JP4966918B2 - ネットワーク設計装置、ネットワーク設計方法およびネットワーク設計システム - Google Patents

ネットワーク設計装置、ネットワーク設計方法およびネットワーク設計システム Download PDF

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Description

本発明は、ネットワーク設計装置、ネットワーク設計方法およびネットワーク設計システムに関する。
複数のノードとそのノードを接続する複数のリンクとを備えたデータネットワークにおいて、既存のパスに加えて、新規パスをデータネットワークに追加する要求が発生した場合、ネットワーク設計者は、パスの経路をどのように設定するか、また、設備配置位置およびその設備増設量をどのように設計するかを、考慮しながら決定する必要がある。これらのパス経路、設備配置位置、設備増設量の決定は、従来、ネットワーク設計者の経験や勘による判断に基づいている。従って、設計スキルを持つネットワーク設計者の存在が必要となるとともに、ネットワーク設計者ごとにその設計基準が異なる可能性がある。これらの問題を解決するため、所定の設計アルゴリズムに基づいた計算によるネットワーク設計ツールの実現が望ましい。
新規パスをデータネットワークに追加する要求が発生した状況において、新たに要求されるパスの要求帯域に対して、最短距離となる経路にその要求帯域を満たす空き帯域が充分にない場合は、新規パスをその経路に設定できない。この場合、その最短経路上に新規パスが収容可能な帯域を確保するための設備増設を行い、この新規パスを収容するネットワーク設計方法と、最短経路ではないが新規パスの要求帯域を満たす空き帯域を備える迂回経路にルーティングしてこの新規パスを収容するネットワーク設計方法と、がある。
図17は、前記2つのネットワーク設計方法を説明するための図である。ここで、図17(a)に示すように、ノードA,B,C,Dを有するデータネットワークにおいて、ノードA,D,C間に10Gのパスが設定済みとする。このデータネットワークのノードA,D間に、さらに10Gの新規パスを設定しようとすると、ノードA,D間はすでに収容できる最大帯域の10Gまで使用されているため、このままでは、ノードA,D間に新規パスを収容することはできない(図17(b))。この場合、図17(c)に示すように、最短経路を優先して、ノードA,D間に10G帯域分の設備増設を行う方法(最短経路優先の設計方法)と、図17(d)に示すように、増設設備を最小にすることを優先して、ノードA,B,C,Dという経路に迂回して新規パスを設計する方法(増設設備最小優先の設計方法)との2つの方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
最短経路優先の設計方法によれば、あるノード間に1本でも新規パスの需要が存在すればそのノード間にパスを設定するため、一般に初期設定時には収容効率が低くなることが多い。ただし、他のパスに設備が増設されるにつれ、既存のリンクの空き帯域が有効に利用されるため、収容効率が向上する。また、増設設備最小優先の設計方法によれば、新規パスの設定時に設備増設量が最小になるが、長期的には経路の長いパスが多く存在し、無駄の多いネットワークとなることが予想される。
蟹江 剛一,外2名,「マルチレイヤフォトニックネットワークにおける準動的設計」,信学技報,社団法人電子情報通信学会,2006年8月,PN2006−18,p.45−50
しかしながら、最短経路優先の設計方法にするか、あるいは増設設備最小優先の設計方法にするかついて、これまでのネットワークの設計においては、明確な設計基準が設けられていなかった。また、従来は、新規に要求されるパスの要求帯域の大きさのみを判断対象として、最短経路優先の設計方法にするか、あるいは増設設備最小優先の設計方法にするかについての判断が行われていた。そのため、実際に新規に要求されるパスが設定される設定開始時期における既存パスのネットワーク情報を考慮したネットワーク設計が行われていなかった。また、新規パスの設定開始時期までの時間が短く設備増設が間に合わない場合や、新規パスの設定期間が短いため、そのパスの設定期間終了後に、増設した設備が利用されず利用効率が低下する場合等を考慮していないものであった。
さらに、これまでのネットワーク設計においては、ネットワーク設計の際に増設設備の設備コストの計算を行う機能が含まれていなかった。よって、新規に要求されるパスをデータネットワークに追加する際に、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かの設計方針を判断するための設計基準において、設備コストの低減させることを考慮する具体的な方式が示されていなかった。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、新規に要求されるパスを設計する際に、最短経路優先の設計方法にするか、あるいは増設設備最小優先の設計方法にするか、を判断するための設計基準を設ける。そして、現在から所定の予測期間に新たなパスが設定されることによる増設設備の設備コストを低減させることができる、ネットワーク設計装置、ネットワーク設計方法およびネットワーク設計システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載のネットワーク設計装置は、複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワーク上に、新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行うネットワーク設計装置であって、前記新規に要求されるパスの始点ノードの識別情報および終点ノードの識別情報と、前記新規に要求されるパスの要求帯域とが含まれ、さらに前記新規に要求されるパスの、設定開始時期および設定期間の少なくとも一方を含んだ新規パス要求情報を受信する入出力部と、(1)前記データネットワークの各ノードと各リンクの接続関係を示すトポロジ情報と、(2)前記データネットワークの各ノードと接続するリンクごとに、当該リンクの最大帯域、および当該リンクの最大帯域から当該リンクを経由する各パスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、(3)前記各ノード間に確立されたパスごとに、当該パスを収容するリンクを示した経路情報、当該パスの設定帯域、および当該パスの設定開始時期を含んだ既存パス情報と、を含むネットワーク情報が記憶されるネットワーク情報記憶部と、前記新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとし、前記パラメータそれぞれについて、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が閾値以上であるときは、最短経路優先の設計方法を用いたパス設計方法を用い、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が前記閾値より小さいときは、増設設備最小優先の設計方法を用いたパス設計方法を用いる、と判断するための前記閾値が記憶される閾値記憶部と、前記パラメータそれぞれについて、前記閾値を用いて判断された設計方法に基づき、前記新規に要求されるパスのパス設計を行うアルゴリズムが記憶されるアルゴリズム記憶部と、前記新規に要求されるパスを設計する際に、増設設備が必要となるときの設備コストを示す設備コスト情報が記憶される設備コスト情報記憶部と、前記新規に要求されるパスを設計するとき、現在から所定の予測期間に要求されると予測される1つ以上の予測パスの前記新規パス要求情報を示す予測パス情報を取得し、前記取得した予測パス情報に示される前記予測パスそれぞれの前記設備コストを、前記設備コスト情報を参照して前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに、その閾値を用いて判断した前記パス設計方法でパス設計を行ったものとして計算し、前記閾値のうち、前記取得した予測パスそれぞれの前記設備コストの合計値である総設備予測コストの値が、前記予測期間の終了時において最小となる前記パラメータに関する前記閾値を選択するアルゴリズム決定部と、前記入出力部が取得した前記新規パス要求情報に示される前記新規に要求されるパスについて、前記アルゴリズム決定部により選択された前記閾値を用いて、前記パス設計方法を判断する設計方法判断部と、前記設計方法判断部により判断された前記パス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記新規パス要求情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記新規に要求されるパスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算する計算部と、を備える構成とした。
請求項7に記載のネットワーク設計方法は、複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワーク上に、新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行うネットワーク設計装置を用いたネットワーク設計方法であって、前記ネットワーク設計装置は、前記新規に要求されるパスの始点ノードの識別情報および終点ノードの識別情報と、前記新規に要求されるパスの要求帯域とが含まれ、さらに前記新規に要求されるパスの、設定開始時期および設定期間の少なくとも一方を含んだ新規パス要求情報を受信する入出力部と、(1)前記データネットワークの各ノードと各リンクの接続関係を示すトポロジ情報と、(2)前記データネットワークの各ノードと接続するリンクごとに、当該リンクの最大帯域、および当該リンクの最大帯域から当該リンクを経由する各パスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、(3)前記各ノード間に確立されたパスごとに、当該パスを収容するリンクを示した経路情報、当該パスの設定帯域、および当該パスの設定開始時期を含んだ既存パス情報と、を含むネットワーク情報が記憶されるネットワーク情報記憶部と、前記新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとし、前記パラメータそれぞれについて、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が閾値以上であるときは、最短経路優先の設計方法を用いたパス設計方法を用い、