JP4954548B2 - 液晶表示装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は液晶表示装置およびその制御方法に関するものである。
液晶表示装置で表示される画像はフレーム単位で表示が行われる。この場合、フレーム単位で各画素に対しては表示画像の明度や色合いに応じて画素電極と対向電極間で電圧が印加されるが、表示品質を向上させるため、フレーム毎に電圧を反転させる交流駆動制御が行われる。
この交流駆動制御については、従来種々のものが提案されており、フレーム全体の極性をフレーム毎に反転させるフレーム間交流、行または列ごとに反転させる行間交流または列間交流、千鳥配列状の単位で反転させる行列間交流などがある。
一般に書き込み特性は反対極性の場合に必ずしも同じではなく、しかも局所的に書き込み特性にばらつきがある。このため、反転前後のレベルの非対称性が生じてフリッカを発生させるが、行列間交流の場合には、レベル非対称箇所が空間的にばらつくため、フリッカが生じにくく、全体の画質は比較的良好となる。一方、フレーム間交流の場合には、レベル不一致箇所傾向がフレーム全体に現れるため、フリッカが生じやすく、全体の画質に悪影響を与えやすい。行間交流、列間交流の場合にはこれらの中間の画質となる。
一方、フレーム間交流では全画素をフレームごとに同時に反転させれば良いため、その制御がきわめて容易であるのに対し、行列間交流では千鳥状に画素を反転させなければならず、制御は複雑となる。
このことから、同じ画質ならばフリッカが生じにくい方式では制御のためのクロック周波数を下げることができ、低消費電力化を図ることができる。
このため、ドット反転と同様の効果を簡単な制御で行うことが提案されている。
このような例としては特許文献1(特開2000−267634号公報)に開示されたものがあり、この特許文献1には、行選択を行うゲート配線を、列ごとに2行間で交互に配線しているものが開示されている。
特開2000−267634号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、行選択制御は通常と同様に容易であり、ドット反転と同様の画質を得ることはできるが、ゲート配線を1列ごとに2行間で蛇行させなければならず、製造上の困難性があるとともに不要な寄生容量が発生しやすいという問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、行間あるいは列間反転と同様の制御を行いながら、ドット反転の画質が得られ、かつ製造も容易で、消費電力を低減することのできる液晶表示装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様によれば、
マトリクス状に配設され、それぞれ液晶素子を有する画素アレイと、
前記画素アレイの複数の行単位に設けられたゲート線であって、対となる隣接行に対応する2本がゲート線対となって前記隣接行間に配置されたゲート線と、
前記画素アレイの複数の列単位に設けられたソース線と、
前記ゲート線にゲートが接続され、前記ゲート線が活性化されたときは前記ソース線のうちの選択されたものから対応する前記液晶素子に電圧を印加する薄膜トランジスタ回路とを備え、
前記薄膜トランジスタ回路は、各画素について対応するソース線と液晶素子間に複数のトランジスタを直列接続して構成され、
前記トランジスタ回路の直列接続された複数のトランジスタのうち、前記画素アレイにおいて、1つの対角線位置に存在する2つのトランジスタが両方ともnチャネルトランジスタ、あるいは他の対角線位置に存在する2つのトランジスタのうち1つのトランジスタがnチャネルトランジスタで他の1つのトランジスタがpチャネルトランジスタであり、前記2つのトランジスタの一方のゲートは前記ゲート線対の一方に、2つのトランジスタの他方のゲートは前記ゲート線対の他方にそれぞれ接続され、
対となる2行の各2つのトランジスタとソース線間を、いずれか一方の行に設けられた追加のnチャネルトランジスタを介して接続したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置が提供される。
