以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「7」、「BAR」、「JAC」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。ここで、「リプレイ」及び「ベル」は、リール3L、3C、3Rのいずれについても、最大でも5コマ以内の間隔で配置されている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。可変表示装置2には、後述するレギュラーボーナスにおいて賭け数として1が設定されているときには、中段の1本の入賞ラインが設定される。レギュラーボーナス以外では賭け数として3が設定されている状態でのみゲームを開始させることができ、この賭け数として3が設定されているときには、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図3参照)によって構成され、後述するレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)におけるゲーム数及び入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。ゲーム回数表示部21は、後述するビッグボーナス時にメダルの払い出し数をカウントするカウンタの値を表示するために用いてもよい。さらに、ゲーム回数表示部21は、後述するRAM異常エラーなどのエラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、入賞ラインに対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図3参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける入賞ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した入賞ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図3参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図3参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態や当選フラグの設定状況等に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4に表示される画像による演出で、後述する連続演出及び追加演出が行われる。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、及びビッグボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、スタートレバー11が操作された時のスタート音の出力や、入賞時、ビッグボーナス突入時、及びレギュラーボーナス突入時における効果音の出力や、さらには異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図3参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111が取り扱うデータの1ワードは、8ビット(1バイト)であり、RAM112、ROM113のアドレスも、8ビット単位で割り付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数には、ハードウェア乱数機能により抽出した数値をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用してもよい。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、後述する電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び当選状況信号を、当該外部装置に出力する。
次に、遊技制御基板101のRAM112の構成について説明する。図4は、RAM112の記憶領域の構成を示す図である。図示するように、RAM112には、重要ワーク112−1、一般ワーク112−2、特別ワーク112−3、設定値ワーク112−4、非保存ワーク112−5、スタック領域112−6、及びパリティ格納領域112−7を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク112−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域であり、パリティ格納領域112−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。また、RAM112は、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。一般ワーク112−2は、各ゲームの終了時においてクリアされる領域であり、小役、リプレイの当選フラグと入賞フラグ設定領域は、ここに設けられている。特別ワーク112−3は、1ゲームごとにクリアされることはなく、後述するレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選フラグの設定領域は、ここに設けられている。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。メダルの払出率は、遊技者が賭け数の設定のために投入するメダルの数に対する、後述する内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の期待値の割合で算出される。実際に入賞する小役に対して払い出されることとなるメダルの数に基づいて計算されるのではない。後述するように遊技状態が異なると、メダルの払出率も変わることとなる。
ここで、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定値を変更せずにスロットマシン1を起動する場合には、設定キースイッチ92をOFF状態としてメインスイッチ94により電源をONすればよい。
設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能な設定変更モードなる。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値がRAM112の所定の領域に記憶される。そして、遊技の進行が可能な状態に移行する。
遊技の進行が可能な状態であるときには、スロットマシン1におけるゲームが1ゲームずつ順次進行するが、各ゲームで行われる内部抽選において設定値ワーク112−4に格納された設定値が正常範囲(1〜6)にあるかどうかと、賭け数が正常範囲(レギュラーボーナスなら1、それ以外は3)を判定する。設定値或いは賭け数が正常範囲にない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、遊技制御基板101のCPU111が電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、RAM112のパリティ格納領域112−7に格納されているデータ以外の全てのデータに基づいてRAMパリティを計算し、パリティ格納領域112−7に格納する処理を行うようになっている。ここにRAMパリティとは、データ列(各アドレスにおいて同一位置のビット)を足し合わせた総和の最下位ビットのことである。
そして、遊技制御基板101の制御部110の起動時において、RAM112に記憶されているデータのうちのパリティ格納領域112−7に格納されているデータ以外の全てのデータに基づいてRAMパリティを計算し、パリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティと比較する。この比較結果が一致した場合には、RAM112に記憶されている状態に基づいて電源断前の状態に復帰させる。
一方、RAMパリティの比較結果が一致しなかった場合には、ここでもRAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。RAM異常エラー状態は、他のエラー状態とは異なり、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93を操作しても解除されないようになっており、設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されることで解除されるようになっている。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、特別遊技状態(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。図5(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
レギュラーボーナスは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常の遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を除く)が終了した後は、通常の遊技状態に制御される。また、遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「7−7−7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「BAR−7−7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、上記したレギュラーボーナスが終了まで繰り返して提供される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。
ビッグボーナスは、遊技者に払い出したメダルの枚数が465枚を越えたときに終了する。ここでは、1ゲーム当たりの最大払出枚数が15枚なので、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数の上限は、480枚となる。ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間だけ制御される。また、ビッグボーナスが終了した後は、通常の遊技状態に制御される。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、「7」と「BAR」のいずれもがリール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているわけではないので、停止ボタン12L、12C、12Rをこれらの役に入賞可能とする適正な操作手順で操作しなければ、これらの役に入賞することはない。もっとも、適正な操作手順で操作されずに、これらの役に入賞しなかった場合には、これらの役に当選しているときも当選していないときにも導出可能となるチャンス目(入賞の観点で言うと、ハズレ)が導出されることがある。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ライン(5本または1本)に「ベル−スイカ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。リール3L、3Cについての「ベル」は5コマ以内の間隔で配置されているが、及びリール3Cについての「スイカ」は5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、後述する内部抽選においてスイカに当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rを操作する順番、及びその操作タイミングによってはスイカに入賞しないことがある。
ベルは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ライン(5本または1本)に「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、9枚のメダルが払い出される。リール3L、3C、3Rのいずれについても「ベル」は必ず5コマ以内の間隔で配置されているため、後述する内部抽選においてベルに当選していれば、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずにベルに入賞させることができる。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについていずれかの入賞ライン(5本または1本)のいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。レギュラーボーナス以外の遊技状態に置いて左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、2つの入賞ラインでの導出となるので合計4枚のメダルが払い出される。左のリール3Lについて「チェリー」は5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、後述する内部抽選においてチェリーに当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングによってはチェリーに入賞しないことがある。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ライン(5本)のいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リール3L、3C、3Rについての「リプレイ」は、いずれも5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてリプレイに当選したときには、必ずリプレイ入賞するものとなっている。リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
図5(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられるものであるが、遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。各ゲームにおける遊技状態において抽選対象となる役が参照される。ここで、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、スイカ、ベル、チェリーが内部抽選の対象役として順に読み出される。通常の遊技状態にあるときには、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ(通常)が内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態がRTにあるときには、通常の遊技状態におけるリプレイ(通常)に代えてリプレイ(RT)が内部抽選の対象役として順に読み出される。なお、リプレイ(通常)及びリプレイ(RT)は、後述する判定値数の格納領域が異なるので当選確率が異なるものとなるが、他の点については共通している。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。図5(c)は、役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。各抽選対象役の賭け数に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーは、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となる役である。これらの役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、及びビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となる役である。これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
スイカ、ベル及びチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となる役である。スイカ及びベルについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭け数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリーについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭け数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。リプレイ(通常)は、通常の遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役である。リプレイ(RT)は、RTでのみ内部抽選の対象となる役である。これらの役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
図6は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている。
例えば、アドレスADD+0は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナス+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+14は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+28は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
アドレスADD+2は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である11が判定値数として取得される。アドレスADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10、ADD+12は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナスについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナスの当選確率は同じとなっている。レギュラーボーナス+チェリーは、設定値1〜6に共通した判定値数となっているので、チェリーとの重複当選の場合を含めても、レギュラーボーナスの当選確率は設定値に関わらず同じとなる。
また、アドレスADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22、ADD+24、ADD+26は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+30、ADD+32、ADD+34、ADD+36、ADD+38、ADD+40は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。ビッグボーナス(1)、(2)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてビッグボーナス(1)、(2)の当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+42は、賭け数が3、すなわちレギュラーボーナス以外の遊技状態において内部抽選の対象役がスイカであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+44は、賭け数が1、すなわちレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)において内部抽選の対象役がスイカであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+42とアドレスADD+44には、同じ判定値数454が登録されているので、スイカの当選確率は、遊技状態によって異なることはない。
アドレスADD+46は、賭け数が3、すなわちレギュラーボーナス以外の遊技状態において内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+48は、賭け数が1、すなわちレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)において内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+48に登録されている判定値数は、アドレスADD+46に登録されている判定値数よりも大きいので、レギュラーボーナスにおけるベルの当選確率は、他の遊技状態におけるベルの当選確率よりも高くなる。
アドレスADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58、ADD+60は、賭け数が3、すなわちレギュラーボーナス以外の遊技状態において内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68、ADD+70、ADD+72は、賭け数が1、すなわちレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)において内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68、ADD+70、ADD+72に登録されている判定値数は、それぞれアドレスADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58、ADD+60に登録されている判定値数よりも60ずつ大きいが、レギュラーボーナス以外の遊技状態では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)と重複してチェリーが抽選対象となり、これらの判定値数の合計が60であるので、重複当選を含めるとチェリーの当選確率は、遊技状態によって異なることはない。
また、アドレスADD+74、ADD+76は、それぞれ通常の遊技状態、RTにおいて内部抽選の対象役がリプレイであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ2245、12652が判定値数として取得される。RTでは、リプレイの判定値数が通常の遊技状態よりも大きく、通常の遊技状態よりもリプレイ当選確率が高くなる。
通常の遊技状態において内部抽選でレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したとき(チェリーとの重複当選を含む)、または未だレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態でチェリーに当選したときには、次の3ゲームの間だけ遊技状態がRT(Replay Time)に制御される。RTの遊技状態では、上記したようにリプレイの判定値数が通常の遊技状態よりも大きくなり、リプレイ当選確率が通常の遊技状態に比べて高くなる。
通常の遊技状態では、メダルの払出率が1より小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)。RTでは、リプレイ当選確率が高くなることにより通常の遊技状態に比べてメダルの払出率が高くなり、1よりも大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。レギュラーボーナス及びビッグボーナスでは、RTよりもさらにメダルの払出率が大きくなる。ここで説明した遊技状態に応じたメダルの払出率の関係は、設定値が1〜6のいずれとなっている場合も同じである。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。CPU111は、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM113に格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作された停止ボタン12L、12C、12Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止させる制御を行う。
図7は、ROM113に格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
このように内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているか、左リール3Lのみ停止しているか、中リール3Cのみ停止しているか、右リール3Rのみ停止しているか、左、中リール3L、3Cが停止しているか、左、右リール3L、3Rが停止しているか、中、右リール3C、3Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール3L、3C、3Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行われたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ3ML、3MC、3MRには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ3ML、3MC、3MRを168ステップ駆動させることでリール3L、3C、3Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている(図8参照)。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
図8は、停止制御テーブルの例を示す図である。停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、図8に示すように、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)で停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリール3L、3C、3Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリール3L、3C、3Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール3L、3C、3Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU111が停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域(図の停止操作ポイント)から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域(図の停止ポイント)が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、ハズレの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。一方、ハズレの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ベルなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール3L、3C、3Rのいずれについても5コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行われ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行われる。このような演出を行うためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
BETコマンドは、現時点で設定されている賭け数を示すもので、賭け数の値が1加算させられる毎に送信される。当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。リール回転コマンドは、リール3L、3C、3Rが回転開始するタイミングを示すもので、リール3L、3C、3Rの回転が実際に開始されるときに送信される。リール停止コマンドは、リール3L、3C、3Rの別と中段に停止された図柄の番号を示すもので、リール3L、3C、3Rがそれぞれ停止されたときに送信される。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すもので、1ゲームの終了時において送信される。遊技状態コマンドは、遊技状態がRTにあることを示す場合は、RT残りゲーム数が3ゲーム、2ゲーム、1ゲームのいずれであるかを区別できるものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしている。CPU121の制御により実行される演出として、特に液晶表示器4において行われる演出としては、ボーナス(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2))の当選、ボーナスとチェリーの重複当選、或いはチェリーの当選に基づき、複数ゲームに亘って実行される連続演出及び追加演出がある。ビッグボーナスの終了後にフリーズ状態となっているときにおいて行われるフリーズ演出もある。
まず、フリーズ演出について説明する。フリーズ演出は、液晶表示器4への画像の表示、スピーカ7U、7L、7Rからの音声の出力、各種ランプ類の点灯の全てを一定期間停止させる演出であり、ビッグボーナスが終了し、遊技制御基板101の側でフリーズ状態に制御されている期間において行われる。演出制御基板102のCPU121は、フリーズ状態に制御されていることを、2回分の遊技状態コマンドを参照して分かるものとなっている。すなわち、前回のゲームで受信した遊技状態コマンドがビッグボーナス、今回のゲームで受信した状態コマンドが通常の遊技状態を示していれば、今回のゲームでビッグボーナスが終了してフリーズ状態に制御されていることが分かる。
次に、連続演出及び追加演出について説明する。連続演出及び追加演出は、いずれも液晶表示器4に所定の画像を表示することにより行われる。また、連続演出及び追加演出における個々のゲーム毎の演出は、いずれもスタートレバー11の操作時に開始し、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したときに終了するものである。個々のゲーム毎の演出の結果は、遊技者側の勝ち、負け、大勝利の3通りであるが、演出の過程としてはこれよりも多くの種類のものがある。
連続演出は、遊技状態が新たにRTに制御されたゲーム、すなわち前回のゲームでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したか、未だレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態でチェリーに当選したゲームの次のゲームにおいて開始される。連続演出の中の1ゲーム目の演出が開始される前には、当該ゲームで賭け数を設定したときに開始演出が行われる。
連続演出は、選択されるパターンに応じて3ゲームまたは2ゲームの間継続する。また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりRTが終了した場合には、実行中の連続演出は、ここで終了する。連続演出の中の最後のゲームにおける演出が終了すると、ボーナス(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)を指す)当選しているか否かについての確定的な報知が行われる。
追加演出は、連続演出が行われている間のゲームにおいて、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したことを条件として行われる。もっとも、追加演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した時点で開始されるのではなく、そのときに実行中であった連続演出を最後まで実行した後に、賭け数の設定を契機として開始されるものとなる。
追加演出を行うこととなっている場合、連続演出の終了時点ではレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていることとなる。しかし、この連続演出の開始時においてはレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない。そこで、追加演出を行うこととなる場合、連続演出の結果として(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)の)ハズレの結果が報知される。
ハズレの結果が報知された次のゲームでは、演出が継続される旨が報知されてから追加演出が開始するものとなる。そして、追加演出の中の最後のゲームにおける演出が終了した時点で、追加演出の結果としてボーナス(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)を指す)当選している旨が確定的に報知される。追加演出も、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときには、ここで終了する。
連続演出の結果として報知されたか、追加演出の結果として報知されたかに関わらず、ボーナス当選している旨の確定報知が行われた場合には、次のゲームで賭け数の設定を行ったときに、所定の割合で当選しているボーナスの種類(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の別)が報知される場合がある。
ところで、上記した連続演出及び追加演出には、3ゲームの間継続する連続演出にも、2ゲームの間継続する連続演出にも、それぞれ複数のパターンがある。連続演出のパターンは、その開始時に次に示す連続演出選択テーブルから選択される。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選して開始される連続演出では、前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選してから入賞するまでに実行された連続演出(及び追加演出)のパターンを再現する再現パターンが選択される場合があるが、これについては後述する。
図9は、連続演出及び追加演出のパターンを選択するための連続演出選択テーブルを示す図である。連続演出選択テーブルには、図9(a)に示す非当選時テーブルと、図9(b)に示す当選時テーブルと、図9(c)に示す追加演出テーブルの3種類がある。連続演出のパターンは、連続演出パターン選択用の乱数に従って、非当選時テーブルまたは当選時テーブルを参照することにより決定される。
図9(a)に示す非当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。図9(b)に示す当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選している状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。
図9(c)に示す追加演出テーブルは、既に連続演出が行われている状態で新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに、当該連続演出が終了した後に続けて行われる追加演出のパターンを選択するためのテーブルである。追加演出のパターンは、そのときに行われていた連続演出のパターンに応じて選択され、追加演出の継続するゲーム数は、1ゲームまたは2ゲームである。
連続演出の最終的な結果が示されたときに、負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっているか、1ゲームでも大勝利の結果が示されていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。従って、このようなパターンは、当選時テーブルに従って選択されたパターンということになる。負けの結果が勝ちの結果よりも多くないパターンは、非当選時テーブルに従って選択されたパターンということになるが、連続演出に続けて行われた追加演出の結果が示されたときに、連続演出の開始からの結果として負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっているか、1ゲームでも大勝利の結果が示されていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。
次に、再現パターンにより実行される連続演出及び追加演出について説明する。再現パターンは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していて実行された連続演出、及び連続演出中に新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選して実行された追加演出が終了した後に、当該レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞時において遊技者が第3停止ボタン(停止ボタン12L、12C、12Rのうちで3番目に操作されたもの)を所定時間以上押し続けると、次にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに2分の1で選択され得る連続演出(及び追加演出)のパターンである。
連続演出(及び追加演出)として前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前に実行された連続演出の内容を保存するために、RAM122に演出内容記憶キューが設けられている。図10は、この演出内容記憶キューを示す図である。演出内容記憶キューには、連続演出及び追加演出の1ゲーム分の演出が行われる度に、その演出結果の内容を示す情報が順に追加されていく。例えば、図10は、継続ゲーム数が3ゲームの連続演出と継続ゲーム数が2ゲームの追加演出とが実行された場合に各ゲームの演出結果の内容を示す情報が保存された場合を示している。
演出内容記憶キューの記憶内容は、連続演出の終了時においてハズレの結果が報知された場合にはクリアされる。つまり、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)に当選しないまま終了した連続演出のパターンが再現されて実行されることはない。また、演出内容記憶キューの内容は、ボーナス当選の確定が報知されないうちにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにもクリアされる。つまり、ボーナス当選の確定が報知されずに途中で終了した連続演出(及び追加演出)のパターンも再現されて実行されることはない。
ボーナス当選の確定が報知された後、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞して、しかもその入賞時において第3停止ボタンが所定時間以上継続して押されていると、演出内容記憶キューの記憶内容が再現パターンとしてRAM122の所定の領域に保存されるものとなる。次にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときには、2分の1の確率で再現パターンが連続演出のパターンとして選択されるものとなる。再現パターンが選択されない2分の1の場合は、通常通り当選時テーブルに従って連続演出のパターンが選択される。
なお、演出制御基板102のRAM122には、連続演出の残りゲーム数を示す連続カウンタと、追加演出の残りゲーム数を示す追加カウンタとが設けられており、選択した演出のパターンに従って、その初期値がセットされる。また、遊技状態コマンドや当選状況通知コマンドに基づいて、遊技制御基板101の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態や各役の当選状況を保存する領域(当選状況については、2回分)もRAM122に設けられている。また、RAM122には、連続演出及び追加演出について選択したパターンを保存する領域が設けられている。
