JP4955941B2 - プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物 - Google Patents

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本発明は、プロテアソーム阻害剤耐性を獲得した癌細胞に対する治療用組成物等に関する。
近年、新種の抗癌剤としてプロテアソーム阻害剤が注目されている。2003年には、最初のプロテアソーム阻害剤としてボルテゾミブ(Bortezomib;化学名:[(1R)-3-methyl-1-[[(2S)-1-oxo-3-phenyl-2-[(pyrazinylcarbonyl)amino]propyl]amino]butyl]boronic acid)が難治性多発性骨髄腫の治療薬として米国FDAにより承認された。ボルテゾミブは、哺乳類の細胞中で、26Sプロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害することが知られている。
プロテアソームは、ユビキチン化によりマルチユビキチン鎖が結合したタンパク質を認識し、選択的に分解するATP依存性プロテアーゼであり、ユビキチン/プロテアソームシステムは、シグナル伝達など様々な生命現象とりわけ細胞周期や腫瘍の増殖に関与するタンパク質の分解にも重要な役割を果たしている。このため、プロテアソームは、細胞増殖が関与する疾患、中でも癌について、治療のターゲットとして重要視されている。このプロテアソームによるタンパク質分解のメカニズムにおいて、中心的な役割を果たしているのが26Sプロテアソームである。プロテアソーム阻害剤に暴露した癌細胞において、アポトーシスが誘導される現象は、既に報告されている(例えば、非特許文献1及び2を参照)。
ボルテゾミブの固形癌に対する効果は未だ明らかではないが、多発性骨髄腫患者を対象とした米国での臨床試験では高い奏効率を示し、一部で著効例も認められており、日本でも既に臨床試験が開始され、新種の抗癌剤として期待されている。
一方、多くの抗癌剤について、長期投与により癌細胞がその抗癌剤に対する耐性を獲得することが知られており、治療初期には見られた効果が低下したり、再発時に効果が得られなくなるといった現象が観察されている。従って、プロテアソーム阻害剤に対しても、今後広く使用されるようになるに伴って耐性を有する細胞が現れることが予想される。
Adams J. et al.:Current Opinion in Oncology 14(6):628-634, 2002 Adams J. et al.:Cancer Research 59:2615-2622, 1999
そこで、本発明は、プロテアソーム阻害剤耐性癌細胞の出現に備えて、プロテアソーム阻害剤耐性癌に対する治療用組成物、及びそのスクリーニング方法等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、ヒト扁平上皮癌細胞のcell lineであるA431を使用して、プロテアソーム阻害剤であるepoxomicin(EXM)に耐性を有する変異細胞を作製し、A431EXM2と名付けた(Ohkawa et al., International Journal of Oncology 24: 425-433, 2004)。A431EXM2は、EXMのみならず、5種類の他のプロテアソーム阻害剤に対しても耐性を示した。
本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、変異細胞A431EXM2を、プロテアソーム阻害剤耐性を獲得した癌細胞にも制癌効果を有する治療用組成物のスクリーニングに用いることができること、そして当該スクリーニングを行った結果、トポイソメラーゼ阻害剤及びフルオロウラシル系抗癌剤は、プロテアソーム阻害剤耐性癌細胞にも抗腫瘍効果を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕フルオロウラシル、そのプロドラッグ、又はそれらの塩を有効成分として含有する、プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物;〔2〕前記プロドラッグが、フルオロデオキシウリジンである、上記〔1〕に記載のプロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物;〔3〕トポイソメラーゼ阻害剤、又はその塩を有効成分として含有する、プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物;〔4〕前記トポイソメラーゼ阻害剤が、トポイソメラーゼI阻害剤又はトポイソメラーゼIIβ阻害剤である、上記〔3〕に記載のプロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物;〔5〕プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得させたA431細胞の培地に、被検化合物を添加して培養する工程と、一定時間経過後に、前記プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得させたA431細胞の生存率を測定する工程と、を含むプロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用化合物のスクリーニング方法。;〔6〕前記プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得させたA431細胞が、A431EXM2細胞(受託番号FERM P−20527)である、上記〔5〕に記載のスクリーニング方法;〔7〕プロテアソーム阻害剤耐性を獲得したA431細胞を含む、プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用化合物のスクリーニング用キット;〔8〕前記プロテアソーム阻害剤耐性を獲得したA431細胞が、A431EXM2細胞(受託番号FERM P−20527)である、上記〔7〕に記載のスクリーニング用キット、に、関する。
