以下に、図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態である回胴式遊技機の概略正面図、図2はその回胴式遊技機の概略ブロック図である。
本実施形態の回胴式遊技機は、図1及び図2に示すように、左側回胴リール11a,中央回胴リール11b,右側回胴リール11cと、表示窓12と、メダル投入口13と、クレジット数表示部14と、MAXベットボタン15と、一枚投入ボタン16と、スタートレバー18と、左側停止ボタン19a,中央停止ボタン19b,右側停止ボタン19cと、清算ボタン21と、払出数表示部22と、メダル放出口23と、メダル受皿24と、払出装置25と、電飾表示部40と、スピーカ部50と、投入メダル検出センサ61と、MAXベットボタン操作検出センサ62と、一枚投入ボタン操作検出センサ63と、スタートレバー操作検出センサ64と、左側停止ボタン操作検出センサ65a,中央停止ボタン操作検出センサ65b,右側停止ボタン操作検出センサ65cと、左側回胴リール駆動手段66a,中央回胴リール駆動手段66b,右側回胴リール駆動手段66cと、主制御基板70と、演出制御基板80とを備える。
図1に示すように、回胴式遊技機の中央部のやや上側には、左側回胴リール11a、中央回胴リール11b、右側回胴リール11cが並べて配設されている。各回胴リール11a,11b,11cは、複数の図柄を一列に配した図柄列を有しており、回転可能に構成されている。これらの回胴リール11a,11b,11cは、複数の図柄を変動させる変動表示及びその変動表示を停止させる停止表示が可能な図柄表示手段としての役割を果たすものである。左側回胴リール11aは左側回胴リール駆動手段66aにより駆動され、中央回胴リール11bは中央回胴リール駆動手段66bにより駆動され、そして、右側回胴リール11cは右側回胴リール駆動手段66cにより駆動される。ここで、各回胴リール駆動手段66a,66b,66cとしては、例えばステッピングモータが用いられる。これら回胴リール駆動手段66a,66b,66cの制御は、主制御基板70により行われる。尚、主制御基板70は各回胴リール11a,11b,11cが表示窓12内の所定の位置に表示している図柄をステッピングモータのステップ数で把握することが可能であり、かかる表示図柄の把握には公知の方法が用いられる。
各回胴リール11a,11b,11cに配される図柄には、例えば、赤色の数字「7」図柄(赤7図柄)、バー図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、チェリー図柄、スイカ図柄、ブランク図柄等がある。本実施形態では、各回胴リール11a,11b,11cの外周に、これらの図柄が合計21個若しくはそれ以下の個数、配されている。また、回胴リール11a,11b,11c毎に各図柄の数及び図柄の配置順序は異なっている。
図3は各回胴リール11a,11b,11cに配される図柄列の一例を示す図である。図3の例では、各回胴リール11a,11b,11cに21個の図柄が配されている。また、各回胴リール11a,11b,11cにおいては、各図柄に図柄番号(0から20)が付されている。具体的に、左側回胴リール11aには、リプレイ図柄、スイカ図柄、赤7図柄、ベル図柄、ブランク図柄、リプレイ図柄、バー図柄、チェリー図柄、ベル図柄、リプレイ図柄、ブランク図柄、スイカ図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、バー図柄、チェリー図柄、ブランク図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、赤7図柄、ベル図柄がこの順番で配されている。中央回胴リール11bには、スイカ図柄、チェリー図柄、赤7図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、チェリー図柄、赤7図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、チェリー図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、スイカ図柄、チェリー図柄、赤7図柄、リプレイ図柄、ベル図柄、スイカ図柄、バー図柄、リプレイ図柄、ベル図柄がこの順番で配されている。そして、右側回胴リール11cには、チェリー図柄、リプレイ図柄、赤7図柄、バー図柄、ベル図柄、スイカ図柄、リプレイ図柄、チェリー図柄、ベル図柄、リプレイ図柄、スイカ図柄、ブランク図柄、ベル図柄、リプレイ図柄、スイカ図柄、チェリー図柄、ベル図柄、スイカ図柄、リプレイ図柄、ブランク図柄、ベル図柄がこの順番で配されている。尚、各回胴リール11a,11b,11cは、図3に示す図柄列が上から下に移動するように駆動される。
表示窓12は回胴リール11a,11b,11cの前側に設けられた透明な窓部である。この表示窓12は、三つの回胴リール11a,11b,11cの停止時に回胴リールの回転方向に沿って三つの図柄を、その回転方向に直交する方向に沿って三つの図柄を表示することができる。すなわち、遊技者は、図1に示すように、左側回胴リール11a、中央回胴リール11b、右側回胴リール11cの停止時において表示窓12からそれぞれの回胴リール11a,11b,11cに付された三つの図柄(合計九つの図柄)を目視することができる。
回胴式遊技機では、三つの回胴リール11a,11b,11cの停止時に表示される図柄を、各種の役に対応する図柄の組合せに揃えるというゲーム(遊技)が行われる。すなわち、三つの回胴リール11a,11b,11cが回転を開始した後に三つの回胴リール11a,11b,11cが停止したときに、複数種類の役のうちいずれかの役に対応する図柄の組合せが表示窓12に停止表示されれば、ゲームの結果は当該役の入賞となる。
メダル投入口13は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入するための投入口である。投入メダル検出センサ61はメダル投入口13の内部に設けられており、メダルがメダル投入口13に投入されたことを検出するものである。投入メダル検出センサ61からの検出信号は主制御基板70に送られる。主制御基板70は、かかる投入メダル検出センサ61からの検出信号に基づいて、メダルが何枚投入されたのかを認識することができる。
表示窓12のすぐ下側には、クレジット数表示部14が設けられている。クレジット数表示部14は、メダルのクレジット数(貯留数)を所定の範囲内(例えば50枚以内)で表示するものである。主制御基板70は、ゲームの結果が所定の役の入賞になると、その役に対応して払い出されるメダルの払出枚数を現在のクレジット数に加算し、その加算した数をクレジット数表示部14に表示させる。
本実施形態の回胴式遊技機では、メダルを2枚又は3枚投入することにより、一回のゲームを行うことができる。2枚のメダル又は3枚のメダルを投入することは、ゲームを行うための条件である。このため、遊技者は、ゲームを行う際に、2枚又は3枚のメダルをメダル投入口13から投入するか、或いは、現在のメダルのクレジット数からメダル2枚分又はメダル3枚分のクレジット数を使用しなければならない。
MAXベットボタン15及び一枚投入ボタン16は、メダル投入口13から実際にメダルを投入することに代えて、クレジットされているメダルの中から2枚又は3枚のメダルを使用してゲームを行う旨を指示するための遊技指示手段である。MAXベットボタン15及び一枚投入ボタン16は、表示窓12の左下側に設けられている。MAXベットボタン15は、クレジットされているメダルの中から3枚のメダルを使用してゲームを行うことを指示するボタンであり、また、一枚投入ボタン16は、クレジットされているメダルの中から2枚又は3枚のメダルを使用してゲームを行うことを指示するボタンである。具体的には、一枚投入ボタン16を二回押すことにより、クレジットされているメダルの中から2枚のメダルを使用してゲームを行うことが指示され、一枚投入ボタン16を三回押すことにより、クレジットされているメダルの中から3枚のメダルを使用してゲームを行うことが指示される。すなわち、一枚投入ボタン16を三回押すことは、MAXベットボタン15を一回押すことと同じである。
