JP2004049462A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者の技術レベルに拘わらず、全ての遊技者が停止表示される図柄組合せの態様を堪能することができる遊技機を提供する。
【解決手段】BBやRBが持ち越しされているときにのみ停止表示される図柄組合せである、リーチ目が停止表示されたことを遊技者に報知するようにしたものであるが、その報知を行うタイミングをリーチ目の停止表示がされてから、所定の時間が経過したところで行うようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】BBやRBが持ち越しされているときにのみ停止表示される図柄組合せである、リーチ目が停止表示されたことを遊技者に報知するようにしたものであるが、その報知を行うタイミングをリーチ目の停止表示がされてから、所定の時間が経過したところで行うようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたスロットマシン、パチンコ機、その他の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機として、例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ遊技機が知られている。一般的に、このパチスロは、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置やリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有しており、この変動表示装置に所定の図柄組合せを揃えることにより行われるものである。
【0003】
このパチスロ機の遊技は、まず、遊技者の遊技媒体(メダルまたはコイン等)の投入によって開始される。そして、遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させる。変動した図柄は、一定時間後自動的に、或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合には、遊技媒体を払い出すことによって遊技者に利益を付与する。
【0004】
このようなパチスロ遊技機は、複数種類の入賞態様を有している。特に、所定の入賞役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払い出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となるものがある。このような入賞役として、遊技者に相対的に大きな利益を与えるゲームを所定回数行える入賞役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と表す)と、遊技者に相対的に小さな利益を与えるゲームを所定回数行える入賞役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と表す)がある。
【0005】
また、パチスロ遊技機においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って停止表示される図柄の組合せは、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)を行い、この抽選結果と、遊技者の停止操作タイミングとに基づいて決定されている。つまり、メダル、コイン等が払い出される入賞が成立するためには、上述の内部的な抽選処理により入賞役に当選(以下「内部当選」という)し、かつその内部当選した入賞役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0006】
このような遊技機においては、全ての入賞役を内部当選したゲームで入賞させるような構成にすると、遊技者間の技術格差による獲得枚数に大きな開きが出てしまうことから、上述のBBやRBについては入賞役が成立するまで、当該内部当選役を持ち越すようにしている。また、いわゆるリーチ目と称される、BBやRBの内部当選役が持ち越されている状態にのみ停止表示される停止図柄態様が設けられ、これらの図柄が停止表示された場合に、遊技者はBBやRBが内部当選していることを察知することができるようになっている。
【0007】
また更に、このような遊技機は、種々の遊技音、各種ランプ、液晶等の画像表示装置等を用いて、内部当選役に対応した演出を行うようにしている。遊技者は、これらの演出からも内部当選役を察知できるようになっている。
【0008】
また、上述のリーチ目は数百種類以上にもおよび、演出態様も複数の演出の組合せによって成り立っていることから、相当熟練した遊技者でなければ、それらを判断材料として内部当選役を察知することは非常に困難であることから、リール等の変動表示手段にリーチ目が停止されたことを報知するようにしたものも提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の遊技機は、図柄の組合せを楽しみながら遊技を進めるものであるにも拘わらず、従来機では変動表示手段に停止した図柄がリーチ目であることの報知は、変動表示の停止と同時に行われていたことから、図柄の組合せを楽しむ前に結果が分かってしまい、面白味に欠けていた。
【0010】
しかし、このような報知を全く行わないようにしてしまうと、リーチ目等を理解できない初心者に著しく不利益を与えてしまうことになり、特定の技術レベルの遊技者のみを対象としたものになってしまう。
【0011】
本発明の目的は、遊技者の技術レベルに拘わらず、全ての遊技者が停止表示される図柄組合せの態様を堪能することができる遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、遊技に関する演出を行う演出実行手段と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段と、前記変動表示手段の変動表示を停止させるための複数の操作手段と、前記内部当選役決定手段の決定結果と前記操作手段の操作とに基づいて前記変動表示手段の変動表示動作を停止制御する停止制御手段と、前記内部当選役決定手段において特定の内部当選役が決定され、前記変動表示手段に前記特定の内部当選役に対応する図柄が停止表示しなかった場合に、次の遊技に前記特定の内部当選役を持ち越す特定内部当選役持ち越し手段とを有する遊技機において、前記変動表示手段に停止した図柄が、前記特定内部当選役持ち越し手段によって特定の内部当選役が持ち越されている場合のみ停止表示される図柄であることを報知する特定内部当選役持ち越し状態報知手段と、該特定内部当選役持ち越し状態報知手段による報知を実行するタイミングを決定する報知実行タイミング決定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
このような構成によれば、BBやRBが持ち越しされているときにのみ停止表示される図柄組合せである、リーチ目が停止表示されたことを遊技者に報知するようにしたものであるが、その報知を行うタイミングをリーチ目の停止表示がされてから、所定の時間が経過したところで行うようにしたことから、リーチ目を熟知した上級者は、リーチ目であることの報知が行われる前に、リーチ目であることを察知することができ、また、リーチ目についての知識が乏しい初心者は、リーチ目の停止を瞬時に察知できなくても、所定時間経過した後に行われる報知によって、リーチを察知することができるようになる。つまり、上級者に対しては図柄組合せのみを堪能する時間を与えることができる。また、初心者に対しては、リーチ目であることを察知できなくとも、ボーナスが内部当選したことを報知することができるので、ボーナスの内部当選に気づかず遊技台を離れる等の不利益を被ることがなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図であり、図2は、同じく遊技機1の正面図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技することが可能な遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0015】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられる。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にセンターライン8a、トップライン8b及びボトムライン8c、斜め方向にクロスダウンライン8d及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大−BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cの点灯で表示される。
【0016】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0017】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、遊技メダル貯留枚数表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したとき、もしくは遊技媒体の払い出しが行われる場合には、遊技媒体が払い出されたときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。遊技開始表示ランプは、少なくとも1本のラインが有効化されたときに点灯する。遊技メダル貯留枚数表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0018】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、WINランプ17、払い出し表示部18及び遊技メダル投入ランプ24が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBに内部当選した場合に所定確率で点灯し、また、BB又はRBの入賞が成立した場合にも点灯する。払い出し表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払い出し枚数を表示する。遊技メダル投入ランプ24は、遊技メダルの投入が受け付け可能なときに点滅する。
【0019】
パネル表示部2aの右側上部には、役物作動回数表示部20が設けられる。役物作動回数表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L、4C、4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、後で説明する「停止操作補助期間」において「ベルの小役」に内部当選したとき、その入賞成立を実現するために必要な「停止順序」が表示される。
【0020】
パネル表示部2aの左側上方位置に、遊技停止表示器31、再遊技表示器32、RB作動表示器33、BB作動表示器34が設けられている。遊技停止表示器31は前回の回胴回転から今回の回胴回転までの時間が所定の時間(実施例では4.1秒)未満のときに点灯する。再遊技表示器32は再遊技が作動したときに点灯する。RB作動表示器33はRB作動中に点灯し、BB作動表示器34はBB作動中に点灯する。
【0021】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左下位置には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられる。また、液晶表示装置5の左上位置には、十字ボタン26、○ボタン27、×ボタン28が設けられる。
【0022】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作によりクレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作によりクレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回の押し操作により1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0023】
そして、十字ボタン26、○ボタン27、×ボタン28を操作することによって、液晶表示画面5aの切替及び入力を行うことができる。
【0024】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払い出しを押しボタン操作で切り替える貯留メダル精算スイッチ14が設けられている。この貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより、正面下部の遊技メダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルは遊技メダル受け部16に溜められる。貯留メダル精算スイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0025】
台座部10の前面部の右寄りには、ドア開閉および打ち止め解除装置29が設けられており、このドア開閉および打ち止め解除装置29は、所定の鍵を用いて、右に回すことにより前面ドアの開閉を行い、左に回すことにより打ち止めの解除を行う。
【0026】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0027】
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第1停止操作」、次に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。また、「第1停止操作」として左の停止ボタン7Lを操作することを「順押し」という。「第1停止操作」として中央の停止ボタン7Cを操作することを「中押し」という。「第1停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
【0028】
実施例の遊技機1には、3つの停止ボタン7L、7C、7Rが設けられているので、これらの操作順序は“6種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン7L、7C、7Rの略を、停止操作された順番で左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施例の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の“6種類”がある。
【0029】
図5は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32に格納されている。各リール3L、3C、3R上には、「青7」、「赤7」、「BAR」、「ベル」、「プラム」、「リプレイ(Replay)」及び「チェリー」の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0030】
図6に示した表は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する入賞役及び払い出し枚数を示したものである。
【0031】
