JP4967306B2 - 操舵力測定装置および操舵力測定方法 - Google Patents

操舵力測定装置および操舵力測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、操舵軸に対しウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系に用いられる操舵力測定装置および操舵力測定方法の技術分野に属する。
ドライバの操舵力に応じて操舵補助を行うトルク制御式パワーステアリング装置では、操舵力を測定するトルクセンサが必要であり、このトルクセンサとしては、例えば、操舵軸の途中に操舵力により捩れる部品(トーションバー等)を設置し、その捩れ量から操舵力を測定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、操舵軸の途中に操舵力により撓む部品を設置し、その撓み量から操舵力を測定するものも公知である(例えば、特許文献2参照)。
特許第3131676号公報 実公平6−298号公報
しかしながら、上記従来技術のうち前者にあっては、捩れ部品の設置によりステアリング剛性が低下し、操舵感の悪化を伴うという問題があった。ステアリングの剛性感を失わないためには、捩れ部の剛性を高める必要があるが、操舵力を小さくするためには微小な捩れを検出する必要があるため、トルクセンサの設計が非常に困難であった。また、捩れ部の加工精度が悪いと捩れ量と力の関係が一意に求められないため、高い加工精度が要求されるという問題があった。
また、後者にあっては、操舵軸の剛性を保つことは可能であるが、操舵力が入力された際に測定装置部分が撓むため、結果として撓み量が剛性感を損なってしまうという問題点があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、従来装置に比してステアリング剛性の向上とコストダウンを図ることができる操舵力測定装置および操舵力測定方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の操舵力測定方法では、
操舵軸に対しウォームおよびウォームホイールからなるウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系において、
前記モータの駆動時、前記ウォームの軸方向に作用するスラスト力を検出し、検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する際、
前記ウォームの軸方向に予圧を付与し、この予圧を、前記モータの駆動時に検出されるスラスト力の方向が一定方向に維持される大きさに設定したことを特徴とする。
本発明にあっては、ウォームに作用するスラスト力を検出し、このスラスト力に基づいて操舵力が推定される。すなわち、操舵軸の回転トルクと、モータ駆動時にウォームに作用するスラスト力とが比例関係となる点に着目し、ウォームに作用するスラスト力を検出することで、操舵軸の捩れや撓みを伴うことなく操舵力の推定を可能とするものである。この結果、設計および製造が困難な従来のトルクセンサを省略できるため、従来装置に比してステアリング剛性の向上と大幅なコストダウンを図ることができる。
以下、本発明の操舵力測定装置および操舵力測定方法を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
[全体構成]
図1は、実施例1の操舵力測定装置を適用した車両用操舵装置の構成を示すシステムブロック図である。
実施例1の車両用操舵装置は、舵角比可変機構1を備えている。舵角比可変機構1は、ハンドル2の操舵角の前輪(操向輪)3の転舵角に対する伝達比を可変するもので、ハンドル2に連結したコラムアッパ4と、前輪3に連結した転舵装置5を駆動するコラムロア6の経路の途中に設けられている。
この舵角比可変機構1は、モータ7を備え、このモータ7の回転数および回転方向を制御することにより、コラムアッパ4への入力を変速してコラムロア6に出力する。モータ7に供給される電流は、電子制御装置8により制御されている。
電子制御装置8は、ハンドル2の操舵角を測定する操舵角センサ9の出力値と、車速センサ21の出力値とから目標転舵角を演算し、転舵角センサ22により得られる実転舵角が目標転舵角となるようにモータ7をフィードバック制御する。
また、実施例1の車両用操舵装置は、ドライバの操舵力に応じて操舵補助力を出力するパワーステアリング機構として、転舵機構5に電動パワーステアリング(EPS)モータ23が設けられている。
電子制御装置8は、舵角比可変機構1のウォーム15(図3参照)の軸方向に作用するスラスト力を測定するスラスト力検出手段としての圧力測定装置(圧力測定手段)10の出力値と、モータ7の回転数、実電流値等の回転状態からドライバの操舵力を推定する(操舵力推定手段)。そして、推定した操舵力と車速センサ21の出力とから目標アシスト力を演算し、EPSモータ23を駆動制御する。