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が前記閾値より小さいときは、増設設備最小優先の設計方法を用いたパス設計方法を用いる、と判断するための前記閾値が記憶される閾値記憶部と、前記パラメータそれぞれについて、前記閾値を用いて判断された設計方法に基づき、前記新規に要求されるパスのパス設計を行うアルゴリズムが記憶されるアルゴリズム記憶部と、前記新規に要求されるパスを設計する際に、増設設備が必要となるときの設備コストを示す設備コスト情報が記憶される設備コスト情報記憶部と、を備え、前記新規に要求されるパスを設計するとき、現在から所定の予測期間に要求されると予測される1つ以上の予測パスの前記新規パス要求情報を示す予測パス情報を取得し、前記取得した予測パス情報に示される前記予測パスそれぞれの前記設備コストを、前記設備コスト情報を参照して前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに、その閾値を用いて判断した前記パス設計方法でパス設計を行ったものとして計算し、前記閾値のうち、前記取得した予測パスそれぞれの前記設備コストの合計値である総設備予測コストの値が、前記予測期間の終了時において最小となる前記パラメータに関する前記閾値を選択し、前記入出力部が取得した前記新規パス要求情報に示される前記新規に要求されるパスについて、前記アルゴリズム決定部により選択された前記閾値を用いて、前記パス設計方法を判断し、前記設計方法判断部により判断された前記パス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記新規パス要求情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記新規に要求されるパスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算するネットワーク設計方法とした。
請求項8に記載のネットワーク設計システムは、複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワークと、前記データネットワークおよびネットワーク運用者端末に通信回線を介して接続され、前記データネットワーク上に新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行う請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のネットワーク設計装置と、を含むネットワーク設計システムとした。
このようにすることで、本発明に係るネットワーク設計装置、ネットワーク設計方法およびネットワーク設計システムは、新規に要求されるパスのネットワーク設計において、新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開示時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとして、現在から所定の予測期間に要求されると予測される予測パスの予測パス情報を用いることで、そのパラメータに設定される最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かを判断する閾値のうち、所定の予測期間の終了時においてパス設計を行ったものとして計算される総設備予測コストが最小となる閾値を事前に選択することができる。そして、この選択した閾値に基づいて、新規に要求されるパスについて、最短経路優先の設計方法にするか、あるいは増設設備最小優先の設計方法にするかを判断することで、新規に要求されるパスの設定において設備増設をする際に、設備コストを低減させることが可能となるネットワーク設計を行うことができる。
請求項2に記載のネットワーク設計装置は、請求項1に記載のネットワーク設計装置において、前記計算部により計算された前記設備配置位置および前記設備増設量に基づき、前記設備コスト情報記憶部に記憶された前記設備コスト情報を用いて、前記新規に要求されるパスの設備コストを計算する設備コスト計算部をさらに備える構成とした。
このような構成によれば、ネットワーク設計装置は、新規に要求されるパスを設計する際に必要となる設備コストを計算することが可能となる。
請求項3に記載のネットワーク設計装置は、請求項2に記載のネットワーク設計装置において、前記設備コスト計算部がそれまでに計算した前記新規に要求されるパスごとの設備コストの合計値である総設備コストを記憶する総設備コスト記憶部と、前記設備コスト計算部が新たに計算した前記新規に要求されるパスの設備コストと、前記総設備コスト記憶部に記憶された前記総設備コストとを合計し、前記総設備コストを更新する総設備コスト計算部と、をさらに備える構成とした。
このような構成によれば、1つ以上の新規パス要求情報に対してネットワーク設計をする際に、必要となる設備コストの合計値である総設備コストを計算することが可能となる。
また、請求項4に記載のネットワーク設計装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のネットワーク設計装置において、前記アルゴリズム決定部は、前記予測パス情報を取得するとき、前記予測期間を示すネットワーク設計期間情報の入力を受け付け、現在から、前記ネットワーク設計期間情報に示される前記予測期間の間に要求されると予測される1つ以上の前記予測パスの前記新規パス要求情報を示す前記予測パス情報を取得し、前記予測パスそれぞれの前記設備コストを、前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに計算するとき、前記予測パスの前記パラメータに関する前記閾値ごとに、そのパラメータの閾値を用いて、前記予測パス情報に示される前記予測パスについて、前記最短経路優先の設計方法か、あるいは前記増設設備最小優先の設計方法かを判断し、前記判断されたパス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記予測パス情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記予測パスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算し、前記パラメータに関する前記閾値ごとに、前記計算された前記設備配置位置および前記設備増設量に基づき、前記設備コスト情報記憶部に記憶された前記設備コスト情報を用いて、前記予測パスそれぞれの前記設備コストを計算する構成とした。
このような構成によれば、アルゴリズム決定部が、ネットワーク設計期間情報を受信し、現在からの所定の予測期間に要求されると予測される予測パスの予測パス情報を取得することで、パラメータに設定される閾値ごとに、予測パスそれぞれの設備コストを計算し、予測期間の終了時における総設備コストが最小となる閾値を選択することができる。
また、請求項5に記載のネットワーク設計装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のネットワーク設計装置において、前記設備コスト情報は、(1)設備本体の単価を示す設備本体コスト情報と、(2)単位設備量あたりの設備設定に必要な人件費を示す設備設定コスト情報と、(3)設備の維持に必要な単位設備量あたりのコストを示す設備維持コスト情報と、を含む構成とした。
このような構成によれば、設備本体の単価のみならず、その設備を設置するのに必要な人件費、あるいは、設備維持に必要な税金なども考慮に入れた設備コストの計算が可能となる。
また、請求項6に記載のネットワーク設計装置は、複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワーク上に、新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行うネットワーク設計装置であって、前記新規に要求されるパスの始点ノードの識別情報および終点ノードの識別情報と、前記新規に要求されるパスの要求帯域とが含まれ、さらに前記新規に要求されるパスの、設定開始時期および設定期間の少なくとも一方を含んだ新規パス要求情報を受信する入出力部と、前記入出力部が受信した1つ以上の前記新規パス要求情報を記憶する新規パス要求情報記憶部と、(1)前記データネットワークの各ノードと各リンクの接続関係を示すトポロジ情報と、(2)前記データネットワークの各ノードと接続するリンクごとに、当該リンクの最大帯域、および当該リンクの最大帯域から当該リンクを経由する各パスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、(3)前記各ノード間に確立されたパスごとに、当該パスを収容するリンクを示した経路情報、当該パスの設定帯域、および当該パスの設定開始時期を含んだ既存パス情報と、を含むネットワーク情報が記憶されるネットワーク情報記憶部と、前記新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとし、前記パラメータそれぞれについて、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が閾値以上であるときは、最短経路優先の設計方法を用いたパス設計方法を用い、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が前記閾値より小さいときは、増設設備最小優先の設計方法を用いたパス設計方法を用いる、と判断するための前記閾値が記憶される閾値記憶部と、前記パラメータそれぞれについて、前記閾値を用いて判断された設計方法に基づき、前記新規に要求されるパスのパス設計を行うアルゴリズムが記憶されるアルゴリズム記憶部と、前記新規に要求されるパスを設計する際に、増設設備が必要となるときの設備コストを示す設備コスト情報が記憶される設備コスト情報記憶部と、前記新規に要求されるパスを設計するとき、前記ネットワーク設計を開始した時刻である基準時刻から、前記新規に要求されるパスを設計する現在までの時刻である設計済期間に、パス設計を終えたパスの1つ以上の設計済パスの前記新規パス要求情報を示す設計済パス情報を前記新規パス要求情報記憶部から取得し、前記取得した設計済パス情報に示される前記設計済パスそれぞれの前記設備コストを、前記設備コスト情報を参照して前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに、その閾値を用いて判断した前記パス設計方法でパス設計を行ったものとして計算し、前記閾値のうち、前記取得した設計済パスそれぞれの前記設備コストの合計値である総設備設計済コストの値が、前記設計済期間の終了時において最小となる前記パラメータに関する前記閾値を選択するアルゴリズム決定部と、前記入出力部が取得した前記新規パス要求情報に示される前記新規に要求されるパスについて、前記アルゴリズム決定部により選択された前記閾値を用いて、前記パス設計方法を判断する設計方法判断部と、前記設計方法判断部により判断された前記パス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記新規パス要求情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記新規に要求されるパスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算する計算部と、を備える構成とした。
