JP4969320B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、監視領域に含まれる影領域を検出する画像処理装置に関する。
近年、セキュリティシステムにおいて、カメラ等の撮像装置によって撮像された画像を画像処理して侵入者を検出する画像センサが提供されている。このようなシステムでは、侵入者が写っていない基準となる背景画像を記憶しておき、随時撮像される監視画像と背景画像との背景差分処理によって差分画像を生成する。そして、この差分画像中の差分領域の大きさ、テクスチャ、継続時間などの条件に基づいて、その差分領域が侵入者によるものか否かを判定する。
しかし、監視画像中に、木または旗などのように、強風などにより形状の変化する物体の影が写りこむ場合がある。このような場合、その物体が揺れると、監視画像と背景画像の差分画像において、その物体の変動部分の影が差分領域として抽出される。このとき、上記のようなセキュリティシステムは、強風状態が継続して差分画像が複数の時刻で抽出されると、実際には侵入者がいないにも関わらず侵入者として判定し、誤警報を発してしまうことがある。
上記の問題に対して、画像中の影領域を精度よく検出できれば、影領域とそれ以外の領域に対して異なる処理を適用したり、異なる特徴量を求めることにより、影の揺れを侵入者と誤認識する可能性を低減することができる。そこで、特許文献1に開示された異常監視方法では、画像の輝度のヒストグラムを解析して、その累積曲線の変曲点がある場合には、そのヒストグラムに対して判別分析を行って、2値化の閾値を決定する。そして、その2値化閾値を用いて画像を影の領域と日向の領域に分割し、各々の領域で画像処理を異ならせるようにしている。
特開平10−42274号公報
しかしながら、実際の画像では、影と日向の領域が写っている場合でも、画像の輝度ヒストグラムが日向の領域に対応する部分と影に対応する部分とに、明確に分離するとは限らず、そのヒストグラムの判別分析によって、適切な2値化閾値を決定できない場合もある。
そこで、本発明の目的は、監視領域内に含まれる影領域を正確に抽出できる画像処理装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、影の揺れによって、輝度変動が生じる画素を正確に抽出できる画像処理装置を提供することにある。
かかる課題を解決するための本発明は、監視領域を撮影した画像に含まれる影領域を抽出する画像処理装置を提供する。係る画像処理装置は、監視領域を撮影した画像からエッジ画素を抽出するエッジ画像抽出手段と、エッジ画素に対応する画像上の近傍画素の最大輝度値と最小輝度値との中間の値を二値化閾値とする二値化閾値算出手段と、二値化閾値を用いて画像を二値化して画像における影領域を抽出する影領域抽出手段とを有する。
また、本発明に係る画像処理装置において、二値化閾値算出手段は、エッジ画素ごとに近傍画素における最大輝度値と最小輝度値を抽出し、総てのエッジ画素の最大輝度値の平均値を最大輝度代表値とし、総てのエッジ画素の最小輝度値の平均値を最小輝度代表値として算出し、当該最大輝度代表値と最小輝度代表値との中間の値を二値化閾値とすることが好ましい。
あるいは、本発明に係る画像処理装置において、二値化閾値算出手段は、エッジ画素ごとに近傍画素における最大輝度値と最小輝度値を抽出し、総てのエッジ画素の最大輝度値の最頻値または中央値を最大輝度代表値とし、総てのエッジ画素の最小輝度値の最頻値または中央値を最小輝度代表値として算出し、当該最大輝度代表値と最小輝度代表値との中間の値を二値化閾値とすることが好ましい。
さらに、二値化閾値算出手段は、最大輝度代表値と最小輝度代表値との平均値を二値化閾値とすることが好ましい。
さらに、本発明に係る画像処理装置は、最大輝度代表値と最小輝度代表値の差が所定値以上のときにのみ、実質的な二値化処理を実行することが好ましい。
さらに、本発明に係る画像処理装置は、影領域とその他領域との境界およびその周辺領域を抽出する影境界領域抽出手段と、所定の周期で監視領域を撮影した複数の画像の間で輝度変動を繰り返す輝度変動画素を抽出する輝度変動位置抽出手段と、影境界領域に含まれる輝度変動画素を抽出する変動影画素特定手段とを有することが好ましい。
本発明によれば、監視領域内に含まれる影領域を正確に抽出できる画像処理装置を提供することが可能となった。