MAXベットボタン操作検出センサ62はMAXベットボタン15が押されたことを検出するものであり、一枚投入ボタン操作検出センサ63は一枚投入ボタン16が押されたことを検出するものである。各ボタン操作検出センサ62,63からの検出信号は、主制御基板70に送られる。主制御基板70は、かかる検出信号を受けると、何枚のメダルを使用してゲームを行うのかを認識すると共に、現在のクレジット数からその認識したメダル枚数分のクレジット数を減算し、その減算した数をクレジット数表示部14に表示させる。
スタートレバー18は、ゲームを開始する旨を指示するために遊技者が操作するものである。メダル投入口13から一回のゲームを行うのに必要な枚数のメダルが投入されるか、又は、既に一回のゲームに必要な枚数のメダルがクレジットされている状態でMAXベットボタン15の操作若しくは一枚投入ボタン16の二回若しくは三回の操作のうちいずれかの操作が行われることにより、スタートレバー18の操作が可能となる。ここで、一回のゲームは、スタートレバー18が操作されることにより開始し、三つの停止ボタン19a,19b,19cがすべて押されることにより終了する。スタートレバー操作検出センサ64は、スタートレバー18が操作されたことを検出するものである。スタートレバー操作検出センサ64は、スタートレバー18が操作されたことを検出すると、ゲーム開始信号を主制御基板70に送る。主制御基板70は、投入メダル検出センサ61、MAXベットボタン操作検出センサ62、一枚投入ボタン操作検出センサ63のいずれかから信号が送られて、ゲームを行うのに必要な枚数のメダルが投入されていることを認識しているときに、スタートレバー操作検出センサ64からゲーム開始信号を受けると、ゲーム開始の処理を行う。具体的には、主制御基板70は、ゲーム開始信号を受けると、乱数値を取得し、その乱数値に基づいて役の抽選処理を行うと共に、前回のゲーム開始信号の受信時から4.1秒以上経過していれば直ちに、4.1秒経過前であれば4.1秒経過後に、三つの回胴リール11a,11b,11cの回転動作を開始する。このように、スタートレバー18は、三つの回胴リール11a,11b,11cの変動表示動作を開始する契機を与える変動指示手段としての役割を果たしている。
左側停止ボタン19aは左側回胴リール11aの回転動作の停止を指示するためのものであり、中央停止ボタン19bは中央回胴リール11bの回転動作の停止を指示するためのものであり、右側停止ボタン19cは右側回胴リール11cの回転動作の停止を指示するためのものである。すなわち、各停止ボタン19a,19b,19cは、当該回胴リールが停止表示する契機を与える停止指示手段としての役割を果たす。また、左側停止ボタン操作検出センサ65aは左側停止ボタン19aが押されたことを検出するものであり、中央停止ボタン操作検出センサ65bは中央停止ボタン19bが押されたことを検出するものであり、右側停止ボタン操作検出センサ65cは右側停止ボタン19cが押されたことを検出するものである。各停止ボタン操作検出センサ65a,65b,65cからの検出信号は、主制御基板70に送られる。主制御基板70は、停止ボタン操作検出センサ65a,65b,65cからの検出信号を受けると、当該停止ボタン操作検出センサに対応する回胴リールの回転動作を所定の制御方法により停止する。
本実施形態では、三つの回胴リール11a,11b,11cを停止させて所定の図柄の組合せを揃えるための入賞ラインが五つ設定されている。すなわち、表示窓12の上部、中央部、下部のそれぞれを通り水平方向に延びた三つのラインと、表示窓12の左上から右下に向かって延びるラインと、表示窓12の左下から右下に向かって延びるラインとである。2枚のメダルを使用してゲームを行う場合、3枚のメダルを使用してゲームを行う場合のいずれであっても、上記五つの入賞ラインがすべて有効な入賞ラインである。三つの回胴リール11a,11b,11cが停止したときに、五つの入賞ラインのうちいずれかの入賞ライン上に所定の図柄の組合せが揃えば、ゲームの結果はその組合せに対応する役の入賞となる。
いま、役の種類について説明する。図4は各役の入賞となる図柄の組合せを説明するための図である。本実施形態では、図4に示すように、ビッグボーナス(BB)、チャレンジタイムビッグボーナス(CT)、リプレイ役(再遊技役)、ベル小役、チェリー小役、スイカ小役の合計六種類の役が定義されている。BBの入賞条件は、三つの回胴リール11a,11b,11cの各々に配された赤7図柄が入賞ライン上に揃うことであり、CTの入賞条件は、回胴リール11a,11bの各々に配された赤7図柄と回胴リール11cに配されたバー図柄とが入賞ライン上に揃うことである。リプレイ役の入賞条件は、三つの回胴リール11a,11b,11cの各々に配されたリプレイ図柄が入賞ライン上に揃うことである。ベル小役の入賞条件は、三つの回胴リール11a,11b,11cの各々に配されたベル図柄が入賞ライン上に揃うことであり、スイカ小役の入賞条件は、三つの回胴リール11a,11b,11cの各々に配されたスイカ図柄が入賞ライン上に揃うことである。そして、チェリー小役の入賞条件は、左側回胴リール11aに配されたチェリー図柄が表示窓12内のいずれかの位置に停止表示されることである。
これら六種類の役のうち、ベル小役、チェリー小役及びスイカ小役は、小当りである小役と称されるものである。主制御基板70による役の抽選処理によりベル小役に当選したときには、遊技者は当該ゲームにおいて三つのベル図柄を入賞ライン上に揃えることが可能になる。そして、三つのベル図柄が入賞ライン上に揃うと、ベル小役の入賞となる。ベル小役に入賞すると、今回のゲームが3枚のメダルを使用したゲーム(3枚掛けゲーム)であれば10枚のメダルが払い出され、今回のゲームが2枚のメダルを使用したゲーム(2枚掛けゲーム)であれば15枚のメダルが払い出される。また、主制御基板70による役の抽選処理によりチェリー小役に当選したときには、遊技者は当該ゲームにおいて左側回胴リール11aに配されたチェリー図柄を表示窓12内のいずれかの位置に停止表示させることが可能になる。そして、左側回胴リール11aに配されたチェリー図柄が表示窓12内のいずれかの位置に停止表示されると、チェリー小役の入賞となる。チェリー小役に入賞すると、今回のゲームが3枚掛けゲームであれば2枚のメダルが払い出され、今回のゲームが2枚掛けゲームであれば15枚のメダルが払い出される。更に、主制御基板70による役の抽選処理によりスイカ小役に当選したときには、遊技者は当該ゲームにおいて三つのスイカ図柄を入賞ライン上に揃えることが可能になる。そして、三つのスイカ図柄が入賞ライン上に揃うと、スイカ小役の入賞となる。スイカ小役に入賞すると、今回のゲームが3枚掛けゲームであれば5枚のメダルが払い出され、今回のゲームが2枚掛けゲームであれば15枚のメダルが払い出される。
また、主制御基板70による役の抽選処理によりリプレイ役に当選したときには、遊技者は当該ゲームにおいて三つのリプレイ図柄を入賞ライン上に揃えることが可能になる。そして、三つのリプレイ図柄が入賞ライン上に揃うと、リプレイ役の入賞となる。リプレイ役に入賞すると、回胴式遊技機は、再遊技の状態、すなわち、今回のゲームで使用したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入され、遊技者が新たにメダルを投入することなく、再度、ゲームを行うことが可能な状態となる。尚、本実施形態では、リプレイ役はメダルの払出しがないことから、リプレイ役を小役に含めていないが、次のゲームのための新たなメダルの投入操作が不要なので、そのゲームに使用したメダルが払い出されたと仮定して、リプレイ役を小役として取扱うことも可能である。
