JP4970132B2 - 食器類の洗浄機 - Google Patents

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Description

本発明は、電解装置を備え電解水によって食器類の洗浄を行う食器類の洗浄機に関する。
従来、学校や福祉施設、社員食堂、外食産業等で大量に使用される茶碗,皿,箸,スプーン,ナイフ等の食器類の洗浄は、水槽内での漬け置き洗いによって大きな食物残渣を予め除去したのち食器類専用の洗浄機に供給され、洗剤を用い設定された順序と時間によって洗浄並びにその後のすすぎ洗いと乾燥が行われる。
また、電解水を用いて食器洗浄を行う方法や装置は下記特許文献1,同2で公知であり、特許文献2により食器をアルカリ水で洗浄し酸性水で殺菌することも上記文献1によって公知である。
特開平10−165351号公報 特開2003−230525号公報
上記従来の食器洗浄機は、粒子状の洗剤と界面活性剤(溶剤)を混ぜて水洗いをするので、循環水途中の水タンクに菌やカビ等が発生し易いものである。このため殺菌力の強い洗剤(次亜塩素酸)が添加されているのが一般的で人体への悪影響が懸念される。
また洗剤中に含有されている研磨材は、食器類に勢いよく衝突し表面に微細な損傷を生じさせるので、これの補修のために洗浄水にワックスを添加して表面補修洗いを行っている。従って、洗浄水に混入される多くの添加剤等が、人体への悪影響を与え環境を汚染する欠点がある。
また洗浄後に界面活性剤(洗剤)と有機物が混在し残渣を含む排水が、洗浄機の各部へ付着残留したり排水路内で停滞するため、腐食が進行し異臭の発生や環境を不衛生にする。そして、排水路には上記ヘドロ状になる廃棄物を捕集するためのタンクとグリストラップが必要で、油脂分が固化したものが産業廃棄物となり、その焼却処理には高温処理等が必要になり処理コストを高騰させる問題がある。
他方特許文献1,2に示す電解水を用いて食器類を洗浄するものは、洗剤を使わないので廃水の環境汚染の度合が低下し、アルカリ水によって食器類の固形付着物が分解除去される利点があるが、アルカリに分解されて乳化した廃水を更に化学的又は物理的方法により処理する必要がある。
上記課題を解決するための食器類の洗浄機は、第1に、飽和塩水を電解質とする電解装置と、該電解装置により電解されたアルカリ電解水を収容するアルカリ水タンク7と酸性電解水を収容する酸性水タンク6とを備え、上記アルカリ水タンク7と酸性水タンク6よりアルカリ電解水又は酸性電解水又は洗浄水を導き、ノズルを介して噴射させ食器類を洗浄する洗浄処理部62と該洗浄により排出される食品残渣を捕集し洗浄水を排水する廃水受け部4aとを備え、洗浄処理部62に通ずる導管部69の下流側に、蓋付きの開口部76aを有する径の大きいタンク部76bと、該タンク部76bの下方に径の小さい筒部76cを連接して形成してなる処理タンク76とを設け、上記径の小さい筒部76c内に微小繊維製の綿状部材からなる分解処理体77を開口部76aから挿脱自在に設けて構成し、洗浄水を下流側において微生物分解により浄化処理する微生物分解装置4を設けたことを特徴としている。
第2に、廃水受け部4aの下流側に、洗浄水中の油脂分を微小繊維製の綿状部材に付着固化させて処理する微生物分解装置4を設け、上記廃水受け部4aには複数の濾過網73,74を上下に対面させて近接させた状態で洗浄処理部62に対して少なくとも一方をスライド自在に支持して設けたことを特徴としている。
上記のように構成される本発明によれば、先ずアルカリ電解水で食器類を洗浄することにより、油脂分等の付着物を微生物分解可能な微粒子状態に乳化させて除去すると共に、こののち酸性電解水で洗浄することにより食器類の表面から乳化分を除去し殺菌するので、水によるすすぎ洗浄を効率よく行うことができる。従って、洗剤を使用することなくアルカリ電解水で蛋白除去し酸性電解水で除菌を確実に行い、油脂分の分解及び汚れ落としを促進するので、漂白,殺菌,脱臭等を衛生的に行い環境負荷の少ない洗浄と共に水の節約を図ることができる。