さらに、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示態様を判断するための停止図柄テーブルがRAM122に設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM123にはリール3L、3C、3Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール3L、3C、3Rに停止されている図柄が登録される。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行われることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU111を含む制御部110が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク112−4に格納されており、RAM112に格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図11は、遊技制御基板101のCPU111が実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板101のリセット回路118からリセット信号が入力されて制御部110が起動されたときに行われる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時及び制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴う制御部110の起動時及び制御部110の不具合に伴う再起動時に行われる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM112へのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。設定キースイッチ92がONでなければ、RAM112に記憶されているデータのうちパリティ格納領域112−7を除く全てのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、この実施例では、RAMパリティによるRAM112が正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行われるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、図13に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM112に格納されているデータが正常であるので、スタック領域112−6に格納されているレジスタを復帰し(ステップS107)、割込禁止を解除して(ステップS108)、電源断前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ92がONの状態であれば、スタック領域112−6のうち使用中の領域を除いてRAM112に格納されているデータを全て初期化(設定値ワーク112−4以外は0、設定値ワーク112−4は0に書き換える)し(ステップS109)、割込禁止を解除して(ステップS110)、図12に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図12は、CPU111がステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更中フラグをRAM112の所定の領域にセットし(ステップS201)、設定値ワーク112−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク112−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、設定スイッチ91及びスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203において設定スイッチ91の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が7でなければ、再びステップS203、S204の設定スイッチ91及びスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が7であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204の設定スイッチ91及びスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ41の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク112−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ92がOFFの状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ92がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更中フラグをクリアする(ステップS210)。そして、図11のフローチャートに復帰すると、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図13は、遊技制御基板101のCPU111が実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ゲーム回数表示器51を制御してRAM異常エラーコードをゲーム回数表示部21に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行わないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ92がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM112に記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをゲーム回数表示部21に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行われない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、制御部110が起動しても設定キースイッチ92がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、制御部110を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、設定変更処理が行われて設定スイッチ91の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、設定スイッチ91の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行われることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームのついて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものであるが、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図14は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行うゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS401)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS402)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭け数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS403)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行われる(ステップS404)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。リール3L、3C、3Rの回転開始時、及び回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS405)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS406)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(例えば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行われる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS402のBET処理について詳しく説明する。図15、図16は、CPU111がステップS402で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、RAM112において賭け数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(ステップS501)。次に、前回のゲームのリプレイ入賞に基づくリプレイゲーム中フラグがRAM112に設定されているかどうかにより、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS502)。
当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1だけ加算し(ステップS503)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS504)。また、これによってBETカウンタの値が規定数(レギュラーボーナスでは1、通常の遊技状態またはRTでは3。以下、同じ)であるかどうかを判定する(ステップS505)。BETカウンタの値が規定数に達するまで、ステップS503〜S505の処理を繰り返して行い、BETカウンタの値が規定数に達すると、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作の検出待ちの状態で待機する(ステップS506)。スタートレバー11の操作が検出されると、図14のフローチャートに復帰する。
当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS507)。BETカウンタの値が規定数であれば、RAM112においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS508)。クレジットカウンタの値が50であれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS509)。そして、ステップS511の処理に進む。BETカウンタの値が規定数でない場合、またはクレジットカウンタの値が50でない場合には、流路切替ソレノイド49をONの状態とし、メダルの流路をホッパー80側としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS510)。そして、ステップS511の処理に進む。
ステップS511では、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0であるか否かを判定する。クレジットカウンタの値とBETカウンタの値のいずれか一方でも0でなければ、精算スイッチ47により精算ボタン16の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS512)。精算ボタン16の操作が検出されていれば、クレジットカウンタ及びBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御を行う精算処理を行う(ステップS513)。なお、精算処理の詳細については、後述する。そして、ステップS507の処理に戻る。
クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0の場合、または精算ボタン16の操作が検出されていなければ、投入メダルセンサ44により投入メダルの通過が検出されたかどうかを判定する(ステップS514)。投入メダルの通過が検出されていれば、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS515)。BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS516)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS517)。そして、ステップS507の処理に戻る。
BETカウンタの値が規定数であれば、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS518)。クレジットカウンタの値が50であれば、そのままステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が50でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ加算する(ステップS519)。そして、ステップS507の処理に戻る。
投入メダルの通過が検出されてない場合には、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS520)。BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS521)。スタートレバー11の操作が検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。スタートレバー11の操作が検出されていれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する。また、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、精算ボタン16の操作を無効とする(ステップS522)。そして、BET処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。
BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS523)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ、1枚BETスイッチ45により1枚BETボタン14の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS524)。1枚BETボタン14の操作が検出されていなければ、MAXBETスイッチ46によりMAXBETボタン15の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS525)。MAXBETボタン15の操作も検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。
1枚BETボタン14の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS526)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS527)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS528)。そして、ステップS507の処理に戻る。
MAXBETボタン15の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS529)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS530)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS531)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS532)。ここで、BETカウンタの値が規定数になったかどうかを判定する(ステップS533)。BETカウンタの値が規定数であれば、ステップS507の処理に戻る。BETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS529の処理に戻る。ステップS529でクレジットカウンタの値が0であると判定されると、ステップS507の処理に戻る。
次に、ステップS513の精算処理について詳しく説明する。図17は、CPU111がステップS513で実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS601)。また、ホッパーモータ82をONの状態として駆動させる(ステップS602)。
次に、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS603)。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS604)。クレジットカウンタの値かBETカウンタの値かの一方でも0でなければ、払出センサ81によりメダルの払い出しが検出されたか否かを判定する(ステップS605)。メダルの払い出しが検出されていなければ、ステップS603の処理に戻る。
メダルの払い出しが検出されていれば、さらにクレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS606)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS607)、ステップS603の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値を1だけ減算し(ステップS608)、ステップS603の処理に戻る。
ステップS603、S604においてクレジットカウンタの値もBETカウンタの値も0であれば、ホッパーモータ82をOFFの状態として駆動を停止させる(ステップS609)。そして、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
次に、上記したステップS403の抽選処理について詳しく説明する。図18は、CPU111がステップS403で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS701)。遊技状態がビッグボーナスになければ、そのままステップS704の処理に進む。
遊技状態がビッグボーナスにあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS702)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナスの最初のゲームであるか、ビッグボーナス中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナスが終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS703)。そして、ステップS704の処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS704の処理に進む。
ステップS704では、今回のゲームで設定された賭け数を読み出す。次に、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるかどうかを判定する(ステップS705)。レギュラーボーナスにあれば、読み出した賭け数が1であるかどうかを判定する(ステップS706)。レギュラーボーナスになければ、読み出した賭け数が3であるかどうかを判定する(ステップS707)。ステップS706で読み出した賭け数が1でないとき、またはステップS707で読み出した賭け数が3でないときには、RAM異常エラーとなり、図13に示したRAM異常エラー処理を行うものとする。ステップS706で読み出した賭け数が1であるとき、またはステップS707で読み出した賭け数が3であるときには、ステップS708の処理に進む。
ステップS708では、RAM112の設定値ワーク112−4に記憶されている設定値を読み出す。ここで、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上6以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS709)。読み出した設定値が1以上6以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図13に示したRAM異常エラー処理を行うものとする。
読み出した設定値が1以上6以下の範囲にあれば、乱数取得処理を行い、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。内部抽選用の乱数は、乱数発生回路115から抽出された乱数をそのまま用いるのではなく、ソフトウェアにより所定の手順で加工してから用いるものとしてもよい(ステップS710)。
次に、現在の遊技状態に対応して、図5(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS711)。次に、読み出した抽選対象の役について図5(c)の役別テーブルに登録されている共通フラグの設定状況を取得する(ステップS712)。この結果、共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS713)。
共通フラグが設定されていれば、読み出した抽選対象役について読み出した賭け数に対応して図5(c)の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS714)。そして、ステップS716の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM112に設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について読み出した賭け数及び設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS715)。そして、ステップS716の処理に進む。