BB及びCTは、いわゆるボーナスと称される大役である。主制御基板70による役の抽選処理によりBBに当選すると、遊技者は、三つの赤7図柄を入賞ライン上に揃えることができるようになる。三つの赤7図柄が入賞ライン上に揃うと、BBの入賞となる。BBに入賞すると、回胴式遊技機では、BBゲームが実行される。BBゲームでは、小役の当選確率が飛躍的に向上して、遊技者が短期間に多量のメダルを獲得することができる。このBBゲームは、メダルの累積払出枚数が例えば300枚を超えたときに終了する。また、主制御基板70による役の抽選処理によりCTに当選すると、遊技者は、赤7図柄、赤7図柄、バー図柄という図柄の組合せを入賞ライン上に揃えることができるようになる。この図柄の組合せが入賞ライン上に揃うと、CTの入賞となる。CTに入賞すると、回胴式遊技機では、CTゲームが実行される。CTゲームでは、リール制御が特殊な制御状態となり、役の抽選結果に関係なく、遊技者の技量次第でいずれの小役をも入賞ライン上に揃えることができるようになる。このCTゲームは、メダルの累積払出枚数が例えば150枚を超えたときに終了する。尚、BBゲーム、CTゲームでは、2枚掛けゲームが行われる。
払出数表示部22は、入賞した役に対応して払い出されるメダルの払出枚数を表示するものである。払出数表示部22の制御は主制御基板70により行われる。メダル放出口23からは、例えば、遊技者が清算ボタン21を押した場合にそのときのクレジット数に対応する数のメダルが放出される。メダル受皿24は、メダル放出口23から放出されるメダルを蓄積するための皿である。また、払出装置25は、所定の回転機構(不図示)を利用してメダルを1枚ずつメダル放出口23から払い出す装置である。かかる払出装置25の動作は、主制御基板70により制御される。
電飾表示部40は、複数の表示用ランプを点灯表示することにより、各種の遊技状態を報知したり、遊技に関わる演出を行ったりするものである。本実施形態では、表示用ランプとして、発光ダイオード(light-emitting diode)を用いている。この電飾表示部40の制御は、主制御基板70からのコマンドに基づいて演出制御基板80により行われる。具体的に、電飾表示部40は、図1及び図2に示すように、トップランプユニット41と、左サイドランプユニット42と、右サイドランプユニット43と、左パネルランプユニット44と、右パネルランプユニット45とを有する。
トップランプユニット41は、前扉の裏側であってその外周の上部に設けられている。左サイドランプユニット42は、前扉の裏側であってその外周の左側の上部及び中央部に設けられ、右サイドランプユニット43は、前扉の裏側であってその外周の右側の上部及び中央部に設けられている。
左パネルランプユニット44は、前扉の裏側であって左サイドランプユニット42の内側に設けられている。具体的に、表示窓12の左側には五つのパネル部が形成されており、これら五つのパネル部に対応する部分に左パネルランプユニット44が設けられている。そして、左パネルランプユニット44は、各パネル部に応じて五つのグループに分けられている。左パネルランプユニット44の点灯制御はグループ毎に行われる。
右パネルランプユニット45は、前扉の裏側であって右サイドランプユニット43の内側に設けられている。具体的に、表示窓12の右側には三つのパネル部が形成されており、これら三つのパネル部に対応する部分に右パネルランプユニット45が設けられている。そして、右パネルランプユニット45は、各パネル部に応じて三つのグループに分けられている。右パネルランプユニット45の点灯制御はグループ毎に行われる。
特に、本実施形態では、右パネルランプユニット45を構成する三つのグループのうち、最も下側に位置するパネル部に対応するグループを、ボーナス告知ランプ(大役告知手段)45aとして利用している。このボーナス告知ランプ45aは、ボーナス(BB又はCT)の入賞が許可されていることを告知するためのボーナス告知演出を行うものである。このため、ボーナス告知ランプ45aが点灯するかどうかは、遊技者にとって最も大きな関心事である。
スピーカ部50は、音により遊技に関わる演出を行うものである。スピーカ部50の制御は、主制御基板70からのコマンドに基づいて演出制御基板80により行われる。かかるスピーカ部50は、図1及び図2に示すように、第一ドアスピーカ51と、第二ドアスピーカ52と、背面スピーカ53とを有する。第一ドアスピーカ51及び第二ドアスピーカ52はそれぞれ、前扉の裏側上部の左側、右側に設けられている。すなわち、図1において、前扉上部に点線で描いた円の部分が第一ドアスピーカ51及び第二ドアスピーカ52である。また、背面スピーカ53は回胴式遊技機の背面側に設けられている。
尚、本実施形態の回胴式遊技機では、複数の文字、数字、図形やキャラクター等の画像を変動表示することにより役の成立の予告、所定の情報の告知、その他の遊技に関わる演出を行うための画像表示部を設けていない。通常、画像表示部は表示窓の上側中央に設けられるが、本実施形態では、画像表示部を設けていないので、表示窓12の上側中央の部分にはスペック表や各種の役に対するメダルの払出枚数等が記載されている。
次に、主制御基板70について説明する。主制御基板70は、主に遊技内容やメダルの払出しの制御及び管理を行う。かかる主制御基板70は、図2に示すように、乱数発生手段71と、ROM72と、RAM73と、CPU(遊技制御手段)74とを備えている。ROM72には、遊技内容の制御等に関する各種のプログラムが格納されている。また、RAM73は、データを一時的に記憶する作業用のメモリである。
CPU74は、ROM72に格納されたプログラムを実行することにより、遊技内容の制御を行ったり、演出制御基板80を制御することによって演出の制御を行ったりする。具体的に、CPU74は、スタートレバー18が操作されてゲームが開始される度に各種の役の中から入賞可能な役を抽選で決定する役抽選処理、遊技状態の管理、回胴リール11a,11b,11cの駆動・停止処理、演出制御基板80へのコマンドの送信処理等を行う。
まず、遊技状態の管理について説明する。CPU74は、ゲームが開始されたときに行われる役抽選の結果やそのゲームの結果等に基づいて遊技状態の移行を制御する。本実施形態の回胴式遊技機では、遊技状態として、「一般遊技状態」、「BB内部中状態」、「CT内部中状態」、「BB遊技状態」、「CT遊技状態」等の各種の遊技状態が設定されている。「一般遊技状態」とは、通常のゲームを行う通常の遊技状態のことである。かかる通常のゲームでは、役抽選により小役に当選し、そのゲームにおいて当該小役に入賞すると、メダルの獲得が可能である。遊技機が一般遊技状態にある場合、乱数値に基づく役抽選によりBBに当選すると、CPU74は直ちに遊技状態を一般遊技状態からBB内部中状態に移行させ、また、CTに当選すると、CPU74は直ちに遊技状態を一般遊技状態からCT内部中状態に移行させる。
「BB内部中状態」は、遊技者自身の停止ボタン19a,19b,19cの操作により三つの赤7図柄を入賞ライン上に揃える機会が与えられた遊技状態である。すなわち、BB内部中状態では、役抽選の結果にかかわらず、三つの赤7図柄を入賞ライン上に揃えることが可能である。遊技機がBB内部中状態にある場合、三つの赤7図柄が入賞ライン上に揃うと、CPU74は次のゲーム時に遊技状態をBB内部中状態からBB遊技状態に移行させる。したがって、「BB内部中状態」とは、役抽選によりBBの当選という結果が得られたときからBBに入賞するまでの期間における遊技状態のことである。また、「CT内部中状態」は、遊技者自身の停止ボタン19a,19b,19cの操作により赤7図柄、赤7図柄、バー図柄という図柄の組合せを入賞ライン上に揃える機会が与えられた遊技状態である。すなわち、CT内部中状態では、役抽選の結果にかかわらず、上記図柄の組合せを入賞ライン上に揃えることが可能である。遊技機がCT内部中状態にある場合、上記図柄の組合せが入賞ライン上に揃うと、CPU74は次のゲーム時に遊技状態をCT内部中状態からCT遊技状態に移行させる。したがって、「CT内部中状態」とは、役抽選によりCTの当選という結果が得られたときからCTに入賞するまでの期間における遊技状態のことである。以下では、「BB内部中状態」、「CT内部中状態」のことを、「ボーナス内部中状態」とも称することにする。
