JP4966555B2 - ナトリウム分散体製造設備 - Google Patents

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Description

本発明は、ナトリウム分散体製造設備に関し、より詳しくは、液体状態の金属ナトリウムが分散媒に分散されて分散媒にナトリウムが粒子状に分散されたナトリウム分散体が製造されるナトリウム分散体製造設備に関する。
従来、電気絶縁油、熱媒体、有機性排液等に含有されているポリ塩化ビフェニルなどの有機ハロゲン化合物を脱ハロゲン化して分解処理するような場合や有機化合物や無機化合物の合成試薬などとして使用される場合に、金属ナトリウムを微粒子化して分散媒に分散させたナトリウム分散体が用いられている。
このようなナトリウム分散体の製造方法としては、一般には、融点以上の温度に加温された液体状態の金属ナトリウム(以下単に「ナトリウム」ともいう)と、金属ナトリウムに不活性な溶媒とを攪拌槽内で高速攪拌することによりナトリウムを分散させ、ナトリウムを微粒子化させる方法が多く用いられている。たとえば下記特許文献1では、トランスオイル中に金属ナトリウムを分散して、ナトリウム分散体を製造する方法が記載されている。
このような、ナトリウム分散体の製造においては、攪拌槽など液体状態の金属ナトリウムと分散媒とが攪拌されてナトリウムが分散媒に分散されるナトリウム分散部と、このナトリウム分散部に供給する金属ナトリウムを液体状態で貯留するナトリウム貯留槽などの設備が備えられたナトリウム貯留部と、該ナトリウム貯留部から前記ナトリウム分散部に液体状態の金属ナトリウムを搬送するための配管や搬送動力となるポンプなどが備えられたナトリウム搬送配管部とにより構成された設備が従来用いられたりしている。
ところで、金属ナトリウムは、常温固体で、高い反応性を有することが知られている。例えば、水と反応して水素を発生させることが知られており、この金属ナトリウムと水との反応は、金属ナトリウムと空気中の湿気との間でも発生することが知られている。このようなことから金属ナトリウムは、従来、水分など金属ナトリウムと反応する物質との接触を防止するために油中で保管されるなど厳重な管理が行われている。
この金属ナトリウムを用いる装置や金属ナトリウムの保管場所においても金属ナトリウムと湿気などとが接触しないように慎重な取り扱いがされている。
加えて液体状態の金属ナトリウムを取り扱うナトリウム分散体の製造設備においては、設備外への漏洩を防止するために慎重な作業を必要としており、設備のメンテナンスに要する手間も多大なものとなっている。
特開平10−110205号公報
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、ナトリウムの漏洩が抑制され、メンテナンスに要する手間が軽減されたナトリウム分散体の製造設備の提供を課題としている。
本発明は、前記課題を解決すべく、分散媒にナトリウムが粒子状に分散されたナトリウム分散体を形成すべく液体状態の金属ナトリウムが分散媒に分散されるナトリウム分散部と、該ナトリウム分散部に液体状態の金属ナトリウムを供給すべく金属ナトリウムが液体状態で貯留されるナトリウム貯留槽を有するナトリウム貯留部と、該ナトリウム貯留部から前記ナトリウム分散部に液体状態の金属ナトリウムを搬送するための配管を有するナトリウム搬送配管部とが備えられたナトリウム分散体製造設備であって、前記ナトリウム貯留槽内に貯留されている液体状態の金属ナトリウムを加圧する加圧機構が前記ナトリウム貯留槽に備えられており、前記加圧によって前記ナトリウム貯留槽から前記ナトリウム分散部に前記配管を通じて前記金属ナトリウムが圧送されて前記ナトリウム分散体が作製されるように構成され、該ナトリウム分散部には液体状態の金属ナトリウムを前記分散媒中に分散させる分散装置と、該分散装置で作製されたナトリウム分散体が貯留されるバッファー槽と、該バッファー槽からナトリウム分散体が導入されて該ナトリウム分散体がナトリウムの融点以下に冷却されるナトリウム分散体冷却槽とが備えられ、前記バッファー槽に加圧気体が導入されて該バッファー槽から前記ナトリウム分散体冷却槽までのナトリウム分散体の搬送が前記加圧気体での圧送によって行われることを特徴とするナトリウム分散体製造設備を提供する。
