JP4952414B2 - 熱交換器用チューブ - Google Patents

熱交換器用チューブ Download PDF

Info

Publication number
JP4952414B2
JP4952414B2 JP2007181965A JP2007181965A JP4952414B2 JP 4952414 B2 JP4952414 B2 JP 4952414B2 JP 2007181965 A JP2007181965 A JP 2007181965A JP 2007181965 A JP2007181965 A JP 2007181965A JP 4952414 B2 JP4952414 B2 JP 4952414B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner fin
plate
curved
tubular member
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007181965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009019799A (ja
Inventor
貴英 大原
典幸 宮崎
充克 斉藤
宇 王
典生 吉田
哲哉 榊原
一浩 光川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2007181965A priority Critical patent/JP4952414B2/ja
Priority to US12/515,392 priority patent/US8925625B2/en
Priority to CN200880003191XA priority patent/CN101595360B/zh
Priority to BRPI0806229A priority patent/BRPI0806229B8/pt
Priority to PCT/JP2008/001850 priority patent/WO2009008172A1/ja
Priority to DE112008001782T priority patent/DE112008001782T5/de
Publication of JP2009019799A publication Critical patent/JP2009019799A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4952414B2 publication Critical patent/JP4952414B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

本発明は、熱交換器用チューブに関するものであり、例えば、自動車のラジエータ等への適用に有用である。
従来、チューブ内部にインナーフィンを設けた熱交換器用チューブが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の熱交換器用チューブにおけるチューブは、断面が扁平形状形成されており、チューブ短径方向において行に対向する一対の平面部と長径方向において対向する弧状の湾曲部から構成されている。この扁平形状のチューブの長径方向における一方の湾曲部のみに、チューブの長手方向(熱交換媒体流れ方向)に連続する接合部を有しており、この接合部を形成する前にインナーフィンをチューブ内に配設している。
ところで、特許文献1に記載の熱交換器用チューブのインナーフィンは、チューブにおける一対の平面部に挟持された状態で接合されているが、インナーフィンの両端部においてはチューブの平面部および湾曲部のいずれにも接合されていない。そのため、インナーフィンを配設する際の配設位置のずれ、接合面積が小さいことによるろう付け不良などが発生する可能性がある。
また、チューブは、一枚の板状部材を接合して構成しているため、板状部材の接合面等の隙間が比較的大きな箇所では、ろう付け接合時のろう材回りが不十分となり接合不良が発生しやすいという問題がある。これにより、熱交換器からの液体漏れを引き起こす可能性がある。
本発明は、上記点に鑑み、上述の熱交換器用チューブのチューブ内部に設けられたインナーフィンの配設性を確保しつつ、熱交換器用チューブの接合部におけるろう付け性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、熱交換媒体が流通するとともに、熱交換媒体の流通方向と直交する流路断面が扁平形状に形成された板状部材からなる筒状部材(20)と、筒状部材(20)の内部に設けられ、熱交換媒体との伝熱面積を増大させるインナーフィン(25)とがろう付けにより接合された熱交換器用チューブにおいて、筒状部材(20)は、筒状部材(20)の流路断面の短径方向において並行に対向する一対の平板部(21、22)と、筒状部材(20)の流路断面の長径方向において筒状部材(20)の両端部の内面側が弧状に形成された一対の弧状湾曲部(23、24)とを有しており、インナーフィン(25)は、弧状湾曲部(23、24)の内面に対向する端部が、弧状湾曲部(23、24)の内周面に沿って密接するように形成されており、