また本発明によれば、影の揺れによって、輝度変動が生じる画素を正確に抽出できる画像処理装置を提供することが可能となった。
以下、本発明を適用した画像処理装置について図を参照しつつ説明する。
本発明を適用した画像処理装置は、監視領域を撮影した画像、例えば、監視領域内に侵入者がいない状態で撮影した背景画像又は一定の時間周期で連続して撮影された監視画像から、その監視領域内に写る影領域を抽出し、さらに影の揺れによって時間的に輝度変動が生じる変動影画素を特定する装置である。
図1は、本発明を適用した画像処理装置10の機能ブロック図である。画像処理装置10は、CPUまたは数値演算プロセッサなどの演算装置、およびその演算装置で実行されるソフトウェアなどで構成される。そして図1に示すように、画像処理装置10は、そのソフトウェアにより実現される機能モジュールとして、エッジ画像算出手段11、2値化閾値算出手段12、影領域抽出手段13、影境界領域抽出手段14、輝度変動位置抽出手段15及び変動影画素特定手段16を有する。そして、画像処理装置10は、監視領域を一定の時間周期で撮影するカメラ(図示せず)から得た画像のうち、基準となる画像(以下、背景画像という)に対して、エッジ画像算出手段11、2値化閾値算出手段12及び影領域抽出手段13による処理を行って、監視領域内に写りこんだ植栽などの影の領域を抽出する。さらに画像処理装置10は、抽出された影領域を表す画像、及び監視領域を一定の時間周期で撮影した複数の画像(以下、監視画像という)に対して、影境界領域抽出手段14、輝度変動位置抽出手段15及び変動影画素特定手段16による処理を行って、その影の揺れによって背景画像と監視画像の間で輝度変動の生じ得る変動影画素を抽出する。また画像処理装置10は、カメラから得た画像や、各部による処理を行った中間画像などを一時的に記憶するために、RAMまたはハードディスクなどで構成された記憶装置17との間で画像データの送受信を行う。以下、画像処理装置10の各部について詳細に説明する。
エッジ画像算出手段11は、画像に対して近傍画素間差分演算を行って、エッジ強度が比較的強いエッジ画素を抽出する。影領域は、周囲と比較して相対的に暗い領域となっている。このため、影領域とその他の領域との境界は、エッジ強度が強く出るので、かかるエッジ画素には境界を示す画素が多く抽出される。
具体的には、エッジ画像算出手段11は、背景画像B(x,y)の各画素に対するエッジ強度値e(x,y)を次式にて算出する。
なお、エッジ画像算出手段11は、上記の式の代わりに、Sobelオペレータ、Prewittオペレータ、Robertsオペレータ等の公知のオペレータを用いてエッジ強度e(x,y)を算出してもよい。
各画素のエッジ強度値e(x,y)を求めると、エッジ画像算出手段11は、各エッジ強度値e(x,y)を予め設定した閾値と比較する。そしてエッジ画像算出手段11は、エッジ強度値e(x,y)がその閾値よりも大きいと判断した画素をエッジ上に存在する画素、すなわちエッジ画素と判定し、それ以外の画素をエッジ上に存在しない画素と判定する。そして、エッジ画像算出手段11は、エッジ画素と判定された画素に対応する輝度値を1、エッジ画素でないと判定された画素に対応する画素の輝度値を0としたエッジ画像E(x,y)を生成する。なお、エッジ画素か否かを判定する閾値は、例えば、エッジ強度値e(x,y)の平均値に、所定のバイアスを加えた値としてもよい。また、画像を小領域に分割して、各小領域ごとにエッジ強度値の平均値を求めて、閾値としてもよい。このように閾値を設定すれば、エッジ強度値e(x,y)が全体的に低い場合には相対的に低い閾値となり、エッジ強度値e(x,y)が全体的に高い場合には相対的に高い閾値となる。これによって、輝度値の差が小さいエッジも大きいエッジも抽出することができる。
エッジ画像算出手段11は、生成したエッジ画像E(x,y)を記憶装置17に記憶する。
2値化閾値算出手段12は、得られたエッジ画像E(x,y)から、画像を影領域とその他の領域に分割するための2値化閾値を算出する。図2を用いて、本発明における2値化閾値の算出方法を説明する。
図2の上段には、監視領域を撮影した画像201と、それに対応するエッジ画像202を示す。また、画像201において、木及びその影と地面との境界部分を拡大したものを、部分画像203として示す。さらに、エッジ画像202において、部分画像203に対応する部分を拡大したものを、エッジ部分画像204として示す。このエッジ部分画像204では、黒画素がエッジ画素であり、白画素がエッジ以外の画素を表す。