[舵角比可変機構]
図2は、実施例1の舵角比可変機構1の構成を示す図である。
舵角比可変機構1は、2つの遊星歯車機構11,12と、ウォームギア減速器13とを備えている。2つの遊星歯車機構11,12は、同一形状のシングルピニオン式遊星歯車機構であり、一方の遊星歯車機構11の太陽ギアにコラムアッパ4を接続し、他方の遊星歯車機構12の太陽ギアにコラムロア6を接続している。
ウォームギア減速器13は、互いに噛み合うウォームホイール14とウォーム15とから構成されている。ウォームホイール14は、遊星歯車機構12のリングギアと一体に連結され、ウォーム15は、モータ7のモータ出力軸に取り付けられている。遊星歯車機構11のリングギアは、舵角比可変機構1のケーシング17(図3)に固定されている。なお、ウォームホイール14からはウォーム15を回転不能であり、モータ7の停止時には、遊星歯車機構12のリングギアも停止するよう構成されている。
[圧力測定装置]
図3は、実施例1のウォームギア減速器13の要部拡大図であり、ウォーム15は、両端をアンギュラベアリング15a,15bで支持されている。2つのアンギュラベアリング15a,15bのうち、一方のアンギュラベアリング15aは舵角比可変機構1のケーシング17に固定され、他方のアンギュラベアリング15bは、ケーシング17と別体に形成された軸受け部材16に支持されている。
軸受け部材16は、ウォーム15の軸方向に2分割され、2つの軸受け部16a,16bの間には、圧力測定装置10が介装されている。この圧力測定装置10は、ウォーム15の軸方向に作用するスラスト力を測定するもので、圧電素子が用いられている。
軸受け部材16は、ケース締め込み用ねじ16cによりケーシング17へ組み付けられている。このケース締め込み用ねじ16cの締め込み具合をケーシング17への組み付け時に調整することで、ウォーム15に対しウォーム15の軸方向移動を抑制するための予圧を任意に調整することができる。軸受け部材16とケース締め込み用ねじ16cとにより、ウォーム15に対しウォーム15の軸方向移動を抑制する予圧を付与する予圧付与機構が構成される。
次に、作用を説明する。
[遊星歯車機構の静的な力の釣り合い]
舵角比可変機構1の遊星歯車機構における力の伝達について説明する。
図4のように太陽ギア21、遊星ギア22を支持するキャリア24、リングギア23を備えた一般的なシングルピニオン式遊星歯車機構では、図5に示すように、太陽ギア21、遊星ギア22、リングギア23について、それぞれ以下の式(1)〜(4)が成り立つ。
s=Fps×rs …(1)
c=Fsp×rs+Frp×(r+2rp) …(2)
p=Fsp×rp=Frp×rp …(3)
r=Fpr×(rs+2rp) …(4)
ただし、各変数の添え字は、それぞれsは太陽、cは遊星キャリア、pは遊星、rはリングを表し、各変数は、Tはトルク、Fは円周部で働く力、rは半径を表している。
式(1)〜(3)により、
c=Ts×(2rs+2rp)/rs …(5)
また、式(1),(3),(4)より、
r=Ts×(rs+2rp)/rs …(6)
となる。太陽ギア21からキャリア24までの速比をKsc、太陽ギア21からリングギア23までの速比をKsrとおくと、
sc=rs/(2rs+2rp
sr=rs/(rs+2rp
であり、式(5),(6)は、
c=Ts/Ksc …(5)'
c=Ts/Ksr …(6)'
となり、それぞれの部位における回転トルクは正比例の関係にある。
図2において、2つの遊星歯車機構11,12の速比をそれぞれKsc1,Ksr1,Ksc2,Ksr2とし、操舵力をTh、前輪3からの操舵反力トルクをTstrgとおくと、式(5)',(6)'より、
h=Tstrg×Ksc2/Ksc2 …(7)
r=T×Ksc1/Ksr2 …(8)
となり、遊星歯車機構のリングギアにかかるトルクから操舵力を求めることが可能であり、また操舵力はリングの回転トルクの影響を受けないことが解る。ただし、ここでは理想状態としてフリクション等の影響は無視している。
[ウォームギア減速器の静的な力の釣り合い]
次に、図6のようなウォームギア減速器13における静的な力の釣り合いについて説明する。図6において、r1はウォーム15のピッチ、r2はウォームホイール14のピッチである。
図7(a)において、ウォームギア減速器13の歯面に働く力をFと置き、ウォーム15の回転方向とウォームホイール14の回転方向との関係を式で表すと、下記の式(9)〜(11)のようになる。
t1=Tm×r1=F1sinγ+Fnμcosγ …(9)
a1=F1cosγ+Fnμsinγ …(10)
1=Fcosα …(11)
ここで、r1はウォーム15のピッチ円半径、Tmはモータ7のモータトルクである。
