JP4969014B2 - 乗客用コンベヤおよび乗客用コンベヤの駆動装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、走行ベルトを有する乗客用コンベヤに関し、特に、エスカレータもしくは動く歩道に関する。乗客用コンベヤは、枠と、この枠に固定されるとともに、駆動軸とこの駆動軸に接続された少なくとも1つの走行ベルト駆動輪とを備える主走行ベルト駆動機構と、主走行ベルト駆動機構を駆動するとともに、駆動モータと減速ギアとを備える駆動装置と、からなり、減速ギアの出力は、主走行ベルト駆動機構の入力に接続されている。
【0002】
【背景技術】
現在、この種類の乗客用コンベヤは数多く使用されている。走行ベルトは、乗客用コンベヤの乗客搬送要素に相当するものである。乗客は、立っているかもしくは歩いている状態で走行ベルトの露出面に沿って搬送される。エスカレータでは、走行ベルトは踏段ベルトとも呼ばれる。踏段ベルトは、踏段チェーンによって互いに接続された複数の踏段からなる。主走行ベルト駆動機構が、一般に走行ベルトの反転領域の一方に設けられており、この主走行ベルト駆動機構は、典型的には踏段チェーンと係合する走行ベルトを駆動する2つのチェーンホィールを含んでいる。主走行ベルト駆動機構は、駆動装置によって駆動される。
【0003】
動く歩道では、走行ベルトは、互いに接続された個々のパレット本体によって形成される。従って、走行ベルトは、このような場合にはパレットベルトとも呼ばれる。パレット本体は、エスカレータと同様の搬送チェーンを介して互いに接続されており、かつ主走行ベルト駆動機構によって駆動される。しかし、走行ベルトが、例えば強化プラスチックなどのように比較的弾性があり、かつ走行ベルトの長さにわたって実質的に連続して延在する材料から構成される動く歩道も存在する。すなわち、この場合には、個々の踏段もしくはパレットは設けられない。このような動く歩道も、反転領域の一方に設けられた主走行ベルト駆動機構によって一般に駆動される。
【0004】
主走行ベルト駆動機構を駆動するための駆動装置は、駆動モータを含むことが多く、この駆動モータに減速ギアの第1の段が直接接続される。乗客用コンベヤのブレーキもまた駆動モータの領域に設けられていることが多い。駆動モータは、一般に減速ギアの第1の段とともに乗客用コンベヤの枠に固定されている。減速ギアの第1の段の出力は、いわゆる中間ギアを介して主走行ベルト駆動機構を駆動する。この中間ギアは、一般にチェーンギアもしくは歯車ギアからなる。中間ギアは、特定の距離にわたって有効である必要があるが、これはチェーンギアによって容易に実現可能である。すなわち有効距離は、僅かに長いチェーンによって容易に延長することができる。歯車ギアの形態で設計された中間ギアは、一般に均一の寸法を有する複数の歯車を含み、ギアの減速には必要とされない。チェーンギアは、例えば、デパート、ショッピングセンター、およびオフィスビルまでも含むいわゆるデパート用装置で一般に使用されている。例えば、鉄道の駅、空港、地下鉄の駅などの公共交通区域で使用されるいわゆる交通用装置は、商業用途で使用される装置よりもかなり高い基準を満たす必要がある。歯車ギアの形態で実現された中間ギアは、特に交通用装置で使用されている。
【0005】
このような装置の周知の実施例は、全て種々の難点を有している。第一に、互いに関連するように配置するとともに、枠に個別に固定する必要がある一連の部品が必要である。特に、駆動モータを枠に個別に固定することによって、追加の振動が枠に伝達されるとともに所望でない騒音が発生する。また、部品を個別に固定することは、部品を互いに対して個々に調整することが必要になるという難点を有する。これにより、組立てコストが増加して、競争力に悪影響を及ぼす。加えて、個々の部品に個々のハウジングがそれぞれ必要なので、追加の材料が必要になるとともにコストが増加する。
【0006】
【発明の開示】