アルカリ電解水と酸性電解水による洗浄水を、食器類の洗浄処理部の下流側に接続する導管部などに生息し又は必要に応じて外部から供給する微生物によって分解させるので、洗浄水を浄化して排水路等の汚れや悪臭の発生を防止することができる。
アルカリ電解水による洗浄水を微小繊維製の綿状部材を通過させるので、乳化させた油脂分を綿状部材に確実に付着固化させて除去処理を簡単にすることができる。
電解装置で電解されたアルカリ電解水と酸性電解水をそれぞれ収容するアルカリ水タンクと酸性水タンクから、洗浄処理部のノズルにアルカリ電解水又は酸性電解水又は洗浄水を導き食器類に噴射させて洗浄するので、食器類に対し洗剤を使用することなくアルカリ電解水で蛋白質や油脂分を除去し、且つ酸性電解水で除菌を行い衛生的な洗浄と水の節約を図ることができる。
また洗浄処理部の下流側で洗浄により排出される食品残渣を廃水受け部で捕集するので、下流側で洗浄水の浄化を行い易くすることができる。
洗浄処理部で食器類を洗浄した洗浄水を廃水受け部によって濾過処理したのち、乳化状になった油脂分を微小繊維製の綿状部材に付着固化させるので、洗浄水を効率よく浄化して排出することができると共に、油脂分の廃棄も簡単に行うことができる。
洗浄処理部に通ずる導管部の下流側に設けた蓋付きの開口部を有する径の大きいタンク部と筒部を形成した処理タンクを設け、径の小さい筒部内に微小繊維製の綿状部材からなる分解処理体を設けることにより、導管部及び径の大きいタンク部内に洗浄水を貯留しながら微生物分解させると共に、油脂分を分解処理体に効率よく付着固定することができる。また蓋を外した開口部から分解処理体の交換等のメンテナンス作業を簡単に行うことができる微生物分解装置を提供する。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係わる食器類の洗浄機1の全体構造を示し。図2は洗浄機1が備える水道水(真水)と電解質である飽和塩水(精製塩水)を電解し、酸性水とアルカリ水とに分解して送り出す給排水装置を備えた電解装置2の系統図であり、図示例の電解装置2は水道管3と接続して水が供給される。
先ず電解装置2について説明する。この電解装置2は上記給排水装置を備える電解槽5の陽極側から送り出される酸性水を収容する貯水槽(以下酸性水タンクと言う)6と、陰極側から送り出されるアルカリ水を収容する貯水槽(以下アルカリ水タンクと言う)7と、電解槽5に真水と塩(精製塩)その他の電解質を混合調整した電解質水(電解質水溶液)を供給する給水部8と、該給水部8の上流側で水道管3に設置される軟水機9等から構成される。尚、図示例の水道管3に接続する軟水機9は、下流側に後述する水道給水管3a,3b,3c及び排水管3dを分岐接続している。
この電解装置2の電解槽5は、先に本発明者によって提案されている特許第3793114号の発明と同様に給水部8から送られる電解質水を収容する電解質槽10と、該電解質槽10の両側にイオン透過性の陰極側の隔膜11と、陽極側の隔膜12を張設して、それぞれ設置される陰極室15と陽極室16とを備えた構成にしている。そして、電解槽5は隔膜11,12がそれぞれ有する図示しない陰電極と陽電極に直流電源から一定の直流電流を供給することによって作動される。
上記陰極側の隔膜11はガラス繊維製クロス材等からなる陰イオン交換膜で形成しており、陽極側の隔膜12は化学繊維製のクロス材(商品名「ゴアテックス」)を使用していている。即ち、陰イオン交換膜からなる隔膜11は、水を通さずイオンのみを通過させる特徴を有しているため、中間室に水酸化ナトリュウムを閉じ込めることができ、陰極側はナトリウムイオンのみとなり、生地や金属類を傷めないアルカリ水を得ることができる。
また化学繊維製クロス材からなる隔膜12は、水が通り難く酸性に強い性質を有しているので、水を通さずイオンのみを通過させることができ、陽極側は次亜塩のみ生成され、殺菌力のある水を得ることができる。
