JP4950597B2 - 方位測定装置 - Google Patents

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本発明は、太陽位置に基づいて方位角度を調べ、アンテナ等の設置物の方位角の測定を行うための方位測定装置に関するものである。
従来、例えば携帯電話用の基地局のアンテナの設置の方位角を確認する方法として、特定の目標物とアンテナとの位置関係を目視で確認しその目標物の正確な位置を地図に記入する方法、磁石式コンパスにより方位を測定しその方位とアンテナの向きを確認する方法、真北測定器により真北を測定し真北に対するアンテナの向きを確認する方法等が提案されている(真北測定器について特許文献1〜3)。
また、市販のカーナビゲーションシステムを使って、上空のGPS衛星から測位し、その位置情報から方位角度を求める手段も提案されている。
一方、パラボラアンテナ等の方位角度の調整装置としては、太陽光を利用する装置(特許文献4,5)や、GPSアンテナを用いる装置が提案されている(特許文献6)。
実公昭61−045447号公報 実公昭53−036131号公報 特開昭51−020870号公報 特開昭59−97206号公報 特開平9−36635号公報 特開平11−31912号公報
ところで、地図と景観(目標物)とを目視で比較する方法は、目印となる建築物や構築物がない場合は方位を確認できないし、樹木の生長等で景観が変化することにより目標物の確認が困難になる等の課題があった。
また、磁気コンパスによる方位測定手段は、アンテナから出る電波や、鉄筋・鉄骨を使った建築物、高圧線、乗物、設備類などから出る電磁波が地磁気測定に影響を及ぼすため信頼性が低いとの課題があった。
この点、真北測定器による方位測定は、磁気的な影響を受けないので正確な測定が可能であるが、方位測定した真北を基準とするアンテナ等の設置方位の角度を正確に読み取る手段が無く、当該アンテナの真北に対する設置方位を簡便に測定できる装置が求められていた。
また、カーナビゲーションシステムによる方位測定は、カーナビゲーションシステムがGPS衛星の位置を確認するときの誤差や、衛星の時計とカーナビゲーションシステムの時計との誤差や、周囲の建物からのマルチパス(反射波)の影響によって位置測定に数mの誤差を生じるため、この位置情報から求めた方位角度にも誤差を生じた。
さらには特許文献4〜6に示されるものはパラボラアンテナ用であり、他のアンテナには適用し難いものであった。また、特許文献6に示すものはGPSアンテナを2つ使用する必要があり、装置構成が複雑高価となるため、より簡便な方法でアンテナ等の対象物の方位を確認し得る装置が求められていた。
本発明は、簡便な構成で持ち運びも容易で、アンテナ等の対象物の方位角度を精度よく測定できる方位測定装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、
第1に、基板と該基板を測定対象物に水平に係合するための係合手段とを備えた基板部を設け、上記基板上に直立軸を設けると共に、上記基板の板面に上記直立軸を通る直線を描いて当該直線により方向線を形成し、上記直立軸に少なくとも北位置を記した分度器を回転自在に軸挿すると共に、上記分度器上に真北測定器を上記分度器の北を示す位置にその真北指示部を一致させた状態で固設し、上記真北測定器を分度器と共に回転させて上記真北指示部を真北方向に向けた状態において、当該真北と上記方向線との角度差を上記分度器により測定可能としたものであることを特徴とする方位測定装置により構成される。
上記係合手段は例えば4つの脚(3)により構成することができる。上記基板部は例えば上記脚(3)と基板(2)により構成することができる。上記分度器は例えば全方位板(4)により構成することができる。上記直立軸は例えばボルト(22)により構成することができる。このように構成すると、測定対象物(例えばアンテナ)の方向表示(例えば矢印10)に基板の方向線を合わせるように上記対象物に当該測定装置を装着し、真北測定器によって真北を測定したときに、真北測定器が示す真北方向と基板に描かれた方向線との角度を分度器によって正確かつ容易に読み取ることができる。
第2に、上記真北測定器は、上記分度器上に載置された平板状の時刻目盛板と、上記真北指示部を有し上記目盛板に対して直交する直立板と、上記直立板と上記時刻目盛板との間に張設された日影糸を具備しており、当該真北測定器を上記分度器と共に回転させて、日影糸の上記時刻目盛板への投影時刻を真太陽時に一致させたとき、上記真北指示部が真北を指示するものであることを特徴とする上記第1記載の方位測定装置により構成される。
このように構成すると、太陽光を用いた真北測定を行うことができ、地磁気やその他の電磁波等の影響を受けることがないため、測定対象物の方位を正確に測定し得る。
第3に、細い棒を門型に折り曲げて門型棒を形成し、当該門型棒の両端部を上記方向線に沿って位置させた状態で、当該門型棒を上記基板部上に直立状態で固定したものであることを特徴とする上記第1又は2記載の方位測定装置により構成される。