ここで、エッジ部分画像204のエッジ画素206に注目する。エッジ画素206に対応する画像201上の画素207及びその周囲8近傍の輝度値をテーブル208に示す。
テーブル208に示すように、エッジ画素206に対応する画素207の周囲では、当然ながらその画素207を挟んで輝度変化が生じているので、画素207よりも高い輝度を有する画素と、画素207よりも低い輝度を有する画素が存在する。例えば、図2では、画素207の上から右側にかけては、画素207よりも高い輝度を有し、画素207の下から左側にかけては、画素207よりも低い輝度を有している。このエッジ画素近傍における最大輝度と最小輝度の中間の値で2値化閾値を求めれば、少なくとも、エッジ画素を挟んで、相対的に輝度の低い影などの領域と、相対的に輝度の高い日向などの領域とを区別することができる。
そこで、2値化閾値算出手段12は、2値化閾値の指標として、全てのエッジ画素について、エッジ画素に対応する画像B(x,y)の画素の近傍画素で、最大輝度と最小輝度を求め、その最大輝度値の代表値と最小輝度値の代表値の中間の値となるように、2値化閾値Tを決定する。
図3に示したフローチャートを参照しつつ、2値化閾値算出手段12の動作を説明する。2値化閾値算出手段12は、まず、記憶装置17から、背景画像B(x,y)及び対応するエッジ画像E(x,y)を取得する(ステップST31)。次に、2値化閾値算出手段12は、注目する画素を設定する(ステップST32)。
注目画素を設定すると、2値化閾値算出手段12は、エッジ画像E(x,y)の注目画素がエッジ画素か否かを判定する(ステップST33)。注目画素がエッジ画素である場合、背景画像B(x,y)上の対応する画素の上下左右4近傍画素の輝度値の中で最大輝度α(x,y)と最小輝度β(x,y)を求め、記憶装置17に記憶する(ステップST34)。その後、2値化閾値算出手段12は、全画素についてステップST32〜ST34の処理が終了したか否かを判定する(ステップST35)。そして、未処理の画素がある場合は、ステップST32へ戻り、次の画素の処理を行う。一方、2値化閾値算出手段12は、ステップST35において、全ての画素についてステップST32〜ST34の処理が終了したと判定すると、各エッジ画素から求めた最大輝度α(x,y) の平均値αave及び最小輝度β(x,y)の平均値βaveを求める(ステップST36)。
次に、2値化閾値算出手段12は、背景画像B(x,y)が、曇り又は雨天時に撮影された画像のように、明暗差が少ない画像であるか否かを判定するために、エッジ周辺の最大輝度値の平均値αaveと最小輝度値の平均値βaveの差(αave−βave)を求め、その差が所定値以上か否かを判定する(ステップST37)。この所定値は、例えば、曇天のために監視領域内に影領域が存在しないときに撮影した画像の最大輝度値と最小輝度値の差とすることができる。所定値の具体的な値は、監視領域内に含まれる構造物や、周辺環境、カメラの設定などによって異なるが、例えば、監視領域内に影が写るときに、背景画像B(x,y)の最大輝度値と最小輝度値の差が、背景画像B(x,y)のダイナミックレンジとほぼ等しくなる場合、その所定値を、背景画像B(x,y)のダイナミックレンジの35%〜45%程度の値とすることができる。
2値化閾値算出手段12は、その差(αave−βave)が所定値未満の場合、すなわち、背景画像B(x,y)が明暗差の少ない画像であれば、画像中に明瞭な影領域は存在しないと考えられるので、実質的に2値化を行わないのと同じ効果となるよう、2値化閾値Tを輝度値の最大値に設定する(ステップST38)。なお、2値化閾値算出手段12は、2値化閾値Tを輝度値の最小値未満の値に設定してもよい。また、影領域抽出手段13での2値化処理を実行しないようにしてもよい。
一方、2値化閾値算出手段12は、その差(αave−βave)が所定値以上の場合、すなわち、背景画像B(x,y)が明暗差の大きい画像であれば、影領域をその他の領域を区別できるように、2値化閾値Tをαaveとβaveの平均値に設定する(ステップST39)。
なお、本実施形態では、エッジ画素の上下左右4近傍画素の輝度値を参照して最大輝度値α(x,y)と最小輝度値β(x,y)を求めているが、エッジ画素の8近傍画素、あるいは24近傍画素の輝度値を参照して最大輝度値α(x,y)と最小輝度値β(x,y)を求めるようにしてもよい。さらに、エッジ画素に対応する背景画像B(x,y)の画素そのものの値も参照するようにしてもよい。