そして、電解質槽10は上側壁と下側壁の中央部にそれぞれ給水管17と排水管19を設けている。上記給水管17は上流側の電解質供給タンク21の底部と循環ポンプ23を設けて接続している。排水管19は下流側の電解質供給タンク21の上部に接続している。これにより電解質供給タンク21に収容される電解質水は、循環ポンプ23の作動によって給水管17から電解質槽10内に供給され、該電解質槽10で電解作用を受ける飽和塩水(精製塩水)は、排水管19から排出され電解質供給タンク21内に戻し循環される。
これにより電解質供給タンク21から供給される電解質水は、循環ポンプ23によって電解質槽10に送り込まれ水位を上げ満水状態となり、通電による電解作用を経た処理電解質水となって循環される。そして、電解作用を繰り返して受ける電解質水は電解不適レベルに至ると、実施形態では飽和塩水が副生する塩酸及び水酸化ナトリウム等の分解残留物を増大させるので、この時点で電解終了水として排水バルブ27の開動によって排出される。即ち、この時点に一致させて設定した所定の排水時間毎に排水バルブ27が自動的に開動されることにより、電解質供給タンク21は電解終了水を全量排出すると共に、新たな電解水の入れ替えを行うことができる。
陰極室15は下側壁に、軟水(真水)を供給する水道給水管3bに接続する給水調整バルブ28付きの調整給水管29と、上側壁に生成されるアルカリ水をアルカリ水タンク7に供給するアルカリ水供給管31を設けている。陽極室16は下側壁に、真水を供給する給水調整バルブ32付きの調整給水管33と、上側壁に生成される酸性水を酸性水タンク6に供給する酸性水供給管34を設けている。陰極室17は下側壁に、真水を供給する給水調整バルブ28付きの調整給水管29と、上側壁に生成される酸性水を酸性水タンク6にアルカリ水を供給する供給管34を設けている。
陰極室15と陽極室16は、それぞれ調整給水管29と調整給水管33から真水を、前記電解質槽10内に供給される電解質水と略同じ水位を保つように供給して満水状態にすることができる。そして、陰電極13と陽電極14に電流が流されることにより、電解槽5の電解作用を開始する。
上記構成による電解槽5は電解作用によって、陰極室15において水素と水酸イオンとナトリウムイオンとからなるPH11.5以上,ORP値−850mV以下のアルカリ水を生成し、陽極室16において塩素とオゾンと水素イオンからなるPH3.0以下,ORP値1100mV以上の酸性水を生成することができる。
また電解質槽10において電解質水は塩分が減少し塩酸と水酸化ナトリウムを増加させながら電解質供給タンク21に戻し循環し、電解質水を十分に電解した所定時間(240分程度)後に前記排水バルブ27の作動によって排水される。また空になった電解質供給タンク21には給水部8から新たな水が自動的に供給され満水にすることができる。このとき電解質供給タンク21内にはエアーが入る。
上記のような電解水の入れ替えを行う電解槽5は、電解質槽10で副生する飽和塩水中の塩酸の速やかな廃棄が行われるので、陽極室16と陰極室15において劇薬性のないアルカリ水と酸性水を生成することができる。これにより生成される電解水は生地や金属及び塗装面に対し、使用時のダメージを与える懸念を無くすことができる。従って、電解水は手洗い他の直接的に皮膚に接触する用途にも広く使用することができ、さらに副生する分解残留物を廃棄するので循環系統の機器や配管類を劣化させ難い等の特徴がある。
次に電解質供給タンク21に水を供給する給水部8について説明する。この給水部8は水道管3から供給される真水を軟水化させる軟水機9に、流量調整弁26を有する水道給水管3cを介し塩補充タンク37を接続している。そして、塩補充タンク37で調整生成した水を、ポンプ38及び電磁弁38aを有する供給管39を介し電解質供給タンク21に供給する構成にしている。
尚、電解質供給タンク21は底部に設けた排水バルブ27を有する排水管41を、後述する排水路71に接続しているので、電解残留物を適時にドレン排水することができる。また前記排水管41は排水バルブ27の下流側において軟水機9の排水管3dを接続している。
