JP4950642B2 - 流動体吐出ポンプ - Google Patents

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Description

この発明は、流動体吐出ポンプに関し、特に詳しくは、流動体を吐出した後に液だれを生じることのない流動体吐出ポンプに関する。
特許文献1には、「バックサクション効果によって排出経路に残存する流動体をポンプの貫通路及び/又はシリンダー内に引き込むことができる新規なポンプ」(特許文献1の段落番号0006参照)として、「・・・ベースキャップと、・・・シリンダと、・・・スライダーと、・・・ヘッドとを備えるポンプであって、前記スライダーの貫通路に、・・・弁体を配設し、前記貫通路と弁体との相互間に、該貫通路を閉塞するまでの弁体の動作を遅延させて該弁体からノズルに至るまでに残存する液体を貫通路及び/又はシリンダ内に呼び込む極僅かな隙間を形成してなることを特徴とする液体排出用ポンプ」が記載されている(特許文献1の請求項1参照)。
また特許文献2には、「ノズル部内の液の残存を防止することができ、しかも温度変化による液だれをも防止し得るポンプ」(特許文献2の段落番号0009参照)として、「・・・ポンプ本体と、・・・ピストンと、・・・ノズル部と、・・・吸込弁と、・・・吐出弁と、・・・第1のばね部材と、を備え、・・・前記吸込弁に、前記ピストンが拡張方向に移動する際に、吐出弁が完全に閉じるまでの間吸込弁を閉塞状態に保持してノズル部に残存する液体をポンプ室に戻し、さらに、温度変化による容器内の内圧増大に抗して吸込弁を閉塞状態に保持するべく、吸込弁の弁体を弁座に対して付勢する第2のばね部材を設けたことを特徴とするポンプ」が記載されている(特許文献2の請求項1参照)。
特許文献1及び2に記載されたポンプは液体を吐出した後に、液だれを防止する液だれ防止ポンプである。特許文献1及び2に示されるポンプとは別に、更に新規な構造を有して、液だれを防止することのできる流動体吐出ポンプが望まれていた。
特開2003−137329 特開平7−96956
この発明が解決しようとする課題は、流動体を吐出した後に、ポンプに内装されるボール弁ができる限り長い期間に渡って遊動状態を保持することにより、液だれを防止することができる新規な流動体吐出ポンプを提供することである。
この発明の解決しようとする課題は、流動体を吐出した後に、ポンプに内装されるボール弁ができる限り長い期間に渡って遊動状態を保持することにより、液だれを防止することができ、かつ流動体を吐出した後に液だれを防止する動作と、ポンプ部内に容器本体内の流動体を吸引する動作とをタイミング良く切り替えることのできる流動体吐出ポンプを提供することである。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、流動体を収容する容器本体に装着された押圧ヘッドを往動させることにより、容器本体に装着されたポンプ部における押圧ヘッドの往復動と共に往復動する管体内に存在する流動体を、押圧ヘッドにおける流通路の開口部から吐出することができるようにした流動体吐出ポンプにおいて、
前記管体が、前記管体内に存在する流動体を前記流通路に導出入する前記管体の開口部近傍の内壁面に形成された螺旋溝及びボール弁を備え、
前記ボール弁は、そのボール弁の一部が前記螺旋溝内に嵌り込み、管体内を流動体が導出入すると前記螺旋溝内を遊動することができるように形成されて成ることを特徴とする流動体吐出ポンプであり、
請求項2は、前記ポンプ部は、容器本体の開口部に装着された管体支持部と、その管体支持部に内装された前記管体と、前記管体支持部の内壁面と前記管体の外壁面とを液密にシールするシール部材とを有し、
前記管体は、その内部において上流側と下流側とに隔絶する隔絶部と、隔絶部近傍であって上流側に開設された上流側貫通孔と、隔絶部近傍であって下流側に開設された下流側貫通孔とを備え、
前記シール部材は、前記押圧ヘッドが初期状態にあるときには前記下流側貫通孔を閉鎖し、前記押圧ヘッドが往動しているときには前記上流側貫通孔及び下流側貫通孔を開放し、前記押圧ヘッドが復動している途中で前記下流側貫通孔を閉鎖するように形成されて成ることを特徴とする前記請求項1に記載の流動体吐出ポンプである。
この発明に係る流動体吐出ポンプを立てた状態にあることを想定した場合において、押圧ヘッドを往動つまり下降させることにより押圧ヘッドにおける流通路の開口部から流動体を吐出し終わった時点ではボール弁は螺旋溝内の最上位に位置して管体内を閉鎖している。流動体の吐出をし終わってから押圧ヘッドの復動つまり上昇を開始すると、螺旋溝内に沿ってボール弁が遊動しつつ下降して行き、ボール弁と螺旋溝との間隙を流動体が流通することとなり、流通路に残留する流動体が管体内に引き込まれる。管体の内壁面に螺旋溝を形成しない場合に比べてボール弁が螺旋溝内の最下位に存在する状態つまり初期状態に戻るまでの時間が長くなり、より多くの流動体を管体内に引き込むことができる。したがって、この発明によると、液だれを防止することのできる流動体吐出ポンプを提供することができる。