本発明によれば、前記ナトリウム貯留槽内に貯留されている液体状態の金属ナトリウムを加圧する加圧機構が前記ナトリウム貯留槽に備えられていることから、前記ナトリウム貯留槽内の金属ナトリウムを加圧してナトリウム搬送配管部を通じてナトリウム分散部に金属ナトリウムを圧送することができる。したがって、ナトリウム搬送配管部にポンプなどの搬送動力を設置することを省略させて、ナトリウム搬送配管部における配管とポンプとの接合個所の形成を抑制させ得る。すなわち、配管の接合個所を減少させることができてナトリウムの漏洩を抑制させることができる。また、このことによりメンテナンスに要する手間も軽減させ得る。
(第一実施形態)
本実施形態のナトリウム分散体製造設備においては、分散媒と金属ナトリウムとが用いられる。この分散媒には、密度0.85〜0.87g/cm3、引火点140℃以上、流動点−20℃以下、40℃における動粘度7〜9mm2/s、酸価0.01mgKOH/g以下、硫黄分1ppm以下、パラフィン鎖炭素含有率50%以上、芳香族環炭素含有率15%以下のパラフィン系鉱物油からなり危険物第四類第三石油類の電気絶縁油、潤滑油などを好適に用いることができる。
以下に、前記分散媒として、上述したようなパラフィン系鉱物油が用いられてなる電気絶縁油(以下「絶縁油」ともいう)を分散媒として用いた場合のナトリウム分散体製造設備について図1を参照しつつ説明する。
本実施形態のナトリウム分散体製造設備には、分散媒にナトリウムが粒子状に分散されたナトリウム分散体を形成すべく、液体状態の金属ナトリウムが分散媒とともに攪拌されるナトリウム分散部3と、該ナトリウム分散部3に液体状態の金属ナトリウムを供給すべく金属ナトリウムが液体状態で貯留されるナトリウム貯留槽11を有するナトリウム貯留部1と、該ナトリウム貯留部1から前記ナトリウム分散部3に液体状態の金属ナトリウムを搬送するための配管を有するナトリウム搬送配管部L1とが備えられている。
また、本実施形態のナトリウム分散体製造設備には、ナトリウム分散体の分散媒となる絶縁油を貯留する絶縁油貯留槽(分散媒貯留槽)21を有する絶縁油貯留部(分散媒貯留部)2と前記ナトリウム分散部3で形成されたナトリウム分散体を貯留するナトリウム分散体貯留部4が備えられている。
本実施形態においては、これらナトリウム貯留部1、絶縁油貯留部2、ナトリウム分散部3、およびナトリウム分散体貯留部4がそれぞれ別棟の建物に設置され、ナトリウム貯留部1とナトリウム分散部3との間にナトリウム搬送配管部L1が備えられ、絶縁油貯留部2とナトリウム分散部3との間に絶縁油搬送配管部(分散媒搬送配管部)L2が備えられ、ナトリウム分散部3とナトリウム分散体貯留部4との間にナトリウム分散体搬送配管部L3が備えられている。
前記ナトリウム貯留部1には、金属ナトリウムを液体状態で貯留すべく例えば数十m3の容量を有するナトリウム貯留槽11が備えられている。
また、前記ナトリウム貯留部1には、前記ナトリウム貯留槽11内に貯留されている液体状態の金属ナトリウムを加圧する加圧機構として加圧窒素供給装置12と該加圧窒素供給装置から前記ナトリウム貯留槽11に加圧窒素を搬送する窒素供給配管が備えられている。
前記加圧機構の加圧窒素供給装置12としては、例えば、加圧状態の窒素ガスを発生させる窒素発生装置と、該窒素発生装置により発生させた窒素を加圧状態で貯留する窒素タンクなどにより構成することができる。また、要すれば、窒素発生装置以外に窒素ガスボンベを前記窒素供給配管に接続させて用いることで前記窒素発生装置のバックアップを実施させることも可能である。また、前記窒素ガス発生装置には、例えば、いわゆる、PressureSwingAdsorption(以下PSAともいう)方式とよばれる分離対象物質を高圧状態で吸着し低圧状態で放出する吸着剤を用いた方式により、酸素など空気中に窒素以外に含有される気体を吸着剤に吸着させて高純度化された窒素を取り出し得るように構成されたものを用いることができる。このPSA方式窒素発生装置としては、吸着塔が2台以上備えられ、一吸着塔を高圧状態として窒素以外の気体を吸着剤に吸着させてこの吸着塔から高圧状態の窒素を排出させつつ、他吸着塔を低圧状態として吸着剤に吸着させた酸素などを排出させ、しかも、この高圧状態と低圧状態とを交互に実施させることにより、連続的に加圧状態の窒素を取り出し得るものが好適である。また、PSA方式窒素発生装置としては、排出する(窒素タンクに貯留される)窒素の圧力を、例えば、数百kPaの圧力とさせ得るものを用いることができる。