筒状部材(20)は、一対の弧状湾曲部(23、24)のうち少なくとも一方の弧状湾曲部(23、24)に板状部材相互の接合部を有し、この接合部において板状部材の一端部であって弧状に形成された第1湾曲部(26)と、第1湾曲部(26)の内周面に重ね合うように弧状に形成された第2湾曲部(27)とが接合されており、
第2湾曲部(27)における少なくとも第1湾曲部(26)の先端部位(26a)の内周面に対向する部位の外周面に、この外周面の周方向に延びる平坦部(27a)が形成され、
前記平坦部(27a)は湾曲面の一部を平坦にした段差のない形状で前記第2湾曲部(27)の外周面に接続され、
第1湾曲部(26)の先端部位(26a)が平坦部(27a)上に重ね合うようになっていることを特徴とする。
これにより、筒状部材(20)内に設けられたインナーフィン(25)は、その端部と対向する筒状部材(20)端部を形成する弧状湾曲部(23、24)とが互いの反力で突っ張る構造とすることができる。その結果、インナーフィン(25)の配置ずれを抑制でき、インナーフィン(25)と筒状部材(20)内面とを確実にろう付けすることができる。さらに、筒状部材(20)の弧状湾曲部(23、24)とインナーフィン(25)の両端部に反力を発生させることで、筒状部材(20)における平板部(21、22)とインナーフィン(25)の接触する面とを確実にろう付けすることができる。
これに加え、請求項1に記載の発明では、内周側の第2湾曲部(27)における、少なくとも外周側の第1湾曲部(26)の先端部位(26a)の内周面に対向する部位の外周面に、この外周面の周方向に延びる平坦部(27a)を形成し、この平坦部(27a)は湾曲面の一部を平坦にした段差のない形状で第2湾曲部(27)の外周面に接続し、外周側の第1湾曲部(26)の先端部位(26a)が、上記周方向に延びる平坦部(27a)上に重ね合うようになっている。
この構成によれば、板状部材の長さ方向寸法にバラツキがあっても、外周側の第1湾曲部(26)の先端部位(26a)が、内周側の第2湾曲部(27)の外周面に形成された周方向に延びる平坦部(27a)上で移動することにより、板状部材の長さ方向寸法のバラツキを吸収できる。
ここで、請求項1に記載の発明における弧状とは、円弧状、楕円形状や曲率半径の異なる円弧を組合せて形成される形状を含むものである。
また、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の熱交換器用チューブにおいて、筒状部材(20)とインナーフィン(25)は、1枚の板状部材により一体に形成してもよい。請求項2に記載の発明によれば、1枚の板状部材により筒状部材(20)とインナーフィン(25)を一体に形成する場合に、インナーフィン(25)と筒状部材(20)との接合部のろう付け性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項2に記載の熱交換器用チューブにおいて、弧状湾曲部(23、24)と、インナーフィン(25)における前記弧状湾曲部(23、24)の内周面とが密接している部位の接触角度は、110°以上とすることで、筒状部材(20)とインナーフィン(25)との間のろう付け性を安定させることができる。ここで接触角度θとは、弧状湾曲部(23、24)の弧中心点から弧状湾曲部(23、24)とインナーフィン(25)の端部とが密接する部位の両端部に延びる方向がなす角度を示している。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1に記載の熱交換器用チューブにおいて、筒状部材(20)とインナーフィン(25)は、それぞれ異なる板状部材で構成してもよい。請求項4に記載の発明によれば、筒状部材(20)の板厚とインナーフィン(25)の板厚とを変更することができる。ここで筒状部材(20)は、熱交換器用チューブの外殻をなすものであり耐圧性、強度等の理由から所定の板厚の板状部材を用いることができる。一方、インナーフィン(25)は、熱交換性、軽量化のため筒状部材(20)よりも板厚の薄い板状部材を用いることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の熱交換器用チューブにおいて、第1湾曲部(26)の先端部位(26a)は、先端に向かって前記板状部材の板厚さ方向の断面積が徐々に減少するように形成されている。これによると、第1湾曲部26と第2湾曲部27とを接合する際、筒状部材(20)の外周面にできる段差(隙間)の形成を抑制することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。本第1実施形態は、本発明に係るインナーフィンチューブ2(熱交換器用チューブ)を、車両用エンジン(内燃機関)を冷却したエンジン冷却水(熱媒体)と空気(大気)とを熱交換するラジエータ1のインナーフィンチューブ2に適用したものである。