本発明の一つの態様では、ゲート線を液晶表示素子に接続するトランジスタを各画素について複数とし、これを選択的に制御することにより、行間交流制御により行列間交流制御と同じ画素を得ることが可能となり、また、同じ画質ならばクロック周波数を低下させることができるため、消費電力を低下させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態のいくつかを詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態にかかる液晶表示装置における画素部内の制御回路の構成を示す回路図である。
図1には、4行3列分の制御回路が示され、隣接する2行の間には2本1組のゲート線GaNとGbNの組および次のGaN+1とGbN+1の組が示されている。ここでは、左上の2行2列分の構成につき説明する。
液晶1MNはnチャネルトランジスタ3MNおよびこれに直列に接続されたnチャネルトランジスタ5MNを介してソース線SMに接続されており、トランジスタ3MNのゲートはゲート線GaNに、トランジスタ5MNのゲートはゲート線GbNに接続されている。
次の行の液晶2MNにはnチャネルトランジスタ4MNおよびこれに直列に接続されたpチャネルトランジスタ6MNを介してソース線SMに接続されており、トランジスタ4MNのゲートはゲート線GaNに、トランジスタ6MNのゲートはゲート線GbNに接続されている。
次の列では、液晶1(M+1)Nはnチャネルトランジスタ3(M+1)Nおよびこれに直列に接続されたpチャネルトランジスタ5MNを介してソース線SM+1に接続されており、トランジスタ3(M+1)Nのゲートはゲート線GaNに、トランジスタ5(M+1)Nのゲートはゲート線GbNに接続されている。
次の行の液晶2(M+1)Nにはnチャネルトランジスタ4(M+1)Nおよびこれに直列に接続されたnチャネルトランジスタ6(M+1)Nを介してソース線SM+1に接続されており、トランジスタ4MNのゲートはゲート線GaNに、トランジスタ6MNのゲートはゲート線GbNに接続されている。
従来の液晶表示装置では、製法上の制約から、pチャネルトランジスタが用いられることはなかったが、近年低温ポリシリコン技術が用いられるようになった結果、pチャネルトランジスタの形成が可能になったものである。
図2および図3はこのような回路においてソース線およびゲート線に印加される電圧波形を示す波形図であり、図3は図2の一垂直走査期間(フィールド期間)後の電圧波形を示す。
図2および図3に示されるように、ソース電位は一水平走査期間ごとに交番する。まず、図2に示すように、ゲート線GaNとGbNが共にハイのときはnチャネルトランジスタ3MNおよびこれに直列に接続されたnチャネルトランジスタ5MNが導通するため液晶1MNに正のソース電圧が印加される。このとき隣接列では次の行の液晶2(M+1)Nに正のソース電圧が印加される。
次の水平走査期間では、ゲート線GaNはハイ、ゲート線GbNはロウとなるため、nチャネルトランジスタ5MNが遮断される一方でpチャネルトランジスタ6MNが導通し、液晶2MNには負のソース電圧が印加される。隣接列では、前の行の液晶1(M+1)Nに負のソース電圧が印加される。
次の水平走査期間では駆動されるゲート線が次のGaN+1とGbN+1の組に移行し、以下順次すべてのゲート線で同様の動作が繰り返される。したがって、正のソース電圧が印加される液晶と負のソース電圧が印加される液晶はそれぞれ千鳥配置となる。
図3に示す次の垂直走査期間では、ゲート線Gbの電位が反転される。この結果、各液晶に印加される電圧極性は図2の場合とは全く反対になる。
このように、各画素内で液晶とゲート配線間に2つのトランジスタを直列に配設し、隣接行および列については一方を2つともnチャネル、他方を2つのうち一つをpチャネルとすることにより、複雑なゲート配線や、特殊な液晶の接続を必要とすることなく、行列間交流型の液晶駆動を行うことができる。
図4は、図1に示した構成の変形例を示すもので、ゲート線と液晶の間に3つの直列接続されたトランジスタを設けた構成を採用する。すなわち、図1に示した構成に加えて、nチャネルトランジスタ5MNとソース線SMとの間にnチャネルトランジスタ7MNが接続され、pチャネルトランジスタ6MNとソース線SMとの間にnチャネルトランジスタ8MNが接続されている。追加されたnチャネルトランジスタ7MNおよび8MNのゲートは、トランジスタ3MNおよびトランジスタ4MNのゲートと同様にゲート線GaNに接続されている。このような構成は隣接列でも同様となっている。
