JP4967517B2 - メタノール合成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素及び一酸化炭素を含む合成ガスからメタノールを合成する方法に関する。
代表的なメタノール合成プロセスは、気相合成法であり、例えばICI,日本−Topsoe,Vulcan、等の研究開発機関によるプロセスが既に実用化されている(非特許文献1)。
気相合成法によるメタノール合成の反応式は、下記の式(1)(2)で示される。
CO+2H→CHOH+21.6kcal(発熱反応)…(1)
CO+3H→CHOH+HO+11.8kcal(発熱反応)…(2)
図5(A)はメタノール合成率に対する圧力と温度の影響を示す理論計算値であり、図5(B)は実触媒のデータである。
反応式(1)(2)を右側に進めるには加圧が必要であり、反応到達度を高くするには温度を低く、圧力を高くする必要がある。ただし、反応速度は温度が高いほうが速い。
図6は気相合成法によるメタノール合成装置の構成図である。反応塔において触媒を通過し、その一部がメタノールに変化した状態で反応ガスを冷却してメタノールを分離し、未反応ガスは高圧のまま原料ガスに混合循環される。
気相合成法における実用的なメタノール合成触媒は銅と亜鉛で、これに添加物を加えて活性を強化している。酸化亜鉛系の触媒の活性温度は約400℃で、この温度では平衡変化率が低いので、非常に高い圧力(数10MPa)下で使用される。また銅系触媒は活性が高く、250〜300℃、5〜15MPaで使用される。
一方、気相合成法に代わるメタノール合成法として、種々の液相合成法が提案されている(例えば、特許文献1,2及び非特許文献2,3)。
特許文献1の「メタノールの製造方法」は、水素と酸化炭素(CO、CO)からなる原料ガスを触媒の存在下及び水不溶性ないし水難溶性反応溶媒の存在下で反応させてメタノールを製造する方法であり、反応器内におけるメタノール及び水の少なくとも一部が液体として存在するのに必要な十分高い反応圧力下で反応を行ない、該反応で生成したメタノール及び水をメタノール水溶液として反応器から未反応原料ガスとは独立して排出させるものである。
特許文献2の「メタノール合成用触媒及び該触媒を用いるメタノールの合成方法」は、オーリカルサイト型の銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩の非焼成物又は焼成物を水素含有ガスで還元して得られるメタノール合成用触媒、及び該触媒を用いるものである。
非特許文献2,3は、本発明の発明者らによる研究結果であり、低温(例えば170℃)では溶媒が存在しないと、液相合成がほとんどできないが、メタノール、エタノール、1−ブタノール、等の活性溶媒が存在すると、低温でも液相合成が高い転化率で可能であることを開示している。
「バイオマス資源を原料とするエネルギー変換技術に関する調査(III)」、新エネルギー・産業技術総合開発機構、平成12年度調査報告書、NEDO−GET−0004、平成13年3月 P.Reubroycharoen,et al.,"Continuous Low−Temperature Methanol Synthesis from Syngas Using Alcohol Promoters",Energy & Fuels 2003,17,817−821 J.−Q.Zeng,et al.,"The promoting effect of alcohols in a new process of low−temperature Synthesis of methanol from CO/CO2/H2",Fuel 81 (2002),125−127
特開平6−263666号公報、「メタノールの製造方法」 特開平9−187654号公報、「メタノール合成用触媒及び該触媒を用いるメタノールの合成方法」
図4は、メタノール合成反応における温度及び圧力(水素分圧)と平衡転化率の関係図である。この図からわかるように、メタノール合成における平衡転化率は、高温、低圧になるほど低下する。