ここで、図1は本実施形態におけるラジエータ1を示す正面図を示している。
図1における、インナーフィンチューブ2は、エンジン冷却水が流れる管である。このインナーフィンチューブ2は、空気の流通方向(紙面垂直方向)が長径方向と一致するように扁平状に形成されている。また、インナーフィンチューブ2の長手方向が水平方向に一致するように鉛直方向に複数本平行に配置されている。このインナーフィンチューブ2の構造の詳細については後述する。
インナーフィンチューブ2の空気の流通方向と平行な面における両外側面には波状に成形されたアウターフィン3が接合されている。このアウターフィン3により空気との伝熱面積を増大させてエンジン冷却水と空気との熱交換を促進している。以下、インナーフィンチューブ2およびアウターフィン3からなる熱交換部をコア部4と呼ぶ。
ヘッダタンク5は、インナーフィンチューブ2の長手方向端部(本実施形態では、左右端)にてインナーフィンチューブ2の長手方向と直交する方向(本実施形態では、鉛直方向)に延びて複数のインナーフィンチューブ2と連通している。
このヘッダタンク5は、インナーフィンチューブ2が挿入接合されたコアプレート5aと、コアプレート5aとともにタンク内空間を構成するタンク本体5bとを有して構成されている。なお、本実施形態では、コアプレート5aは金属(例えば、アルミニウム合金)製であり、タンク本体5bは樹脂製である。
また、コア部4の両端部には、インナーフィンチューブ2の長手方向と略平行に延びてコア部4を補強するインサート6が設けられている。
次に、本実施形態のインナーフィンチューブ2の構造の詳細について図2に基づいて説明する。図2(a)、インナーフィンチューブ2の冷却水流通方向と直交する断面の断面図を示している。図2(b)は、図2(a)に示すA部における部分拡大断面図である。
図2に示すように、インナーフィンチューブ2には、インナーフィンチューブ2の外殻を構成しエンジン冷却水流れ方向に直交する断面が扁平形状に形成された筒状部材20と、筒状部材20内に設けられエンジン冷却水との伝熱面積を増大させるインナーフィン25から構成されている。
扁平形状に形成された筒状部材20は、短径方向において行に対向する第1平板部21および第2平板部22と、長径方向においてそれぞれ外側に突出し円弧状に形成された第1円弧状湾曲部23および第2円弧状湾曲部24から構成されている。
また、インナーフィン25の両端部は、筒状部材20内部において両端部第1、第2円弧状湾曲部23、24の内周面に沿って密接するように形成されている。具体的には、インナーフィン25の両端部は、第1、第2円弧状湾曲部23、24の同心円状に湾曲して形成されている。また、インナーフィン25の両端部を除く部位は波状に形成され、インナーフィン25の山部が第1、第2平板部21、22と接するように形成されている。
筒状部材20は、筒状部材20の長径方向における一端側の第1円弧状湾曲部23において、第1湾曲部26と第2湾曲部27とを重ねた状態でろう付け接合して形成されている。
本実施形態における筒状部材20とインナーフィン25は、一枚の板状部材からなり、筒状部材20の第1湾曲部26と接合される第2湾曲部27は、インナーフィン25の一端部を兼ねている。
その結果、本実施形態では、インナーフィン25の一端部は、第1円弧状湾曲部23における第1湾曲部26と密接することとなる。ここで、板状部材として例えばアルミニウム合金を用いることができる。
インナーフィン25の筒状部材20長径方向の長さは、筒状部材20内の長径方向の長さと同等、若しくは所定寸法以上の長さとなっており、筒状部材20の第1、第2円弧状湾曲部23、24とインナーフィン25の両端部は、密接してろう付けされる。
ここで、所定寸法とは、インナーフィン25の端部が、第1円弧状湾曲部23および第2円弧状湾曲部24と突っ張る(密接する)際に発生する反力より、インナーフィン25が弾性変形する範囲の寸法を示している。
また、インナーフィン25の筒状部材20短径方向の長さは、第1平板部21と第2平板部22間の長さと同等となるように形成されている。
上述のようにインナーフィン25の端部が、第1円弧状湾曲部23および第2円弧状湾曲部24と突っ張る(密接する)構成としているため、図3に示すようにインナーフィン25における第1、第2平板部21、22と対向する山部25aにおいて、突っ張りにより発生する反力Pにより、第1円弧状湾曲部23側の第1平板部21を外側に向けて押す外力Fが発生する。