従って、本発明は、駆動モータから枠への振動の伝達が防止されるとともに、容易でかつ安価に製造できる設計を有する上述の種類の乗客用コンベヤを設計するという目的に基づいている。
【0007】
本発明では、この目的は、駆動モータが減速ギアのハウジングに固定されているとともに、駆動モータと減速ギアとが駆動装置を構成しており、かつ駆動装置が主走行ベルト駆動機構によって支持されていることを特徴とする乗客用コンベヤによって達成される。ブレーキも駆動装置と一体に設けることが好ましい。ブレーキは、例えば、別個の部品として駆動モータと減速ギアとの間に配置するか、駆動モータまたは減速ギアと一体に設けることができる。
【0008】
この構成を当該技術で周知の構成と比較すれば、全体のギア減速が、2つの別個の減速ギアの代わりに1つのギアのみによって実現されていることが容易に確認できるであろう。駆動モータは、このギアのハウジングに固定されている。この場合には、ブレーキは、必要であれば減速ギアと駆動モータとの間に配置することができる。よって、駆動モータを枠に直接固定することがもはや必要なくなり、枠への振動の伝達がかなり減少する。これにより、減速ギアと駆動モータとともに、ブレーキが設けられた場合にはブレーキも、一体の駆動装置を構成する。追加の特徴は、この一体型の駆動装置が、主走行ベルト駆動機構に直接支持されていることである。この駆動装置は、全体を1つの部品として事前に組み立てることができる。この駆動装置の特別な調整は不要である。駆動装置は、特に、減速ギアのハウジングが同時に駆動モータの回転子のエンドシールドを構成するように設計することができる。この場合には、減速ギアのハウジングが同時にブレーキのハウジングを構成することが特に有利である。また、従来の連結要素によって、駆動モータのハウジングを減速ギアのハウジングに連結してもよい。乗客用コンベヤの組立時には、駆動装置全体を主走行ベルト駆動機構に固定することができる。以下で詳細に説明するように、固定方法によって、僅かな調整のみが必要であるか、もしくは調整が全く不要である。
【0009】
駆動装置は、好ましくは、主走行ベルト駆動機構の軸によって支持される。主走行ベルト駆動機構の軸は、例えば減速ギアの出力の対応する歯とかみ合う長手方向の歯を含みうる。この場合には、駆動装置は、実質的には主走行ベルト駆動機構の駆動軸に単に押し付けられるとともに、ボルト継手またはキーイングなどによって緩まないように固定される。
【0010】
また、駆動装置のハウジングは、例えばしっかりとボルト留めすることによって、主走行ベルト駆動機構の支持構造に連結することができる。この構成では、減速ギアを介して駆動モータから主走行ベルト駆動機構への完全な出力の伝達を確実に得るために特定のアライメントが必要となる。例えば、減速ギアが正しいアライメントで主走行ベルト駆動機構に固定されていない場合には、回転部品間でアライメントのずれが生じ、その結果摩耗が増加するおそれがある。駆動装置が主走行ベルト駆動機構の駆動軸に支持されている場合とは対照的に、この種類の構成では特定の調整が必要となる。
【0011】
乗客用コンベヤの枠と駆動装置との間にトルク支持部が設けられていることが好ましい。トルク支持部は、例えば減速ギアのハウジングまたは駆動モータから延在しうる。このトルク支持部は、駆動装置が主走行ベルト駆動機構の駆動軸のみによって支持されている構成で特に必要とされる。この設計は、応力中心距離が比較的長いので、駆動装置が主走行ベルト駆動機構の支持枠などに連結された構成でも有利である。また、トルク支持部は、乗客用コンベヤの枠に直接連結することができる。この連結部は、間に配置された部品によって間接的に実現することもできる。極端な場合には、トルク支持部は、別の設計を有してもよい。必要であれば、乗客用コンベヤが設置されるビルに関連してトルク支持部を実現することも可能である。
【0012】
