JP4952232B2 - 貯血槽 - Google Patents

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本発明は、心肺手術等を行う際に使用される体外血液循環回路中に設けられ、体外循環中の血液を一時的に貯留する貯血槽に関する。
心臓手術等を行う場合、患者の心臓や肺の機能を代替するための血液ポンプや人工肺を備えた体外血液循環回路が用いられる。体外血液循環回路には、患者の静脈から脱血された静脈血を一時的に貯留して循環回路血液量を調整するための貯血槽(「静脈血貯血槽」と呼ばれることがある)や、術野に溢れた血液(心内血)を吸引して回収して一時的に貯留するための貯血槽(「心内血貯血槽」と呼ばれることがある)が設けられる。心内血は、静脈血に比べて、肉片、脂肪、凝血塊などの異物や気泡を多く含むので、心内血貯血槽には、異物を除去するための濾過層と気泡を消泡するための消泡層とからなる心内血濾過消泡層(カーディオトミー部)が設けられる。
図6は従来の貯血槽(静脈血貯血槽)の概略構成を示した断面図である。この貯血槽200は、透明又は半透明の材料からなるハウジング210と、ハウジング210の上部に設けられた、静脈血が流入する静脈血流入ポート220と、静脈血流入ポート220にその上端が接続された導入管230と、ハウジング210内に収納された静脈血濾過網240とを有している。ハウジング210は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血部211と、貯血部211の下端に設けられた、血液が流出する血液流出ポート212とを備える。静脈血流入ポート220は貯血部211の真上から外れた位置に設けられている。静脈血濾過網240は、多数の微細な開口を有するスクリーンフィルタなどからなり、ハウジング210内を下方に向かって延びる導入管230を取り囲んでいる。
貯血槽200は、通常、貯血部211側(図6の左側)が技師側、貯血部211とは反対側である静脈血流入ポート220側(図6の右側)が患者側となるように配置される。図6において、Aは、適正貯血時の血液面レベルを示している。ハウジング210の下部に内寸法が相対的に小さな貯血部211を形成することにより、技師はハウジング210内に貯留した血液量の変化を液面の上下変化として容易に視認することができる。ハウジング210の貯血部211の技師側の壁面213には、貯血量を示すための目盛り(図示せず)が形成されている。
患者の静脈から脱血された血液は、静脈血流入ポート220及び導入管230を順に通過して、導入管230の下端の開口から流出し、静脈血濾過網240を通過して、ハウジング210の傾斜面214上を流れて貯血部211内に一時的に貯留された後、血液流出ポート212から流出する。血液が濾過網240を通過する際に、血液中の異物及び気泡が除去される。
貯血槽200が体外血液循環回路に組み込まれて血液が貯血槽200内を通過する過程において、血液は、貯血部211に加えて、濾過網240内及び傾斜面214上に一時的に保持される。血液循環時に貯血部211内に貯留される血液以外に、貯血槽200内に一時的に保持される血液の量は動的充填量と呼ばれる。貯血槽の動的充填量が多いと、体外循環の開始時や循環血液量を変化させようとした時に、貯血槽内の血液面変化の応答が遅れ、貯血槽内の血液量を安定させることが困難となる。その結果、貯血槽内の血液量が減少して循環回路内に気泡を送り込む危険性が増大する。この危険を回避するため、技師は動的充填量を考慮して貯血槽への充填量(プライミング量)を設定したり、循環血流量をコントロールしたりしなければならず、これが技師に過大な負担を強いていた。従って、貯血槽の動的充填量は可能な限り少ないことが望ましい。