さらに、この加圧機構には、ナトリウム貯留槽11からナトリウム分散部3に供給されたナトリウムの量によりナトリウム貯留槽への加圧窒素の供給を制御する機構を設けることができ、この制御機構としては、例えば、ナトリウム貯留槽11のナトリウム貯留量(ナトリウム貯留槽からのナトリウム送出量)を検知する液面計と、該液面計からの検知信号でのPID制御などによりナトリウム貯留槽11への加圧窒素の流量を調整する流量調整弁などを用いて構成することができる。
前記ナトリウム貯留槽11は、槽本体が蓋部と本体部により構成されて内容物の圧力状態を維持した状態で内容物を貯留し得るように形成されている。
このナトリウム貯留槽11の槽本体には、タンクローリーなどで搬入された金属ナトリウムをこのナトリウム貯留槽に導入するためのナトリウム導入口と、前記加圧窒素供給装置からの加圧窒素が導入される窒素導入口とが開口され、前記ナトリウム導入口は、配管を通じてタンクローリーなどに連通され、前記窒素導入口は配管を通じて加圧窒素供給装置12に連通されている。
また前記本体部の壁は、二重に形成されてジャケット構造が形成され、ナトリウム貯留槽11内に貯留される金属ナトリウムを例えば120℃に加熱して液体状態を維持すべく、このジャケット構造部分にオイルなどの熱媒を流通可能なように形成されている。
さらに、この本体部の底面付近において前記ナトリウム搬送配管部の配管の一端部が開口されている。
このナトリウム搬送配管部L1の配管は、このナトリウム貯留部1が配された建物からナトリウム分散部3が配された建物まで配設され、前記ナトリウム貯留槽11から前記ナトリウム分散部3まで金属ナトリウムを液体状態に維持したまま搬送すべく断熱材により断熱されている。
このナトリウム搬送配管部L1には、このナトリウムの搬送に用いられる配管を流れるナトリウムの流量を測定する流量測定装置を設けることも可能である。
また、このナトリウム搬送配管部L1にはナトリウムを搬送するためのポンプなどの搬送動力は設けられていない。
このことにより、このナトリウム搬送配管部L1での接合個所の形成を抑制させることができ、ナトリウムの漏洩を抑制し得るとともに、設備のメンテナンスに要する手間も軽減させることができる。
前記絶縁油貯留部2には、絶縁油を貯留すべく例えば数十m3の容量を有する絶縁油貯留槽21が備えられている。
この絶縁油貯留槽21には、前記絶縁油搬送配管部L2の配管の一端部が開口されている。
この絶縁油貯留槽21に一端部が開口された絶縁油搬送配管部L2の配管は、この絶縁油貯留部2が配された建物からナトリウム分散部3が配された建物まで配設され、このナトリウム分散部3において他端部が開口されている。
また、この絶縁油搬送配管部L2にはこの絶縁油の搬送に用いられる配管を流れる絶縁油の流量を測定する流量測定装置(図示せず)と絶縁油を搬送するための絶縁油搬送ポンプ(分散媒搬送ポンプ)P1と、この絶縁油を加温するための熱交換器EXとが備えられている。
前記ナトリウム分散部3には、ナトリウムが例えば平均粒径20μm程度の大きさに一次分散させる一次分散装置と、この一次分散装置で分散されたナトリウム一次分散体をナトリウムの平均粒径が5μm程度のナトリウム二次分散体となるようにさらに分散させる二次分散装置とがそれぞれ複数台ずつ備えられている。そして、前記ナトリウム搬送配管部L1の他端部と前記絶縁油搬送配管部L2の他端部とは、前記一次分散装置31に金属ナトリウムと絶縁油とを供給可能となるように接続されている。
