JP4967306B2 - 操舵力測定装置および操舵力測定方法 - Google Patents
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Description
操舵軸に対しウォームおよびウォームホイールからなるウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系において、
前記モータの駆動時、前記ウォームの軸方向に作用するスラスト力を検出し、検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する際、
前記ウォームの軸方向に予圧を付与し、この予圧を、前記モータの駆動時に検出されるスラスト力の方向が一定方向に維持される大きさに設定したことを特徴とする。
[全体構成]
図1は、実施例1の操舵力測定装置を適用した車両用操舵装置の構成を示すシステムブロック図である。
図2は、実施例1の舵角比可変機構1の構成を示す図である。
舵角比可変機構1は、2つの遊星歯車機構11,12と、ウォームギア減速器13とを備えている。2つの遊星歯車機構11,12は、同一形状のシングルピニオン式遊星歯車機構であり、一方の遊星歯車機構11の太陽ギアにコラムアッパ4を接続し、他方の遊星歯車機構12の太陽ギアにコラムロア6を接続している。
図3は、実施例1のウォームギア減速器13の要部拡大図であり、ウォーム15は、両端をアンギュラベアリング15a,15bで支持されている。2つのアンギュラベアリング15a,15bのうち、一方のアンギュラベアリング15aは舵角比可変機構1のケーシング17に固定され、他方のアンギュラベアリング15bは、ケーシング17と別体に形成された軸受け部材16に支持されている。
[遊星歯車機構の静的な力の釣り合い]
舵角比可変機構1の遊星歯車機構における力の伝達について説明する。
図4のように太陽ギア21、遊星ギア22を支持するキャリア24、リングギア23を備えた一般的なシングルピニオン式遊星歯車機構では、図5に示すように、太陽ギア21、遊星ギア22、リングギア23について、それぞれ以下の式(1)〜(4)が成り立つ。
Ts=Fps×rs …(1)
Tc=Fsp×rs+Frp×(rs+2rp) …(2)
Tp=Fsp×rp=Frp×rp …(3)
Tr=Fpr×(rs+2rp) …(4)
ただし、各変数の添え字は、それぞれsは太陽、cは遊星キャリア、pは遊星、rはリングを表し、各変数は、Tはトルク、Fは円周部で働く力、rは半径を表している。
Tc=Ts×(2rs+2rp)/rs …(5)
また、式(1),(3),(4)より、
Tr=Ts×(rs+2rp)/rs …(6)
となる。太陽ギア21からキャリア24までの速比をKsc、太陽ギア21からリングギア23までの速比をKsrとおくと、
Ksc=rs/(2rs+2rp)
Ksr=rs/(rs+2rp)
であり、式(5),(6)は、
Tc=Ts/Ksc …(5)'
Tc=Ts/Ksr …(6)'
となり、それぞれの部位における回転トルクは正比例の関係にある。
Th=Tstrg×Ksc2/Ksc2 …(7)
Tr=Th×Ksc1/Ksr2 …(8)
となり、遊星歯車機構のリングギアにかかるトルクから操舵力を求めることが可能であり、また操舵力はリングの回転トルクの影響を受けないことが解る。ただし、ここでは理想状態としてフリクション等の影響は無視している。
次に、図6のようなウォームギア減速器13における静的な力の釣り合いについて説明する。図6において、r1はウォーム15のピッチ、r2はウォームホイール14のピッチである。
Ft1=Tm×r1=F1sinγ+Fnμcosγ …(9)
Fa1=F1cosγ+Fnμsinγ …(10)
F1=Fncosα …(11)
ここで、r1はウォーム15のピッチ円半径、Tmはモータ7のモータトルクである。
Ft1=Fn(cosαsinγ+μcosγ) …(12)
Fa1=Fn(cosαcosγ+μsinγ) …(13)
Fr1=Fnsinα …(14)
となる。また、図4(b)に示すように、軸角90°のウォームギア減速器13において、歯面における作用反作用の法則から、下記の式(15)〜(17)が成り立つ。
Ft1=Fa2 …(15)
Fa1=Ft2 …(16)
Fr1=Fr2 …(17)
Fa1=Ft2=Tr×r2 …(18)
となり、ウォーム15に作用するスラスト力Fa1とリングギアの回転トルクとが正比例することがわかる。ここで、式(18)により、ウォームギア減速器13の摩擦に因る損失の影響はなく、リングギアの回転トルクを直接測定可能であることがわかる。
ウォームギア減速器13の動的な力の関係を考えた場合、遊星歯車機構やウォームギア減速器13の回転に伴う慣性力や粘性力の影響があるが、式(18)はリングギアおよびウォームホイール14のイナーシャをIr、粘性をDrとすると、
Fa1=Ft2=(Tr−Irθ"r−Drθ'r)×r2 …(18)'