図7は、従来の別の貯血槽の概略構成を示した側面図である(特許文献1参照)。この貯血槽300は、静脈血貯血槽にカーディオトミー部が一体化されている。貯血槽300は、透明又は半透明の材料からなるハウジング310と、ハウジング310の上部に設けられた、静脈血及び心内血がそれぞれ流入する静脈血流入ポート320及び心内血流入ポート350と、静脈血流入ポート320にその上端が接続された導入管330と、ハウジング310内に収納された静脈血濾過網340と、ハウジング310内に収納されたカーディオトミー部360とを有している。ハウジング310は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血部311と、貯血部311の下端に設けられた、血液が流出する血液流出ポート312とを備える。静脈血流入ポート320は貯血部311のほぼ真上に設けられており、心内血流入ポート350は貯血部311の真上から外れた位置に設けられている。静脈血濾過網340は、多数の微細な開口を有するスクリーンフィルタなどからなり、その下端は血液流出ポート312の近傍にまで延びている。導入管330は静脈血濾過網340内に配置され、その下端の開口は静脈血濾過網340の下端近傍に位置している。カーディオトミー部360は、心内血流入ポート350からの血液が流入するように、その下方に位置し、消泡層及び濾過層を備える。図6の貯血槽200と同様に、貯血槽300は、通常、貯血部311側(図7の左側)が技師側、貯血部311とは反対側であるカーディオトミー部360側(図7の右側)が患者側となるように配置される。ハウジング310の上部には、プライミング液を注入するためのプライミング液注入口351や、心内血を流入させる予備ポートや血液に各種薬剤を混入させる薬剤注入ポートとして使用されるサービスポート352などが設けられている。
患者の静脈から脱血された静脈血は、静脈血流入ポート320及び導入管330を順に通過して、導入管330の下端の開口から流出し、濾過網340を通過して、貯血部311内に一時的に貯留される。静脈血が濾過網340を通過する際に、血液中の異物及び気泡が除去される。また、患者の術野から吸引された心内血は、心内血流入ポート350及びカーディオトミー部360を順に通過して、貯血部311内に流入し一時的に貯留される。心内血がカーディオトミー部360を通過する際に、血液中の異物及び気泡が除去される。貯血部311内の血液は血液流出ポート312から流出する。
動的充填量に関して図7の貯血槽300と図6の貯血槽200とを比較すると、図6の貯血槽200では、静脈血が傾斜面214上を拡がりながら流れた後、貯血部211に至るので動的充填量が相対的に大きくなるのに対して、図7の貯血槽300では、静脈血は比較的小径の導入管330により貯血部311の下端近傍まで直接導かれるので動的充填量を相対的に小さくすることができる。
しかしながら、図7の貯血槽300では、静脈血流入ポート320が技師側に配置されているので、静脈血流入ポート320と患者とをつなぐ脱血ラインチューブが、心内血流入ポート350に接続される心内血吸引ラインチューブやプライミング液注入口351及びサービスポート352にそれぞれ接続されるチューブと交錯するという問題がある。
特開平5−317420号公報
このように、静脈血流入ポート220が患者側に配置された図6の貯血槽200は動的充填量が多いという問題を有し、一方、静脈血流入ポート320が技師側に配置された図7の貯血槽300は静脈血流入ポート320に接続される脱血ラインチューブが他のチューブと交錯するという問題を有していた。
本発明は、動的充填量が少なく、且つ、貯血槽に接続される脱血ラインチューブと他のチューブとの交錯が低減された、カーディオトミー部を備えた貯血槽を提供することを目的とする。
本発明の貯血槽は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血部、及び前記貯血部の下端に設けられた血液流出ポートを有するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けられた静脈血流入ポート及び心内血流入ポートと、略升形状を有するカップ状部と、前記カップ状部の一側面に形成された枠状部と、前記枠状部の側面に形成された開口を塞ぎ且つその下端が前記血液流出ポート近傍にまで延びた静脈血濾過網をとを備え、前記ハウジング内に収納されたサポート部材と、一端が前記静脈血流入ポートに接続され、他端の開口が前記貯血部の最低血液面レベルよりも下側に位置するように前記サポート部材内に配置された静脈血導入管と、前記心内血流入ポートからの血液が流入するように前記心内血流入ポートの下側に、前記サポート部材の前記カップ状部内に配置されたカーディオトミー部とを備える。そして、水平方向において、前記静脈血流入ポートが、前記心内血流入ポート及び前記カーディオトミー部に対して前記貯血部とは反対側に配置されている。前記サポート部材の前記カップ状部の底面には溝が形成されており、前記静脈血導入管は、前記カーディオトミー部と干渉しないように、前記カーディオトミー部の下側を横切るように前記溝内に収納されている。