また、このナトリウム分散部3には、一次分散装置31で分散されたナトリウム一次分散体の貯留あるいは、このナトリウム一次分散体を前記二次分散装置32に繰り返して通過させてナトリウム二次分散体を得る場合に一旦二次分散装置を通過させたナトリウム分散体を貯留するための、例えば、2〜3m3程度の容量を備えたバッファータンク33が複数台備えられている。
さらに、ナトリウム分散部3には、前記二次分散装置32にてナトリウムの平均粒径が5μm程度に形成されたナトリウム二次分散体をナトリウムの融点以下に冷却するナトリウム分散体冷却槽34が備えられており、このナトリウム分散体冷却槽34は十m3程度の容量を備え、槽壁が2重に形成されてジャケット構造が形成されている。そして、このジャケット構造部分にオイルなどの冷媒を流通可能なように形成されている。
また、このナトリウム分散体冷却槽34には、槽内の温度を均一化させつつ、ナトリウムの沈降を抑制させるべく攪拌機構が設けられている。
前記一次分散装置31としては、例えば、パドル翼やディスクタービン翼などを備えた攪拌装置を用いることができる。
また、この攪拌装置には、一次分散の時にナトリウム分散体の温度を適度に維持して、例えば、ナトリウム分散体の温度が上がりすぎて絶縁油の引火点を超えてしまうことを防止すべくオイルなどの熱媒を流通可能なジャケット構造が形成された攪拌槽を用いることが好ましい。特に、ナトリウムがジャケット部に漏洩した場合においてもナトリウムが反応することを抑制し得る点において、このオイルとしてはナトリウムに対して不活性な合成熱媒油などを好適に用いることができる。
また、前記二次分散装置32としては、高吐出型のものと高せん断型のものが用いられ、これらが上流側に高吐出型、下流側に高せん断型となるように直列に配されている。この高吐出型二次分散装置32Aとしては、例えば、図2、図3に示すような、円周方向に複数の刃が立設され、しかも、この複数の刃が同心円状に複数列形成され、該同心円の中心周りに回転可能に形成されたローターと、このローターと同様に同心円状に複数列形成された刃を有するステーターとが互いの刃を噛み合わせて対向配置され、ローターの回転により、ローターとステーターとの刃によりナトリウムがせん断されて微細化される分散装置が用いられる。
このローターは、円盤状の本体の表面側に上記のような同心円状に複数列形成された刃が形成され、裏面側の中心部にこのローターを回転させる回転軸が固定されている。
また、このローターは、その中心部に後退翼が形成されており、回転によりナトリウム分散体に遠心力が作用し、この遠心力を受けたナトリウム分散体がこの後退翼の外周側に配されている多数の刃でせん断されるというホモジナイザーと同様に機能すべく形成されている。そして、このローターは、前記円盤状本体よりも僅かに径大で、ローターよりも僅かに厚さの厚い円柱状の空間が形成された筐体内に収容されている。このローターを収容する筐体は、円柱状空間の一方に開口面が形成され、他方に閉塞面が形成されており、この閉塞面には中心部に前記回転軸が挿通される貫通孔が形成され、開口面はその開口部の外周にフランジが形成されている。また、この筐体の側面には、この筐体内で分散されたナトリウム分散体を筐体外に排出すべく筐体内と外部とを連通させる排出孔が形成されている。
そして、このローターは、円盤状の本体の裏面側を、前記閉塞面に当接させて筐体内に収容されている。
前記ローターはこのような筐体内に収容されて筐体との相対回転が自在とされており、前記回転軸により筐体内において回転可能とされている。
前記ステーターには、ローターの開口面外周部に形成されたフランジと係止可能に形成されたフランジが外縁部に形成されており、このステーターとローターとのフランジが当接された場合にこのフランジ当接面よりもローター側に突出して、ローター表面に同心円状に配された刃の間に位置して噛み合いを形成するようにステーターの同心円状の刃が配されている。また、このステーターには、ステーター(ローター)の中央部に一次分散されたナトリウム分散体を導入させ得るように、ステーターの中心部に、同心円状の刃が形成された表面側から裏面側に貫通する貫通孔(吸入孔)が形成されている。