このような構成によれば、ネットワーク設計装置は、実際に発生した新規要求パス情報を用いて、ネットワーク設計を開始した時刻である基準時刻から、新規に要求されるパスを設計する現在までの時刻における総設備設計済コストを最小にする設計方法を判断するための閾値を決定することができる。そして、その閾値を用いて、各新規に要求されるパスを設計する時点において、設備コストを低減させることができるネットワーク設計を行うことが可能となる。
本発明によれば、データネットワークに新たなパスを設計する際に、最短経路優先の設計方法にするか、あるいは増設設備最小優先の設計方法にするか、を判断するための設計基準を設けることができる。そして、新たなパスが設定されることによる増設設備の設備コストを低減させることができるネットワーク設計を行うことが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るネットワーク設計システムの構成を例示した図である。図1に示すように、本実施形態に係るネットワーク設計システム1は、複数のノード40および各ノード40を接続する複数のリンク50からなるデータネットワーク30と、ネットワーク情報管理サーバ20と、ネットワーク設計装置10と、ネットワーク運用者端末90と、第1の通信路70と、第2の通信路80とを備える。
データネットワーク30は、複数のノード40とそのノード40と接続する複数のリンク50を備え、任意のノード40間にパス60を設定できるものである。ここで、ノード40は、例えばSDH(Synchronous Digital Hierarchy)スイッチやMPLS(Multi-Protocol Label Switching)ルータであり、パス60は、SDHパスやMPLSパスである。本実施形態では、SDHパスとして説明する。なお、このデータネットワーク30の各ノード40は、第1の通信路70を介してネットワーク情報管理サーバ20と接続されている。
ネットワーク情報管理サーバ20は、データネットワーク30に関するネットワーク情報を管理する。このネットワーク情報管理サーバ20が管理するネットワーク情報とは、データネットワーク30上の各ノード40と各リンク50の接続関係を示すトポロジ情報と、各リンク50の最大帯域および各リンク50の最大帯域から各リンク50を経由するパスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、パスの経路や設定帯域、設定開始時期等を示す既存パス情報とを有してなる。なお、ネットワーク情報のデータ構成の一例については後記する(図4、図5参照)。また、ネットワーク情報管理サーバ20は、ネットワーク設計装置10からの要求を受けて、このネットワーク情報をネットワーク設計装置10へ送信する。
ネットワーク運用者端末90は、ネットワーク設計装置10と、例えばLAN(Local Area Network)等の第2の通信路80を介して接続され、ネットワーク設計装置10に各種指示を行う。また、新規に要求するパスについての情報である新規パス要求情報や、新規に要求されると予測されるパスである予測パスについての予測パス情報をネットワーク設計装置10に送信する。なお、新規パス要求情報のデータ構成の一例については後記する(図3参照)。
次に、ネットワーク設計装置10について説明する。ネットワーク設計装置10は、ネットワーク情報管理サーバ20とネットワーク運用者端末90とに、第2の通信路80を介して接続される。図2は、本実施形態に係るネットワーク設計装置の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、ネットワーク設計装置10は、制御部100と、入出力部120と、一時記憶部130と、記憶部140とを備える。
入出力部120は、ネットワーク運用者端末90(図1参照)との間でデータの入出力をしたり、ネットワーク情報管理サーバ20(図1参照)からネットワーク情報を取得したりする。また入出力部120は、情報を送受信するためのハードウェアであるネットワーク運用者端末向けインタフェースとネットワーク情報管理サーバ向けインタフェースとを含んで構成される。
制御部100は、ネットワーク設計装置10全体の制御を司り、新規パス要求情報取得部101と、ネットワーク情報取得部102と、設計方法判断部103と、計算部104と、残余帯域更新部105と、計算結果情報報告部106と、設備コスト情報取得部107と、設備コスト計算部108と、総設備コスト計算部109と、アルゴリズム決定部110と、アルゴリズム決定情報報告部111とを備える。なお、この制御部100は、例えばネットワーク設計装置10の記憶部140に格納されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が一時記憶部130であるRAM(Random Access Memory)に展開し実行することで実現される。
新規パス要求情報取得部101は、ネットワーク運用者端末90(図1参照)からネットワーク運用者により要求される新たなパスの要求である新規パス要求情報200(図3参照)を取得し、記憶部140内の後記する新規パス要求情報記憶部141に格納する。図3(a)は、本実施形態に係る新規パス要求情報のデータ構造を示す図である。図3(a)に示すように、新規パス要求情報200は、新規に要求されるパスの新規パスIDと、始点ノードの識別情報と、終点ノードの識別情報と、要求帯域201とが含まれ、さらにこの新規に要求されるパスの設定開始時期202と、設定期間203との少なくとも一方をデータ項目として含む。また、具体的なデータ構造の一例を、図3(b)に示す。例えば、新規パスID「1」の新規パス要求情報200は、新規に要求されるパスの始点ノードが「ノードA」であり、終点ノードが「ノードE」で、パスの要求帯域201が「2488Mbps」であり、パスの設定開始時期202が「2008年4月」、設定期間203が「4月」である。また、この新規パス要求情報取得部101(図2参照)は、入出力部120を介してネットワーク運用者端末90から新規パス要求情報200を取得し、新規パス要求情報記憶部141に格納するとき、その新規パス要求情報200を取得した時期を示す情報も併せて記憶する。
図2に戻り、ネットワーク情報取得部102は、図1のネットワーク情報管理サーバ20からデータネットワーク30に関する情報であるネットワーク情報300(図4参照)を、入出力部120を介して取得し、記憶部140の中のネットワーク情報記憶部142に格納する。
図4は、本実施形態に係るネットワーク情報のデータ構造を示す図である。ネットワーク情報300は、図1のデータネットワーク30を構成するノード40とリンク50、そしてそのノード40間に設定されたパス60に関する情報であり、図4に示すように、トポロジ情報310と、リンク情報320と、既存パス情報330とが含まれる。
トポロジ情報310は、データネットワーク30内の各ノード40と各リンク50との接続関係を示す情報である。具体的には、このトポロジ情報310は、あるノード40と他のノード40とが隣接し、直接リンク50で接続されている関係にあるか否かの情報を示す。例えば、図1のデータネットワーク30においては、ノードAは、ノードBおよびノードFと直接リンク50を介して接続されているが、ノードC、ノードD、およびノードEとは隣接しておらず、直接リンク50で接続されている関係ではない。トポロジ情報310は、このような各ノード40と各リンク50との接続関係を示している。
次に、リンク情報320について説明する。図4に示すように、リンク情報320は、各リンク50(図1参照)ごとに設定された最大帯域321と、残余帯域322とをデータ項目として含む。ここで、残余帯域322とは、各リンク50の最大帯域321からそのリンク50を経由する各パス60の設定帯域の合計値を差し引いた帯域のことをいう。
次に、既存パス情報330は、図4に示すように、パスIDと、パスの経路情報と、パスの設定帯域と、パスの開始時期とが含まれ、パスの終了時期が既に設定されている場合には、終了時期もデータ項目として含むものである。
図5は、既存パス情報の具体的なデータ構成を説明するための図である。図5(a)に示すように、ノードA〜ノードIが3(行)×3(列)の格子状に配置され、それぞれリンク50で接続されている場合として説明する。図5(b)は、既存パス情報の具体的なデータ構成の一例を示す図である。図5(b)に示すように、既存パス情報330は、例えば、パスID「1」についてみると、「ノードG→ノードD→ノードA」の経路のパスであり、パスの設定帯域が「2488Mbps」であり、パスの開始時期が「2007年4月」であり、終了時期が「2008年8月」である。
図2に戻り、設計方法判断部103は、図3の新規パス要求情報200により、新規に要求される1つ以上のパスのうちの1つを選択する。そして、設計方法判断部103は、
要求帯域、設定開始時期および設定期間の少なくともいずれか1つをパラメータとし、後記するアルゴリズム決定部110により選択されたこのパラメータの閾値に基づいて、パスの設計方法として、最短経路優先の設計方法を採用するか、あるいは、増設設備最小優先の設計方法を採用するかを判断する。
計算部104は、設計方法判断部103で判断された最短経路優先の設計方法か、あるいは、増設設備最小優先の設計方法かの判断と、後記するアルゴリズム記憶部144に記憶されたアルゴリズムとに基づき、新規パス要求情報200とネットワーク情報300とを用いて、新規に要求されるパスの経路の計算を行う。経路の計算は、例えば、ダイクストラ(Dijkstra)法を用いて行うことができる。
また、計算部104は、新規に要求されたパスごとに、決定した経路に基づいてこのパスを収容するとき、どのノード間に設備増設するかを示す設備配置位置と、その増設する設備増設量とを計算し、新規パスの経路情報とともに、一時記憶部130に記憶する。続いて計算部104は、新規に要求されるパスについて、設計方法を判断していないパスがあるか否かについて判断する。そして、計算部104は、すべての新規パス要求情報200の処理を終え、最終的に設計された新規に要求されたパスごとの経路情報と、設備配置位置と、設備増設量とを計算結果情報400(詳細は後記する図6参照。)として記憶部140内の計算結果情報記憶部145に記憶する。