また水道給水管3aは軟水機9によって軟水化した水を、電磁弁43を備えて上ノズル45のノズル管46と下ノズル47のノズル管49に接続しすすぎ洗いを可能にしている。またノズル管46とノズル管49のそれぞれには、酸性水タンク6の底部に接続した電磁弁51を有する排水管52と、アルカリ水タンク7の底部に接続した電磁弁53を有する排水管55とをポンプ56を介して接続し、酸性電解水又はアルカリ電解水とを洗浄機1に適時供給する構成としている。
尚、上記各タンクにはそれぞれの液面を検出する液面センサやオーバーフロー用排水管等が付設されている。また各タンクの水量や電解水生成量の調節に際し、それぞれのタンクのセンサ検出値等に応じ、それぞれのバルブ類を制御して給排水の過不足を補うことができる。この制御は制御装置57に、各センサによる検出信号並びに操作スイッチ類の操作信号を入力しバルブ制御信号等に変換し出力制御を行うことにより自動及び手動操作可能に運転される。
次に洗浄機1について説明する。図1に示すように洗浄機1は、網籠状の容器61に収容した食器類に、アルカリ電解水と酸性電解水と真水を後述するように供給し、上ノズル45及び下ノズル47から噴射して洗浄すると共に、図示しない乾燥装置によって温風乾燥させる洗浄処理部62を備えている。そして、洗浄処理部62の前後には食器類を収容した容器61を供給姿勢に載置する供給部63と、洗浄乾燥後の容器61を取り出し設置する取出部64を配設している。この供給部63と洗浄処理部62と取出部64とは機体65の上部に略面一に構成され、供給部63の下方には電解装置2を設置し、取出部64の下方には制御装置57を設置している。
そして、洗浄処理部62は容器61を洗浄姿勢に保持する洗浄路66の上下に、前記上ノズル45と下ノズル47を備え、且つ上記洗浄路66の下方を囲うように漏斗状に形成された排水誘導壁67を設け、該排水誘導壁67の下端に形成される開口部に排水受け部(濾過処理装置)4aを構成している。そして、濾過処理装置4aと微生物分解装置4とを導管部69によって接続している。尚、導管部69は十分な微生物分解経路長さを有して端部を放水路71に接続している。この放水路71は例えば図1に示すように、中途部にグリストラップ72を備え、その終端は下水路又は河川等と接続し洗浄処理水を放流させることができる。
尚、前記微生物分解装置4は放水路71に介装される既設のグリストラップ72に設置することもできる。また放水路71の下流側において浄化した洗浄水を回収すると、回収した水は洗浄処理部62で使用する噴射水にしたり、或いは洗浄処理部62の外で予め行う予備洗浄工程の洗浄水として使用することができる。
次に図1,図3を参照し濾過処理装置4aについて説明する。この濾過処理装置4aは上記排水誘導壁67の開口部に、複数の過網73,74を上下に対面させた状態で食物残渣を濾過して排水するようにし、下流側での導管部69及び微生物分解装置4における分解処理負荷を軽減させる構成としている。
この実施形態において上濾過網73と下濾過網74は、排水誘導壁67の開口部に対し着脱自在に取付支持される支持ケース75にスライド自在に支持している。また上濾過網73は大きな網目とし、下濾過網74はこれより小さな網目にして近接させて設置することが望ましい。
この場合には、少なくとも一方の濾過網を往復作動させると、食器類から離れた大きな付着物を両者の網線で挟み切断し小さく砕いた状態で強制的に濾過させるので、目詰まりを簡単に防止することができる。これにより付着物は、上濾過網73と下濾過網74の網目より洗浄水と共に濾過が促進されるので、濾過処理装置4a及び排水誘導壁67に対する付着物の堆積を低減することができ、堆積付着物の除去作業や清掃等のメンテナンス作業を簡単に行うことができる。
また排水誘導壁67の上方には堆積検出センサ67aを設けている。これにより堆積検出センサ67aが上記付着物の堆積限界量を検出すると、作業者に警報し且つ洗浄作業を自動停止させ、それ以上の付着物の堆積を防止する。
次に図4を参照し微生物分解装置4について説明する。この微生物分解装置4は導管部69の下流側に設けた径大な膨出筒状の処理タンク76内に、微小繊維製の綿状部材からなる分解処理体77を着脱自在に設けている。