ただし、上述したように気相合成法によるメタノール合成は、反応速度を高めるため、あえて高温(例えば250〜300℃)で実施され、さらに反応到達度(平衡転化率)を高くするため高圧(例えば5〜15MPa)が用いられる。
しかし、それにもかかわらず、気相合成法では、高温のため平衡転化率の制限を受け、1パスでの転化率が10%前後と低い問題点があった。
そのため、気相合成法では、高圧ガスを再循環して転化率を実用レベルまで高める必要があり、高圧循環ポンプが不可欠であり、かつ増圧設備、分離設備を含む反応槽が大型となる問題点があった。
また、メタノール合成反応は発熱反応のため気相合成法の場合、高温ガスからの熱の除去が困難であり、転化率に悪影響を及ぼす問題点があった。
一方、液相合成法である特許文献1の製造方法の場合、実施例における1パスのメタノール収率は94〜97%であり、メタノール生産量は、触媒重量当り19〜152g/kg.h(0.59〜4.75mol/kg.h)であるが、反応温度は200〜250℃、反応圧力は9〜15MPaであり、依然として高温、高圧であった。
また、液相合成法である特許文献2の製造方法の場合、実施例における1パスのメタノール収率は97〜98.5%であり、メタノール生産量は、触媒重量当り約1.58mol/kg.hであるが、反応温度は225〜230℃、反応圧力は6MPaであり、同様に依然として高温、高圧であった。
また、本発明の発明者らによる非特許文献2、3の方法では、相対的に低温低圧(例えば170℃、3MPa)において1パスで高い転化率が得られるが、メタノール、エタノール、1−ブタノール、等の活性溶媒の準備及び補給が不可欠である問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、反応に必要な活性溶媒の準備及び補給が不要であり、相対的に低温かつ低圧で反応でき、高圧ガスの再循環が不要であり1パスで高い収率が得られ、反応槽を小型化できるメタノール合成方法を提供することにある。
本発明によれば、気相合成法に適した温度及び圧力において、水素及び一酸化炭素を含む合成ガスをCu/Zn触媒と気相中で接触させてメタノールを含む第1反応ガスを合成する第1合成ステップと、
前記第1反応ガス中の未反応ガスを、Cu/Zn触媒及び前記第1合成ステップにより合成されたメタノールと接触させて新たにメタノールを含む第2反応ガスを合成する第2合成ステップと、
前記接触後の第2反応ガスを冷却してメタノールを分離する分離ステップとを有する、ことを特徴とするメタノール合成方法が提供される。
前記第2合成ステップに適した温度は、前記第1合成ステップに適した温度より低温である、ことが好ましい。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記第1合成ステップに適した温度及び圧力は、250〜300℃、5〜15MPaであり、前記第2合成ステップに適した温度及び圧力は、100〜190℃、3〜10MPaである。
前記第1合成ステップ後の第1反応ガスを第2合成ステップに適した温度まで冷却する冷却ステップを有する、ことが好ましい。
上記本発明の方法によれば、第1合成ステップにおいてメタノールを含有する第1反応ガスを合成するので、第2合成ステップで反応に必要な触媒活性物質(メタノール)を常時供給でき、触媒活性物質の準備及び補給が不要となる。
また、Cu/Zn触媒と第1合成ステップで合成した触媒活性物質(メタノール)と接触されることで第1反応ガス中の残りの合成ガスをさらにメタノール変換するので(第2合成ステップ)、1パスでの転化率を上げることができる。さらに、第2合成ステップが液相合成法であるため、気相合成法に比べて反応熱の除去に有利である。
また、本発明の第1合成ステップと第2合成ステップの組合せにより、全体として1パスで高い収率が得られるので、高圧ガスの再循環が不要であり反応槽を小型化できる。
従って、本発明の方法によれば、反応に必要な活性溶媒の準備及び補給が不要であり、相対的に低温かつ低圧で反応でき、高圧ガスの再循環が不要であり1パスで高い収率が得られ、反応槽を小型化できることが、後述する実施例により確認された。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明によるメタノール合成方法は、気相合成である第1合成ステップ、液相合成である第2合成ステップ、及び分離の各ステップからなる。