遊技状態は、一般遊技状態(この状態にあることを「一般遊技中」とも表現する)、BB中一般遊技状態(この状態にあることを「BB作動中」とも表現する)、RB遊技状態(この状態にあることを「RB作動中」とも表現する)の3つ状態に区分している。通常、一般遊技状態にあることを「一般遊技中」と、BB中一般遊技状態にあることを「BB作動中」と、RB遊技状態にあることを「RB作動中」と表現する。
【0032】
また、一般遊技状態をBB又はRBに内部当選しているか否かによって更に区分することもあるが、内部当選する可能性のある入賞役については同様であることから、この表における区分は表中の3状態で区分している。
【0033】
なお、内部当選する可能性のある入賞役の種類は、いわゆる確率抽選テーブル(確率抽選テーブルについては後述する)によって定まるものであり、この確率抽選テーブルは、各遊技状態毎に設けられている。すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。
【0034】
図6に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って「青7−青7−青7」、又は「赤7−赤7−赤7」が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払い出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0035】
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「BAR−BAR−BAR」であるとき、又は「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるとき(いわゆる「JAC IN」)に発生し、15枚のメダルが払い出される。「一般遊技状態」から始まるRBを通常RB、「BB中一般遊技状態」から始まるRBをBB中のRBと区別する場合もある。
【0036】
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ「Replay−Replay−Replay」が揃い、15枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。1回の「RB遊技状態」において遊技可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は入賞回数が8回に達した場合に終了する。そして、RB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
【0037】
一回のBBは、BB中一般遊技状態を30ゲーム遊技した場合、もしくはRB遊技状態に3回移行し、3回目のRBが終了したところで終了する。そして、BB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
【0038】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0039】
一般遊技状態又はBB中一般遊技状態において、有効ラインに沿って図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立する。「ベルの小役」に内部当選したとき、入賞が成立するか否かは、後述のテーブル番号と、遊技者の停止ボタン7L、7C、7Rの停止順序により決定される。具体的には、“6種類”の停止順序のうち、テーブル番号に対応した一の停止順序で停止操作を行った場合にのみ、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立する。その他の“5種類”の停止順序のいずれかで停止操作を行った場合には、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0040】
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」や「チェリーの小役」等の入賞成立を実現することが可能であるが、その払い出し枚数は図示のとおりである。
【0041】
「一般遊技状態」では、「ベルの小役」に内部当選したとき、その入賞成立が実現することとなる「停止順序」が報知される「停止操作補助期間(後述のAT)」という期間が設けられる。この期間において「ベルの小役」に内部当選したとき、遊技者は、確実に入賞成立を実現することができる。
【0042】
次に、図7を参照して、補助期間において「ベルの小役」に内部当選したときに表示画面5aに表示される画像(停止順序を報知する画像)について説明する。この図7では、入賞させるために必要な停止順序が左右中の場合で説明している。
【0043】
図7(1)は、ゲーム開始時に表示される画像を示したものである。画像の左側の表示領域にベルの図柄が表され、「ベルの小役」に内部当選したことが示されている。そして更に、このベルの図柄の下方に、「=LEFT= PUSH!」というメッセージが表示され、入賞させるために必要な停止操作が、第1停止操作として左の停止ボタン7Lを操作するべきことを報知している。
【0044】
図7(2)は、第1停止操作が行われた後に表示される画像を示す。画像の右側の図柄表示領域にベルの図柄が表され、このベルの図柄の下方に、「=RIGHT= PUSH!」と表示され、第2停止操作として右の停止ボタン7Rを操作するべきことを報知している。
【0045】
図7(3)は、第2停止操作が行われた後に表示される画像を示す。画像の中央の図柄表示領域にベルの図柄が表され、このベルの図柄の下方に、「=CENTER= PUSH!」と表示され、第3停止操作として中央の停止ボタン7Cを操作するべきことを報知している。表示画面5aの表示内容に応じた第1、第2停止操作を行った場合には、第3停止操作の後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようになっている。
【0046】
なお、図7では、「停止順序」を報知する態様として、次に操作するべき停止ボタンを順次報知するようにしているが、ゲーム開始時において全ての「停止順序」を一括して報知するようにしても良い。例えば、表示画面5aに「停止順序」として「左右中」のように表示することもできる。
【0047】
図8、図9、図10は、いわゆるリーチ目の一例を示したものである。図8(a)は、左リールのみを停止したときに、左上段から「BAR」、「赤7」、「ベル」が停止したものであり、この停止図柄はボーナスが内部当選したときにのみ停止表示されるものである。この場合、中リールと、右リールに如何なる図柄が停止しようともリーチ目となる。このように1つのリールのみを停止させた状態でリーチ目となるものを1リール確定リーチ目と称される。同様に、(b)は左リールと中リールを停止させたときにリーチ目となるので、2リール確定リーチ目と称され、右リールに如何なる図柄が停止しようともリーチ目となるが、この場合は左リールを停止させる際に、停止操作位置から2コマ滑って停止したときのみ理知目となるので、滑り付きリーチ目と称される。
【0048】
図9(c)に示したリーチ目は、全てのリールを停止したときに、この図柄組合せであった場合に初めてリーチ目となるものであり、1つのリールもしくは2つのリールのみを停止した状態では、リーチ目となる可能性が残されてはいるものの、リーチ目が確定する訳ではない。
【0049】
図9(d)に示したリーチ目は、図柄組合せだけでなく、コードナンバーをも含めてリーチ目となるものである。つまり、この場合、“03”、“04”、“05”にも「ベル」、「リプレイ」、「赤7」が組合せがあるが、“19”、“20”、“0”の「ベル」、「リプレイ」、「赤7」が停止しなければリーチ目として成立しない。
【0050】
図10(e)および(f)に示した図は、小役ハズレリーチ目と称されるものであって、図示した図柄組合せで停止するだけではなく、いずれの小役も成立していない場合にリーチ目となる。また、例えば(e)において、左リールのみを停止させた状態を小役ハズレ目という。つまり、小役がハズレればリーチ目となる状態である。
【0051】
図11(a)は、リールに停止表示された図柄組合せが、図8(a)等に示したリーチ目であった場合、液晶表示器に表示される告知画面の一例を示したものである。本実施例で、この表示リーチ目が確定したときに表示されるようになっている。また、(b)は、リールに停止表示された図柄組合せが、図8(b)等に示したリーチ目であった場合、液晶表示器に表示される告知画面の一例を示したものである。特に、滑りについては、相当な熟練者でなければ、それを認識することは困難であるが、このような演出により容易に認識できるようになる。
【0052】
図12は、小役ハズレ目の状態から全リールが停止した結果、いずれの入賞役も成立しなかったときに液晶表示器に表示される告知画面の一例を示したものである。このような演出を行うことによって、小役がハズレたときの悔しさが喜びが変わるようになる。
【0053】
図3は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路81と、主制御回路81に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路81から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L、21Rを制御する副制御回路82とを含む回路構成を示す。
【0054】
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、記憶手段であるROM42及びRAM43を含む。
【0055】
CPU41には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路44及び分周器45と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器46及びサンプリング回路47とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ40内で、すなわちCPU41の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器46及びサンプリング回路47は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0056】
マイクロコンピュータ40のROM42には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「ボーナス遊技状態変更指示コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。
【0057】
図3の回路において、マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17)と、各種表示部(払い出し表示部18、遊技メダル貯留枚数表示部19、役物作動回数表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ59L、59C、59Rとがある。
【0058】
更に、ステッピングモータ59L、59C、59Rを駆動制御するモータ駆動回路59、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58がI/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0059】
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、貯留メダル精算スイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払い出し完了信号回路61がある。これらも、I/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
【0060】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41へ供給する。払い出し完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払い出し完了を検知するための信号を発生する。
【0061】
図3の回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0062】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0063】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM42内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0064】
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0065】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
【0066】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
【0067】
図4のブロック図は、副制御回路82の構成を示す。副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路82は、主制御回路81を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)83を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路91、スピーカ21L、21Rにより出音される音を制御する音源IC88、及び増幅器としてのパワーアンプ89で構成されている。
【0068】
サブマイクロコンピュータ83は、主制御回路81から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU84と、記憶手段としてのプログラムROM85と、ワークRAM86とを含む。副制御回路82は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU84の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0069】
サブマイクロコンピュータ83は、その所定の記憶領域に、報知回数カウンタ、AT回数ストックカウンタ等を備える。報知回数カウンタは、停止操作補助期間における押し順の報知の残り回数を記憶する。このカウンタの値が“1以上”であるとき、停止操作補助期間である。AT回数ストックカウンタは、停止操作補助期間が発生する残り回数に関する情報を記憶するものである。
【0070】
プログラムROM85は、サブCPU84で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM86は、上記制御プログラムをサブCPU84で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0071】