ステップS716では、ステップS714またはS715で取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS717)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS718)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS711の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS729の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS711で読み出した抽選対象役がレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーまたはビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかであるかどうかを判定する(ステップS719)。レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーまたはビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかである場合には、少なくとも今回のゲームにおける遊技状態は、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)ではない。
ここでは、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS720)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、RTカウンタの初期値として4をセットし、次のゲームから3ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるようにする。ここで、3ではなく4を初期値としてセットするのは、ステップS1008(後述)において今回のゲームのうちにRTカウンタの値が1減算されてしまうからである(ステップS721)。
また、読み出した抽選対象役に応じてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、チェリー当選フラグをRAM112に設定する(ステップS722)。そして、ステップS729の処理に進む。
ステップS720でRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、チェリー当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS723)。このときは、既にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているということなので、RTカウンタに初期値を設定することはない。そして、ステップS729の処理に進む。
ステップS719で抽選対象役がレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー及びビッグボーナス(2)+チェリーのいずれでもなかった場合には、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS724)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS725)。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、そのままステップS729の処理に進む。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、ステップS727の処理に進む。抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもなければ、抽選対象役がチェリーあるかどうかを判定する(ステップS726)。抽選対象役がチェリーであれば、ステップS727の処理に進み、チェリーでなければ、ステップS728の処理に進む。
ステップS727では、RTカウンタの初期値として4をセットし、次のゲームから3ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるようにする。ここでも、3ではなく4を初期値としてセットするのは、ステップS1008(後述)において今回のゲームのうちにRTカウンタの値が1減算されてしまうからである。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS728では、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもなく、既にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、既に設定されているレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグに重ねて、今回の抽選対象役の当選フラグを設定する。そして、ステップS729の処理に進む。
ステップS729では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS404のリール回転処理について詳しく説明する。図19は、CPU111がステップS404で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(例えば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS801)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムの計時を新たに開始する(ステップS802)。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS803)。ここで、リール3L、3C、3Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS804)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS805)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS806)。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が有効となる。
次に、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS807)。いずれの停止ボタンの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ3SL、3SC、3SRによりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS808)。リール回転エラーが発生していなければ、ステップS807に戻る。
また、ステップS808においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS809)、所定のエラー処理に移行する(ステップS810)。これに伴い、リール3L、3C、3Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS803に戻り、リール3L、3C、3Rの回転が再開する。
ステップS807において停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合には、操作された停止ボタンに対応するリールモータ(3ML、3MC、3MRのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定する(ステップS811)。ここで、停止されるリールの種類及び該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS812)。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS813)。
そして、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止すると、リール3L、3C、3Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS814)、全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していなければ、ステップS805に戻る。全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していれば、ステップS807で3番目に操作が検出された停止ボタン12L、12C、12Rの操作の開放が検出されたかどうかを判定し(ステップS815)、操作の開放が検出されるまで待機する。操作の開放が検出されると、リール回転処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール3L、3C、3Rの回転が開始した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。また、RAM112のデータが破壊されていて元の状態に復帰できない場合は、この限りではない。
次に、上記したステップS405の入賞判定処理について詳しく説明する。図20は、CPU111がステップS405で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS901)。次に、当該読み出した役の図柄組み合わせが可変表示装置2の5本の入賞ラインのうちのいずれか(但し、レギュラーボーナス中は中段の1本の入賞ライン)に揃っているかどうかを判定する(ステップS902)。
当該役の図柄組み合わせが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS903)、ステップS904の処理に進む。当該役の図柄組み合わせが揃っていなければ、そのままステップS904の処理に進む。ステップS904では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS901の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS905)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS906)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS913の処理に進む。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS907)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS908)。そして、ステップS913の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS909)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS910)。そして、ステップS913の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS911)。レギュラーボーナス入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS912)。そして、ステップS913の処理に進む。レギュラーボーナス入賞もしていなければ、そのままステップS913の処理に進む。
ステップS913では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但し、ハズレの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、及び当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS406の払出処理について詳しく説明する。図21は、CPU111がステップS406で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリーのいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS1001)。小役入賞していなければ、そのままステップS1003の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルを順次払い出す。但し、データとして蓄積されるクレジットの数が50に達するまでは、メダルを払い出す代わりにクレジットの数を増加させる(ステップS1002)。そして、ステップS1003の処理に進む。
ここで、ステップS1001で小役入賞していないと判定されるか、ステップS1002でのメダルの払い出しを終了することで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払い出しが終了した時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払い出しをせずに可変表示装置2に表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。精算ボタン16の操作は、ここで有効となるが、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15の操作は、未だ有効とならない。
ステップS1003では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)になっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていなければ、ステップS1007の処理に進む。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該レギュラーボーナスにおけるゲーム数と入賞数とをカウントする(ステップS1004)。
そのカウントの結果として、レギュラーボーナスの終了条件となったかどうかを判定する(ステップS1005)。レギュラーボーナスの終了条件となっていれば、RAM112のレギュラーボーナス中フラグを消去する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1006)。そして、ステップS1007の処理に進む。レギュラーボーナスの終了条件となっていない場合も、ステップS1007の処理に進む。
ステップS1007では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がビッグボーナスとなっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がビッグボーナスでなければ、RAM112のRTカウンタの値を1だけ減算(但し、0となるまで)する(ステップS1008)。RAM112におけるビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、及びRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS1009)。そして、ステップS1020の処理に進む。
ステップS1007で現在の遊技状態がビッグボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントする(ステップS1010)。ここでカウントした払出メダル枚数が465枚を越えて、ビッグの終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1011)。ビッグボーナスの終了条件が成立していなければ、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、及びRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態(ここでは、必ずビッグボーナス)を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS1012)。そして、ステップS1010の処理に進む。
ビッグボーナスの終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化するビッグボーナス中のレギュラーボーナスであった場合もあるので、レギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1013)。
さらに、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、及びRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態(ここでは、必ず通常の遊技状態)を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS1014)。ここで、CPU111の内部タイマを用いてウェイト時間の計時を開始する(ステップS1015)。
ウェイト時間の計時が開始されると、RAM112のクレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1016)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS1019の処理に進む。クレジットカウンタの値が0でなければ、精算スイッチ47により精算ボタン16の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS1017)。精算ボタン16の操作が検出された場合には、図17に示した精算処理を行う(ステップS1018)。そして、ステップS1019の処理に進む。ステップS1019では、計時している時間がウェイト規定時間に達したかどうかを判定する。規定時間に達していなければ、ステップS1016の処理に戻る。規定時間に達した場合には、ステップS1020の処理に進む。
ステップS1020では、RAM112に小役及びリプレイの当選フラグと入賞フラグを全て消去する。この処理は、一般ワーク112−2を1ゲーム毎にクリアする処理で実現される。なお、今回のゲームにおいてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていて、これらの役に入賞しなかった場合でも、特別役ワーク112−2はクリアされないので、レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが次のゲームに持ち越されることとなる。
また、ステップS1020で一般ワーク112−2がクリアされると、ここで1枚BETボタン14、MAXBETボタン15の操作も有効となる。そして、払出処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。ここで図14のフローチャートに復帰した場合は、今回の1ゲームにおける処理が終了となる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、連続演出及び追加演出を含む独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102側の制御により行われる演出の処理について説明する。
図22は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS1101)。いずれのコマンドも受信していなければ、ステップS1101の処理を繰り返して行う。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS1102)。
受信したコマンドの種類がステップS504、S517、S528またはS532で送信されたBETコマンドであった場合には、詳細を後述するBET時処理を行う(ステップS1103)。BET時処理を終了すると、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS729で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、詳細を後述するスタート時処理を行う(ステップS1104)。スタート時処理を終了すると、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS804で送信されたリール回転コマンドであった場合には、前のゲームでRAM122に保存したリール3L、3C、3Rの停止図柄に関する情報をクリアする(ステップS1105)。そして、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS812で送信されたリール停止コマンドであった場合には、詳細を後述するリール停止時処理を行う(ステップS1106)。リール停止時処理を終了すると、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS913で送信された入賞情報コマンドであった場合には、詳細を後述する入賞判定時処理を行う(ステップS1107)。そして、そのままステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS1009、1012またはS1014で送信された遊技状態コマンドであった場合には、 前回のゲームで最新ゲームの遊技状態の保存領域に保存された当選状況(すなわち、今回のゲームにおける遊技状態)をRAM122に設けられた前回ゲームの遊技状態の保存領域に移し、受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、次のゲームにおける遊技状態)をRAM122に設けられた最新ゲームの遊技状態の保存領域に保存する(ステップS1108)。