また、この発明は、ポンプ部に設けられるシール部材が上流側貫通孔及び下流側貫通孔を押圧ヘッドの往復動に応じて開放又は閉鎖することにより、流動体を吐出した後に液だれを防止する動作と、ポンプ部内に容器本体内の流動体を吸引する動作とをタイミング良く切り替えることのできる流動体吐出ポンプを提供することができる。
以上の作用効果は、この流動体吐出ポンプを斜めに成った状態、押圧ヘッドが下に成った状態つまり逆さまに成った状態であっても、奏される。
この発明の流動体吐出ポンプは、容器本体と、押圧ヘッドと、ポンプ部と、管体と、螺旋溝と、ボール弁とを有して成る。
前記容器本体は、その内部に流動体を収容することができる。前記容器本体の形状は、この発明の目的を達成でき、かつ流動体を収容できる限り特に限定されず、例えば円筒型、多角筒型又は円錐台状筒型等を採用することができる。
また、この発明の流動体吐出ポンプに用いることのできる流動体としては、例えば洗髪剤又は化粧品等の中高粘度を有する流動体を好適例として挙げることができる。なぜならば、容器本体内に収容される流動体の内、吐出に際して液だれを生じ易いのは中高粘度を有する流動体であるからである。ここで、中高粘度を有する流動体として、1万〜10万Pa・s程度の粘度を有する流動体を挙げることができる。
前記押圧ヘッドは、前記容器本体に装着される。前記押圧ヘッドは、流動体の流通する流通路を有し、かつ前記容器本体に向かって移動する往動及び前記容器本体から離れるように移動する復動から成る往復動をすることができる。
前記流通路は、流動体が流通することができるように形成されてある限りその管路形状については特に制限がなく、しかも、前記流通路の先端開口部に形成される吐出口から前記容器本体内に収容されている流動体を吐出することができる。
この発明においては、押圧ヘッドが往動するとは、この流動体吐出ポンプを静止した状態つまり初期状態における押圧ヘッドの位置から容器本体に向かって移動する動きであり、押圧ヘッドが復動するとは、変位した位置から流動体吐出ポンプの初期状態における押圧ヘッドの位置に戻るように、容器本体から離れる方向に移動する動きである。
前記ポンプ部は、容器本体に装着され、かつ前記押圧ヘッドの往復動と共に往復動することのできる管体を有する。
前記ポンプ部は、前記ポンプ部を動作させることにより、管体が容器本体内の流動体を吸引収容し、吸引収容された流動体を吐出口からこの流動体吐出ポンプの外に吐出させることができる。したがって、ポンプ部は、押圧ヘッドが容器本体に向かって移動し、また押圧ヘッドが容器本体から離れるように押圧ヘッドを往復動させ、この往復動により吐出口から流動体を吐出することのできる構造に形成され、様々な構造を採用することができる。なお、ポンプ部については、この発明の流動体吐出ポンプの一実施例を示す図1を参照しながら後述するが、図1に示される流動体吐出ポンプに限定されない。
前記管体は、螺旋溝とボール弁とを備えている。詳しくは、前記管体は前記管体内に存在する流動体を前記流通路に導出入する前記管体の開口部近傍の内壁面に形成された螺旋溝及びボール弁を備えている。
前記ボール弁は、そのボール弁の一部が螺旋溝内に嵌り込み、管体内を流動体が導出入すると螺旋溝内を遊動することができる。ボール弁は、管体を導出入する流動体の動きにより、螺旋溝内で遊動状態を保持しつつ、上流側又は下流側に移動することができる。
前記螺旋溝は、螺旋溝の上流端に上流規制部を備え、かつ下流端に下流規制部を備える。なお、この発明においては、容器本体内の流動体が管体を通じて押圧ヘッドの流通路を流れ、吐出口から吐出される場合の流動体の流れ方向に着目して、「上流」及び「下流」の用語が使用されている。上流規制部及び下流規制部は、前記ボール弁の移動範囲を螺旋溝が形成される範囲内に規制して、ボール弁が前記管体の開口部から流動体によって圧出されるのを防ぎ、かつボール弁が螺旋溝の形成されていない管体上流に侵入するのを防ぐことができる。上流規制部にボール弁が位置するときには、ボール弁は管体を閉塞し、下流規制部にボール弁が位置するときにも、ボール弁は管体を閉塞し、上流規制部と下流規制部との間にボール弁が位置するときにはボール弁は螺旋溝内を遊動することができるように成っている。
前記螺旋溝が管体の軸線を周回する回数は、この発明の流動体吐出ポンプが吐出し、又は吸引する流動体の体積に応じて決定される。前記流動体の体積が小さい場合には、ボール弁が螺旋溝内を遊動する時間が短くて済むので、例えば前記管体の軸線を1周する程度に螺旋溝を形成することができ、逆に前記流動体の体積が大きい場合には、ボール弁が螺旋溝内を遊動する時間が長い方が好ましく、例えば前記管体の軸線を2周又は3周する程度に螺旋溝を形成することもできる。