「BB遊技状態」は、小役の当選確率が飛躍的に向上したBBゲームが行われることにより遊技者が最も多量のメダルを獲得可能な遊技状態である。BBゲームは、メダルの累積払出枚数が300枚を超えたときに終了する。そして、BBゲームが終了すると、CPU74は次のゲーム時に遊技状態をBB遊技状態から一般遊技状態に移行させる。また、「CT遊技状態」は、CTゲームが行われることによりBB遊技状態に次いで遊技者が多量のメダルを獲得可能な遊技状態である。CTゲームは、メダルの累積払出枚数が150枚を超えたときに終了する。そして、CTゲームが終了すると、CPU74は次のゲーム時に遊技状態をCT遊技状態から一般遊技状態に移行させる。以下では、「BB遊技状態」、「CT遊技状態」のことを、「ボーナス遊技状態」とも称することにする。このように回胴式遊技機が複数の遊技状態を有することにより、遊技状態に応じて多彩な内容の遊技を実現することができる。
次に、乱数値に基づく役の抽選処理を説明する。乱数発生手段71は、所定範囲の数値を順次発生すると共に、所定のタイミングで当該数値を乱数値として取得し、その取得した乱数値をCPU74に送出するものである。本実施形態では、乱数発生手段71として、2バイトのハードウェア乱数カウンタを用いることにしている。このため、乱数発生手段71の発生する数値の範囲は、0から65535までの範囲である。したがって、取得される乱数値もこの範囲内の数である。かかる乱数発生手段71は、スタートレバー操作検出センサ64からのゲーム開始信号を受けたときに、乱数値を取得する。その乱数値はCPU74に送られ、CPU74はその送られた乱数値に基づいて役の抽選処理を行う。
役の抽選処理は所定の役抽選テーブルを用いて行われる。かかる役抽選テーブルは、各種の役に対応する乱数値の範囲を当該役の抽選確率に応じて定めたものであり、メダルの投入枚数毎、遊技状態毎に設けられている。各役抽選テーブルはROM72に格納されている。各役抽選テーブルにおいては、0から65535までの合計65536個の全数値データが、各種の役や、いずれの役にも該当しない、いわゆる「不当選」に振り分けられている。CPU74は、乱数発生手段71から送られた乱数値が、役抽選テーブルにおいていずれの役に対応するかを調べることにより、どの役に当選したか、不当選に当選したかを決定する。CPU74は、役抽選の結果に基づいて、遊技内容の制御を行ったり、所定のコマンドを演出制御基板80に送ったりする。
いま、役抽選テーブルの内容を詳しく説明する。本実施形態では、メダルを2枚投入した場合における一般遊技状態に対する役抽選テーブルには、「ベル小役」、「チェリー小役」、「スイカ小役」、「リプレイ役」、「BB」、「CT」の合計6種類の役が当選可能な役として定義されている。一方、メダルを3枚投入した場合における一般遊技状態に対する役抽選テーブルには、「ベル小役」、「チェリー小役」、「スイカ小役」、「リプレイ役」、「BB」、「CT」、「チェリー小役及びBB」、「リプレイ役及びBB」、「リプレイ役及びCT」の合計9種類の役が当選可能な役として定義されている。このように、遊技機が一般遊技状態にある場合、メダルを3枚投入したときには、役抽選で当選可能な役の中に、二つの役に同時に当選したという内容の役(同時当選役)が含まれている。また、メダルを2枚又は3枚投入した場合におけるボーナス内部中状態に対する役抽選テーブルには、「チェリー小役」、「ベル小役」、「スイカ小役」、「リプレイ役」の合計4種類の役が当選可能な役として定義されている。同様に、ボーナス遊技状態に対する役抽選テーブルには、「チェリー小役」、「ベル小役」、「スイカ小役」、「リプレイ役」の合計4種類の役が当選可能な役として定義されている。
また、各役抽選テーブルにおいて、各種の役や不当選に当選する確率はそれぞれ所定の確率に設定されている。例えば、一般遊技状態に対する役抽選テーブルであっても、メダルの投入枚数が2枚であるか3枚であるかに応じて、各種の役に当選する確率は異なっている。
次に、回胴リール11a,11b,11cの駆動・停止処理を説明する。CPU74は、遊技の制御の一つとして、回胴リール11a,11b,11cを駆動及び停止させるリール制御を行う。このCPU74のリール制御には、リールの駆動開始制御、リールの駆動停止制御がある。リールの駆動開始制御とは、2枚又は3枚のメダルが投入されることを条件に、スタートレバー18が押されたときに、三つの回胴リール11a,11b,11cの駆動動作を開始するように制御することをいう。具体的に、CPU74は、投入メダル検出センサ61、MAXベットボタン操作検出センサ62又は一枚投入ボタン操作検出センサ63から信号が送られて、2枚若しくは3枚のメダルが投入されたことを認識したことを条件として、その後、スタートレバー操作検出センサ64からの信号を受けたときに、三つの回胴リール11a,11b,11cの駆動を開始する。
リールの駆動停止制御とは、回胴リールが駆動している場合、当該回胴リールに対する停止ボタンが押されたときに、当該回胴リールの駆動を停止するように制御することをいう。具体的に、CPU74は、回胴リールが駆動している場合、当該回胴リールに対する停止ボタンが押され、その停止ボタンに対する停止ボタン操作検出センサから当該停止ボタンが押された旨の信号を受けたときに、当該回胴リールの駆動を停止する。このとき、CPU74は、役抽選により決定された入賞可能な役に応じて当該停止ボタンに対する回胴リールの停止動作を制御する。具体的に、CPU74は、各回のゲームにおいて、そのゲームの結果がそのゲームの開始の際に役抽選により決定された役の入賞となることを許可するように、リールの駆動停止制御を行う。すなわち、当該ゲームの結果は、当該役が成立するか、又は、ボーナス、リプレイ役、小役のいずれの役に対応する図柄も揃わない、いわゆる「はずれ」となるかである。但し、役抽選によりボーナス(BB又はCT)が決定された場合には、その決定が行われたときから当該ボーナスに入賞するまでの期間中(遊技機がボーナス内部中状態にある期間中)、CPU74は、ゲームの結果が当該ボーナスの入賞となることをも許可するように、リールの駆動停止制御を行う。
また、リールの駆動停止制御には、ボーナス、リプレイ役、小役のいずれかの役に当選した場合に行われるリール引込み制御、不当選に当選した場合に行われるはずれ制御等が含まれる。はずれ制御とは、入賞ラインにはボーナス、リプレイ役、小役のいずれの役も揃わないように、回胴リールの停止位置を制御することをいう。したがって、この場合には、遊技者が所望の役を狙って停止ボタンを押したとしても、どのような役にも入賞せず、ゲームの結果はいわゆる「はずれ」となる。