気相合成ステップでは、気相合成法に適した温度及び圧力において、水素及び一酸化炭素を含む合成ガスをCu/Zn触媒と気相で接触させてメタノールを含有する第1反応ガスを合成する。
液相合成ステップでは、液相合成法に適した温度及び圧力において、前記第1反応ガス中の未反応ガスをCu/Zn触媒及びメタノール液に接触させて、第1反応ガス中の未反応の合成ガスから触媒作用によって合成したメタノールを含有する第2反応ガスを合成する。
液相合成ステップでは、Cu/Znとメタノールはともに触媒である。この第2反応ガスの合成式は、下記の式(3)〜(5)で示される。
CO+HO→CO+H…(3)
CHOH+CO+H→HCOOCH+HO…(4)
HCOOCH+2H→CHOH+CHOH…(5)
式(4)(5)において、1つのCHOHのみは触媒として循環している。
式(3)〜(5)の全体として式(6)となる。
CO+2H→CHOH…(6)
分離ステップでは、接触後の第2反応ガスを冷却してメタノールを分離する。
気相合成法に適した温度及び圧力は、250〜300℃、5〜15MPaである。
また、液相合成法に適した温度及び圧力は、100〜190℃、3〜10MPaである。
本発明におけるCu/Zn触媒は、気相合成法用として市販されているICI触媒(以下、ICIと略す)を用いるのが好ましいが、それ以外の周知のCu/Zn触媒であってもよい。
触媒の形状は特に制限はなく、球状品、破砕品、円柱状成形品等の各種形状品の中から使用するプロセスに適合した形状を選択することができる。また触媒の平均粒子径についても制限はないが、通常10μm〜10mm、好ましくは20μm〜5mmのものを、プロセスに応じ適宜選択して使用する。
また使用する触媒の比表面積についても特に制限はないが、通常40〜400m/g、好ましくは200〜300m/gのものを用いる。
また本発明において触媒をメタノールの合成反応に供するに際しては、予め水素等で還元処理を行わせることが好ましい。
本発明の合成方法を実施する際の原料としては、水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスであれば特に制限はないが、通常、水素/一酸化炭素のモル比が1.0〜3.0、好ましくは1.8〜2.2の範囲であることが望ましい。なお、一酸化炭素の1/30〜1/2をCO(二酸化炭素)に置き換えることは可能である。
本発明の合成方法の反応プロセスとして従来から知られているプロセス、即ち固定床、超臨界固定床、スラリー床、流動床等のいずれにも適用でき、特に制限はないが、好ましいプロセスとして固定床、超臨界固定床、スラリー床を挙げることができ、特に好ましいプロセスとしてはスラリー床と超臨界固定床を、最も好ましいプロセスとしてはスラリー床を挙げることができる。
スラリー床を用いる際の反応条件には特に制限はなく、公知の条件にて行うことができる。通常、ガス空間速度としては1000〜10000h−1の範囲で反応を行うことができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
図1に使用した試験装置の構成図を示す。この図において、1は合成ガス、2は第1反応ガス、3は第2反応ガス、4は凝縮後の反応ガスである。
また、10は合成ガスボンベ、11はマスフローコントローラ、12は上段リアクター、13は圧力計、14は下段リアクター、16は冷却器、17は冷却トラップ、18は流量計である。
表1は試験条件である。
Figure 0004967517
上段リアクター12では、気相合成法に適した温度及び圧力(230℃、5.0MPa)において、水素及び一酸化炭素を含む合成ガス1をCu/Zn触媒と気相中で接触させてメタノールを含む第1反応ガス2を合成した。