この発明の流動体吐出ポンプにおいては、螺旋溝の、前記管体の軸線を共有する平面における断面の形状を調節することにより、ボール弁の螺旋溝内における移動を容易にすることができ、またボール弁の周囲を通じて管体内を流動する流動体の流量が調節される。前記螺旋溝の断面形状としては、螺旋溝の管体内周面における一方の縁辺から他方の縁辺に到る線で画成される形状、つまり断面形状線が円形の一部であり、弧状であり、矩形線であるような形状を挙げることができる。また螺旋溝の管体内周面における一方の縁辺から他方の縁辺迄の長さ、つまり溝幅及び前記断面形状線を適宜に設計することにより、ボール弁の螺旋溝内における移動が容易になり、また、流動体の管体内の移動速度が規制される。
螺旋溝の溝幅は、ボール弁が螺旋溝内で遊動することができる程度の遊びを設けるのが好ましい。螺旋溝に遊びを設けることにより、ボール弁と螺旋溝との間に間隙が生じるので、ポンプ部のボール弁が管体を閉鎖することなく、流動体がその間隙を通って管体の開口部から導出入することができる。
また、ボール弁の一部が螺旋溝内に嵌り込むことができる程度に、前記螺旋溝の断面形状線が決定されるのが好ましい。このような螺旋溝においては、前記ボール弁が前記螺旋溝内で遊動し易くなるからである。
前記螺旋溝は、ボール弁が螺旋溝内を、その遊動状態を保持しつつ、移動できる限り、例えば前記管体の内壁面に対して窪んだ谷部と、管体の内周面から突出し、又は管体の内周面と同じ頂部を有する山部とで形成されて成る態様、又は、前記管体の内壁面(内周面とも言う)から突出した頂部を有する山部と前記管体の内壁面と同じ面又は内壁面から突出する位置に形成された谷部とで形成されて成る態様等、様々に変形することができる。
前記ボール弁の径が前記管体の径よりも大きい場合は、前記螺旋溝が前述のように内壁面に対して凹状に形成されるのが好ましく、前記ボール弁の径が前記管体の径よりも小さい場合は、前記螺旋溝がこれも前述のように内壁面に設けられる突出部が内壁面上を筋状に螺旋を描くように形成されるのが好ましい。いずれの場合にも、ボール弁が螺旋溝の上流規制部で静置状態を保持しているときに、ボール弁が管体を封止することができるようにボール弁の径を決定するのが好ましい。ボール弁が管体を封止していることにより、ポンプ部内の流動体を外気から遮断することができるので、ポンプ部内の流動体の変質又は劣化等が起こり難くなる。
この発明の流動体吐出ポンプは、例えばポンプ部内に容器本体内の流動体を吸引するときに、容器本体内から流動体を吸い上げることのできる吸引管等の吸引部材が容器本体内に延在して形成されて成るポンプ、又は吸引部材の代わりに、流動体の吸い上げに連動して容器本体の内壁面に液密に摺動することのできる摺動部材を容器本体内底部に取り付けられて成るエアレス式ポンプ等に用いることができる。
この発明の流動体吐出ポンプは、次のように作用する。なお、以下に示す作用説明は、この発明の流動体吐出ポンプが押圧ヘッドを上方にかつ容器本体を下方に配した状態、つまり縦にした状態で操作した場合の説明である。
この発明の流動体吐出ポンプの初期状態においては、流動体の吐出及び吸引は生じない。ポンプ部の管体に内装されるボール弁は自重により螺旋溝の上流規制部で静置状態を保持している。また、初期状態においては、ポンプ部内に既に流動体が充満していることとする。なお、押圧ヘッドを複数回にわたって上下動をさせると、ポンプ部内に流動体を容易に充満させることができる。
次いで、初期状態の押圧ヘッドを往動させる。これにより、ポンプ部内に充填されていた流動体が、管体の開口部から出ようとし、流動体の動きによりボール弁が静置状態にあった螺旋溝の上流規制部から遊動状態となり、下流方向に移動を開始する。つまり、ボール弁が螺旋溝内で上方に上昇し始める。ボール弁が移動している間はボール弁と螺旋溝との間の間隙を流動体が流通するので、管体の開口部から流通路に流動体が流出し、更に流通路内の流動体が吐出口から吐出する。
押圧ヘッドが往動することのできる限界位置まで達したときは、押圧ヘッドはそれ以上往動しないので流動体の吐出は起こらない。またこのとき、ボール弁は螺旋溝の下流規制部に達しているのが好ましい。なぜならば、ボール弁が上流方向に移動するときに、ボール弁が下流規制部から移動し始めることにより上流規制部に達するまでの移動時間を最も長くすることができるので、その間にボール弁と螺旋溝との間隙を流通する流動体が多くなり、液だれを防止することができる。これは、この発明の流動体吐出ポンプが吐出する流動体の体積に応じて、前述の螺旋溝が管体の軸線を周回する回数を調節することにより解決することができる。もっとも、流動体吐出後に液だれを防止するのに必要な吸引すべき流動体の体積によっては、押圧ヘッドが往動することのできる限界位置まで達したときに、ボール弁が下流規制部に達していなくとも良い。