図示例の微生物分解装置4は、処理タンク76の上部に形成されるメンテナンス作業用の開口部76aを円形孔とし、該開口部76aに取っ手付きの蓋78を開閉自在に設けている。この処理タンク76は径大なタンク部76bの下方に漏斗状の絞り面を介して径小な筒部76cを形成し、この筒部76c内に分解処理体77を設置する構成にしている。
即ち、上記蓋78の内側中心部には、先端にネジ部を形成した所定長さの支持杆79を突設し、該支持杆79の端部に筒状のホルダ81を着脱自在に位置決め支持する。このホルダ81は支持杆79に位置決めした状態で、分解処理体77を挿脱自在に内嵌させることができ、上下に設ける複数の通し孔を有する蓋82,83をナット84で締め付け固定をする構成にしている。またホルダ81は外周面に嵌めたシールリング85によって、筒部76cとホルダ81の隙間から上流側の洗浄水が漏れ出ないようにしている。
そして、図示例の分解処理体77は、アルカリ電解水と酸性電解水により食器類を洗浄したのちの洗浄水(被処理水)を、下流側において微生物分解により浄化処理することができ、且つ洗浄水中の油脂分や乳化分を、微小繊維製の綿状部材に付着固化させて回収する方式にしている。このための分解処理体77は種々の素材を試した結果、ポリプロピレン繊維からなる微小繊維(商品名「三菱パイレン」)を選定することが望ましい。
即ち、上記「三菱パイレン」は吸湿吸水性がなく濡れたときでも強度が変わらず且つ速乾燥性にも優れ、主として靴や衣料品など各種のアパレルに使用されているポリプロピレン繊維からなるものである。また分解処理体77として実施化するに当たり、三菱パイレンを円盤状の繊維マットに成形し、該繊維マットを通水性を妨げることなく複数枚重ねた状態でホルダ81内に挿入させる構造にしている。
上記構成からなる微生物分解装置4は図4で示すように、処理タンク76内に上方から挿入し蓋を行う動作によって簡単に設置することができる。また分解処理体77は径大なタンク部76bの径小な筒部76c内に、ホルダ81及びシールリング85を介し洗浄水をせき止めた状態にするので、被処理水を蓋82,83の通し孔を介し分解処理体77内を確実に通過させることができる。
これにより洗浄により排出される食品残渣を分解処理体77によって効率よく捕集し、且つ洗浄水の濾過排水をスムーズに行うことができる。また分解処理体77は「三菱パイレン」を素材としたことにより、微生物の好適な住処となるので微生物分解を促進することができる。さらに、ここで増殖が促進された微生物は導管部69内及び分解処理体77の下流側の排水路71内での微生物活性を促し、排水路汚染や悪臭の発生を抑制し清浄な処理水を排水し環境負荷を低減することができる。
また微生物分解装置4の分解処理体77は使用に伴い、ポリプロピレン繊維からなる微小繊維製の綿状部材に洗浄水中の油脂分を効率よく捕集するので微生物分解を活性すると共に付着固化を確実にし、この際にも通水性を大きく妨げないで長時間にわたり使用することができる利点がある。
また分解処理体77は処理タンク76の径小な筒部76c内をせき止めるように設置されて、乳化状の洗浄水を漏れなく通すことができる。また導管部69の下流側に設けられる処理タンク76は、プラスッチック材からなる既存の下水用製品の筒体を使用することができ、簡潔で廉価な取り扱い易い微生物分解装置4を構成することができる等の特徴がある。
また付着固化能力に限界を生じた際には、蓋78を開ける操作で分解処理体77を上方に引き出すことができ、ナット84を緩め下蓋83と分解処理体77を外すことができ、新たな分解処理体77の交換セットを簡単に行うことができる。また上記微小繊維からなる分解処理体77は十分な油脂分を付着固化するので廃棄作業を行い易くすることができる等の利点がある。
次に、以上のように構成される洗浄機1の使用態様例並びに作用について説明すると、この洗浄機1は設置される作業場において、洗浄処理部62に対しアルカリ水と酸性水と真水を制御装置57によって設定されたパターンによって供給することにより、洗剤を使用しない環境にやさしい一連の洗浄作業を能率よく衛生的に行うことができる。