本発明によれば、静脈血導入管の下端の開口が貯血槽の最低液面レベルよりも下側に位置している。即ち、静脈血導入管の下端の開口は常に貯血部内に貯留された血液溜まり内に浸漬されていることになるので、動的充填量を低減することができる。
また、水平方向において、静脈血流入ポートが、心内血流入ポート及びカーディオトミー部に対して貯血部とは反対側に配置されている。従って、貯血部を技師側にして貯血槽を設置したときに、静脈血流入ポートは患者側に配置され、心内血流入ポート及びカーディオトミー部は静脈血流入ポートに対して技師側に配置される。よって、静脈血流入ポートに接続される脱血ラインチューブが他のチューブと交錯する可能性を低減できる。
図1は本発明の一実施形態に係る貯血槽1の斜視図、図2はその上面図、図3はその内部構造を示した側面断面図である。
本実施形態に係る貯血槽1は、ハウジング本体11とハウジング本体11の上部に載置された蓋体16とからなるハウジング10を備える。
ハウジング本体11は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出して形成された貯血部12と、貯血部12の下端に設けられた、血液が流出する血液流出ポート13とを備える。ハウジング本体11は、透明又は半透明の材料(例えば樹脂材料)からなることが好ましい。ハウジング本体11の下部に内寸法が相対的に小さな貯血部12を形成することにより、技師はハウジング本体11内に貯留した血液量の変化を液面の上下変化として容易に視認することができる。ハウジング本体11の下面には、手術室に立設された支柱の上端を挿入することで貯血槽1を保持するための固定用穴14が形成されている。
蓋体16には、静脈血が流入する静脈血流入ポート20と、心内血が流入する心内血流入ポート50とが取り付けられている。更に、蓋体16には、薬液等を血液に混入するための複数の薬液注入ポート71,72、緊急に大量の薬液を血液に混入させたり、後述するカーディオトミー部60の濾過部63がそのフィルタの目詰まりにより使用できなくなった場合に代替のカーディオトミー部を通過させた血液を流入させたりするためのサービスポート73、貯血槽1内の圧力を調整するための排気ポート74、貯血槽1内の圧力が異常な陽圧又は陰圧になるのを防止するための圧力調整弁75等が設けられている。静脈血流入ポート20には、静脈血の温度を測定するための温度プルーブ21が突き刺されている。
静脈血流入ポート20には体外血液循環回路の脱血ラインのチューブが接続され、心内血流入ポート50には心内血吸引ラインのチューブが接続される。血液流出ポート13には体外血液循環回路の送血ラインのチューブが接続される。薬液注入ポート71,72には所定の薬液パックに接続された薬液注入ラインのチューブが接続される。薬液注入ポート71から流入した薬液はカーディオトミー部60内を通過せずに貯血部12内に流入し、薬液注入ポート72から流入した薬液はカーディオトミー部60内を通過した後、貯血部12内に流入する。サービスポート73には各種ラインのチューブが接続される。温度プルーブ21には温度計測機器と接続された電気配線が接続される。
ハウジング10内には、静脈血濾過網47を保持するサポート部材40が収納されている。図4及び図5A〜図5Cは静脈血濾過網47を保持していない状態のサポート部材40を示した図であり、図4はその斜視図、図5Aはその正面図、図5Bはその側面図、図5Cはその上面図である。サポート部材40は、略升形状を有するカップ状部41と、カップ状部の一側面に形成された格子状フレームからなる枠状部45とを備えている。枠状部45は、ハウジング本体11の貯血部12内に挿入されるように、カップ状部41よりも下方に延びている。枠状部45の側面に形成された開口を塞ぐように、静脈血濾過網47が枠状部45に固定保持されている。静脈血濾過網47は、枠状部45の上下方向のほぼ全範囲にわたって延設されており、その下端が血液流出ポート13近傍にまで達している。