残余帯域更新部105は、記憶部140内のネットワーク情報記憶部142に記憶したネットワーク情報300(図4参照)を参照し、パスの終了時期が経過した既存パスを切断し、切断したパスにより利用されていた各リンクの残余帯域322を更新する。また、残余帯域更新部105は、計算部104によって計算され、一時記憶部130に記憶された新規に要求されるパスの経路、設備配置位置、および設備増設量とネットワーク情報300(図4参照)とに基づいて、リンク情報320の各リンクの残余帯域322を更新する。
計算結果情報報告部106は、記憶部140内の計算結果情報記憶部145に記憶されている計算結果情報400(後記する図6参照)を、入出力部120を介して、ネットワーク運用者端末90(図1参照)に送信する。
図6は、本実施形態に係る計算結果情報のデータ構造を示す図である。計算結果情報400は、図6に示すように、新規パス設定情報410と設備増設情報420とを含んで構成される。新規パス設定情報410は、新規パス要求情報200として取得した情報に加えて、計算部104で計算された新規パスの経路情報を含んで構成されるデータ情報である。また、設備増設情報420は、計算部104により計算された新規パスの経路を収容するための設備配置位置と設備増設量とで構成される。
設備コスト情報取得部107は、ネットワーク運用者端末90からネットワーク運用者により設定される設備コスト情報を取得し、記憶部140内の設備コスト情報記憶部146に格納する。
この設備コスト情報は、設備本体の単価を示す設備本体コスト情報と、単位設備量あたりの設備設定に必要な人件費等のコストを示す設備設定コスト情報と、税金等の設備維持に必要な単位設備量あたりコストを示す設備維持コスト情報とを含んで構成される。
なお、この設備コスト情報は、ネットワーク設計装置10がネットワーク設計を開始する前にユーザが設定することにより取得してもよいし、各新規に要求されるパスが発生する時刻ごとにユーザが設定することで取得してもよい。
設備コスト計算部108は、計算部104により計算された新規に要求されるパスの設備配置位置および設備増設量に基づき、記憶部140内の設備コスト情報記憶部146に記憶された設備コスト情報を用いて、新規に要求されるパスの設備コストを計算する。
具体的には、設備本体コスト情報として、設備1個あたりの設備本体コスト(本体価格)が例えば「a」と記憶され、設備設定コスト情報として、設備1個あたりの設備設定コスト(人件費等)が「b」と記憶され、設備維持コスト情報として、設備1個、単位1時刻あたりの設備維持コスト(税金等)が「c」と記憶されているとする。すると、設備コスト計算部108は、設備をn個増設したときに必要な設備購入コスト(設備本体コスト+設備設定コスト)を、n×(a+b)として計算する。さらに、設備コスト計算部108は、1時刻経過するごとに、設備維持コストとしてn×cを追加して計算する。
総設備コスト計算部109は、設備コスト計算部108が計算した新規に要求されるパスの設備コストと、記憶部140内の総設備コスト記憶部147(図2参照)に記憶された総設備コストとを合計し、この総設備コスト記憶部147内の総設備コストを更新する。
図7は、本実施形態に係る総設備コスト計算部が計算する総設備コストを説明するための図である。
例えば、ネットワーク運用者により、設備コスト情報として、設備本体コストが設備1個あたり「1」、設備設定コストが設備1個あたり「0.2」、設備維持コストが設備1個、単位1時刻あたり「0.1」と設定されたとする。また、時刻t=0の時に設備を3個、時刻t=1の時に設備を2個、時刻t=2の時に設備を4個、増設すると仮定する。
すると、時刻0から2までの総設備コストは、まず、時刻t=0における設備コストとして、
3(1+0.2)=3.6
と計算される。ここで、3(1+0.2)は、設備購入コストである。
そして、総設備コスト計算部109は、総設備コスト記憶部147に「3.6」を記憶する。次に、時刻t=1における総設備コストとして、
3.6 + {2(1+0.2)+3×0.1}=6.3
と計算される。ここで、3×0.1は、設備維持コストであり、「3」は、時刻t=1以前に増設した設備数を示す。
そして、総設備コスト計算部109は、総設備コスト記憶部147内の総設備コストの値を「6.3」に更新する。次に、時刻t=2における総設備コストとして、
6.3 + {4(1+0.2)+5×0.1}=11.6
と、計算される。ここで、5×0.1は、設備維持コストであり、「5」は、時刻t=2以前に増設した設備数を示す。
そして、総設備コスト計算部109は、総設備コスト記憶部147内の総設備コストの値を「11.6」に更新する。ここで、図7はt=0からt=2までの総設備コストの計算の内訳を示している。
このように、総設備コスト計算部109は、新規に要求されるパスの設備コストと、総設備コスト記憶部147に記憶された総設備コストとを合計し、総設備コストを更新する処理を行う。
図2に戻り、アルゴリズム決定部110は、新規に要求されるパスを設計するとき、ネットワーク設計を行う現在から所定の予測期間に要求されると予測される1つ以上の予測パスの新規パス要求情報200(図3参照)を示す予測パス情報を、ネットワーク運用者端末90から取得する。この予測パス情報のデータ構成は、新規パス要求情報200と同様であるが、実際に要求される新規パスではなく、ネットワーク運用者により将来要求されると予測されるパスを示す情報である。そして、アルゴリズム決定部110は、この予測パス情報に示される予測パスそれぞれの設備コストを、記憶部140内の設備コスト情報記憶部146に記憶された設備コスト情報を用いて、後記する閾値記憶部143に記憶されたパラメータの閾値ごとに計算し、計算したパラメータの閾値のうち、予測パスそれぞれの設備コストの合計値である総設備コスト(総設備予測コスト)の値が、予測期間の終了時において最小となる閾値を選択する。
アルゴリズム決定情報報告部111は、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かの判断を、アルゴリズム決定部110が選択した閾値に基づき行うことを、入出力部120を介して、ネットワーク運用者端末90に送信する。
次に、一時記憶部130は、RAM等の一次記憶装置からなり、新規パス要求情報取得部101が取得した新規パス要求情報200(図3参照)や、新規パス要求情報200ごとに計算された計算結果を一時的に記憶する。また、一時記憶部130は、アルゴリズム決定部110が取得した予測パス情報や、予測パス情報ごとに計算された計算結果を一時的に記憶する。
記憶部140は、新規パス要求情報記憶部141と、ネットワーク情報記憶部142と、閾値記憶部143と、アルゴリズム記憶部144と、計算結果情報記憶部145と、設備コスト情報記憶部146と、総設備コスト記憶部147とを備える記憶手段であり、ハードディスク等で構成される。
新規パス要求情報記憶部141には、新規パス要求情報取得部101がネットワーク運用者端末90(図1参照)から入出力部120を介して取得した新規パス要求情報200(図3参照)が記憶される。
ネットワーク情報記憶部142には、ネットワーク情報取得部102が、ネットワーク情報管理サーバ20(図1参照)から入出力部120を介して取得したネットワーク情報300(図4参照)が記憶される。
また、閾値記憶部143には、要求帯域、設定開始時期、および設定期間の少なくともいずれか1つをパラメータとしたときの、パスの設計方法を判断するために用いるパラメータの値の閾値が記憶される。
図8は、閾値記憶部に記憶されるパラメータごとに設定される閾値の一例を示す。
図8に示す例においては、要求帯域は、10GHz、20GHz、…、∞と設定される。設定開始時期は、実際に新規パスの要求がされた時から設定開始時期までの期間を示すものであり、1月、2月、…、∞と設定される。また、設定期間は、パスの設定を行う期間であり、1月、2月、…、∞と設定される。なお、この閾値記憶部143に記憶される閾値は、予め閾値記憶部143に記憶されていてもよいし、新規に要求されるパスを処理するごとに、ネットワーク運用者端末90から取得することとしてもよい。
ここで、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かを判断するため、設計方法判断部103は、要求帯域、設定開始時期、設定期間のいずれか、またはそれらの組み合わせをパラメータとすることができる。そして、設計方針判断部103は、これらのパラメータの値に関する閾値を、例えば要求帯域について閾値x、設定開始時期について閾値y、設定期間について閾値zとしたとき、次のように判断する。
要求帯域をパラメータとする判断においては、要求帯域が増設設備の帯域に比べて小さいときは、設備増設すると空き帯域が増え、設備の利用効率が悪くなる。よって、要求帯域が比較的小さいときは、最短経路優先による設計方法ではなく、増設設備最小優先の設計方法をとった方がよい。従って、要求帯域が閾値xより小さいとき(要求帯域<x)は、増設設備最小優先の設計方法を行うと判断し、要求帯域が閾値x以上のとき(要求帯域≧x)は、最短経路優先の設計方法を行うと判断する。
設定開始時期をパラメータとする判断においては、設定開始時期までの時間が短い場合には、設備増設が間に合わないことがある。よって、新規パスの要求がされた時期からパスの設定開始時期までの時間が短いときは、最短経路優先による設計方法ではなく、増設設備最小優先の設計方法をとった方がよい。従って、パスの設定開始時期までの時間が閾値yより短いとき(パスの設定開始時期までの時間<y)は、増設設備最小優先の設計方法を行うと判断し、パスの設定開始時期までの時間が閾値y以上のとき(パスの設定開始時期までの時間≧y)は、最短経路優先の設計方法を行うと判断する。
設定期間をパラメータとする判断においては、設定期間が短いと、設備を増設してもそのパスの設定期間終了後、設備が利用されない可能性があり、設備の利用効率が悪くなる。よって、設定期間が比較的短いときは、最短経路優先による設計方法ではなく、増設設備最小優先の設計を行った方がよい。従って、設定期間が閾値zより短いとき(設定期間<z)は、増設設備最小優先の設計方法を行うと判断し、設定期間が閾値z以上の場合(設定期間≧z)は、最短経路優先の設計方法を行うと判断する。
設計方法判断部103においては、この閾値記憶部143に記憶された閾値を用いて、要求帯域、設定開始時期、および設定期間の少なくともいずれか1つをパラメータとし、最短経路優先の設計方法か、あるいは、増設設備最小優先の設計方法かを判断する。
