JP3449612B2 - ジメチルエーテルの製造方法 - Google Patents
ジメチルエーテルの製造方法Info
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Description
してジメチルエーテル(DME)を製造する方法に関す
るものである。
で、一酸化炭素および水素の混合ガスからジメチルエー
テルを製造する方法は、いくつか知られている。
平3−181435号公報、特開平3−52835号公
報、特開平4−264046号公報、特表平5−810
069号公報(WO93/10069)には、不活性液
体に懸濁したメタノール合成触媒とメタノール脱水触媒
の混合物に合成ガスを接触させて、ジメチルエーテルま
たはジメチルエーテルとメタノールの混合物を製造する
方法が開示されている。
る方法は、水素、一酸化炭素および二酸化炭素から成る
合成ガスを固体触媒と接触させ、また固体触媒の存在に
おいて反応させる前記合成ガスからのジメチルエーテル
の直接合成法において、前記合成ガスを固体触媒系の存
在において接触させることから成り、そこにおいて前記
固体触媒は3相(液相)反応器系において液状媒体の懸
濁された単一触媒または複数の触媒の混合物であり、そ
こにおいて前記3相反応器系は少くとも1基の3相反応
器から成る合成ガスからのジメチルエーテルの直接合成
法である。
ている方法は、一酸化炭素と水素の混合ガス、あるいは
これにさらに二酸化炭素および/または水蒸気が含まれ
る混合ガスからジメチルエーテルを製造する方法におい
て、触媒を媒体油に懸濁してスラリー状態で使用するこ
とを特徴とするジメチルエーテルの製造方法である。
いる方法は、合成ガスを固体メタノール合成触媒の存在
において反応させてメタノールを生産し、又生産された
メタノールを固体脱水触媒の存在において反応させてジ
メチルエーテルを生産する。水素、一酸化炭素及び二酸
化炭素から成る合成ガスからジメチルエーテルを合成す
る方法において、前記合成ガスを、メタノール合成成分
と脱水(エーテル形成)成分から成る固体触媒系の存在に
おいて接触させて反応させ、その際前記固体触媒系3相
(液相)反応器系にある液状媒体中の単一触媒又は複数
の触媒混合物であり、前記反応器系を操作して、最小有
効メタノール速度を少くとも1時間当り触媒1kg当り
1.0gモルのメタノールに維持することを特徴とする
ジメチルエーテル合成法である。
ている方法は、一酸化炭素と水素および水蒸気のいずれ
か一方または両方が含まれる混合ガス、あるいはこれに
さらに二酸化炭素が含まれる混合ガスからジメチルエー
テルを製造する方法において、少なくとも酸化亜鉛と、
酸化銅又は酸化クロムと酸化アルミニウムを含む混合触
媒を粉砕した後、加圧密着させ、その後再度粉砕した触
媒を溶媒に懸濁してスラリー状態で使用することを特徴
とするジメチルエーテルの製造方法である。
合成する反応は次のように進行する。 CO+2H2 → CH3OH (1) メタノール合成反 応 2CH3OH → CH3OCH3+H2O (2) 脱水反応 CO+H2O → H2+CO2 (3) シフト反応
からメタノール合成触媒上でメタノールが生成し、次い
でメタノールがメタノール脱水触媒上に移行して脱水縮
合によりジメチルエーテルと水が生成する。さらに、水
が水性ガスシフト触媒および/またはメタノール合成触
媒に移動し、一酸化炭素と反応して二酸化炭素と水素を
生成する。
メタノール合成触媒とメタノール脱水触媒を配置する合
成ガスからDME直接合成プロセスにおいて、従来は原
料ガス中の水分(すなわち水蒸気と水ミスト)を特に目
的を持って管理することはなく、そのため実際に比較的
高濃度の水分が原料ガス中に含まれたままDME合成反
応器に供給されていた。
いても従来は特に目的を持って管理することはなく、そ
のため実際に比較的高濃度のCO2が原料ガス中に含ま
れたままDME合成反応器に供給されていた。また、研
究者らによっては、原料ガス中のCO2が触媒の安定性
をもたらすと報告する者もあった。
ジメチルエーテルを製造する方法において、ジメチルエ
ーテルの収率を高め、また触媒を失活させず安定使用で
きることは常に求められている。
ーテルをより高い収率で安定製造しうる方法を提供する
ことにある。
解決するべく鋭意検討の結果、原料ガス中の水分が、D
ME合成触媒の活性低下を早めることを見出し、原料ガ