また、高せん断型二次分散装置32Bには、例えば、ローターの中央部に形成された後退翼の翼面積が減少されるかあるいは備えられておらず、ナトリウム分散体がせん断される刃数が増大されるなどして高吐出型二次分散装置よりもせん断性能が向上されている。
これらの二次分散装置にも前述の一次分散装置と同様に装置外部にジャケット構造が形成されている。
このナトリウム分散部3には、形成されたナトリウム分散体をナトリウム分散体搬送配管部L3の配管を通じてナトリウム分散体貯留部4に供給すべく、前記配管の一端部が前記ナトリウム分散体冷却槽34に接続されている。
ナトリウム分散体貯留部4には、例えば、数十m3の容量を備えたナトリウム分散体貯留槽41が複数備えられており、このナトリウム分散体貯留槽41に前記ナトリウム分散体搬送配管部L3の配管の他端部が接続されている。
またこのナトリウム分散体貯留槽41には、ナトリウム分散体の排出を行う排出配管が接続されており、この排出配管を通じてタンクローリーなどへの供給が適宜可能となるようにされている。
また、このナトリウム分散体貯留槽41にも、ナトリウムの沈降を抑制させるべく攪拌機構が設けられている。
また、ここでは詳述しないが、本実施形態のナトリウム分散設備には、電熱ヒーター、スチームなどの温度制御のための装置や、バルブ、弁などの流通を制御する機構などといった一般的なナトリウム分散体製造設備に用いられる装置、機構を本発明の効果を損ねない範囲において採用することができる。
次いで、このようなナトリウム分散体製造設備を用いたナトリウム分散体製造方法について説明する。
まず前記ナトリウム貯留部1のナトリウム貯留槽11に貯留する金属ナトリウムを、該ナトリウム貯留槽11のジャケット部に熱媒を流通させることにより、例えば、120℃の温度に加熱し、保温して十分な流動性を備えた液体状態とさせ、このナトリウム貯留槽11を密封状態とさせて、前記加圧機構の加圧窒素供給装置12からナトリウム貯留槽11に加圧窒素を供給して、槽内の金属ナトリウムの加圧を行う。
この加圧窒素による金属ナトリウムの加圧により、ナトリウム貯留槽の金属ナトリウムをナトリウム搬送配管部L1を通じて前記一次分散装置31に圧送する。
このとき、ナトリウム搬送配管部L1の配管長、配管径、始点と終点との高低差などにもよるが、例えば、ナトリウム貯留槽に加圧窒素を供給して、ナトリウム貯留槽内の窒素の圧力を50〜100kPa(例えば、70kPa)などにすることにより、例えば、2Bの配管が用いられたナトリウム搬送配管部L1を通じて、数十m以上の距離の地点にまでナトリウムを圧送することができる。
一方、前記絶縁油貯留部2からは、前記絶縁油搬送ポンプP1の搬送動力により絶縁油搬送配管部L2の配管を通じて前記一次分散装置31に絶縁油が供給される。このとき、絶縁油搬送配管部L2に備えられた熱交換器EXにより、絶縁油は、例えば、120℃の温度に加熱されて一次分散装置31に供給される。
一次分散装置31においては、導入された絶縁油と金属ナトリウムとの混合攪拌を実施してナトリウムの平均粒子径が20μm以下のナトリウム一次分散体を形成させる。このとき、通常、絶縁油と金属ナトリウムとに摩擦熱が発生して温度が上昇することから、上記に説明したようなジャケット構造が形成された攪拌槽を用いて、このジャケット構造に105〜140℃の温度に保持された合成熱媒油などを流通させて内部の温度を例えば120℃に維持させつつナトリウム一次分散体を形成させることが好ましい。
すなわち、一次分散の前には一次分散装置31に導入されたナトリウムが融点(98℃)以下となることをこの合成熱媒油の流通により抑制し、一次分散開始後には、摩擦熱による発熱によって絶縁油が、例えば、150℃を超える高温となることを合成熱媒油の流通により抑制させる。
なお、本明細書中におけるナトリウムの粒子径とは、ナトリウム分散体を光学顕微鏡などを用いて測定されるナトリウム粒子の投影面積と同じ面積を有する真円の直径を意図しており、ナトリウムの平均粒子径とは、ナトリウム分散体を200倍に拡大して観察したときに目視にて視認可能な粒子について粒子径を求めて得られた粒子径を算術平均した値を意図している。