好ましくは、弾性的なトルク支持部が設けられる。このトルク支持部は、例えば自動車産業で大量に使用される従来の緩衝装置もしくはコイルばね緩衝装置であってもよい。このような種類の部品は、コストを考えると特に好ましい。この目的で、ポリマ振動絶縁体、ゴム絶縁体、もしくは他の適切な弾性材料からなる絶縁体を検討することもできる。
【0013】
減速ギアは、歯車ギアの形態で実現することが好ましい。歯車ギアは、一般に高負荷の伝達に適している。さらに、歯車ギアでは、要求される保守が少ない。これは、駆動装置の一体型の構成に関して特に有利である。3段式の減速ギアが特に好ましい。最も好ましい減速ギアは、3段式の減速ギアであり、この減速ギアでは、第1の段が回転軸を90°方向転換する円錐形歯車からなり、第2の段と第3の段とが平歯車からなり、かつこれらの段では回転軸の方向が変化せず、すなわち回転軸が段から段へと単に平行移動する。
【0014】
要求されるギア減速比は、3段式の減速ギアで特に有利となるように実現することができる。従来の駆動モータ、例えば4極の非同期モータにおける典型的な回転速度は、50Hzの供給周波数で約1500rpmである。同じ周波数では、6極の非同期モータは、約1000rpmの回転速度を有する。主走行ベルト駆動機構の駆動には、約10rpmの回転速度が望ましいので、約120:1のギア減速比を達成することが望ましい。特に好ましい減速ギアは、第1の段として約6:1のギア減速比を有する円錐形歯車、約4:1のギア減速比を有する平歯車を含む第1の減速段階、および約6:1のギア減速比を有する平歯車を含む第2のギア減速段階を有する。これにより、約120:1の総ギア減速比が得られる。円錐形歯車は、ハイポイドかさ歯車とすることが有利であるが、他の種類の円錐形歯車であってもよい。
【0015】
また、減速ギアは、チェーンギアもしくは歯車ギアとチェーンギアとの組合せとすることもできる。
【0016】
減速ギアのハウジングは、個別のギア段に異なる潤滑剤を使用することができるように、別個のチャンバに分割されることが好ましい。高速ギアが低速ギアよりも高品質の潤滑剤を必要とすることは明白である。同様に、出力密度が高いギアは、それに応じて優れた潤滑剤を必要とする。例えば、低速ギアはグリース潤滑剤で充分であるが、高速ギアには油潤滑剤を提供することが有利である。全てのギア段に共通の潤滑剤が提供される場合には、最も必要条件が高いギア段によって潤滑剤の質と潤滑剤の交換間隔が決まってしまう。減速ギアが別個のチャンバに分割されていれば、個々のチャンバに適した潤滑剤を選択することが可能となる。これにより、高価でかつ高品質の潤滑剤の要求量をかなり減少させることができる。チャンバの寸法を適切に選択するとともにそれぞれの潤滑剤を互いに合わせることによって、追加の保守費用が実質的に発生しないように両方のチャンバにおける潤滑剤の交換間隔を適合させることができる。
【0017】
ギアの第1の段と第2の段のために第1のチャンバを提供し、第3の段のために第2のチャンバを提供することが好ましい。
【0018】
減速ギアの出力が発生する歯車列の最後の歯車に、減速ギアの第1の段と駆動モータとをそれぞれ含む個々のモジュールを接続することができる。これは、第1のチャンバがギアの第1の段と第2の段のために提供され、第2のチャンバが第3の段のために提供されている場合には、特に単純な方法で実現可能である。駆動モータと減速ギアの第1の段とを含む複数の個々のモジュールを歯車列の最後の歯車に接続するという選択肢は、少数の同一部品、すなわちモジュールの概念によってあらゆる大きさの乗客用コンベヤのための駆動装置を実現することを可能とする。搬送距離が短いかもしくは搬送高さが低い乗客用コンベヤでは、搬送距離が長いかもしくは搬送高さが高い乗客用コンベヤよりも要求される駆動出力がかなり低いことは明白である。これまでは、異なる出力要求に対して異なる定格出力の駆動モータが使用されていた。また、駆動モータのそれぞれの定格出力に対して異なる寸法のギアが製造されていた。これらの部品の製造および保管は、これに応じてコスト集約的であった。本発明で提案されたモジュール設計によって、2つの異なる部品、すなわち複数の選択可能な接続機能を有するハウジング内に設けられた歯車列の最後の歯車と、減速ギアの第1の段と駆動モータとを含むモジュールと、だけで乗客コンベヤのあらゆる定格出力に対応する駆動装置を実現することができる。