ス中の水分濃度を低く管理することでDME合成の安定
性を高めることができることを発見した。
の反応効率を低下させることを見出し、また原料ガス中
のCO2が触媒の安定性に何ら関わっていないことを見
出し、そのため原料ガス中のCO2濃度を低く管理する
ことでDME生産の効率を高めることができることを発
見した。
ものであり、一酸化炭素と水素と水分を含む原料ガスか
らジメチルエーテルを合成する方法において、原料ガス
に含まれる水分を1.34%以下にすることを特徴とす
るジメチルエーテルの合成方法と、一酸化炭素と水素と
CO2を含む原料ガスからジメチルエーテルを合成する
反応方法において、原料ガスに含まれるCO2を5%以
下にすることを特徴とするジメチルエーテルの合成方
法、に関するものである。
分が含まれていると、DME合成反応の長期安定性が損
なわれる。特に、スラリー床DME合成反応において、
スラリー中で触媒を支持する溶媒に溶存できる水分量は
低く限られており、また水分を水性ガスシフト反応等に
より転化できる能力も限られている。その為、原料ガス
中にある程度以上の水分が含まれると、反応器内の水分
濃度が上昇し、これが例えば触媒活性成分である銅のシ
ンタリングによる活性低下を招き、結果的にDME合成
の長期安定性を損なう。原料ガス中に含まれる水分を低
減することは、例えばDME合成反応器に供給する直前
で水分を水性ガスシフト反応させる前処理反応器を設置
することにより達成される。
水素と一酸化炭素の割合がH2/COモル比で0.5〜
3.0、好ましくは0.8〜2.0の混合比のものを使
用できる。一方、水素と一酸化炭素の割合(H2/CO
比)が著しく小さな(例えば、0.5以下)混合ガスあ
るいは水素を含まない一酸化炭素の場合には、別途スチ
ームを供給して反応器中で一酸化炭素の一部をスチーム
により水素と二酸化炭素に変換することが必要である。
水蒸気の量は変換したい一酸化炭素量(不足している水
素量と等しい)と等モルである。また、二酸化炭素の量
は変換された一酸化炭素と同じモル数となる。このよう
な原料ガスの例としては、石炭ガス化ガス、天然ガスか
らの合成ガス、炭層メタン等を挙げることができる。
量を1.34容積%以下、好ましくは0.35容積%以
下、より好ましくは0.3容積%以下にする。水分量を
1.34容積%以下にする方法は特に限定されるもので
はなく、乾燥剤を使用してもよいが、好ましい方法は水
性ガスシフト反応をジメチルエーテル合成反応前に行わ
せて水分を水素に変える方法である。すなわち、水性ガ
スシフト反応器をジメチルエーテル合成反応器の上流側
に設置して、水性ガスシフト触媒によって原料ガスに含
まれている水分を一酸化炭素と反応させて水素に変える
のである。
亜鉛、酸化銅−酸化クロム−酸化亜鉛、酸化鉄−酸化ク
ロムなどがある。メタノール合成触媒は強いシフト触媒
活性を有するので水性ガスシフト触媒を兼ねることがで
きる。メタノール脱水触媒及び水性ガスシフト触媒を兼
ねるものとしてアルミナ担持酸化銅触媒を用いることが
できる。水性ガスシフト反応は100〜500℃程度、
好ましくは150〜450℃程度、1〜30MPa程
度、好ましくは1.5〜15MPa程度で行うのが適当
である。水分濃度はDME合成反応器の入口側に水分濃
度計を設けて監視し、水分濃度上昇がみられたら触媒を
交換する等の対策をとる。
積%以下、好ましくは4.5容積%以下にする。二酸化
炭素の量を5容積%以下にする方法は特に制限されない
が、例えばジエタノールアミン等のアミン吸収法、膜分
離法等が適当である。
ル合成触媒とメタノール脱水触媒が混合されて用いら
れ、場合により水性ガスシフト触媒がさらに加えられ
る。これらは混合状態で使用されるほか、水性ガスシフ
ト触媒を切り放して二段反応とすることもできる。
にメタノール合成に用いられる酸化銅−酸化亜鉛、酸化
亜鉛−酸化クロム、酸化銅−酸化亜鉛/酸化クロム、酸
化銅−酸化亜鉛/アルミナ等がある。メタノール脱水触
媒としては酸塩基触媒であるγ−アルミナ、シリカ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライトなどがある。ゼオライトの
金属酸化物成分としてはナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属の酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土族の酸化物等である。水性ガスシフト触媒は前述