リール引込み制御とは、役抽選によりボーナス、リプレイ役、小役のいずれかの役に当選した場合、停止ボタンが押されたときに、その押されたタイミングで入賞ライン上に表示されている図柄を含めてその図柄から5コマの範囲内に当選役を構成する図柄が存在すれば、その図柄を当該入賞ライン上に引き込むように当該停止ボタンに対する回胴リールの停止位置を制御することをいう。但し、遊技者が停止ボタンを押したタイミングにおいて上記の範囲内に当該役を構成する図柄が存在しないときには、リールの引込み制御が働かず、押したなりの図柄が入賞ライン上に停止する。したがって、このときには、当該役を構成する図柄は入賞ライン上に揃わず、当該役に入賞することはない。特に、本実施形態では、各回胴リール11a,11b,11cに、図3に示すような図柄列を配置している。かかる図柄列では、隣り合うリプレイ図柄同士の間には、多くとも四つの図柄しか含まれていない。このため、役抽選によりリプレイ役に当選した場合には、遊技者が三つの停止ボタン19a,19b,19cをどのようなタイミングで押したとしても、上記リール引込み制御により、三つのリプレイ図柄が必ず入賞ライン上に揃い、ゲームの結果はリプレイ役の入賞となる。すなわち、役抽選によりリプレイ役に当選した場合、ゲームの結果がリプレイ役となる確率は100%であり、リプレイ役についてはその入賞を取りこぼしてしまうことはない。同様に、各回胴リール11a,11b,11cに配置された図柄列では、隣り合うベル図柄同士の間には、多くとも四つの図柄しか含まれていない。このため、役抽選によりベル小役に当選した場合には、遊技者が三つの停止ボタン19a,19b,19cをどのようなタイミングで押したとしても、上記リール引込み制御により、三つのベル図柄が必ず入賞ライン上に揃い、ゲームの結果はベル小役の入賞となる。
ところで、遊技機が一般遊技状態にある場合には、役抽選により複数の役に同時当選することがある。また、上述したように、遊技機がボーナス内部中状態にある場合には、CPU74は、今回の役抽選で当選した役の入賞を許可するだけでなく、当該ボーナス(BB又はCT)の入賞をも許可するように、リールの駆動停止制御を行う。このような場合、つまり、入賞が許可されている役が二つ以上ある場合、CPU74は、その入賞が許可されている複数の役については、所定の優先順位にしたがってリール引込み制御を行う。この優先順位は、リプレイ役>ボーナス>小役というように予め定められている。例えば、BBとベル小役との入賞が許可されている場合には、CPU74は、BBの入賞をベル小役の入賞よりも優先して許可するように、リール引込み制御を行う。一方、リプレイ役とBBとの入賞が許可されている場合には、CPU74は、リプレイ役の入賞をBBの入賞よりも優先して許可するように、リール引込み制御を行う。このように、本実施形態では、リプレイ役に当選した場合には、リール引込み制御により必ずリプレイ役に入賞するので、BBに入賞することはない。このため、例えば、遊技機が一般遊技状態にあり、今回のゲームにおいて役抽選によりリプレイ役及びBBに同時当選した場合や、遊技機がBB内部中状態にあり、今回のゲームにおいて役抽選によりリプレイ役に当選した場合には、遊技者は、当該ゲームにおいては三つの赤7図柄を入賞ライン上に揃えることができない。これらの場合、遊技者は、役抽選によりリプレイ役以外の役に当選したときに、三つの赤7図柄を入賞ライン上に揃えることが可能である。
以上のようなリールの駆動停止制御は公知の技術を適用して実現することができる。例えば、CPU74は、各回胴リールの停止制御テーブルに基づいて各回胴リール11a,11b,11cの駆動を停止する。各回胴リールの停止制御テーブルには、当該回胴リールに対応する停止ボタンが押されたときに当該回胴リールが所定の基準位置(例えば表示窓12内における上段の位置)に表示している図柄の図柄番号と実際に基準位置に停止させる図柄の図柄番号との関係が定められている。ここで、当該関係は、上述したリールの駆動停止制御(リール引込み制御、はずれ制御等)の内容に合致するように決められる。また、各回胴リールの停止制御テーブルは、遊技状態毎、入賞が許可されている役毎、及び、他の回胴リールがすでに停止表示している場合にはその停止表示している図柄毎に、設けられている。これらの停止制御テーブルはROM72に格納されている。
実際、遊技状態がボーナス内部中状態である場合における各回胴リールの停止制御テーブルと、遊技状態が一般遊技状態である場合における各回胴リールの停止制御テーブルとでは、その内容が異なっている。例えば、前者の停止制御テーブルには、ボーナスに対応する図柄の組合せが入賞ライン上に出現し得るような内容が含まれているが、後者の停止制御テーブルには、そのような内容は含まれていない。このため、ボーナスに対応する図柄の組合せは、遊技状態がボーナス内部中状態である場合にのみ入賞ライン上に出現し得ることとなる。また、前者の停止制御テーブルには、後者の停止制御テーブルを用いたときには決して出現することのない特定の図柄の組合せが入賞ライン上に出現し得るような内容が含まれている。この特定の図柄の組合せは、遊技状態がボーナス内部中状態である期間中のゲームにおいてのみ出現し得る、役に対応する図柄の組合せではない図柄の組合せであり、いわゆるリーチ目と称されるものである。例えば、本実施形態では、「バー図柄・バー図柄・赤7図柄」という図柄の組合せをリーチ目の一つとして設定している。したがって、三つの回胴リール11a,11b,11cが停止表示したときにかかるリーチ目が入賞ライン上に表示されれば、遊技者は役抽選によりボーナスに当選していることを知ることができる。尚、図3に示す各回胴リール11a,11b,11cの図柄列によれば、左側回胴リール11aに配置された各バー図柄の一つ下の位置にはチェリー図柄が配置されているので、上記リーチ目は、チェリー小役の入賞と同時に表示されることがある。
次に、演出制御基板80へのコマンド送信処理について説明する。CPU74から演出制御基板80に送信するコマンドには多くの種類がある。例えば、抽選結果コマンド、操作コマンド、停止位置コマンド、回胴停止後コマンド等がある。CPU74は、これらのコマンドを演出制御基板80に送信することにより、演出制御基板80に様々な情報を伝えて、演出制御基板80を制御している。
抽選結果コマンドは、役抽選の結果に基づいて作成される指令信号である。この抽選結果コマンドには、当選番号コマンドと遊技状態コマンドとが含まれている。CPU74は、スタートレバー18が押下されたときに、上述の役抽選処理を行うと共に、その役抽選により当選した役の種類を示す当選番号コマンドを作成する。また、CPU74は、その役抽選時における遊技状態を示す遊技状態コマンドを作成する。ここで、CPU74は役抽選の結果に基づいて遊技状態の移行を制御するが、遊技状態が移行された場合、CPU74によって作成される遊技状態コマンドは、移行後の遊技状態を示すものではなく、移行前の遊技状態を示すものである。こうして作成された当選番号コマンド及び遊技状態コマンドは、抽選結果コマンドとして演出制御手段80に出力される。
操作コマンドは、遊技者によって所定の操作が行われたときに作成される指令信号である。CPU74は、遊技者によって所定の操作が行われたときに、当該操作が行われた旨の操作コマンドを作成し、その作成した操作コマンドを演出制御基板80に出力する。具体的には、スタートレバー18の押下時、左側停止ボタン19aの押下時、中央停止ボタン19bの押下時、右側停止ボタン19cの押下時、そして、メダルの投入時又はMAXベットボタン15若しくは一枚投入ボタン16の押下時に、操作コマンドが作成される。すなわち、スタートレバー18の押下時には、スタートレバー18が押下された旨の操作コマンドが作成される。左側停止ボタン19aの押下時には、左側停止ボタン19aが押下された旨の操作コマンドが作成され、中央停止ボタン19bの押下時には、中央停止ボタン19bが押下された旨の操作コマンドが作成され、そして、右側停止ボタン19cの押下時には、右側停止ボタン19cが押下された旨の操作コマンドが作成される。また、メダルの投入時には、メダル投入口13からメダルが所定枚数投入された旨の操作コマンドが作成され、MAXベットボタン15の押下時には、MAXベットボタン15が押下された旨の操作コマンドが作成され、そして、一枚投入ボタン16の押下時には、一枚投入ボタン16が所定回数押下された旨の操作コマンドが作成される。実際には、CPU74は、メダルの投入時、MAXベットボタン15の押下時、一枚投入ボタン16の押下時にあっては、いずれも全く同じ内容の操作コマンドを作成することにしている。尚、メダル投入時に作成される操作コマンドには、メダルの投入枚数を示す情報も含まれている。