画像制御回路91は、画像制御CPU92、画像制御ワークRAM93、画像制御プログラムROM94、画像ROM96、ビデオRAM97及び画像制御IC98で構成される。画像制御CPU92は、サブマイクロコンピュータ83で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムROM94内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM94は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM93は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU92で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC98は、画像制御CPU92で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM96は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM97は、画像制御IC98で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0072】
次に、図13を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。これらの確率抽選テーブルは、確率抽選処理において参照されるものである、図13(a)は一般遊技中において使用されるものであり、図13(b)はBB中一般遊技中において使用されるものであり、各ゲームの内部当選役を決定するものである。
【0073】
いずれのテーブルもその乱数範囲は0〜16383であり、この範囲にある数値から抽出される一の数値を用いて、内部当選役が決定される。例えば、一般遊技中において、抽出された乱数値が2851の場合、このゲームの内部当選役は「ベル」となる。また、一般遊技中において、抽出された乱数値が11036〜16383の場合には、そのゲームの内部当選役は「ハズレ」となる。
【0074】
次に、図14〜図18を参照して、ベルの小役に内部当選したときに使用される停止制御テーブルについて説明する。
【0075】
図14に示した「停止制御テーブルナンバー選択テーブル」は、ベルの小役が内部当選した場合に、各リール3L、3C、3Rを停止制御する際に参照するテーブルを決定するものである。つまり、ベルの小役が内部当選した場合には、6通りの停止制御テーブルのいずれか一つを参照してそれに基づいて停止制御が行われる。
【0076】
図15は、図14で選択された各テーブルにおける各リール3L、3C、3Rの停止制御順序と、入賞の成立不成立との関係を示したものである。例えば、図9の停止制御テーブルナンバー選択テーブルによって選択されたテーブル番号がテーブル番号1の場合、停止順序が「左中右」であればベルが入賞することとなる。しかしながら、それ以外の停止順序であればベルは入賞しないようになっている。すなわち、ベルを入賞させるためには、内部当選役がベルであり、かつ各リール3L、3C、3Rの停止制御順序がテーブル番号に対応した停止順序を行う必要がある。
【0077】
図16〜図18は、内部当選役がベルの場合の各リール3L、3C、3Rの具体的な停止制御について説明する。
【0078】
「停止制御テーブル」には、各リール3L、3C、3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止ボタン7L、7C、7Rが操作されたとき、センターライン8aに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8aの上方に位置し、その中心がセンターライン8aの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表す。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8aの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表す。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“12”の“チェリー”がセンターライン8aの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“08”の「青7」をセンターライン8aの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0079】
図16は、当り用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
【0080】
図16において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“08”、“11”、“15”又は“19”のいずれかであり、これらに対応する図柄は「ベル」である。
【0081】
図16において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“07”、“11”、“15”又は“19”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
【0082】
図16において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”、“05”、“10”、“14”又は“18”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
【0083】
以上のように、図16に示す当り用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8aの位置、すなわち表示窓4L、4C、4R内の中央の位置に「ベル」が停止表示され、入賞が成立することとなる。
【0084】
図17は、順押し・中押しはずれ用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図16に示すものと同じである。
【0085】
図17において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”、“06”、“11”、“15”又は“19”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「Replay」である。
【0086】
以上のように、図17に示す順押し・中押しはずれ用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、表示窓4L、4C内の中央の位置に「ベル」が停止表示され、表示窓4R内の中央の位置に「Replay」が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0087】
図18は、逆押しはずれ用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール3C及び右のリール3Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図16に示すものと同じである。
【0088】
図18において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”、“09”、“12”、“17”又は“20”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「Replay」である。
【0089】
以上のように、図18に示す逆押しはずれ用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、左の表示窓4L内の中央の位置に「Replay」が停止表示され、表示窓4C、4R内の中央の位置に「ベル」が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0090】
ここで、実施例では、前述のように停止順序として「6種類」を採用し、テーブル番号に応じて、いずれか一の順序で停止操作が行われたときにのみ、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、入賞が成立するようにしている。このため、第2停止操作が行われたときに、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ぶか否かが確定する場合がある。例えば、テーブル番号として“1(対応する停止順序は「左中右」)”が採用され、第1停止操作として左のリール3Lが操作された場合である。すなわち、第1停止操作が行われた場合、必ずしも「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ぶか否かが明らかではない場合がある。また、実施例では、「ベル−ベル−ベル」は、必ずセンターライン8aに沿って並ぶこととしている。そこで、実施例では、図14及び図15に示すように、2つのはずれ用の停止制御テーブルを使用することとしている。なお、テーブル番号が“2”、“3”、“4”、“5”、又は“6”の場合には、各々「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、又は「右中左」で停止操作を行うことにより、ベルの小役の入賞が成立するようになっている。
【0091】
図19は、「AT回数選択テーブル」および「AT発動抽選テーブル」を示したものである。この乱数範囲は、「AT回数選択テーブル」が0〜4095、「AT発動抽選テーブル」が0〜255である。
【0092】
まず、(a)に示した「AT回数選択テーブル」は、抽出された乱数値に基づいてAT回数を選択するものである。このテーブルでは、選択されるAT回数に0回を含めて行っているが、ここで0回が選択された場合にはATが発生しない、つまりATの抽選にハズレたことを意味している。そして、(b)に示した「AT発動抽選テーブル」は、このAT1回分を発動させるか否かを選択するときに用いるものである。ここで、発動が選択された場合にはベルの押し順の報知回数10ゲーム分がセットされる。すなわち、ここでATが始まる。
【0093】
図20は、「経過時間選択テーブル」について示したものである。この経過時間選択テーブルは、リールに停止表示された図柄がリーチ目である場合に、リーチ目であることを遊技者に報知するタイミングを決定するものである。このテーブルでは“0秒”、“0.5秒”、“1.0秒”、“2.5秒”、“5.0秒”、“7.5秒”の中から選択するようにしている。リーチ目の報知の実行が決定されてから、ここで選択された時間が経過した後に報知が実行される。また、このテーブルでは“0秒”を含めて選択を行っており、この“0秒”が選択された場合にはリーチ目報知の実行が決定されるとすぐに報知が実行されるものであるが、この“0秒”を含めず、必ず所定時間経過した後に報知が行われるようにしても良い。
【0094】
図21および図22に示すコマンド表について説明する。これらのコマンドは、主制御回路81から副制御回路82に送信されるものであり、この送信は主制御回路81から副制御回路82への一方向の送信のみである。主制御回路81から副制御回路82の間は16本のデータ信号線と1本の信号線で接続されている。そして、これらのコマンドは2バイト、4バイトまたは6バイト構成になっており、16本のデータ信号線で送信するために1、2または3シーケンスで1つのコマンドとして送信している。
【0095】
これらコマンドのうち、スタートコマンドについて説明すると、このゲームの内部当選役の種別、遊技状態、および内部当選役がベルである場合に選択された停止制御テーブルナンバーが一つのコマンドとして送信される。その他のコマンドについても同様である。
【0096】
また、リール停止コマンドについて説明すると、回転しているリールが停止される毎に送信され、その停止されたリールの種類および停止された順番と、停止操作を行ったコードナンバーと、停止するまでに何コマ滑るかを示す滑るコマ数とが送信される。つまり、副制御回路82にリールが回転しているか否か、どの位置で停止しているか等の情報が送信されることとなる。また、図21および図22に示したコマンドは、その一例であり、これら以外にも副制御回路で行う制御に必要な情報の送信を行っている。
【0097】
次に、主制御回路81のCPU41の制御動作について、図23〜図29に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【0098】
初めに、電源が投入され(ステップ[以下、STと表示する]1)、CPU41は、全出力ポートを初期化する(ST2)。続いて、パワーダウンエラーであるか否かを判断する(ST3)。ここで、パワーダウンエラーの場合は、ST2の処理に移り、パワーダウンエラーでない場合は、ST4の処理に移る。ST4の処理では、CPU41の初期化が行われる。続いて、RAMエラーであるか否かを判断する(ST5)。ここで、RAMエラーの場合には、RAMエラーの表示を行う。具体的には、7セグメントLEDにより構成されるメダル払い出し表示器に「rr」という表示を行う。なお、RAMエラーとは、RAM78が正常に読み書きできない不具合をいう。
【0099】
そして、RAMエラーでない場合には、設定用鍵型スイッチが「オン」であるか否かを判断する(ST6)。設定用鍵型スイッチが「オン」のときは、6段階の設定処理を行った後、ST12の処理に移る。また、設定用鍵型スイッチが「オフ」のときは、ST8の処理に移る。ST8の処理では、バッテリーバックアップが正常であるか否かを判断する。バッテリーバックアップが正常のときは、戻り番地、RAM78の未使用領域をクリアした後、全レジスタを電源遮断時の出力状態に復帰させ(ST9)、入力ポートを電源復帰時の状態に更新し、電源遮断時の状態に復帰する(ST10)。
【0100】
バッテリーバックアップが正常でないときは、設定値の初期値をセットする(ST11)。続いて、RAM78の全領域をクリアする(ST12)。ここで、ST12以下の処理は、ST6の判断において設定用鍵型スイッチが「オン」のとき、6段階の設定処理を経由した場合にも行われる。続いて、各設定値を格納し(ST13)、通信データの初期化を行う(ST14)。それから、CPU41は、遊技終了時のRAM78をクリアする(ST15)。続いて、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する(ST16)。自動投入の要求がある場合とは、前の遊技において再遊技の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST17)、副制御回路に遊技メダル投入コマンドを送信した後、ST20の処理に移る。メダルの自動投入の要求がないときは、メダル投入口及びベットボタンからのメダルの投入を受け付け(ST19)、ST20の処理に移る。
【0101】
ST20の処理では、スタートレバーが「オン」か否かを判断し、スタートレバーが「オン」のときは、前遊技から4.1秒経過しているか否かを判断する(ST21)。具体的には、後述のST24の処理でセットされる一遊技監視用タイマの値に基づいて判断する。前遊技から4.1秒経過していないときは、遊技開始待ち時間を消化し(ST22)、ST23の処理に移る。
【0102】
ST23の処理では、CPU41は、抽選用の乱数を抽出する。具体的には、0〜16383の範囲から乱数を抽出する。続いて、一遊技監視用タイマをセットし(ST24)、現在の遊技状態を判断するための遊技状態監視処理を行う(ST25)。次に、確率抽選処理を行う(ST26)。この確率抽選処理では、ST23の処理で抽出された乱数値、及び遊技状態監視処理で判断した現在の遊技状態に対応した確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役を決定する。確率抽選テーブルは、上述した通り各入賞役毎に内部当選となる乱数値が予め定められている。