例えば、パラメータとして設定期間が設定された場合には、設計方針判断部103は、閾値記憶部143から、設定期間に関する閾値である、1月、2月、…、∞のすべての値を取得し、新規パス要求情報200(図3参照)に示される設定期間203と比較する。ここで、例えば設計方針判断部103は、1つの新規パス要求情報200の設定期間203が「3月」である場合についてみると、閾値が1月、2月、3月の場合の場合は、設定期間203が閾値以上なので、最短経路優先の設計方法を行うと判断する。一方、閾値が4月、5月…、∞の場合は、設定期間203の「3月」の方が閾値より短いので増設設備最小優先の設計方法と判断する。
また、設計方法判断部103は、設備コストを最小にすることを優先にして、新規に要求されるパスを設計する場合に、アルゴリズム決定部110が選択した閾値に基づき、最短経路優先の設計方法か、増設設備最小優先の設計方法かを判断する。このようにすることにより、新規に要求されるパスを設計するときに、設備コストが最小となる設計基準を設けることができる。
図2に戻り、アルゴリズム記憶部144には、要求帯域、設定開始時期、および設定期間の少なくともいずれか1つをパラメータとし、設計方法判断部103により判断された、最短経路優先の設計方法か、増設設備最小優先の設計方法かの設計方針に基づき、新規パス要求情報200とネットワーク情報300とを用いて、新規に要求されるパスの経路と、その経路にパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算するアルゴリズムが記憶される。パスの経路の計算においては、例えば、ダイクストラ(Dijkstra)法に基づくアルゴリズムが記憶される。
計算結果情報記憶部145には、計算部104において計算された計算結果情報400(図6参照)である新規パス設定情報410と設備増設情報420とが記憶される。
設備コスト情報記憶部146には、ネットワーク運用者端末90から入出力部120を介して、設備コスト情報取得部107が取得した設備コスト情報が記憶される。
総設備コスト記憶部147には、設備コスト計算部108が計算した新規に要求される各パスの設備コストを、総設備コスト計算部109が合計した結果である総設備コストが記憶される。
なお、本実施形態においては、ネットワーク設計装置10とネットワーク情報管理サーバ20とを分けた構成として説明しているが、それぞれの機能を1つの装置で行うことも可能である。
次に、本実施形態に係るネットワーク設計システム1の動作手順を図9を用いて説明する。図9は、本実施形態に係るネットワーク設計システムの処理の流れを示す図である。この図9に示すネットワーク設計システムの処理は、以下に説明するステップS901〜S904までの、パス設計方法を判断するための閾値を決定する処理と、ステップS911〜S914までの実際にネットワーク設計を行う処理との大きく分けて2つの処理を行う。
まず、新規に要求されるパスについて、ネットワーク設計システム1が行う閾値を決定する処理について説明する。
ネットワーク設計装置10は、入出力部120のネットワーク運用者端末向けインタフェースにより、ネットワーク運用者端末90からネットワーク設計期間情報及び予測パス情報を受信する(ステップS901)。ここでネットワーク設計期間情報は、現在から所定の予測期間をネットワーク運用者が設定する情報である。また、予測パス情報は、この予測期間の間に、新規に要求されると予測されるパスの新規パス要求情報200(図3参照)をネットワーク運用者が予測して設定した情報である。
次に、ネットワーク設計装置10は、ネットワーク情報管理サーバ向けインタフェースにより、ネットワーク情報管理サーバ20ヘ初期ネットワーク情報を要求する(ステップS902)。
そして、ネットワーク設計装置10は、ネットワーク情報管理サーバ向けインタフェースにより、初期ネットワーク情報の要求に対する応答として、ネットワーク情報管理サーバ20から初期ネットワーク情報を受信する(ステップS903)。
この初期ネットワーク情報とは、これから設計を開始する現時点でのネットワーク情報300(図4参照)であり、図4に示すように、トポロジ情報310、リンク情報320および既存パス情報330とを含んで構成される。
次に、ネットワーク設計装置10のアルゴリズム決定部110(図2参照)は、受信した初期ネットワーク情報、ネットワーク設計期間情報及び予測パス情報に基づき、予測パスの総設備コスト(総設備予測コスト)を最小にするパス設計方法を判断するための閾値を選択する。そして、アルゴリズム決定情報報告部111は、パス設計方法の判断をアルゴリズム決定部110が選択したその閾値に基づき行うこと示すアルゴリズム決定情報を、ネットワーク運用者端末90へ送信する(ステップS904)。
そしてこれ以降のステップでは、実際に各新規パス要求情報に対してネットワーク設計装置10がネットワーク設計を行う処理となる。
まず、ネットワーク設計装置10は、入出力部120のネットワーク運用者端末向けインタフェースより、ネットワーク運用者端末90から新規パス要求情報200を受信する(ステップS911)。
次に、ネットワーク設計装置10は、入出力部120のネットワーク情報管理サーバ向けインタフェースにより、ネットワーク情報管理サーバ20ヘネットワーク情報要求メッセージを送信する(ステップS912)。
そして、ネットワーク設計装置10は、入出力部120のネットワーク情報管理サーバ向けインタフェースにより、ネットワーク情報要求メッセージに対する応答として、ネットワーク情報300(図4参照)を受信する(ステップS913)。このネットワーク情報300は、ネットワーク情報管理サーバ20がネットワーク情報要求メッセージを受信した時点での、トポロジ情報310、リンク情報320および既存パス情報330である。
次に、ネットワーク設計装置10は、受信したネットワーク情報300と、新規パス要求情報200とを用いて、アルゴリズム決定部110により選択された閾値に基づき、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かの判断を行う。そして、新規に要求されるパスの経路と、その経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算する。さらに設計を開始してからその新規パス要求情報を処理した時点までの総設備コストを求める。そして、ネットワーク設計装置10は、新規パス設定情報410と設備増設情報420と、総設備コストを示す情報である総設備コスト情報を、ネットワーク運用者端末向けインタフェースにより、ネットワーク運用者端末90へ送信する(ステップS914)。
(閾値決定処理)
次にネットワーク設計装置10のアルゴリズム決定部110が行う閾値決定の具体的な動作手順について、図10のフローチャートを用いて説明する(適宜図2参照)。図10は、本実施形態に係るネットワーク設計装置のアルゴリズム決定部が行う閾値決定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、アルゴリズム決定部110が、予測パスを設定する現在からの所定の予測期間を示すネットワーク設計期間情報を取得する。そして、アルゴリズム決定部110は、この予測期間の間に新規に要求されると予測されるパスである1つ以上の予測パスの予測パス情報を取得する(ステップS1001)。
この予測パス情報のデータ構成は、図3に示す新規パス要求情報200と同様である。従って、予測パス情報は、新規に要求されると予測される1つ以上のパスの新規パスIDと、始点ノードの識別情報と、終点ノードの識別情報と、要求帯域201が含まれ、さらにこの新規に要求されるパスの設定開始時期202と、設定期間203との少なくとも一方をデータ項目として含めるものである。
次に、アルゴリズム決定部110は、アルゴリズム記憶部144に記憶された要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとして設定する(ステップS1002)。なお、ネットワーク運用者により、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうちの少なくともいずれか1つがパラメータとして、予めネットワーク設計装置10に設定されていてもよい。
続いて、アルゴリズム決定部110は、ステップS1001で取得した予測パス情報の1つを選択する(ステップS1003)。また、アルゴリズム決定部110は、ステップS1002で設定したパラメータに関するすべての閾値を、閾値記憶部143(図2参照)から抽出する(ステップS1004)。そして、アルゴリズム決定部110は、抽出したすべての閾値について、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かの設計方針を判断する(ステップS1005)。
そして、アルゴリズム決定部110は、判断された設計方法と、アルゴリズム記憶部144に記憶されたアルゴリズムとに基づいて、取得した予測パス情報とネットワーク情報とを用いて、予測パスの経路と、その経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを、設定されたパラメータに関するすべての閾値について計算する(ステップS1006)。
次に、アルゴリズム決定部110は、設定されたパラメータに関するすべての閾値ごとに、計算した設備配置位置と設備増設量とに基づき、設備コスト情報記憶部146(図2参照)に記憶された設備コスト情報を用いて、新規に要求されると予測されるパスの設備コストを計算する(ステップS1007)。
続いて、アルゴリズム決定部110は、計算した予測パスの設備コストと、総設備コスト記憶部147に記憶された総設備コストとを合計し、総設備コストを更新する(ステップS1008)。
そして、アルゴリズム決定部110は、予測期間内のすべての予測パス情報を判断したか否かを判断する(ステップS1009)。ここで、まだ判断していない予測パス情報があれば(ステップS1009→No)、ステップS1003へ戻り処理を続ける。一方、すべての予測パス情報の判断が終わっていれば(ステップS1009→Yes)、ステップS1010へ進む。
ステップS1010において、アルゴリズム決定部110は、閾値ごとに計算された総設備コストを比較し、予測期間の終了時において、その総設備コストが最小となる閾値を選択する(ステップS1010)。