本発明に係る治療用組成物によれば、従来臨床の場で用いられている用量を超えない少量の投与によって、プロテアソーム阻害剤耐性を獲得した癌細胞においても、プロテアソーム阻害剤の抗腫瘍効果を維持又は向上させることができる。また、本発明に係るスクリーニング方法は、このようなプロテアソーム阻害剤耐性癌の新規または併用治療用化合物の探索に用いることが可能である。
以下に、本明細書において用いられる記号、用語等の意義を示し、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るプロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物の第1の態様は、フルオロウラシル、そのプロドラッグ、又はそれらの塩を有効成分として含有するものである。5-フルオロウラシルは、ウラシルの5位のHがFに置換された構造を有し、有効な制癌剤として知られている。
5-FUは、生体内でリボシル化及びリン酸化を受け、5-フルオロ-2'-デオキシウリジン5'-リン酸となり、これがチミジル酸シンターゼ(TS)を阻害することによってDNA合成を抑制する。また、RNAにウラシルの代わりに取り込まれることによっても、異常タンパク質の合成を促し、細胞を死に至らしめる。5-フルオロウラシルは、肝臓で速やかに代謝され、血中からの消失も早いため、そのプロドラッグが投与されることも多い。5-フルオロウラシル(5-FU)は以下のような機序により、プロテアソーム阻害剤耐性を有する癌細胞を細胞死に導くと考えられる。
プロテアソームは、チミジル酸シンターゼ(TS)及びジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)両分子の分解を制御している。TSは、テトラヒドロ葉酸(THF)から1炭素ユニット供与を受け、5'-デオキシウリジル酸(dUMP)をメチル化してチミジル酸(dTMP)にする反応を触媒する酵素である。正常細胞においては、TSは、TSmRNAと結合することによって、TSmRNAの翻訳を調節し、TS総量を自己調節していることが知られている。
プロテアソーム阻害剤耐性を有しない細胞にプロテアソーム阻害剤を投与すると、分解が抑制されTS及びDHFR分子は増加する。このような細胞に、5-フルオロウラシル(5-FU)やそのプロドラッグを投与すると、FU-TS-THFの不可逆のternary complexが形成されることによって活性が維持されたTS量が一過性に減少する。その結果、RNA合成の異常に加えDNA材料のチミン不足によるDNA合成阻害が惹起され、細胞死を起こす要因となりうる。これが5-FUやそのプロドラッグが制癌効果を示す作用機序の一つである。しかしながら、TS-TSmRNA結合による自己調節が機能しなくなるためにTSmRNA翻訳が増加し、多くの細胞ではTS分子増加に傾き、細胞の5-FUに対する耐性発現の機構にもなる。
これに対し、プロテアソーム阻害剤耐性細胞においては細胞性格の解析からプロテアソーム活性亢進のため、TS及びDHFRは減少している。このような細胞に、5-FUまたはそのプロドラッグを投与すると、FU-TS-THFの不可逆のternary complexが形成されることにより、TS量はさらに減少する。一方、TS-TSmRNA結合による自己調節が機能しなくなることによってTSmRNA翻訳は増加するが、プロテアソーム阻害剤耐性細胞においてはプロテアソーム活性が亢進しているため、TSmRNAの翻訳によって生じたTSはプロテアソームに効率よく代謝分解される。このように、プロテアソーム耐性株に5-FUまたはそのプロドラッグを負荷した場合、不可逆のternary complexが形成されることによるTSの自己調節機構の破綻からTS分子が過剰発現したとしても、分解亢進の結果TS増加は抑えられるので、TS総量は確実に減少すると共に、5-FU耐性が発現しにくい。あわせてプロテアソーム活性亢進によりDHFR量も減少するために、THF減少が強く惹起され、結果としてチミン欠乏を生じ、DNA合成が阻害され、細胞死が誘導される。
本発明に係るプロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物の第2の態様は、トポイソメラーゼ阻害剤、又はそれらの塩を有効成分として含有するものである。トポイソメラーゼ(DNAトポイソメラーゼとも呼ばれる。以下「TOP」という。)は、細胞中でソレノイド構造やループ構造をとるDNA鎖を一時的に切断し、DNA鎖のねじれや結び目を解消する酵素である。二本鎖DNAの一本鎖だけ切断するものはTOPI型、二本とも切断するものはTOPII型と呼ばれ、TOPII型には、TOPIIα型およびTOPIIβ型が存在する。
TOP阻害剤は、このようなTOPの機能を阻害する物質であり、以下のような機序によって、プロテアソーム阻害剤耐性を有する癌細胞を細胞死に導くと考えられる。
プロテアソームは、TOPの分解と、TOP阻害剤を投与すると形成されるTOP阻害剤-DNA-TOPからなるcleavable complexの分解とに関与する。プロテアソーム阻害剤耐性を有する癌細胞においては、プロテアソームの機能が亢進しているため、TOPの分解が進んでいる。ここにTOP阻害剤を投与すると、TOP阻害剤-DNA-TOPからなるcleavable complexが形成されるが、これもプロテアソームにより分解される。この分解によってDNA切断端(DNAの傷)が露出しもしTOP活性が充分維持されていればDNA切断の修復は可能であるが、TOPが減少しているため、このDNA切断端は修復されない。このように細胞内のTOP総量が極端に少なくなる結果、DNA鎖の傷(ソレノイドやループ構造)を解消できなくなり、DNA複製や転写が阻害されて、細胞は細胞死に向かうことになる。
