力を検出する圧力センサS2の設定値に従って圧力制御を行うように制御装置Dが制御しており、回転数を制御することで誘引送風量を制御している。2台の誘引送風機F1,F2が同じ回転数で運転することで、排ガスの逆流が発生することを防止する。
また、熱分解ガス燃焼装置3内部のガス圧力P2(圧力センサS2検出値)は次のように制御される。熱分解装置2のガス圧力P1(圧力センサS1検出値)を一定に保つ目的で、熱分解装置のガス圧力P1の計測値を移動平均した値を求める。これは、短時間の変動を無視し、長時間の変動を制御に反映するためである。その平均した値が目標の制御値になるように熱分解ガス燃焼装置のガス圧力P2の設定圧力を随時変更する。すなわち、熱分解ガス燃焼装置3のガス圧力P2設定を熱分解装置2のガス圧力P1の中心値が一定となるように変更し、熱分解ガス量や配管圧損が変化しても、熱分解装置2のガス圧力が一定になるようにしている。さらに、熱分解ガス燃焼装置3のガス圧力P2がその決まった設定値になるように、2台の熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2の回転数を制御し、誘引送風量を調節する。
このように、熱分解ガス燃焼装置3内部のガス圧力を、熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2の回転数を制御し誘引送風量を制御して調節することによって、熱分解装置2内のガス圧力を一定に制御できるため、熱分解ガス量や配管圧損が変化しても、熱分解装置2内のガス圧力が一定になるようにすることができる。これにより、ごみ質の変動や、ごみ中の水分の変動等の影響により、熱分解ガス量、圧力損失等が変化した場合でも熱分解装置2内のガス圧力を一定に保つことができ、熱分解ガス燃焼装置3内部のガス圧力も、なめらかに変化することで安定燃焼に寄与する。
さらに、熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機F1,F2のうち1台が異常となった場合には、制御装置Dは時限をもって異常側の自動入口弁V1,V2の一方、自動出口弁V3,V4の一方を自動閉し、一方の排ガス通路を閉じて、残った1台の誘引送風機F1,F2の他方により誘引送風機の一方で燃焼排ガスを誘引して圧力制御を継続する。また、この際には、廃棄物の投入装置4を緊急停止し、乾燥廃棄物投入装置12からの廃棄物の投入を緊急停止し、過剰な熱分解ガスが発生することを防止する。しばらく発生し続ける熱分解ガスについては、残った1台の誘引送風機により誘引して圧力制御を行い安全停止させる。この結果、燃焼排ガスの逆流が防止され、熱分解装置2のジャケット2aやロータリーキルンから、熱分解ガスが漏洩するのを防止することができる。
本発明の他の実施形態を図2に基づき詳細に説明する。図2は本発明に係る廃棄物熱分解処理装置の他の実施形態の要部構成を示す模式図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機を2台、直列に設置したことを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図2において、熱分解ガス燃焼装置3で燃焼させた燃焼排ガスは、熱分解装置2のジャケット2aに供給され、キルン内の廃棄物を加熱して熱分解し、その燃焼排ガスはジャケット2aに接続されたジャケット出口配管17を通して排ガス通路の途中に設置された誘引送風機F3,F4によって誘引され、排気筒10から大気中に排出される。排ガス通路の途中には、前記の実施形態と同様に、空気加熱器6、排ガス冷却器7が設置され、熱回収が行われると共に、排ガス処理装置8,9で熱分解ガスを燃焼させた排ガスの処理が行なわれる。
この実施形態の特徴構成は、誘引送風機F3,F4が2台直列に設置されている。そして、2台の誘引送風機は制御装置Dにより、その運転状態が制御されている。具体的には、前記の実施形態と同様に、熱分解装置2の出口ホッパー部に設置された圧力センサS1と、熱分解ガス燃焼装置3に設置された圧力センサS2により、それぞれの内部のガス圧力を検出し、誘引送風機の回転数を制御することで、誘引送風量をコントロールしている。これにより、熱分解ガス燃焼装置3内部のガス圧力を調節している。すなわち、回転数を上げて誘引送風量を多量にすると熱分解ガス燃焼装置3内のガス圧力が低下し、回転数を下げて誘引送風量を少量にすると内部のガス圧力が上昇する。このように、誘引送風機F3,F4の回転数を制御装置Dで制御して熱分解ガス燃焼装置3内部のガス圧力を調節することで、熱分解装置2内部のガス圧力をほぼ一定にしている。
この実施形態においては、誘引送風機F3,F4は直列に設置され、排ガスの通路は1本であるため、排ガス通路の切り替えは行わない。そして、通常時には、2つの誘引送風機を例えば定格の50%程度の能力で同じ回転数で運転している。そして、一方の誘引送風機が故障したときは、故障中の誘引送風機をフリーランさせ、他方の誘引送風機の回転数を上げて燃焼排ガスを誘引する。