また、本発明の方法では、下段リアクター14では、液相合成法に適した温度及び圧力(170℃、5.0MPa)において、第1反応ガス2中の未反応の合成ガスをCu/Zn触媒及びメタノールと接触させてさらにメタノールへ転換する(試験No.1)。ただし、この場合、参考例では、下段リアクター14の条件によっては第1合成ステップで合成されたメタノールは液相ではなく気相である場合もあるが、その場合でも気相のメタノールとCu/Zn触媒が共存していればメタノールも助触媒としての作用をし、新たなメタノールを含む第2反応ガスを合成される。
参考例として、下段リアクター14では、上段リアクター12よりも低い温度(170℃)において、第1反応ガス2中の合成ガスをCu/Zn触媒及び第1反応ガスから合成した気相メタノールと接触させてメタノールが増えた第2反応ガス3を合成した(試験No.2)。
冷却器16は、本発明の方法では、上段リアクター12での気相合成法に適した温度を、下段リアクター14での液相合成法に適した温度まで冷却するために使用する。しかし、冷却器16は反応条件の設定によっては不可欠でなく、この実施例では、これを省略した。
下段リアクター14では上段リアクター12で生成したメタノールを触媒として利用し、Cu/Zn触媒及び液相または気相のメタノールと接触させて、第1反応ガス中の残りの合成ガスを用いて低温低圧でメタノール合成を行う。
この試験では、上段リアクター12には試験No.1、2共、市販のICI触媒を使用し、下段リアクター14には、試験No.1ではCu/ZnO=1/1の触媒を使用し、試験No.2ではICI触媒を使用した。
(試験方法)
上段リアクター12と下段リアクター14にCu/Zn触媒をセットし、装置内を1.0MPaの合成ガス1で3回置換した後、背圧弁を用いて反応圧力である5.0MPaにした。
上段リアクター12と下段リアクター14を外部ヒータにより加熱し、反応温度である230℃と170℃に達した時を反応時間の開始とし20時間反応させた。下段リアクター14から出た第2反応ガス3は、2−ブタノール10mlを入れ氷冷した冷却トラップ17によって冷却した。
反応中の気体成分は、反応開始時と反応終了時に1時間毎にサンプリングし、カラムに活性炭を充填したGL Science GC320(TCD)を用いて分析した。
反応後の液体成分は、内標として1−プロパノールを加え、カラムにガスクロパック54及びボラパックNを充填したメタネーター付き島津GC−8A(FID)で分析した。
(試験結果)
図2は、試験No.1におけるCO,CO及びtotalの転化率の時間経過を示す図であり、図3は、試験No.2における同様の時間経過を示す図である。
また表2は気相反応の結果である。
Figure 0004967517
図2、図3から、20時間の反応時間のうち、およそ10時間の段階で転化率が最大に達しているのがわかる。
また表2からわかるように、転化率が最も高かったのは試験No.2の反応形式だった。液相合成ステップのみでの方法では、液相合成反応、すなわちスラリー相反応であり、このスラリー相反応では、試験No.1で使用したCu/ZnO=1/1の触媒の方がICI触媒よりも転化率が高いという結果が出ている。
しかし、本発明の方法の実施例である試験No.1の気相反応では逆の結果となった。
スラリー相ではアルコールが触媒の周囲に大量に存在しているが、この下段リアクターでの気相反応ではアルコールの濃度がずっと小さくなる。この低温メタノール合成法の律速段階はギ酸エステルの生成であることから、アルコールの濃度が小さくなったことが転化率に影響していると思われる。
生成物にはDMEが僅かに含まれていた。これはICI触媒に含まれるAlの働きでメタノールが脱水縮合して生成したものであると思われる。
図2,3及び表2の実施例と参考例において、CO転化率は、試験No.1では約56%、試験No.2では約65%であり、いずれも気相合成法における1パスでの転化率10%前後と比較して高い転化率を得ている。
また、この参考例では、本発明の方法の比較例として、下段リアクター14では、液相合成法と同一の温度及び圧力(170℃、5.0MPa)において、液相合成法の代わりに気相合成法を適用したが、上述したように、下段リアクター14において液相合成法を適用することにより、CO転化率をさらに高めることができることは明らかである。