【0103】
次に、CPU41は、当り表示ランプ点灯抽選処理を行い(ST27)、停止制御テーブル選択処理(この停止制御テーブル選択処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST28)。そして、遊技開始時の送信処理としてスタートコマンドを副制御回路に送信し(ST29)、リール回転開始用に初期化する(ST30)。
【0104】
次に、CPU41は、停止ボタンが「オン」であるか否かを判断し(ST31)、停止ボタンが「オン」のときは、ST33の処理に移り、停止ボタンが「オフ」のときは、ST32の処理に移る。ST32の処理では、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断し、自動停止タイマの値が「0」のときは、ST33の処理に移り、自動停止タイマの値が「0」でないときは、ST31の処理に移る。ST33の処理では、当選要求(内部当選役のこと)、図柄位置(停止操作時におけるリールの回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する。
【0105】
そして、ST33の処理で決定された滑りコマ数分、リールを回転させる(ST34)。次に、そのリールの停止要求をセットし(ST35)、副制御回路にリール停止コマンドを送信する(ST36)。
【0106】
そして、全てのリールが停止したか否かを判断する(ST37)が、全てのリールが停止したときは、ST38の処理に移り、全てのリールが停止していないときは、ST31の処理に移る。そして、遊技終了時の演出処理を行った(ST38)後に、入賞検索を行う(ST39)。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判断し(ST40)、入賞フラグが正常な場合には、ST42の処理に移り、入賞フラグが正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行い(ST41)、処理を中断する。
【0107】
ST42では、入賞枚数0であるか否かを判断する。具体的には、いずれかの役(再遊技を除く)の入賞が成立したか否かを判断する。入賞が成立したときは、状態(BB作動中或いはRB作動中であるか否か)及び入賞役に応じてメダルの貯留または払い出しを行う(ST43)。
【0108】
次に、CPU41は、BB、RB作動中であるか否かを判断し(ST44)、BB、RB作動中のときは、ST45の処理に移り、BB、RB作動中でないときは、ST48の処理に移る。ST45の処理では、BB、RB遊技数チェック処理を行い、BBの終了時であるか否かを判断する(ST46)。BB終了のときは、BB終了コマンドを送信した後、BB終了時におけるRAMクリアの処理を行い(ST47)、ST49の処理に移る。ST46において、BB終了でないときはST49の処理に移る。ST44においてBB、RB作動中でないときは、BB、RB入賞チェック処理(ST48)を行い、ST49の処理に移る。ST49の処理では、ボーナス7SEG制御処理を行い、ST15の処理に移る。
【0109】
次に、ST28で行われる停止制御テーブル選択処理について説明する。初めに、CPU41はこのゲームの内部当選役がベルか否かの判断をする(ST50)。このゲームの内部当選役がベルのときはST51の処理に移り、このゲームの内部当選役がベルでないときはST52の処理に移る。ST51の処理では乱数値を抽出し、停止制御テーブル選択テーブルに基づいて、停止制御テーブルを1つ選択する。また、ST52の処理では内部当選役毎に予め定められている停止制御テーブルを選択する。
【0110】
次に、図30〜図36を参照して、副制御回路82の制御処理について説明する。まず、図30は、副制御回路の処理の概略について説明したものである。初めに、サブCPU84は、スタートコマンドを受信したか否か、すなわち一のゲームが開始したか否かを判別する(ST101)。スタートコマンドを受信した場合、AT実行処理(ST102)を行った後、AT抽選処理を行い(ST103)、再びST101の処理に戻る。
【0111】
ST101においてスタートコマンドを受信していない場合には、リール停止コマンドを受信したか否か、すなわち、いずれかのリールが停止したか否かを判別する(ST104)。リール停止コマンドを受信した場合、停止出目判定処理を行った後、再びST101の処理に戻る。また、ST104において、リール停止コマンドを受信していない場合は、ST105の処理を行わず、ST101の処理に戻る。
【0112】
図31は、ST103に示したAT抽選処理について示したものである。まず、プラムに内部当選した否かを判断する(ST111)。この判断で、プラムに内部当選している場合、乱数を抽出し、AT回数選択テーブルに基づいてAT回数を選択し(ST112)、選択されたAT回数をATストックカウンタに加算する(ST113)。ST111の判断でプラムに内部当選しなかった場合は、ST112およびST113の処理を行わず、そのまま処理を復帰させる。
【0113】
図32は、ST105に示した停止出目判定処理について示したものである。この処理では、まず、現在のリールの状態(停止図柄、回転中か否か等)と、副制御回路82のROMに格納される停止出目データとを比較する(ST121)。そして、現在の停止出目がリーチ目に該当するか否かを判断する(ST122)。リーチ目に該当する場合には、図11(a)に示したようなリーチ目告知画面を液晶表示装置に表示するためのフラグをONにして(ST123)、ST130の処理に移行する。
【0114】
また、ST122の判断でリーチ目でないと判断されたときは、滑り付きリーチ目か否かを判断する(ST124)。滑り付きリーチ目に該当する場合には、図11(b)に示したようなリーチ目告知画面を液晶表示装置に表示するためのフラグをONにして(ST125)、ST130の処理に移行する。
【0115】
また、ST124の判断で滑り付きリーチ目でないと判断されたときは、小役ハズレリーチ目か否かを判断する(ST126)。小役ハズレリーチ目に該当する場合には、図12に示したような小役ハズレリーチ目報知画面を液晶表示装置に表示するためのフラグをONにして(ST127)、ST130の処理に移行する。また、ST126の判断で小役ハズレリーチ目でないと判断されたときは、そのまま処理を復帰させる。
【0116】
ST130の処理では、乱数を抽出し、表示経過時間選択テーブルに基づいて報知画面を表示するまでの時間を選択し、選択された時間をRAMの所定領域にセットする(ST130)。そして、この時間が経過した後に、表示フラグに対応した報知画面を表示し(ST132)、セットされている報知フラグをクリアして、処理を復帰させる。
【0117】
図35は、ST102に示したATの実行処理について示したものである。まず、報知回数カウンタの値が1以上か否かの判断を行う(ST201)。報知回数カウンタの値が1以上の場合は、押し順報知処理(ST204)を行う。そして、報知回数カウンタの値が1以上でない場合には、AT回数ストックカウンタの値が1以上か否かの判断を行う(ST202)。AT回数ストックカウンタの値が1以上でない場合は処理を復帰させ、AT回数ストックカウンタの値が1以上の場合はAT発動抽選処理(ST203)を行う。
【0118】
上述の報知回数カウンタの値が1以上となる場合は、AT中であることを示している。また、AT回数ストックカウンタの値が1以上となる場合は、AT潜伏中であることを示している。
【0119】
図36は、ST204に示した押し順報知処理について示したものである。まず、押し順報知回数カウンタの値を1減算する(ST205)。そして、このゲームの内部当選役がベルか否かの判断を行う(ST206)。このゲームの内部当選役がベルでない場合は処理を復帰させるが、このゲームの内部当選役がベルの場合は選択されている停止制御テーブルナンバーに基づいてベルを入賞させるための情報を報知し(ST207)、処理を復帰させる。
【0120】
図37は、ST203に示したAT発動抽選処理について示したものである。まず、AT発動抽選テーブルに基づいて乱数抽選を行う(ST208)。この抽選の結果、発動に当選したか否かの判断を行い(ST209)、発動に当選しなかった場合は処理を復帰させ、発動に当選した場合は押し順報知回数カウンタに10の値を加算し(ST210)、AT回数ストックカウンタの値から1減算し(ST211)、処理を復帰させる。
【0121】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。本実施例では、各種リーチ目の告知を文字で直接表示するようにしたが、リーチ目の区分等に対応するキャラクター等を表示するようにしても良い。
【0122】
また、実施例で示したテーブルを参照する乱数値の抽出タイミングは任意のタイミングで行うことができる。
【0123】
また、ATとして、押し順の違いによって入賞の成否が決まるものに対して、その押し順を報知するようにしたが、これ以外に内部当選役を報知するATを採用するようにしても良い。更に、遊技者に有利な状況としては、多くの遊技媒体を獲得できるものであれば、AT以外にBBやRB等も採用することができる。
【0124】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。更に、このような遊技機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにも適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)等、任意の記録媒体を利用できる。
【0125】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、BBやRBが持ち越しされているときにのみ停止表示される図柄組合せである、リーチ目が停止表示されたことを遊技者に報知するようにしたものであるが、その報知を行うタイミングをリーチ目の停止表示がされてから、所定の時間が経過したところで行うようにしたことから、リーチ目を熟知した上級者は、リーチ目であることの報知が行われる前に、リーチ目であることを察知することができ、また、リーチ目についての知識が乏しい初心者は、リーチ目の停止を瞬時に察知できなくても、所定時間経過した後に行われる報知によって、リーチを察知することができるようになる。つまり、上級者に対しては図柄組合せのみを堪能する時間を与えることができる。また、初心者に対しては、リーチ目であることを察知できなくとも、ボーナスが内部当選したことを報知することができるので、ボーナスの内部当選に気づかず遊技台を離れる等の不利益を被ることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態によるスロットマシンの電気回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態によるスロットマシンの副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】リール上に配列された図柄列を示した図である。
【図6】入賞図柄組合せに対応する入賞役及び払い出し枚数を示す図である。
【図7】停止順序を報知する画像の例を示した図である。
【図8】リーチ目の一例を示した図である。
【図9】リーチ目の一例を示した図である。
【図10】リーチ目の一例を示した図である。
【図11】リーチ目告知画面の一例を示した図である。
【図12】小役ハズレリーチ目の一例を示した図である。
【図13】確率抽選テーブルを示した図である。
【図14】停止制御テーブルナンバー選択テーブルを示した図である。
【図15】各停止テーブルナンバー毎の押し順と入賞成立不成立の対応を示した図である。
【図16】停止制御テーブルの例を示した図である。
【図17】停止制御テーブルの例を示した図である。
【図18】停止制御テーブルの例を示した図である。
【図19】AT回数選択テーブルと、AT発動抽選テーブルを示した図である。
【図20】経過時間選択テーブルを示した図である。
【図21】主制御回路から副制御回路に送信されるコマンドの例を示した図である。
【図22】主制御回路から副制御回路に送信されるコマンドの例を示した図である。
【図23】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図24】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図25】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図26】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図27】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図28】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図29】停止制御テーブル選択処理を示すフローチャートである。
【図30】副制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図31】AT抽選処理を示すフローチャートである。
【図32】停止出目判定処理を示すフローチャートである。
【図33】停止出目判定処理を示すフローチャートである。
【図34】停止出目判定処理を示すフローチャートである。
【図35】AT実行処理を示すフローチャートである。
【図36】押し順報知処理を示すフローチャートである。
【図37】AT発動抽選処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
2 キャビネット
2a パネル表示部
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
5a 液晶表示画面
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
10 台座部
11 1−BETスイッチ
12 2−BETスイッチ
13 最大−BETスイッチ
14 貯留メダル精算スイッチ
15 遊技メダル払出口
16 遊技メダル受け部
17 WINランプ
18 払い出し表示部
19 遊技メダル貯留枚数表示部
20 役物作動回数表示部
21L,21R スピーカ
22 メダル投入口
23 配当表パネル
24 遊技メダル投入ランプ
25 遊技開始表示ランプ
26 十字ボタン
27 ○ボタン
28 ×ボタン
29 ドア開閉および打ち止め解除装置
31 遊技停止表示器
32 再遊技表示器
33 RB作動表示器
34 BB作動表示器
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたスロットマシン、パチンコ機、その他の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機として、例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ遊技機が知られている。一般的に、このパチスロは、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置やリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有しており、この変動表示装置に所定の図柄組合せを揃えることにより行われるものである。