この外力Fは、第1円弧状湾曲部23における第1湾曲部26とインナーフィン25の端部である第2湾曲部27とを押し開く力として作用する。そのため、筒状部材20とインナーフィン25との間のろう付け性が不安定となる可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1湾曲部26と第2湾曲部27との接触部の接触角度θを変化させた場合の筒状部材20とインナーフィン25との間のろう付け性についての評価を行なった。ここで、接触角度θは第1円弧状湾曲部23の円弧中心から第1湾曲部26とインナーフィン25の端部(本実施形態では第2湾曲部27)とが密接する部位の両端部に延びる方向がなす角度を示している。
このろう付け性の評価について図4に基づいて説明する。図4は、外力Fの比率と接触角度θとの関係を示している。
図4における縦軸は、θ=180°における外力Fの平均を1とした場合の各接触角度θにおける外力Fの比率を示しており、横軸は接触角度θを示している。なお、本実施形態における接触角度θは、第1円弧状湾曲部23の円弧中心から第1平板部21に対して直行する方向をθ=0°とし、第1湾曲部26とインナーフィン25端部(第2湾曲部27)の接触角度を示している。
この図4では、接触角度を20°〜180°まで変化させた際の外力Fの比率を測定している。なお、測定は8回行なっており、図4における黒丸は、8回の測定の平均値を示しており、上方向の矢印は最大値、下方向の矢印は最小値を示している。
図4に示すように、外力Fの比率は、接触角度θ=20°〜60°では比較的高い値(接触角度θ=180°における外力Fの約5倍)を示しており、接触角度θが90°を超えると外力Fの比率の平均値は減少するが、接触角度θ=90°では外力Fの比率の最大値と最小値でのバラツキが大きい。そのため、筒状部材20とインナーフィン25との間のろう付け性が不安定となる可能性がある。
一方、接触角度θが110°以上では、比較的低い値(接触角度θ=180°における外力Fと同程度)を示しており、外力Fの比率の最大値と最小値でのバラツキも小さく収束している。
このため、第1円弧状湾曲部23における第1湾曲部26と第2湾曲部27との接触部における接触角度を110°以上になるように第1湾曲部26を形成することで、外力Fを比較的小さい値とすることができる。
したがって、第1湾曲部26を、第1湾曲部26と第2湾曲部27との接触している部位の接触角度を110°以上となるように形成することで、筒状部材20とインナーフィン25との間のろう付け性を安定させることができる。
ところで、本実施形態の第1円弧状湾曲部23における第1湾曲部26の先端側部位(板状部材の一端部位)の外側面には、板厚方向の断面が先端方向に向かって徐々に減少するように傾斜部26aが形成されている。また、第2湾曲部27における第1湾曲部26の傾斜部26に対向する部位は、板厚方向の断面が所定区間において平坦状となるように平坦部27aが形成されている。
この第1湾曲部26の傾斜部26aと第2湾曲部27の平坦部27aは、第1湾曲部26と第2湾曲部27とを重ね合わせる際に発生する筒状部材20外周面の段差(隙間)の形成を抑制している。
ここで、第2湾曲部27の平坦部27aが形成された所定区間は、筒状部材20を成形する際の板状部材の寸法バラツキを考慮して形成される区間であって、少なくとも第1湾曲部26の傾斜部26aと接合される区間に形成されている。
以上説明したように、筒状部材20内に形成されたインナーフィン25は、インナーフィン25の両端部と対向する第1、第2円弧状湾曲部23、24とが互いの反力で突っ張る構造とすることができる。これにより、インナーフィン25の両端部は、第1、第2円弧状湾曲部23、24に沿って密接させることができ、インナーフィン25の両端部と第1、第2円弧状湾曲部23、24のろう付けによる接合のろう付け性を向上させることができる。
ここで、インナーフィン25の端部と筒状部材20端部とが突っ張る構造となるため、第1平板部21と第2平板部22とは、互いに近づく方向に力が発生し、平板部21、22に対向するインナーフィン25の山部とを密接させることができる。そのため、平板部21、22と平板部21、22に対向するインナーフィン25の接合のろう付け性を向上させることができる。
さらに、筒状部材20とインナーフィン25を一枚の板状部材で形成することで、インナーフィン25と筒状部材20との接合部の接合箇所を減少させることができる。この場合には、第1湾曲部26を、第1湾曲部26と第2湾曲部27(インナーフィン25の一端部)との接触している部位の接触角度を110度以上となるように形成することで、筒状部材20とインナーフィン25の山部との間のろう付け性を安定させることができる。