次に、今回のゲームと前回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を互いに比較して、今回のゲームでビッグボーナスが終了となったかどうかを判定する(ステップS1109)。今回のゲームでビッグボーナスが終了となったのでなければ、そのままステップS1101の処理に戻る。今回のゲームでビッグボーナスが終了となった場合には、遊技制御基板101の側ではフリーズ状態に制御されているので、液晶表示器4の画像の表示、スピーカ7U、7L、7Rからの音声の出力、遊技効果ランプ75A〜75M等のランプ類の点灯を全て中止し、演出制御基板102の側で実行中の演出を全て停止する(ステップS1110)。
次に、CPU121の内部タイマを用いてウェイト時間の計時を開始する(ステップS1111)。そして、計時している時間がウェイト規定時間に達したかどうかを判定する(ステップS1112)。規定時間に達していなければ、ステップS1112の処理を繰り返す。規定時間に達していれば、計時をクリアして(ステップS1113)、ステップS1101の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理(本発明と関係ないので、詳細は省略)を実行する(ステップS1114)。その後、ステップS1101の処理に戻る。
次に、ステップS1103のBET時処理について詳しく説明する。図23は、CPU121がステップS1103で実行するBET時処理を詳細に示すフローチャートである。BET時処理では、BETコマンドが現在設定されている賭け数が1であることを示しているかどうかを判定する(ステップS1201)。現在設定されている賭け数が1でないことを示していれば、そのままBET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
現在設定されている賭け数が1であることを示していれば、RAM122に確定報知フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1202)。確定報知フラグが設定されていれば、前回以前のゲームでリール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したときに、連続演出または追加演出が終了して、ボーナス当選の確定が報知されていることとなる。
この場合、ソフトウェア乱数機能により種別報知抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に値により当選してるボーナスの種別を報知するかどうかを決定する種別報知抽選を行う(ステップS1203)。そして、この種別報知抽選においてボーナスの種別を報知する旨が決定されたかどうかを判定する(ステップS1204)。ボーナスの種別を報知しない旨が決定された場合には、そのままBET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ボーナスの種別を報知する旨が決定された場合には、前回のゲームのステップS13001の処理(後述)でRAM122に保存した当選状況を参照して、液晶表示器4への画像の表示により、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれに当選しているのかを報知する(ステップS1205)。そして、BET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1202で確定報知フラグが設定されていない場合には、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1206)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が実行されているので、そのままBET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。連続カウンタの値が0であれば、さらにRAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1207)。
追加カウンタの値も0であれば、連続演出も追加演出も未だ実行されていないものとなる。この場合、前回のゲームのステップS1108の処理でRAM122に保存した遊技状態とさらに1ゲーム前の遊技状態とを参照して、今回のゲームの遊技状態が通常の遊技状態からRTとなったかを判定する(ステップS1208)。今回のゲームで通常の遊技状態からRTとなっていれば、前回のゲームのステップS1301の処理(後述)でRAM122に保存した当選状況に従って、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているかどうかを判定する(ステップS1209)。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していなければ、ソフトウェア乱数機能により連続演出パターン選択用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従ってROM123に格納された連続演出選択テーブルのうちの非当選時テーブルを参照して、これから開始する連続演出のパターンを選択する。ここで選択した連続演出のパターンも、RAM122に保存しておく(ステップS1210)。そして、ステップS1215の処理に進む。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選していれば、前回レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞する前に実行された連続演出(及び追加演出)のパターン(すなわち、再現パターン)が、RAM122に記憶されているかどうかを判定する(ステップS1211)。RAM122に再現パターンが記憶されていなければ、ステップS1214の処理に進む。
演出内容記憶キューに再現パターンが記憶されていれば、ソフトウェア乱数機能により抽出した乱数の値に基づいて、前回レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞する前に実行された連続演出(及び追加演出)のパターン(すなわち、再現パターン)を再現して実行するかどうかをそれぞれ50%の確率で決定する演出再現抽選を行う(ステップS1212)。ここで、再現パターンを再現して実行することが決定されたかどうかを判定する(ステップS1213)。再現パターンを再現して実行しないことが決定された場合には、ステップS1214の処理に進む。
ステップS1214では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選していて再現パターン以外で連続演出を行うものとなるので、ソフトウェア乱数機能により連続演出パターン選択用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従ってROM123に格納された連続演出選択テーブルのうちの当選時テーブルを参照して、これから開始する連続演出のパターンを選択する。ここで選択した連続演出のパターンは、RAM122に保存しておく。そして、ステップS1215の処理に進む。ステップS1215では、ステップS1210またはステップS1214で選択した演出パターンに応じた値を初期値として、RAM122の連続カウンタにセットする。そして、ステップS1218の処理に進む。
ステップS1213で再現パターンを再現して実行することが決定された場合には、RAM122に記憶されている再現パターンに含まれる連続演出のパターン(及び追加演出のパターン)を、それぞれRAM122に保存しておく(ステップS1216)。さらに、ここでRAM122に保存した再現パターンに応じた値を初期値として、RAM122の連続カウンタ及び追加カウンタ(再現パターンが追加演出も含んでいる場合)にセットする(ステップS1217)。そして、ステップS1218の処理に進む。
ステップS1218では、液晶表示器4に連続演出の開始を示す所定の画像を表示することにより開始演出を行う。そして、BET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
また、ステップS1207において追加カウンタの値が0でなかった場合には、追加演出が既に行われている場合、或いは連続演出に代わって追加演出を行う場合となる。ここでは、RAM122に再開フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1219)。再開フラグが設定されていなければ、既に追加演出が実行されているので、そのままBET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
再開フラグが設定されていれば、今回のゲームから連続演出に代わって追加演出を実行することになる。ここでは、追加演出の開始(一旦は終了した連続演出の再開)を示す所定の画像を表示することにより再開演出を行う(ステップS1220)。さらに、RAM122に設定されている再開フラグを消去する(ステップS1221)。そして、BET時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS1104のスタート時処理について詳しく説明する。図24は、CPU121がステップS1104で実行するスタート時処理を詳細に示すフローチャートである。スタート時処理では、まず、前回のゲームで最新ゲームの当選状況の保存領域に保存された当選状況(すなわち、前回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122に設けられた前回ゲームの当選状況の保存領域に移し、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122に設けられた最新ゲームの当選状況の保存領域に保存する(ステップS1301)。
次に、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1302)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が開始しているか少なくとも開始演出は行われている状態にある。この場合、今回のゲームと前回のゲームの当選状況の保存領域を両方参照して、今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったかどうかを判定する(ステップS1303)。
今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったのでなければ、そのままステップS1306の処理に進む。なお、実行中の連続演出のパターンが再現パターンであるときには、そもそも再現パターン自体がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している状態でしか選択されないため、ステップS1303において今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなったと判定されることはない。
今回のゲームにおいて初めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選するものとなった場合には、RAM122に保存している連続演出のパターンに応じて、連続演出選択テーブルから追加演出のパターンを選択する。ここで選択した追加演出のパターンも、RAM122に保存しておく(ステップS1304)。さらに選択した演出パターンに応じた値を初期値として、RAM122の追加カウンタにセットする(ステップS1305)。そして、ステップS1306の処理に進む。
ステップS1306では、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる。そして、スタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1302において連続カウンタの値が0であった場合には、さらにRAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1307)。追加カウンタの値も0であれば、ここでは何らの演出も開始しないでスタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰するものとなる。
追加カウンタの値が0でなければ、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる(ステップS1308)。なお、連続カウンタの値が0でなければ、追加カウンタの値が0でなくてもステップS1308の処理が実行されることはないので、追加演出は、連続演出が終了した後に行われるものとなる。そして、スタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS1106のリール停止時処理について詳しく説明する。図25は、CPU121がステップS1106で実行するリール停止時処理を詳細に示すフローチャートである。リール停止時処理では、受信したリール停止コマンドに従ってROM123のテーブルを参照して図柄を特定し、当該リール停止コマンドが示すリールについて停止した図柄をRAM122の停止図柄テーブルに保存する(ステップS1401)。
次に、停止図柄テーブルを参照して、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したかどうかを判定する(ステップS1402)。リール3L、3C、3Rのうちで未だ回転中のものが1つでもあれば、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止した場合には、ここで最後に停止されたリールに対応する停止ボタン12L、12Cまたは12Rが所定時間操作され続けているかどうかを判定するための計時を開始する(ステップS1403)。
次に、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1404)。連続カウンタの値が0でなければ、この時点で連続演出の実行中であるので、RAM122に保存されている連続演出のパターンと連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS1405)。そして、今回のゲーム分の演出の結果をRAM122の演出内容記憶キューに記憶させる(ステップS1406)。さらに、RAM122の連続カウンタの値を1だけ減算する(ステップS1407)。
ここで減算を行った結果、連続カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS1408)。連続カウンタの値が0となった場合には、RAM122に保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(ステップS1409)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、ステップS1419の処理に進む。
ボーナス当選の確定を報知するパターンでない場合(再現パターンのうちの連続演出のパターン部分という場合を含む)には、ボーナスにハズレている旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS1410)。次に、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1411)。
追加カウンタの値が0でなければ、連続演出の終了後に追加演出を行うので、RAM122に再開フラグを設定する(ステップS1412)。そして、リール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。追加カウンタの値が0であれば、追加演出を行わずに連続演出が終了となる、つまりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないこととなるので、RAM122の演出内容記憶キューに記憶されている内容をクリアする(ステップS1413)。そして、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1404で連続カウンタの値が0であれば、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1414)。追加カウンタの値が0でなければ、この時点で追加演出の実行中であるので、RAM122に保存されている追加演出のパターンと追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS1415)。そして、今回のゲーム分の演出の結果をRAM122の演出内容記憶キューに記憶させる(ステップS1416)。さらに、RAM122の追加カウンタの値を1だけ減算する(ステップS1417)。
ここで減算を行った結果、追加カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS1418)。追加カウンタの値が0となった場合には、ステップS1419の処理に進む。ステップS1419では、RAM122に確定報知フラグを設定するとともに、ボーナス告知ランプ66を点灯させる。さらに、ボーナスに当選している旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS1420)。そして、リール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1408で連続カウンタの値が0とならなかった場合、ステップS1414で追加カウンタの値が0であった場合、或いはステップS1418で追加カウンタの値が0とならなかった場合には、いずれにしても次のゲームでのBET時においてボーナス当選の有無を報知することはないので、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS1107の入賞判定時処理について詳しく説明する。図26は、CPU121がステップS1107で実行する入賞判定時処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定時処理では、受信した入賞情報コマンドがレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を示しているかどうかを判定する(ステップS1501)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれの入賞も示していなければ、そのままステップS1511の処理に進む。
受信した入賞情報コマンドがレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかの入賞を示していれば、RAM122の連続カウンタの値も追加カウンタの値も0であるかどうかを判定する(ステップS1502)。連続カウンタの値も追加カウンタの値も0であれば、現時点で連続演出も追加演出も行われていない、すなわち当選時のゲームでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したか、ボーナス確定報知が行われた後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したかのどちらかである。
この場合には、まず、RAM122に確定報知フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1503)。確定報知フラグが設定されていれば、ステップS1403の計時開始から所定時間を経過しているか、すなわち第3停止ボタンが所定時間以上遊技者によって押し続けられていたかどうかを判定する(ステップS1504)。確定報知フラグが設定されていないか、所定時間を経過していない場合には、そのままステップS1508の処理に進む。
確定報知フラグが設定されていて、ステップS1403の計時開始から所定時間を経過していれば、RAM122の演出内容記憶キューに記憶されている演出の内容(すなわち、今回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞する前にそれらの当選の後に実行された連続演出(及び追加演出)の内容を再現パターンとしてRAM122の所定の領域に記憶させる(ステップS1505)。そして、ステップS1508の処理に進む。
