JP4956093B2 - 焦点調節装置、撮像装置、および制御方法 - Google Patents

焦点調節装置、撮像装置、および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は撮像装置の焦点調節技術に関するものである。
ビデオカメラ等の撮像装置における自動焦点制御は、CCDやCMOSといった撮像素子等により被写体像を光電変換して得られた映像信号中より画面の鮮鋭度を表す焦点信号を検出して行うものがある。これらは、その焦点信号が最大となるようにフォーカスレンズ位置を制御して自動焦点調節を行う方式(以下、TV−AF方式ともいう。)である。
TV−AF方式の焦点信号は、一般にある帯域のバンドパスフィルタにより抽出された映像信号の高周波成分を使用している。通常の被写体像の場合、横軸にフォーカスレンズの位置、縦軸に焦点信号をとると、焦点が合ってくるにしたがってその値は大きくなり、焦点信号のレベルが最大になる点を合焦位置とする。
一方、他の自動焦点調節方式として、銀塩フィルム使用による一眼レフカメラに広く使用されている内測位相差検出方式がある。内測位相差検出方式とは、まず、撮影レンズの射出瞳を通過した光束を2分割し、2分割した光束を一組の焦点検出用センサによりそれぞれ受光する。その受光量に応じて出力される信号のズレ量、すなわち、2分割された光束の分割方向の相対的位置ズレ量(位相差)を検出するものである。この位相差から撮影レンズのピント方向のズレ量を求めるものである。従って、焦点検出用センサにより一度蓄積動作を行えばピントズレの量と方向が得られるため、高速な焦点調節動作が可能となっている。
また、同じ位相差検出方式でも測距センサを撮影レンズとは独立して設ける、外測位相差検出方式がある。外測位相差検出方式とは、被写体からの光束を一組の焦点検出用センサによりそれぞれ受光し、相対的位置ズレ量を検出することで、三角測量から被写体距離を求めるものである。その他、外部測距センサを用いる自動焦点調節方式としては、超音波センサを用いて伝搬速度を測定する方式やコンパクトカメラによく使用される赤外線センサを用いて三角測量する方式などがある。
近年では、上記の自動焦点調節方式を組み合わせ、例えば内測位相差検出方式で合焦点近傍まで移動した後、TV−AF方式に移行してピント位置の追い込みを行うような複合型自動焦点調節方式も提案されている(特許文献1)。
複合型自動焦点調節方式は、まず位相差検出方式により合焦位置とされた位置にフォーカスレンズを移動し、焦点信号が所定量より大きい場合のみTV―AF方式に変更して合焦位置に停止させる制御が一般的である。これは、他の自動焦点調節方法に比べ、TV−AF方式は合焦判別精度が高いことに起因する。ただし、一般にTV−AF方式では位相差検出方式よりもフォーカスレンズの駆動速度を小さくする必要がある。フォーカスレンズ位置を動かしながら焦点信号を検出する必要があるからである。
この点に関して、特許文献1に記載されている技術手法は、焦点信号情報と位相差センサにより得られた合焦位置情報との比較結果に応じて最適なTV−AFの駆動パラメータを設定する。これにより、TV−AF方式による合焦位置探索の正確性を高めて合焦が得られるまでの時間を短縮し、違和感のあるピント変化の問題に対応している。
特開2005−121819号公報
ところが、TV−AF方式の際にフォーカスレンズを速く駆動させると焦点信号の抽出が粗くなる。その結果、合焦位置を見つけにくくなり、フォーカスレンズの反転駆動を繰り返す状態が生じ得る。そうした反転駆動によってユーザに違和感を与えてしまうといった問題が発生し得る。
本発明は、前述した問題点を解決するためになされたもので、その特徴とするところは、フォーカスレンズを介して得られる画像信号の高周波成分の変化に基づいて合焦状態の判断を行う合焦状態判断手段と、位相差検出方式を用いて合焦位置を判断する合焦位置判断手段と、前記合焦状態判断手段と前記合焦位置判断手段とを併用する第1のモードと、前記合焦位置判断手段を用いずに合焦状態の判断を行う第2のモードとを少なくとも選択可能なモード設定手段と、前記フォーカスレンズの駆動制御を行う制御手段とを有し、前記制御手段は、第1の駆動速度でフォーカスレンズを移動させ前記合焦状態判断手段による合焦状態の判断に基づいて前記フォーカスレンズを反転動作させ当該反転動作を行った後当該第1の速度よりも遅い2の駆動速度でフォーカスレンズを移動させるとともに、前記第1の駆動速度から前記第2の駆動速度への変換は前記第1のモードが選択された場合に行い、前記第2のモードが選択された場合には前記第1の駆動速度よりも遅い第3の駆動速度でフォーカスレンズを移動させることにある。