次いで、この一次分散装置31で得られたナトリウム一次分散体を前記バッファー槽33に一旦貯留し、バッファー槽33からナトリウム一次分散体を前記高吐出型二次分散装置32Aに供給しナトリウムをさらに微細化させて分散させ、ついで、この高吐出型二次分散装置32Aの次段に配された高せん断型二次分散装置32Bでナトリウムをさらに微細化させて分散させる。
より詳しくは、前記バッファー槽33からナトリウム一次分散体を高吐出型二次分散装置32Aの吸入孔から吸入させ、ローターを回転させることで、前記吸入孔から吸入されたナトリウム分散体をこのローターの中央部に備えられた後退翼により遠心力を加えてローターとステーターとの刃の間を通過させて外方に移動させつつ、ローターとステーターとの刃によりせん断を与える。そして、前記排出孔からナトリウム分散体を排出させて高せん断型二次分散装置32Bに導入し、ナトリウム粒子をさらに微細化させる。ついで、この高せん断型二次分散装置32Bから吐出させたナトリウム分散体を前記バッファー槽33に還流させる。
このように、高吐出型二次分散装置32Aと高せん断型二次分散装置32Bとを組み合わせて用いることでナトリウム粒子を効率良く微細化させることができしかもポンプなどのナトリウム分散体の搬送のための設備を省略させることができるという効果を得ることができる。
このようにしてナトリウム分散体のナトリウム粒子が所望の粒子径、例えば、5μm以下の粒子径となるまでナトリウム分散体をバッファー槽33から高せん断型二次分散装置32Aと高吐出型二次分散装置32Bとを経由してバッファー槽33に還流させる。
ナトリウム粒子が所望の粒子径になった場合には、この高吐出型二次分散装置32Bからバッファー槽33へのナトリウム分散体の流路を前記ナトリウム分散体冷却槽34に切り替えて、ナトリウム分散体をナトリウム分散体冷却槽34に貯留させる。
このときバッファー槽33に窒素などの加圧気体を導入させて、ナトリウム粒子が所望の粒子径になったナトリウム分散体をナトリウム分散体冷却槽34に圧送する。このようにバッファー槽33に窒素などの加圧気体を導入させてナトリウム分散体をナトリウム分散体冷却槽34に圧送することにより、二次分散装置の吐出力による流動させる場合に比べて、すばやくナトリウム分散体をナトリウム分散体冷却槽34に移動させることができるとともに、所望の粒子径になったナトリウム分散体が系内に残留することを抑制させてより効率の高い運転方法とさせ得る。
このときナトリウム分散体冷却槽34のジャケット部に冷媒を流通させてナトリウム分散体を例えば25℃程度に冷却させる。
このナトリウム分散体冷却槽34で冷却されたナトリウム分散体は、前記ナトリウム分散体搬送配管部L3の配管を通じてナトリウム分散体貯留部4のナトリウム分散体貯留槽41にて貯留させる。
なお、本実施形態においては、上記のごとく構成されたナトリウム分散体製造設備を用いて、上記のごとくナトリウム分散体を製造する場合を例に説明したが本発明においてはナトリウム分散体製造設備を上記のようなものに限定するものではない。
また、本実施形態においては、ナトリウム貯留槽の金属ナトリウムをナトリウム搬送配管部を通じて前記一次分散装置に圧送する際に、ナトリウム貯留槽内の圧力の変動を緩やかなものとすることができ、流量の調整などが容易となる点においてナトリウム貯留槽内に加圧気体を供給して金属ナトリウムを加圧する場合を例に説明したが、本発明においては、ナトリウム貯留槽内の金属ナトリウムを加圧する手段が加圧気体の供給に限定されるものではなく、機械的に加圧する場合も本発明の意図する範囲である。
さらに、本実施形態においては、ナトリウムに対して不活性であり、安全であるとともにナトリウム分散体の品質を低下させるおそれがなく、しかも、安価であることからナトリウム貯留槽内に加圧気体として窒素を供給する場合を例に説明したが、本発明においては、加圧気体を窒素に限定するものではない。
また、本実施形態においては、ナトリウム分散体の分散媒として絶縁油を例に説明したが、本発明においては、分散媒を絶縁油に限定するものではない。