本発明に係るプロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物に用いられるTOP阻害剤は特に限定されないが、中でもTOPI阻害剤またはTOPIIβ阻害剤は抗腫瘍効果が高く好ましい。TOPI阻害剤としては、イリノテカン、カンプトテンシン、トポテカン、ノギテカン、または代謝活性物質SN-38等が挙げられ、TOPIIβ阻害剤としては、アムルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ドキソルビシン、エトポシド、またはソブゾキサン等が挙げられる。
本発明に係る治療用組成物の対象となる「プロテアソーム阻害剤耐性癌」は、プロテアソーム阻害剤が一定期間効果を示し、かつ一定期間経過後に当該プロテアソーム阻害剤に耐性を示すようになるものである限り、特に限定されない。このような癌としては、例えば、脳腫瘍、頭頸部癌、食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、膵癌、肺癌、乳癌、皮膚癌、卵巣癌、子宮体及び頸部癌、前立腺癌、腎癌、膀胱癌、リンホーマ、白血病、等が上げられる。本発明に係る治療用組成物は、哺乳類(例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ウマ、サル等)の癌疾患に有効であり、特にヒトの癌疾患の治療又は予防に有用である。
本明細書において、プロドラッグとは、生体内における生理条件下で、酵素や胃酸等による反応により生理活性を示す物質に変換される化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こしてFUに変換される化合物をいう。このような化合物としては、例えば、体内で代謝されてFUに変換される、フルシトシン、カペシタビン、ドキシフルリジン、カルモフール、テガフール等が挙げられる。尚、TOP阻害剤であるイリノテカンは、SN-38のプロドラッグでもある。
本明細書において用いる「塩」は、特に種類は限定されないが、例えば塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩などの無機酸の付加塩;酢酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、トリフルオロ酢酸塩などの有機カルボン酸の付加塩、メタンスルホン酸塩、ヒドロキシメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、タウリン塩などの有機スルホン酸の付加塩;トリメチルアミン塩、ピリジン塩、プロカイン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタン塩、フェネチルベンジルアミン塩などのアミンの付加塩;アルギニン塩、リジン塩、セリン塩、グリシン塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などのアミノ酸の付加塩などを挙げることができる。
尚、本明細書において有効成分とは、医薬品本来の効果を挙げるための成分を意味し、本発明に係る治療用組成物は、有効成分を2種以上組合せて含有するものであってもよい。
本発明に係る治療用組成物を医薬として使用する場合、投与形態は特に限定されず、経口でも非経口投与でもよい。哺乳類、特にヒトに投与する場合の投与量は、症状の程度、患者の年齢、性別、体重、感受性差、投与方法、投与時期、投与間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり特に限定されないが、各成分につき通常成人1日あたり、1mg乃至6000mg、好ましくは10mg乃至1000mg、さらに好ましくは50mg乃至500mgを、それぞれ1回又は数回に分けて投与することができる。
本発明に係る治療用組成物は、有効成分物質をそのまま用いるか、又は公知の薬学的に許容できる担体等と混合し、慣用される方法により製剤化することが可能である。好ましい剤形としては錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、被覆錠剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤、吸入剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、眼軟膏剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、パップ剤、ローション剤等があげられる。製剤化には、通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤や、及び必要により安定化剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤などを使用することができ、一般に医薬品製剤の原料として用いられる成分を配合して常法により製剤化可能である。
例えば大豆油、牛脂、合成グリセライド等の動植物油;流動パラフィン、スクワラン、固形パラフィン等の炭化水素;ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル油;セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;シリコン樹脂;シリコン油;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等の界面活性剤;ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロースなどの水溶性高分子;エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトールなどの多価アルコール;グルコース、ショ糖などの糖;無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウムなどの無機粉体;精製水などがあげられる。
賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスターチ、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビット、結晶セルロース、二酸化ケイ素等;結合剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール・ポリオキシエチレン・ブロックポリマー、メグルミン、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン等;崩壊剤としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン、カルボキシメチルセルロース・カルシウム等;滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油、等;着色剤としては医薬品に添加することが許可されているものであれば、いかなるものでもよく;矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香散、ハッカ油、竜脳、桂皮末等;抗酸化剤としては、アスコルビン酸、α−トコフェロール、等、医薬品に添加することが許可されているものがそれぞれ用いられる。
経口製剤は、賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法により散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤等とする。
錠剤・顆粒剤の場合には、糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティングしてもよい。
シロップ剤、注射用製剤、点眼剤、等の液剤の場合は、pH調整剤、溶解剤、等張化剤、等と、必要に応じて溶解補助剤、安定化剤、緩衝剤、懸濁化剤、抗酸化剤、等を加えて、常法により製剤化する。該液剤の場合、凍結乾燥物とすることも可能で、また、注射剤は静脈、皮下、筋肉内に投与することができる。懸濁化剤における好適な例としては、メチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアゴム、トラガント末、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、等;溶解補助剤における好適な例としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80、ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等;安定化剤における好適な例としては、亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、エーテル等;保存剤における好適な例としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾール等があげられる。
外用剤の場合は、特に製法が限定されず、常法により製造することができる。使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品、化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能で、例えば動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級アルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン脂質類、アルコール類、多価アルコール類、水溶性高分子類、粘土鉱物類、精製水などの原料が挙げられ、必要に応じ、pH調整剤、抗酸化剤、キレート剤、防腐防黴剤、着色料、香料などを添加することができる。さらに、必要に応じて分化誘導作用を有する成分、血流促進剤、殺菌剤、消炎剤、細胞賦活剤、ビタミン類、アミノ酸、保湿剤、角質溶解剤、等の成分を配合することもできる。
本発明はまた、プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物のスクリーニング方法も包含する。かかるスクリーニング方法は、プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得させたA431細胞の培地に、被検化合物を添加して培養する工程と、一定時間経過後に、前記プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得させたA431細胞の生存率を測定する工程と、を含むことを特徴とする。
プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得させたA431細胞は、培地にプロテアソーム阻害剤を添加し、A431細胞がプロテアソーム阻害剤耐性を獲得してプロテアソーム阻害剤による抗腫瘍効果が得られなくなるまで培養することによって得ることができる。添加するプロテアソーム阻害剤は、特に限定されないが、例えば、PS341、MG132、ALLN、NLVS、PSI、又はEXM等が挙げられる。こうして得られたプロテアソーム阻害剤耐性A431細胞の培地に、候補化合物を添加してインキュベートし、一定時間経過後にA431細胞の生存率を測定することによって、プロテアソーム阻害剤耐性を有する癌細胞に対しても抗腫瘍効果を示す化合物を同定することが可能である。細胞の培養方法、プロテアソーム阻害剤又は候補化合物の添加量等は、当業者が適宜選択して行うことができる。このようなスクリーニング方法により、将来的に、癌患者においてプロテアソーム阻害剤耐性癌が観察された際の治療に用いることのできる化合物を特定することができる。