静脈血濾過網47は、血液中の異物や気泡を除去するフィルターとしての機能を有していれば、その構成及び材料に特に制限はなく、公知のものを適宜選択して使用することができる。例えば、静脈血濾過網47として多数の微細な開口を有するスクリーンフィルタを用いることができる。この場合、微細な開口の開口サイズは20μm〜120μm程度が好ましい。開口サイズがこれより大きいと異物や気泡の除去能力が低下し、これより小さいと濾過抵抗が増大し、動的充填量が増大する。また、静脈血濾過網47の材料は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属材料、プラスチック、又はこれらの組み合わせ材料を例示することができ、特に、ステンレス鋼、ポリエステル、ポリプロピレン、又はポリエチレンが好ましい。
図3に示すように、静脈血流入ポート20には、静脈血導入管30の上端が接続されている。動脈血導入管30はサポート部材40の内側を、カップ状部41から枠状部45へと案内され、その下端の開口は、貯血槽1の最低血液面レベルBよりも下側に位置している。
心内血流入ポート50の下側には、カーディオトミー部60がサポート部材40内に配置されている。カーディオトミー部60は、心内血流入ポート50から流入した心内血中の気泡を消去する消泡部61と、心内血中の異物及び気泡を除去する濾過部63とを備えている。消泡部61は、濾過部63内の上方に配置されており、接触した気泡を破泡させる機能を有する材料を含むことが好ましい。消泡部61としては、例えば、ウレタンフォーム(スポンジ)等の多孔質にシリコーンを含浸させたものを使用することができる。濾過部63としては、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン等のスクリーンフィルタ、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン等の発泡体、又は多孔質セラミック等の焼結体などを用いることができる。
貯血槽1は、通常、貯血部12側が技師側、貯血部12とは反対側である静脈血流入ポート20側が患者側となるように配置される。ハウジング本体11の貯血部12の技師側の壁面には、貯血量を示すための目盛り15が形成されている。
貯血槽1内の血液の流れを簡単に説明する。患者の静脈から脱血された静脈血は、静脈血流入ポート20及び静脈血導入管30を順に通過して、静脈血導入管30の下端の開口から流出し、静脈血濾過網47を通過し、血液流出ポート13から流出する。また、患者の術野から吸引された心内血は、心内血流入ポート50及びカーディオトミー部60を順に通過して、サポート部材40内に流出し、静脈血濾過網47を通過し、血液流出ポート13から流出する。この過程で、血液は貯血部12内に一時的に貯留される。
以上のように構成された本実施形態に係る貯血槽1の作用を説明する。
本実施形態に係る貯血槽1では、静脈血導入管30の下端の開口が貯血槽1の最低血液面レベルBよりも下側に位置している。即ち、静脈血導入管30の下端の開口は常に貯血部12内に貯留した血液溜まり内に浸漬されていることになる。従って、図6に示した従来の貯血槽200と異なり、静脈血が静脈血流入ポート20に流入した後血液溜まりに達するまでの過程で、静脈血がサポート部材40やハウジング本体11の壁面を流れることがない。従って、貯血槽1の動的充填量が低減する。
また、水平方向(図3の紙面の左右方向)において、静脈血流入ポート20が、心内血流入ポート50及びカーディオトミー部60に対して貯血部12とは反対側に配置されている。従って、貯血部12を技師側にして貯血槽1を設置したときに、静脈血流入ポート20は患者側に配置され、心内血流入ポート50は静脈血流入ポート20に対して技師側に配置される。よって、静脈血流入ポート20と患者の大動脈とをつなぐ脱血ラインチューブが、心内血流入ポート50に接続される心内血吸引ラインチューブと交錯する可能性を低減できる。また、静脈血流入ポート20を最も患者側に、これ以外のポートを技師側になるように、蓋体16上に設けられる各種ポートを配置することが容易である。従って、静脈血流入ポート20に接続される脱血ラインチューブが、静脈血流入ポート20以外の各ポートに接続される複数のチューブと交錯する可能性を低減できる。