【0019】
減速ギアの駆動装置は、主走行ベルト駆動機構の軸に接続されていることが好ましい。
【0020】
歯車列の最後の歯車は、好ましくは、主走行ベルト駆動機構の走行ベルト駆動輪に直接接続されている。この実施例は、極端な場合には、歯車列の最後の歯車と主走行ベルト駆動機構の走行ベルト駆動輪とを一体に実現することができるという利点を提供する。これらの部品は、実質的に同一の直径を有していることが多いので、これによって多くの場合に製造が単純化される。
【0021】
本発明は、さらに、走行ベルトを有する本発明の乗客用コンベヤのための駆動装置に関し、この駆動装置は、駆動モータと主走行ベルト駆動機構に接続された減速ギアとを含むとともに、駆動モータが減速ギアに固定されていることを特徴とする。
【0022】
【発明を実施するための最良の形態】
図1には、本発明の乗客用コンベヤ2の主要部品が概略的に示されている。この図は、走行ベルト4の一部、枠6の一部、駆動装置8、および主走行ベルト駆動機構12の駆動軸10を示している。
【0023】
走行ベルト4は、乗客用コンベヤ2がエスカレータであれば、踏段ベルトとすることができ、乗客用コンベヤが動く歩道であれば、パレットベルトもしくはエンドレスの走行ベルトとすることができる。いずれの場合でも、走行ベルト4は、主走行ベルト駆動機構12によって駆動される。主走行ベルト駆動機構12は、少なくとも1つの走行ベルト駆動輪(図示省略)を含み、この走行ベルト駆動輪は、例えば走行ベルト4の駆動チェーンと係合するチェーンホィールとすることができる。一般には、共通の駆動軸10に固定された2つの走行ベルト駆動輪が設けられており、すなわち走行ベルト4の両側にそれぞれ1つの走行ベルト駆動輪が配置されている。
【0024】
図1の下部に示されているように、走行ベルト駆動軸10は、ベアリング14を介して乗客コンベヤ2の枠6に取り付けられている。また、主走行ベルト駆動機構12は、乗客用コンベヤ2の枠6に固定された別個の搬送枠を含んでもよい。
【0025】
主走行ベルト駆動機構12の駆動軸10は、駆動装置8によって駆動される。この駆動装置8は、駆動モータ16、ブレーキ17、および減速ギア18を含む。駆動モータ16は、従来の4極もしく6極の非同期モータなどであり得る。この種類のモータは、50Hzの供給周波数で約1000〜1500rpmの回転速度で動作する。減速ギア18は、閉じたハウジング内に配置されることが好ましい。減速ギアは、一般に約120:1のギア減速比を提供する。動作周波数、駆動モータ、および意図された使用法によって、他のギア減速比も考えられる。
【0026】
駆動モータ16は、ブレーキ17を介して減速ギア18のハウジングに固定されている。駆動モータは、実質的に円筒形であり、かつその長手方向軸が、減速ギアが延在する方向の延長上に実質的に位置するように配置されている。このため、駆動モータ16と駆動軸10との間で回転方向を90°方向転換させることが必要となるが、駆動装置の質量分布が実質的に一次元的になるという利点を提供する。これにより、駆動装置8が延在する方向の周囲でモーメントの吸収が実質的に不要となるように、主走行ベルト駆動機構に駆動装置を取り付けることが可能になる。駆動モータ16が駆動軸10に対して実質的に平行に設けられた場合には、駆動装置8が主走行ベルト駆動機構12に取り付けられた領域において、駆動装置8が延在する方向の周囲でかなりのモーメントを吸収する必要が生じることは容易に分かるであろう。さらに、このモーメントは、減速ギア18のハウジングによって伝達されるので、適切に安定するようにハウジング22を設けることが必要となる。