さらにまた、筒状部材20の第1湾曲部26の傾斜面26aおよび第2湾曲部27の平坦部27aを設けることで、第1湾曲部26と第2湾曲部27とを重ね合わせにより発生する段差(隙間)の形成を抑制することができる。
これは、筒状部材20の長手方向端部をタンク5のコアプレート5aの挿入部に挿入して接合する際に、第1湾曲部26の先端位置が塑性変形して伸ばされ、筒状部材20の長手方向端部とコアプレート5aの挿入部との隙間を微小化することができるためである。その結果、ラジエータ1(熱交換器)の接合部のろう付け性を向上させることができる。
したがって、本実施形態におけるインナーフィンチューブ2は、筒状部材20内部に設けられたインナーフィン25の配設性を確保しつつ、インナーフィンチューブ2の接合部におけるろう付け性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5に基づいて説明する。本第2実施形態では、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図5は、本実施形態に係るインナーフィンチューブ2の冷却水流通方向と直交する断面の断面図を示している。
上記第1実施形態では、インナーフィンチューブ2は、1枚の板状部材で形成されている。本実施形態では、インナーフィンチューブ2における筒状部材20とインナーフィン25は、それぞれ1枚の板状部材で形成され、筒状部材20内部にインナーフィン25を配置することでインナーフィンチューブ2を構成している。
筒状部材20とインナーフィン25をそれぞれ1枚の板状部材で形成する場合、インナーフィン25の板状部材を筒状部材20の板状部材よりも板厚を薄くすることができる。これにより、インナーフィンチューブ2の重量や内部流体抵抗を抑制しつつ、内部表面積を増大することができる。
図5に示すように、本実施形態のインナーフィンチューブ2は、インナーフィン25の端部が、第1湾曲部26、第2湾曲部27と密接する構成となっている。
そのため、インナーフィン25の一端部は、第1湾曲部26、第2湾曲部27を接合する際に、第1湾曲部26、第2湾曲部27に挟持される。
これにより、インナーフィン25端部と対向する第1円弧状湾曲部23(第1湾曲部26)、第2円弧状湾曲部24とが互いの反力で突っ張る構造とすることができる。さらに、インナーフィン25の一端部が第1湾曲部26、第2湾曲部27に挟持されるため、インナーフィン25の一端部と筒状部材20内周面の接合におけるろう付け性を向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6に基づいて説明する。本第3実施形態では、上記第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図6は、本実施形態に係るインナーフィンチューブ2の冷却水流通方向と直交する断面の断面図を示している。
上記第2実施形態のインナーフィンチューブ2では、インナーフィン25の端部が、第1湾曲部26、第2湾曲部27と密接する構成となっている。
本実施形態のインナーフィンチューブ2では、筒状部材20の第1円弧状湾曲部23を形成する第1湾曲部26、第2湾曲部27が接合された後にインナーフィン25を挿入するため、図4に示すようにインナーフィン25の端部は、第1湾曲部26と第2湾曲部27とから構成される第1円弧状湾曲部23の内周面と密接する構成となっている。
これによっても、インナーフィン25端部と対向する第1円弧状湾曲部23、第2円弧状湾曲部24とが互いの反力で突っ張る構造とすることができる。従って、インナーフィン25の一端部と筒状部材20内周面の接合部におけるろう付け性を向上させることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図7に基づいて説明する。本第4実施形態では、上記第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図7は、本実施形態に係るインナーフィンチューブ2の冷却水流通方向と直交する断面の断面図を示している。
上記第3実施形態のインナーフィンチューブ2では、筒状部材20における第1円弧状湾曲部23の内周および外周面は略円弧状になるように、第1湾曲部26と第2湾曲部27とが重ね合うように形成されている。
本実施形態では、図7に示すように筒状部材20の第1湾曲部26、第2湾曲部27の先端部は、それぞれ筒状部材20長径方向外部に向かって折り曲げた曲げ部28を有している。
そして第1湾曲部26、第2湾曲部27のそれぞれの曲げ部28同士を接合することで、第1円弧状湾曲部23の内周面が円弧状となるように形成している。ここで、第1円弧状湾曲部23内周を半分に分けた際の第1平板部21側が第1湾曲部26を構成し、第2平板部22側が第2湾曲部27を構成している。