図4に示した構成では、pチャネルトランジスタは安定に形成可能な2つのnチャネルトランジスタの間に介在するため、誤動作が少ない。
図5は図4で追加した2つのトランジスタを1つのトランジスタで兼用させたもので、図4におけるnチャネルトランジスタ7MNは省略され、トランジスタ5MNもトランジスタ8MNに直列接続されている。
この実施例では、図4の場合よりもトランジスタの数が一つ少ないにもかかわらず安定動作を期待できる。
以上の実施例は行間交流を例にとって説明したが、列間交流の場合にも可能である。図6は列間交流を実現する構成の一例を示す回路図であり、ここでは(n〜n+3)行(m〜m+2)列の構成が示されているが、特に(n〜n+1)行(m〜m+1)列について詳細に説明する。
まずm列n行について見ると、ソース線Smと次列のソース線Sm+1の間にnチャネルトランジスタ12mnおよびpチャネルトランジスタ14mnが直列接続され、これらのゲートは左右選択線L/Rに接続されている。トランジスタ12mnとトランジスタ14mnとの接続ノードと液晶11mn間にはnチャネルトランジスタ13mnが接続され、そのゲートはゲート線Gnに接続されている。
同じ列の次の行では、ソース線Smと次列のソース線Sm+1の間にpチャネルトランジスタ12m(n+1)およびpチャネルトランジスタ14m(n+1)が直列接続され、これらのゲートは左右選択線L/Rに接続されている。トランジスタ12m(n+1)とトランジスタ14m(n+1)との接続ノードと液晶11m(n+1)間にはnチャネルトランジスタ13m(n+1)が接続され、そのゲートはゲート線Gn+1に接続されている。
隣接するm+1列についてはn行では、ソース線Sm+1と次列のソース線Sm+2の間にnチャネルトランジスタ12(m+1)nおよびpチャネルトランジスタ14(m+1)nが直列接続され、これらのゲートは左右選択線L/Rに接続されている。トランジスタ12(m+1)nとトランジスタ14(m+1)nとの接続ノードと液晶11(m+1)n間にはnチャネルトランジスタ13(m+1)nが接続され、そのゲートはゲート線Gnに接続されている。
同じ列の次の行では、ソース線Sm+1と次列のソース線Sm+2の間にpチャネルトランジスタ12(m+1)(n+1)およびnチャネルトランジスタ14(m+1)(n+1)が直列接続され、これらのゲートは左右選択線L/Rに接続されている。トランジスタ12(m+1)(n+1)とトランジスタ14(m+1)(n+1)との接続ノードと液晶11(m+1)(n+1)間にはnチャネルトランジスタ13(m+1)(n+1)が接続され、そのゲートはゲート線Gn+1に接続されている。
次にこの回路の制御につき、図7および図8を参照して説明する。図7はある垂直走査期間、図8はその次の垂直走査期間における、左右選択線とゲート線に印加される波形を示す。
左右選択線L/Rは液晶に印加されるソース電圧を液晶の左右いずれのソース線から供給を受けるかを決定する信号を供給する。すでに説明したように、2つのソース線間に直列接続されたnチャネルトランジスタとpチャネルトランジスタは行毎に反対位置に配置される。
図7に示すように、L/R線がハイであるときには、n行ではトランジスタ12がオンとなって左側のソース線と接続されるのに対し、n+1行ではトランジスタ14がオンとなって右側のソース線と接続される。
左側のソース線Smには常に正のソース電位が、右側のソース線Sm+1には常に負のソース電位が与えられため、液晶11mnにはゲート線Gnがハイのときに正のソース電位が印加され、液晶11m(n+1)にはゲート線Gn+1がハイのときに負のソース電位が印加される。
隣接列について見ると、同様に左側のソース線から電位を供給されるため、液晶11m(m+1)nには負のソース電位が印加され、液晶11(m+1)(n+1)には正のソース電位が印加される。
このように水平走査期間の経過とともに、正電位と負電位の液晶が千鳥状に分布することになる。
次に、図8に示すように、左右選択線L/Rをロウにすると、pチャネルトランジスタがオンとなるため、各液晶で接続されるソース線が図7の場合とは左右逆になり、液晶に印加される電位の極性は反転する。