のもののなかから選択することができ、また、メタノー
ル合成触媒に兼ねさせることもできる。
水触媒および水性ガスシフト触媒の混合割合は、特に限
定されることなく各成分の種類あるいは反応条件等に応
じて適宜選定すればよいが、通常は重量比でメタノール
合成触媒1に対してメタノール脱水触媒は0.1〜5程
度、好ましくは0.2〜2程度、そして、水性ガスシフ
ト触媒は、0.2〜5程度、好ましくは0.5〜3程度
の範囲が適当であることが多い。メタノール合成触媒に
水性ガスシフト触媒を兼ねさせた場合には、上記の水性
ガスシフト触媒の量はメタノール合成触媒の量に合算さ
れる。
径が300μm以下、好ましくは1〜200μm程度、
特に好ましくは10〜150μm程度が適当である。そ
のために必要によりさらに粉砕することができる。
するものであればそのいずれもが使用可能である。例え
ば脂肪族、芳香族および脂環族の炭化水素、アルコー
ル、エーテル、エステル、ケトンおよびハロゲン化物、
これらの化合物の混合物等を使用できる。好ましいもの
は炭化水素を主成分とするものである。また、硫黄分を
除去した軽油、減圧軽油、水素化処理したコールタール
の高沸点留分、フィッシャートロプシュ合成油、高沸点
食用油等も使用できる。溶媒中に存在させる触媒量は溶
媒の種類、反応条件などによって適宜決定されるが、通
常は溶媒に対して1〜50重量%であり、2〜30重量
%程度が好ましい。
反応温度は150〜400℃が好ましく、特に250〜
350℃の範囲が好ましい。反応温度が150℃より低
くても、また400℃より高くても一酸化炭素の転化率
が低くなる。反応圧力は10〜300kg/cm2、よ
り好ましくは15〜150kg/cm2、特に好ましく
は20〜70kg/cm2が適当である。反応圧力が1
0kg/cm2より低いと一酸化炭素の転化率が低く、
また300kg/cm2より高いと反応器が特殊なもの
となり、また昇圧のために多大なエネルギーが必要であ
って経済的でない。空間速度(触媒1kgあたりの標準
状態における混合ガスの供給速度)は、100〜500
00L/kg・hが好ましく、特に500〜30000
L/kg・hである。空間速度が50000L/kg・
hより大きいと一酸化炭素の転化率が低くなり、また1
00L/kg・hより小さいと反応器が極端に大きくな
って経済的でない。
の分離方法は本発明者が先に開発し、公開公報に開示さ
れている方法あるいは公知の方法を適宜組み合わせて実
施することができる。
メタノール合成触媒(酸化銅−酸化亜鉛−アルミナ)と
メタノール脱水触媒(アルミナ)を2:1の割合で混合
し更にパラフィン油を加えた触媒スラリーを入れて実験
に供した。原料ガスは、H2、COが1:1のガスに水
分を添加したものを用い、反応温度は260℃、圧力は
5MPaとした。原料ガスに対する触媒重量の比率は、
原料ガス1mol/hrあたりに触媒4gとした。反応
実験において、実験開始後の30時間は水分の添加は行
わず、30時間後から25時間、水分を添加し、そのあ
と水分の添加を停止して更に25時間反応を継続した。
その結果を表に示す。
DME合成の効率は水添加により著しく損なわれた。一
方1.34%以下ではその低下率は低下し、0.15%
ではほとんど水添加なしと同等の結果を得た。また、水
添加が0の場合が最もDME合成の安定性が優れてい
た。また、いずれの場合もメタノールがDMEの10%
弱の割合で副生した。
応 内容量が50mlの反応器にガスシフト触媒(酸化銅−
酸化亜鉛)を充填し、水分を含むH2、COの混合ガス
を流通させた。H2/COは1であった。反応器は固定
床とした。反応温度は200℃とした。原料ガスに対す
る触媒重量の比率は、原料ガス1mol/hrあたりに
触媒3gとした。反応結果を表に示した。
ス中の水分濃度は0.1%以下にまで低下できることが
分かった。また、100時間の連続実験において、反応
の劣化はまったく見られなかった。
配置する場合、DME合成反応器出口ガスの熱を使っ
て、ガスシフト反応器へ供給される原料ガスを加熱する
ことが出来る。DME合成反応器の反応温度が260℃
程度である場合、ガスシフト反応器へ供給される原料ガ
ス温度は200℃前後に昇温可能である。
メタノール合成触媒とメタノール脱水触媒を2:1の割
合で混合し更にパラフィン油を加えた触媒スラリーを入
れて実験に供した。原料ガスは、H2、COが1:1の