停止位置コマンドは、各回胴リール11a,11b,11cの停止位置を示す指令信号である。CPU74は、各回胴リール11a,11b,11cが停止したときに、当該回胴リールの停止位置に基づいて停止位置コマンドを作成し、その作成した停止位置コマンドを演出制御基板80に出力する。具体的に、停止位置コマンドの内容としては、当該回胴リールが停止したときに当該回胴リールが所定の基準位置(例えば表示窓12内における上段の位置)に表示している図柄の図柄番号が用いられる。また、回胴回転停止コマンドは、三つの回胴リール11a,11b,11cがすべて回転を停止したときに作成される指令信号である。CPU74は、三つの回胴リール11a,11b,11cがすべて回転を停止したときに、三つの回胴リール11a,11b,11cがすべて回転を停止した旨の回胴回転停止コマンドを作成し、演出制御基板80に出力する。
尚、回胴式遊技機に関しては、さまざまな規格が定められている。その一つに、スタートレバー18を操作してから4.1秒を経過しないと、次にスタートレバー18を操作しても、回胴リール11a,11b,11cが回転しないという規格がある。このため、CPU74は、かかる規格に合致するように、回胴リール11a,11b,11cの駆動開始制御を行う。但し、スタートレバー18を操作してから4.1秒以内に、次にスタートレバー18を操作した場合であっても、CPU74が、投入メダル検出センサ61、MAXベットボタン操作検出センサ62又は一枚投入ボタン操作検出センサ63から信号が送られて、2枚若しくは3枚のメダルが投入されたことをすでに認識していれば、乱数値に基づく役抽選処理は行われる。
次に、演出制御基板80について説明する。演出制御基板80は、主制御基板70と通信ケーブル線を介して接続されている。かかる演出制御基板80は、主に遊技演出に関わる機能を実現する。演出制御基板80は、図2に示すように、ROM81と、RAM82と、CPU83とを有する。ROM81には、遊技の演出に関する各種のプログラムが格納されている。RAM82は、データを一時的に記憶する作業用のメモリである。CPU83は、ROM81に格納されたプログラムを実行することにより、遊技の演出の制御を行う。すなわち、CPU83は、電飾表示部40、スピーカ部50を制御する演出制御手段としての役割を果たす。
CPU83は、主制御基板70から各種のコマンドを受信したときに、その受信したコマンドの内容をRAM82に一時記憶する。例えば、CPU83は、主制御基板70から抽選結果コマンドが送られたときに、その抽選結果コマンドに基づいて今回のゲームにおける役抽選の結果及び役抽選時における遊技状態を認識し、その認識した内容をRAM82に一時記憶する。このとき、その役抽選の結果及び役抽選時における遊技状態に基づいて現在の遊技状態を認識し、その認識した現在の遊技状態もRAM82に一時記憶する。また、CPU83は、主制御基板70から各回胴リールに対する停止位置コマンドが送られる度に、その停止位置コマンドに基づいて当該回胴リールが表示窓12内で停止表示している図柄(停止出目)を認識し、その認識した停止出目をRAM82に一時記憶する。更に、CPU83は、主制御基板70から回胴回転停止コマンドが送られると、RAM82に記憶されている三つの回胴リール11a,11b,11cの停止出目に基づいて、今回のゲームにおいていずれかの役を構成する図柄が入賞ライン上に揃ったかどうかを判断する。その判断結果はRAM82に一時記憶される。
ROM81には、プログラムの他に、各種のデータが格納されている。例えば、トップランプユニット41を制御するための複数のトップランプ演出用パターンデータ、サイドランプユニット42,43を制御するための複数のサイドランプ演出用パターンデータ、ボーナス告知ランプ45aを制御するためのボーナス告知演出用パターンデータ、スピーカ部50を制御するための複数の音声演出用パターンデータ等がROM81に格納されている。また、各種の役について当該役を構成する図柄の組合せに関する情報やリーチ目の一覧テーブルもROM81に格納されている。
CPU83が電飾表示部40及びスピーカ部50に実行させる演出の内容としては、入賞役報知演出、ボーナス告知演出等がある。入賞役報知演出とは、今回のゲームの結果が所定の役の入賞であるときに、当該役に入賞したことを遊技者に報知するための演出である。例えば、現在の遊技状態が一般遊技状態である場合には、入賞した役がリプレイ役又は小役であれば、かかる入賞役報知演出が行われる。
いま、入賞役報知演出について詳しく説明する。CPU83は、現在の遊技状態が一般遊技状態である場合に、主制御基板70から回胴回転停止コマンドが送られると、RAM82に記憶されている三つの回胴リール11a,11b,11cの停止出目に基づいて、リプレイ役及び小役のうちのいずれかの役を構成する図柄が入賞ライン上に揃ったかどうかを判断する。CPU83は、リプレイ役及び小役のうちいずれかの役を構成する図柄が入賞ライン上に揃ったと判断すると、当該役に入賞したことを遊技者に報知する入賞役報知演出を実行する。この入賞役報知演出は、主として、左サイドランプユニット42及び右サイドランプユニット43と、スピーカ部50とによって実行される。具体的に、CPU83は、当該役の入賞に応じた所定のサイドランプ演出用パターンデータ及び所定の音声演出用パターンデータをROM81から取得し、その取得したサイドランプ演出パターンデータに基づいて左サイドランプユニット42及び右サイドランプユニット44を制御すると共に、その取得した音声演出用パターンデータに基づいてスピーカ部50を制御する。
また、ボーナス告知演出とは、現在の遊技状態がボーナス内部中状態にある場合に、ボーナスの入賞が許可されていることを遊技者に告知するための演出である。このボーナス告知演出を行うための前提条件は、現在の遊技状態がボーナス内部中状態であるということである。遊技状態が一般遊技状態であるときにボーナス告知演出を行ったのでは、嘘の告知を行うことになってしまうからである。かかるボーナス告知演出は、ボーナス告知ランプ45aによって実行される。
このボーナス告知演出について詳しく説明する。CPU83は、現在の遊技状態がボーナス内部中状態である(主制御基板70がボーナスの入賞を許可している)が、未だボーナス告知ランプ45aがボーナス告知演出を行っていない場合に、主制御基板70から回胴回転停止コマンドが送られると、RAM82に記憶されている三つの回胴リール11a,11b,11cの停止出目に基づいて、小役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に揃ったかどうかを判断する。CPU83は、小役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に揃っていないと判断すると、ボーナス告知ランプ45aの作動を制御してボーナス告知ランプ45aにボーナス告知演出を実行させることを決定する。そして、CPU83は、ボーナス告知演出用パターンデータをROM81から取得し、その取得したボーナス告知演出用パターンデータに基づいてボーナス告知ランプ45aを制御する。一方、CPU83は、小役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に揃ったと判断すると、RAM82に記憶されている三つの回胴リール11a,11b,11cの停止出目及びリーチ目の一覧テーブルに基づいて、リーチ目が入賞ライン上に揃ったかどうかを判断する。CPU83は、リーチ目が入賞ライン上に揃っていないと判断すると、今回のゲームにおいてボーナス告知ランプ45aの作動を制御しないことを決定し、リーチ目が入賞ライン上に揃ったと判断すると、ボーナス告知ランプ45aの作動を制御することを決定する。