本発明によれば、複合型自動焦点調節装置において、ユーザへの違和感を従来に比べて画期的に軽減する焦点調節技術を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態の撮像装置のブロック図である。図1において、101は固定の第1群レンズ、102は変倍を行う変倍レンズ、103は絞り、104は固定の第2群レンズである。105は変倍に伴う焦点面の移動補正及びピント合わせの機能を兼ね備えたフォーカスコンペレンズ(以下、フォーカスレンズともいう。)である。106は撮像素子としてのCCDである。107はCCD106の出力をサンプリング、ゲイン調整、デジタル化するCDS/AGC/ADコンバータである。108はCDS/AGC/ADコンバータ107からの出力信号を処理し映像信号を生成するカメラ信号処理回路である。109はカメラ信号処理108の出力信号が表示され撮影者が画像をモニタするために用いられる表示装置、110は磁気テープ、光ディスク、半導体メモリ等を使用した記録装置である。111はCDS/AGC/ADコンバータ107の出力信号中より焦点検出に用いられる領域の信号のみを通すAFゲート、112はAFゲート111を通過した信号から高周波成分を抽出する焦点信号処理回路である。113は焦点信号処理回路112の出力信号に基づいて、後述のフォーカスレンズ駆動源115を制御しフォーカスレンズ105を駆動するとともに、記録装置110へ画像記録命令を出力するカメラ/AFマイコンである。114は変倍レンズ102を移動させるためのアクチュエータおよびそのドライバを含む変倍レンズ駆動源である。115はフォーカスレンズ105を移動させるためのアクチュエータおよびそのドライバを含むフォーカスレンズ駆動源である。116は撮影者が位相差検出方式の使用/非使用モードを切り替える際に操作するメニューボタンおよびズーミングを行うときに操作するズームスイッチを含む外部キーユニット、117は外部測距ユニットである。なお、外部測距ユニット117は、従来の技術にあるような外測や内測(TTL)での位相差検出方式、超音波センサ方式、赤外線センサ方式等TV−AF方式以外のいずれの技術でもでも構わない。
ここで、カメラ/AFマイコン113で行われる焦点調節制御の概要について説明する。図2においての説明は特に示さない限りカメラ/AFマイコン113の制御により行う。まず、ステップS301は処理の開始を示す。ステップS302では外部キーユニット116の情報から、位相差検出方式を使用するモードであるかを判別する。位相差検出方式を使用するモードである場合はステップS303、そうでない場合はステップS309へ遷移する。これは、被写体変化後は合焦位置が大きく変化する可能性があることから、通常時よりフォーカスレンズ105を敏感に駆動させる必要があるためである。
ステップS303では位相差検出方式を使用すべきシーン、例えばパンニングや被写体の移動等による被写体変化後であるかを判別し、そうである場合はステップS304、そうでない場合はステップS309へ遷移する。
ステップS304では外部測距ユニット117で位相差演算を行い、被写体距離に相当するフォーカスレンズ105の位置を算出する。
ステップS305ではステップS304にて外部測距ユニット117での演算結果が信頼でき、フォーカスレンズ駆動に使用することが可能であるかを判別する。使用できると判断する場合はステップS310へ遷移し、そうでない場合はステップS306へ遷移する。
ステップS306ではステップS304にて外部測距ユニット117での演算された結果が被写体距離に相当する情報として得られたかを判別し、そうである場合はステップS307へ遷移し、そうでない場合はステップS308へ遷移する。
ステップS307ではTV−AFの駆動パラメータを応答性優先モードAに設定する。応答性優先モードAは、後述する山登り移行条件、フォーカスレンズ105の駆動速度が設定される。