ただし、筒状部材20の第1円弧状湾曲部23の外側に曲げ部28を形成するため、タンク5のコアプレート5aに本実施形態の筒状部材20の外周形状に合わせた接合部を形成する必要がある。
これにより、インナーフィン25の端部と対向する第1円弧状湾曲部23、第2円弧状湾曲部24の内周面とが互いの反力で突っ張る構造とすることができる。従って、インナーフィン25の一端部と筒状部材20内周面の接合部のろう付け性を向上させることができる。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態では、本発明に係る熱交換器をラジエータに適用した例について説明したが、これに限らず、ヒータコアユニット、エバポレータ等の各種の熱交換器に適用してもよい。この場合、熱交換媒体としては、エンジン冷却水以外のものを用いてもよい。
(2)また、上記第2〜第4実施形態では、1枚の板状部材で形成される筒状部材20は、第1円弧状湾曲部23で接合しているが、これに限られない。例えば、筒状部材20を2枚の板状部材で構成し、第1、第2円弧状湾曲部23、24において2枚の板状部材を接合してもよい。
(3)また、上記各実施形態では、筒状部材20の長径方向に第1、第2円弧状湾曲部23、24が円弧状に形成されているが、円弧状に限られず、例えば曲率半径の異なる円を組み合わせた形状等であってもよい。
(4)また、上記第1実施形態では、第1湾曲部26の先端部位(板状部材の一端部)が、断面が先端方向に向かって徐々に減少するように板状部材に傾斜部26aが形成されているが、これに限られない。
例えば、図8に示すように、傾斜部26aは両テーパ状(板状部材の両面に傾斜面が設けられた状態)に形成されていてもよい。この場合、第1湾曲部26の先端部位の板厚方向の断面は、先端に向かってテーパ状に細くなった台形形状(図8(a)に示す形状)であってもよいし、先端に向かってテーパ状に細くなった三角形状(図8(b)に示す形状)であってもよい。さらに、傾斜部26aは、片面側若しくは両面側が先端に向かって板厚方向の断面積が減少するように円弧状に形成されていてもよい(図8(c)〜(e)に示す形状)。
本発明の第1実施形態におけるラジエータを示す正面図である。 本発明の第1実施形態のインナーフィンチューブにおける冷却水流通方向と直交する断面の断面図である。 本発明の第1実施形態のインナーフィンチューブにおける冷却水流通方向と直交する断面の部分断面図である。 第1実施形態における外力Fの比率と接触角度との関係を示す実験データのグラフである。 本発明の第2実施形態のインナーフィンチューブにおける冷却水流通方向と直交する断面の断面図である。 本発明の第3実施形態のインナーフィンチューブにおける冷却水流通方向と直交する断面の断面図である。 本発明の第4実施形態のインナーフィンチューブにおける冷却水流通方向と直交する断面の断面図である。 筒状部材の第1弧状湾曲部付近を示す拡大横断面図である。
符号の説明
1…ラジエータ(熱交換器)、2…インナーフィンチューブ(熱交換器用チューブ)、20…筒状部材、21…第1平板部、22…第2平板部、23…第1円弧状湾曲部、24…第2円弧状湾曲部、25…インナーフィン、26…第1湾曲部、26a…傾斜部、27…第2湾曲部、27a…平坦部。

Claims (5)

  1. 熱交換媒体が流通するとともに、熱交換媒体の流通方向と直交する流路断面が扁平形状に形成された板状部材からなる筒状部材(20)と、
    前記筒状部材(20)の内部に設けられ、熱交換媒体との伝熱面積を増大させるインナーフィン(25)とがろう付けにより接合された熱交換器用チューブにおいて、
    前記筒状部材(20)は、前記筒状部材(20)の前記流路断面の短径方向において行に対向する一対の平板部(21、22)と、前記筒状部材(20)の前記流路断面の長径方向において前記筒状部材(20)の両端部の内面側が弧状に形成された一対の弧状湾曲部(23、24)とを有しており、
    前記インナーフィン(25)は、前記弧状湾曲部(23、24)の内面に対向する端部が、前記弧状湾曲部(23、24)の内周面に沿って密接するように形成されており、
    前記筒状部材(20)は、前記一対の弧状湾曲部(23、24)のうち少なくとも一方の前記弧状湾曲部(23、24)に前記板状部材相互の接合部を有し、前記接合部において前記板状部材の一端部であって弧状に形成された第1湾曲部(26)と、前記第1湾曲部(26)の内周面に重ね合うように弧状に形成された第2湾曲部(27)とが接合されており、
    前記第2湾曲部(27)における少なくとも前記第1湾曲部(26)の先端部位(26a)の内周面に対向する部位の外周面に、この外周面の周方向に延びる平坦部(27a)が形成され、
    前記平坦部(27a)は湾曲面の一部を平坦にした段差のない形状で前記第2湾曲部(27)の外周面に接続され、
    前記第1湾曲部(26)の前記先端部位(26a)が前記平坦部(27a)上に重ね合うようになっていることを特徴とする熱交換器用チューブ。