すなわち、上述した非特許文献2(本発明の発明者らによる研究結果)のtable3に示すように、低温低圧(170℃、5.0MPa)において、メタノールの活性溶媒の存在下で1つのリアクターでの、1パスで約40%の転化率を得ている。
上述したように本発明はアルコール溶媒中でCu/Zn系スラリー触媒を用い、低温低圧でメタノールを合成する方法である。また、転化率を高めるため、反応槽を2段にし、1段目では気相合成法によりメタノールを合成し、2段目で、そのメタノールを溶媒にして、低温低圧で1段目の未反応の合成ガスを用いてメタノールを合成することにより、メタノールを高い転化率で得る方法である。
液相合成法により低温低圧でメタノールを合成することにより1パスでの転化率を上げることができ、かつ液相合成法の方が気相合成法に比べて反応熱の除去に有利である。
また、液相反応器(下段リアクター)の前に気相合成法用の反応器(上段リアクター)を設置し、そこでメタノールを合成し、2段目の溶媒とすることで、メタノールを高い収率で合成できる。
すなわち、上述した実施例では、反応槽を2段にすることで、従来の単段の気相合成法では10%前後であった転化率が約60%に上昇した。
従って、本発明の方法によれば、反応に必要な活性溶媒の準備及び補給が不要であり、相対的に低温かつ低圧で反応でき、高圧ガスの再循環が不要であり1パスで高い収率が得られ、反応槽を小型化できる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
触媒活性試験に使用した試験装置の構成図である。 試験No.1におけるCO,CO及びtotalの転化率の時間経過を示す図である。 試験No.2におけるCO,CO及びtotalの転化率の時間経過を示す図である。 メタノール合成反応における温度及び圧力(水素分圧)と平衡転化率の関係図である。 メタノール合成率に対する圧力と温度の影響を示す理論計算値(A)と実触媒のデータ(B)である。 気相合成法によるメタノール合成装置の構成図である。
符号の説明
1 合成ガス、2 第1反応ガス、
3 第2反応ガス、4 凝縮後の反応ガス、
10 合成ガスボンベ、11 マスフローコントローラ、
12 上段リアクター、13 圧力計、
14 下段リアクター、16 冷却器、
17 冷却トラップ、18 流量計

Claims (5)

  1. 気相合成法に適した温度及び圧力において、水素及び一酸化炭素を含む合成ガスをCu/Zn触媒と気相中で接触させてメタノールを含む第1反応ガスを合成する第1合成ステップと、
    前記第1反応ガス中の未反応ガスを、Cu/Zn触媒及び前記第1合成ステップにより合成された前記メタノールと接触させて新たにメタノールを含む第2反応ガスを合成する第2合成ステップと、
    前記接触後の第2反応ガスを冷却してメタノールを分離する分離ステップとを有し、
    前記第2合成ステップでは、第1合成ステップで合成された前記メタノールを溶媒とした液相合成反応が行われる、ことを特徴とするメタノール合成方法。
  2. 前記第2合成ステップに適した温度は、前記第1合成ステップに適した温度より低温である、ことを特徴とする請求項1記載のメタノール合成方法。
  3. 前記第1合成ステップに適した温度及び圧力は、250〜300℃、5〜15MPaであり、前記第2合成ステップに適した温度及び圧力は、100〜190℃、3〜10MPaである、ことを特徴とする請求項1に記載のメタノール合成方法。
  4. 前記第1合成ステップ後、前記第2合成ステップの前に、第1反応ガスを第2合成ステップに適した温度まで冷却する冷却ステップを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のメタノール合成方法。
  5. 前記第2合成ステップは、液相反応器において行われ、前記冷却ステップは、前記第1反応ガスを前記液相反応器に送る前に、冷却器において行われる、ことを特徴とする請求項4に記載のメタノール合成方法。
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