以下に示す本発明の参考例、実施例及び試験例は例示的なものであり、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。当業者は、以下に示す実施例に様々な変更を加えて本発明を最大限に実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
<プロテアーゼ阻害剤耐性癌細胞の作製>
プロテアーゼ阻害剤耐性癌細胞は、上述した文献(Ohkawa et al., International Journal of Oncology 24: 425-433, 2004)に記載された手順に従い、A431細胞を、プロテアソーム阻害剤としてEXMに暴露することによって作製した。以下、作製された細胞を「A431EXM2」と呼ぶ。
<A431EXM2におけるTOPIIβの発現>
実施例1で得られたA431EXM2細胞におけるTOPIIβのmRNAレベルでの発現とタンパク質レベルでの発現をそれぞれRT-PCR法とSDSPAGE-Western Bolt法で解析した。
RT-PCR法でRNAは、トリゾール試薬(GIBCO−BRAL, Tokyo Japan)を用いて抽出した。一本鎖cDNAの合成はTrueScript II を用いて1μgのRNAより合成し、反応は25℃で10分間、55℃で1時間行い、最終95℃5分間加熱して反応を停止した。PCRは、得られたcDNA 1μlの反応混合物とTaqポリメラーゼ0.5 unit (Takara, Tokyo Japan)、 200 μM dNTP 1μMセンスプライマーとアンチセンスプライマーを含む20μl反応液で行った。反応時間は94℃ 1分間の変性反応後98℃10秒、55℃30秒、72℃1分、サイクル数は全て30回とした。内部標準としてβ-アクチンを用いた。使用したプライマーを以下に示す。
TS sense, 5'-AAGAATCATCATGTGCGCTT-3'(配列番号:1)
TS antisense, 5'- TTAATAGTTGGATGCGGATTGT-3'(配列番号:2)(399 bp as PCR product),
DHFR sense, 5'- TGGTTCGCTAAACTGCATCG-3'(配列番号:3)
DHFR antisense, 5'-TCAATTTCTGGAAAAAACGTGTC-3'(配列番号:4)(453 bp as PCR product),
TOP I sense, 5'- AAGTTTGAAACAGCTCGACG-3'(配列番号:5)
TOP I antisense, 5'-AGAGTGATGGAGGCGTTGTA-3'(配列番号:6)(467 bp as PCR product),
TOP IIα sense, 5'-GTTTACTTGCTTCAAACGGA-3'(配列番号:7)
TOP IIα antisense, 5'- CAGGACCACCCAGTACCGAT-3'(配列番号:8)(396 bp as PCR product),
TOP IIβ sense, 5'- AACAATGTCAGACGAATGCT -3'(配列番号:9)
TOP IIβ antisense, 5'- CCCACAAGCCACTCCTTACG-3'(配列番号:10)(497 bp as PCR product),
β-actin sense, 5'- AACACCCCAGCCATGTAC-3'(配列番号:11)
β-actin antisense, 5'-ATGTCACGCACGATTTCC-3'(配列番号:12)(254 bp as PCR product).
SDSPAGE-Western Bolt法は以下のように行った。
耐性細胞株と親細胞は冷PBSで洗浄後、10mM Tris HCl、pH7.4、1%TritonX 100、プロテアーゼインヒビターカクテルで細胞抽出液を作成し、sodium dodecylsulfate(SDS)ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)後、分離蛋白質はニトロセルロース膜に転写した。Bovine serum albumin(BSA)でニトロセルロース膜をブロック後、それぞれの一次抗体と反応させ、アルカリフォスファターゼ標識二次抗体で発色可視化した。使用した一次抗体はマウス抗ヒトチミジル酸合成酵素(TS)モノクローナル抗体(CHEMICON,International,Temecula,CA)、ウサギ抗ヒトジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)ポリクローナル抗体(Sigma,Tokyo,Japan)、マウス抗ヒトトポイソメラーゼII抗体(Transduction Lab., Lexington, KY, USA)、マウス抗ヒトアクチンモノクローナル抗体(Sigma)である。
図1(A)にmRNAの発現解析の結果を示す。TOPIIβのmRNAの発現は、A431EXM2細胞において亢進していた。これは、A431EXM2細胞においては、プロテアソーム阻害剤耐性の獲得によりプロテアソーム活性が亢進し、TOPIIβがダウンレギュレーションされることに起因する、TOPIIβの正常量を維持するための代償性過剰発現と理解される。
同図(B)に、TOPIIβのタンパク質レベルの発現結果を示す。プロテアソーム阻害剤耐性を獲得したA431EXM2細胞群(レーン5、6)は、耐性獲得していない細胞群(レーン1〜4)に比較すると、TOPIIβmRNA発現が亢進しているにも関わらず、TOPIIβタンパク質が少ないことから、A431EXM2細胞においてプロテアソーム活性が亢進していることが示唆される。