ここで、図11は、設定した各閾値に対する総コストを比較するための図である。図11は、ネットワーク運用者が設定する現在からの所定の予測期間において、閾値ごとに総コストを計算し比較した図である。なお、この図11の例においては、パラメータを設定期間とし、閾値=1月,2月,…,∞と設定し(図11においては、1月,4月,9月,15月,∞のみを表示)、予測期間が「1月」増加するごとにパスが10%ずつ増加するものとして計算した。また、図11は、閾値を「1月」つまり、予測パスの設定期間がすべて1月以上となり、アルゴリズム決定部110の判断において、すべて最短経路優先の設計方法と判断される場合の総設備コストと、閾値を「1」以上に設定した場合の総コストを比較したものである。
例えば、予測期間が「15月」のとき、図11に示される閾値「1月」「4月」「9月」「15月」「∞」とを比べて、最も低い総コストとなる閾値は「9月」であり、予測期間が「20月」のとき、最も低い総コストとなる閾値は「4月」であることがわかる。
このようにすることで、ネットワーク設計装置10は、設定された予測期間におけるすべての閾値について、総設備コストを計算し、その閾値の中で、最も総設備コストを低減することができる閾値を、アルゴリズム決定部110が選択することができる。
(ネットワーク設計処理)
次に、ネットワーク設計装置10の具体的なネットワーク設計の動作手順について図12のフローチャートを用いて説明する(適宜図2参照)。図12は、本実施形態に係るネットワーク設計装置のネットワーク設計処理の流れを示すフローチャートである。この図12のネットワーク設計処理において、ネットワーク設計装置10は、図10のステップS1010において、アルゴリズム決定部110が選択した閾値を用いて、ネットワーク設計を行う。
まず、ネットワーク設計装置10の残余帯域更新部105は、ネットワーク情報記憶部142に記憶されたネットワーク情報300(図4参照)を参照し、パスの終了時期が経過した既存パスを切断し、切断したパスにより利用されていた各リンクの残余帯域322を更新する(ステップS1201)。
続いて、設計方法判断部103が、新規パス要求情報記憶部141に記憶されている1つ以上の新規パス要求情報200(図3参照)を取得し、その中から1つの新規パス要求情報200を選択する(ステップS1202)。
次に、設計方法判断部103は、図10のステップS1010において、アルゴリズム決定部110により選択された閾値を用いて、新規に要求されるパスについて、最短経路優先の設計方法か、あるいは、増設設備最小優先の設計方法かを判断する(ステップS1203)。ここで、パラメータの値が、閾値以上の場合は、最短経路優先の設計方法とし、閾値より小さい場合は、増設設備最小優先の設計方法として、新規に要求されるパスの設計方法を決定する。
そして、設計方法判断部103が判断した設計方法と、アルゴリズム記憶部144に記憶されたアルゴリズムとに基づいて、計算部104は、新規パス要求情報200とネットワーク情報300とを用いて、新規に要求されるパスの経路と、その経路上にパスを収容するために必要な設備配置位置および設備増設量とを計算する(ステップS1204)。そして、計算部104は、その計算結果を一時記憶部130に記憶する。
次に、設備コスト計算部108は、設備コスト情報記憶部146に記憶された設備コスト情報に基づいて、新規に要求されるパスの設備コストを計算する(ステップS1205)。なお、ここで設備コスト情報記憶部146に記憶される設備コスト情報は、予め、ネットワーク運用者端末90から、設備コスト情報取得部107が、取得しておいたものでもよいし、新規要求パス情報200とともに、設備コスト情報取得部107が設備コスト情報を取得するものとしてもよい。
続いて、総設備コスト計算部109は、新規パス要求情報200の1つについて設備コスト計算部108が計算した設備コストと、総設備コスト記憶部147に記憶された総設備コストとを合計し、総設備コストを更新する(ステップS1206)。
次に、ステップS1207において、計算部104は、新規に要求されるパスについて、設計方法を判断していないパスがあるか否かについて判断する(ステップS1207)。そして、設計方法を判断していない新規に要求されるパスがある場合には(ステップS1207→Yes)、残余帯域更新部105は、計算部104によって計算され、一時記憶部130に記憶された新規に要求されるパスの経路、設備配置位置、および設備増設量とネットワーク情報300(図4参照)とに基づいて、リンク情報320の各リンクの残余帯域322を更新する(ステップS1208)。続いてステップS1202に戻り、設計方法判断部103は、再び新規パス要求情報200の中から未処理の新規パス要求情報200の1つを選択し、同様の処理を行う。
そして、ステップS1207において、設計方法を判断していない新規に要求されるパスがなくなった場合には(ステップS1207→No)、計算部104は、すべての新規に要求されるパスの処理を終えたとして、最終的に計算された計算結果情報400(図6参照)を計算結果情報記憶部145に記憶する。
このようにすることで、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かを判断し、新規に要求されるパスの経路情報と、設備配置位置と、設備増設量とを計算することができる。さらに、新規に要求されるパスの設定開始時期や設定期間といった経時的要素を含む情報を用いてネットワーク設計を行うことができる。また、アルゴリズム決定部110により決定された、予測期間における総設備コストが最小となる閾値を用いて、設計方法を判断することで、設備コストを削減するネットワーク設計を行うことが可能となる。
さらに、ネットワーク設計装置10は、新規に要求されるパスを設計する際に必要となる設備コストと、1つ以上の新規パス要求情報における総設備コストを計算することができる。
(ネットワーク設計システムの変形例)
次に、本実施形態に係るネットワーク設計システムの変形例について図13を用いて説明する。図13は、本実施形態におけるネットワーク設計システム1の変形例の動作手順を示す図である。図9に示したネットワーク設計システム1の動作手順においては、ネットワーク設計装置10が、現在から所定の予測期間における総設備コストを計算し、総設備コストが最小となる閾値を事前に選択しておく処理を行った。一方、本変形例においては、ネットワーク設計を開始した時刻である基準時刻から実際にパスの設定の設計を行う現在までの時刻を設計済期間としてパス設計を行う。つまり、過去のある基準時刻から現在の時刻までの間に、実際に受信した新規パス要求情報200(図3参照)を基に、その基準時刻から現在の時刻までに設計したパスの総設備コスト(総設備設計済コスト)が最小となる閾値を選択してパスの設計を行う。
その結果、図9に示したネットワーク設計においては、予測期間に処理する1つ以上の新規パス要求情報について、アルゴリズム決定部110が選択した1つの固定された閾値に基づき、設計方法を判断するものであるが、本変形例においては、個々のパスの設計を行う時刻ごとに、ネットワーク設計装置10が閾値を計算する。従って、新規に要求されるパスの設計処理を行うごとに異なる閾値を採用するものである。以下、具体的な処理について説明する。
まず、ネットワーク運用者端末90からネットワーク設計装置10に対して、1つ以上の新規パス要求情報200(図3参照)が送信される(ステップS1301)。そして、ネットワーク設計装置10は、図2の新規パス要求情報取得部111が入出力部120を介して新規パス要求情報200を取得し、新規パス要求情報記憶部141(図2参照)に記憶する。
次に、ネットワーク設計装置10は、図2のネットワーク情報取得部112が入出力部120を介して、ネットワーク情報管理サーバ20へネットワーク情報300(図4参照)を要求する(ステップS1302)。
続いて、ネットワーク情報管理サーバ20は、このネットワーク情報300の要求に対する応答として、ネットワーク情報管理サーバ20が管理するネットワーク情報300をネットワーク設計装置10に送信する(ステップS1303)。ネットワーク設計装置10では、図2のネットワーク情報取得部112が入出力部120を介してネットワーク情報300を取得し、記憶部140内のネットワーク情報記憶部142(図2参照)に記憶する。
そして、ネットワーク設計装置10は、アルゴリズム決定部110が、新規に要求されるパスを処理するごとに閾値を選択し、その選択した閾値に基づいて、パス設計方法を判断した上で、ネットワーク設計を行う(詳細は後記する図14参照)。
続いて、図2の計算結果情報報告部116が、ネットワーク設計装置10によって設計された新規に要求されるパスについての、図6に示す新規パス設定情報410、設備増設情報420、および総設備コスト計算部109が計算した総設備コスト情報を入出力部120を介して、ネットワーク運用者端末90に送信する(ステップS1304)。
(閾値決定処理)
次に、ネットワーク設計装置10の変形例の閾値決定の動作手順について、図14のフローチャートを用いて説明する(適宜図2参照)。図14は、本実施形態に係るネットワーク設計装置のアルゴリズム決定部が行う変形例の閾値決定処理の流れを示すフローチャートである。なお、閾値決定処理以外のネットワーク設計処理は、図12のおける処理と同様であるため、説明を省略する。
まず、アルゴリズム決定部110が、ネットワーク設計を開始した時刻である基準時刻から、新規に要求されるパスを設計する現在の時刻までを設計済期間とし、この設計済期間にネットワーク運用者端末90から受信し、パス設計を終えた1つ以上のパスの新規パス要求情報を、設計済パス情報として、新規パス要求情報記憶部141から取得する(ステップS1401)。なお、ここでパス設計を終えたとは、ネットワーク設計装置10の計算部104(図2参照)の処理が終わり、新規に要求されたパスの経路情報と、設備配置位置と、設備増設量が計算され、その情報が一時記憶部130に記憶されたことをいう。
次に、アルゴリズム決定部110は、アルゴリズム記憶部144に記憶された要求帯域、設定開始時期、および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとして設定する(ステップS1402)。
続いて、アルゴリズム決定部110は、ステップS1401で取得した設計済パス情報の1つを選択する(ステップS1403)。また、アルゴリズム決定部110は、ステップS1402で設定したパラメータに関するすべての閾値を、閾値記憶部143(図2参照)から抽出する(ステップS1404)。そして、アルゴリズム決定部110は、抽出したすべての閾値について、最短経路優先の設計方法か、あるいは増設設備最小優先の設計方法かを判断する(ステップS1405)。
そして、判断された設計方法と、アルゴリズム記憶部144に記憶されたアルゴリズムとに基づいて、アルゴリズム決定部110は、設計済パス情報とネットワーク情報とを用いて、パスの経路と、その経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを、すべての閾値について計算する(ステップS1406)。