また、本実施形態では、最大輝度値、最小輝度値の代表値として平均値を用い、2値化閾値Tの算出に、最大輝度値の平均値αaveと最小輝度値の平均値βaveの平均値を利用した。しかし、2値化閾値算出手段12は、各エッジ画素周辺の最大輝度値、最小輝度値の平均値に代えて、最大輝度値の最頻値または中央値、最小輝度値の最頻値または中央値を各々求め、その最頻値同士または中央値同士の平均値を2値化閾値Tとしてもよい。あるいは、2値化閾値算出手段12は、各エッジ画素の近傍で、輝度の高い画素と低い画素とが区別できるように、各エッジ画素の近傍画素の中央値または平均値を求め、さらに全てのエッジ画素について求めたそれらの値を平均した値を2値化閾値Tとしてもよい。さらに、2値化閾値算出手段12は、背景画像を小領域に分割し、各小領域ごとに上記の処理を行って、各小領域ごとに2値化閾値を求めてもよい。
さらに、本実施形態では、2値化を行うか否かの判定をエッジ周辺の最大輝度値の平均値αaveと最小輝度値の平均値βaveの差を画像の明暗差の指標として用いて判定したが、別途背景画像B(x,y)全体の輝度分散値を画像の明暗差の指標として用いて判定するようにしてもよい。即ち、輝度分散値が所定値よりも小さければ画像が全体的に明るい画像か、全体的に暗い画像であると判定して、2値化を行わないように2値化閾値Tを設定し、輝度分散値が所定値以上であれば、2値化を行うように2値化閾値Tを設定する。
影領域抽出手段13は、2値化閾値算出手段12で求められた2値化閾値Tを用いて、背景画像B(x,y)のうち、2値化閾値T以下の輝度値を有する画素に対応する画素の輝度値を0、2値化閾値Tより大きな輝度値を有する画素に対応する画素の輝度値を1とする、2値画像を求める。この2値画像では、影領域に相当する画素は輝度値0となり、日向などに相当する画素は輝度値1で表されて区別されることとなる。得られた2値画像は、記憶装置17に記憶される。
影境界領域抽出手段14は、背景画像B(x,y)上の影領域とそれ以外の部分との境界領域を抽出する。背景画像B(x,y)に影の写る物体が風等で揺れると、異なる時間において監視領域を撮影した複数の画像間で、その物体の影の形状が異なってしまうため、この境界領域において、それら複数の画像間で輝度変動が生じる。そこで、影の揺れに相当する領域を特定する一つ目の情報として、この境界領域を抽出するものである。
図4に示したフローチャートを参照しつつ、影境界領域抽出手段14の動作を説明する。影境界領域抽出手段14は、まず、背景画像について、影領域抽出手段13で2値化された2値画像を記憶装置17から読み込む(ステップST41)。
次に、影境界領域抽出手段14は、上記の2値画像の白画素に対して膨張処理を行い、膨張処理画像を求める(ステップST42)。膨張処理として、画像処理の一般的な手法を用いることができる。例えば、影境界領域抽出手段14は、2値画像の任意の画素を注目画素とし、その注目画素の4近傍の何れかに輝度値1を有する画素(白画素)が存在すれば、注目画素の輝度値を1とする。影境界領域抽出手段14は、膨張処理を複数回実行してもよい。この処理により白画素部分(影以外の部分)を膨張させた画像が得られる。
また、影境界領域抽出手段14は、2値画像の白画素に対して収縮処理を行い、収縮画像を算出する(ステップST43)。収縮処理として、膨張処理同様、画像処理の一般的な手法を用いることができる。例えば、影境界領域抽出手段14は、2値画像の任意の画素を注目画素とし、その注目画素の4近傍の何れかに輝度値0を有する画素(黒画素)があれば注目画素の輝度値を0とする。影境界領域抽出手段14は、収縮処理を複数回実行してもよい。この処理により白画素部分(影以外の部分)を収縮させた画像が得られる。
最後に、影境界領域抽出手段14は、膨張処理画像から収縮処理画像の同一画素同士の差分値を算出した差分2値画像を影境界領域画像P(x,y)として抽出する(ステップST44)。影境界領域画像P(x,y)では、背景画像B(x,y)の2値画像の白画素と黒画素の境界に相当する領域が、輝度値1を有する影境界領域として抽出される。