具体的には、後述するモードCに設定された場合よりも少ない回数同一方向へ繰り返しフォーカスレンズ105が動かされた場合に山登りモードへ移行する。また、後述の山登り駆動モードにおけるフォーカスレンズ105の駆動速度を後述するモードCが設定された場合よりも大きくする。このように、フォーカスレンズ105の駆動を速くすることによって、位相差検出方式とTV−AF方式とのフォーカスレンズ105の駆動速度差を軽減するものである。
ステップS308ではTV−AFの駆動パラメータを応答性優先モードBに設定する。応答性優先モードBは、前述の応答性優先モードAでの設定パラメータに加え、更にフォーカスレンズ105の振動振幅が設定される。
具体的には、後述の微小駆動モードにおけるフォーカスレンズ105の往復駆動の際、振幅や、中心移動振幅を応答性優先モードAや後述するモードCが設定された場合よりも大きくなるように設定する。フォーカスレンズ105を大きく移動させることによって、取得する焦点信号の差を大きくするためである。すなわち、被写体距離が検出できない状況下でも、焦点信号の差が大きければ、近側遠側のどちらの方向に焦点信号の山(合焦位置)があるか等の判断が容易になるからである。一方、応答性優先モードAの場合には、ステップS306において被写体距離が検出されたと判断されているので、その情報に基づいてフォーカスレンズ105を駆動制御することで足りるため、応答性優先モードBの場合に比べて振動振幅を小さくしている。
ステップS309ではモードCに設定する。この場合、ステップS302における位相差検出方式での検出結果を利用するモード、もしくはステップS303における位相差検出方式での検出結果を利用すべきシーンに該当しないからである。すなわち、被写体像の変化に対して焦点調節の応答性を上げることより、撮影画像の安定性を重視したTV−AF制御を行うことが望まれるためである。したがって、このモードCの場合には、前述の山登り条件が、応答性優先モードA、Bに比べて厳しい(こうしたモードの場合よりも同一方向に続けてフォーカスレンズ105の移動が無いと山登りに移行しない。)。また、フォーカスレンズ105の駆動速度も応答性優先モードA、Bに比べて小さい。フォーカスレンズ105の移動距離に対して、より細かく焦点信号を取得するためである。さらに、微小駆動の際フォーカスレンズ105の振幅も応答性優先モードBに比べて狭い。応答性優先モードでは、被写体距離が検出できない状況下でも素早く合焦方向を算出することが必要なのに対し、モードCでは、撮影画質の安定性を重視するためである。
ステップS310ではフォーカスレンズ105をステップS304にて演算された位置まで所定の速度で駆動する。
ステップS311ではステップS307またはステップS308またはステップS309で設定されたモードに基づき、TV−AF制御を行う。
続いて、図3、4を用いて図2で説明したステップS311でのTV−AF制御について説明する。
同図において、ステップS401は処理の開始を示す。ステップS402では焦点信号処理回路内より焦点信号を取得するための領域の映像信号に対する位置と大きさを設定する。ステップS403では焦点信号処理回路内のフィルタ係数を設定し、抽出特性の異なる複数のバンドパスフィルタを構築する。抽出特性とはバンドパスフィルタの周波数特性であり、ここでの設定とは焦点信号処理回路内のバンドパスフィルタの設定値を変更することを意味する。ステップS404では焦点信号処理回路より焦点信号を取得する。ここで取得した焦点信号は所定比率で加算したのち、以降の焦点調節制御に使用される。
ステップS405では微小駆動モードであるかを判別し、そうである場合はステップS406以降の微小駆動処理、そうでない場合はステップS412へ遷移する。ステップS406では微小駆動動作を行い、フォーカスレンズ105を設定されたモードでの振幅で駆動する。そして、合焦しているか、あるいはどちらの方向に合焦点が存在するかを判別する。ステップS406での詳細な動作は図5で説明する。
ステップS407では合焦判別が行われたかどうかを判別し、そうである場合はステップS410、そうでない場合はステップS408へ遷移する。ステップS408では設定されたモード(応答性優先モードA,B、及びモードC)に基づき、ステップS406の微小駆動動作で方向判別ができたかどうかを判別する。すなわち、方向判別ができた場合はステップS409へ遷移し山登り駆動モードを設定する。方向判別ができなかった場合はステップS402へ戻り微小駆動モードを継続する。ステップS410では合焦の際焦点信号の状態をメモリに格納した後、ステップS411へ遷移し再起動判定モードへ移行する。