この結果、燃焼排ガスは一方の誘引送風機で排気筒10から排出され、燃焼排ガスが逆流することはない。また、故障時に熱分解ガスが熱分解装置2や熱分解ガス燃焼装置3から漏洩することはない。さらに、誘引送風機を直列に複数台設置すると、開閉弁等が不要となって構成を簡略化することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、誘引送風機を制御する制御装置は専用の制御装置による制御でも、廃棄物熱分解装置の全体システムを制御する中央制御装置による制御でもよい。
熱分解ガス燃焼排ガスを誘引する誘引送風機を複数台設置する例として、2台を並列に設置する実施形態と、2台を直列に設置する実施形態を説明したが、2台に限られるものでなく、3台以上の誘引送風機を直列、あるいは並列に設置してもよい。また、誘引送風機の回転数を変えて誘引される送風量を制御する例を示したが、例えば調節弁の開度を変えて誘引送風量を制御してもよい。
誘引送風機が複数台が並列に設置され、各誘引送風機を設置する配管には送風を遮断する開閉弁が設置される例として、2台の誘引送風機の前後に、自動入口弁と自動出口弁を設置する例を示したが、誘引送風機の前あるいは後に自動開閉弁を設置して排ガス通路を遮断するように構成してもよい。
本発明の活用例として、この熱分解装置を用いてごみ以外の廃棄物を熱分解する熱分解装置の用途にも適用できる。
本発明に係る廃棄物熱分解処理装置の一実施形態の要部構成を示す模式図。 廃棄物熱分解処理装置の他の実施形態の要部構成を示す模式図。
符号の説明
1:乾燥装置、2:熱分解装置、2a:ジャケット、3:熱分解ガス燃焼装置、4:投入装置、5:熱分解残留物処理装置、6:空気加熱器、7:排ガス冷却器、8,9:排ガス処理装置、10:排気筒、11:投入ダクト、12:乾燥廃棄物投入装置、13:熱分解残留物出口配管、15:熱分解ガス配管、16:熱分解ガス燃焼装置出口配管、17:ジャケット出口配管、18:排ガス冷却器出口配管、19:誘引送風機出口配管、20:排ガス処理装置出口配管、21:乾燥排ガス出口配管、22:加熱ガス供給配管、23:空気加熱器出口空気配管、24:空気供給配管、25:冷却配管、26:加熱配管、A:空気、B1:乾燥ブロア、B2:空気供給ブロア、B3:冷却空気ブロア、D:制御装置、F1,F2,F3,F4:誘引送風機、S1,S2:圧力センサ、G:熱分解ガス、T:チャー(熱分解残留物)、V1〜V4:開閉弁

Claims (6)

  1. 廃棄物を熱分解し熱分解ガスと熱分解残留物に分離する熱分解装置と、前記熱分解ガスを燃焼させ、その燃焼排ガスを前記熱分解装置に供給し該熱分解装置内の廃棄物を加熱する熱分解ガス燃焼装置と、廃棄物を加熱したあとの前記燃焼排ガスを誘引する誘引送風機とを備える廃棄物熱分解処理装置であって、
    該廃棄物熱分解処理装置は、前記熱分解装置内の第1のガス圧力および熱分解ガス燃焼装置内の第2のガス圧力を検出する圧力検出装置と、前記誘引送風機を制御する制御装置とを備えており、
    該制御装置は、前記第1のガス圧力に基づいて前記誘引送風機の誘引送風量を制御することを特徴とする廃棄物熱分解処理装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1のガス圧力を一定に調整するべく、前記第2の圧力の設定値を変更し、前記誘引送風機の誘引送風量を制御することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物熱分解処理装置。
  3. 前記誘引送風機は、複数台が並列または直列に設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物熱分解処理装置。
  4. 前記誘引送風機は、複数台が並列に設置され、各誘引送風機を設置する配管には送風を遮断する開閉弁が設置され、
    前記制御装置は、一方の誘引送風機が故障した際に、故障した誘引送風機の開閉弁を閉鎖し、残りの誘引送風機で前記燃焼排ガスを誘引することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物熱分解処理装置。
  5. 廃棄物を熱分解し熱分解ガスと熱分解残留物に分離する熱分解装置と、前記熱分解ガスを燃焼させ、その燃焼排ガスを前記熱分解装置に供給し該熱分解装置内の廃棄物を加熱する熱分解ガス燃焼装置と、前記熱分解装置内の第1のガス圧力および熱分解ガス燃焼装置内の第2のガス圧力を検出する圧力検出器と、前記熱分解ガス燃焼装置の燃焼排ガスを誘引する誘引送風機と、該誘引送風機を制御する制御装置とを備える廃棄物熱分解処理装置の制御方法であって、
    前記第1のガス圧力および第2のガス圧力を検出し、検出された前記第1のガス圧力を一定とするべく前記第2のガス圧力の設定値を変更し、前記誘引送風機の誘引送風量を制御することを特徴とする廃棄物熱分解処理装置の制御方法。
  6. 前記誘引送風機は、複数台が並列または直列に設置されるものであり、
    一方の誘引送風機が故障した際に故障した誘引送風機を停止し、残りの誘引送風機で前記燃焼排ガスを誘引することを特徴とする請求項5に記載の廃棄物熱分解処理装置の制御方法。
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