このように、本実施形態では、CPU83は、現在の遊技状態がボーナス内部中状態であるが、未だボーナス告知ランプ45aがボーナス告知演出を行っていない場合、ゲームの結果が小役の非入賞であることを条件に、ボーナス告知ランプ45aの作動を制御してボーナス告知ランプ45aにボーナス告知演出を実行させる。ボーナス告知ランプ45aをこのようなタイミングで作動させることにしたのは、次の理由による。すなわち、ゲームにおいて小役に入賞しなかったときには、メダルの払い出しはないので、もし当該ゲームの後に遊技者の所有するメダルの枚数がゼロになってしまうと、遊技者はゲームを辞めて、席を立ってしまう可能性が高い。このため、このような場合に遊技者が席を立ち、ボーナス入賞の機会を失ってしまうことがないように、ボーナス告知ランプ45aの作動タイミングを小役の非入賞時としているのである。
また、本実施形態では、CPU83は、現在の遊技状態がボーナス内部中状態であるが、未だボーナス告知ランプ45aがボーナス告知演出を行っていない場合、ゲームの結果が小役の入賞であり且つリーチ目が表示されていないことを条件に、当該ゲームにおいてボーナス告知ランプ45aの作動を制御しないことを決定し、ボーナス告知ランプ45aによるボーナス告知演出の実行を次回のゲーム以降に延期する。このようなタイミングではボーナス告知ランプ45aを作動させないことにしたのは、次の理由による。すなわち、ゲームにおいて小役に入賞したときには、所定枚数のメダルの払い出しが行われるので、遊技者はメダルの獲得という利益を得ることができ、当該ゲームの後に遊技者の所有するメダルの枚数がゼロになることはない。通常、このような状況では、遊技者はゲームを継続しようとする意欲を持っており、ゲームを辞めて、席を立つということはほとんどないと考えられる。リーチ目が表示されることなく小役に入賞したときも、同様である。このため、ゲームの結果が小役の入賞であり且つリーチ目が表示されていない場合にボーナス告知ランプ45aを作動させないこととしても、遊技者に大きな不利益を与えることはないからである。しかも、このような場合にあえてボーナス告知ランプ45aを作動させないことにより、遊技者はリーチ目の出現やボーナス告知演出の実行に対する期待感を持ちながら次回のゲームを行うことができるので、遊技性の低下を防止することができるという利点もある。
ところで、小役に入賞した場合には所定枚数のメダルの払い出しが行われるからといって、遊技者が小役の入賞後に必ずゲームを継続するとは限らない。しかしながら、本実施形態では、小役の入賞時に払い出されるメダルの枚数を、1回のゲームを行うために必要なメダルの枚数と同じか又はそれよりも多い枚数に設定している。具体的に、図4に示すように、2枚掛けゲームでは、いずれの小役に入賞しても15枚のメダルが払い出される。また、3枚掛けゲームでは、チェリー小役に入賞すると、2枚のメダルが払い出され、スイカ小役に入賞すると、5枚のメダルが払い出され、そして、ベル小役に入賞すると、10枚のメダルが払い出される。このため、例えば、2枚掛けのゲームにおいていずれかの小役に入賞すれば、遊技者はその後、3枚掛けゲームを5回行うことができ、また、3枚掛けゲームにおいてチェリー小役に入賞すれば、遊技者はその後、2枚掛けゲームを1回だけ行うことができる。このように、本実施形態では、小役に入賞すれば、遊技者は必ず少なくとも1回のゲームを行うことが可能な枚数のメダルを獲得することができるので、現在の遊技状態がボーナス内部中状態である場合であって、今回のゲームの結果が小役の入賞であり且つリーチ目が表示されていない場合に、遊技者がその後、ボーナス告知ランプ45aが作動するまでゲームを継続する可能性を高めることができる。
また、本実施形態では、CPU83は、現在の遊技状態がボーナス内部中状態であるが、未だボーナス告知ランプ45aがボーナス告知演出を行っていない場合、ゲームの結果が小役の入賞であり且つリーチ目が表示されていることを条件に、ボーナス告知ランプ45aの作動を制御してボーナス告知ランプ45aにボーナス告知演出を実行させる。これにより、ゲームにおいて小役に入賞したときに、リーチ目が表示されていれば、ボーナス告知ランプ45aは必ずボーナス告知演出を実行するので、リーチ目が表示されているのにボーナス告知演出が実行されないという不自然さを解消することができる。
次に、本実施形態の回胴式遊技機において主制御基板70が行う処理の手順について説明する。図5は主制御基板70が行う処理の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、主制御基板70のCPU74は、メダル投入操作待ち処理を行う(S1)。すなわち、CPU74は、投入メダル検出センサ61、MAXベットボタン操作検出センサ62又は一枚投入ボタン操作検出センサ63からの検出信号が送られてくるのを待つ。そして、CPU74は、かかる検出信号を受け取り、2枚又は3枚のメダルが投入されたことを認識すると、メダル投入口13からメダルが所定枚数投入された旨又はMAXベットボタン15若しくは一枚投入ボタン16が所定回数押下された旨の操作コマンドを作成し、演出制御基板80に送信する。
次に、CPU74は、スタートレバー押下待ち処理を行う(S2)。すなわち、CPU74は、スタートレバー操作検出センサ64から検出信号が送られてくるのを待つ。CPU74は、投入メダル検出センサ61、MAXベットボタン操作検出センサ62、一枚投入ボタン操作検出センサ63のいずれかから信号を受けているときに、スタートレバー操作検出センサ64から信号を受けると、ゲームが開始されたことを認識する。そして、CPU74は、スタートレバー18が押下された旨の操作コマンドを作成し、演出制御基板80に送信する。
こうしてゲームが開始されると、CPU74は、乱数値に基づく役抽選処理を行う(S3)。すなわち、主制御基板70の乱数発生手段71は、スタートレバー操作検出センサ64からの信号を受けたタイミングで、乱数値を取得して、その取得した乱数値をCPU74に送る。CPU74は、今回のゲームで投入されたメダルの枚数及び現在の遊技状態に基づいて所定の役抽選テーブルを特定した後、その特定した役抽選テーブルに基づいて、当該取得された乱数値がどの役に対応するかを調べることにより、どの役に当選したか、不当選に当選したかを決定する。また、現在の遊技状態が一般遊技状態である場合、役抽選処理で決定された当選役が「BB」、「CT」、「チェリー小役及びBB」、「リプレイ役及びBB」又は「リプレイ役及びCT」であれば、CPU74は現在の遊技状態を一般遊技状態からBB内部中状態又はCT内部中状態に移行させる。
その後、CPU74は、ステップS3における役抽選処理により決定した結果に基づいて当選番号コマンドを作成すると共に、その役抽選時における遊技状態に基づいて遊技状態コマンドを作成する(S4)。すなわち、ここでは、当該役抽選の結果に基づいて遊技状態が移行されたとしても、その移行前の遊技状態を示す遊技状態コマンドを作成する。そして、CPU74は、その作成した当選番号コマンド及び遊技状態コマンドを抽選結果コマンドとして演出制御基板80に送信する。
次に、CPU74は、前回のスタートレバー操作検出センサ64からの信号を受けてから4.1秒経過するのを待つ(S5)。そして、4.1秒経過すると、CPU74は、回胴リール駆動手段66a,66b,66cを制御して、三つの回胴リール11a,11b,11cを回転させる(S6)。