上記の膨張処理及び収縮処理の実行回数は、実験結果に基づいて適宜決定することができる。膨張処理の実行回数を増やすほど、影境界領域は影側に広く(太く)なり、収縮処理の実行回数を増やすと影境界領域は影以外(日向)側に広く(太く)なることになる。なお、膨張処理と収縮処理の実行回数は、同一でなくてもよい。例えば、膨張処理の実行回数の方が、収縮処理の実行回数よりも多くてもよい。さらに、膨張処理と収縮処理の何れか一方を省略してもよい。
輝度変動位置抽出手段15は、監視領域を一定の時間周期で撮影した複数の監視画像において、所定期間中に影に相当する輝度値と日向に相当する輝度値の相互間の変動が所定回観測される画素位置を抽出する。時々刻々の変動位置を抽出するために、連続して取得された2枚の監視画像の差分であるフレーム間差分の2値画像を所定期間分蓄積する。そしてフレーム間差分の結果、上記変動が所定回数以上の画素位置を抽出する。
図5に示したフローチャートを参照しつつ、輝度変動位置抽出手段15の動作を説明する。まず、輝度変動位置抽出手段15は、カメラから取得された最新の監視画像と記憶装置17に記憶してある1フレーム前の監視画像間で互いに対応する画素同士の差分を算出する。そして、輝度変動位置抽出手段15は、その差分の絶対値が所定の閾値以上の場合に1、所定閾値未満の場合に0とする2値化を行って、フレーム間差分2値画像を生成する(ステップST51)。生成したフレーム間差分2値画像は、記憶装置17に記憶される。なお、記憶装置17は、現在時刻tにおいて、1フレーム前の時刻(t-1)に算出されたフレーム間差分2値画像F(t-1,t-2)から、Nフレーム前の時刻(t-N)において算出されたフレーム間差分2値画像F(t-N、t-N-1)までのN枚を記憶しておく。
次に、輝度変動位置抽出手段15は、記憶装置17から、現在時刻tの1時刻前t-1から所定時刻前t−Nまでに、各時刻で算出したN枚のフレーム間差分画像を読み出す(ステップST52)。そして、輝度変動位置抽出手段15は、フレーム間差分2値画像の注目する画素の座標(x,y)を設定する(ステップST53)。その後、輝度変動位置抽出手段15は、読み出したN枚のフレーム間差分2値画像において、注目画素の輝度値が1の画像数を当該注目画素における輝度の変動回数Nf(x,y)として計数する(ステップS54)。
次に、輝度変動位置抽出手段15は、変動回数Nf(x,y)と予め設定した閾値Tf(例えば3回)とを比較する(ステップST55)。変動回数Nf(x,y)が閾値Tf以上である場合、輝度変動位置抽出手段15は、注目画素を輝度変動画素として抽出し、輝度変動位置画像V(x,y)の当該注目画素の輝度値を1に設定する(ステップST56)。一方、ステップST55において、変動回数Nf(x,y)が閾値Tf未満の場合、輝度変動位置抽出手段15は、輝度変動位置画像V(x,y)の当該注目画素の輝度値を0に設定する(ステップST57)。
そして、輝度変動位置抽出手段15は、全画素についてステップST53〜ST57の処理を行ったか否か判定する(ステップST58)。そして、全画素について処理が終了した場合、輝度変動位置抽出手段15は、輝度変動位置画像V(x,y)を記憶装置17に保存し、処理を終了する。一方、ステップST58において、ステップST53〜ST57の処理が終了していない画素が有れば、次に処理対象とする画素の座標を設定して同様の処理を繰り返すべくステップST53へ戻る。
変動影画素特定手段16は、影境界領域と、輝度変動位置との両方に相当する画素を、影の揺れによって輝度が変動する変動影画素として特定する。
図6に示したフローチャートを参照しつつ、変動影画素特定手段16の動作を説明する。変動影画素特定手段16は、記憶装置17から先の処理で求めた影境界領域画像P(x,y)及び輝度変動位置画像V(x,y)を読み出す(ステップST61)。次に、変動影画素特定手段16は、影境界領域画像P(x,y)及び輝度変動位置画像V(x,y)において、注目する画素の座標(x,y)を設定する(ステップST62)。その後、変動影画素特定手段16は、影境界領域画像P(x,y)の注目画素の輝度値が1であり、かつ輝度変動位置画像V(x,y)の注目画素の輝度値が1であるか否かを判定する(ステップST63)。双方とも1であれば、変動影画素特定手段16は、変動影画素を表す変動影画像S(x,y)の注目画素の輝度値を1に設定する(ステップST64)。すなわち、注目画素の位置を変動影位置とする。一方、ステップST63において、P(x,y)またはV(x,y)の少なくとも何れかの注目画素の輝度値が0である場合は、変動影画素特定手段16は、S(x,y)の注目画素の輝度値を0に設定する(ステップST65)。
