JP4957080B2 - 数値解析用メッシュ作成装置 - Google Patents

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本発明は、コンピュータによる数値解析、たとえば、ものの強度や振動特性を求める構造解析や室内の気流分布や温度分布を求める熱流体解析などのCAE解析を行うときに必要な数値解析用メッシュを効率よく作成するための数値解析用メッシュ作成装置に関するものである。
コンピュータ技術の進歩により、実際の製品や装置を作ることなく、バーチャルに試験や評価を行うCAE(Computer Aided Engineering)解析が広く行われるようになってきた。CAE解析は、力学や流体の複雑な物理現象を偏微分方程式で表現し、それをもとに高度な数学的手法により数値的に答え(解)を求める技術である。基礎となる偏微分方程式をコンピュータで計算するためには、連続した物理領域を有限個の領域(要素)に分割し、その離散化された領域に対する代数方程式を連立させて解くことが必要である。そのためには、解析対象を多数の小領域に分けるメッシュ分割という作業が必要になる。
メッシュ分割は構造解析、流体解析のみならず、ほとんどの解析手法に必要とされるものである。分割されるメッシュの形状は、二次元の場合には四角形か三角形、三次元の場合は六面体、四面体、三角柱、四角錘などが単独、あるいは、組み合わせて用いられる。メッシュの形状や粗さ、ひずみ具合などにより、解析の精度が大きく変わるために、メッシュ作成はCAE解析の結果を左右する重要なポイントとなっている。
たとえば、図12(a)(b)に示すような2種類の二次元形状の物体(101、102)周りの流れ現象を解析する場合、通常、それぞれ別々に数値解析用メッシュを作成すると図12(c)(d)に示すようになる。ここでは、解析領域外周や物体周りの分割サイズをほぼ同じに設定しているが、出来上がったメッシュのパターンは違ったものとなる。この違いは物体の形状が複雑になればより顕著になってくる。これが解析結果に対する微妙な違いとして現れ、解析結果を比較する際の誤差を増大させることになる。
一般に、三次元のモデルでは四面体よりも六面体で分割するほうが解析精度が良いと言われており、さらに同じ六面体でも、各面が正方形で構成される立方体と各面が任意の四辺形で構成されるひずんだ六面体では、一般に立方体のほうが解析精度は良くなる。同様に、二次元のモデルでは三角形分割よりも四角形分割のほうが解析精度が良くなる。
このように数値解析用メッシュの出来具合が解析精度に大きな影響を与えることより、複数の対象物を解析してその結果を比較検討する場合には、同じ精度が得られるようなメッシュを作成することが必要である。つまり、対象物の部分的な形状や寸法を変えたときに、数値解析用メッシュの形状や粗さ、粗密の分布、ひずみ具合などをできるだけ揃えた数値解析用メッシュを作らなければならない。
そのために、特許文献1のメッシュ生成方法が提案されている。この技術は、解析対象の形状モデルを分割した分割形状モデルに対して解析メッシュを生成し、分割前の形状モデルの寸法を変更した場合にも、分割形状モデルに対して生成した解析メッシュと同一要素数で、メッシュパターンの等しい解析メッシュを自動的に生成するものである。具体的には図13(a)〜(e)に示すように、まず、形状を変更する前の形状モデルA(図13(a))をいくつかの部分領域に分けて分割形状モデルA(図13(b))を作成する。分割形状モデルAは元の形状モデルAのトポロジー(位相幾何学)の特徴を表わすように分割する。次に、分割形状モデルAのすべての部分領域に対してメッシュ分割を行ない、解析メッシュA(図13(c))を作成する。
ここで、形状モデルAの内部円筒部分の径を変更した形状モデルB(図13(d))の解析メッシュを作成することを考える。この場合、形状モデルAに対して行った部分領域に分ける作業を省略することが可能で、形状変更前の分割形状モデルAを用いることによって、解析メッシュAと同一要素数でメッシュパターンの等しい解析メッシュB(図13(e))を作成することができる。こうすることによって、分割形状モデルを毎回作成する手間が省かれるだけでなく、形状変更の影響をほぼ同じ解析メッシュで解析することができるので、精度の良い比較検討を行えるという効果がある。
特開2002−73704号公報(第9頁左段第23〜43行、図15)