即ち、この洗浄機1の電解装置2は、電解質槽10を800CC程度の電解質を収容する容量とし、陰極室15と陽極室16はそれぞれ1000CC程度の真水を収容する容量にしている。そして、電解質槽10には電解質水を1.5〜2L/分程度で電解質を供給すると共に、陰極室15と陽極室16にはそれぞれ2kg/m3程度に減圧した真水を1.5〜2.5L/分程度で供給することができる。
また電解槽5は制御装置57を介して設定されるPH11.5程度以上のアルカリ水とPH3程度の酸性水を生成することができる。そして、電解槽5は電解質槽10内に電解質水を給水管17から供給し電解後の電解質水(処理電解質水)を排水管19から排出させ、同時に両側の陰極室15と陽極室16に下側壁から軟水化処理された真水が調整給水管29,33から供給される。
これにより電解質水と両側の真水は共に等しく水位を上げて、隔膜11,12の両側に略等しい水圧をかけながら満水状態になり、電極の通電によって電解作用を受ける。
次いで、電解作用を受けた電解質水は電解質槽10の排水管19から押し出されて電解質供給タンク21に戻り、陰極室15と陽極室16内の水はそれぞれアルカリ水と酸性水に生成され、アルカリ水供給管31と酸性水供給管34から排水されアルカリ水タンク7と酸性水タンク6に供給される。
このとき電解質槽10内のエアーは下方から供給される電解質水によって上方に押し出され排水管19を介し放出される。
以上のように電解槽5で生成されアルカリ水タンク7と酸性水タンク6に貯留されるアルカリ水と酸性水は、ポンプ56の作動及び電磁弁51,53の作動制御によって各タンクから送水され、また水道給水管3aから電磁弁43を介して送水される真水と共に、洗浄工程毎に設定された量又は必要とされる所定の混合率で上ノズル45と下ノズル47に供給される。
次に各洗浄工程からなる洗浄作業の一態様について説明する。この洗浄機1は供給部63に仮置きした食器類を収容する容器61を洗浄処理部62内に供給設置し、制御装置57のメインスイッチをONし電解装置2の運転をスタートする。これにより図5に示すように、先ずアルカリ洗浄工程を5分程度行い、15秒程度のインターバル(次工程の待機時間)をおいたのち、酸性洗浄工程を5分程度行い、且つ15秒程度のインターバルをおいたのち、真水によるすすぎ洗浄工程を行い、30秒程度のインターバルをおいたのち、温風乾燥工程を15〜20分程度行い一連の洗浄作業を完了する。
即ち、アルカリ洗浄工程ではアルカリ水タンク7内のアルカリ電解水を、電磁弁53の開動と共にポンプ56の作動によって上ノズル45及び下ノズル47から噴射し、先ず水の勢いで食器類から付着物を下方に離脱させ表面を洗い流して洗浄する。そして、アルカリ電解水は表面に付着する油脂分並びにこの洗浄水に混入した油脂や蛋白質分を分解し乳化状にする。このとき上記15秒程度のインターバル時間によって、アルカリ電解水の水滴を食器類から大半離脱させ酸性電解水による洗浄に備える。
これによれば、PH11.5程度のアルカリ水による予洗を5分程度行うことにより、油脂分の分解除去と同時にシミ色素分の分解除去を確実にすることができる。またアルカリ電解水は、界面活性剤を使用した場合のように泡立ちをさせることなく、乳化を促進するので、次位の酸性洗浄工程並びにすすぎ洗浄を容易にすることができる。
次いで酸性洗浄工程では酸性水タンク6内の酸性電解水を、電磁弁51の開動と共にポンプ56の作動によって上ノズル45及び下ノズル47から噴射させ、油脂分が分解除去された状態の食器類の表面を酸性電解水によって洗うことができる。これにより前工程のアルカリ電解水では除去できなかった汚れ成分を簡単に除去することができる。
こののち15秒程度のインターバル時間を経て電磁弁43が開動することにより、真水を上ノズル45及び下ノズル47から噴射させて、すすぎ洗浄を行い酸性電解水を洗い流したのち、インターバル時間を経て温風を噴出し食器類の乾燥を行い、容器61を供給部63から取出部64へ取り出し一連の洗浄作業を完了する。