連続カウンタの値か追加カウンタの値の少なくとも一方でも0でない場合には、連続演出または追加演出の実行中であるか、またはこれらの演出を行い得る状態となっている。この場合には、まず、実行中の連続演出または追加演出を終了させる(ステップS1506)。さらに、RAM122の連続カウンタの値も追加カウンタの値も0に初期化させる(ステップS1507)。そして、ステップS1508の処理に進む。
ステップS1508では、RAM122の演出内容記憶キューの記憶内容をクリアする。そして、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、遊技効果ランプ75A〜75Mなどを制御して、所定のボーナス入賞演出を行う。このボーナス入賞演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)のいずれに入賞したかによって、態様が異なるものであってもよい(ステップS1509)。さらに、RAM122に確定報知フラグが設定されていれば、これを消去する(ステップS1510)そして、ステップS1511の処理に戻る。ステップS1512では、ステップS1403で開始された計時をクリアする。そして、入賞判定時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、通常の遊技状態においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に新たに当選するか、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していない状態でチェリーに当選すると、遊技状態がRTに制御され、これを契機として2ゲームまたは3ゲームの間で継続して行われる連続演出が開始されることとなる。チェリーは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と重複当選する場合もあるので、可変表示装置2の表示結果によりチェリーに入賞したゲームでも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した可能性があるということである。このため、連続演出が開始されることによって、遊技者にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する期待感を与え、さらに連続演出の結果に関心を持たせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、連続演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときも、これらに当選していないときにも行われる。後者の場合の連続演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選している内容のもので、そのままビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞しなければ、連続演出の終了時においてボーナス当選の確定が報知される。一方、前者の場合の連続演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない内容のもので、その終了までに新たに、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しなければ、そのままハズレの確定が報知される。
こうして連続演出の終了時において、ボーナス当選の確定かハズレかが遊技者に報知されることとなるので、連続演出の終了時において遊技者の関心を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、単に連続演出が終了するゲームでボーナス当選の確定かハズレの確定かを報知するだけではなく、それよりも前のゲームから開始される連続演出で遊技者の期待感を煽るものとなっているため、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
もっとも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していないときに連続演出が開始された後のゲームにおいて、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選することがある。この場合であっても、既に開始していた連続演出は、最後まで行うこととしているので、連続演出の実行に関する制御が複雑になることがない。もっとも、このままハズレの確定が報知されるだけとすれば、連続演出の終了時における当選状況とは、異なる情報が遊技者に示されたままになってしまう。
そこで、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した場合には、連続演出に続けて追加演出を実行しているものとしている。この追加演出によって、遊技者は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していることが分かることとなる。これにより、遊技者に不信感を感じさせずに、一旦開始された連続演出を最後まで行うことができる。
連続演出は、再現パターンが選択される場合を除いて、予め定められた複数種類のパターンの中からいずれかの演出パターンが選ばれる。連続演出の実行中における新たなレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選があったときに行われる追加演出のパターンは、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。このように複数種類のパターンで連続演出(及び追加演出)を行うものとすることで、演出の態様が豊富となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、追加演出のパターンが実行中の連続演出のパターンに従って選ばれることにより、追加演出を連続演出に整合させることができ、連続演出と追加演出とを一連の演出として違和感なく遊技者に示すことができるようになる。
さらに、連続演出のパターンとして3ゲームの期間で継続するパターンと2ゲームの期間で継続するパターンがあり、追加演出のパターンとしても1ゲームの期間で継続するパターンと2ゲームの期間で継続するパターンとがある。このように連続演出や追加演出が行われる期間として異なる期間のものがあることで、演出の態様が豊富となり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、連続演出及び追加演出が行われたときには、その各ゲーム分の演出の結果を示す情報が演出内容記憶キューに記憶されていく。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選し、該当選の確定が報知された後にこれらの役に入賞したときに遊技者が第3停止ボタンを所定時間以上押し続けると、演出内容記憶キューに記憶されている演出の内容が再現パターンとしてRAM122に記憶されるものとなる。
再現パターンが記憶されたときの入賞に基づくレギュラーボーナスまたはビッグボーナスが終了した後、再びレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときには、連続演出(及び追加演出)のパターンとしてRAM122に記憶されている再現パターンが2分の1の割合で選択されるものとなる。つまり、前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前に実行されていた連続演出(及び追加演出)が、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選すると2分の1もの割合で同じパターンで繰り返して実行されるものとなる。
このようにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときには、その直前に実行されていたパターンと同じパターンの連続演出(及び追加演出)を、次に再びレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときにも通常の選択確率よりも高い確率で実行させるかを遊技者が選択することができる。このため、遊技者の好みのパターンで連続演出(及び追加演出)が繰り返して実行されやすくなり、連続演出及び追加演出に対する遊技者の関心を高めることができる。
そして、第3停止ボタンを所定時間以上押し続けるという遊技者の選択に従って記憶された再現パターン、すなわち前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞する直前に実行されていたパターンと同じパターンの連続演出(及び追加演出)が実行されているということは、最終的にボーナス当選の確定が報知される前であってもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性が高いことを示している。このため、遊技者が自らの選択により記憶させた再現パターンに対する関心を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、遊技者が第3停止ボタンを所定時間以上押し続けることで再現パターンとして記憶され得る連続演出(及び追加演出)のパターンは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選時に選択し得るパターンであれば如何なるパターンも可能であって、特定のパターンに制限されている訳ではない。このため、遊技者は、幅広い選択肢の中から再現パターンとして実行させる連続演出(及び追加演出)のパターンを選択することができるので、自己の好みのパターンで連続演出(及び追加演出)を実行させることに対する遊技者の興味を高めることができる。
しかも、再現パターンが記憶されているときにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に新たに当選しても、2分の1の割合では再現パターンが選択されないものとなっている。このため、一旦再現パターンを記憶させたからと言って、その後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選する度に全て同じパターンで連続演出(及び追加演出)が行われるものとならず、再現パターンを記憶させたことで遊技者が他のパターンの連続演出(及び追加演出)に対して興味を失ってしまうことがない。
また、実行された連続演出(及び追加演出)の内容を再現パターンとして記憶させるために、連続演出(及び追加演出)の各ゲーム分の内容を記憶させていく演出内容記憶キューを用いている。この演出内容記憶キューによって、複数ゲームに亘って行われた演出の内容を再現することができるようになるので、1ゲームだけの演出内容でなく、複数ゲームの演出内容を見てレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を判断する必要が生じることになり、さらに実行される演出に対する遊技者の関心を高めさせることができる。
もっとも、演出内容記憶キューに1ゲーム分の演出内容が記憶されるのは、連続演出(及び追加演出)においてボーナス当選の確定が報知されるまでであり、ボーナス当選の確定が報知された後にはレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞していなくても、その間に実行された演出の内容が演出内容記憶キューに保存されることはない。つまり、再現パターンによって再現される演出は、ボーナス当選の確定が報知されるまでの演出であり、ボーナス当選が分かった後にも前回と同じパターンで演出が再現されることはないので、遊技者に煩わしさを感じさせない。さらに、ボーナス当選の確定が報知されるまでの演出の内容だけを保存することで、演出内容記憶キューに必要な記憶容量を小さくすることができる。
ところで、ビッグボーナスは、消化ゲーム数に関わらずにメダルの払い出し枚数が465枚を越えると終了するものとなっている。ここでビッグボーナス中のゲーム(すなわち、ビッグボーナスにおいて提供されるレギュラーボーナス中のゲーム)では、リプレイが内部抽選の対象役として定められていないので、リプレイ入賞することがない。リプレイは、遊技者の手持ちのメダルを減らさないものであるがメダルの払い出しを伴わないので、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル枚数に影響しない。つまり、ビッグボーナス中にリプレイ入賞させても不必要にビッグボーナスのゲーム数を増やすだけのものとなってしまうので、リプレイをビッグボーナスにおける内部抽選の対象役として定めないことで、ビッグボーナスの遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率よく進めることができるようになる。
また、遊技状態がビッグボーナスに制御されているときには、スタートレバー11の操作時においてRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されていないと、この時点でレギュラーボーナス中フラグを新たに設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御するものとしている。こうしてビッグボーナスは、払出メダル枚数が規定枚数に達するまで、レギュラーボーナスの繰り返しにより提供されるものとすることができ、ビッグボーナスにおいて遊技者が最大限の利益を得られるようにすることができる。しかも、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行えばよいことになる。
また、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われる。一方、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。このため、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(例えばリール制御の振分抽選など)などによりさらに選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
上記したように遊技状態毎に役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と遊技状態が同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。なお、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、RAM112に記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM112に記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシン1により自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、内部抽選において抽選対象の役に当選とするか否かを決定する際に、設定値ワーク112−4に格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(例えば、設定1)に基づく確率で当選とするか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。賭け数が適正な値でないときも、同様にRAM異常エラー状態に制御される。すなわち内部抽選において抽選対象となる役に当選とするか否かの決定を適正に行うことができない場合も、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいて改めてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM112に記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時や制御部110が暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。これらの状態から復旧して制御部110が起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判断を行うようになっているので、RAM112に記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわち、RAM112に記憶されたデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、制御部110の負荷を軽減させることができる。
また、特に電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力により実行される電断割込処理において、RAM112に記憶されているデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7にセットし、次回起動時において、その際に計算して得られたRAMパリティをパリティ格納領域112−7に格納されていたRAMパリティと比較して、RAM112のデータが正常であるか否かを判定している。このように電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力時と起動時のRAMパリティを比較するのみでRAM112のデータが正常か否かを判定できるので、当該判定を正確且つ簡便に行うことができる。
また、RAM112のデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM112に記憶されているデータが初期化される。このため、RAM112のデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化と設定値の選択・設定に伴うデータの初期化とを1度で行うことができるので、無駄な処理を省くことができる。
さらに、制御部110の起動時には、RAM112のデータが正常であるか否かを判定する前に、設定キースイッチ92がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ92がONの状態であると判定した場合には、RAM112のデータが正常であるか否かの判定は行わずに、設定変更モードに移行する。こうしてRAM112のデータが正常であるか否かの判定を行わずに新たに設定値が選択・設定されることにより、無駄な処理を省くことができるようになる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、第3停止ボタンを所定時間以上押し続けることで、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前に実行された連続演出(及び追加演出)のパターンが再現パターンとしてRAM122に記憶されるものとしていた。もっとも、このように再現パターンを記憶させるために必要な操作は、第3停止ボタンを所定時間以上押し続けることに限らず、例えば、所定の順番(右→中→左の逆押し)による停止ボタン12L、12C、12Rの操作としてもよい。
また、停止ボタン12L、12C、12R以外の所定のボタンを操作することとしてもよい。この所定のボタンは、再現パターンを記憶するための専用ボタンとしても、他の指示を入力するためのボタンとの兼用ボタンとしてもよい。停止ボタン以外の所定のボタンを再現パターンを記憶させるための操作を行う手段として適用する場合には、再現パターンを記憶させるための指示をレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞するよりも前に予め入力し、その旨の情報をRAM122に記憶しておくものとしてもよい。
ここでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにおいて、RAM122に再現パターンを記憶させるための指示が入力された旨が記憶されていれば、再現パターンを記憶させるものとすればよい。これにより、再現パターンを記憶させるかどうかをレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前に予め遊技者が選択しておくことができ、確実に再現パターンを記憶させることができるものとなる。
上記の実施の形態では、第3停止ボタンが所定時間以上押し続けられたかどうかを演出制御基板102の側で判定できるようにするため、第3停止ボタンの開放を待って遊技制御基板101から演出制御基板102に入賞情報コマンドを送信するものとしていた。これに対して、停止ボタン12L、12C、12Rが押されたタイミングと開放されたタイミングとで別々のコマンド(押されたタイミングでは上記したリール停止コマンド)を送信するものとし、第3停止ボタンについての両者のコマンドの受信時間差に従って、第3停止ボタンが所定時間以上押し続けられたかどうかを判定するものとしてもよい。