式(9)〜(11)より、
t1=Fn(cosαsinγ+μcosγ) …(12)
a1=Fn(cosαcosγ+μsinγ) …(13)
r1=Fsinα …(14)
となる。また、図4(b)に示すように、軸角90°のウォームギア減速器13において、歯面における作用反作用の法則から、下記の式(15)〜(17)が成り立つ。
t1=Fa2 …(15)
a1=Ft2 …(16)
r1=Fr2 …(17)
ここで、添え字のtは回転接線方向の力、aは回転軸方向の力、rは回転法線方向の力を示し、数字の1はウォーム15に働く力、2はウォームホイール14に働く力を示す。遊星歯車機構12のリングギアにウォームホイール14を取り付けた場合、その回転トルクはTであり、ウォームホイール14のピッチ円径をr2とすると、式(16)により、
a1=Ft2=Tr×r2 …(18)
となり、ウォーム15に作用するスラスト力Fa1とリングギアの回転トルクとが正比例することがわかる。ここで、式(18)により、ウォームギア減速器13の摩擦に因る損失の影響はなく、リングギアの回転トルクを直接測定可能であることがわかる。
[ウォームギア減速器の動的な力の釣り合い]
ウォームギア減速器13の動的な力の関係を考えた場合、遊星歯車機構やウォームギア減速器13の回転に伴う慣性力や粘性力の影響があるが、式(18)はリングギアおよびウォームホイール14のイナーシャをIr、粘性をDrとすると、
a1=Ft2=(Tr−Irθ"r−Drθ'r)×r …(18)'
となり、ウォーム15およびモータ7のイナーシャおよび粘性の影響は無い。
ここで、θ"rはウォーム15の回転加速度、θ'rはウォーム15の回転速度である。
式(18)'において、モータ7の回転を測定することでθ"r,θ'rを求めることができるので、操舵力推定アルゴリズムの中に遊星歯車機構のイナーシャおよび粘性のモデルを持ち、モータの7回転状態を勘案することで、より正確なドライバの操舵力を推定することが可能である。
[ウォームのスラスト力測定による操舵力推定作用]
実施例1では、舵角比可変機構1において遊星歯車機構12とモータ7とを連結するウォームギア減速器13のウォーム15に作用するスラスト力を測定するため、図3に示したような圧力測定装置10をウォーム15の一端を支持する軸受け部材16に配置した。この部分は、ウォーム15のスラスト力が直接作用している場所であるため、他の力の影響を受けずスラスト力Fa1を測定することができる。
よって、ウォーム15の軸受け部材16に作用するスラスト力Fa1から、ハンドル2に入力されたドライバの操舵力を推定することで、従来のようなトーションバーによるトルクセンサを省略でき、ステアリング剛性の向上と設計の容易化、コスト削減を図ることができる。
特に、EPSモータ23を用いてドライバの操舵力補助を行う車両用操舵装置では、ドライバの操舵トルクを検出するトルクセンサは必須の構成であるため、操舵軸(コラムアッパ4、コラムロア6)上にトーションバー等のトルクセンサを不要とすることは、設計の容易化、機構全体の軸方向寸法縮小化の点で効果が大きい。
[ウォームへの予圧付与作用]
ここで、ウォームギア減速器13のウォーム15は、上述のようにウォームホイール14からスラスト力を受けるため、ウォーム15が軸方向に動かないよう、軸受け部材16を軸方向に押さえ付ける必要がある。
このため、実施例1では、ウォーム15の組み付け時に、軸受け部材16に対しモータ駆動時にウォーム15が動かない程度の圧力Pa0を与えている。この予圧Pa0は、ウォームギア減速器13の回転時にウォーム15のスラスト移動を防ぐだけの大きさが必要であるため、操舵方向が変化してウォームホイール14が逆回転し、ウォーム15のスラスト力が負の値をとる場合も、軸受け部材16にかかる圧力は負にならない。
図8(a)において、スラスト力Fa1は操舵力Thが正の場合(例えば、右転舵)と負の場合(左転舵)とで符号が反転しているが、軸受け部材16に作用する圧力Paは、操舵力Thの符号が反転した場合でも予圧Pa0によって正の値をとることがわかる。
よって、この予圧Pa0が作用している軸受け部材16に圧力測定装置10を設置することで、両回転方向の回転トルクを一つのセンサで測定することが可能となる。また、圧電素子など、厚さの変化がほとんど無く、圧力の測定を行えるセンサを用いることで、ウォーム15の軸方向移動をほぼゼロに抑えることができるため、トルク測定に伴いハンドル剛性感が損なわれるのを防ぐことができる。
[組み付け時の予圧調整作用]
組み付け時にウォーム15にかける予圧Pa0が強すぎると、ウォーム15の回転を阻害するおそれがあるため、モータ7の実用トルク域においてウォーム15に作用するスラスト力を受けるのに十分で、かつウォーム15のフリクションを小さく抑えることのできる最適な強さに調整する必要がある。