これによれば、洗浄時間及びすすぎ並びに乾燥等の洗浄作業時間は20分程度であり、洗剤による在来の45分程度の作業時間に対し大幅に短縮させることができた。従って、洗浄機1による洗浄作業回数を増やすことができ、また空いた時間を他の業務に利用でき人の配置を効率よく行うなどの経費節減を図ることができる。
上記洗浄方法によれば洗剤を使用することなく多様な食器類に対し、先ずアルカリ水を主体とした洗濯を行ったのち、酸性水を主体にした洗浄を簡単に行うことができ、また真水によるすすぎ洗浄も簡単であり水の節約を図ることができると共に、残留物の影響を無くして衛生的に洗浄することができる等の特徴がある。
またアルカリ電解水で蛋白除去し酸性電解水で除菌を確実にするので、油脂分の分解及び汚れ落としを促進し漂白,殺菌,脱臭等を効果的に行い、またノロウイルスを除菌し二次感染を防止することが可能になる。
一方洗浄機1は、飽和塩水を電解質とする電解装置2により電解されたアルカリ電解水を収容するアルカリ水タンク7と酸性電解水を収容する酸性水タンク6とを備え、上記アルカリ水と酸性電解水並びに洗浄水をノズルを介して噴射させて食器類を洗浄する洗浄処理部62と、該洗浄により排出される食品残渣を捕集し洗浄水を排水する廃水受け部4aとを備えた構成にしたことにより、洗浄処理部62で食器類を洗浄した洗浄水を廃水受け部4aによって大きな食品残渣を捕集し濾過処理するので、洗浄水の乳化を促進することができる。
即ち、濾過された小さな粒状の食品残渣を含むアルカリ電解水を主体とする洗浄水は、油脂分や汚れをアルカリ分解して0.1ミリ程度に微粒子化されるので、乳化した洗浄水は微生物によって捕食分解が促進され微生物分解を活性することができる。
そして、この間に分解されない油脂分は、廃水受け部4aの下流側に設置された分解処理体77の微小繊維製の綿状部材に付着固化するので、洗浄水を効率よく浄化して排出することができる。また油脂分の廃棄を簡単に行うことができる等の特徴がある。
本発明に係わる洗浄機の全体構造を示す装置図である。 電解装置の構造を示す系統図である。 廃水受け部の構造を示す斜視図である。 微生物分解装置の構造を示す側断面図である。 図4の分解処理体の構成を示す斜視図である。 洗浄機の洗浄工程を示す動作図である。
1 洗浄機
2 電解装置
3 水道管
4 微生物分解装置
4a 排水受け部
5 電解槽
6 酸性水タンク
7 アルカリ水タンク
8 給水部
10 電解質槽
62 洗浄処理部
69 導管部
76 処理タンク
76a 開口部
76b 径の大きいタンク部
76c 径の小さい筒部
77 分解処理体

Claims (2)

  1. 飽和塩水を電解質とする電解装置(2)と、該電解装置(2)により電解されたアルカリ電解水を収容するアルカリ水タンク(7)と酸性電解水を収容する酸性水タンク(6)とを備え、上記アルカリ水タンク(7)と酸性水タンク(6)よりアルカリ電解水又は酸性電解水又は洗浄水を導き、ノズルを介して噴射させ食器類を洗浄する洗浄処理部(62)と該洗浄により排出される食品残渣を捕集し洗浄水を排水する廃水受け部(4a)とを備え、洗浄処理部(62)に通ずる導管部(69)の下流側に、蓋付きの開口部(76a)を有する径の大きいタンク部(76b)と、該タンク部(76b)の下方に径の小さい筒部(76c)を連接して形成してなる処理タンク(76)とを設け、上記径の小さい筒部(76c)内に微小繊維製の綿状部材からなる分解処理体(77)を開口部(76a)から挿脱自在に設けて構成し、洗浄水を下流側において微生物分解により浄化処理する微生物分解装置(4)を設けた食器類の洗浄機。
  2. 廃水受け部(4a)の下流側に、洗浄水中の油脂分を微小繊維製の綿状部材に付着固化させて処理する微生物分解装置(4)を設け、上記廃水受け部(4a)には複数の濾過網(73),(74)を上下に対面させて近接させた状態で洗浄処理部(62)に対して少なくとも一方をスライド自在に支持して設けた請求項の食器類の洗浄機。
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