しかしながら、この従来技術においては形状変更の自由度が低く、トポロジーが変わってしまうような場合には適用できないという問題があった。つまり、商品開発の詳細設計の段階などで形状の一部を変更するような場合には有効であるが、開発初期の構想設計のように大幅に形状や構成を変えた場合の検討を行う場合にはそれぞれの形状モデルについて分割形状モデルを作成し、メッシュ分割も個別に行う必要がある。
また、トポロジーは同じであっても寸法が大きく異なる形状変更の場合は、この従来の方法でメッシュ分割を行うと変更部分を変更前と同一要素数で分割するので、作成されたメッシュの要素サイズも大きく異なることになる。これは解析精度を低下させる要因となる。
このように従来の方法は、部分的なあまり大きくない形状変更を数多く行う場合の解析メッシュ作成方法としては有効であるが、トポロジーの変わるような構成変更や寸法が大幅に変わるような形状変更の場合には適用できないという問題があった。
本発明は、トポロジーが変わるような大幅な構成変更や寸法変更がある場合にも、メッシュパターンの違いによる解析精度の低下を引き起こさない数値解析用メッシュの作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の数値解析用メッシュ作成装置は、CAD機能により形状モデルを作成する形状モデル作成手段と、前記形状モデルを重ね合わせて、前記形状モデルが合成された形状合成モデルを作成する形成合成手段と、前記形状合成モデルを構成する複数の部分閉領域B各々に対して、複数の形状モデル識別番号と物性値とをセットで割り当てる割り当て手段と、前記形状合成モデルに対してメッシュ分割を行いメッシュモデルを作成するメッシュ分割手段と、前記形状モデル識別番号に基づいて重ね合わせる前の個々の前記形状モデルを構成する部分閉領域Aを抽出し、その抽出に用いた前記形状モデル識別番号とセットになった前記物性値を抽出された前記部分閉領域Aに設定することにより、作成された前記メッシュモデルから、重ね合わせる前の個々の前記形状モデルに対応する各々の数値解析用メッシュを作成するメッシュ作成手段と、所定の解析ソフトに合わせた形式で前記数値解析用メッシュを出力するメッシュ出力手段を有する構成となっている。
この構成により、モデル作成、あるいは、CADデータの読み込みによる複数の形状モデルの設定とそれぞれに対する数値解析用メッシュ作成を1回のメッシュ分割作業で行い、しかも、複数の形状モデルに対して同一のメッシュモデルを作成することが可能になる。
特に、割り当て手段では、通常、ひとつの形状モデルの部分閉領域に対してはひとつの物性値しか与えられないのに対し、形状モデル識別番号を用いることによって、同じ部分閉領域に対して複数の物性値を割り当てることができ、メッシュ作成手段では、その形状モデル識別番号を用いて、特定の形状モデルを構成する部分閉領域を抽出すると同時に、その物性値を設定することが可能になる。さらに、個々の解析ソフトに合わせた形式で出力することにより、汎用の数値解析用メッシュ作成装置として幅広く活用することができる。
以上のように、本発明の数値解析用メッシュ作成装置によれば、複数の形状モデルの設定とその数値解析用メッシュ作成を簡単に行い、個々の解析ソフトに合わせた形式で出力するので、汎用の数値解析用メッシュ作成装置として幅広く活用できるという効果が得られる。
さらに、ひとつの形状モデルの部分閉領域に対して複数の形状モデル識別番号と物性値をセットで割り当てることができるので、重ね合わせる前の個々の形状モデルを容易に取り出すことができ、かつ、それぞれの物性値を設定することも簡単に行えるという効果が得られる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における数値解析用メッシュ作成方法のフローチャ−トである。図1において、1は合成形状モデルを作成する第1の工程、2はメッシュモデルを作成する第2の工程、3は個々の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成する第3の工程である。