また、A431細胞およびA431EXM2細胞のいずれにおいても、TOPIIβ阻害剤としてエトポシド(VP16)を投与すると、VP16によるTOPIIβのダウンレギュレーションが誘導、およびVP16-DNA-TOPIIβからなるcleavable complexの形成により、TOPIIβタンパク質量は減少する(レーン2およびレーン5)が、この傾向は、プロテアソーム活性が亢進しているA431EXM2細胞(レーン5)においてより顕著であることが確認された。
<A431EXM2におけるTSとDHFRの発現>
実施例1で得られたA431EXM2細胞におけるTSおよびDHFRのmRNAレベルでの発現とタンパク質レベルでの発現を測定した。測定方法は、上述した実施例2と同様であるため説明を省略する。
図2(A)にmRNAの発現解析の結果を示す。TSおよびDHFRのmRNAの発現は、A431細胞に比較して、プロテアソーム阻害剤耐性を獲得したA431EXM2細胞において、いずれも減少していた。
同図(B)に、A431細胞およびA431EXM2細胞を、それぞれ、0.1μg/mlまたは1.0μg/mlの5-FUに暴露した場合のTSおよびDHFRのタンパク質レベルの発現結果を示す。まず、レーン1〜3からわかるように、A431細胞においては、5-FUへの暴露によって、TSの過剰発現が見られた。これは、FUへの暴露によって、FU-TS-THF ternary complexが形成され、TS-TSmRNA結合によるTS発現のauto-regulationが機能しなくなり、TSmRNAの翻訳が促進されたことによるものと考えられる。A431細胞では、プロテアソーム活性も亢進されておらず、通常のプロテアソーム発現量では処理しきれない量のTSが産生され、5-FU耐性を確立する素地が作られる。
一方、レーン4〜6からわかるように、A431EXM2においては、TS発現量は少なく(レーン4)、プロテアソーム活性が亢進しているものと考えられる。これに5-FUを投与することによって、A431細胞よりはTS量が少ない環境ではあるが、やはりFU-TS-THF ternary complexが形成され、その結果、TS-TSmRNA結合によるTS発現のauto-regulationが機能が破綻する。しかし、その結果TSが発現しても、プロテアソーム活性が亢進しているため、効率よく分解され、結果として細胞内のTSは極端に減少する。
また、レーン4〜6からわかるように、A431EXM2細胞においては、プロテアソーム活性の亢進によるDHFRの減少も見られ、TSの減少と併せて、補酵素THFの減少を強く惹起するものと考えられる。
<プロテアーゼ阻害剤耐性癌に対する治療用組成物の探索>
続いて、A431EXM2細胞とA431細胞の培地に、本発明に係る治療用組成物として、5-FU、及びトポイソメラーゼIIβ阻害剤であるドキソルビシン(DXR)、エトポシド(VP16)を含む組成物をそれぞれ添加した。
一方、比較例として、A431EXM2細胞とA431細胞の培地にシスプラチン(Dichloro diamine cis-platinum, CDDP)を添加した。シスプラチンはDNAにインターカレートしてアルキル化剤様に機能することにより、抗腫瘍効果を示す制癌剤である。
細胞は17時間EXM無添加環境で培養後,種々濃度の抗癌剤を添加し,72時間の培養後,MTT(3-[4,5-dimethylthiazol-2-yl]-2,5-diphenyltetrazolium bromide )法により生存率を測定した.得られた結果は以下の式により生存率を算出した:細胞生存率(%)= 100 ×(薬剤処理細胞570nmにおける吸光度)/(未処理細胞570nmにおける吸光度)。
本発明に係る治療用組成物を投与した結果を図3に示す。本発明に係る治療用組成物(5-FU、DXR、VP16)を投与した群においては、A431に比較して、A431EXM2細胞において低い濃度で細胞死が起こることが観察された。つまり、プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得した細胞において、より強い抗腫瘍効果を示すことになり、本発明に係る治療用組成物が、プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療においても有効であることが確認された。
また、図4に比較例を示す。CDDPを投与した群においては、A431、A431EXM2において差は見られず、プロテアソーム阻害剤に対する耐性を獲得した細胞に対するCDDPの抗腫瘍効果は期待できないことが確認された。
プロテアソーム阻害剤耐性を獲得していない細胞(A431)と、獲得した細胞(A431EXM2)における、トポイソメラーゼのmRNAレベルでの発現およびタンパク質レベルでの発現を測定した結果を示す。 プロテアソーム阻害剤耐性を獲得していない細胞(A431)と、獲得した細胞(A431EXM2)における、TSおよびDHFRのmRNAレベルでの発現およびタンパク質レベルでの発現を測定した結果を示す。 プロテアソーム阻害剤耐性を獲得していない細胞(A431)と、獲得した細胞(A431EXM2)とを、本発明にかかる治療用組成物に暴露した場合の細胞の生存率を測定した結果を示す。 プロテアソーム阻害剤耐性を獲得していない細胞(A431)と、獲得した細胞(A431EXM2)とを、シスプラチンに暴露した場合の細胞の生存率を測定した結果を示す。

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  1. フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、又はそれらの塩を有効成分として含有する、プロテアソーム阻害剤耐性癌の治療用組成物。
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