このようにして、行間交流の場合と同様に、複雑なゲート配線や、特殊な液晶の接続を必要とすることなく、行列間交流型の液晶駆動を行うことが可能となる。
図9は図6に示した実施例の変形例であり、基本構成は図トランジスタ12および14をソース線に接続せずに共通接続し、その共通接続点とソース線との間にnチャネルトランジスタ15を接続し、そのゲートをゲート線に接続したものであり、トランジスタ15、12,13あるいは15,14,13の3つのトランジスタを介する径路で液晶に電圧が印加される。
この実施例では図6に示した回路と比べてより誤動作が少なく、リーク電流を減少できることから消費電力をさらに減少させることができる。
図10は図1に示した実施態様の更なる変形例を示すもので、図1において説明した基本の4つの画素について示しており、同じ構成要素には同じ参照符号を付けて詳細な説明を省略する。
この実施の形態では、左上の画素では、nチャネルトランジスタ3MNと液晶の接続点に接続された補助容量9MNが積極的に利用され、この補助容量の他方側は対向電極CNに接続されている。隣接列においても同様に補助容量9(M+1)Nは対向電極CNに接続されている。
また、隣接行においても、同様に補助容量10MNおよび10(M+1)Nの他方側も対向電極Cに接続されている。
また、この実施の形態でも図1の場合と同様に、ソース線には水平走査期間ごとに反転した電位が与えられる。
図11を参照して、図10の構成における動作を説明する。
ゲート線GaおよびGbが共にハイである期間に対向電極Cは一旦負側に引き下げられる。液晶と補助容量の接続ノードをPで表すと、最初の水平走査期間にP1ノードにはソース線SMより電圧が供給され、液晶1MNへの書き込みが行われると共に、補助容量9MNも充電される。
次の水平走査期間ではゲート線GbNがロウとなることにより、補助容量9MNに蓄積された電荷が液晶1MNに供給され、P1ノードの電位はさらに上昇する。この現象はキックバックと称される。一方、隣接列の画素では、ゲート線GbNがロウとなってpチャネルトランジスタ5(M+1)Nがオンとなってソース線GbNより負の電圧が供給され、液晶1(M+1)Nへの書き込みが行われるとともに補助容量9(M+1)Nが負側に充電される。
この水平走査期間の終了時点で対向電極CNの電位はゼロとなるため、P1ノードの電位はピーク値から少し低下したレベルで安定し、P2ノードの電位は書き込み開始時よりもさらに低下したレベルで安定する。このような動作はいわゆる容量性駆動である。
垂直走査期間の終了時にはP1とP2は全く逆の動作を行うことになるが、図11から明らかなように、正側と負側の書き込み開始時の電圧差に比べて安定時の電圧差が大きく、よりコントラストの高い高品位の画質が得られるとともに、同じ画質ならば、ソース線に供給する電圧の絶対値を下げることができ、低消費電力化も実現できる。
なお、この実施の形態においては、容量性駆動を隣接部分で共通に行う点に特徴がある。
図12は図6で説明した実施例の変形例で、図6と同じ構成要素には同じ参照番号を付してその説明を省略する。
図6の構成と異なるところは、ゲート線のレベルに応じてスイッチングされ、左右のソース線のいずれかの電圧を液晶に印加するトランジスタ13と液晶の接続ノードに一端が接続された補助容量16を有していることと、ゲート線が設けられている行間部分の次の行間部分に2本の対向電極が配設されており、この対向電極に補助容量が接続されている点である。
具体的には、n行とn+1行との間にはこれらに対応した2本の対向電極CnおよびCn+1が配設されており、対向電極Cnには補助容量16mnと16m(n+1)とが接続され、対向電極Cn+1には補助容量(16m+1)n)と16(m+1)(n+1)とが接続されている点である。
この構成の動作は基本的に図6の場合と同様で、容量性駆動を組み合わせることによって、さらに低電力消費での列間交流制御で行列間交流制御の場合と同様の画質を得ることができる。
以上説明したような容量性駆動を隣接部分で共通に行うことは、図1あるいは図6に示した特殊な制御で行列間交流を実現した構成のみでなく、従来通常に行われている行間交流、列間交流、行列間交流の各制御に適用しても消費電力を減少させることが可能となる。
