JP4959442B2 - 咬合具、および咬合具付き包装袋 - Google Patents

咬合具、および咬合具付き包装袋 Download PDF

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Description

本発明は、包装袋などに取り付けられて開封及び再封が可能な咬合具、この咬合具を設けた咬合具付き包装袋に関する。
従来、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するための咬合具付き包装袋としては、袋の開口側に雄部材および雌部材から構成されて雌雄咬合する一対の帯状の咬合具が設けられ、かかる係合状態を開閉自在とした包装袋が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1では、咬合具としてのジッパーテープは、一対の雄部材および雌部材を有している。雄部材は、帯状雄基部と、この帯状雄基部における長手方向の両端部に設けられた支柱部とを有している。また、雌部材も同様に、帯状雌基部と、この帯状雌基部における長手方向の両端部に設けられた支柱部とを有している。そして、雄部材と雌部材とが咬合部を構成した状態では、雄部材の支柱部と雌部材の支柱部とが互いに周面上で当接する。
特許文献2では、咬合具としてのジッパ用ストリップは、一対の雄部材としての雄型プロフィルおよび雌部材としての雌型プロフィルを有する。雄型プロフィルは、長手方向の両端部に支柱部としての高圧縮部材を有している。また、雌型プロフィルも同様に、長手方向の両端部に高圧縮部材を有している。
そして、雄型プロフィルと雌型プロフィルとが係合した状態では、雄型プロフィルの高圧縮部材と雌型プロフィルの高圧縮部材とが当接する。
米国特許公報5,462,360号公報 特開2000−255597号公報
ところで、特許文献1および特許文献2に記載のような咬合具では、支柱部は包装袋の収納側にもそれぞれ設けられている。このため、咬合具を設けた包装袋を開封する際、収納側の支柱部が互いに当接することにより、開封がしにくくなると考えられる。このように、係合度合いが安定しない場合、フィルムが破断したり、シール部分が後退したり、剥離してしまうおそれが考えられる。
また、特許文献1に記載のような咬合具では、雄部材と雌部材とが係合した状態において、雄部材の支柱部と雌部材の支柱部とが互いに周面上で当接する。このため、包装袋に雄部材および雌部材をシールする際、互いの支柱部が帯状雄基部および帯状雌基部から押圧力を受けると、対向する支柱部は互いに摺動する。このため、支柱部は雄部材と雌部材とを安定に支持することができないと考えられる。よって、咬合部が変形したり、雄部材および雌部材が包装袋に均一にシールされないおそれが考えられる。そして、包装袋にはシワなどが発生し外観が悪くなるおそれあると考えられる。
本発明の目的は、上述のような問題などを解決するため、咬合部の変形を抑えて、均一にシール可能であり、係合度合いが安定した咬合具、および外観が良好な咬合具付き包装袋を提供することである。
本発明の咬合具は、係脱可能に係合して咬合部を一つ構成する一対の雄部材および雌部材を備え、包装袋の開口縁に略沿って設けられて前記雄部材および前記雌部材の係脱により前記包装袋の開口を開閉する咬合具であって、前記雄部材および前記雌部材の少なくともいずれか一方に前記咬合部よりも前記包装袋の開口縁側に位置して設けられ、互いに係合した状態でいずれか他方に当接する支柱部を備え、前記雄部材は、前記包装袋に前記開口縁に略沿って設けられる長手状の帯状雄基部と、この帯状雄基部の長手方向に略沿って突設された雄型咬合部とを備え、前記雌部材は、前記包装袋に前記雄部材に略対向して設けられる長手状の帯状雌基部と、この帯状雌基部の長手方向に略沿って突設され前記雄型咬合部に係脱可能に係合して咬合部を構成する雌型咬合部とを備え、前記支柱部は、前記咬合部より前記包装袋の開口縁側に位置して突設され、かつ前記帯状雄基部および前記帯状雌基部に先端が互いに当接可能にそれぞれ対向する位置に設けられ、前記帯状雄基部および前記帯状雌基部の少なくともいずれかは、前記支柱部に対向する位置に前記支柱部を固定するリブを有したことを特徴とする。
このような構成によれば、雄部材と雌部材とが係合した状態で雄部材および雌部材を包装袋にシールする際、雄部材および雌部材がシールするための押圧力を受けても、支柱部が対向する雄部材または雌部材に当接するので、支柱部は雄部材および雌部材を安定して支持する。このため、雄部材および雌部材は動いたり、変形したりしにくくなる。したがって、雄部材および雌部材は包装袋との当接部分において均一にシールされる。そして、咬合具は包装袋に強く固定されるようになる。さらに、シワなどが生じず、外観が良好な包装袋を得ることができる。
また、支柱部が係合部分とともに雄部材および雌部材にかかる押圧力を分散するので、支柱部を有しない場合と比較して、係合部分にかかる押圧力が小さくなる。このため、係合部分は変形しにくくなる。
そして、支柱部が咬合部よりも開口縁側に位置して設けられているので、包装袋を開封する際、支柱部は、対向する雄部材または雌部材に当接しない。したがって、支柱部が収納側に位置する場合と比較して、咬合具を開封し易くできる。
さらに、前記帯状雄基部および前記帯状雌基部の少なくともいずれかは、前記支柱部に対向する位置に前記支柱部を固定するリブを有している
このような構成によれば、前記雄型咬合部と前記雌型咬合部とが係合する際や咬合具を包装袋にシールする際、リブが対向する支柱部に当接することにより支柱部を固定してずれを防ぐことができる。
本発明において、前記雄部材は、前記包装袋に前記開口縁に略沿って設けられる長手状の帯状雄基部と、この帯状雄基部の長手方向に略沿って突設された雄型咬合部とを備え、前記雌部材は、前記包装袋に前記雄部材に略対向して設けられる長手状の帯状雌基部と、この帯状雌基部の長手方向に略沿って突設され前記雄型咬合部に係脱可能に係合して咬合部を構成する雌型咬合部とを備え、前記支柱部は、前記咬合部より前記包装袋の開口縁側に位置して突設されている
このような構成によれば、雄部材は、帯状雄基部および雄型咬合部から構成され、雌部材は、帯状雌基部および雌型咬合部から構成されるが、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
したがって、上述した効果が得られる構成が簡単な構成で容易に得られる。
本発明において、前記支柱部は、前記帯状雄基部および前記帯状雌基部に先端が互いに当接可能にそれぞれ対向する位置に設けられている
このような構成によれば、それぞれの支柱部は、包装袋に咬合具をシールする際、先端部分で互いに当接して帯状雄基部および帯状雌基部を支持する。このため、それぞれの支柱部は、一つの支柱部により帯状雄基部および帯状雌基部を支持する場合と比較して、高さ寸法が短くてすむので、形成が容易になる。
また本発明では、前記雄型咬合部と前記雌型咬合部とが係合した状態において、前記雄型咬合部および前記雌型咬合部の少なくともいずれかは、対向する前記帯状雌基部または前記帯状雄基部に当接する咬合当接面を有したことが好ましい。
このような構成によれば、包装袋に咬合具をシールする際、帯状雄基部および帯状雌基部は面に当接するので、損傷することがない。したがって、雄型咬合部および雌型咬合部は、互いを安定して支持することができる。
本発明において、前記支柱部は、先端に対向する前記雄部材または前記雌部材に当接する支柱当接面を有することが好ましい。
このような構成によれば、包装袋に咬合具をシールする際、雄部材または雌部材は損傷することがない。
本発明において、前記支柱部は、前記支柱当接面が基端面の垂直方向の延長線上の範囲内に位置する形状に形成されることが好ましい。
ここで、基端面とは、帯状雄基部または帯状雌基部における、支柱部が設けられた一平面で支柱部に連続した延長上の仮想面である。
例えば、支柱当接面が基端面の垂直方向の延長線上の範囲外に位置する場合、支柱部が帯状雄基部に当接する状態において、帯状雄基部に当接する支柱当接面が受ける応力の方向と基端面が受ける応力の方向とが互いに対向しなくなるので、支柱部は変形しやすくなる。
このため、支柱当接面が基端面の垂直方向の延長線上の範囲内に位置するので、支柱部は当接時に変形しにくくなり、応力を効率よく吸収して帯状雄基部および帯状雌基部を安定に支持することができる。
本発明において、前記支柱部は、複数条設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、支柱部は、帯状雄基部および帯状雌基部からシールするための押圧力を受けても、支柱部が複数設けられているので、押圧力を分散する。このため、複数条の支柱部は、帯状雄基部および帯状雌基部をさらに安定して支持することができる。
本発明において、前記帯状雄基部と前記帯状雌基部とのうち少なくともいずれかと前記包装袋との間には基底部が設けられ、前記基底部は、構成する樹脂の融点が前記雄部材および前記雌部材を構成する樹脂の融点よりも低いことが好ましい。
このため、帯状基部を袋体にシールする際、雄部材および雌部材が熱により変形しにくくなるので、咬合具は帯状基部の全幅に渡り均一にシールされやすくなる。
そして融点の温度差は、具体的には、10℃以上50℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは、20℃以上40℃以下である。
本発明において、前記基底部は密度が850kg/m以上910kg/m以下、メルトフローレート(MFR)が1.0g/10分以上5.0g/10分以下であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上99質量%以下の割合で含有し、前記雄部材および前記雌部材は、構成する樹脂のMFRが3.0g/10分以上10g/10分以下のランダムポリプロピレン(RPP)であることが好ましい。
ここで、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの密度が850kg/m未満であると、食品衛生上問題になるおそれがある。一方、密度が910kg/mを超えると雄部材および雌部材との接着強度が低下するおそれがある。
また、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが1.0g/10分未満であると、押出不良となるおそれがある。一方、5.0g/10分を超えると、雄部材および雌部材との接着強度が低下するおそれがある。
そして、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンは含有量が50質量%未満であると、包装袋の基底部との接着性が悪く、この基底部とヒートシールしても手で簡単に剥離できる程度の接着強度となるおそれがある。一方、含有量が99質量%を超えると、金型内で帯状雄基部および帯状雌基部の樹脂が雄部材および雌部材に流れ込んでしまい、特に雌部材の先端が閉じるおそれがある。
一方、RPPのMFRが3.0g/10分より小さいと、基底部と連続して一体的に形成される、咬合部の押出成形性が悪くなるおそれがある。一方、樹脂のMFRが10g/10分より大きいと、雌型咬合部のフック部の先端が閉じやすくなったり、雄型咬合部が倒れやすくなるので、再開閉可能な所定の形状に押し出すことが困難になるおそれがある。
したがって、基底部を構成するメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンは、雄部材および雌部材を構成するRPPより、低温シール性に優れているため袋体の熱劣化が軽減するとともに、袋体の破断や雄部材および雌部材の変形を抑制することができる。
本発明の咬合具付き包装袋は、包装袋本体と、この包装袋に設けられた上述の咬合具と、を具備する。
このような構成によれば、支柱部が雄部材および雌部材を安定に支持するので、咬合具付き包装袋は均一にシールされた咬合具を備える。
また、支柱部は咬合部よりも開口縁側に設けられているので、咬合具付き包装袋を開封する際、支柱部は帯状雄基部または帯状雌基部に当接することがない。したがって、咬合具付き包装袋は繰り返し係脱しても係合度合いが安定した咬合具を備える。
そして、支柱部が雄部材および雌部材を安定に支持するので、咬合具付き包装袋はシワなどが発生しにくくなり外観が良好になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
なお、本実施形態では、本発明における咬合具付き包装袋として、例えば、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するための包装袋など、包装袋本体と、包装袋本体の内面に設けられた咬合具とを備えた包装袋を例示する。
図1は、本実施の形態における包装袋を示す平面図である。図2は、包装袋に設けられた咬合具の断面図である。図3は、包装袋を開封する際の動作を説明するための咬合具の断面図である。
なお、図1では都合上、咬合部を省略している。
[包装袋の構成]
図1において1は包装袋であり、包装袋1は平面視で略矩形状の包装袋本体10と、包装袋本体10を構成する基材フィルム11と、包装袋本体10の開口縁側に設けられた図示しない咬合具と、咬合具に設けられた雄部材210とを有している。
咬合具2は、図2に示すように、基材フィルム11の内面に設けられ、互いに係脱可能に咬合する雄部材210と、雌部材220とを備えている。そして、雄部材210と雌部材220とは互いに係合することにより咬合部230を形成する。咬合部230は、帯状雄基部211と帯状雌基部221との間に設けられるとともに、帯状雄基部211および帯状雌基部221の収納側の端縁に沿って設けられている。
雄部材210は、包装袋本体10に連続して設けられた帯状雄基部211と、帯状雄基部211の長手方向の側部であり収納側に設けられた雄型咬合部212と、帯状雄基部211の長手方向の側部であり雄型咬合部212と反対側である開口縁側に設けられた支柱部240と、帯状雄基部211に複数設けられたリブ214とを備えている。
雄型咬合部212は雌部材220に向かって突設されて、リブ状に設けられた基端部212Aと略鏃(やじり)状の頭部213とを有する。
頭部213は、収納側に一体に設けられた第一雄咬合片213Aと、開口側に設けられた第二雄咬合片213Bとを有している。第一雄咬合片213Aは、帯状雄基部211に向かう方向であって、収納側に突設されている。また、第二雄咬合片213Bは、帯状雌基部221に向かう方向であって、開口縁側に突設されている。そして、第一雄咬合片213Aは、突出長さが第二雄咬合片213Bよりも大きい状態である。つまり、第一雄咬合片213Aは、係合度合いが第二雄咬合片213Bよりも大きい状態である。
そして、咬合具2が外側から押圧された際、頭部213の先端部分は、帯状雌基部221に当接可能である。なお、頭部213の先端部は、帯状雌基部221に面接触可能な当接面を有していても良い。
支柱部240は後述する雌型咬合部222と後述する支柱部241との間に設けられ、開封側から収納側に向かう方向である幅寸法が帯状雄基部211から帯状雌基部221に向かうにしたがって小さくなる断面略台形状である。なお、支柱部240の断面形状は、略台形状だけでなく、例えば、略三角形状、略四角形状、略倒立台形状、リブ状などでもよい。
また、支柱部240の先端部分は、雄型咬合部212と雌型咬合部222とが係合した状態で帯状雌基部221に当接可能である。支柱部240の先端部分が当接することにより、帯状雄基部211および帯状雌基部221は安定に支持される
そして、支柱部240は帯状雄基部211と帯状雌基部221との対向方向である高さ寸法が、咬合部230の高さ寸法と略同等である。すなわち、帯状雄基部211の長手方向と帯状雌基部221の長手方向とは略平行の状態である。
この支柱当接面240Aは基端面240Bの垂直方向の延長線上の範囲内に位置する形状に形成されている。基端面240Bとは、帯状雄基部211における、支柱部240が設けられた一平面で支柱部240に連続した延長上の仮想面を意味する。
例えば、支柱当接面240Aが基端面240Bの垂直方向の延長線上の範囲外に位置する場合、支柱部240が帯状雌基部221に当接する状態において、帯状雌基部221に当接する支柱当接面240Aが受ける応力の方向と基端面240Bが受ける応力の方向とが互いに対向しなくなるので、支柱部240は、変形しやすくなる。
そして、支柱部240は開口縁に略沿って1条設けられている。例えば、支柱部240は開口縁に略沿って連続して壁状に設けられている。なお、支柱部240は、複数条設けられていても良い。
また、支柱部240は、帯状雄基部211と一体に形成されていてもよく、帯状雄基部211と異なる樹脂により一体的に設けられていてもよい。
さらに、リブ214は支柱部240よりも開口縁側に複数設けられ、断面が略三角形状である。なお、リブ214は1条でもよい。リブ214の形状は、例えば、三角形、矩形、半円などでもよい。
雌部材220に設けられた支柱部241の先端部分は、リブ214間に当接可能である。具体的には、これらのリブ214は間隙幅が支柱部241の幅寸法よりも若干大きく設けられている。
そして、リブ214は帯状雄基部211から帯状雌基部221に向かう方向である長さ寸法が50μm以上150μm以下、好ましくは、60μm以上100μm以下である。
ここで、50μm未満の場合、リブ214は支柱部241を支えられなくなるおそれがある。一方、150μmを超えると、包装袋本体10の側部における咬合具の溶融扁平化を阻害するおそれがある。
また、雌部材220は、包装袋本体10の内側に連続して設けられた帯状雌基部221と、帯状雌基部221の帯状方向の側部であり、収納側に設けられた雌型咬合部222と、帯状雄基部211の長手方向の側部であって、雌型咬合部222と反対側に設けられた支柱部241と、帯状雌基部221に複数設けられたリブ224とを備えている。
そして、雌型咬合部222は、帯状雄基部211に向かって突設された第一フック部223Aおよび第二フック部223Bとから構成されている。
第一フック部223Aは、帯状雌基部221における収納側の端部に設けられ、第二フック部223Bは、帯状雌基部221における、支柱部240と第一フック部223Aとの間に配置されて設けられている。また、第一フック部223Aと第二フック部223Bとは、帯状雌基部221から帯状雄基部211に向かうにしたがって、互いの対向方向である近接する方向に傾斜している。
そして、第一フック部223Aと第二フック部223Bとの間には、雄部収容空間223Cが形成されている。
第一フック部223A、第二フック部223Bは、帯状雌基部221と帯状雄基部211との対向方向である長さ寸法が雄型咬合部212と略同等である。
そして、雄部収容空間223Cは、開口縁側から収納側に向かう方向である幅寸法が頭部213よりも大きい。
そして、第一フック部223Aと第二フック部223Bとの間に形成された雄部収容空間223Cに頭部213を位置させることにより、雄型咬合部212と雌型咬合部222とが係合した状態になる。
また、第一フック部223Aの帯状雄基部に近接する部分には、帯状雄基部211に当接可能な咬合当接面223A1が設けられている。また、第二フック部223Bの帯状雄基部に近接する部分にも、帯状雄基部211に当接可能な咬合当接面223B1が設けられている。
また、支柱部241は帯状雌基部221の開封側の端部に設けられ、開封から収納物側に向かう方向である幅寸法が帯状雌基部221から帯状雄基部211に向かうにしたがって小さくなる断面略台形状である。なお、支柱部241の断面形状は、例えば、略三角形状、略四角形状、略リブ状、略倒立台形状などでもよい。そして、支柱部241の先端部分は、帯状雄基部211に当接可能な支柱当接面241Aを有している。この支柱当接面241Aは、基端面241Bの垂直方向の延長線上の範囲内に位置する形状に形成されている。
また、支柱部241は、帯状雌基部221と一体に形成されていてもよく、帯状雌基部221と異なる樹脂により一体的に設けられていてもよい。
さらに、リブ224は雌型咬合部222と支柱部241との間に複数設けられ、断面が略三角形状である。そして、支柱部240の先端部分は、リブ224の間に配置され、リブ224に当接可能である。具体的には、これらのリブ224は間隙幅が支柱部240の幅寸法よりも若干大きく設けられている。
また、リブ224はリブ214と同様に、帯状雌基部221から帯状雄基部211に向かう方向である長さ寸法が50μm以上150μm以下、好ましくは、60μm以上100μm以下である。そして、リブ224の形状は、例えば、略三角形、略矩形、略半円などでもよい。
そして、雄型咬合部212と、雌型咬合部222と、支柱部240、241とは、帯状雄基部211と帯状雌基部221とが対向する方向である長さ寸法がそれぞれ略同等である。具体的には、長さ寸法は1.18mmである。
ここで、長さ寸法に差があると、ヒートシールする際、図示しないヒートシールバーと帯状雄基部211、帯状雌基部221との空隙が大きい部分ができたり、小さい部分ができたりするので、シールムラが起こるおそれがある。
また、雄部材210および雌部材220は構成する樹脂がランダムポリプロピレン(RPP)である。このRPPのMFRは3.0g/10分以上10g/10分以下である。
ここで、RPPのMFRが3.0g/10分より小さいと、雄型咬合部212および雌型咬合部222の押出成形性が悪くなるおそれがある。一方、樹脂のMFRが10g/10分より大きいと、雌型咬合部222の第一フック部223Aおよび第二フック部223Bの先端部分が閉じやすくなったり、雄型咬合部212が倒れやすくなるので、再開閉可能な所定の形状に押し出すことが困難になるおそれがある。
[包装袋の動作]
[シールの動作]
次に、基材フィルム11に雄部材210および雌部材220をシールする動作について説明する。なお、本動作では、略平板状のシールバーを用いて、雄部材210および雌部材220に基材フィルム11を融着する構成を示すが、これに限られない。例えば、一対のロールバーを用いて、一対のロールバー間に雄部材210と雌部材220と基材フィルム11とを通して、融着させてもよい。
まず、雄部材210は、帯状雄基部211と雄型咬合部212とを共押出成形法により一体化して得る。同様に、雌部材220も帯状雌基部221と雌型咬合部222とを共押出成形法により一体化して得る。
次に、互いに係合した雄部材210および雌部材220を備えた咬合具2を内面に挟む状態で、基材フィルム11を重ね合わせる。そして、基材フィルム11を所定の間隙を有するシールバーの間に通す。これらのシールバーは、それぞれの平面が包装袋本体10の平面方向と略平行に近接離隔可能に設けられている。そして、外側から基材フィルム11を押圧するとともに、基材フィルム11に熱を加える。これにより、帯状雄基部211が基材フィルム11に融着され、また、帯状雌基部221も基材フィルム11に融着されるので、咬合具2は包装袋1に取り付けられる。
この際、咬合具2の収納側の端部には雄型咬合部212と雌型咬合部222とが係合して形成された咬合部230が設けられ、開口縁側の端部には、支柱部240、241が設けられている。そして、帯状雄基部211および帯状雌基部221がシールバーにより押圧力を受けても支柱部240の支柱当接面240Aおよび支柱部241の支柱当接面241Aが帯状雄基部211および帯状雌基部221を変形させることなく、安定に支持する。したがって、帯状雄基部211および帯状雌基部221は、基材フィルム11に均一にシールされる。また、咬合部230は、従来のように支柱部が互いに摺動する場合と比較してシールバーの押圧力により変形する可能性が低い。そして、咬合具2を備え、外観が良好な包装袋1が得られる。
[包装袋の開封時の動作]
次に、上述のようにして得られた包装袋1を開封する際の動作について、図3を用いて説明する。
包装袋本体10における、咬合具2よりも開口縁側の基材フィルム11を把持する。そして、雄部材210と雌部材220とが互いに離隔する方向へ引っ張り力を作用させる。この際、図3に示すように、第二雄咬合片213Bと第二フック部223Bとが近接して係合する状態になる。一方、第一雄咬合片213Aは、第二雄咬合片213Bより突出長さが大きいので、第一フック部223Aから離隔しているが係合状態が維持されている。さらに、続けて引っ張り力を作用させると、第一雄咬合片213Aと第一フック部223Aおよび第二雄咬合片213Bと第二フック部223Bの係合が解除され、収納側の収容空間が外部に連通する開封状態となる。
この際、例えば、咬合部よりも収納側に支柱部を有すると、支柱部と帯状雄基部または帯状雌基部とが当接することにより、第二雄咬合片213Bが第二フック部223Bと強く係合して、開封しにくくなるおそれがあると考えられる。
このため、本発明の構成では、開封する際咬合具2は咬合部230よりも収納側に支柱部を有していないので、咬合部230の係合が一定の強度で解除される。したがって、咬合部230の係合度合いが安定する。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、咬合具2は、包装袋1に取り付けられる際、帯状雌基部221に当接する支柱部240と、帯状雌基部221に当接する支柱部241とを有する。
このため、支柱部240は、帯状雌基部221を安定して支持し、支柱部241は帯状雄基部211を安定して支持する。このため、帯状雄基部211および帯状雌基部221は、包装袋1に均一にシールされるので、包装袋1は外観が良好になる。また、支柱部240,241および咬合部230は、シールする際に帯状雄基部211および帯状雌基部221が受ける力を分散する。このため、咬合部230は変形しにくくなる。
そして、支柱部240、241が咬合部230より開口縁側に位置して設けられているので、収納側に設けられた場合と比較して咬合部230は係合度合いが安定する。
そして、雌型咬合部222は、雄型咬合部212と咬合した状態で帯状雄基部211に面にて当接する咬合当接面223A1、223B1を有している。
このため、包装袋1に咬合具2をシールする際、帯状雄基部211は咬合当接面223A1、223B1に当接するので、損傷することがない。したがって、雌型咬合部222は、帯状雄基部211を安定して支持することができる。
また、雄型咬合部212は、帯状雄基部211に長手方向に沿ってリブ状に設けられた基端部212Aと、この基端部212Aの先端部に幅広に突設された頭部213とを有する。そして、頭部213は、第一雄咬合片213Aと第二雄咬合片213Bとを有する。第一雄咬合片213Aは第二雄咬合片213Bより雌型咬合部222との係合度合いが大きい状態である。
したがって、咬合具2は開封が容易で、内容物を確実に封止できる。
支柱部240は、咬合部230とともに帯状雄基部211の長手方向と帯状雌基部221の長手方向とが略平行になる状態に帯状雄基部211および帯状雌基部221を支持している。
このため、咬合具2を基材フィルム11にシールしやすくなり、外観が良好な包装袋1が得られる。
そして、支柱部240は帯状雌基部221に当接する支柱当接面240Aを有し、支柱部241は帯状雄基部211に当接する支柱当接面241Aを有する。
このため、包装袋1に咬合具2をシールする際、支柱部240が支柱当接面240Aにて当接するので、帯状雌基部221が損傷することがない。また、支柱部241も同様に支柱当接面241Aにて当接するので、帯状雄基部211が損傷することがない。
したがって、支柱部240は帯状雌基部221を安定し、支柱部241は帯状雄基部211を安定して支持することができる。
また、支柱部240は、支柱当接面240Aが基端面240Bの垂直方向の延長線上の範囲内に位置する形状に形成されている。
このため、支柱部240は、帯状雌基部221に当接する支柱当接面240Aにかかる応力の方向と基端面240Bにかかる応力の方向とが互いに対向するので、変形しにくい。
また支柱部241も同様に、支柱当接面241Aが基端面241Bの垂直方向の延長線上の範囲内に位置する形状に形成されている。したがって、支柱部241も、変形しにくい。
よって、支柱部240、241は、当接時に変形しにくくなり、応力を効率よく吸収して帯状雄基部211および帯状雌基部221を安定に支持することができる。
また、咬合具2は、支柱部240、241を有している。
このため、支柱部240は、帯状雄基部211を安定して支持し、支柱部241は、帯状雌基部221を安定して支持するので、支柱部が1条の場合と比較して、咬合具2は安定した状態を維持しやすい。
また、帯状雄基部211は、支柱部241に当接可能なリブ214を有し、帯状雌基部221は、支柱部240に当接可能なリブ224を有する。
このような構成によれば、咬合具2を包装袋本体10にシールする際、リブ214、224が支柱部240、241を固定してずれを防ぐことができる。
また、包装袋1は、包装袋本体10と、この包装袋本体10に設けられた咬合具2とを有する。
このため、支柱部240、241が雄部材210および雌部材220を安定に支持するので、包装袋1は均一にシールされた咬合具2を有する。
また、支柱部240、241は咬合部230よりも開口縁側に設けられているので、包装袋1を開封する際、支柱部240、241は帯状雄基部211および帯状雌基部221に当接することがない。したがって、包装袋1は繰り返し係脱しても係合度合いが安定した咬合具2を備える。
そして、支柱部が雄部材および雌部材を安定に支持するので、包装袋1は外観が良好な状態で得られる。
[実施形態の変形例]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは、本発明に含まれるものである。
図4は、他の実施形態にかかる包装袋を示す断面図である。
本実施形態では、支柱部240は、支柱当接面240Aが帯状雌基部221に当接する構成を示したがこれに限られない。例えば、支柱部は帯状雄基部211の開口縁側の端部と、帯状雌基部221の開口縁側の端部とにそれぞれ設けられ、これら支柱部はそれぞれの先端が互いに当接可能に対向してもよい。
この場合、それぞれの支柱部は、包装袋1に咬合具2をシールする際、先端部分で互いに当接して帯状雄基部211および帯状雌基部221を支持する。このため、それぞれの支柱部は、単数の支柱部が帯状雄基部211または帯状雌基部221を支持する場合と比較して、高さ寸法が短くてすむので、成形が容易となる。
本実施形態では、咬合部230は、帯状雄基部211の収納側の端縁および帯状雌基部221の収納側の端縁に沿って設けられている構成を示したがこれに限られない。例えば、咬合部230は、収納側の端縁よりも開口縁側、すなわち内側に位置して設けられていてもよい。
また、本実施形態では、咬合具2には、支柱部240、241が設けられている構成を示したがこれに限られない。例えば、図4に示すように、雄部材210のみに支柱部240が設けられている構成でも良い。この場合、帯状雄基部211は、幅寸法を小さくすることができる。また、帯状雌基部221も同様に、幅寸法を小さくすることができる。このため、帯状雄基部211および帯状雌基部221は、基材フィルム11にシールされやすくなる。
また、本実施形態では、帯状雄基部211および帯状雌基部221に基材フィルム11をシールする構成を示したが、これに限られない。
例えば、図4に示すように、帯状雄基部211と基材フィルム11との間、および帯状雌基部221と基材フィルム11との間に、それぞれ雄部材210および雌部材220より低融点の基底部250、260が設けられていても良い。この場合、咬合具2を基材フィルム11にシールする際、雄部材210および雌部材220は変形しにくくなる。したがって、雄部材210および雌部材220は、基材フィルム11に均一にシールされやすくなる。
また、基底部250、260は、構成する樹脂の融点が雄部材210および雌部材220よりも低いことが好ましい。
融点の温度差は10℃以上50℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは、20℃以上40℃以下である。
また、基底部250、260は、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンから構成され、密度が850kg/m以上910kg/m以下である。
ここで、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの密度が850kg/m未満であると、食品衛生上問題になるおそれがある。一方、密度が910kg/mを超えると雄部材および雌部材との接着強度が低下するおそれがある。
そして、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが1.0g/10分以上5.0g/10分以下である。
ここで、MFRが1.0g/10分未満であると、押出不良となるおそれがある。一方、5.0g/10分を超えると、雄部材および雌部材との接着強度が低下するおそれがある。
さらに、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が50質量%以上99質量%以下である。
ここで、含有量が50質量%未満であると、包装袋の基底部との接着性が悪く、この基底部とヒートシールしても手で簡単に剥離できる程度の接着強度となるおそれがある。一方、含有量が99質量%を超えると、金型内で帯状雄基部および帯状雌基部の樹脂が雄部材および雌部材に流れ込んでしまい、特に雌部材の先端が閉じるおそれがある。
このような構成よれば、基底部250、260を構成するメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンは、雄部材210および雌部材220を構成するRPPより、低温シール性に優れている。このため、基材フィルム11の熱劣化を軽減し、基材フィルム11の破断、雄型咬合部212および雌型咬合部222の変形を抑制することが出来る。
また、支柱部240は、支柱当接面240Aを有する構成を示したがこれに限られない。例えば、支柱部240と帯状雌基部221との当接部分は、帯状雌基部221に向かうにしたがって幅狭となる断面状で略三角形状や、略円弧状でもよい。
そして、雌型咬合部222は、咬合当接面223A1、223B1を有する構成を示したがこれに限られない。例えば、雌型咬合部222と帯状雌基部221との当接部分は、帯状雌基部221に向かうにしたがって幅狭となる略三角形状や、略円弧状でもよい。
例えば、第一フック部223Aと帯状雄基部211との当接部分および第二フック部223Bと帯状雄基部211との当接部分は、帯状雄基部211に向かうにしたがって幅狭となる断面状で略三角形状でもよい。この場合、雄型咬合部212と雌型咬合部222とを咬合させる際、頭部213が第一フック部223Aおよび第二フック部223Bの先端部分により雄部収容空間223Cに向かって移動しやすくなる。したがって、雄型咬合部212と雌型咬合部222とを咬合させやすくなる。
また、支柱部240は支柱当接面240A、241Aが基端面240B、241Bの垂直方向の延長線上の範囲内に位置する構成を示したがこれに限られない。例えば、基端面240B、241Bの垂直方向の延長線上の範囲外に位置してもよい。
また、第一雄咬合片213Aは、突出長さが第二雄咬合片213Bよりも大きい構成を示したがこれに限られない。例えば、第一雄咬合片213Aは、突出長さが第二雄咬合片213Bよりも小さくても良い。また、第一雄咬合片213Aは、突出長さが第二雄咬合片213Bと略同等でもよい。
また、第一フック部223Aは、突出長さが第二フック部223Bよりも大きい構成を示したがこれに限られない。例えば、第一フック部223Aは、突出長さが第二フック部223Bよりも小さくても良い。また、第一フック部223Aは、突出長さが第二フック部223Bと略同等でもよい。
その他、本発明の実施における具体的な材料および処理などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の材料および処理などとしてもよい。
実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、咬合具と似た形状である金型の流路を備えた2台の押出機を用いて、雄部材および雌部材を構成する樹脂と、基底部を構成する樹脂とを共押出した。そして、得られた成形品を水冷却することにより咬合具を得た。
雄部材および雌部材には、密度が900kg/m、MFRが7.0g/10分、融点が132℃、Ethylene contentが4質量%のRPPを使用した。
基底部には、密度が898g/m、MFRが3.5g/10分、融点が90℃のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを使用した。
そして、咬合具の高さ寸法とほぼ同等の空隙を有する一対のヒートシールバーの間で咬合具と基材フィルムを連続的に通過させるとともに、ヒートシールバーとフィルムの間にガラスクロスエンドレスベルトを可動可能な状態で配設し、咬合具とフィルムを熱融着させる方式のベルトシール製袋機(トタニ技研工業株式会社製)により包装袋を作製した。
[実施例2]
実施例2では、基底部を有しない咬合具を用いた以外は、実施例1と同様にして包装袋を作製した。
[比較例1]
従来技術である特許文献1(米国特許US―5,462,360)に記載のジッパーテープを用いた以外は、実施例1と同様にして包装袋を作製した。
特許文献1のジッパーテープは、低密度ポリエチレン製の一対の雄型咬合部および雌型咬合部を有し、帯状雄基部の開封側の端部および収納側の端部には支柱部がそれぞれ設けられ、帯状雌基部の開封側の端部および収納側の端部には支柱部が設けられている。これらの支柱部は、雄型咬合部と雌型咬合部との対向方向である高さ寸法が咬合部より小さい。
基底部には、雄部材および雌部材より融点が低い、酢酸ビニルの含有量が15質量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体を用いている。
[比較例2]
従来技術である特許文献2(特開2000−255597)に記載のジッパーテープを用いた以外は、実施例1と同様にして包装袋を作製した。
特許文献2のジッパーテープは低密度ポリエチレン製で二対の咬合部を有しており、雄部材としての雄型プロフィルの両端部において、支柱部としての高圧縮部材を有している。また、雌部材としての雌型プロフィルの両端部にも、高圧縮部材を有している。
また、ジッパーテープは基底部を有していない。
[実施例1、実施例2、比較例1、および比較例2で得られた包装袋の評価]
包装袋の評価は、以下のように行った。
<シール状態の評価基準>
◎:全幅に渡り均一にシールがされている。
○:部分的にシールが弱い部分がある。
△:全幅に渡りシールが弱い。
<咬合具の変形状態の評価基準>
○:咬合具に変形が見られない。
△:咬合具に変形が見られるが、開封に特に問題は無い。
×:咬合具に変形が見られ、開封にも影響がある。
<繰り返し係合度合いの評価基準>
○:繰り返し再開閉を行っても係合度合いに変化が無い。
×:繰り返し再開閉を行うと係合度合いに変化がある。
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 0004959442
[評価結果]
表1の結果から分かるように、実施例1については、シール状態、咬合具の変形状態、繰り返し係合度合いのすべてにおいて良好な結果が得られた。
実施例2については、咬合具の変形が見られた。このことから、咬合具が基底部を有することにより、包装袋を作製する際、変形しにくくなることが分かった。
比較例1および2については、繰り返し係合度合いが悪かった。このことから、支柱部を咬合部よりも収納側に設けると、繰り返して再開閉した際、係合度合いが変化することがわかった。
本実施例によれば、支柱部を咬合部よりも開口側に位置する状態で雄部材および雌部材にそれぞれ設ける。そして、咬合部が形成された状態において、これら支柱部を対向する雌部材と雄部材とに当接させる。このことにより、包装袋の作製時のシールの状態および咬合具の状態が良好で、繰り返して開閉しても係合度合いが安定した包装袋が得られることが分かった。
本発明は、例えば、食品、薬品、医療品、雑貨等の各種物品を包装するための包装袋に用いられる咬合具として利用することができる。
本発明における一実施の形態にかかる包装袋を示す平面図である。 包装袋に設けられた咬合具の断面図である。 包装袋を開封する際の動作を説明するための咬合具の断面図である。 他の実施形態にかかる包装袋を示す断面図である。
符号の説明
1…包装袋
2…咬合具
210…雄部材
211…帯状雄基部
212…雄型咬合部
220…雌部材
221…帯状雌基部
222…雌型咬合部
240、241…支柱部

Claims (8)

  1. 係脱可能に係合して咬合部を一つ構成する一対の雄部材および雌部材を備え、包装袋の開口縁に略沿って設けられて前記雄部材および前記雌部材の係脱により前記包装袋の開口を開閉する咬合具であって、
    前記雄部材および前記雌部材の少なくともいずれか一方に前記咬合部よりも前記開口縁側に位置して設けられ、互いに係合した状態でいずれか他方に当接する支柱部を備え
    前記雄部材は、前記包装袋に前記開口縁に略沿って設けられる長手状の帯状雄基部と、この帯状雄基部の長手方向に略沿って突設された雄型咬合部とを備え、
    前記雌部材は、前記包装袋に前記雄部材に略対向して設けられる長手状の帯状雌基部と、この帯状雌基部の長手方向に略沿って突設され前記雄型咬合部に係脱可能に係合して咬合部を構成する雌型咬合部とを備え、
    前記支柱部は、前記咬合部より前記包装袋の開口縁側に位置して突設され、かつ前記帯状雄基部および前記帯状雌基部に先端が互いに当接可能にそれぞれ対向する位置に設けられ
    前記帯状雄基部および前記帯状雌基部の少なくともいずれかは、前記支柱部に対向する位置に前記支柱部を固定するリブを有した
    ことを特徴とした咬合具。
  2. 請求項1に記載の咬合具であって、
    前記雄型咬合部と前記雌型咬合部とが係合した状態において、
    前記雄型咬合部および前記雌型咬合部の少なくともいずれかは、対向する前記帯状雌基部または前記帯状雄基部に当接する咬合当接面を有した
    ことを特徴とした咬合具。
  3. 請求項1または請求項に記載の咬合具であって、
    前記支柱部は、先端に対向する前記雄部材または前記雌部材に当接する支柱当接面を有した
    ことを特徴とした咬合具。
  4. 請求項に記載の咬合具であって、
    前記支柱部は、前記支柱当接面が基端面の垂直方向の延長線上の範囲内に位置する形状に形成された
    ことを特徴とした咬合具。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記支柱部は、複数条設けられた
    ことを特徴とした咬合具。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の咬合具であって、
    前記帯状雄基部と前記帯状雌基部とのうち少なくともいずれかと前記包装袋との間には基底部が設けられ、前記基底部は、構成する樹脂の融点が前記雄部材および前記雌部材を構成する樹脂の融点よりも低い
    ことを特徴とした咬合具。
  7. 請求項に記載の咬合具であって、
    前記基底部は、密度が850kg/m以上910kg/m以下、メルトフローレートが1.0g/10分以上5.0g/10分以下であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上99質量%以下の割合で含有し、
    前記雄部材および前記雌部材は、構成する樹脂のメルトフローレートが3.0g/10分以上10g/10分以下のランダムポリプロピレンである
    ことを特徴とした咬合具。
  8. 包装袋本体と、
    この包装袋に設けられた請求項1ないし請求項のいずれかに記載の咬合具と、
    を具備したことを特徴とした咬合具付き包装袋。
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