ステップS412では山登り駆動モードであるか否かを判別する。山登り駆動モードである場合はステップS413以降の山登り駆動処理、そうでない場合はステップS417へ遷移する。ステップS413では焦点信号が大きくなる方向へ設定されたモードに応じた所定の速度でフォーカスレンズ105を山登り駆動する。ここでの詳細な動作は図6で説明する。
ステップS414ではステップS413の山登り駆動で合焦位置として焦点信号のピーク位置が発見されたかどうかを判別する。ピーク位置が発見された場合はステップS415へ遷移し、そうでない場合はステップS404へ戻り山登り駆動動作を継続する。ステップS415では焦点信号がピークとなったフォーカスレンズ105の位置を目標位置に設定した後、ステップS416へ遷移する。
ステップS416では後のステップS421で山登り駆動のフォーカス駆動速度を遅くしているかどうかを判別し、そうである場合はステップS417へ遷移し、そうでない場合はステップS418へ遷移し停止モードへ遷移する。
ステップS417では後のステップS421で設定した山登り駆動のフォーカス駆動速度を元の値に戻してステップS418へ遷移し停止モードへ遷移する。
ステップS419ではステップS307またはステップS308でTV−AFのパラメータを応答性優先モードに設定しているかを判別し、そうである場合はステップS420、そうでない場合はステップS402へ戻り山登り駆動動作を継続する。
ステップS420ではステップS413の山登り駆動で予め決められた回数以上反転動作を繰り返しているかを判別する。すなわち、山登り駆動動作で予め決められた回数以上反転している場合はステップS421へ遷移し駆動速度を遅くする。一方、山登り駆動動作で予め決められた回数以上反転していない場合はステップS402へ戻り山登り駆動動作を継続する。このように、応答性優先モードA、Bのように位相差検出方式を利用する際にフォーカスレンズの移動速度を上げてユーザーへの違和感を無くすと次のような場合が生じる可能性がある。すなわち、山登り駆動動作の際にフォーカスレンズの移動を速くした場合、山登りモードで合焦位置に対応する焦点信号を発見することができず、合焦位置探索を繰り返してしまう可能性がある。そこで、本実施例では、応答性優先モードAまたはBの場合には、山登り駆動動作で予め決められた回数以上反転している場合には、フォーカスレンズの移動がそれまでよりも遅くなるよう駆動制御する。位相差検出方式での検出結果を利用しているにもかかわらず、予め決められら回数以上山登り駆動で反転を続けるのは、合焦位置に相当する位置での焦点信号を取得しなかった可能性が高いからである。したがって、ゆっくりフォーカスレンズを移動する駆動制御することで、焦点信号をよりフォーカスレンズの移動に対して細かく取得することで合焦位置を探索するものである。
ステップS421ではステップS413の山登り駆動で使用するフォーカス駆動速度を遅くした後、ステップS402へ戻り山登り駆動動作を継続する。
図4のステップS422では停止モードであるかを判別し、そうである場合はステップS423以降の停止処理、そうでない場合はステップS425へ遷移する。ステップS423ではフォーカスレンズ105が焦点信号のピークとなる位置に戻ったかどうかを判断する。ピーク位置に戻ったと判断する場合はステップS414へ遷移し微小駆動モードを設定する。ピーク位置に戻ったと判断できない場合はステップS402へ戻り停止モードを継続する。ステップS425ではステップS410で保持した焦点信号と現在の焦点信号を比較し、そのレベルの変動が大きいかどうかを判別する。焦点信号が大きく変動していればステップS426へ遷移し微小駆動モードを設定する。そうでなければそのまま停止し図3のステップS402へ戻る。
次に、図5を用いて微小駆動動作について説明する。同図において、
ステップS501は処理の開始を示している。
ステップS502では現在のカウンタを判別し、0であればステップS503のフォーカスレンズ105が無限側にある場合の処理へ移行し、それ以外であればステップS504へ遷移する。
ステップS503ではフォーカスレンズ105の位置が無限側にある場合の処理として、焦点信号を保持する。ここでの焦点信号は、後述のステップS511でフォーカスレンズ105の位置が至近側にあるときにCCDやCMOS等の撮像素子106から生成された映像信号によるものである。