ここで、第3停止ボタンの押圧操作によって可変表示装置2に表示結果が導出されたら第3停止ボタンが開放されていなくても入賞情報コマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信し、その後に第3停止ボタンが開放されたならば、該第3停止ボタンが開放された旨を示すコマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信するものとしてもよい。
この場合、例えば、受信した入賞情報コマンドがレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を示していれば「演出内容記憶中」のメッセージを液晶表示器4に表示させ、その後、所定時間以上経過してから第3停止ボタンの開放を示すコマンドを受信したときに「演出内容を記憶しました」のメッセージを液晶表示器4に表示させてもよい。このようなメッセージの表示により、再現パターンが記憶されたことを遊技者に確実に知らせることができ、次の再現パターンの出現に対して遊技者の関心をより高めることができる。
上記の実施の形態では、連続演出(及び追加演出)の各ゲーム毎の演出の結果を順次演出内容記憶キューに記憶していき、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞時において第3停止ボタンが所定時間以上押し続けられていたなら、所定の割合で演出内容記憶キューの内容を再現パターンとしてRAM122に別に記憶させるとともに、演出内容記憶キューの内容をクリアするものとしていた。第3停止ボタンが所定時間以上押し続けられないか、再現パターンが選択されなかったときも演出内容記憶キューの内容をクリアするものとしていた。
しかしながら、実行された連続演出(及び追加演出)のパターンを次にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときに再現するための情報の記憶方法は、これに限るものではない。例えば、再現フラグが設定されていないときに連続演出(及び追加演出)が実行されている各ゲームにおいて、当該ゲームの演出の内容を演出内容記憶キューに記憶させていく。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選し、第3停止ボタンが所定時間以上押し続けられたら、前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前における連続演出及び(追加演出)を再現するかどうかを決定し、再現する旨が決定されたら再現フラグを設定する。
そして、再現フラグが設定されているときには、演出内容記憶キューに記憶されている演出の内容を示す情報を順次取り出し、前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前における連続演出(及び追加演出)を再現するものとすればよい。この場合には、再現パターンの記憶のためにRAM122には演出内容記憶キュー以外には再現フラグの設定領域だけを設ければよいため、必要な記憶容量の削減を図ることができる。
また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているか否かに関わらずに各ゲームの演出の内容をRAM122に記憶させていてもよく、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞時に第3停止ボタンが所定時間以上押し続けられていたのなら、その当選から入賞までの各ゲームで実行された演出を再現するものとしてもよい。
また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に関わらずに演出内容記憶キューとして所定ゲーム数分の演出の結果を示す情報を保存できるものを用意しておく。既に所定ゲーム数分の演出の結果を示す情報が保存されているなら、1ゲームを実行する度に最も古いゲームの演出の結果を示す情報を演出内容記憶キューから追い出すとともに、今回のゲームの演出の結果を示す情報を新たに演出内容記憶キューに追加する。但し、ボーナス告知ランプ66が点灯された後には、記憶されている情報の追い出しと新たなゲームの演出の結果を示す情報の追加を行わないものとすることもできる。
この場合、演出内容記憶キューが5ゲーム分あって前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前に3ゲーム継続する連続演出だけが行われていたときに新たなレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選によって再現パターンが選択されると、そこから2ゲームは連続演出とは異なる演出が行われて(或いは、演出が行われず)、その後に3ゲーム継続する連続演出が行われることとなる。この場合には、演出の再現されるゲーム数が常に同じものとなるので、前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞前に行われた演出と同じ内容の演出が行われているかどうかを遊技者が比較しやすくなる。
さらに、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に基づいて実行された連続演出及び追加演出のパターンを特定できる限り、連続演出(及び追加演出)のパターンを特定する情報や、連続演出(及び追加演出)のパターンを選択するために抽出した乱数を記憶させておくものとすることができる。記憶させておく情報の態様によっては、連続内容記憶キューのような構成で情報を記憶させるものでなくても構わない。
上記の実施の形態では、連続演出及び追加演出は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)の3つを区別せずにパターンが選択されるものとしていた。これに対して、例えば、レギュラーボーナスに当選したときだけに選択され得る連続演出(及び追加演出)のパターンと、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときだけに選択され得る連続演出(及び追加演出)のパターンがあるものとしてもよい。
ここで、例えば、レギュラーボーナスの当選に基づいて実行された連続演出のパターンがレギュラーボーナス固有のパターンであっても、その内容が演出内容記憶キューに記憶され、当該レギュラーボーナスの入賞時において遊技者が第3停止ボタンを所定時間以上継続して操作すれば、再現パターンとしてRAM122に記憶されるものとなる。当該レギュラーボーナス入賞に基づくレギュラーボーナスの遊技状態が終了した後に次に当選したボーナスの種類がレギュラーボーナスであった場合には、連続演出のパターンとして再現パターンを選択してもよい。
しかし、当該レギュラーボーナス入賞に基づくレギュラーボーナスの遊技状態に終了した後に当選したボーナスの種類がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)であった場合には、RAM122に記憶されている再現パターン(つまり、レギュラーボーナス固有の連続演出のパターン)を選択しない。つまり、RAM122に再現パターンが記憶されているかどうかに関わらず、当選時テーブルから連続演出のパターン(ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に固有のパターンを含む)を選択するものとすればよい。
これにより、例えば、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときの連続演出(及び追加演出)がレギュラーボーナスに固有の連続演出(及び追加演出)のパターンで実行されてしまうことがなくなる。このため、遊技者を混乱させてしまうような事態が発生するのを防ぐことができる。
なお、前のレギュラーボーナス入賞時においてRAM122に保存された再現パターン(レギュラーボーナス固有の連続演出のパターン)は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選によって当選時テーブルから新たに連続演出のパターンが選択されることで破棄してしまうものとしてもよい。この場合には、一旦ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を挟めば、レギュラーボーナスに当選する度にレギュラーボーナスに固有のパターンで連続演出(及び追加演出)が行われるということがなくなる。
或いは、前のレギュラーボーナス入賞時においてRAM122に保存された再現パターン(レギュラーボーナス固有の連続演出のパターン)は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選によって当選時テーブルから新たに連続演出のパターンが選択されても、そのままレギュラーボーナス用の再現パターンとして記憶しておいてもよい。このビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞に基づくビッグボーナスが終了した後にレギュラーボーナスに当選したときに、当該レギュラーボーナス用の再現パターンを連続演出のパターンとして選択し得るようにしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を挟んでも、レギュラーボーナスに当選すればこれに固有のパターンで連続演出が行われやすくなり、レギュラーボーナスの当選を遊技者が期待できるものとなる。
上記の実施の形態では、連続演出が行われているゲームでは、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したかどうかを監視しており、当選していた場合には、実行中の連続演出のパターンに応じて追加演出のパターンを選択し、カウンタに初期値をセットするものとなっていた。そして、連続演出の終了後に、選択した追加演出のパターンと追加カウンタの値に基づいて、追加演出を行うものとしていた。
これに対して、連続演出が行われている全てのゲームでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を監視するのではなく、連続演出の終了するゲームでのみ、連続演出の開始時に当選していなかったレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を判定するものとしてもよい。ここでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したと判定された場合に、連続演出の終了後に追加演出を実行するだけではなく、選択により連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を変えるものとしてもよい。
図27は、この変形例において、連続演出及び追加演出のパターンを選択するための連続演出選択テーブルを示す図である。ここでも、連続演出選択テーブルには、図27(a)に示す非当選時テーブルと、図27(b)に示す当選時テーブルと、図27(c)に示す追加演出テーブルの3種類がある。
図27(a)に示す非当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。非当選時テーブルには、これに従って選択されたパターンで行われている連続演出が終了するゲームまでにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに、連続演出が終了するゲームにおいて差し替えられる演出の内容も登録されている。図27(b)に示す当選時テーブルは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選している状態で開始される連続演出のパターンを選択するためのテーブルである。
図27(c)に示す追加演出テーブルは、既に連続演出が行われている状態で新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに、当該連続演出が終了した後に続けて行われる追加演出のパターンを選択するためのテーブルである。追加演出のパターンは、そのときに行われていた連続演出のパターンに応じて選択され、追加演出の継続するゲーム数は、1ゲームまたは2ゲームである。
連続演出の最終的な結果が示されたときに、負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。勝ちの結果よりも負けの結果が多くなっていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないということになる。また、連続演出に続けて行われた追加演出の結果が示されたときに、連続演出の開始からの結果として負けの結果よりも勝ちの結果が多くなっていれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選しているということとなる。
もっとも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していない状態で開始される連続演出のパターンでは、連続演出の終了するゲームの1回分以上の回数で負けの結果を示してしまっている場合がある。また、連続演出の終了するゲームにおける演出の内容を差し替えずに追加演出を行う場合でも、選択されていた連続演出のパターンによっては、1ゲームまたは2ゲーム分だけでは、負けの結果よりも勝ちの結果を多く示すことができなくなる場合も生じてしまう。
そこで、連続演出の終了するゲームにおける演出の内容が差し替えられる場合、差し替え後の演出の内容としては大勝利の結果を示すものがある。また、追加演出における個々のゲームにおける演出の内容として大勝利の結果を示すものがある。演出の内容として大勝利が示された場合には、負けの結果の示された回数が何回あったとしてもボーナス当選の確定を示すものとなる。この大勝利の結果を示す演出の内容は、このような差し替えか追加演出が行われる場合しか示されることがなく、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかに当選していない状態で開始されたパターンでは示されることはない。
次に、この変形例における処理について説明する。遊技制御基板101の側における処理は、上記の実施の形態と全く同じである。また、演出制御基板102の側における処理のうちでメイン処理は、図22のフローチャートに示したものと同じであり、ステップS1103のBET時処理も、図23のフローチャートに示したものと同じである。この変形例において上記の実施の形態と異なるのは、ステップS1104のスタート時処理と、ステップS1106のリール停止時処理だけである。なお、RAM112において当選状況を保存する領域は、1回分だけでよい。
図28は、この変形例において、CPU121がステップS1104で実行するスタート時処理を詳細に示すフローチャートである。スタート時処理では、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122に設けられた当選状況の保存領域に保存する(ステップS1601)。
次に、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1602)。連続カウンタの値が0でなければ、既に連続演出が開始しているか少なくとも開始演出は行われている状態にある。この場合、まず、RAM122に保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであってボーナス当選の確定を報知するパターン、或いは前回のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞する前に実行された連続演出(及び追加演出)を再現する再現パターンであるかどうかを判定する(ステップS1603)。
ボーナス当選の確定を報知するパターン或いは再現パターンであれば、そのままステップS1612の処理に進む。ボーナス当選の確定を報知するパターンでも再現パターンでもなければ、さらに連続カウンタの値が1であるかどうかを判定する(ステップS1604)。連続カウンタの値が1でもなければ、そのままステップS1612の処理に進む。
連続カウンタの値が1であれば、当該ゲームで連続演出が終了することとなるので、さらにRAM122に保存した当選状況に基づいて、遊技制御基板101のRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1605)。RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていなければ、そのままステップS1612の処理に進む。
RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されている場合には、連続演出の開始時においてはこれらの当選フラグが設定されていなかったが、連続演出の実行中に新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選して、これらの役の当選フラグが設定されたことになる。この場合には、ソフトウェア乱数機能により所定の乱数を抽出し、該乱数の値に応じて連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、それとも連続演出の終了後に追加演出を行うかを決定する差替/追加決定抽選を行う(ステップS1606)。この抽選の結果、最終ゲームの演出の内容の差し替えが決定されたか、追加演出の実行が決定されたかを判定する(ステップS1607)。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容の差し替えが決定された場合には、RAM112に演出差替フラグを設定する(ステップS1608)。さらにRAM122に保存している連続演出のパターンに応じて最終ゲームにおける演出の内容を差し替え、差し替え後の演出に応じた画像を液晶表示器4に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出を開始させる(ステップS1609)。そして、スタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
一方、追加演出の実行が決定された場合には、RAM122に保存している連続演出のパターンに応じて、連続演出選択テーブルから追加演出のパターンを選択する。ここで選択した追加演出のパターンも、RAM122に保存しておく(ステップS1610)。さらに選択した追加演出のパターンに応じた値を初期値として、RAM122の追加カウンタにセットする(ステップS1611)。そして、ステップS1612の処理に進む。
ステップS1612では、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる。そして、スタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1602において連続カウンタの値が0であった場合には、さらにRAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1613)。追加カウンタの値も0であれば、ここでは何らの演出も開始しないでスタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰するものとなる。
追加カウンタの値が0でなければ、RAM122に保存されている追加演出のパターンとRAM122の追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出を開始させる(ステップS1614)。なお、連続カウンタの値が0でなければ、追加カウンタの値が0でなくてもステップS1614の処理が実行されることはないので、追加演出は、連続演出が終了した後に行われるものとなる。そして、スタート時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
図29は、この変形例において、CPU121がステップS1106で実行するリール停止時処理を詳細に示すフローチャートである。リール停止時処理では、受信したリール停止コマンドに従ってROM123のテーブルを参照して図柄を特定し、当該リール停止コマンドが示すリールについて停止した図柄をRAM122の停止図柄テーブルに保存する(ステップS1701)。
次に、停止図柄テーブルを参照して、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止したかどうかを判定する(ステップS1702)。リール3L、3C、3Rのうちで未だ回転中のものが1つでもあれば、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止した場合には、ここで最後に停止されたリールに対応する停止ボタン12L、12Cまたは12Rが所定時間操作され続けているかどうかを判定するための計時を開始する(ステップS1703)。