図13は通常の行間交流制御の場合に適用した実施例を示す回路図である。基本となる4つの画素についてのみ説明すると、液晶素子21mnはゲートがゲート線GNに接続されたnチャネルトランジスタ22mnを介してソース線Snされており、トランジスタ22と液晶素子21の接続ノードには補助容量23mnが接続され、他端は対向電極CNに接続されており、この接続関係はこれに隣接する他の3画素でも同じ構成となっている。
この実施例では行間交流を行う構成となっており、n行の液晶素子がすべて正側に駆動されるとき、n+1行の液晶表示素子はすべて負側に駆動される。そして、2つの行で共通に補助電極に接続された対向電極に対して特殊な駆動を行っている。
図14はこのような対向電極に対する駆動の様子を示すもので、最初の水平走査期間の間、n行の液晶素子を正側に駆動するためにn行のトランジスタを導通するようにゲート線GNにハイ電圧が供給され、対向電極CNでは基準レベルよりも引き下げておく。これによりP1ノードのレベルが上昇して液晶素子への書き込みが行われると共に補助容量23MNが充電される。この期間、N+1行ではノードP2のレベルが低下する。
次の水平走査期間では、ゲート線GN+1にハイ電圧が供給されるが、対向電極CNのレベルも正側に反転させる。これにより、P1ノードの電位はさらに上昇すると共に、P2ノードの電位は負側の書き込み電位となり、補助容量23M(N+1)も負側に充電される。このため、ゲート線GN+1が基準電位に戻ったときに補助容量23M(N+1)はP2電位をさらに低下させる。
垂直走査期間経過後ゲート線GN、GN+1には先に説明したのと同様なハイレベル信号が現れるが、今度はP2が正側、P1が負側に駆動される。
このように対向電極の電位をゲート線の選択に同期させて振らせることにより、補助容量の充電を利用して液晶駆動ノードの電位を大きく変化させることができ、逆に同じ振幅ならば全体の電位を低下させて消費電力を低下させることができる。
図15は列間交流制御に適用した実施例を説明する回路図である。図13の場合との違いは、2行1列ごとに対向電極の制御が分割されている点である。すなわち、図15に示すように、m列のn行およびn+1行の画素部の補助容量23mnと23m(n+1)は対向電極CNに接続され、m+1列のn行およびn+1行の画素部の補助容量23(m+1)nと23(m+1)(n+1)は対向電極CN+1に接続されている。
この構成の動作は図16で説明されており、ゲート線GNをハイにすることによりノードP1のレベルを上昇させると共にノードP2のレベルを低下させることによってそれぞれ液晶素子への書き込みを行い、次の水平走査期間ではゲート線GN+1をハイにすることによりノードP3のレベルを上昇させると共にノードP4のレベルを低下させてそれぞれ液晶素子の書き込みを行う。
この時点で対向電極CNの電位を上昇させ、対向電極CN+1の電位を低下させることにより、すでにハイレベルにあるノードP1およびP3の電位はさらに上昇し、すでにローレベルにあるノードP2およびP4の電位はさらに低下する。
垂直走査期間経過後ゲート線GNGN+1にハイレベルを与えることにより、列単位で正負を交換する列間交流が実現できる。
図17は行列間交流制御に適用した実施例を説明する回路図である。この構成自体は図15と全く同じであるので、詳細な説明は省略する。
図18はその動作を示す波形図であり、図16の列間交流の場合との相違は、ゲート線の活性化に同期させて対向電極の極性を正負間で交換している点である。これによる液晶素子接続ノードの電位変化は図11で説明したのと全く同じである。
以上のように、液晶素子とその選択トランジスタの接続ノードに接続された補助容量を対向電極の電圧制御により充放電させることにより、より低い動作電圧で確実な液晶への書き込みが可能になる。
以上の説明した各実施例は限定的なものではなく、本発明の精神を逸脱することなく、当業者が想到できるあらゆる変形例にも適用できるものである。