ステップS504では現在のカウンタを判別し、1であればステップS505以降のフォーカスレンズ105を無限側に駆動する処理へ移行し、それ以外であればステップS510へ遷移する。
ステップS505では設定されたモード(応答性優先モードA,B、及びモードC)に基づき、振動振幅、中心移動振幅を演算する。なお、モードCの場合、これらの振幅は焦点深度内に設定される。
ステップS506ではステップS503で保持した無限側の焦点信号レベルと後述のステップS511で保持した至近側の焦点信号レベルを比較し、前者が大きい場合はステップS507へ、後者が大きい場合はステップS508へ遷移する。
ステップS507では振動振幅と中心移動振幅を加算し、駆動振幅を求める。ステップS508では振動振幅を駆動振幅とする。ステップS509ではステップS507またはステップS508で求めた駆動振幅を用い、無限方向へ駆動する。
ステップS510では現在のカウンタを判別し、2であればステップS511のフォーカスレンズ105が至近側にある場合の処理へ移行する。それ以外であればステップS512へ遷移する。ステップS511ではフォーカスレンズ105の位置が至近側にある場合の処理として、焦点信号を保持する。ここでの焦点信号は、ステップS503でフォーカスレンズ105の位置が無限側にあるときにCCDやCMOS等の撮像素子106から生成された映像信号によるものである。
ステップS512での演算は、設定されたモード(応答性優先モードA,B、及びモードC)に基づく。設定された駆動パラメータのモードを考慮した振動振幅、中心移動振幅を演算する。通常モードの場合、これらの振幅は焦点深度内に設定されるのが一般的である。
ステップS513ではステップS511で保持した至近側の焦点信号のレベルとステップS503で保持した無限側の焦点信号のレベルを比較する。前者が大きい場合はステップS514へ、後者が大きい場合はステップS515へ遷移する。ステップS514では振動振幅と中心移動振幅を加算し、駆動振幅を求める。ステップS515では振動振幅を駆動振幅とする。
ステップS516ではステップS514またはステップS515で求めた駆動振幅を用い、至近方向へ駆動する。ステップS517では所定回数連続して同一方向に合焦点が存在しているかと判断しているか否かを判別する。ここでの判別基準となる回数も、設定されたモード(応答性優先モードA,B、及びモードC)に基づく。合焦点のある方向の方向判別ができたと判断した場合はステップS520へ、そうでない場合はステップS518へ遷移する。ステップS518ではフォーカスレンズ105が所定回数同一エリアで往復しているかを判断する。ここでの判別基準となる回数も、設定されたモード(応答性優先モードA,B、及びモードC)に基づく。所定回数往復していると判断した場合はステップS519へ、そうでない場合はステップS521へ遷移する。ステップS519では合焦判定できたと判断する。ステップS520では方向判別できたと判断する。
ステップS521ではカウンタが3であれば0に戻し、その他の値であればカウンタを加算してステップS522へ遷移する。ステップS522は処理の終了を示す。
この微小駆動におけるフォーカスレンズ105の動作の時間経過を図7に示す。同図上部は、映像信号の垂直同期信号である。また同図下部は、横軸は時間、縦軸はフォーカスレンズ105の位置を表している。
ラベルAの時刻に撮像素子106で取得した焦点信号EVは時刻TでAFマイコンに取り込まれる。また、ラベルBの時刻に撮像素子106で取得した焦点信号EVは時刻TでAFマイコンに取り込まれる。時刻Tでは焦点信号EVとEVを比較し、EVBが大きい場合のみ振動中心を移動する。なお、ここでのフォーカスレンズ105の移動は焦点深度を基準とし、画面上操作者が認識できない移動量に設定する。
続いて、図6を用いて山登り駆動動作について説明する。同図において、ステップS601は処理の開始を示す。ステップS602では焦点信号のレベルが前回のものより増加しているかを判別して、そうである場合はステップS603へ、そうでない場合はステップS604へ遷移する。
ステップS603での駆動は、設定されたモード(応答性優先モードA,B、およびモードC)に基づく。モードに応じた速度でフォーカスレンズ105を前回と同じ方向に山登り駆動し、ステップS607へ遷移する。