そこで、実施例1では、図3に示したように、ウォーム15の軸受け部材16とケーシング17とを別体とし、組み付け時に軸受け部材16に設けたケース締め込み用ねじ16cを締め込むことで、軸受け部材16をケーシング17に押し付ける構造とし、組み付け時に予圧Pa0を調整可能とした。
このとき、圧力測定装置10は軸受け部材16に設けられているため、組み付け時にも圧力測定装置10の出力値を測定可能な構成としておくことで、ウォームギア減速器13をケーシング17に組み付ける際、圧力測定装置10の出力値を監視しながら軸受け部材16をケーシング17に締め込むことができ、ウォーム15に作用する予圧Pa0を最適な値に調整することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の操舵力測定装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) コラムアッパ4に対しウォーム15およびウォームホイール14からなるウォームギア減速器13を介してモータ7の回転トルクを入力する操舵系に用いられる操舵力測定装置であって、モータ7の駆動時、ウォーム15の軸方向に作用するスラスト力を検出するスラスト力検出手段(圧力測定装置10)と、検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する電子制御装置8と、を備える。よって、設計および製造が困難な従来のトルクセンサを省略できるため、従来装置に比してステアリング剛性の向上と大幅なコストダウンを図ることができる。
(2) ウォーム15を支持する軸受け部材16と、この軸受け部材16を支持するケーシング17とを別体に形成し、スラスト力検出手段は、軸受け部材16に設けた圧力測定装置10とする。よって、ウォーム15の軸受けと舵角比可変機構1の外殻とを結合する部分の圧力を測定することで、ウォーム15に作用するスラスト力を測定することができ、ウォームホイール14の回転力を測定することができる。
(3) ウォーム15に対しウォーム15の軸方向移動を抑制する予圧を付与する予圧付与機構(軸受け部材16およびケース締め込み用ねじ16c)を備える。すなわち、圧力測定装置10にあらかじめある程度の圧力が作用していることで、ウォーム15に作用するスラスト力の向きが反転した場合でも、基準となる圧力からの増減によってウォーム15に作用するスラスト力を測定することができる。
(4) 予圧付与機構は、ケーシング17に対する軸受け部材16の位置を調節するため、簡単な機構でもってウォーム15の軸方向に予圧を付与する予圧付与機構を構成することができる。
(5) 圧力測定装置10は、ウォームギア減速器13の操舵系への組み付け時、スラスト力を測定するため、圧力測定装置10の出力値を監視しながら組み付け作業を行うことで、ウォーム15の締め付け力を最適な値に調整することができ、ウォームギア減速器13のフリクションを抑え、組み付けを容易に行うことができる。
(6) スラスト力検出手段は、圧電素子とするため、圧力測定装置として一般的な間圧素子を用いることで、コストを削減し、ウォーム15の軸方向移動量を可能な限り最小限に抑えることができ、ステアリングの剛性感を高めることができる。
(7) 操舵力推定手段は、モータ7の回転状態と圧力測定装置10の出力値とに基づいて、操舵力を推定するため、モータ7の回転速度θr'や回転加速度θr"からウォームホイール14の加速トルクや粘性抵抗等を求めることにより、圧力測定装置10の出力値のみから操舵力を推定する場合と比較して、より正確に操舵力を推定することができる。
(8) 前輪3の転舵角に対するハンドル2の操舵角の比である舵角比を可変する舵角比可変機構1と、操舵軸に操舵補助力を付与するEPSモータ23と、を備え、モータ7は、舵角比可変機構1の舵角比可変モータとし、EPSモータ23は、推定された操舵力に応じて操舵補助力を付与する。よって、ステアリングの剛性感を損なうこと無く操舵力を推定し、EPSモータ23の出力トルクを制御することができる。
(他の実施例)
以上、本発明の操舵力測定装置および操舵力測定方法を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、舵角比可変機構とパワーステアリング機構とを備えた操舵系において、舵角比可変機構のモータと操舵軸との間に設けたウォームギアのスラスト力から操舵力を推定する例を示したが、舵角比可変機構を用いず、パワーステアリング機構のみを備えた操舵系の場合には、電動パワーステアリングモータと操舵軸との間に設けたウォームギアのスラスト力から操舵力を推定してもよい。
実施例1では、遊星歯車機構12においてハンドル2からの回転入力を太陽ギアに、コラムロア6への出力を遊星キャリアに、モータ7からの入力をリングギアに接続しているが、この組み合わせが異なる機構においても、モータ入力にウォームギア減速器を用いる限り同じ動作が可能である。