  2. 前記筒状部材(20)と前記インナーフィン(25)は、1枚の板状部材により一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用チューブ。
  3. 前記弧状湾曲部(23、24)と、前記インナーフィン(25)における前記弧状湾曲部(23、24)の内周面とが密接している部位の接触角度は、110°以上であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器用チューブ。
  4. 前記筒状部材(20)と前記インナーフィン(25)は、それぞれ異なる板状部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用チューブ。
  5. 記第1湾曲部(26)の前記先端部位(26a)は、先端に向かって前記板状部材の板厚さ方向の断面積が徐々に減少するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の熱交換器用チューブ。
JP2007181965A 2007-07-11 2007-07-11 熱交換器用チューブ Expired - Fee Related JP4952414B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007181965A JP4952414B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 熱交換器用チューブ
US12/515,392 US8925625B2 (en) 2007-07-11 2008-07-10 Heat exchanger
CN200880003191XA CN101595360B (zh) 2007-07-11 2008-07-10 热交换器
BRPI0806229A BRPI0806229B8 (pt) 2007-07-11 2008-07-10 trocador de calor
PCT/JP2008/001850 WO2009008172A1 (ja) 2007-07-11 2008-07-10 熱交換器
DE112008001782T DE112008001782T5 (de) 2007-07-11 2008-07-10 Wärmetauscher

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007181965A JP4952414B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 熱交換器用チューブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009019799A JP2009019799A (ja) 2009-01-29
JP4952414B2 true JP4952414B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=40359596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007181965A Expired - Fee Related JP4952414B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 熱交換器用チューブ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4952414B2 (ja)
CN (1) CN101595360B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2960955A1 (fr) * 2010-06-04 2011-12-09 Airbus Operations Sas Dispositif de prechauffage pour un echangeur thermique fluide/fluide d'un aeronef
FR2968224B1 (fr) * 2010-12-07 2013-08-23 Valeo Systemes Thermiques Ensemble de deux pieces serties l'une sur l'autre
JP5861549B2 (ja) 2012-04-04 2016-02-16 株式会社デンソー チューブ及び該チューブを備えた熱交換器
CN106679240A (zh) * 2015-11-11 2017-05-17 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 换热器和换热管