ステップS604では焦点信号がピークを越えて減少している場合はステップS606へ、それ以外の要因で減少している場合はステップS605へ遷移する。ステップS605での駆動は、設定されたモード(応答性優先モードA,B、及びモードC)に基づく。設定されたモードに応じた速度でフォーカスレンズ105を前回と逆の方向に山登り駆動し、ステップS607へ遷移する。
ステップS606ではピーク位置を発見したと判断する。ステップS607は処理の終了を示す。
上記山登り駆動動作のフォーカスレンズ105の動きを示したものが図8である。同図において、フォーカスレンズ105がAのように駆動している場合は焦点信号が増加しているため、同じ方向への山登り駆動を継続する。ここで、フォーカスレンズ105をBの範囲で駆動すると焦点信号はピーク位置を越えて減少する。このとき、合焦点が存在するとして山登り駆動動作を終了し、フォーカスレンズ105をピーク位置まで戻した後、微小駆動動作に移行する。一方、Cのようにピーク位置を越えずに焦点信号が減少した場合は駆動すべき方向を間違えたものとして反転し、山登り駆動動作を継続する。また、ピーク位置を検出できないままフォーカスレンズの駆動端まで移動した場合には反転させる。
このように、上記実施例によれば、位相差検出方式の結果を利用するモードを設定した場合、位相差検出方式によるときとTV−AF方式によるときとで焦点検出精度を維持したままフォーカスレンズの駆動を近づけることができる。ひいては、ユーザに違和感のない焦点調節動作を提供することができる。
また、上記のように、TV−AF方式の際にフォーカスレンズの駆動を速くしても反転動作の回数を条件として遅くすることにより、ユーザーに違和感のない焦点調節動作を提供できる。また、合焦位置探索の試行回数を一定に保つことが可能となる。
上記実施例では、外部測距ユニット117を用いたが、これに限らない。例えば、TTL位相差検出方式を用いてもよい。これは、絞りの前にハーフプリズムを用い被写体光を被写体距離に関する情報を算出するためのAFセンサーに導く系である。ただし、このような構成の撮像装置の場合、ハーフプリズムによる入力光の分割は絞りの手前で行う必要がある。
なお、上記図3のステップS420では、山登り駆動で予め決められた回数以上反転している場合に山登り駆動の速度を遅くするようにした。
この点、山登り駆動を開始してからの時間を基準に判別してもよい。すなわち、山登り駆動を開始してから予め決めら時間に到達している場合はステップS421へ遷移し、山登り駆動の速度を遅くする。一方、予め決められた時間に達していない場合はステップS402へ戻り山登り駆動動作を継続する。また、この際、時間の計測開始基準は山登り開始時間のほか、反転を基準に時間計測を開始してもよい。
山登り駆動速度を変更する条件を所定時間の経過とした場合、山登り駆動に要する処理時間をほぼ一定に保つことができる。
また、上記図3のステップS420において、ステップS413の山登り駆動での反転の際の焦点信号を検出し、その大きさが予め決められたレベル以上あるかを判別してもよい。すなわち、山登り駆動での反転の際の焦点信号が予め決められたレベルより大きい場合はステップS421へ遷移し山登り駆動の速度を遅くする。一方、山登り駆動での反転の際の焦点信号が予め決められたレベルよりも小さい場合はステップS402へ戻り山登り駆動動作を継続する。
反転の際の焦点信号が所定レベル以上であるということは、山登り駆動にてフォーカスレンズを駆動した際、端で反転するまでに合焦位置が存在したにも関わらず、駆動速度が速かったために停止することができなかったことに相当する。この場合、駆動速度を遅くして再度山登り駆動を行うことで、本来の合焦位置でフォーカスレンズを停止させることが可能となる。
第1の実施例の構成図である。 複合型焦点調節制御のフローチャート図である。 TV−AF制御のフローチャート図である。 TV−AF制御のフローチャート図である。 微小駆動モードのフローチャート図である。 山登り駆動モードのフローチャート図である。 微小駆動モードのフォーカスレンズ動作を示した図である。 山登り駆動モードのフォーカスレンズ動作を示した図である。
符号の説明
101 固定の第1群レンズ
102 変倍レンズ
103 絞り
104 固定の第2群レンズ