そして、変動影画素特定手段16は、全画素についてステップST62〜ST65の処理を行ったか否か判定する(ステップST66)。そして、全画素について処理が終了した場合、変動影画素特定手段16は、変動影画像S(x,y)を記憶装置17に保存し、処理を終了する。一方、ステップST66において、ステップST62〜ST66の処理が終了していない画素が有れば、次に処理対象とする画素の座標を設定して同様の処理を繰り返すべくステップST62へ戻る。
以上説明してきたように、本発明を適用した画像処理装置は、画像上の影の輪郭に存在するエッジ画素の近傍における輝度値を調べて、輝度の高い部分と低い部分を区別できるように2値化閾値を決定するので、画像上の影領域とその他の領域を精度よく区別することができる。また、影領域とその他の領域の境界部分を、特に精度が高く抽出できるので、この境界部分を用いた各種処理、例えば、輝度変動を繰り返す画素を異なる時間に取得された画像に基づいて調べると、影の揺れにより輝度変動を生じる変動影画素を精度よく抽出することができる。
本発明を適用した画像処理装置の機能ブロック図である。 2値化閾値を決定する処理の概略を説明する図である。 2値化閾値を決定する動作を示すフローチャートである。 影境界領域を抽出する動作を示すフローチャートである。 輝度変動位置を抽出する動作を示すフローチャートである。 変動影画素を抽出する動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 画像処理装置
11 エッジ画像算出手段
12 2値化閾値算出手段
13 影領域抽出手段
14 影境界領域抽出手段
15 輝度変動位置抽出手段
16 変動影画素特定手段

Claims (6)

  1. 監視領域を撮影した画像からエッジ画素を抽出するエッジ画像抽出手段と、
    前記エッジ画素に対応する前記画像上の近傍画素の最大輝度値と最小輝度値との中間の値を二値化閾値とする二値化閾値算出手段と、
    前記二値化閾値を用いて前記画像を二値化して前記画像における影領域を抽出する影領域抽出手段と、
    を有し、
    前記画像の輝度値から当該画像上の明暗差が大きくなるほど大きな値を持つ指標を算出して当該指標が所定値以上である場合に前記影領域を抽出することを特徴とした画像処理装置。
  2. 前記二値化閾値算出手段は、前記エッジ画素ごとに近傍画素における最大輝度値と最小輝度値を抽出し、総てのエッジ画素の最大輝度値の平均値を最大輝度代表値とし、総てのエッジ画素の最小輝度値の平均値を最小輝度代表値として算出し、当該最大輝度代表値と最小輝度代表値との中間の値を二値化閾値とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記二値化閾値算出手段は、前記エッジ画素ごとに近傍画素における最大輝度値と最小輝度値を抽出し、総てのエッジ画素の最大輝度値の最頻値または中央値を最大輝度代表値とし、総てのエッジ画素の最小輝度値の最頻値または中央値を最小輝度代表値として算出し、当該最大輝度代表値と最小輝度代表値との中間の値を二値化閾値とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記二値化閾値算出手段は、前記最大輝度代表値と前記最小輝度代表値との平均値を前記二値化閾値とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記最大輝度代表値と前記最小輝度代表値の差を前記指標として算出する請求項2〜4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. さらに、前記影領域とその他領域との境界およびその周辺領域を抽出する影境界領域抽出手段と、
    所定の周期で監視領域を撮影した複数の画像の間で輝度変動を繰り返す輝度変動画素を抽出する輝度変動位置抽出手段と、
    前記影境界領域に含まれる前記輝度変動画素を抽出する変動影画素特定手段と、
    を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の画像処理装置。
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