となり、ウォーム15およびモータ7のイナーシャおよび粘性の影響は無い。
ここで、θ"rはウォーム15の回転加速度、θ'rはウォーム15の回転速度である。
実施例1では、舵角比可変機構1において遊星歯車機構12とモータ7とを連結するウォームギア減速器13のウォーム15に作用するスラスト力を測定するため、図3に示したような圧力測定装置10をウォーム15の一端を支持する軸受け部材16に配置した。この部分は、ウォーム15のスラスト力が直接作用している場所であるため、他の力の影響を受けずスラスト力Fa1を測定することができる。
ここで、ウォームギア減速器13のウォーム15は、上述のようにウォームホイール14からスラスト力を受けるため、ウォーム15が軸方向に動かないよう、軸受け部材16を軸方向に押さえ付ける必要がある。
組み付け時にウォーム15にかける予圧Pa0が強すぎると、ウォーム15の回転を阻害するおそれがあるため、モータ7の実用トルク域においてウォーム15に作用するスラスト力を受けるのに十分で、かつウォーム15のフリクションを小さく抑えることのできる最適な強さに調整する必要がある。
実施例1の操舵力測定装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
以上、本発明の操舵力測定装置および操舵力測定方法を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
2 ハンドル
3 前輪
4 コラムアッパ
5 転舵装置
6 コラムロア
7 モータ
8 電子制御装置
9 操舵角センサ
10 圧力測定装置
11,12 遊星歯車機構
13 ウォームギア減速器
14 ウォームホイール
15 ウォーム
16 軸受け部材
16a,16b 軸受け部
16c ケース締め込み用ねじ
17 ケーシング
21 車速センサ
22 転舵角センサ
23 電動パワーステアリングモータ
Claims (7)
- 操舵軸に対しウォームおよびウォームホイールからなるウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系に用いられる操舵力測定装置であって、
前記ウォームを支持する軸受け部材と、
前記軸受け部材を支持するケーシングと、
前記軸受け部材に設けられ、前記モータの駆動時、前記ウォームの軸方向に作用するスラスト力を検出するスラスト力検出手段と、
前記ウォームの軸方向に予圧を付与する予圧付与機構と、
検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する操舵力推定手段と、
を備え、
前記予圧を、前記モータの駆動時、前記スラスト力検出手段により検出されるスラスト力の方向が一定方向に維持される大きさに設定したことを特徴とする操舵力測定装置。 - 請求項1に記載の操舵力測定装置において、
前記予圧付与機構は、前記ケーシングに対する前記軸受け部材の位置を調節することを特徴とする操舵力測定装置。 - 請求項2に記載の操舵力測定装置において、
前記スラスト力検出手段は、前記ウォームギアの操舵系への組み付け時、前記スラスト力を測定することを特徴とする操舵力測定装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の操舵力測定装置において、
前記スラスト力検出手段は、圧電素子とすることを特徴とする操舵力測定装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の操舵力測定装置において、
前記操舵力推定手段は、前記モータの回転状態と前記スラスト力検出手段の出力値とに基づいて、前記操舵力を推定することを特徴とする操舵力測定装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の操舵力測定装置において、
操向輪の転舵角に対するハンドルの操舵角の比である舵角比を可変する舵角比可変機構と、
前記操舵軸に操舵補助力を付与するパワーステアリング機構と、
を備え、
前記モータは、前記舵角比可変機構の舵角比可変モータとし、
前記パワーステアリング機構は、推定された操舵力に応じて前記操舵補助力を付与することを特徴とする操舵力測定装置。 - 操舵軸に対しウォームおよびウォームホイールからなるウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系において、
前記モータの駆動時、前記ウォームの軸方向に作用するスラスト力を検出し、検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する際、
前記ウォームの軸方向に予圧を付与し、この予圧を、前記モータの駆動時に検出されるスラスト力の方向が一定方向に維持される大きさに設定したことを特徴とする操舵力測定方法。
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