次に、アルゴリズム決定部110は、設定されたパラメータに関するすべての閾値ごとに、計算した設備配置位置と設備増設量とに基づき、設備コスト情報記憶部146に記憶された設備コスト情報を用いて、設計済パス情報に示される設計済パスについての設備コストを計算する(ステップS1407)。
続いて、アルゴリズム決定部110は、計算した設備コストと、総設備コスト記憶部147に記憶された総設備コストとを合計し、総設備コスト記憶部147の総設備コスト(総設備設計済コスト)を更新する(ステップS1408)。
そして、アルゴリズム決定部110は、取得したすべての設計済パス情報を判断したか否かを判断する(ステップS1409)。ここで、まだ判断していない設計済パス情報があれば(ステップS1409→No)、ステップS1403へ戻り処理を続ける。一方、すべての設計済パス情報の判断が終わっていれば(ステップS1409→Yes)、ステップS1410へ進む。
ステップS1410において、アルゴリズム決定部110は、閾値ごとに計算された総設備コストを比較し、総設備コストが実際に新規に要求されるパスの設計を行う時である現在の時刻において、最小となる閾値を選択する(ステップS1410)。
従って、本変形例においては、ネットワーク設計装置10が、個々のパスの設計を行う時刻ごとに、基準時刻からパス設計を行う現在の時刻までの間の総設備コストを計算し、閾値を選択する。よって、新規に要求されるパスの設計処理を行うごとに異なる閾値を採用するものである。
図15は、本実施形態に係るネットワーク設計装置の変形例において、新規に要求されるパスを処理する各時刻において総設備コストが最小となる閾値を示す図である。
図15においては、パラメータを図11と同様に設定期間とし、設計済期間(基準時刻からパス設計を行う現在の時刻まで)をt=1,2,…,40と設定し、各設計済期間ごとに総設備コストが最小となる閾値をアルゴリズム決定部110が計算した結果を示している。図15に示すように、本変形例においては、ネットワーク設計装置10は、実際に新規パスの設計を行う時刻ごとに異なる閾値を選択する。この閾値の判断において、設計済期間が短い程、閾値は高めに設定される。つまり、設計方法の判断において、増設設備最小優先の設計方法と判断される場合が多いこと示す。また、設計済期間が長い程、閾値は低めに設定される。つまり、設計方法の判断において、最短経路優先の設計方法と判断される場合が多いことを示している。
また、図16は、本実施形態に係るネットワーク設計装置の変形例において、新規に要求されるパスを設計する各時刻ごとに、総設備コストが最小となる閾値を設計した場合と、本実施形態における予測期間において閾値を固定した場合の総設備コストを比較するための図である。
図16に示すように、閾値を固定してネットワーク設計を行うよりも、本変形例において閾値を各時刻において変動させて計算した方が、設計済期間(基準時刻からパス設計を行う現在の時刻まで)がより長くなる場合において、総設備コストを低減することができるネットワーク設計を行えることを示している。
このように、基準時刻から実際に新規に要求されるパスの設計を行う現在の時刻までを設計済期間とし、その間に実際に入力された新規パス要求情報を設計済パス情報として用いることで、総設備コストが最小となるパラメータに関する閾値を選択することができる。そして、ネットワーク設計装置10は、各新規に要求されるパスを設計する時点ごとに閾値を選択し、その閾値に基づいて設計方法を判断することで、設備コストを低減させるネットワーク設計を行うことが可能となる。
本実施形態に係るネットワーク設計システムの一例を示す図である。 本実施形態に係るネットワーク設計装置の構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る新規パス要求情報のデータ構造を示す図である。 本実施形態に係るネットワーク情報のデータ構造を示す図である。 本実施形態に係る既存パス情報を説明するための図である。 本実施形態に係る計算結果情報のデータ構造を示す図である。 本実施形態に係る総設備コストの計算を説明するための図である。 本実施形態に係る閾値記憶部に記憶されたパラメータに関する閾値の例を示す図である。 本実施形態に係るネットワーク設計システムの処理の流れを示す図である。 本実施形態に係るネットワーク設計装置のアルゴリズム決定部が行う閾値決定の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係るネットワーク設計装置が設定した閾値ごとの総コストを比較するための図である。 本実施形態に係るネットワーク設計装置のネットワーク設計処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係るネットワーク設計システムの変形例の処理の流れを示す図である。 本実施形態に係るネットワーク設計装置の変形例において、アルゴリズム決定部が行う閾値決定の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係るネットワーク設計装置の変形例において、設計済期間ごとに総設備コストが最小となる閾値を抽出した図である。 本実施形態に係るネットワーク設計装置の変形例において、新規に要求されるパスを設計する各時刻ごとに、総設備コストが最小となる閾値を設定した場合と、閾値を固定した場合とを比較するための図である。 最短経路優先の設計方法と、増設設備最小優先の設計方法とを説明するための図である。
符号の説明
1 ネットワーク設計システム
10 ネットワーク設計装置
20 ネットワーク情報管理サーバ
30 データネットワーク
40 ノード
50 リンク
60 パス
70 第1の通信路
80 第2の通信路
90 ネットワーク運用者端末
100 制御部
101 新規パス要求情報取得部
102 ネットワーク情報取得部
103 設計方法判断部
104 計算部
105 残余帯域更新部
106 計算結果情報報告部
107 設備コスト情報取得部
108 設備コスト計算部
109 総設備コスト計算部
110 アルゴリズム決定部
111 アルゴリズム決定情報報告部
120 入出力部
130 一時記憶部
140 記憶部
141 新規パス要求情報記憶部
142 ネットワーク情報記憶部
143 閾値記憶部
144 アルゴリズム記憶部
145 計算結果情報記憶部
146 設備コスト情報記憶部
147 総設備コスト記憶部
200 新規パス要求情報
300 ネットワーク情報
400 計算結果情報

Claims (8)

  1. 複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワーク上に、新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行うネットワーク設計装置であって、
    前記新規に要求されるパスの始点ノードの識別情報および終点ノードの識別情報と、前記新規に要求されるパスの要求帯域とが含まれ、さらに前記新規に要求されるパスの、設定開始時期および設定期間の少なくとも一方を含んだ新規パス要求情報を受信する入出力部と、
    (1)前記データネットワークの各ノードと各リンクの接続関係を示すトポロジ情報と、(2)前記データネットワークの各ノードと接続するリンクごとに、当該リンクの最大帯域、および当該リンクの最大帯域から当該リンクを経由する各パスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、(3)前記各ノード間に確立されたパスごとに、当該パスを収容するリンクを示した経路情報、当該パスの設定帯域、および当該パスの設定開始時期を含んだ既存パス情報と、を含むネットワーク情報が記憶されるネットワーク情報記憶部と、
    前記新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとし、前記パラメータそれぞれについて、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が閾値以上であるときは、最短経路優先の設計方法を用いたパス設計方法を用い、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が前記閾値より小さいときは、増設設備最小優先の設計方法を用いたパス設計方法を用いる、と判断するための前記閾値が記憶される閾値記憶部と、
    前記パラメータそれぞれについて、前記閾値を用いて判断された設計方法に基づき、前記新規に要求されるパスのパス設計を行うアルゴリズムが記憶されるアルゴリズム記憶部と、
    前記新規に要求されるパスを設計する際に、増設設備が必要となるときの設備コストを示す設備コスト情報が記憶される設備コスト情報記憶部と、
    前記新規に要求されるパスを設計するとき、現在から所定の予測期間に要求されると予測される1つ以上の予測パスの前記新規パス要求情報を示す予測パス情報を取得し、前記取得した予測パス情報に示される前記予測パスそれぞれの前記設備コストを、前記設備コスト情報を参照して前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに、その閾値を用いて判断した前記パス設計方法でパス設計を行ったものとして計算し、前記閾値のうち、前記取得した予測パスそれぞれの前記設備コストの合計値である総設備予測コストの値が、前記予測期間の終了時において最小となる前記パラメータに関する前記閾値を選択するアルゴリズム決定部と、
    前記入出力部が取得した前記新規パス要求情報に示される前記新規に要求されるパスについて、前記アルゴリズム決定部により選択された前記閾値を用いて、前記パス設計方法を判断する設計方法判断部と、
    前記設計方法判断部により判断された前記パス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記新規パス要求情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記新規に要求されるパスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算する計算部と、
    を備えることを特徴とするネットワーク設計装置。
  2. 前記計算部により計算された前記設備配置位置および前記設備増設量に基づき、前記設備コスト情報記憶部に記憶された前記設備コスト情報を用いて、前記新規に要求されるパスの設備コストを計算する設備コスト計算部