本発明の第1の実施の形態にかかる液晶表示装置の画素部内の制御回路の構成を示す回路図である。 図1におけるソース線およびゲート線に印加される電圧波形を示す波形図である。 図2の垂直走査期間後におけるソース線およびゲート線に印加される電圧波形を示す波形図である。 図1の構成の変形例を示す回路図である。 図1の構成のさらなる変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる液晶表示装置の画素部内の制御回路の構成を示す回路図である。 図6における左右選択線およびゲート線に印加される電圧波形を示す波形図である。 図7の垂直走査期間後における左右選択線およびゲート線に印加される電圧波形を示す波形図である。 図6の構成の変形例を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる液晶表示装置の画素部内の制御回路の構成を示す回路図である。 図10におけるゲート線、対向電極、液晶接続ノードにおける電圧変化を示す波形図である。 本発明の第4の実施の形態にかかる液晶表示装置の画素部内の制御回路の構成を示す回路図である。 対向電極の電位操作により補助容量の充放電を活用する本発明にかかる液晶表示装置の行間交流制御を行う実施例を説明する回路図である。 図13における動作を説明する波形図である。 列間交流制御を行う他の実施例を説明する回路図である。 図15における動作を説明する波形図である。 行列間交流制御を行う他の実施例を説明する回路図である。 図17における動作を説明する波形図である。
符号の説明
1、2、11、21 液晶素子
3、4、5、6、7、8、12、13、14、15、22 トランジスタ
9、16、23 補助容量
C 対向電極
Ga、Gb ゲート線
L/R 左右選択線
S ソース線

Claims (3)

  1. マトリクス状に配設され、それぞれ液晶素子を有する画素アレイと、
    前記画素アレイの複数の行単位に設けられたゲート線であって、対となる隣接行に対応する2本がゲート線対となって前記隣接行間に配置されたゲート線と、
    前記画素アレイの複数の列単位に設けられたソース線と、
    前記ゲート線にゲートが接続され、前記ゲート線が活性化されたときは前記ソース線のうちの選択されたものから対応する前記液晶素子に電圧を印加する薄膜トランジスタ回路とを備え、
    前記薄膜トランジスタ回路は、各画素について対応するソース線と液晶素子間に複数のトランジスタを直列接続して構成され、
    前記トランジスタ回路の直列接続された複数のトランジスタのうち、前記画素アレイにおいて、1つの対角線位置に存在する2つのトランジスタが両方ともnチャネルトランジスタ、あるいは他の対角線位置に存在する2つのトランジスタのうち1つのトランジスタがnチャネルトランジスタで他の1つのトランジスタがpチャネルトランジスタであり、前記2つのトランジスタの一方のゲートは前記ゲート線対の一方に、2つのトランジスタの他方のゲートは前記ゲート線対の他方にそれぞれ接続され、
    対となる2行の各2つのトランジスタとソース線間を、いずれか一方の行に設けられた追加のnチャネルトランジスタを介して接続したことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 前記ゲート線対には、前記対となる2行が選択されるときには、その1方は水平走査期間ごとにハイレベルが印加され、他方には1行分の水平走査期間終了後にハイからロウあるいはその逆のレベル変化を生じ、このハイからロウあるいはその逆のレベル変化は垂直走査期間ごとに交換されるような制御が行われることを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  3. 前記トランジスタ回路の直列接続されたトランジスタは、前記画素アレイにおいて、1つの対角線位置に存在するものは、3つともnチャネルトランジスタ、他の対角線位置に存在するものは中央のpチャネルトランジスタの両側にnチャネルトランジスタを有する3つのトランジスタで構成され、
    同一列の隣接行の画素におけるそれぞれ3つのトランジスタのうちの中央のもののゲートが前記ゲート線対の一方に、他の4つのトランジスタのゲートは前記ゲート線対の他方にそれぞれ接続されたことを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
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