【0027】
図示の実施例では、減速ギア18のハウジング22は、乗客用コンベヤ2の枠6に固定されている。さらに、駆動装置8は、駆動モータ16を介してトルク支持部20によって支持されている。他の構成では、駆動装置8は、主走行ベルト駆動機構12の駆動軸10のみによって実質的に支持されている。
【0028】
図1には、駆動装置8が、走行ベルト4の下側に突出せず、一般に走行ベルト4の外側でかつ機械の上部領域内に突出していることが明瞭に示されている。駆動装置8が走行ベルト4の前方走行部と後方走行部との間に配置された構成とは異なり、本発明の構成は、例えば手動動作のために駆動装置に容易にアクセスできるという利点を提供する。手動動作は、非常停止後に走行ベルトの領域内の乗客を救助する必要がある場合などに必要となりうる。
【0029】
図2は、駆動装置8の減速ギア18の実質的な拡大図である。この図には、減速ギア18の個々の歯車の回転軸に対して90°方向転換された長手方向軸を有する駆動モータ16も示されている。円錐形ギア24が、減速ギアのハウジング22内に配置されており、この円錐形ギア24は、減速ギアの第1の段を構成しているとともに、第1の円錐形歯車26とギア軸28に固定された第2の円錐形歯車30とを含んでいる。比較的大きい平歯車34と係合した比較的小さい平歯車32が、第2の円錐形歯車30とギア軸28とともに回転する。平歯車34は、軸36に固定されている。2つの平歯車32,34は、減速ギアの第2の段37を構成している。最終的に所望の回転速度で駆動軸10を駆動する別の比較的大きい平歯車40と係合した別の比較的小さい平歯車38が、平歯車34と軸36とともに回転する。個々のギア軸は、減速ギアのハウジング22内で、かつこの図では概略的に示した対応するベアリング42内に設けられている。
【0030】
減速ギアは、2つのチャンバ44,46に分割されており、減速ギアの第1の段と減速ギアの第2の段37とが第1のチャンバ44に配置され、平歯車38,40によって構成される減速ギアの第3の段48が第2のチャンバ46に配置されている。これにより、2つのチャンバ44,46を個別に潤滑することができる。加えて、駆動装置8の出力要求に従って、駆動モータ16と減速ギアの第1の段および第2の段24,37とからなる複数のモジュールを歯車列の最後の歯車40に接続することができる、駆動装置8の特に単純なモジュール設計が可能となる。極端な場合には、星形エンジンのように歯車列の最後の歯車40の周囲に複数のモジュールを配置することができる。歯車列の最後の歯車40が収容されるハウジングは、例えば個々のモジュールを接続することができる複数の開口部を備えてもよい。しかし、このような開口部は、対応する開口部にモジュールが接続されない場合には密閉する必要がある。
【0031】
乗客用コンベヤ2の駆動軸10の両側にそれぞれ対応する1つの駆動装置8を接続することによって駆動力を増加させることもできる。
【0032】
また、減速ギア18の歯車を変更することによって、異なる用途および異なる駆動モータ16のために異なるギア減速比を比較的容易に実現することができる。さらに、駆動装置8は、主走行ベルト駆動機構12の主要部品などを含むことができる。例えば、駆動軸10用のベアリング装置は、駆動装置8に組み込むことが可能である。また、特に最後の歯車40が走行ベルト駆動輪と一体に実現されている場合には、主走行ベルト駆動機構を駆動装置8と一体に実現することも考えられる。
【0033】
さらに、移動手すり駆動機構(図示省略)を歯車列の最後の歯車40もしくは走行ベルト駆動輪によって駆動することができる。また、例えば、移動手すり駆動機構のピックオフホィールを最後の歯車40および/または走行ベルト駆動輪に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る乗客用コンベヤの主要部品を示す説明図である。