次に、CPU74は、三つの回胴リール11a,11b,11cの停止処理を行う(S7)。すなわち、CPU74は、左側停止ボタン操作検出センサ65aから信号を受けたときに、左側回胴リール11aの所定の停止制御テーブルにしたがって左側回胴リール駆動手段66aを制御して、左側回胴リール11aを停止させる。そして、左側停止ボタン19aが押下された旨の操作コマンドと左側回胴リール11aの停止位置を示す停止位置コマンドとを作成し、演出制御基板80に送信する。また、CPU74は、中央停止ボタン操作検出センサ65bから信号を受けたときに、中央回胴リール11bの所定の停止制御テーブルにしたがって中央回胴リール駆動手段66bを制御して、中央回胴リール11bを停止させる。そして、中央停止ボタン19bが押下された旨の操作コマンドと中央回胴リール11bの停止位置を示す停止位置コマンドとを作成し、演出制御基板80に送信する。更に、CPU74は、右側停止ボタン操作検出センサ65cから信号を受けたときに、右側回胴リール11cの所定の停止制御テーブルにしたがって右側回胴リール駆動手段66cを制御して、右側回胴リール11cを停止させる。そして、右側停止ボタン19cが押下された旨の操作コマンドと右側回胴リール11cの停止位置を示す停止位置コマンドとを作成し、演出制御基板80に送信する。
こうして、三つの回胴リール11a,11b,11cがすべて停止すると、CPU74は、三つの回胴リール11a,11b,11cがすべて回転を停止したことを示す回胴回転停止コマンドを作成し、演出制御基板80に出力する。また、CPU74は、三つの回胴リール11a,11b,11cが停止表示している図柄に基づいて、所定の図柄の組合せが入賞ライン上に揃っているかどうか、すなわち今回のゲームの結果が所定の役の入賞であるかどうかを判定する入賞判定処理を行う(S8)。例えば、今回のゲームの結果が所定の小役の入賞であると判定すると、CPU74は、当該小役の入賞に対するメダルの払出し枚数を決定し、その決定した枚数のメダルを払い出す(S9)。以上で、図5に示す処理フローが終了するが、その後、CPU74は、再びステップS1から処理を開始する。
次に、本実施形態の回胴式遊技機において演出制御基板80が行う処理の手順について説明する。図6は演出制御基板80が行う処理の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、演出制御基板80のCPU83は、コマンド待ち処理を行う(S11)。主制御基板70は、演出制御基板80に対して様々な種類のコマンドを送出している。このコマンド待ち処理では、CPU83は、主制御基板70からコマンドが送られてくるのを待つ。CPU83は、コマンドを受け取ると、その受け取ったコマンドが回胴回転停止コマンドであるかどうかを判断する(S12)。そのコマンドが回胴回転停止コマンドでなければ、ステップS21に移行し、そのコマンドが回胴回転停止コマンドであれば、ステップS13に移行する。
ステップS21では、CPU83は、主制御基板70から送られたコマンドの種類に応じて所定の処理を行う。具体的に、そのコマンドが抽選結果コマンドであれば、CPU83は、例えば、当該抽選結果コマンドに基づいて役抽選の結果及び役抽選時における遊技状態を認識し、それらをRAM82に一時記憶する。そして、その役抽選の結果及び役抽選時における遊技状態に基づいて現在の遊技状態を認識し、その認識した現在の遊技状態もRAM82に一時記憶する。また、そのコマンドが操作コマンドであれば、CPU83は、例えば、当該操作コマンドに基づいて所定の操作が行われたことを認識し、その操作実行の事実をRAM82に一時記憶する。更に、そのコマンドが停止位置コマンドであれば、CPU83は、当該停止位置コマンドに基づいて当該回胴リールが表示窓12内に停止表示している図柄(停止出目)を認識し、それをRAM82に一時記憶する。このステップS21の処理の後は、ステップS11に移行する。
ステップS13では、CPU83は、すでにボーナス告知演出を行っているかどうかを判断する。すでにボーナス告知演出を行っている場合には、ステップS11に移行する。一方、ボーナス告知演出を行っていないと判断すると、CPU83は、RAM82に記憶されている現在の遊技状態に関する情報に基づいて、現在の遊技状態がBB内部中状態又はCT内部中状態であるか否かを判断する(S14)。現在の遊技状態がBB内部中状態及びCT内部中状態のいずれでもないと判断すると、CPU83は、RAM82に記憶されている各回胴リール11a,11b,11cの停止出目に基づいて、今回のゲームの結果がリプレイ役又は小役の入賞であるか否かを判断する(S15)。今回のゲームの結果がリプレイ役及び小役のうちいずれの役の入賞でもない場合には、ステップS11に移行する。一方、今回のゲームの結果がリプレイ役又は小役の入賞であると判断すると、CPU83は、左サイドランプユニット42、右サイドランプユニット43及びスピーカ部50を制御し、それらサイドランプユニット42,43及びスピーカ部50に当該役に入賞したことを遊技者に報知する入賞役報知演出を行わせる(S16)。その後は、ステップS11に移行する。
また、ステップS14において現在の遊技状態がBB内部状態又はCT内部中状態であると判断した場合には、CPU83は、RAM82に記憶されている各回胴リール11a,11b,11cの停止出目に基づいて、今回のゲームの結果が小役の入賞であるか否かを判断する(S17)。今回のゲームの結果が小役の入賞でないと判断すると、CPU83は、ボーナス告知演出を行うことを決定する。そして、ボーナス告知ランプ45aを制御し、そのボーナス告知ランプ45aにボーナス告知演出を行わせる(S18)。その後は、ステップS11に移行する。
一方、ステップS17において今回のゲームの結果が小役の入賞であると判断すると、CPU83は、RAM82に記憶されている各回胴リール11a,11b,11cの停止出目、及びリーチ目の一覧テーブルに基づいて、リーチ目が入賞ライン上に表示されているか否かを判断する(S19)。リーチ目が表示されていると判断すると、CPU83は、ボーナス告知演出を行うことを決定し、ボーナス告知ランプ45aにボーナス告知演出を行わせる(S18)。一方、リーチ目が入賞ライン上に表示されていないと判断すると、CPU83は、ボーナス告知演出を行わないことを決定する(S20)。その後は、ステップS11に移行する。
本実施形態の回胴式遊技機では、演出制御基板のCPUは、現在の遊技状態がボーナス内部中状態であるが、未だボーナス告知ランプがボーナス告知演出を行っていない場合、ゲームの結果が小役の入賞であり且つリーチ目が入賞ライン上に表示されていないことを条件に、当該ゲームにおいてボーナス告知ランプの作動を制御しないことを決定し、ボーナス告知ランプによるボーナス告知演出の実行を次回のゲーム以降に延期する。ゲームにおいて小役に入賞したときには、所定枚数のメダルの払い出しが行われるので、当該ゲームの後に遊技者の所有するメダルの枚数がゼロになることはなく、遊技者がゲームを辞めて、席を立つということはほとんどないと考えられる。リーチ目が表示されることなく小役に入賞したときも、同様である。このため、当該ゲームにおいてボーナス告知ランプを作動させないこととしても、遊技者に大きな不利益を与えることはなく、しかも、遊技者はリーチ目の出現やボーナス告知演出の実行に対する期待感を持ちながら次回のゲームを行うことができるので、遊技性が低下することもない。したがって、本実施形態の回胴式遊技機では、遊技性を低下させることなく、ボーナス告知演出を最適なタイミングで実行することができる。
また、本実施形態では、演出制御基板のCPUは、現在の遊技状態がボーナス内部中状態であるが、未だボーナス告知ランプがボーナス告知演出を行っていない場合、ゲームの結果が小役の入賞であり且つリーチ目が入賞ライン上に表示されていることを条件に、ボーナス告知ランプの作動を制御してボーナス告知ランプにボーナス告知演出を実行させる。これにより、ゲームにおいて小役に入賞したときに、リーチ目が表示されていれば、ボーナス告知ランプはボーナス告知演出を実行するので、リーチ目が表示されているのにボーナス告知演出が実行されないという不自然さを解消することができる。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、演出制御基板がボーナス告知ランプを制御する場合について説明したが、主制御基板がボーナス告知ランプを制御するようにしてもよい。