次に、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1704)。連続カウンタの値が0でなければ、この時点で連続演出の実行中であるので、RAM122に差替フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS1705)。差替フラグが設定されていれば、差し替え後の演出の内容に応じた画像を液晶表示器4に表示して、連続演出の最終ゲームにおける演出の結果を報知する(ステップS1706)。そして、今回のゲーム分の演出の結果をRAM122の演出内容記憶キューに記憶させる(ステップS1707)。さらに、RAM122に設定されている差替フラグを消去し、連続カウンタの値を0に初期化する(ステップS1708)。そして、ステップS1723の処理に進む。
ステップS1705で差替フラグが設定されていなければ、RAM122に保存されている連続演出のパターンと連続カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の連続演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS1709)。そして、今回のゲーム分の演出の結果をRAM122の演出内容記憶キューに記憶させる(ステップS1710)。さらに、RAM122の連続カウンタの値を1だけ減算する(ステップS1711)。ここで減算を行った結果、連続カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS1712)。連続カウンタの値が0とならなかった場合には、いずれにしても次のゲームでのBET時においてボーナス当選の有無を報知することはないので、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
連続カウンタの値が0となった場合には、RAM122に保存した連続演出のパターンが当選時テーブルに基づいて選択されたパターンであって、ボーナス当選の確定を報知するパターンであるかどうかを判定する(ステップS1713)。ボーナス当選の確定を報知するパターンであれば、ステップS1723の処理に進む。
ボーナス当選の確定を報知するパターンでなければ、ボーナスにハズレている旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS1714)。次に、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1715)。追加カウンタの値が0でなければ、連続演出の終了後に追加演出を行うので、RAM122に再開フラグを設定する(ステップS1716)。そして、リール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
追加カウンタの値が0であれば、追加演出を行わずに連続演出が終了となる、つまりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないこととなるので、RAM122の演出内容記憶キューに記憶されている内容をクリアする(ステップS1717)。そして、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1704で連続カウンタの値が0であれば、RAM122の追加カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS1718)。追加カウンタの値が0であれば、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。追加カウンタの値が0でなければ、この時点で追加演出の実行中であるので、RAM122に保存されている追加演出のパターンと追加カウンタの値に応じた画像を液晶表示器4に表示して、一連の追加演出のうちの今回のゲーム分の演出の結果を報知する(ステップS1719)。
そして、今回のゲーム分の演出の結果をRAM122の演出内容記憶キューに記憶させる(ステップS1720)。さらに、RAM122の追加カウンタの値を1だけ減算する(ステップS1721)。ここで減算を行った結果、追加カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS1722)。追加カウンタの値が0となった場合には、ステップS1723の処理に進む。追加カウンタの値が0とならなかった場合には、そのままリール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
ステップS1723では、RAM122に確定報知フラグを設定する。さらに、ボーナスに当選している旨を示す情報を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する(ステップS1724)。そして、リール停止時処理を終了して、図22のフローチャートに復帰する。
この変形例では、連続演出の最終ゲームにおいて、実行中の連続演出がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかを判定し、さらにこの連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたかどうかを判定するものとしている。そして、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していた場合には、差替/追加決定抽選の結果により、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるか、連続演出の終了後に追加演出を実行するかを選択するものとしている。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容が差し替えられた場合には、最終ゲームにおいて差し替え後の演出の内容を示して、ボーナス当選の確定を遊技者に示すことができるものとなる。このため、遊技者に不信感を感じさせずに、連続演出を終了させることができる。一方、追加演出の実行が選択された場合には、一旦ハズレの結果が報知されるものとなるが、連続演出の終了後直ちに実行される追加演出によって、遊技者は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していることが分かることとなる。これにより、遊技者に不信感を感じさせずに、一旦開始された連続演出を最後まで行うことができる。
連続演出の最終ゲームにおける演出の内容を差し替えるのか、連続演出に続けて追加演出を実行するのかに関わらず、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたかどうかを判定するのは、連続演出の最終ゲームにおいてだけ行えばよい。このように実行中の連続演出がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも当選していないときに開始された連続演出であるかどうかの判定と、連続演出が開始された後のゲームにおいて新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたかどうかの判定が1回だけで済むため、制御負荷が大きくなりすぎない。
また、演出の内容の差し替えを選択する場合であっても、演出の内容の差し替えが行われるのは、連続演出の最終ゲームにおける演出分だけである。このため、演出の内容の差し替えのパターンが複雑になりすぎず、制御負荷が大きくなりすぎない。追加演出の実行を選択する場合には、連続演出の内容はそのままで新たに追加演出を行えばよいだけである。このため、連続演出の実行に対して余計な制御負荷がかかることがない。さらに、演出の内容の差し替えと追加演出の実行のいずれもあるので、演出の種類が豊富になり、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、連続演出の最終ゲームにおいて演出の内容の差し替えが選択された場合、差し替え後の最終ゲームにおける演出の内容も、そのときに実行中であった連続演出のパターンに応じて選ばれる。これにより、連続演出の内容を最終ゲームにおける当選状況と整合させて遊技者に違和感なく示すことができるようになる。
さらに、連続演出及び追加演出における各回のゲームにおける演出の結果としては、勝、負、大勝利の3種類があるが、このうちで「大勝利」については、連続演出の最終ゲームにおける演出の内容が差し替えられた場合か、追加演出が実行された場合にしか示されることがない。演出の内容の差し替え、或いは追加演出の実行は、連続演出が開始された後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した場合というレアケースで行われるものであるが、大勝利という演出の結果は、このようなレアケースでのみ示されるものとなることで、演出の内容にプレミア性を持たせることができ、演出の興趣を高めることができるようになる。
なお、この変形例では、連続演出が開始した後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときに連続演出の最終ゲームにおいて差替/追加抽選を行うものとしていたが、最終ゲームにおける演出の内容の差し替えと追加演出の実行とは、当選しているボーナスの種類に関わらずにそれぞれ同じ確率で選択されるものとなっていた。これに対して、レギュラーボーナスに当選したのか、ビッグボーナス(1)に当選したのか、或いはビッグボーナス(2)に当選したのかで、演出の内容の差し替えと追加演出の実行の選択比率を変えるものとしてもよい。
例えば、ビッグボーナス(1)に当選したときには、レギュラーボーナスやビッグボーナス(2)に当選したときよりも追加演出の実行の選択比率を高くするものとした場合には、追加演出が実行されることで、より遊技価値の高いビッグボーナス(1)に当選していることを遊技者が期待できるようになる。これにより、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、連続演出及び追加演出は、液晶表示器4への画像の表示によって行われるものとしていたが、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力や、リールランプ3LPや遊技効果ランプ75A〜75Mの点灯など、他の演出手段を用いて行うものであっても構わない。開始演出、再開演出を行う演出手段と、個々のゲームにおける演出を行う演出手段と、ハズレまたはボーナス当選の確定を報知する演出手段とが異なっていても構わない。
上記の実施の形態では、当選状況通知コマンドの送信時、すなわちスタートレバー11の操作時に連続演出または追加演出における各ゲームの演出を開始するものとしていた。しかし、スタートレバー11を操作したときであっても前回のゲーム開始から所定時間を経過していなければ、リール3L、3C、3Rの回転開始が待機させられる。スタートレバー11の操作時ではなく、リール3L、3C、3Rの回転開始時において連続演出または追加演出における各ゲームの演出を開始してもよい。この場合、当選状況通知コマンドを受信したときには、該コマンドが示す当選状況をRAM122に保存する処理だけを行い、スタート時処理の他のステップの処理は、リール回転コマンドを受信して停止図柄テーブルをクリアした後に、それぞれ実行するものとすればよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選していてハズレの表示結果となるときには、チャンス目が可変表示装置2に導出されるものとなっていた。もっとも、チャンス目は、入賞の表示態様に比べて種類も多く、また、上記の実施の形態のスロットマシン1では可変表示装置2を遊技者があまり見ていなくても遊技を進められるため、チャンス目の導出を遊技者が見逃してしまうことが多い。そこで、可変表示装置2にチャンス目が導出されたときに、所定のチャンス演出を行うものとしてもよい。チャンス演出は、実際にはハズレ目(いずれの当選フラグも設定されていないときに限って可変表示装置2に導出可能な出目)が導出されているときにも所定の割合で行うことができる。
このようなチャンス演出によって、比較的遊技に不慣れな初心者で、可変表示装置2の表示結果がチャンス目であるかどうか判断がつかないような場合でも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性があることを確実に知ることができるようになる。なお、チャンス目は、入賞の観点で言うとハズレなので、入賞情報コマンドに従って判断できないので、リール停止コマンドに基づいてRAM122の停止図柄テーブルに保存した停止図柄を参照して、リール3L、3C、3Rの全てが停止して可変表示装置2にチャンス目が導出されているかどうかを判定するものとすればよい。
上記の実施の形態では、設定値の変更を行う際には、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものとなっていた。もっとも、RAM112のデータを初期化するためには、設定値の変更を行う際にさらに別個の初期化操作(例えば、設定キースイッチ92をON状態として電源を投入する際に、さらにデータクリアスイッチも操作する)を行うことが必要になるものとしてもよい。RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行ってRAM112のデータを初期化することで復帰できるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスの終了時において一定期間だけ遊技の進行を不能とするフリーズ状態に制御するとともに全ての演出を停止させるフリーズ演出を行っていたが、このフリーズ演出は、ビッグボーナスの開始時、すなわちビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞した直後に行うものとしてもよい。ビッグボーナスの開始時においてフリーズ演出を行う場合も、ビッグボーナスの終了時においてフリーズ演出を行う場合と同様に、クレジットの精算だけは行うことができるものとすることができる。さらに、ビッグボーナスが終了した後に所定の操作(リセット操作など)が行われるまで遊技の進行を不能とする打ち止め制御を行うものとしてもよい。この打ち止め制御を行っている場合も、フリーズ演出が行われている場合と同様にクレジットの精算だけは行うことができるものとすることができる。
上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部が既に停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、或いはビッグボーナス(2)といった役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)が終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行えばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナスの終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナスの遊技状態は、ビッグボーナス(1)の入賞で小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(例えば、「ベル−JAC−JAC」で小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だ払出メダル枚数が465枚を越えていなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいてリール制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時においてリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭け数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭け数を設定するものに相当する。
さらに、本発明は、パチンコ遊技機においても適用することができる。パチンコ遊技機においては、遊技球が始動入賞口に入賞すると、大入賞口を一定期間開放状態とする大当たり状態(特別遊技状態)に遊技状態を制御するかどうかを決定する乱数が抽出される。また、この結果は、特別図柄を変動表示させる可変表示装置の表示結果として大当たり表示態様(特別表示結果)を導出させることによって示されるが、この大当たり表示態様を導出するまでにおける特別図柄の変動表示パターン(リーチパターン)や予告図柄の出現で、様々なパターンの演出を行うものとなっている。このような変動表示パターンや予告の出現を決定するための乱数も、始動入賞時において抽出される。
特図ゲームは、先の始動入賞に基づく特図ゲームが全て終了した後に(大当たりとなった場合は、大当たり状態が終了した後に)、開始されるものとなる。この開始時において、始動入賞時に抽出した乱数に基づいて特別図柄の変動表示の表示結果を大当たり状態への制御を伴う大当たり表示態様にするかどうかと、変動表示の表示結果が導出されるまでにおける変動表示パターンや予告図柄の出現が決定されるものとなる。
このようなパチンコ遊技機において、上記したスロットマシン1の停止ボタン12L、12C、12Rのように直接的に遊技の進行のために必要なものではないが、特図ゲームの結果として大当たり表示態様が導出されたときに、それまでの演出のパターン(変動表示パターンや予告図柄の出現)を保存するかどうかを遊技者が指示するための演出保存ボタンを設けておく。大当たり表示態様が導出されている間に、遊技者が演出保存ボタンを操作したときには当該演出のパターンを、上記のスロットマシン1と同様に再現パターンとして記憶手段に保存しておくものとする。
特図ゲームの結果として導出された大当たり表示態様に基づく大当たり状態が終了した後の特図ゲームにおいて、大当たり表示態様とならなかった場合でも、記憶手段に保存しておいた再現パターンは消去しない。次に大当たり表示態様とすることが決定された場合において、記憶手段に再現パターンが記憶されていれば、記憶されている再現パターンを所定の割合(100%でもよい)で当該特図ゲームの演出のパターンとして選択するものとすればよい。再現パターンが記憶されていない場合、或いは記憶されていても選択されなかった場合には、始動入賞時に抽出した乱数に基づいて、全ての演出パターンの中から演出パターンを選択するものとすればよい。特図ゲームの結果として大当たり表示態様が導出されている間に、遊技者により演出保存ボタンを操作しなかったときには、記憶手段に記憶されていた再現パターンを消去するものとすればよい。
なお、パチンコ遊技機における大当たりとしては、通常大当たりの他に、大当たり状態の終了後に確率変動状態(大当たりとする確率を高くする状態)への制御を伴う確変大当たりや、大当たり状態の終了後に時短状態(特図ゲームの実行時間を短くする状態)への制御を伴う時短大当たりなどがある。
このような複数種類の大当たりは、上記したスロットマシン1におけるレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)に対応するものである。例えば、通常大当たりと確変大当たりとがある場合において、通常大当たりに固有の演出パターンが再現パターンとして記憶されていた場合に、次に確変大当たりした場合には、記憶されている再現パターンを選択することなく、始動入賞時に抽出した乱数の値に基づいて、確変大当たり時に選択可能な全ての演出パターンの中から当該特図ゲームにおける演出パターン(変動表示パターン及び予告図柄の出現)を選択するものとすればよい。
なお、パチンコ遊技機においては、例えば、通常大当たりと確変大当たりの大当たり表示態様の違いは、最終的に導出される特別図柄の種類の違いによって示される。従って、再現パターンとして最終的に導出された特別図柄の種類も記憶されている場合、通常大当たり時に記憶された再現パターンで次も通常大当たりであった場合には最終的に導出させる特別図柄の種類も同じものとするが、通常大当たり時に記憶された再現パターンで次の大当たりが確変大当たりであった場合には、変動表示パターンと予告図柄とは再現パターンのものと同じものとするが、最終的に導出させる特別図柄の種類は確変大当たりに対応した種類のものとすることができる。
以上のように、パチンコ遊技機において本発明を適用した場合においても、その性質に反しない限りにおいて、上記の実施の形態にかかるスロットマシン1で得られたのと同じ効果を得ることができる。もっとも、パチンコ遊技機では、特図ゲームの結果を大当たりとすることが決定されたゲームにおいて大当たりの結果が表示されるので、再現される演出は、大当たりの決定から大当たり表示結果の導出までにおける1ゲーム限りでの変動表示パターン及び予告図柄の出現のみとなる。