本実施の形態に係る貯血槽1では、水平方向において、静脈血流入ポート20と貯血部12との間にカーディオトミー部60が配置されている。従って、静脈血流入ポート20と貯血部12の血液溜まりとをつなぐ静脈血導入管30はカーディオトミー部60の下側を横切るように配置される。このとき、静脈血導入管30がカーディオトミー部60と干渉しないように、図4、図5A、図5B、図5Cに示すように、サポート部材40のカップ状部41の底面に、静脈血導入管30を嵌め込んで収納するための溝43が形成されていることが好ましい。これにより、静脈血導入管30とカーディオトミー部60との干渉が回避できる。更に、カーディオトミー部60の下端部をカップ状部41の底面に接触させることにより、カーディオトミー部60から流出した血液の泡立ちを防止できる。
本発明は、心肺手術等を行う際に使用される体外血液循環回路中に設けられる、カーディオトミー部付きの貯血槽として広く利用することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る貯血槽の斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る貯血槽の上面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る貯血槽の内部構造を示した側面断面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る貯血槽に収納されるサポート部材の斜視図である。 図5Aは、本発明の一実施形態に係る貯血槽に収納されるサポート部材の正面図である。 図5Bは、本発明の一実施形態に係る貯血槽に収納されるサポート部材の側面図である。 図5Cは、本発明の一実施形態に係る貯血槽に収納されるサポート部材の上面図である。 図6は、従来の貯血槽の概略構成を示した断面図である。 図7は、従来の別の貯血槽の概略構成を示した側面図である。
符号の説明
1 貯血槽
10 ハウジング
11 ハウジング本体
12 貯血部
13 血液流出ポート
14 固定用穴
15 目盛り
16 蓋体
20 静脈血流入ポート
21 温度プルーブ
30 静脈血導入管
40 サポート部材
41 カップ状部
43 溝
45 枠状部
47 静脈血濾過網
50 心内血流入ポート
60 カーディオトミー部
61 消泡部
63 濾過部
71,72 薬液注入ポート
73 サービスポート
74 排気ポート
75 圧力調整弁
B 最低血液面レベル

Claims (1)

  1. その底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血部、及び前記貯血部の下端に設けられた血液流出ポートを有するハウジングと、
    前記ハウジングの上部に設けられた静脈血流入ポート及び心内血流入ポートと、
    略升形状を有するカップ状部と、前記カップ状部の一側面に形成された枠状部と、前記枠状部の側面に形成された開口を塞ぎ且つその下端が前記血液流出ポート近傍にまで延びた静脈血濾過網をとを備え、前記ハウジング内に収納されたサポート部材と、
    一端が前記静脈血流入ポートに接続され、他端の開口が前記貯血部の最低血液面レベルよりも下側に位置するように前記サポート部材内に配置された静脈血導入管と、
    前記心内血流入ポートからの血液が流入するように前記心内血流入ポートの下側に、前記サポート部材の前記カップ状部内に配置されたカーディオトミー部と
    を備えた貯血槽であって、
    水平方向において、前記静脈血流入ポートが、前記心内血流入ポート及び前記カーディオトミー部に対して前記貯血部とは反対側に配置されており、
    前記サポート部材の前記カップ状部の底面には溝が形成されており、前記静脈血導入管は、前記カーディオトミー部と干渉しないように、前記カーディオトミー部の下側を横切るように前記溝内に収納されていることを特徴とする貯血槽。
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