105 フォーカスコンペレンズ
106 CCD
107 CDS/AGC/ADコンバータ
108 カメラ信号処理回路
109 表示装置
110 記録装置
111 AFゲート
112 焦点信号処理回路
113 カメラ/AFマイコン
114 変倍レンズ駆動源
115 フォーカスレンズ駆動源
116 外部キーユニット
117 外部測距ユニット

Claims (8)

  1. フォーカスレンズを介して得られる画像信号の高周波成分の変化に基づいて合焦状態の判断を行う合焦状態判断手段と、
    位相差検出方式を用いて合焦位置を判断する合焦位置判断手段と、
    前記合焦状態判断手段と前記合焦位置判断手段とを併用する第1のモードと、前記合焦位置判断手段を用いずに合焦状態の判断を行う第2のモードとを少なくとも選択可能なモード設定手段と、
    前記フォーカスレンズの駆動制御を行う制御手段とを有し、
    前記制御手段は、第1の駆動速度でフォーカスレンズを移動させ前記合焦状態判断手段による合焦状態の判断に基づいて前記フォーカスレンズを反転動作させ当該反転動作を行った後当該第1の速度よりも遅い2の駆動速度でフォーカスレンズを移動させるとともに、前記第1の駆動速度から前記第2の駆動速度への変換は前記第1のモードが選択された場合に行い、前記第2のモードが選択された場合には前記第1の駆動速度よりも遅い第3の駆動速度でフォーカスレンズを移動させることを特徴とする焦点調節装置。
  2. 前記制御手段は、前記合焦位置判断手段により判断された合焦位置に基づいて前記第1の駆動速度でフォーカスレンズを移動させせることを特徴とする請求項1に記載の焦点調節装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の駆動速度でのフォーカスレンズの駆動制御を開始してから予め決められた時間に達した場合に、前記第2の駆動速度でフォーカスレンズを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の焦点調節装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の駆動速度でのフォーカスレンズの駆動方向の反転を予め決められた回数以上繰り返した場合に、前記第2の駆動速度でフォーカスレンズを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の焦点調節装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の駆動速度でのフォーカスレンズの駆動方向を反転する際の焦点信号のレベルが予め決められたレベルに達している場合に、前記第2の駆動速度でフォーカスレンズを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の焦点調節装置。
  6. 前記合焦位置判断手段は、対応する2つの被写体像の相対的位相差を測定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  7. 前記画像信号を出力する撮像手段と、請求項1〜6のいずれか1項に記載の焦点調節装置とを有することを特徴とする撮像装置。
  8. フォーカスレンズを介して得られる画像信号の高周波成分の変化に基づいて合焦状態の判断を行う合焦状態判断手段と、位相差検出方式を用いて合焦位置を判断する合焦位置判断手段と、前記合焦状態判断手段と前記合焦位置判断手段とを併用する第1のモードと、前記合焦位置判断手段を用いずに合焦状態の判断を行う第2のモードとを少なくとも選択可能なモード設定手段と、前記フォーカスレンズの駆動制御を行う制御手段とを有する撮像装置の制御方法であって、
    第1の駆動速度でフォーカスレンズを移動させ前記合焦状態判断手段による合焦状態の判断に基づいて前記フォーカスレンズを反転動作させ当該反転動作を行った後当該第1の速度よりも遅い2の駆動速度でフォーカスレンズを移動させるとともに、前記第1の駆動速度から前記第2の駆動速度への変換は前記第1のモードが選択された場合に行い、前記第2のモードが選択された場合には前記第1の駆動速度よりも遅い第3の駆動速度でフォーカスレンズを移動させることを特徴とする制御方法。
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