(第二実施形態)
次いで、図4を参照しつつ第二の実施形態について説明する。
本実施形態においては、一次分散装置31が用いられておらず、ナトリウム貯留槽から供給される液体状態のナトリウムと、絶縁油貯留槽21から供給される絶縁油とが直接バッファー槽33に導入されて貯留されるべく構成されている点を除けば第一実施形態と同様である。
また、この第二実施形態のバッファー槽33には、要すれば、二次分散装置に供給する分散媒とナトリウムとの割合に偏りが生じない程度に分散媒とナトリウムとを混合攪拌させる攪拌手段(図示せず)を設けることもできる。
この第二実施形態においても、第一実施形態と同様にナトリウムの粒子径が所望の値となるまでバッファー槽33から二次分散装置32を流通させて再びバッファー槽33に還流させ、ナトリウムの粒子径が所望の値となった時点でナトリウム分散体冷却槽34に導入するようすればよい。
このような、一次分散装置を用いない場合の二次分散装置32としては、高吐出型二次分散装置32Aとしてローターの最外周側の刃の周速が40m/s以上で運転させ得るものを用い、高せん断型二次分散装置32Bとしてローターの最外周側の刃の周速が57〜90m/sで運転させ得るものを用いることが好ましい。
また、この高吐出型二次分散装置32Aと高せん断型二次分散装置32Bとを通過するナトリウムの粒子径の微細化に対して、高吐出型二次分散装置32Aが30%寄与し、高せん断型二次分散装置32Bが残りの70%寄与すべく運転させることが好ましい。
なお、上記第一実施形態、第二実施形態においては、バッファー槽から二次分散装置を流通してバッファー槽に還流させる搬送動力などのために別にポンプなどを設けることを省略させ得る点において、高吐出型二次分散装置を設けているが、本発明においては、二次分散装置として高吐出型のものを必須とするものではない。
第一実施形態のナトリウム分散体製造設備を示すフロー図。 ナトリウムと分散媒とを攪拌してナトリウムを分散媒に分散させる分散装置を示す部分断面図。 図2の分散装置のステーターとローターとを示す正面図。 第二実施形態のナトリウム分散体製造設備を示すフロー図。
符号の説明
1:ナトリウム貯留部、2:絶縁油貯留部、3:ナトリウム分散部、11:ナトリウム貯留槽、12:加圧窒素供給装置(加圧機構)、L1:ナトリウム搬送配管部

Claims (3)

  1. 分散媒にナトリウムが粒子状に分散されたナトリウム分散体を形成すべく液体状態の金属ナトリウムが分散媒に分散されるナトリウム分散部と、該ナトリウム分散部に液体状態の金属ナトリウムを供給すべく金属ナトリウムが液体状態で貯留されるナトリウム貯留槽を有するナトリウム貯留部と、該ナトリウム貯留部から前記ナトリウム分散部に液体状態の金属ナトリウムを搬送するための配管を有するナトリウム搬送配管部とが備えられたナトリウム分散体製造設備であって、
    前記ナトリウム貯留槽内に貯留されている液体状態の金属ナトリウムを加圧する加圧機構が前記ナトリウム貯留槽に備えられており、前記加圧によって前記ナトリウム貯留槽から前記ナトリウム分散部に前記配管を通じて前記金属ナトリウムが圧送されて前記ナトリウム分散体が作製されるように構成され、該ナトリウム分散部には液体状態の金属ナトリウムを前記分散媒中に分散させる分散装置と、該分散装置で作製されたナトリウム分散体が貯留されるバッファー槽と、該バッファー槽からナトリウム分散体が導入されて該ナトリウム分散体がナトリウムの融点以下に冷却されるナトリウム分散体冷却槽とが備えられ、前記バッファー槽に加圧気体が導入されて該バッファー槽から前記ナトリウム分散体冷却槽までのナトリウム分散体の搬送が前記加圧気体での圧送によって行われることを特徴とするナトリウム分散体製造設備。
  2. 前記ナトリウム貯留槽内に加圧気体を供給して前記加圧を行う加圧機構が備えられている請求項1に記載のナトリウム分散体製造設備。
  3. 前記加圧気体が窒素である請求項2に記載のナトリウム分散体製造設備。
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