【0003】
このパチスロ機の遊技は、まず、遊技者の遊技媒体(メダルまたはコイン等)の投入によって開始される。そして、遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させる。変動した図柄は、一定時間後自動的に、或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合には、遊技媒体を払い出すことによって遊技者に利益を付与する。
【0004】
このようなパチスロ遊技機は、複数種類の入賞態様を有している。特に、所定の入賞役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払い出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となるものがある。このような入賞役として、遊技者に相対的に大きな利益を与えるゲームを所定回数行える入賞役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と表す)と、遊技者に相対的に小さな利益を与えるゲームを所定回数行える入賞役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と表す)がある。
【0005】
また、パチスロ遊技機においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って停止表示される図柄の組合せは、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)を行い、この抽選結果と、遊技者の停止操作タイミングとに基づいて決定されている。つまり、メダル、コイン等が払い出される入賞が成立するためには、上述の内部的な抽選処理により入賞役に当選(以下「内部当選」という)し、かつその内部当選した入賞役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0006】
このような遊技機においては、全ての入賞役を内部当選したゲームで入賞させるような構成にすると、遊技者間の技術格差による獲得枚数に大きな開きが出てしまうことから、上述のBBやRBについては入賞役が成立するまで、当該内部当選役を持ち越すようにしている。また、いわゆるリーチ目と称される、BBやRBの内部当選役が持ち越されている状態にのみ停止表示される停止図柄態様が設けられ、これらの図柄が停止表示された場合に、遊技者はBBやRBが内部当選していることを察知することができるようになっている。
【0007】
また更に、このような遊技機は、種々の遊技音、各種ランプ、液晶等の画像表示装置等を用いて、内部当選役に対応した演出を行うようにしている。遊技者は、これらの演出からも内部当選役を察知できるようになっている。
【0008】
また、上述のリーチ目は数百種類以上にもおよび、演出態様も複数の演出の組合せによって成り立っていることから、相当熟練した遊技者でなければ、それらを判断材料として内部当選役を察知することは非常に困難であることから、リール等の変動表示手段にリーチ目が停止されたことを報知するようにしたものも提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の遊技機は、図柄の組合せを楽しみながら遊技を進めるものであるにも拘わらず、従来機では変動表示手段に停止した図柄がリーチ目であることの報知は、変動表示の停止と同時に行われていたことから、図柄の組合せを楽しむ前に結果が分かってしまい、面白味に欠けていた。
【0010】
しかし、このような報知を全く行わないようにしてしまうと、リーチ目等を理解できない初心者に著しく不利益を与えてしまうことになり、特定の技術レベルの遊技者のみを対象としたものになってしまう。
【0011】
本発明の目的は、遊技者の技術レベルに拘わらず、全ての遊技者が停止表示される図柄組合せの態様を堪能することができる遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、遊技に関する演出を行う演出実行手段と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段と、前記変動表示手段の変動表示を停止させるための複数の操作手段と、前記内部当選役決定手段の決定結果と前記操作手段の操作とに基づいて前記変動表示手段の変動表示動作を停止制御する停止制御手段と、前記内部当選役決定手段において特定の内部当選役が決定され、前記変動表示手段に前記特定の内部当選役に対応する図柄が停止表示しなかった場合に、次の遊技に前記特定の内部当選役を持ち越す特定内部当選役持ち越し手段とを有する遊技機において、前記変動表示手段に停止した図柄が、前記特定内部当選役持ち越し手段によって特定の内部当選役が持ち越されている場合のみ停止表示される図柄であることを報知する特定内部当選役持ち越し状態報知手段と、該特定内部当選役持ち越し状態報知手段による報知を実行するタイミングを決定する報知実行タイミング決定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
このような構成によれば、BBやRBが持ち越しされているときにのみ停止表示される図柄組合せである、リーチ目が停止表示されたことを遊技者に報知するようにしたものであるが、その報知を行うタイミングをリーチ目の停止表示がされてから、所定の時間が経過したところで行うようにしたことから、リーチ目を熟知した上級者は、リーチ目であることの報知が行われる前に、リーチ目であることを察知することができ、また、リーチ目についての知識が乏しい初心者は、リーチ目の停止を瞬時に察知できなくても、所定時間経過した後に行われる報知によって、リーチを察知することができるようになる。つまり、上級者に対しては図柄組合せのみを堪能する時間を与えることができる。また、初心者に対しては、リーチ目であることを察知できなくとも、ボーナスが内部当選したことを報知することができるので、ボーナスの内部当選に気づかず遊技台を離れる等の不利益を被ることがなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図であり、図2は、同じく遊技機1の正面図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技することが可能な遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0015】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられる。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にセンターライン8a、トップライン8b及びボトムライン8c、斜め方向にクロスダウンライン8d及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大−BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cの点灯で表示される。
【0016】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0017】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、遊技メダル貯留枚数表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したとき、もしくは遊技媒体の払い出しが行われる場合には、遊技媒体が払い出されたときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。遊技開始表示ランプは、少なくとも1本のラインが有効化されたときに点灯する。遊技メダル貯留枚数表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0018】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、WINランプ17、払い出し表示部18及び遊技メダル投入ランプ24が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBに内部当選した場合に所定確率で点灯し、また、BB又はRBの入賞が成立した場合にも点灯する。払い出し表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払い出し枚数を表示する。遊技メダル投入ランプ24は、遊技メダルの投入が受け付け可能なときに点滅する。
【0019】
パネル表示部2aの右側上部には、役物作動回数表示部20が設けられる。役物作動回数表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L、4C、4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、後で説明する「停止操作補助期間」において「ベルの小役」に内部当選したとき、その入賞成立を実現するために必要な「停止順序」が表示される。
【0020】
パネル表示部2aの左側上方位置に、遊技停止表示器31、再遊技表示器32、RB作動表示器33、BB作動表示器34が設けられている。遊技停止表示器31は前回の回胴回転から今回の回胴回転までの時間が所定の時間(実施例では4.1秒)未満のときに点灯する。再遊技表示器32は再遊技が作動したときに点灯する。RB作動表示器33はRB作動中に点灯し、BB作動表示器34はBB作動中に点灯する。
【0021】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左下位置には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられる。また、液晶表示装置5の左上位置には、十字ボタン26、○ボタン27、×ボタン28が設けられる。
【0022】
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作によりクレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作によりクレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回の押し操作により1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0023】
そして、十字ボタン26、○ボタン27、×ボタン28を操作することによって、液晶表示画面5aの切替及び入力を行うことができる。
【0024】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払い出しを押しボタン操作で切り替える貯留メダル精算スイッチ14が設けられている。この貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより、正面下部の遊技メダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルは遊技メダル受け部16に溜められる。貯留メダル精算スイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0025】
台座部10の前面部の右寄りには、ドア開閉および打ち止め解除装置29が設けられており、このドア開閉および打ち止め解除装置29は、所定の鍵を用いて、右に回すことにより前面ドアの開閉を行い、左に回すことにより打ち止めの解除を行う。
【0026】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0027】
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第1停止操作」、次に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。また、「第1停止操作」として左の停止ボタン7Lを操作することを「順押し」という。「第1停止操作」として中央の停止ボタン7Cを操作することを「中押し」という。「第1停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
【0028】
実施例の遊技機1には、3つの停止ボタン7L、7C、7Rが設けられているので、これらの操作順序は“6種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン7L、7C、7Rの略を、停止操作された順番で左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施例の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の“6種類”がある。
【0029】
図5は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32に格納されている。各リール3L、3C、3R上には、「青7」、「赤7」、「BAR」、「ベル」、「プラム」、「リプレイ(Replay)」及び「チェリー」の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0030】
図6に示した表は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する入賞役及び払い出し枚数を示したものである。
【0031】
遊技状態は、一般遊技状態(この状態にあることを「一般遊技中」とも表現する)、BB中一般遊技状態(この状態にあることを「BB作動中」とも表現する)、RB遊技状態(この状態にあることを「RB作動中」とも表現する)の3つ状態に区分している。通常、一般遊技状態にあることを「一般遊技中」と、BB中一般遊技状態にあることを「BB作動中」と、RB遊技状態にあることを「RB作動中」と表現する。
【0032】
また、一般遊技状態をBB又はRBに内部当選しているか否かによって更に区分することもあるが、内部当選する可能性のある入賞役については同様であることから、この表における区分は表中の3状態で区分している。
【0033】
なお、内部当選する可能性のある入賞役の種類は、いわゆる確率抽選テーブル(確率抽選テーブルについては後述する)によって定まるものであり、この確率抽選テーブルは、各遊技状態毎に設けられている。すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。
【0034】
図6に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って「青7−青7−青7」、又は「赤7−赤7−赤7」が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払い出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0035】
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「BAR−BAR−BAR」であるとき、又は「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるとき(いわゆる「JAC IN」)に発生し、15枚のメダルが払い出される。「一般遊技状態」から始まるRBを通常RB、「BB中一般遊技状態」から始まるRBをBB中のRBと区別する場合もある。
【0036】
「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ「Replay−Replay−Replay」が揃い、15枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。1回の「RB遊技状態」において遊技可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は入賞回数が8回に達した場合に終了する。そして、RB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
【0037】
一回のBBは、BB中一般遊技状態を30ゲーム遊技した場合、もしくはRB遊技状態に3回移行し、3回目のRBが終了したところで終了する。そして、BB遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行する。
【0038】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0039】
一般遊技状態又はBB中一般遊技状態において、有効ラインに沿って図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立する。「ベルの小役」に内部当選したとき、入賞が成立するか否かは、後述のテーブル番号と、遊技者の停止ボタン7L、7C、7Rの停止順序により決定される。具体的には、“6種類”の停止順序のうち、テーブル番号に対応した一の停止順序で停止操作を行った場合にのみ、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立する。その他の“5種類”の停止順序のいずれかで停止操作を行った場合には、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0040】
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」や「チェリーの小役」等の入賞成立を実現することが可能であるが、その払い出し枚数は図示のとおりである。
【0041】
「一般遊技状態」では、「ベルの小役」に内部当選したとき、その入賞成立が実現することとなる「停止順序」が報知される「停止操作補助期間(後述のAT)」という期間が設けられる。この期間において「ベルの小役」に内部当選したとき、遊技者は、確実に入賞成立を実現することができる。
【0042】
次に、図7を参照して、補助期間において「ベルの小役」に内部当選したときに表示画面5aに表示される画像(停止順序を報知する画像)について説明する。この図7では、入賞させるために必要な停止順序が左右中の場合で説明している。
【0043】
図7(1)は、ゲーム開始時に表示される画像を示したものである。画像の左側の表示領域にベルの図柄が表され、「ベルの小役」に内部当選したことが示されている。そして更に、このベルの図柄の下方に、「=LEFT= PUSH!」というメッセージが表示され、入賞させるために必要な停止操作が、第1停止操作として左の停止ボタン7Lを操作するべきことを報知している。
【0044】
図7(2)は、第1停止操作が行われた後に表示される画像を示す。画像の右側の図柄表示領域にベルの図柄が表され、このベルの図柄の下方に、「=RIGHT= PUSH!」と表示され、第2停止操作として右の停止ボタン7Rを操作するべきことを報知している。
【0045】
図7(3)は、第2停止操作が行われた後に表示される画像を示す。画像の中央の図柄表示領域にベルの図柄が表され、このベルの図柄の下方に、「=CENTER= PUSH!」と表示され、第3停止操作として中央の停止ボタン7Cを操作するべきことを報知している。表示画面5aの表示内容に応じた第1、第2停止操作を行った場合には、第3停止操作の後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようになっている。
【0046】
なお、図7では、「停止順序」を報知する態様として、次に操作するべき停止ボタンを順次報知するようにしているが、ゲーム開始時において全ての「停止順序」を一括して報知するようにしても良い。例えば、表示画面5aに「停止順序」として「左右中」のように表示することもできる。
【0047】
図8、図9、図10は、いわゆるリーチ目の一例を示したものである。図8(a)は、左リールのみを停止したときに、左上段から「BAR」、「赤7」、「ベル」が停止したものであり、この停止図柄はボーナスが内部当選したときにのみ停止表示されるものである。この場合、中リールと、右リールに如何なる図柄が停止しようともリーチ目となる。このように1つのリールのみを停止させた状態でリーチ目となるものを1リール確定リーチ目と称される。同様に、(b)は左リールと中リールを停止させたときにリーチ目となるので、2リール確定リーチ目と称され、右リールに如何なる図柄が停止しようともリーチ目となるが、この場合は左リールを停止させる際に、停止操作位置から2コマ滑って停止したときのみ理知目となるので、滑り付きリーチ目と称される。
【0048】
図9(c)に示したリーチ目は、全てのリールを停止したときに、この図柄組合せであった場合に初めてリーチ目となるものであり、1つのリールもしくは2つのリールのみを停止した状態では、リーチ目となる可能性が残されてはいるものの、リーチ目が確定する訳ではない。
【0049】
図9(d)に示したリーチ目は、図柄組合せだけでなく、コードナンバーをも含めてリーチ目となるものである。つまり、この場合、“03”、“04”、“05”にも「ベル」、「リプレイ」、「赤7」が組合せがあるが、“19”、“20”、“0”の「ベル」、「リプレイ」、「赤7」が停止しなければリーチ目として成立しない。
【0050】
図10(e)および(f)に示した図は、小役ハズレリーチ目と称されるものであって、図示した図柄組合せで停止するだけではなく、いずれの小役も成立していない場合にリーチ目となる。また、例えば(e)において、左リールのみを停止させた状態を小役ハズレ目という。つまり、小役がハズレればリーチ目となる状態である。
【0051】
図11(a)は、リールに停止表示された図柄組合せが、図8(a)等に示したリーチ目であった場合、液晶表示器に表示される告知画面の一例を示したものである。本実施例で、この表示リーチ目が確定したときに表示されるようになっている。また、(b)は、リールに停止表示された図柄組合せが、図8(b)等に示したリーチ目であった場合、液晶表示器に表示される告知画面の一例を示したものである。特に、滑りについては、相当な熟練者でなければ、それを認識することは困難であるが、このような演出により容易に認識できるようになる。
【0052】
図12は、小役ハズレ目の状態から全リールが停止した結果、いずれの入賞役も成立しなかったときに液晶表示器に表示される告知画面の一例を示したものである。このような演出を行うことによって、小役がハズレたときの悔しさが喜びが変わるようになる。
【0053】
図3は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路81と、主制御回路81に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路81から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L、21Rを制御する副制御回路82とを含む回路構成を示す。
【0054】
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、記憶手段であるROM42及びRAM43を含む。
【0055】
CPU41には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路44及び分周器45と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器46及びサンプリング回路47とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ40内で、すなわちCPU41の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器46及びサンプリング回路47は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0056】
マイクロコンピュータ40のROM42には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「ボーナス遊技状態変更指示コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。
【0057】
図3の回路において、マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17)と、各種表示部(払い出し表示部18、遊技メダル貯留枚数表示部19、役物作動回数表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ59L、59C、59Rとがある。
【0058】
更に、ステッピングモータ59L、59C、59Rを駆動制御するモータ駆動回路59、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58がI/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0059】
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、貯留メダル精算スイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払い出し完了信号回路61がある。これらも、I/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
【0060】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41へ供給する。払い出し完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払い出し完了を検知するための信号を発生する。
【0061】
図3の回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0062】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0063】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM42内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0064】
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0065】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
【0066】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
【0067】
図4のブロック図は、副制御回路82の構成を示す。副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路82は、主制御回路81を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)83を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路91、スピーカ21L、21Rにより出音される音を制御する音源IC88、及び増幅器としてのパワーアンプ89で構成されている。
【0068】
サブマイクロコンピュータ83は、主制御回路81から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU84と、記憶手段としてのプログラムROM85と、ワークRAM86とを含む。副制御回路82は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU84の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0069】
サブマイクロコンピュータ83は、その所定の記憶領域に、報知回数カウンタ、AT回数ストックカウンタ等を備える。報知回数カウンタは、停止操作補助期間における押し順の報知の残り回数を記憶する。このカウンタの値が“1以上”であるとき、停止操作補助期間である。AT回数ストックカウンタは、停止操作補助期間が発生する残り回数に関する情報を記憶するものである。
【0070】
プログラムROM85は、サブCPU84で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM86は、上記制御プログラムをサブCPU84で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0071】
画像制御回路91は、画像制御CPU92、画像制御ワークRAM93、画像制御プログラムROM94、画像ROM96、ビデオRAM97及び画像制御IC98で構成される。画像制御CPU92は、サブマイクロコンピュータ83で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムROM94内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM94は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM93は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU92で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC98は、画像制御CPU92で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM96は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM97は、画像制御IC98で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0072】
次に、図13を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。これらの確率抽選テーブルは、確率抽選処理において参照されるものである、図13(a)は一般遊技中において使用されるものであり、図13(b)はBB中一般遊技中において使用されるものであり、各ゲームの内部当選役を決定するものである。
【0073】
いずれのテーブルもその乱数範囲は0〜16383であり、この範囲にある数値から抽出される一の数値を用いて、内部当選役が決定される。例えば、一般遊技中において、抽出された乱数値が2851の場合、このゲームの内部当選役は「ベル」となる。また、一般遊技中において、抽出された乱数値が11036〜16383の場合には、そのゲームの内部当選役は「ハズレ」となる。
【0074】
次に、図14〜図18を参照して、ベルの小役に内部当選したときに使用される停止制御テーブルについて説明する。
【0075】
図14に示した「停止制御テーブルナンバー選択テーブル」は、ベルの小役が内部当選した場合に、各リール3L、3C、3Rを停止制御する際に参照するテーブルを決定するものである。つまり、ベルの小役が内部当選した場合には、6通りの停止制御テーブルのいずれか一つを参照してそれに基づいて停止制御が行われる。
【0076】
図15は、図14で選択された各テーブルにおける各リール3L、3C、3Rの停止制御順序と、入賞の成立不成立との関係を示したものである。例えば、図9の停止制御テーブルナンバー選択テーブルによって選択されたテーブル番号がテーブル番号1の場合、停止順序が「左中右」であればベルが入賞することとなる。しかしながら、それ以外の停止順序であればベルは入賞しないようになっている。すなわち、ベルを入賞させるためには、内部当選役がベルであり、かつ各リール3L、3C、3Rの停止制御順序がテーブル番号に対応した停止順序を行う必要がある。
【0077】
図16〜図18は、内部当選役がベルの場合の各リール3L、3C、3Rの具体的な停止制御について説明する。
【0078】
「停止制御テーブル」には、各リール3L、3C、3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止ボタン7L、7C、7Rが操作されたとき、センターライン8aに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8aの上方に位置し、その中心がセンターライン8aの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表す。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8aの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表す。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“12”の“チェリー”がセンターライン8aの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“08”の「青7」をセンターライン8aの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0079】
図16は、当り用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
【0080】
図16において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“08”、“11”、“15”又は“19”のいずれかであり、これらに対応する図柄は「ベル」である。
【0081】
図16において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“07”、“11”、“15”又は“19”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
【0082】
図16において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”、“05”、“10”、“14”又は“18”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
【0083】
以上のように、図16に示す当り用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8aの位置、すなわち表示窓4L、4C、4R内の中央の位置に「ベル」が停止表示され、入賞が成立することとなる。
【0084】
図17は、順押し・中押しはずれ用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図16に示すものと同じである。
【0085】
図17において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”、“06”、“11”、“15”又は“19”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「Replay」である。
【0086】
以上のように、図17に示す順押し・中押しはずれ用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、表示窓4L、4C内の中央の位置に「ベル」が停止表示され、表示窓4R内の中央の位置に「Replay」が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0087】
図18は、逆押しはずれ用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、「ベルの小役」に内部当選した後、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール3C及び右のリール3Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図16に示すものと同じである。
【0088】
図18において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”、“09”、“12”、“17”又は“20”のいずれかであり、これらに対応する図柄は、「Replay」である。
【0089】
以上のように、図18に示す逆押しはずれ用停止制御テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、左の表示窓4L内の中央の位置に「Replay」が停止表示され、表示窓4C、4R内の中央の位置に「ベル」が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0090】
ここで、実施例では、前述のように停止順序として「6種類」を採用し、テーブル番号に応じて、いずれか一の順序で停止操作が行われたときにのみ、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並び、入賞が成立するようにしている。このため、第2停止操作が行われたときに、「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ぶか否かが確定する場合がある。例えば、テーブル番号として“1(対応する停止順序は「左中右」)”が採用され、第1停止操作として左のリール3Lが操作された場合である。すなわち、第1停止操作が行われた場合、必ずしも「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに沿って並ぶか否かが明らかではない場合がある。また、実施例では、「ベル−ベル−ベル」は、必ずセンターライン8aに沿って並ぶこととしている。そこで、実施例では、図14及び図15に示すように、2つのはずれ用の停止制御テーブルを使用することとしている。なお、テーブル番号が“2”、“3”、“4”、“5”、又は“6”の場合には、各々「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、又は「右中左」で停止操作を行うことにより、ベルの小役の入賞が成立するようになっている。
【0091】
図19は、「AT回数選択テーブル」および「AT発動抽選テーブル」を示したものである。この乱数範囲は、「AT回数選択テーブル」が0〜4095、「AT発動抽選テーブル」が0〜255である。
【0092】
まず、(a)に示した「AT回数選択テーブル」は、抽出された乱数値に基づいてAT回数を選択するものである。このテーブルでは、選択されるAT回数に0回を含めて行っているが、ここで0回が選択された場合にはATが発生しない、つまりATの抽選にハズレたことを意味している。そして、(b)に示した「AT発動抽選テーブル」は、このAT1回分を発動させるか否かを選択するときに用いるものである。ここで、発動が選択された場合にはベルの押し順の報知回数10ゲーム分がセットされる。すなわち、ここでATが始まる。
【0093】
図20は、「経過時間選択テーブル」について示したものである。この経過時間選択テーブルは、リールに停止表示された図柄がリーチ目である場合に、リーチ目であることを遊技者に報知するタイミングを決定するものである。このテーブルでは“0秒”、“0.5秒”、“1.0秒”、“2.5秒”、“5.0秒”、“7.5秒”の中から選択するようにしている。リーチ目の報知の実行が決定されてから、ここで選択された時間が経過した後に報知が実行される。また、このテーブルでは“0秒”を含めて選択を行っており、この“0秒”が選択された場合にはリーチ目報知の実行が決定されるとすぐに報知が実行されるものであるが、この“0秒”を含めず、必ず所定時間経過した後に報知が行われるようにしても良い。
【0094】
図21および図22に示すコマンド表について説明する。これらのコマンドは、主制御回路81から副制御回路82に送信されるものであり、この送信は主制御回路81から副制御回路82への一方向の送信のみである。主制御回路81から副制御回路82の間は16本のデータ信号線と1本の信号線で接続されている。そして、これらのコマンドは2バイト、4バイトまたは6バイト構成になっており、16本のデータ信号線で送信するために1、2または3シーケンスで1つのコマンドとして送信している。
【0095】
これらコマンドのうち、スタートコマンドについて説明すると、このゲームの内部当選役の種別、遊技状態、および内部当選役がベルである場合に選択された停止制御テーブルナンバーが一つのコマンドとして送信される。その他のコマンドについても同様である。
【0096】
また、リール停止コマンドについて説明すると、回転しているリールが停止される毎に送信され、その停止されたリールの種類および停止された順番と、停止操作を行ったコードナンバーと、停止するまでに何コマ滑るかを示す滑るコマ数とが送信される。つまり、副制御回路82にリールが回転しているか否か、どの位置で停止しているか等の情報が送信されることとなる。また、図21および図22に示したコマンドは、その一例であり、これら以外にも副制御回路で行う制御に必要な情報の送信を行っている。
【0097】
次に、主制御回路81のCPU41の制御動作について、図23〜図29に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【0098】
初めに、電源が投入され(ステップ[以下、STと表示する]1)、CPU41は、全出力ポートを初期化する(ST2)。続いて、パワーダウンエラーであるか否かを判断する(ST3)。ここで、パワーダウンエラーの場合は、ST2の処理に移り、パワーダウンエラーでない場合は、ST4の処理に移る。ST4の処理では、CPU41の初期化が行われる。続いて、RAMエラーであるか否かを判断する(ST5)。ここで、RAMエラーの場合には、RAMエラーの表示を行う。具体的には、7セグメントLEDにより構成されるメダル払い出し表示器に「rr」という表示を行う。なお、RAMエラーとは、RAM78が正常に読み書きできない不具合をいう。
【0099】
そして、RAMエラーでない場合には、設定用鍵型スイッチが「オン」であるか否かを判断する(ST6)。設定用鍵型スイッチが「オン」のときは、6段階の設定処理を行った後、ST12の処理に移る。また、設定用鍵型スイッチが「オフ」のときは、ST8の処理に移る。ST8の処理では、バッテリーバックアップが正常であるか否かを判断する。バッテリーバックアップが正常のときは、戻り番地、RAM78の未使用領域をクリアした後、全レジスタを電源遮断時の出力状態に復帰させ(ST9)、入力ポートを電源復帰時の状態に更新し、電源遮断時の状態に復帰する(ST10)。
【0100】
バッテリーバックアップが正常でないときは、設定値の初期値をセットする(ST11)。続いて、RAM78の全領域をクリアする(ST12)。ここで、ST12以下の処理は、ST6の判断において設定用鍵型スイッチが「オン」のとき、6段階の設定処理を経由した場合にも行われる。続いて、各設定値を格納し(ST13)、通信データの初期化を行う(ST14)。それから、CPU41は、遊技終了時のRAM78をクリアする(ST15)。続いて、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する(ST16)。自動投入の要求がある場合とは、前の遊技において再遊技の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST17)、副制御回路に遊技メダル投入コマンドを送信した後、ST20の処理に移る。メダルの自動投入の要求がないときは、メダル投入口及びベットボタンからのメダルの投入を受け付け(ST19)、ST20の処理に移る。
【0101】
ST20の処理では、スタートレバーが「オン」か否かを判断し、スタートレバーが「オン」のときは、前遊技から4.1秒経過しているか否かを判断する(ST21)。具体的には、後述のST24の処理でセットされる一遊技監視用タイマの値に基づいて判断する。前遊技から4.1秒経過していないときは、遊技開始待ち時間を消化し(ST22)、ST23の処理に移る。
【0102】
ST23の処理では、CPU41は、抽選用の乱数を抽出する。具体的には、0〜16383の範囲から乱数を抽出する。続いて、一遊技監視用タイマをセットし(ST24)、現在の遊技状態を判断するための遊技状態監視処理を行う(ST25)。次に、確率抽選処理を行う(ST26)。この確率抽選処理では、ST23の処理で抽出された乱数値、及び遊技状態監視処理で判断した現在の遊技状態に対応した確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役を決定する。確率抽選テーブルは、上述した通り各入賞役毎に内部当選となる乱数値が予め定められている。
【0103】
次に、CPU41は、当り表示ランプ点灯抽選処理を行い(ST27)、停止制御テーブル選択処理(この停止制御テーブル選択処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST28)。そして、遊技開始時の送信処理としてスタートコマンドを副制御回路に送信し(ST29)、リール回転開始用に初期化する(ST30)。
【0104】
次に、CPU41は、停止ボタンが「オン」であるか否かを判断し(ST31)、停止ボタンが「オン」のときは、ST33の処理に移り、停止ボタンが「オフ」のときは、ST32の処理に移る。ST32の処理では、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断し、自動停止タイマの値が「0」のときは、ST33の処理に移り、自動停止タイマの値が「0」でないときは、ST31の処理に移る。ST33の処理では、当選要求(内部当選役のこと)、図柄位置(停止操作時におけるリールの回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する。