FR3054653B1 (fr) * 2016-07-29 2018-07-27 Valeo Systemes Thermiques Plaque collectrice, boite collectrice et echangeur thermique correspondants
JP2018087660A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 株式会社デンソー ドロンカップ式熱交換器
CN107504853A (zh) * 2017-09-20 2017-12-22 泰安鼎鑫冷却器有限公司 一种高强度组合式散热管

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5249859B2 (ja) * 1973-12-11 1977-12-20
JPS5894A (ja) * 1981-06-25 1983-01-05 Tsuchiya Mfg Co Ltd 熱交換器用扁平チユ−ブユニツトの製造方法
CN1188889A (zh) * 1997-01-20 1998-07-29 株式会社杰克塞尔 热交换器用管
JP2002267380A (ja) * 2001-03-13 2002-09-18 Toyo Radiator Co Ltd 熱交換器用ブレージングチューブおよび熱交換器の製造方法
US7117936B2 (en) * 2002-07-09 2006-10-10 Valeo Thermal Systems Japan Corporation Tube for heat exchanger
JP4182413B2 (ja) * 2003-03-27 2008-11-19 株式会社ティラド 熱交換器
JP2005083700A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換チューブ
JP4103762B2 (ja) * 2003-10-16 2008-06-18 株式会社デンソー ろう付け扁平チューブ
JP4059186B2 (ja) * 2003-10-16 2008-03-12 株式会社デンソー ろう付け扁平チューブ

Also Published As

Publication number Publication date
CN101595360A (zh) 2009-12-02
CN101595360B (zh) 2011-12-28
JP2009019799A (ja) 2009-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4952414B2 (ja) 熱交換器用チューブ
US11162743B2 (en) Heat exchanger tank
CN108139183B (zh) 热交换器
US20130220585A1 (en) Tube for heat exchanger
US20150168080A1 (en) Heat exchanger
US9726439B2 (en) Tube and heat exchanger provided with tube
US7823630B2 (en) Tube for heat exchanger and method of manufacturing tube
US20070012425A1 (en) Heat exchanger
US8925625B2 (en) Heat exchanger
WO2007141924A1 (ja) 熱交換器
US6206089B1 (en) Heat exchanger and method for manufacturing the same
WO2017013918A1 (ja) 熱交換器
CN113490828A (zh) 热交换器
JP5187047B2 (ja) 熱交換器用チューブ
JP2009198132A (ja) 熱交換器用チューブ
JP2005331176A (ja) 熱交換器
JP5359288B2 (ja) 熱交換器
JP6632868B2 (ja) アルミニウム製熱交換器
JP2007187381A (ja) 熱交換器
JP2006200862A (ja) 熱交換器用扁平チューブ
JP6919472B2 (ja) 熱交換器
JPH10160377A (ja) 熱交換器
WO2020241375A1 (ja) 熱交換器
JP6992581B2 (ja) 熱交換器
JP2019095166A (ja) 熱交換器のチューブ及び熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20101124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4952414

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees