JP4951842B2 - 高圧ナトリウムランプ - Google Patents

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Description

本発明は、高圧ナトリウムランプに関するものである。
高圧ナトリウムランプは、特に高効率で、かつ長寿命であることから、その用途として道路照明やトンネル照明等に広く使用されている。
高圧ナトリウムランプの発光管を構成する外囲器の材料としては、一般的に、透光性を有する半透明の多結晶体アルミナセラミックが用いられている。この多結晶体アルミナセラミックには、結晶粒の成長を適度に制御するため、酸化マグネシウム(MgO)が微量添加されている。
ところで、この種の高圧ナトリウムランプのランプ効率(lm/W)は、発光管の管壁負荷(ここでは、ランプ入力をW(W)、発光管の内径をr(cm)、電極間の距離をL(cm)とした場合、数式W/πrLで表される値と定義する)が増大するに従って上昇することが知られている。これは、管壁負荷の増大に伴って発光管の管壁温度が上昇し、発光管からの熱損失が低減されるためである。一方、ランプの寿命時間は、この管壁負荷が増大するに従って短くなることが知られている。これは、同じく管壁負荷の増大に伴って管壁温度が上昇することにより、点灯中、封入されたナトリウムが多結晶体アルミナセラミックとの反応や発光管の外部への拡散によって消失する割合が増加し、光束維持率が大幅に低下するためである。
そのため、従来の高圧ナトリウムランプでは、高効率と長寿命とを両立させるため、管壁負荷15W/cm2〜19W/cm2(安定点灯時の管壁温度1000℃〜1200℃)の範囲で動作するように設定されている。
しかしながら、近時、より高効率で、より長寿命な高圧ナトリウムランプの実現が望まれている。
そこで、この種の高圧ナトリウムランプの発光管を構成する外囲器の材料として、酸化マグネシウムを100ppm〜800ppm、酸化ジルコニウム(ZrO2)を200ppm〜1200ppm、酸化イットリウム(Y23)を10ppm〜300ppm添加した多結晶体アルミナセラミックを用いることが提案されている(例えば特許文献1参照)。特に、酸化ジルコニウムおよび酸化イットリウムは、管壁温度が高い場合でも、ナトリウムに対する耐食性を高めることができると考えられている。
この種の高圧ナトリウムランプの長寿命化を図るためには、このセラミック封着材によって封着された部分の気密性が高いこと、およびセラミック封着材のナトリウムに対する耐食性が高いことが求められる。
そこで、この種の高圧ナトリウムランプに用いられているセラミック封着材には、その組成として、Al23が45.0重量%、CaOが36.4重量%、BaOが13.9重量%、MgOが4.7重量%のものが知られている(例えば特許文献2参照)。これ以外にも、Al23が35〜45重量%、CaOが25〜40重量%、BaOが5〜20重量%、SrOが8〜30重量%、これらに加えてB23、MgO、SiO2、TiO2およびZrO2からなる群から選ばれた少なくとも一つが4重量%を超えないもの(例えば特許文献3参照)や、Al23が35〜50重量%、CaOが35〜50重量%、Y23が1〜10重量%、SrOが1〜15重量%のもの(例えば特許文献4参照)等が知られている。
特開平8−17396号公報 米国特許第3588577号明細書 特公昭58−6715号公報 特公昭56−19318号公報
本発明者らは、より高効率で、より長寿命な高圧ナトリウムランプを実現するべく、MgO、ZrO2およびY23が例えばそれぞれ500ppm、400ppm、50ppm添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器を用いた高圧ナトリウムランプを試作し、その特性について評価した。
その結果、点灯経過時間が14000時間以上になると、外囲器のうち、電極保持部がセラミック封着材によって封着された部分(以下、単に「外囲器の端部」という)にクラックが発生して不点灯になるものがあった。例えば点灯経過時間18000時間におけるそのクラックの発生率は、管壁温度を1000℃に設定した場合で1%、管壁温度を1100℃に設定した場合で3%、管壁温度を1150℃に設定した場合で5%、管壁温度を1200℃に設定した場合で13%であった。従来の高圧ナトリウムランプの定格寿命時間が12000時間であることを踏まえると、点灯経過時間が14000時間で不点灯になることは「より長寿命」(本発明者らは従来の定格寿命時間の2倍である24000時間を目指した)を達成しているとは言えない。まして、「より高効率」を実現するべく、管壁負荷を上昇させて管壁温度を上げるとそのクラックの発生率が高くなり、「より高効率で、かつより長寿命」を実現することは極めて困難な課題であった。
なお、このようなクラックの発生は、MgOのみが添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器を有する発光管を備えた高圧ナトリウムランプでは起きなかった現象であり、MgO、ZrO2およびY23が添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器を有する発光管を用いた場合に起こり得る特有の問題であると考えられる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、特にMgO、ZrO2およびY23が添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器を有する発光管を備えた高圧ナトリウムランプにおいて、外囲器の端部にクラックが発生するのを防止することができ、より高効率で、より長寿命な高圧ナトリウムランプを実現することを目的とする。
本発明の請求項1記載の高圧ナトリウムランプは、少なくとも酸化マグネシウム(MgO)および酸化イットリウム(Y23)がそれぞれ添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器の両端部に、先端部に電極が設けられた電極保持部がセラミック封着材によって封着されており、かつ内部に少なくとも発光物質としてのナトリウムが封入されている発光管を備え、前記セラミック封着材にはイットリウムが含有されているという構成を有している。
本発明の請求項2記載の高圧ナトリウムランプは、前記セラミック封着材に含有されているイットリウムが酸化イットリウムの形態で添加されているという構成を有している。
本発明の請求項3記載の高圧ナトリウムランプは、前記セラミック封着材に含有されている酸化イットリウムの含有量は前記セラミック封着材に対して1重量%以上20重量%以下であるという構成を有している。
本発明の請求項4記載の高圧ナトリウムランプは、前記多結晶体アルミナセラミックの平均結晶粒径が10μm〜150μmからなるという構成を有している。
本発明の請求項5記載の高圧ナトリウムランプは、前記多結晶体アルミナセラミック中の酸化イットリウムの添加量が10ppm〜150ppmからなるという構成を有している。
なお、本発明で言う「管壁負荷」とは、ランプ入力をW(W)、外囲器の内径をr1(cm)、電極間の距離をL(cm)とした場合、数式W/πr1Lで表される値と定義する。
また、本発明で言う「管壁温度」とは、外囲器内面の温度のうち最高温度の値を示し、実験的に外囲器の外面温度に10℃を加算した値が外囲器の内面温度であることがわかっているので、ここでは外囲器の外面の最高温度に10℃を加算した値と定義する。通常、外囲器の内面温度が最も高くなる部分は外囲器の中央部であると考えられる。
さらに、本発明では、「平均結晶粒径」の測定方法として、外囲器の任意の箇所を発光管の長手方向の中心軸(後述する「中心軸Y」に相当)に対して垂直な面で切断し、その断面の任意の場所を光学顕微鏡によって100倍に拡大して観察し、0.7mmの線分上に位置する結晶数を数えることによって行った。
本発明の請求項1記載の高圧ナトリウムの構成によれば、多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界において部分的にイットリウムが偏析する一方、他の部分でイットリウムが欠乏してその結晶粒界の結合力が弱まるのを抑えることができ、その結果、外囲器の端部(電極保持部がセラミック封着材によって封着されている部分)にクラックが発生するのを防止することができ、より高効率で、より長寿命な高圧ナトリウムランプを実現することができる。
特に、管壁負荷が19W/cm2を超え23W/cm2以下の範囲に設定されている場合であっても、外囲器の端部にクラックが発生して不点灯になったり、光束維持率が低下したりするのを防止することができる。
また、特に前記イットリウムが酸化イットリウムの形態で添加されている場合は、セラミック封着材がナトリウムと反応しにくくなり、光束維持率を向上させることができるとともに、ナトリウムとの反応によって生成される生成物が放電空間内に放出され、これに起因してランプ電圧が上昇して不点灯になるのを防止することができる。
また、前記イットリウムが酸化イットリウムの形態で添加されている場合において、前記酸化イットリウムの含有量が前記セラミック封着材に対して1重量%以上20重量%以下であることにより、多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界の結合力が弱まるのを確実に抑制することができ、前記クラックの発生を確実に防止することができ、また電極保持部の封着工程における作業効率を高めることができる。
また、特に、前記多結晶体アルミナセラミックの平均結晶粒径が10μm〜150μmからなることが好ましい。これにより、イットリウムが偏析するのを一層抑制することができることに加えて、結晶同士が接触する表面積が大きくなって、外囲器の機械的強度を増加させることができ、外囲器の端部にクラックが発生するのを一層防止することができ、より一層の長寿命化を図ることができる。
さらに、前記多結晶体アルミナセラミック中の前記酸化イットリウムの添加量が10ppm〜150ppmからなることが好ましい。これにより、イットリウムの偏析量を一層抑えることができるとともに、封入されたナトリウムが多結晶体アルミナセラミックとの反応や発光管の外部への拡散によって消失する割合を減少させることができ、光束維持率が低下するのを防止することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態であるランプ入力(定格電力)360Wの高圧ナトリウムランプ1は、全長T1が245mm、外径R1が50mmであり、一端部が閉塞され、かつ他端部がステム部2によって封止された例えば硬質ガラスからなる円筒状の外管3と、この外管3のステム部2側に取り付けられたねじ込み式の口金4と、外管3内に収納された発光管5と、同じく外管3内のステム部2と発光管5との間の位置に収納され、かつ発光管5を始動させるための公知の始動装置6とを備えている。
外管3の長手方向の中心軸Xと発光管5の長手方向の中心軸Yとは略一致している。
ステム部2には二本のリード線7,8が封止されている。各リード線7,8の一端部は、外管3内に引き込まれ、発光管5の後述する電極保持部9に機械的に、かつ電気的に接続されている。リード線7,8の他端部は外管3の外部に導出しており、一方のリード線7の他端部は口金4のシェル部4aに、他方のリード線8の他端部は口金4のアイレット部4bにそれぞれ接続されている。
なお、リード線7,8は通常、複数の金属線を一体化したものからなる。
外管3内は真空排気されている。
発光管5の外面には、始動補助導体10が発光管5の長手方向に沿って付設されている。
発光管5は、図2に示すように、酸化アルミニウム(Al23)を母体とし、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、および酸化イットリウム(Y23)がそれぞれ500ppm、400ppm、50ppm添加された多結晶体アルミナセラミックからなる長さT2が120mm、外径R2が7.9mm、内径r1が6.4mmの円筒状の外囲器11と、この外囲器11の両端部に設けられた直径4.1mmの貫通孔12に挿入され、セラミック封着材13によって気密に封着された電極保持部9と、この電極保持部9の先端部に設けられた電極14とを有している。また、この発光管5内には、ナトリウムアマルガム(ナトリウム:20重量%、水銀80重量%)の形態で発光物質としてのナトリウムと緩衝ガスとしての水銀、および始動補助としての希ガス、例えばキセノンガスがそれぞれ所定量封入されている。さらに、この発光管5の管壁負荷は21.1W/cm2であり、この場合の管壁温度は1240℃になる。
ここで、外囲器11の材料である多結晶体アルミナセラミックの平均結晶粒径は、後述する理由により、10μm〜150μmの範囲に、例えば30μmに設定されている。
電極14は、タングステン製の電極棒14aと、この電極棒14aの先端部に巻き付けられ、かつ電子放射物質(図示せず)が充填された同じくタングステン製の電極コイル14bとからなる。電極14間の距離Lは85mmである。
電極保持部9は、図3に示すように、長さT3が20mm、外径R3が4.0mmの有底筒状のニオブ管からなる。電極保持部9の先端部(底部)と電極棒14aとは溶接等によって接続されている。
なお、電極保持部9としては有底筒状のニオブ管以外に、例えば中空状のものや棒状のものといった公知の種々の電極保持部を用いることができる。
セラミック封着材13は、その厚さtが30μm〜70μmであり、その組成として少なくともイットリウム(Y)が含有されている。その際、複合酸化物の形態やリン酸系化合物の形態で添加されていてもよいが、特に酸化イットリウム(Y23)の形態で添加されていることが好ましい。酸化イットリウムの形態で添加することにより、セラミック封着材13が発光管5内のナトリウムと反応するのを抑制することができるので、その結果、ナトリウムの消失を抑えることができ、光束維持率を向上させることができるとともに、ナトリウムとの反応によって生成される生成物が放電空間15内に放出され、これに起因してランプ電圧が上昇して不点灯になるのを防止することができる。
次に、上記した本発明の実施の形態であるランプ入力360Wの高圧ナトリウムランプ1における作用効果を確認するための実験を行った。
まず、表1に示すとおりの組成の異なる種々のセラミック封着材を用いて電極保持部9を外囲器11に気密に封着したランプ入力360Wの高圧ナトリウムランプ(実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例3、および従来例1)をそれぞれ100本ずつ作製した。作製した各ランプをランプ入力400Wの高圧水銀ランプ用の公知の銅鉄安定器を用いて通常どおりに点灯させ、点灯初期のランプ効率(lm/W)、点灯初期の光束(lm)、演色評価指数Ra、および外囲器11の端部、特に電極保持部9がセラミック封着材によって封着された部分でのクラックの発生有無について調べた。
なお、実施例1〜実施例8、および比較例1〜比較例3はセラミック封着材がそれぞれ異なる点を除いて上記したランプ入力360Wの高圧ナトリウムランプ1と同じ構成を有している。
また、従来例1は、母体である酸化アルミニウムに酸化マグネシウムのみを0.1重量%〜0.2重量%添加した多結晶体アルミナセラミックからなる内径7.5mmの外囲器を用い、管壁負荷が18.0W/cm2、管壁温度が1120℃にそれぞれ設定されている点を除いて比較例3のランプと同じ構成を有しているランプ入力360Wの高圧ナトリウムランプである。
また、ここで言う「点灯初期」とは、点灯経過時間100時間を示す。また、後述する点灯初期のランプ効率(lm/W)、点灯初期の光束(lm)、光束維持率(%)、および演色評価指数Raの各値は各サンプルの平均値をそれぞれ示す。
さらに、点灯条件としては、5.5時間点灯、0.5時間消灯を1サイクルとしてこれを繰り返した。
Figure 0004951842
実施例1〜実施例8、および比較例1〜比較例3のいずれも点灯初期のランプ効率は136(lm/W)であり、従来例1の点灯初期のランプ効率132(lm/W)に比して3%、また点灯初期の光束は48800(lm)であり、従来例1の点灯初期の光束47500(lm)に比して3%それぞれ向上していることがわかった。平均演色評価指数Raは実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例3、および従来例1のいずれもが25であった。
また、実施例1〜実施例8では、いずれのサンプルについても点灯経過時間24000時間後において外囲器11の端部にクラックが発生したものはなかった。一方、比較例1〜比較例3では、点灯経過時間14000時間後において、外囲器の端部にクラックが発生し、不点灯になるものが現れ始め、点灯経過時間18000時間後においては18%のものが外囲器の端部にクラックが発生し、不点灯になった。
このような結果となった原因について検討したところ、次のように考察される。
まず、比較例1〜比較例3において、クラックの発生要因を解析したところ、当該クラックは多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界に沿って発生しており、特にその結晶粒界において、多結晶体アルミナセラミックの一成分であるイットリウムが偏析していることがわかった。したがって、当該クラックの発生は、イットリウムが偏析する一方でイットリウムが欠乏した部分が生じ、このイットリウムの欠乏に起因して多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界の結合力が弱くなり、これに加えて外囲器11のうち、電極保持部9がセラミック封着材によって封着された部分はランプのオン、オフ時の温度差が著しく大きく、したがってその部分に大きな熱衝撃が加わるので、結晶粒界中における微小なクラックが次第に成長し、本格的なクラックに至ったと考えられる。
一方、実施例1〜実施例8では、セラミック封着材13に含有されているイットリウムが点灯中、多結晶体アルミナセラミックへ拡散していき、上記したようなイットリウムが欠乏する部分が生じにくく、多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界の結合力が弱まることがなく、強い結合力が維持されたためであると考えられる。
なお、従来例1のように母体である酸化アルミニウムに酸化マグネシウムのみを0.1重量%〜0.2重量%添加した多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器を有する発光管を備えた高圧ナトリウムランプにおいては、その外囲器に電極保持部9を封着するためのセラミック封着材の成分としてイットリウムが含まれていなくても、外囲器の端部にクラックが発生したものはなかった。
次に、実施例1〜実施例6について上記と同じ点灯条件で点灯させ、点灯経過時間24000時間までの光束維持率(%)を調べたところ、図4に示すとおりの結果が得られた。
なお、光束維持率(%)は点灯経過時間100時間の光束を100とした場合の割合を示す。
図4に示すように、実施例1〜実施例6では、24000時間点灯経過時の光束維持率が86.5%以上あることがわかった。この値は、従来例1において12000時間点灯経過時の光束維持率が87.5%であり、また通常、光束維持率が85%以上であれば実用上問題ないとされていることから、実使用上十分な値である。
以上のように本発明の実施の形態である高圧ナトリウムランプにかかる構成によれば、ランプの初期特性(ランプ効率および光束)を向上させることができ、しかも24000時間点灯経過時においても外囲器11の端部にクラックが発生するのを防止することができ、高効率化と長寿命化とを実現することができることがわかった。しかも、管壁負荷が21.1W/cm2(安定点灯時の管壁温度は1240℃)に設定されており、従来の高圧ナトリウムランプの管壁負荷(15W/cm2〜19W/cm2)に比して10%以上高く設定されているにもかかわらず、24000時間点灯経過後においても十分な光束維持率を得ることができることがわかった。
また、外囲器11の内径を種々変化させて管壁負荷を変えた点を除いて実施例1と同じ構成を有しているランプ入力360Wの高圧ナトリウムランプを作製し、作製した各ランプについて上記と同じようにランプの諸特性を調べたところ、管壁負荷が19W/cm2を超え23W/cm2以下(安定点灯時の管壁温度1200℃を超え1300℃以下)の範囲であれば、上記と同様の作用効果を得ることが確認された。
ここで、酸化イットリウムの含有量は、上記したような多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界の結合力が弱まるのを確実に抑制してクラックが発生するのを確実に防止し、かつ電極保持部9の封着工程における作業効率を高めるために、1重量%以上20重量%以下であることが好ましい。酸化イットリウムの含有量が1重量%未満の場合ではセラミック封着材13に含まれるイットリウムの多結晶体アルミナセラミックへの拡散量が不十分になり、多結晶体アルミナセラミックの結晶粒界の結合力を強く維持することができないおそれがあり、一方、酸化イットリウムの含有量が20重量%を超える場合ではセラミック封着材13の融点が高くなりすぎて、電極保持部9の封着工程においてセラミック封着材13の加熱温度を高く設定しなければならず、作業効率が低下するおそれがある。
また、外囲器11の材料である多結晶体アルミナセラミックの平均結晶粒径は、10μm〜150μmの範囲に設定されていることが好ましい。これにより、外囲器11の透過率が低下するのを防止することができるとともに、多結晶体アルミナセラミック中のイットリウムがその多結晶体アルミナセラミック中を移動するのを多結晶体アルミナセラミックの結晶粒によって阻害することができ、イットリウムが偏析するのを一層抑制することができることに加えて、結晶同士が接触する表面積が大きくなって、外囲器11の機械的強度を増加させることができ、外囲器11の端部にクラックが発生するのを一層防止することができ、より一層の長寿命化を図ることができる。一方、多結晶体アルミナセラミックの平均結晶粒径が150μmを超えると、結晶同士が接触する表面積が小さくなって外囲器11の機械的強度が弱まり、外囲器11の端部にクラックが発生しやすくなるおそれがある。逆に、多結晶体アルミナセラミックの平均結晶粒径が10μm未満では、結晶粒界が多すぎ、放電によって放射された光が外囲器11を通過する際、その結晶粒界に吸収され、その結果、外囲器11の透過率が低下するおそれがある。
なお、上記実施の形態では、ランプ入力360Wの高圧ナトリウムランプを例示して説明したが、例えばランプ入力70W〜1000Wの高圧ナトリウムランプについても上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、外囲器11の材料として、酸化アルミニウムを母体とし、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、および酸化イットリウムがそれぞれ添加された多結晶体アルミナセラミックを用いた場合について説明したが、添加物としてこれら以外にさらに酸化スカンジウム、酸化ディスプロシウム、酸化テルビウム、酸化ハフニウム等が添加された外囲器を用いた場合でも上記と同様の作用効果を得ることができる。もちろん、酸化ジルコニウムは必ずしも必要ではなく、酸化マグネシウムおよび酸化イットリウムのみが添加されていてもよく、また酸化ジルコニウムに代えて酸化スカンジウム、酸化ディスプロシウム、酸化テルビウム、酸化ハフニウム等が酸化マグネシウムや酸化イットリウムとともに添加された外囲器を用いた場合でも上記と同様の作用効果を得ることができる。各添加物の添加量については、添加物の種類や数等に合わせて適宜決定されるものであるが、例えば添加物として酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、および酸化イットリウムがそれぞれ添加されている場合、酸化マグネシウムを100ppm〜800ppm、酸化ジルコニウムを200ppm〜1200ppm、酸化イットリウムを10ppm〜300ppmそれぞれ添加することが好ましい。特に、多結晶体アルミナセラミック中の酸化イットリウムの添加量については10ppm〜150ppmの範囲に設定されていることが好ましい。これは、上述したイットリウムの偏析の量を一層抑えることができるとともに、封入されたナトリウムが多結晶体アルミナセラミックとの反応や発光管5の外部への拡散によって消失する割合を減少させることができ、光束維持率が低下するのを防止することができるためである。さらには、イットリウムの偏析量をより一層抑えるため、多結晶体アルミナセラミック中の酸化イットリウムの添加量を100ppm以下に設定することが好ましい。
本発明は、特にMgO、ZrO2およびY23が添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器を有する発光管を備え、外囲器の端部にクラックが発生するのを防止することができ、より高効率で、かつより長寿命を必要とする用途にも適用することができる。
本発明の実施の形態である高圧ナトリウムランプの一部切欠正面図 同じく高圧ナトリウムランプに用いられている発光管の正面断面図 同じく高圧ナトリウムランプに用いられている発光管の要部拡大断面図 同じく高圧ナトリウムランプの光束維持率(%)を示した図
符号の説明
1 高圧ナトリウムランプ
2 ステム部
3 外管
4 口金
4a シェル部
4b アイレット部
5 発光管
6 始動装置
7,8 リード線
9 電極保持部
10 始動補助導体
11 外囲器
12 貫通孔
13 セラミック封着材
14 電極
14a 電極棒
14b 電極コイル
15 放電空間

Claims (5)

  1. 少なくとも酸化マグネシウム(MgO)および酸化イットリウム(Y)がそれぞれ添加された多結晶体アルミナセラミックからなる外囲器の両端部に、先端部に電極が設けられた電極保持部がセラミック封着材によって封着されており、
    かつ内部に少なくとも発光物質としてのナトリウムが封入されている発光管を備え、
    前記セラミック封着材にはイットリウムが含有されていることを特徴とする高圧ナトリウムランプ。
  2. 前記セラミック封着材に含有されているイットリウムが酸化イットリウムの形態で含有されていることを特徴とする請求項1記載の高圧ナトリウムランプ。
  3. 前記セラミック封着材に含有されている酸化イットリウムの含有量は前記セラミック封着材に対して1重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項2記載の高圧ナトリウムランプ。
  4. 前記多結晶体アルミナセラミックの平均粒径が10μm〜150μmからなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高圧ナトリウムランプ。
  5. 前記多結晶体アルミナセラミック中の酸化イットリウムの添加量が10ppm〜150ppmからなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の高圧ナトリウムランプ。
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