第1の工程1は、各種のCADやモデラで作成した複数の形状モデルを重ね合わせて合成形状モデルを作成する工程で、具体的には、たとえば図2に示すようなフローチャートの手順を順次行うことによって達成される。図3に示す二次元の形状モデルを例にして手順の説明を行う。8と10は重ね合わせる2つの形状モデルであり、形状モデル8は空間の中に物体9が存在するモデル、形状モデル10は同じ空間の中に物体11と物体12が存在するモデルである。具体的な解析としては、気流中に置かれた物体9、11、12のまわりの熱や流れの解析をする場合を想定した例である。
まず、図2の手順4で2つの形状モデルを重ね合わせる操作を行う。図3の例では、N=1として、形状モデル8と形状モデル10が1番目と2番目の形状モデルであり、それらを重ね合わせることによって、図4に示す合成形状モデル13を作成する。ここで、重ね合わせる操作を行う際の基準点は解析したい内容によって任意に設定可能であるが、図3のように同じ領域内に置かれた異なる形状物体のまわりの流れの違いを解析する場合は全体領域は同一であるから、外周が一致するように重ね合わせることになる。
一般に、複数の形状モデルを比較して解析するのは、形状の一部が異なるものを比べるわけであるから、全体の解析領域そのものは同じ場合がほとんどである。したがって、図3の例ように外周を基準とした重ね合わせが可能である。仮に、外周の形が異なる形状モデルを重ね合わせる場合は、内部に存在する物体を基準として重ね合せる。外周と内部の物体の両方の形状が異なるような場合はメッシュ形状を揃える必要性が疑問であるが、物理的に意味のある座標系を設定することによって重ね合わせることは可能である。
合成形状モデル13では3つの物体9、11、12が重なることによって、7つの部分閉領域14〜20が形成されるように思われる。ところが、現実にはCADやモデラの精度によって部分閉領域の出来方がさまざまに変化する。図5は物体9、11、12が重ねられた要部の拡大図の一例である。点21、22はそれぞれ物体11、12の頂点であるが、物体9の辺23上に存在するのではなく、わずかにずれたところに存在している例である。これは形状モデルの作成者が意図してずらしたものではなく、本来は一致させるつもりであったとしても、CADやモデラの精度によって数μmから数10μmのずれは生じてしまうものである。ところが、数値解析用メッシュを作成するシステムはCADやモデラよりも精度が高いことが多く、図5に示したような点や辺のずれを生じてしまうことが良くある。このようなずれを生じていると、図4に示した部分閉領域14,15は分離されずに、図5に示すように点21と辺23のごくわずかな隙間でつながった部分閉領域24というひとつの部分閉領域になってしまう。また、新たに部分閉領域25という非常に微細な部分閉領域が生じることになる。
このように、微細な隙間や部分閉領域が存在すると、メッシュ分割する際にそれらの微細形状を識別するだけの分解能が必要となり、部分的に非常に細かい分割メッシュが生成される。その結果、不必要な総メッシュ数の増大につながり、計算に必要なメモリが増大したり、計算時間が膨大になるという不具合が発生する。
そこで、図2の手順5の判断を行う必要がある。上述のように、点や辺、面などが所定の許容差以内のごくわずかにずれた状態が存在するかどうかのチェックである。もし存在する場合には手順6の処理を行う。これはずれを補正する処理である。つまり、図5の点21、22と辺23の距離が許容差以下であれば、これらの点21、23が辺23の上に位置するように補正して合成形状モデル13を定義する。
一般に、ある点と線、あるいは、面との距離は、その点から線、あるいは、面に引いた垂線の長さで定義するので、図5の点21、22が線23上に位置するように補正する場合は、点21、22から線23に引いた垂線と線23の交点に点21、22を移動させることになる。同様に、平行な線や面はそれらの垂直距離が許容差よりも小さいかどうかで補正を行かどうかを判断できる。実際の補正では、まず、点と点が許容差以内のずれであるかどうかを調べ、許容差以内のずれである場合は、それらの点を重ね合わせる。このとき、どちらかの点を固定するのか、両方の中間点に新しい点を設けるのかなどいくつかの方法が考えられるがいずれの方法でもよい。多くの場合、点と点のずれ補正を行うことによって、それらの点を含む線や面のずれも補正されるが、長さの違う平行な線や大きさの違う平行な面が存在する場合は線と線、あるいは、面と面のずれ補正を行う必要がある。この場合も2つの線、あるいは、面の距離を表わす垂線に沿って線、あるいは、面を移動させることによって、ずれ補正を行うことができる。
また、球面と球面がごくわずかに離れていたり、ごくわずかに重なっている場合、その離れている距離や重なっている距離が許容差以内のずれであれば、それらのずれを無視して2つの球が接するように補正する。
これらの補正については、設定されている許容差が十分に小さい値であれば補正することによる形状のゆがみは問題にならないレベルである。したがって、補正のために移動させる点や線、面などの方向性を指定することは重要ではないが、一般には移動させることによって変化する面積や体積が少ないほうを選ぶのが良い。
許容差は重ね合わせる形状モデル全体の大きさや必要とする精度とも関係し、一概に絶対値を指定することはできないので、個々の場合に合わせて設定しなければならないが、デフォルト値を設定しておくことは可能である。
こうして2つの形状モデルの重ね合わせができれば図2の手順7に移り、さらに重ね合わせる形状モデルが残っているかどうかを調べる。もし、残っていれば、今、作成した合成形状モデルと残っている形状モデルとの重ね合わせを上述の手順4、5、6と同様に行う。図4に示した例では形状モデルは2つなので重ね合わせは1回で終了する。こうしてすべての形状モデルを重ね合わせれば第1の工程1は完了である。実際には、重ね合せによって生じた部分閉領域に形状モデル識別番号と物性値を設定する処理が必要な場合があるが、それについては後段で説明する。
第2の工程2はメッシュ分割を行うところで、ここは従来から知られているいくつかの方法のうち適当なものを選択して行う。たとえば、デ・ローニ法や八分枝法、アドバンシング・フロント法などがある。
第3の工程3は合成形状モデルをメッシュ分割したメッシュモデルから、重ね合わせる前の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成する工程で、通常は部分閉領域の各々が元の形状モデルのどの部分に対応するかを調べて、それぞれの材質に対応する物性値を設定していく工程である。具体的な処理としてはいくつかの方法が考えられるが、本実施例では、図6と図9のフローチャートに示すような形状モデルの識別番号を用いた方法について説明する。
図6は上述の図2に示した第1の工程1の処理手順に手順26を追加したものである。手順26は形状モデルの重ね合わせによって形成された部分閉領域に形状モデル識別番号と物性値を設定する手順である。形状モデル識別番号と物性値はセットで扱われ、これらはある形状モデルの該当部分とその材質を示す情報である。手順26の具体的な作業について図7を用いて説明する。図7は図4で説明した形状モデル8と形状モデル10を重ね合わせて形成された合成形状モデル13であり、わかりやすくするために部分閉領域のみに番号を付与している。この合成形状モデル13は、物体9、11、12を重ね合わせて形成された7つの部分閉領域14〜20とそれ以外の空間である部分閉領域27とからなる。これらの8つの部分閉領域は、形状モデル8として扱う場合と形状モデル10として扱う場合でその材質が異なる場合がある。たとえば、部分閉領域17は形状モデル8として扱う場合は空気であるが、形状モデル10として扱う場合は物体11の一部である。したがって、合成形状モデル13の部分閉領域17は、形状モデル8の形状モデル識別番号を仮に8とすると、形状モデル識別番号8に対しては「空気」という物性値を持ち、形状モデル10の形状モデル識別番号、たとえば10に対しては「アルミニウム」という物性値を持つことになる。このように、すべての部分閉領域に対して形状モデル識別番号と物性値を設定していく処理が図6に示した手順26である。部分閉領域に対する形状モデル識別番号と物性値の割り当てを表のイメージで表わすと図8のようになる。
なお、この処理は形状モデルを重ね合わせる毎に設定しても良いし、すべての形状モデルを重ね合わせたあとで設定しても良い。また、重ね合わせる前の形状モデルが単に形の情報を持っているだけでなく、物性の条件も備えているのであれば、手順26の処理は作業者の判断を交えずにコンピュータで自動的に処理させることも可能である。
図9は図1の第3の工程を説明するフローチャ−トであり、上述の形状モデル識別番号を用いて、合成形状モデルのメッシュモデルから、重ね合わせる前の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成する方法を示す。合成形状モデルはひとつのモデルであるが、複数個の形状モデルを重ね合わせて作成したものであるので、その中にはすべての形状モデルの特徴をすべて備えている。それを分離して、重ね合わせる前の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成するためには、合成形状モデルを構成するすべての部分閉領域に対して、所望の形状モデルの物性値を設定することで実現できる。具体的には、上述の図8に示したような対応表を用いて、図9に示す手順で行うことができる。
合成形状モデルからN番の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを分離する場合、手順28では、まず、1番目の部分閉領域のN番の形状モデルに対応付けられている物性値を対応表より抽出し、1番目の部分閉領域の物性値として設定する。これを繰り返してすべての部分閉領域に対して物性値を設定すれば、N番の形状モデルに対応する数値解析用メッシュが作成される(手順30)。
実際の作業としては、N番目の数値解析用メッシュのみを取り出すことは少なく、すべての形状モデルに対する数値解析用メッシュを作成することが普通であるから、手順31の判断を繰り返して、すべての形状モデルに対する数値解析用メッシュを作成する。この一連の作業はシステム中で自動処理をさせることも可能である。
図10は図4で説明に用いた二次元の形状モデルを重ね合わせた合成形状モデル13のメッシュモデルから、重ね合わせる前のそれぞれの形状モデル8、10に対応する数値解析用メッシュ32、33を作成したものである。中央にある物体9、11、12の形状が違うので、物体9、11、12の形状に依存する部分のメッシュパターンは当然異なるが、共通部分のメッシュパターンはまったく同じ形状になっていることがわかる。したがって、この両者の解析においてはメッシュの形状に依存する誤差は非常に少なくなり、物体形状の違いによる現象の違いを精度良く捉えることが可能となる。
このように本発明の数値解析用メッシュ作成方法によると、複数の形状モデルを重ね合わせてひとつの合成形状モデルにしてから、メッシュ分割を行い、メッシュモデルを作成し、さらに、そのメッシュモデルから、重ね合わせる前の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成するので、多数の形状モデルを扱う場合にもメッシュ分割の作業が1回で済み、手間が省けるとともに、すべての形状モデルに同じメッシュパターンのメッシュ分割をすることができるので、メッシュに依存する解析の誤差が最小限に抑えられ、結果を比較検討する際の精度が向上するという効果が得られる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2における数値解析用メッシュ作成装置の構成を示すコンピュータシステムのブロック図である。
本装置は、数値や処理コマンド等をコンピュータに入力するためのキー入力部34、画像や数値を表示するためのCRTディスプレー装置などの表示部35、CRTディスプレー上に表示された画像の位置等、あるいは、処理コマンドの選択等を指示するためのマウス入力部36、モデルデータやコマンドの実行処理等をコンピュータ内に記憶するための記憶部37、データを記録・保存するためのファイル装置38、および、すべての演算処理を行うCPU39とから構成され、数値解析用メッシュ作成の機能として、形状モデル作成手段40、形状合成手段41、メッシュ分割手段42、メッシュ分離手段43、および、メッシュ出力手段44を備えている。
形状モデル作成手段40は、解析対象の形状モデルを作成するCAD機能、あるいは他のツールで作成した形状モデルを読み込む機能の少なくとも一つを有している。
形状合成手段41は、複数の形状モデルを重ね合わせて合成形状モデルを作成する手段で、図1のフローチャートの第1の工程1を行う部分である。
メッシュ分割手段42は、デ・ローニ法や八分枝法、アドバンシング・フロント法などを用いて、モデルのメッシュ分割を行う手段で、図1のフローチャートの第2の工程2を行う部分である。
メッシュ分離手段43は、合成形状モデルをメッシュ分割したメッシュモデルから、重ね合わせる前の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成する手段で、図1のフローチャートの第3の工程3を行う部分である。
メッシュ出力手段44は、作成された数値解析用メッシュを解析ソフトに合わせた形式で出力する手段で、商用の各種解析ソフトに対応したファイル形式で出力することができる。
このように、本発明の数値解析用メッシュ作成装置は複数の形状モデルの設定とその数値解析用メッシュ作成を簡単に行い、個々の解析ソフトに合わせた形式で出力するので、汎用の数値解析用メッシュ作成装置として幅広く活用できるという効果が得られる。
なお、上述した実施形態の機能を実現するコンピュータプログラムを記録した記録媒体を図11のような構成を有するシステムに供給しても良い。この場合、システム中のCPU39が、記録媒体に格納されたコンピュータプログラムを読み取り実行することによって、本発明の目的を達成することができる。したがって、記録媒体から読み取られたコンピュータプログラム自体が本発明の新規な機能を実現するため、そのプログラムを記録した記録媒体が本発明を構成する。コンピュータプログラムを記録した記録媒体としては、たとえば、CD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、メモリカード、光ディスク、DVD−ROM、DVD−RAMなどがあげられる。
本発明の数値解析用メッシュ作成方法によると、複数の形状モデルを重ね合わせてひとつの合成形状モデルにしてから、メッシュ分割を行ないメッシュモデルを作成し、さらに、そのメッシュモデルから、重ね合わせる前の形状モデルに対応する数値解析用メッシュを作成するので、多数の形状モデルを扱う場合にもメッシュ分割の作業が1回で済み、手間が省けるとともに、すべての形状モデルに同じメッシュパターンのメッシュ分割をすることができるので、メッシュに依存する解析の誤差が最小限に抑えられ、結果を比較検討する際の精度が向上するという効果が得られる。
これらの特徴は構造解析や流体解析などのCAE解析を行う広い分野に適用することができる。
本発明における数値解析用メッシュ作成方法を示すフローチャ−ト 本発明における数値解析用メッシュ作成方法の第1の工程の一例を示すフローチャート 物体のまわりの流れ解析を行う場合の二次元の形状モデルの例を示す図 本発明の形状モデルを重ね合わせる処理を行った一例を示す図 重ね合わせを行った物体の一例の部分拡大図 本発明における数値解析用メッシュ作成方法の第1の工程の他の一例を示すフローチャート 本発明における重ね合せを行って形成された部分閉領域の説明図 本発明における部分閉領域に設定された形状モデル識別番号と物性値の対応を示す表のイメージ図 本発明における数値解析用メッシュ作成方法の第3の工程の一例を示すフローチャート 本発明における数値解析用メッシュ作成方法において、合成形状モデルのメッシュから重ね合わせる前の形状モデルに対するメッシュを分離した一例を示す図 本発明における数値解析用メッシュ作成装置の一実施例の構成を示すブロック図 従来の数値解析用メッシュ作成方法におけるメッシュの一例を示す図 従来の数値解析用メッシュ作成方法におけるメッシュ作成の他の例を示す図
符号の説明
1 第1の工程 合成形状モデルの作成
2 第2の工程 メッシュモデルの作成
3 第3の工程 個々の形状モデルに対する数値解析用メッシュの作成

Claims (1)

  1. CAD機能により形状モデルを作成する形状モデル作成手段と、
    前記形状モデルを重ね合わせて、前記形状モデルが合成された形状合成モデルを作成する形成合成手段と、
    前記形状合成モデルを構成する複数の部分閉領域B各々に対して、複数の形状モデル識別番号と物性値とをセットで割り当てる割り当て手段と、
    前記形状合成モデルに対してメッシュ分割を行いメッシュモデルを作成するメッシュ分割手段と、
    前記形状モデル識別番号に基づいて重ね合わせる前の個々の前記形状モデルを構成する部分閉領域Aを抽出し、その抽出に用いた前記形状モデル識別番号とセットになった前記物性値を抽出された前記部分閉領域Aに設定することにより、作成された前記メッシュモデルから、重ね合わせる前の個々の前記形状モデルに対応する各々の数値解析用メッシュを作成するメッシュ作成手段と、
    所定の解析ソフトに合わせた形式で前記数値解析用メッシュを出力するメッシュ出力手段
    とを有する数値解析用メッシュ作成装置。
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