また、実施例1では、舵角比可変機構に遊星歯車機構を用いた例を示したが、遊星歯車機構に代えて、サンローラ、ピニオンローラを支持するキャリア、リングローラを備えた遊星ロー機構を用いた構成としてもよい。
舵角比可変機構1とEPSモータ23との組み合わせにおいて、図9(a)または図9(b)に示すように、舵角比可変機構1とEPSモータ23とを一体化させてもよい。このような構成とすることで、実施例1の構成に対し、機構サイズをより小さくできると共に、舵角比可変機構1とEPSモータ23との一体化により設計の容易化を図ることができる。
実施例1の操舵力測定装置を適用した車両用操舵装置の構成を示すシステムブロック図である。 実施例1の舵角比可変機構1の構成を示す図である。 実施例1のウォームギア減速器13の要部拡大図である。 遊星歯車機構の構成を示す図である。 遊星機構の静的な力の釣り合いを示す図である。 ウォームギア減速器の細部構成を示す図である。 ウォームギア減速器の静的な力の釣り合いを示す図である。 ウォームホイールの回転トルクと軸受け部材の圧力との関係を示す図である。 舵角比可変機構とパワーステアリング機構の構成例である。
符号の説明
1 舵角比可変機構
2 ハンドル
3 前輪
4 コラムアッパ
5 転舵装置
6 コラムロア
7 モータ
8 電子制御装置
9 操舵角センサ
10 圧力測定装置
11,12 遊星歯車機構
13 ウォームギア減速器
14 ウォームホイール
15 ウォーム
16 軸受け部材
16a,16b 軸受け部
16c ケース締め込み用ねじ
17 ケーシング
21 車速センサ
22 転舵角センサ
23 電動パワーステアリングモータ

Claims (7)

  1. 操舵軸に対しウォームおよびウォームホイールからなるウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系に用いられる操舵力測定装置であって、
    前記ウォームを支持する軸受け部材と、
    前記軸受け部材を支持するケーシングと、
    前記軸受け部材に設けられ、前記モータの駆動時、前記ウォームの軸方向に作用するスラスト力を検出するスラスト力検出手段と、
    前記ウォームの軸方向に予圧を付与する予圧付与機構と、
    検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する操舵力推定手段と、
    を備え
    前記予圧を、前記モータの駆動時、前記スラスト力検出手段により検出されるスラスト力の方向が一定方向に維持される大きさに設定したことを特徴とする操舵力測定装置。
  2. 請求項1に記載の操舵力測定装置において、
    前記予圧付与機構は、前記ケーシングに対する前記軸受け部材の位置を調節することを特徴とする操舵力測定装置。
  3. 請求項2に記載の操舵力測定装置において、
    前記スラスト力検出手段は、前記ウォームギアの操舵系への組み付け時、前記スラスト力を測定することを特徴とする操舵力測定装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の操舵力測定装置において、
    前記スラスト力検出手段は、圧電素子とすることを特徴とする操舵力測定装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の操舵力測定装置において、
    前記操舵力推定手段は、前記モータの回転状態と前記スラスト力検出手段の出力値とに基づいて、前記操舵力を推定することを特徴とする操舵力測定装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の操舵力測定装置において、
    操向輪の転舵角に対するハンドルの操舵角の比である舵角比を可変する舵角比可変機構と、
    前記操舵軸に操舵補助力を付与するパワーステアリング機構と、
    を備え、
    前記モータは、前記舵角比可変機構の舵角比可変モータとし、
    前記パワーステアリング機構は、推定された操舵力に応じて前記操舵補助力を付与することを特徴とする操舵力測定装置。
  7. 操舵軸に対しウォームおよびウォームホイールからなるウォームギアを介してモータの回転トルクを入力する操舵系において、
    前記モータの駆動時、前記ウォームの軸方向に作用するスラスト力を検出し、検出されたスラスト力に基づいてドライバの操舵力を推定する際、
    前記ウォームの軸方向に予圧を付与し、この予圧を、前記モータの駆動時に検出されるスラスト力の方向が一定方向に維持される大きさに設定したことを特徴とする操舵力測定方法。
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