ガスにCO2を所定濃度混合したものを用い、反応温度
は260℃、圧力は5MPaとした。原料ガスに対する
触媒重量の比率は、原料ガス1mol/hrあたりに触
媒4gとした。反応実験において、実験開始後の6時間
後のDMEの収率を表に示した。
れ、DMEの収率は単調に減少した。CO2濃度が0%
のとき、最も収率が高かった。また、CO2濃度が5%
以下ではSTYは20を超えており、10%や15%で
はかなり低くなった。また、CO2濃度が0%のとき
と、10%の場合について長期反応安定性を比較したと
ころ、実験開始後100時間の時点において、反応安定
性の違いは見られなかった。また、いずれの場合もメタ
ノールがDMEの10%弱の割合で副生した。
等のアルカリ水溶液によるCO2吸収塔を設置すること
によって、DME合成の原料ガス中のCO2を0まで下
げることができる。
の水分濃度をある一定値より低く管理することにより、
またそれを実現するプロセスを構築することにより、従
来よりDME合成の長期安定性を向上させることができ
る。
E合成反応器の上流側に設けた例を示すフローシートで
ある。
応器の上流側に設けた例を示すフローシートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 一酸化炭素と水素と水分を含む原料ガス
からジメチルエーテルを合成する方法において、原料ガ
スに含まれる水分を1.34%以下にすることを特徴と
するジメチルエーテルの合成方法 - 【請求項2】 合成がメタノール合成触媒とメタノール
脱水触媒の存在下で行われる請求項1記載の合成方法 - 【請求項3】 原料ガス中に含まれるCO2を5%以下
にする請求項1又は2記載の合成方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164243A JP3449612B2 (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | ジメチルエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000164243A JP3449612B2 (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | ジメチルエーテルの製造方法 |
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---|---|
JP2001342160A JP2001342160A (ja) | 2001-12-11 |
JP3449612B2 true JP3449612B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=18667889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000164243A Expired - Lifetime JP3449612B2 (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | ジメチルエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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KR100812099B1 (ko) * | 2006-11-28 | 2008-03-12 | 한국가스공사 | 디메틸에테르 제조용 혼합촉매, 이의 제조방법 및 이를 이용한 디메틸에테르 제조방법 |
KR102540205B1 (ko) * | 2022-11-04 | 2023-06-09 | (주)바이오프랜즈 | 배연가스 내 이산화탄소를 일산화탄소로의 이중 개질 전환법, 이를 이용한 시멘트 킬른보일러 발생 배연가스로부터 다이메틸에테르 생산 시스템 및 이시스템을 이용한 시멘트 킬른보일러 발생 배연가스로부터 다이메틸에테르를 제조하는 방법 |
-
2000
- 2000-06-01 JP JP2000164243A patent/JP3449612B2/ja not_active Expired - Lifetime
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