【0105】
そして、ST33の処理で決定された滑りコマ数分、リールを回転させる(ST34)。次に、そのリールの停止要求をセットし(ST35)、副制御回路にリール停止コマンドを送信する(ST36)。
【0106】
そして、全てのリールが停止したか否かを判断する(ST37)が、全てのリールが停止したときは、ST38の処理に移り、全てのリールが停止していないときは、ST31の処理に移る。そして、遊技終了時の演出処理を行った(ST38)後に、入賞検索を行う(ST39)。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判断し(ST40)、入賞フラグが正常な場合には、ST42の処理に移り、入賞フラグが正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行い(ST41)、処理を中断する。
【0107】
ST42では、入賞枚数0であるか否かを判断する。具体的には、いずれかの役(再遊技を除く)の入賞が成立したか否かを判断する。入賞が成立したときは、状態(BB作動中或いはRB作動中であるか否か)及び入賞役に応じてメダルの貯留または払い出しを行う(ST43)。
【0108】
次に、CPU41は、BB、RB作動中であるか否かを判断し(ST44)、BB、RB作動中のときは、ST45の処理に移り、BB、RB作動中でないときは、ST48の処理に移る。ST45の処理では、BB、RB遊技数チェック処理を行い、BBの終了時であるか否かを判断する(ST46)。BB終了のときは、BB終了コマンドを送信した後、BB終了時におけるRAMクリアの処理を行い(ST47)、ST49の処理に移る。ST46において、BB終了でないときはST49の処理に移る。ST44においてBB、RB作動中でないときは、BB、RB入賞チェック処理(ST48)を行い、ST49の処理に移る。ST49の処理では、ボーナス7SEG制御処理を行い、ST15の処理に移る。
【0109】
次に、ST28で行われる停止制御テーブル選択処理について説明する。初めに、CPU41はこのゲームの内部当選役がベルか否かの判断をする(ST50)。このゲームの内部当選役がベルのときはST51の処理に移り、このゲームの内部当選役がベルでないときはST52の処理に移る。ST51の処理では乱数値を抽出し、停止制御テーブル選択テーブルに基づいて、停止制御テーブルを1つ選択する。また、ST52の処理では内部当選役毎に予め定められている停止制御テーブルを選択する。
【0110】
次に、図30〜図36を参照して、副制御回路82の制御処理について説明する。まず、図30は、副制御回路の処理の概略について説明したものである。初めに、サブCPU84は、スタートコマンドを受信したか否か、すなわち一のゲームが開始したか否かを判別する(ST101)。スタートコマンドを受信した場合、AT実行処理(ST102)を行った後、AT抽選処理を行い(ST103)、再びST101の処理に戻る。
【0111】
ST101においてスタートコマンドを受信していない場合には、リール停止コマンドを受信したか否か、すなわち、いずれかのリールが停止したか否かを判別する(ST104)。リール停止コマンドを受信した場合、停止出目判定処理を行った後、再びST101の処理に戻る。また、ST104において、リール停止コマンドを受信していない場合は、ST105の処理を行わず、ST101の処理に戻る。
【0112】
図31は、ST103に示したAT抽選処理について示したものである。まず、プラムに内部当選した否かを判断する(ST111)。この判断で、プラムに内部当選している場合、乱数を抽出し、AT回数選択テーブルに基づいてAT回数を選択し(ST112)、選択されたAT回数をATストックカウンタに加算する(ST113)。ST111の判断でプラムに内部当選しなかった場合は、ST112およびST113の処理を行わず、そのまま処理を復帰させる。
【0113】
図32は、ST105に示した停止出目判定処理について示したものである。この処理では、まず、現在のリールの状態(停止図柄、回転中か否か等)と、副制御回路82のROMに格納される停止出目データとを比較する(ST121)。そして、現在の停止出目がリーチ目に該当するか否かを判断する(ST122)。リーチ目に該当する場合には、図11(a)に示したようなリーチ目告知画面を液晶表示装置に表示するためのフラグをONにして(ST123)、ST130の処理に移行する。
【0114】
また、ST122の判断でリーチ目でないと判断されたときは、滑り付きリーチ目か否かを判断する(ST124)。滑り付きリーチ目に該当する場合には、図11(b)に示したようなリーチ目告知画面を液晶表示装置に表示するためのフラグをONにして(ST125)、ST130の処理に移行する。
【0115】
また、ST124の判断で滑り付きリーチ目でないと判断されたときは、小役ハズレリーチ目か否かを判断する(ST126)。小役ハズレリーチ目に該当する場合には、図12に示したような小役ハズレリーチ目報知画面を液晶表示装置に表示するためのフラグをONにして(ST127)、ST130の処理に移行する。また、ST126の判断で小役ハズレリーチ目でないと判断されたときは、そのまま処理を復帰させる。
【0116】
ST130の処理では、乱数を抽出し、表示経過時間選択テーブルに基づいて報知画面を表示するまでの時間を選択し、選択された時間をRAMの所定領域にセットする(ST130)。そして、この時間が経過した後に、表示フラグに対応した報知画面を表示し(ST132)、セットされている報知フラグをクリアして、処理を復帰させる。
【0117】
図35は、ST102に示したATの実行処理について示したものである。まず、報知回数カウンタの値が1以上か否かの判断を行う(ST201)。報知回数カウンタの値が1以上の場合は、押し順報知処理(ST204)を行う。そして、報知回数カウンタの値が1以上でない場合には、AT回数ストックカウンタの値が1以上か否かの判断を行う(ST202)。AT回数ストックカウンタの値が1以上でない場合は処理を復帰させ、AT回数ストックカウンタの値が1以上の場合はAT発動抽選処理(ST203)を行う。
【0118】
上述の報知回数カウンタの値が1以上となる場合は、AT中であることを示している。また、AT回数ストックカウンタの値が1以上となる場合は、AT潜伏中であることを示している。
【0119】
図36は、ST204に示した押し順報知処理について示したものである。まず、押し順報知回数カウンタの値を1減算する(ST205)。そして、このゲームの内部当選役がベルか否かの判断を行う(ST206)。このゲームの内部当選役がベルでない場合は処理を復帰させるが、このゲームの内部当選役がベルの場合は選択されている停止制御テーブルナンバーに基づいてベルを入賞させるための情報を報知し(ST207)、処理を復帰させる。
【0120】
図37は、ST203に示したAT発動抽選処理について示したものである。まず、AT発動抽選テーブルに基づいて乱数抽選を行う(ST208)。この抽選の結果、発動に当選したか否かの判断を行い(ST209)、発動に当選しなかった場合は処理を復帰させ、発動に当選した場合は押し順報知回数カウンタに10の値を加算し(ST210)、AT回数ストックカウンタの値から1減算し(ST211)、処理を復帰させる。
【0121】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。本実施例では、各種リーチ目の告知を文字で直接表示するようにしたが、リーチ目の区分等に対応するキャラクター等を表示するようにしても良い。
【0122】
また、実施例で示したテーブルを参照する乱数値の抽出タイミングは任意のタイミングで行うことができる。
【0123】
また、ATとして、押し順の違いによって入賞の成否が決まるものに対して、その押し順を報知するようにしたが、これ以外に内部当選役を報知するATを採用するようにしても良い。更に、遊技者に有利な状況としては、多くの遊技媒体を獲得できるものであれば、AT以外にBBやRB等も採用することができる。
【0124】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。更に、このような遊技機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにも適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)等、任意の記録媒体を利用できる。
【0125】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、BBやRBが持ち越しされているときにのみ停止表示される図柄組合せである、リーチ目が停止表示されたことを遊技者に報知するようにしたものであるが、その報知を行うタイミングをリーチ目の停止表示がされてから、所定の時間が経過したところで行うようにしたことから、リーチ目を熟知した上級者は、リーチ目であることの報知が行われる前に、リーチ目であることを察知することができ、また、リーチ目についての知識が乏しい初心者は、リーチ目の停止を瞬時に察知できなくても、所定時間経過した後に行われる報知によって、リーチを察知することができるようになる。つまり、上級者に対しては図柄組合せのみを堪能する時間を与えることができる。また、初心者に対しては、リーチ目であることを察知できなくとも、ボーナスが内部当選したことを報知することができるので、ボーナスの内部当選に気づかず遊技台を離れる等の不利益を被ることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態によるスロットマシンの電気回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態によるスロットマシンの副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】リール上に配列された図柄列を示した図である。
【図6】入賞図柄組合せに対応する入賞役及び払い出し枚数を示す図である。
【図7】停止順序を報知する画像の例を示した図である。
【図8】リーチ目の一例を示した図である。
【図9】リーチ目の一例を示した図である。
【図10】リーチ目の一例を示した図である。
【図11】リーチ目告知画面の一例を示した図である。
【図12】小役ハズレリーチ目の一例を示した図である。
【図13】確率抽選テーブルを示した図である。
【図14】停止制御テーブルナンバー選択テーブルを示した図である。
【図15】各停止テーブルナンバー毎の押し順と入賞成立不成立の対応を示した図である。
【図16】停止制御テーブルの例を示した図である。
【図17】停止制御テーブルの例を示した図である。
【図18】停止制御テーブルの例を示した図である。
【図19】AT回数選択テーブルと、AT発動抽選テーブルを示した図である。
【図20】経過時間選択テーブルを示した図である。
【図21】主制御回路から副制御回路に送信されるコマンドの例を示した図である。
【図22】主制御回路から副制御回路に送信されるコマンドの例を示した図である。
【図23】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図24】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図25】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図26】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図27】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図28】主制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図29】停止制御テーブル選択処理を示すフローチャートである。
【図30】副制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図31】AT抽選処理を示すフローチャートである。
【図32】停止出目判定処理を示すフローチャートである。
【図33】停止出目判定処理を示すフローチャートである。
【図34】停止出目判定処理を示すフローチャートである。
【図35】AT実行処理を示すフローチャートである。
【図36】押し順報知処理を示すフローチャートである。
【図37】AT発動抽選処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
2 キャビネット
2a パネル表示部
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
5a 液晶表示画面
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
10 台座部
11 1−BETスイッチ
12 2−BETスイッチ
13 最大−BETスイッチ
14 貯留メダル精算スイッチ
15 遊技メダル払出口
16 遊技メダル受け部
17 WINランプ
18 払い出し表示部
19 遊技メダル貯留枚数表示部
20 役物作動回数表示部
21L,21R スピーカ
22 メダル投入口
23 配当表パネル
24 遊技メダル投入ランプ
25 遊技開始表示ランプ
26 十字ボタン
27 ○ボタン
28 ×ボタン
29 ドア開閉および打ち止め解除装置
31 遊技停止表示器
32 再遊技表示器
33 RB作動表示器
34 BB作動表示器
Claims (2)
- 複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、遊技に関する演出を行う演出実行手段と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段と、前記変動表示手段の変動表示を停止させるための複数の操作手段と、前記内部当選役決定手段の決定結果と前記操作手段の操作とに基づいて前記変動表示手段の変動表示動作を停止制御する停止制御手段と、前記内部当選役決定手段において特定の内部当選役が決定され、前記変動表示手段に前記特定の内部当選役に対応する図柄が停止表示しなかった場合に、次の遊技に前記特定の内部当選役を持ち越す特定内部当選役持ち越し手段とを有する遊技機において、
前記変動表示手段に停止した図柄が、前記特定内部当選役持ち越し手段によって特定の内部当選役が持ち越されている場合のみ停止表示される図柄であることを報知する特定内部当選役持ち越し状態報知手段と、該特定内部当選役持ち越し状態報知手段による報知を実行するタイミングを決定する報知実行タイミング決定手段とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記遊技機はスロットマシンまたは弾球式遊技機であることを特徴とする請求項1又は2に記載される遊技機。
Priority Applications (1)
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- 2002-07-18 JP JP2002209415A patent/JP2004049462A/ja active Pending
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