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク設計装置。
  3. 前記設備コスト計算部がそれまでに計算した前記新規に要求されるパスごとの設備コストの合計値である総設備コストを記憶する総設備コスト記憶部と、
    前記設備コスト計算部が新たに計算した前記新規に要求されるパスの設備コストと、前記総設備コスト記憶部に記憶された前記総設備コストとを合計し、前記総設備コストを更新する総設備コスト計算部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のネットワーク設計装置。
  4. 前記アルゴリズム決定部は、
    前記予測パス情報を取得するとき、
    前記予測期間を示すネットワーク設計期間情報の入力を受け付け、
    現在から、前記ネットワーク設計期間情報に示される前記予測期間の間に要求されると予測される1つ以上の前記予測パスの前記新規パス要求情報を示す前記予測パス情報を取得し、
    前記予測パスそれぞれの前記設備コストを、前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに計算するとき、
    前記予測パスの前記パラメータに関する前記閾値ごとに、そのパラメータの閾値を用いて、前記予測パス情報に示される前記予測パスについて、前記最短経路優先の設計方法か、あるいは前記増設設備最小優先の設計方法かを判断し、
    前記判断されたパス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記予測パス情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記予測パスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算し、
    前記パラメータに関する前記閾値ごとに、前記計算された前記設備配置位置および前記設備増設量に基づき、前記設備コスト情報記憶部に記憶された前記設備コスト情報を用いて、前記予測パスそれぞれの前記設備コストを計算すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のネットワーク設計装置。
  5. 前記設備コスト情報は、
    (1)設備本体の単価を示す設備本体コスト情報と、(2)単位設備量あたりの設備設定に必要な人件費を示す設備設定コスト情報と、(3)設備の維持に必要な単位設備量あたりのコストを示す設備維持コスト情報と、を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のネットワーク設計装置。
  6. 複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワーク上に、新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行うネットワーク設計装置であって、
    前記新規に要求されるパスの始点ノードの識別情報および終点ノードの識別情報と、前記新規に要求されるパスの要求帯域とが含まれ、さらに前記新規に要求されるパスの、設定開始時期および設定期間の少なくとも一方を含んだ新規パス要求情報を受信する入出力部と、
    前記入出力部が受信した1つ以上の前記新規パス要求情報を記憶する新規パス要求情報記憶部と、
    (1)前記データネットワークの各ノードと各リンクの接続関係を示すトポロジ情報と、(2)前記データネットワークの各ノードと接続するリンクごとに、当該リンクの最大帯域、および当該リンクの最大帯域から当該リンクを経由する各パスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、(3)前記各ノード間に確立されたパスごとに、当該パスを収容するリンクを示した経路情報、当該パスの設定帯域、および当該パスの設定開始時期を含んだ既存パス情報と、を含むネットワーク情報が記憶されるネットワーク情報記憶部と、
    前記新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとし、前記パラメータそれぞれについて、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が閾値以上であるときは、最短経路優先の設計方法を用いたパス設計方法を用い、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が前記閾値より小さいときは、増設設備最小優先の設計方法を用いたパス設計方法を用いる、と判断するための前記閾値が記憶される閾値記憶部と、
    前記パラメータそれぞれについて、前記閾値を用いて判断された設計方法に基づき、前記新規に要求されるパスのパス設計を行うアルゴリズムが記憶されるアルゴリズム記憶部と、
    前記新規に要求されるパスを設計する際に、増設設備が必要となるときの設備コストを示す設備コスト情報が記憶される設備コスト情報記憶部と、
    前記新規に要求されるパスを設計するとき、前記ネットワーク設計を開始した時刻である基準時刻から、前記新規に要求されるパスを設計する現在までの時刻である設計済期間に、パス設計を終えたパスの1つ以上の設計済パスの前記新規パス要求情報を示す設計済パス情報を前記新規パス要求情報記憶部から取得し、前記取得した設計済パス情報に示される前記設計済パスそれぞれの前記設備コストを、前記設備コスト情報を参照して前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに、その閾値を用いて判断した前記パス設計方法でパス設計を行ったものとして計算し、前記閾値のうち、前記取得した設計済パスそれぞれの前記設備コストの合計値である総設備設計済コストの値が、前記設計済期間の終了時において最小となる前記パラメータに関する前記閾値を選択するアルゴリズム決定部と、
    前記入出力部が取得した前記新規パス要求情報に示される前記新規に要求されるパスについて、前記アルゴリズム決定部により選択された前記閾値を用いて、前記パス設計方法を判断する設計方法判断部と、
    前記設計方法判断部により判断された前記パス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記新規パス要求情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記新規に要求されるパスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算する計算部と、
    を備えることを特徴とするネットワーク設計装置。
  7. 複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワーク上に、新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行うネットワーク設計装置を用いたネットワーク設計方法であって、
    前記ネットワーク設計装置は、
    前記新規に要求されるパスの始点ノードの識別情報および終点ノードの識別情報と、前記新規に要求されるパスの要求帯域とが含まれ、さらに前記新規に要求されるパスの、設定開始時期および設定期間の少なくとも一方を含んだ新規パス要求情報を受信する入出力部と、
    (1)前記データネットワークの各ノードと各リンクの接続関係を示すトポロジ情報と、(2)前記データネットワークの各ノードと接続するリンクごとに、当該リンクの最大帯域、および当該リンクの最大帯域から当該リンクを経由する各パスの設定帯域の合計値を差し引いた残余帯域を示すリンク情報と、(3)前記各ノード間に確立されたパスごとに、当該パスを収容するリンクを示した経路情報、当該パスの設定帯域、および当該パスの設定開始時期を含んだ既存パス情報と、を含むネットワーク情報が記憶されるネットワーク情報記憶部と、
    前記新規に要求されるパスの、要求帯域、設定開始時期および設定期間のうち少なくともいずれか1つをパラメータとし、前記パラメータそれぞれについて、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が閾値以上であるときは、最短経路優先の設計方法を用いたパス設計方法を用い、前記新規に要求されるパスの前記パラメータの値が前記閾値より小さいときは、増設設備最小優先の設計方法を用いたパス設計方法を用いる、と判断するための前記閾値が記憶される閾値記憶部と、
    前記パラメータそれぞれについて、前記閾値を用いて判断された設計方法に基づき、前記新規に要求されるパスのパス設計を行うアルゴリズムが記憶されるアルゴリズム記憶部と、
    前記新規に要求されるパスを設計する際に、増設設備が必要となるときの設備コストを示す設備コスト情報が記憶される設備コスト情報記憶部と、を備え、
    前記新規に要求されるパスを設計するとき、現在から所定の予測期間に要求されると予測される1つ以上の予測パスの前記新規パス要求情報を示す予測パス情報を取得し、前記取得した予測パス情報に示される前記予測パスそれぞれの前記設備コストを、前記設備コスト情報を参照して前記閾値記憶部に記憶された前記パラメータに関する閾値ごとに、その閾値を用いて判断した前記パス設計方法でパス設計を行ったものとして計算し、前記閾値のうち、前記取得した予測パスそれぞれの前記設備コストの合計値である総設備予測コストの値が、前記予測期間の終了時において最小となる前記パラメータに関する前記閾値を選択し、
    前記入出力部が取得した前記新規パス要求情報に示される前記新規に要求されるパスについて、前記アルゴリズム決定部により選択された前記閾値を用いて、前記パス設計方法を判断し、
    前記設計方法判断部により判断された前記パス設計方法と前記アルゴリズム記憶部に記憶された前記アルゴリズムとに基づき、前記新規パス要求情報と前記ネットワーク情報とを用いて、前記新規に要求されるパスの経路と、当該経路に基づいてパスを収容するときの設備配置位置および設備増設量とを計算すること
    を特徴とするネットワーク設計方法。
  8. 複数のノードと前記ノードを接続する複数のリンクとを備えるデータネットワークと、前記データネットワークおよびネットワーク運用者端末に通信回線を介して接続され、前記データネットワーク上に新規に要求されるパスを設定するためのネットワーク設計を行う請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のネットワーク設計装置と、を含むネットワーク設計システム。
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