次に、押圧ヘッドを前記限界位置から復動させる。これにより、ポンプ部が容器本体内の流動体を吸引しようとしてポンプ部内が陰圧になる。螺旋溝の下流規制部に達していたボール弁が、その自重及びポンプ部内の陰圧により下流規制部から遊動状態となる。つまり、ボール弁が螺旋溝内で下方に下降し始める。遊動状態のボール弁は、上流方向に螺旋溝内を移動する。ボール弁が移動している間は、ボール弁と螺旋溝との間の間隙を前記吐出によって生じる流通路内に残留している流動体が流通することができ、ポンプ部内に流動体を吸引すると共に、吐出口から僅かに外部に出かかっている流動体、及び吐出口から僅かに外部に出てしまっている流動体も流通路内に引き戻される。
押圧ヘッドの復動が完了すると、押圧ヘッドはそれ以上復動しないので流動体の吸引は起こらない。またこのとき、ボール弁は自重により螺旋溝の上流規制部で静置状態となる。これによりこの発明の流動体吐出ポンプは初期状態に戻る。
以上のように押圧ヘッドを往復動させることにより、この発明の流動体吐出ポンプが動作する。
更に、この発明の流動体吐出ポンプのポンプ部は、管体支持部、管体及びシール部材を備えて成ることができる。
前記管体支持部は容器本体の開口部に装着され、かつ管体及び前記管体支持部の内壁面と前記管体の外壁面とを液密にシールすることのできるシール部材を内装している。
また、前記管体には、隔絶部と、上流側貫通孔と、下流側貫通孔とが設けられる。隔絶部は、管体内部において上流側と下流側とに隔絶することができ、上流側貫通孔は、隔絶部近傍であって上流側に開設され、下流側貫通孔は、隔絶部近傍であって下流側に開設される。
前記シール部材は、前記押圧ヘッドが初期状態にあるときには前記下流側貫通孔を閉鎖し、前記押圧ヘッドが往動しているときには前記上流側貫通孔及び下流側貫通孔を開放し、前記押圧ヘッドが復動している途中で前記下流側貫通孔を閉鎖するように形成されて成る。
前記管体支持部、前記管体及び前記シール部材を備えたポンプ部は次のように作用する。
流動体吐出ポンプが初期状態にある場合、押圧ヘッドを往動させる場合、及び押圧ヘッドが往動することのできる限界位置まで達した場合におけるボール弁、螺旋溝等の状態は前述と同様である。
この発明の流動体吐出ポンプが初期状態にあるときは、前記シール部材が下流側貫通孔を閉鎖し、管体の隔絶部の上流側と下流側との間で流動体の流通は起こらない。
押圧ヘッドを往動させることにより、前記上流側貫通孔及び下流側貫通孔を開放し、ポンプ部内の流動体がボール弁と螺旋溝との間隙を通って吐出される。
次いで、押圧ヘッドを前記限界位置から復動させる。これにより、ポンプ部が容器本体内の流動体を吸引しようとしてポンプ部内が陰圧(負圧とも言う。)になる。螺旋溝の下流規制部に達していたボール弁が、その自重及びポンプ部内の陰圧により下流規制部から遊動状態となる。つまり、ボール弁が螺旋溝内で下方に下降し始める。遊動状態のボール弁は、上流方向に螺旋溝内を移動する。ボール弁が移動している間は、ボール弁と螺旋溝との間の間隙を前記吐出によって生じる流通路内に残留している流動体が流通することができ、ポンプ部内に流動体を吸引すると共に、吐出口から僅かに外部に出かかっている流動体、及び吐出口から僅かに外部に出てしまっている流動体も流通路内に引き戻される。ボール弁が遊動状態で、流動体吐出ポンプが液だれを防止する動作を行っているとき、又は、ボール弁が上流規制部に達して、流動体吐出ポンプが液だれを防止する動作を完了したときに、前記シール部材は前記下流側貫通孔を閉鎖する。前記シール部材が前記下流側貫通孔を閉鎖することにより、隔絶部の上流側と下流側との連通状態が遮断され、ポンプ部の隔絶部より上流側に容器本体内から流動体が吸引される。
押圧ヘッドの復動が完了したとき、ボール弁が螺旋溝の上流規制部に達しており、かつ次の流動体の吐出に備えてポンプ部内に流動体を充満している状態となるので、この発明の流動体吐出ポンプは初期状態に戻る。
以上のように、前記管体支持部、前記管体及び前記シール部材を備えたポンプ部を有する流動体吐出ポンプは、液だれを防止することができ、更に流動体を吐出した後に液だれを防止する動作と、ポンプ部内に容器本体内の流動体を吸引する動作とをタイミング良く切り替えることができる。
以下に、この発明の一実施例を示す図1を参照しながら流動体吐出ポンプ1について説明をする。ここで、図1においては、押圧ヘッド2及び管体3の左側が初期状態を示しており、また、押圧ヘッド2及び管体3の右側が押圧ヘッド2の往動が完了した状態を示している。
図1の押圧ヘッド2は、適宜に取り付けられる付勢部材36の弾性力により、往復動することができる。この発明の流動体吐出ポンプに用いることのできる付勢部材は、図1においてはコイルスプリングで示されるが、特に限定されず、この発明の目的を達成することができる限り、空気バネ、板ばね又は竹の子ばね等を挙げることができる。また、図1のように押圧ヘッド2にポンプ部4の上端が結合されている。この結合方法は、様々な方法を採用することができ、図1に示されるように圧入されても良く、接着剤等で結着されても良い。
図1に示されるポンプ部4は容器本体5の開口部に装着された管体支持部6と、その管体支持部6に内装された前記管体3と、前記管体支持部6の内壁面と前記管体3の外壁面とを液密にシールするシール部材7とを有する。
更に、前記管体3は、ボール弁22及び螺旋溝23を備えている。図1では螺旋溝23は、前述のように内壁面に対し凹状に形成されている。また、図1においては、押圧ヘッド2及び管体3の左側の初期状態では、ボール弁22が上流規制部24に静置された状態で示され、押圧ヘッド2及び管体3の右側の押圧ヘッド2の往動が完了した状態では、ボール弁22が下流規制部25に達した状態で示される。
前記管体支持部6は、前記管体3の装着用筒部8を緊密に挿入可能とする開口部を有する一端部と、その一端部において環状に形成されたフランジ9と、その開口部から他端側に延在形成された円筒本体部10とを有する。この管体支持部6は、前記装着用筒部8を前記一端部の開口部内に挿入するとともに、押圧ヘッド2が往動したときに押圧ヘッド2が収容される有底円筒部11における底面部12とは反対側の面に前記フランジ9を当接させることにより、蓋体13にガタつきなく一体的に結合される。また、前記円筒本体部10の内壁面には、シール部材規制部14及び付勢部材規制部15が設けられる。このシール部材規制部14は、内側管体29の移動を阻止する機能を有する。付勢部材規制部15は、第2付勢部材21で上流ボール弁体20を付勢するための取り付け位置を定め、管体3内に伸張するのを阻止する。
図1にも示されるように、この流動体吐出ポンプ1においては、前記管体支持部6におけるフランジ9と、容器本体5における頸部16の開口部端部とで、パッキン17を挟み、蓋体13における装着部18を頸部16に螺合によって装着し、これによって、容器本体5と蓋体13とが液密に結合される。
管体支持部6の下端部では、弁座19が形成され、この弁座19には連通孔19aが形成される。また、管体支持部6の下端部には上流ボール弁体20が備えられている。押圧ヘッド2が初期状態であるとき、つまり押圧ヘッド2を押圧しない状態であるとき、上流ボール弁体20は、自重により、及び前記付勢部材規制部15と上流ボール弁体20との間に設けられる第2付勢部材21の付勢力により弁座19に液密に着座している。第2付勢部材21の径は、上流ボール弁体20の径より小さくすることにより好適に上流ボール弁体20を弁座19方向に付勢することができる。もっとも、上流ボール弁体20の上方に、例えば図示しないリブ台座等を配設することにより第2付勢部材21の径を上流ボール弁体20の径より大きく設定することも出来る。前記付勢部材規制部15と弁座19との軸線方向距離は上流ボール弁体20の直径よりも大きく設計されていて、押圧ヘッド2が復動することによりボール弁22が螺旋溝23の上流規制部24に達し、更に容器本体5内の流動体を管体支持部6内に吸引するときに、上流ボール弁体20が付勢部材規制部15と弁座19とで形成される空間内で第2付勢部材21の付勢力に抗して遊動することのできる程度の遊びが形成され、押圧ヘッド2が往動するときには上流ボール弁体20が管体支持部6内の流動体の重み及び第2付勢部材21の付勢力により弁座19に押しつけられるようになっている。
図1における管体3は、その内部において上流側と下流側とに隔絶する隔絶部26と、隔絶部26近傍であって上流側に開設された上流側貫通孔27と、隔絶部26近傍であって下流側に開設された下流側貫通孔28とを備えている。
なお、図1の管体3は、内側管体29と外側管体30とが一体に組み立てられた組み立て体となっているが、この発明の流動体吐出ポンプの管体は、押圧ヘッドの往復動により流動体を吐出し又は吸引することのできるポンプ部を構成できれば一体化されていても良い。
管体支持部6の内部には、初期状態において内側管体29の前記下流側貫通孔24を閉塞するように、前記シール部材7が装着される。図1に示される管体3にあっては、内側管体29の下端近傍の周側面に、下流側貫通孔28が開設され、その下流側貫通孔28の更に下方に内側管体29を上部空間と下部空間とに隔絶する隔絶部26が形成され、隔絶部26の下方は内側管体29の周面が僅かに膨満するように略円錐台形状に形成され、その台形状周面に上流側貫通孔28が開設されている。
前記シール部材7は、前記押圧ヘッド2が初期状態にあるときには前記下流側貫通孔28を閉鎖し、前記押圧ヘッド2が往動しているときには前記上流側貫通孔27及び下流側貫通孔28を開放し、前記押圧ヘッド2が復動している途中で前記下流側貫通孔28を閉鎖するように形成される。
詳述すると、前記シール部材7は、略円筒形状に形成されており、図1に示されるように、シール部材7の内周面は内側管体29の略円錐台の外周面を囲繞し密着するように形成され、シール部材7の外周面は凹形状に形成されている。前記シール部材7は、弁作用を有していて、流動体吐出ポンプ1が図1の押圧ヘッド2及び管体3の左側のように初期状態にあるときは、シール部材7の内周面が内側管体29の略円錐台の外周面に密着し、前記押圧ヘッド2の往動が始まって前記管体3が上流側に移動したときは、シール部材7の内周面が内側管体29の略円錐台の外周面から離れて流動体の流通が起こる。前記シール部材7の凹形状の外周面は、管体支持部6の内周面を摺動する。シール部材8は、装着用筒部10の下端からシール部材規制部15の上端まで移動することができる。
内側管体29の一端すなわち図1における上端は、外側管体30の下端開口部から挿入配置される。内側管体29の上端は開口しており、外側管体30の内部空間と内側管体29の内部空間とが連通している。
外側管体30の下端部は、挿通孔31を挿通しており、また外側管体30の下端部の直径が前記挿通孔31の直径よりも大きく形成されているので、この外側管体30は、挿通孔31から、有底円筒部11の底面部12側に抜け出ることがない。
この外側管体30の一端すなわち図1における上端部は、押圧ヘッド2に固着され、外側管体30の上端開口部は流通路32に連通する。この外側管体30の上部には、螺旋溝23及びボール弁22が設けられている。
図1に示されるこの発明の一実施例である流動体吐出ポンプ1は、シール部材凸部33、内側管体凸部34、及び円筒本体部10の内周面における初期状態のシール部材7の下端近傍に上方に向って僅かに縮径している縮径部を備えて成ることを特徴の一つとする。つまり、図1に示されるように、円筒本体部10は、その内部に縮径部51を有する。前記縮径部51は、この流動体吐出ポンプ1を立設した状態で、且つ押圧ヘッド2が上昇しきっている初期状態にある内側管体29の下端部から僅か下方に位置するところからシール部材規制部14が形成されているところまでの円筒本体部10の内径よりも、初期状態にある内側管体29の下端部から上方に向けて所定のところまでの円筒本体部10の内径が、僅かに小さく設計されてなる部位である。したがって、円筒本体部10の内部は、前記縮径部51とその下方に形成された太径部50とで形成されていると言い得る。
図1の押圧ヘッド2及び管体3の左側に示される初期状態においては、シール部材7の内側表面に環状に突出したリング状のシール部材凸部33が、内側管体29の外周面に環状に突出したリング状の内側管体凸部34より下方に位置し、かつ互いに密着している。この初期状態から、押圧ヘッド2が往動すると、つまり、図1において押圧ヘッド2が下降すると、外側管体30も押圧ヘッド2と共に往動し、往動する外側管体30と共に内側管体29も同時に往動する。内側管体29の往動により、シール部材凸部33と内側管体凸部34とが係合しているので、シール部材7の外側面が円筒本体部10の内周面を摺動しつつ下降しようとする。しかし、シール部材7の外側面は縮径部51に位置しているので、シール部材7が下降する際の抵抗が大きく、下降し難い。にもかかわらず、押圧ヘッド2の下降動作によって内側管体29がなおも下降を続ける。その結果、内側管体凸部34が、シール部材凸部33を乗り越えて、それまでシール部材凸部33の上方に位置していた内側管体凸部34がシール部材凸部33の下方に位置することになる。内側管体凸部34がシール部材凸部33の下方に位置することにより、押圧ヘッド2の下降により外側管体30が下降し、この下降によってシール部材7の上端に外側管体30が接した状態となり、シール部材7を更に押し下げようとする。シール部材7が押し下げられることにより、シール部材7は縮径部51から太径部50に到る。その結果として、それまでシール部材7により閉鎖されていた下流側貫通孔28がシール部材7により閉鎖されない状態、つまり開放状態となる。その結果、前記シール部材7の内周面が内側管体29の略円錐台の外周面から離れて、内側管体29の上流側貫通孔27と下流側貫通孔28とが連通し、流動体の流通が起こる。
図1では、この発明の流動体吐出ポンプ1を実施態様の一つであるエアレス式ポンプとして示した。流動体残量に応じて容器本体5の内壁面に液密に摺動することのできる摺動部材37を容器本体5内に設けて成る。
以下に、この発明の流動体吐出ポンプ1の作用を説明する。
図1の押圧ヘッド2及び管体3の左側に示されるように、この発明の流動体吐出ポンプ1の初期状態においては、流動体の吐出及び吸引は生じない。ポンプ部4の外側管体30に内装されるボール弁22は自重により螺旋溝23の上流規制部24で静置状態を保持しており、前記円筒本体部10内の上流ボール弁体20は前記管体支持部6の弁座19に着座している。このように、この上流規制部24は、この流動体吐出ポンプを立設静置状態にしておくと、ボール弁22が外側管体30内を更に下方に移動することがないようにその移動を規制すると共に、ボール弁22と密着することにより外側管体30をボール弁22で閉塞させる機能を有する。
前記シール部材7は、前記シール部材7の内周面が前記内側管体29の略円錐台の外周面に密着しており、更に、シール部材凸部33が内側管体凸部34より下方に位置し、かつ互いに密着している。また、初期状態においては、ポンプ部4内に内に既に流動体が充填されているものとする。なお、押圧ヘッド2を複数回にわたって上下動をさせると、ポンプ部4内に流動体を容易に充満させることができる。
次いで、初期状態にある押圧ヘッド2が押し下げられ、つまり押圧ヘッド2が往動する。押圧ヘッド2が下降すると、外側管体30及び内側管体29が一体となって下降する。外側管体30と内側管体29とが一体となって下降するのは、外側管体30の内周面と内側管体29の外周面とに係合段差部が設けられているからである。なお、図1にはその係合段差部が僅かに示されている。外側管体30が下降してその下端部がシール部材7の上端に接触すると、シール部材凸部33が内側管体凸部34より下方に位置し、かつ互いに密着しているので、連動してシール部材7も下降しようとする。押圧ヘッド2が往動を開始した後、初期状態からシール部材7の下端が前記縮径部51に位置しており、縮径部51の内周面によるシール部材7の外周面に対する抵抗が大きくなるので、シール部材7の下方への移動速度が低下する。にも拘わらずに、管体3が下方へと移動、つまり往動を継続しているので、内側管体凸部34がシール部材凸部33を乗り越えるように移動して、その結果、シール部材凸部33と内側管体凸部34との位置が入れ替わることとなる。そうすると、シール部材7の内周面が内側管体29の略円錐台の外周面から離れて、これによって下流側貫通孔28が開放状態になり、流動体の流通が起こる。シール部材凸部33と内側管体凸部34との位置が入れ替わった後、シール部材7の上端が外側管体22の下端に当接し、再び管体3の移動とシール部材7の移動とが一体となって起こる。このとき、液圧で上流ボール弁体20が弁座19に押しつけられることにより容器本体5内の流動体が円筒本体部10内に侵入不能となる。前記上流ボール弁体20と前記ボール弁22との間の内部空間容積が減少するので、減少した内部空間容積分の流動体がポンプ部4の管体3の下流開口部から出ようとし、流動体の動きによりボール弁22が静置状態にあった螺旋溝23の上流規制部24から遊動状態となり、下流方向に螺旋溝23内を移動し始める。ボール弁22が移動している間はボール弁22と螺旋溝23との間の間隙を流動体が流通することができるので、前記上流ボール弁体20と前記ボール弁22との間の内部空間に充填されていた流動体が、内側管体29の下部に形成される前記上流側貫通孔27、前記下流側貫通孔28を通って外側管体30の下流開口部から流通路32に流動体が流出し、吐出口35から吐出される。更に流通路32内の流動体も吐出口35から吐出する。
図1の右側に示されるように押圧ヘッド2が往動することのできる限界位置まで達したときは、押圧ヘッド2はそれ以上往動しないので流動体の吐出は起こらない。またこのとき、図1に示される流動体吐出ポンにおいては、できる限り多くの流動体を吸引することができるように、ボール弁22は螺旋溝23の下流規制部25に達しているのが好ましい。これは前述の螺旋溝23の長さを調節することにより解決することができる。
次に、押圧ヘッド2を前記限界位置から復動させる。押圧ヘッド2を復動させると、図1における右半分に示す状態から左半分に示す状態へと変化する。この復動の過程において、押圧ヘッド2が前記限界位置から図1において上昇を開始すると、管体3の内部空間の容積が増大し始める。上流側貫通孔27がシール部材7により閉塞されずに開放状態になっており、第2付勢部材21例えばコイルスプリングにより上流ボール弁20が弁座19に押圧されてこれに密着しているので、管体3の内部空間の容積が増大すると、管体3の内部空間が負圧になる。内部空間が負圧(陰圧と称することもある。)になることにより、螺旋溝23の下流規制部25に達していたボール弁22が自重とポンプ部4内の陰圧とで下流規制部25から遊動状態となる。遊動状態のボール弁22は、上流方向に螺旋溝23内を移動する。ボール弁22が移動している間は、ボール弁22と螺旋溝23との間の間隙を、前記吐出によって生じる流通路32内の残留している流動体が流通することができ、ポンプ部4内に流動体を吸引すると共に、吐出口35から僅かに外部に出かかっている流動体、及び吐出口35から僅かに外部に出てしまっている流動体も流通路32内に引き戻される。
押圧ヘッド2が更に復動すると、シール部材7の外側面が太径部50から縮径部51に到るまでは内側管体凸部34がシール部材凸部33を下側から押し上げる。シール部材7の外側面が太径部50から縮径部51に到ることにより、縮径部51が形成されている管体30の内部領域で、縮径部51の内周面による移動抵抗により内側管体29の上昇速度よりもシール部材7の上昇移動速度が遅くなる。そうすると、シール部材凸部33の下側で接していた内側管体凸部34が、シール部材凸部33を乗り越えてシール部材凸部33の上側にその位置を変換する。位置を変換するまでは、シール部材凸部33の下側に位置していた内側管体凸部34にシール部材凸部33が係合することによりシール部材7が内側管体29の上昇に応じて上昇していたが、位置を変換した後は、内側管体29はシール部材7を上昇させずに、内側管体29が上昇する。そうすると、縮径部51の内周面による移動抵抗により上昇を停止したシール部材7によって、上昇を継続する内側管体29における下流側貫通孔28が、閉塞される。
下流側貫通孔28が閉塞された状態で更に内側管体29が上昇を継続すると、円筒本体部10の内部であって内側管体29の下端部から下方の空間の容積が増大し、これによって前記空間内の圧力が更に負圧になるので、上流弁体20が第2付勢部材21の付勢力に抗して弁座19から離脱し、上流弁体20が浮き上がり状態になることにより、容器本体5内に貯留されている流動体が連通孔19aを通じて前記空間内に流入する。流動体が連通孔19aを通じて前記空間内に流入する動作は、押圧ヘッド2が上昇を継続する限り継続する。
シール部材凸部33を乗り越えてシール部材凸部33の上側に内側管体凸部34がその位置を変換した後において、内側管体29が上昇を続けると、内側管体29の下端に形成されている略円錐台、換言すると円錐台形状に膨満する膨満部の肩部がシール部材7の下端に当接してこのシール部材7を押し上げる。
シール部材7を押し上げつつ内側管体29が上昇する間、ボール弁22が遊動しつつボール弁22と外側管体30との間隙を通じて流動体が外側管体30内に引き込まれる。
押圧ヘッド2の復動が完了すると、押圧ヘッド2はそれ以上復動しないので流動体の吸引は起こらない。またこのとき、ボール弁22は自重により螺旋溝23の上流規制部24で静置状態となる。これによりこの発明の流動体吐出ポンプ1は初期状態に戻る。
この発明に係る流動体吐出ポンプにおいては、ポンプ部から吐出される流動体を、流通路を経由して吐出口から流動体吐出ポンプ外に、吐出する。この流動体の吐出口からの吐出は、押圧ヘッドの動作に連動する管体の往復動を伴う。図1に示される流動体吐出ポンプ1においては、押圧ヘッド2の往復動のストローク長と関連して螺旋溝23の長さが決定されている。つまり、流動体の粘度にもよるが、螺旋溝23の長さによって、管体3内に引き込まれる流動体の量が決定される。管体3内に引き込まれる流動体の量が多い程、流動体を吐出口35から吐出した後に生じるであろう液だれを有効に防止することができる。図1に示される構造を有する流動体吐出ポンプ1において、管体3内に引き込まれる流動体の容積を最大にするには、押圧ヘッド2の往動が完了したときボール弁22が螺旋溝23の下流規制部25に達しているようにするのが良い。
図1は、この発明の一実施例である流動体吐出ポンプを示す断面図である。
符号の説明
1 流動体吐出ポンプ
2 押圧ヘッド
3 管体
4 ポンプ部
5 容器本体
6 管体支持部
7 シール部材
8 装着用筒部
9 フランジ
10 円筒本体部
11 有底円筒部
12 底面部
13 蓋体
14 シール部材規制部
15 付勢部材規制部
16 頸部
17 パッキン
18 装着部
19 弁座
19a 連通孔
20 上流ボール弁体
21 第2付勢部材
22 ボール弁
23 螺旋溝
24 上流規制部
25 下流規制部
26 隔絶部
27 上流側貫通孔
28 下流側貫通孔
29 内側管体
30 外側管体
31 挿通孔
32 流通路
33 シール部材凸部
34 内側管体凸部
35 吐出口
36 付勢部材
37 摺動部材
50 太径部
51 縮径部

Claims (2)

  1. 流動体を収容する容器本体に装着された押圧ヘッドを往動させることにより、容器本体に装着されたポンプ部における押圧ヘッドの往復動と共に往復動する管体内に存在する流動体を、押圧ヘッドにおける流通路の開口部から吐出することができるようにした流動体吐出ポンプにおいて、
    前記管体が、前記管体内に存在する流動体を前記流通路に導出入する前記管体の開口部近傍の内壁面に形成された螺旋溝及びボール弁を備え、
    前記ボール弁は、そのボール弁の一部が前記螺旋溝内に嵌り込み、管体内を流動体が導出入すると前記螺旋溝内を遊動することができるように形成されて成ることを特徴とする流動体吐出ポンプ。
  2. 前記ポンプ部は、容器本体の開口部に装着された管体支持部と、その管体支持部に内装された前記管体と、前記管体支持部の内壁面と前記管体の外壁面とを液密にシールするシール部材とを有し、
    前記管体は、その内部において上流側と下流側とに隔絶する隔絶部と、隔絶部近傍であって上流側に開設された上流側貫通孔と、隔絶部近傍であって下流側に開設された下流側貫通孔とを備え、
    前記シール部材は、前記押圧ヘッドが初期状態にあるときには前記下流側貫通孔を閉鎖し、前記押圧ヘッドが往動しているときには前記上流側貫通孔及び下流側貫通孔を開放し、前記押圧ヘッドが復動している途中で前記下流側貫通孔を閉鎖するように形成されて成ることを特徴とする前記請求項1に記載の流動体吐出ポンプ。
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