【図2】 本発明に係る乗客用コンベヤで使用される駆動装置の概略説明図である。
Claims (12)
- 走行ベルト(4)を備える乗客用コンベヤ(2)であって、
(a)枠(6)と、
(b)前記枠(6)に固定されるとともに、駆動軸(10)とこの駆動軸に接続された少なくとも1つの走行ベルト駆動輪とを備える主走行ベルト駆動機構(12)と、
(c)前記主走行ベルト駆動機構(12)を駆動するとともに、駆動モータ(16)と減速ギア(18)とを備える駆動装置と、
を有し、前記減速ギア(18)の出力が、前記主走行ベルト駆動機構(12)の入力に接続されている乗客用コンベヤにおいて、
前記駆動モータ(16)は、前記減速ギア(18)のハウジング(22)に固定されており、前記駆動モータ(16)と前記減速ギア(18)とが、前記駆動装置(8)を構成しており、
前記駆動装置(8)は、前記走行ベルト(4)の前方走行部および後方走行部によって定められる空間の外側に設けられているとともに、前記主走行ベルト駆動機構(12)の駆動軸(10)によって支持されており、
前記枠(6)と前記駆動装置(8)との間にトルク支持部(20)が設けられていることを特徴とする乗客用コンベヤ。 - 弾性的なトルク支持部(20)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗客用コンベヤ。
- 前記減速ギア(18)は、歯車ギアからなることを特徴とする請求項1または2に記載の乗客用コンベヤ。
- 前記減速ギア(18)は、3段式の減速ギアからなることを特徴とする請求項3記載の乗客用コンベヤ。
- 前記減速ギア(18)の第1の段(24)が、回転軸を90°方向転換する円錐形歯車からなり、前記減速ギア(18)の第2の段(37)と第3の段(48)とが、平歯車からなり、かつ第2の段(37)と第3の段(48)では回転軸の方向が変更されないことを特徴とする請求項4記載の乗客用コンベヤ。
- 前記減速ギア(18)のハウジング(22)は、個別のギア段に対して異なる潤滑剤を使用することができるように、別個のチャンバ(44,46)に分割されていることを特徴とする請求項5に記載の乗客用コンベヤ。
- 第1のチャンバ(44)が、前記ギアの第1の段および第2の段(24,37)のために提供され、第2のチャンバ(46)が、第3の段(48)のために提供されていることを特徴とする請求項6記載の乗客用コンベヤ。
- 前記減速ギア(18)の第1の段と前記駆動モータ(16)とをそれぞれ含む個々のモジュールは、前記減速ギア(18)の出力が生じる歯車列の最後の歯車に接続可能であることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の乗客用コンベヤ。
- 前記減速ギア(18)の出力は、前記主走行ベルト駆動機構(12)の駆動軸(10)に接続されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の乗客用コンベヤ。
- 歯車列の最後の歯車(40)は、前記主走行ベルト駆動機構(12)の走行ベルト駆動輪に直接接続されていることを特徴とする請求項8に記載の乗客用コンベヤ。
- 前記駆動モータ(16)と前記駆動軸(10)の各々の回転方向は、互いに対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項1に記載の乗客用コンベヤ。
- 前記駆動モータ(16)と前記主走行ベルト駆動機構(12)に接続された前記減速ギア(18)とを有する、請求項1〜11のいずれかに記載の走行ベルト(4)を備える乗客用コンベヤの駆動装置(8)において、前記駆動モータ(16)が前記減速ギア(18)に固定されていることを特徴とする乗客用コンベヤの駆動装置。
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