上記門型棒は例えば撮影棒(6)により構成することができる。また上記門型棒の両端部は、上記撮影棒(6)の垂直部(6a,6a)の各端部により構成することができる。このように構成すると、測定対象物の方向に方向線を合わせた状態において、上記門型棒の一対の支柱(垂直部6a、6a)を一致させた状態で背後の景色をカメラ等に撮影することにより、当該測定対象物の位置を背景と共に正確に記録することができる。
第4に、上記分度器の中心孔を上記直立軸の直径より若干大きく形成することにより、該分度器の上記直立軸への軸挿状態において当該分度器が上記基板の水平面に対して角度変位可能に構成し、かつ上記分度器の上記水平面に対する角度変位手段を設けたものであることを特徴とする上記第1〜3の何れかに記載の方位測定装置により構成される。
上記分度器の角度変位は、例えばその中心孔(a’)を直立軸の直径より若干大きくすることにより実現し得る。また、上記角度変位手段は、例えば上記分度器上部から上記基板部に向けて調整螺子を螺合して、当該螺子の先端を上記基板の水平面に当接させた状態で、当該調整螺子を回転させる手段により構成することができる。このように構成すると、測定地点の緯度に応じて日影糸の角度を調整することができ、より正確な方位測定を行い得る。
本発明に係る方位測定装置によると、地磁気の影響や反射波の影響を受けることなく、真北を正確に測定し得ると共に、当該真北を基準として当該真北からの測定対象物の向きの角度差を容易に測定することができる。
また、簡単な構成で持ち運びにも便宜であり、門型棒により測定対象物の方位を背景と共に正確に記録に残すこともできる。
以下、本発明に係る方位測定装置の一実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。尚、本実施形態では上記方位測定装置をアンテナの方位測定に適用する場合を説明する。
図1は本発明に係る方位測定装置1の全体構成を示す斜視図である。同図において、同装置1は、円形の基板2、4つの脚(係合手段)3、円形の全方位板(分度器)4、全方位板4に固定された真北測定器5、撮影棒(門型棒)6、及び安全ワイヤー7(図3)等を具備している。本実施形態におけるアンテナ9は図3に示すように円柱状をなしており、当該アンテナ9の上端部に本発明に係る方位測定装置1を同図に示すように装着して当該アンテナ9の方位を測定する。
図2に示すように、上記基板2は透明又は半透明の樹脂製の円板であり、例えばアクリル板により構成され、強度を必要とするため5mm〜10mmの厚さを有している。この基板2の表面には、該基板2の中心Pを通る直線が描かれており、この直線が方向線21を構成している。
上記基板2の周縁部には90度毎の間隔を介して4つの脚3が固定されている。これらの脚3は各々直交する水平部3aと垂直部3bからなる逆L字型をなしており、各々上記水平部3aの端部上面を上記基板2の裏面側に宛い、上記基板2の上面側から平ボルト33により螺子止めすることにより上記基板2に固定されている。上記脚3のうち対向する2つの脚3、3は、方向線21に沿って取り付けられ、残り2つの対向する脚3、3は、方向線21と直交する位置に各々取り付けられている。
また上記基板2の中心Pには孔aが貫設されており、当該孔aにボルト(直立軸)22が基板2の下から挿通され、該基板2の上面側から上記ボルト22に座金23が挿通され、さらに該ボルト22にナット24を螺着して締め付けることにより当該ボルト22を基板2に直立状態で固定している(図6参照)。尚、このボルト22は上記全方位板4を回転自在に取り付けるためのものである。
基板2の周縁近傍の板面には、互いに120度の角度を介して3つの螺子孔bが開孔され、これら螺子孔bに各々3本の水平調整螺子25が螺合されている(図4参照)。上記水平調整螺子25の内の1つは、上記方向線21上に位置しており、当該螺子25は上記方向線21上に位置する上記脚3の水平部3aに設けられた螺子孔cにさらに螺合され当該水平部3aを下方に貫通している。なお、上記水平調整螺子25は、六角レンチによって水平調整ができるよう六角穴付き螺子を使用することが好ましい。
上記4つの脚3の内、上記方向線21に沿う一対の脚3、3の垂直部3b、3bには上記方向線21に沿う水平方向の螺子孔d,dが各々開口されており、これら螺子孔d、dに各々固定螺子31,31が上記垂直部3b,3bの外側から水平方向に螺入されている。また、他の対向する脚3、3の垂直部3b,3bにも上記方向線21に直交する直線に沿う水平方向の螺子孔d,dが各々開口されており、これら螺子孔d、dに各々固定螺子31,31が上記垂直部3b,3bの外側から水平方向に螺入されている。よって、上記4つの固定螺子31は上記基板2の中心Pを通る互いに直交する直線に沿って設けられており、これにより方位測定を行う対象物(上記円柱状のアンテナの9)外周を、90度の角度差をもった互いに対向する2箇所から挟持し得るように構成されている(図4参照)。上記各固定螺子31には、手で回して締め付けられるようチョウボルトを使用することが好ましい。
上記方向線21上にある一の上記脚3と、該脚3に隣接する脚3の水平部3a上には各々水準器32が固定されている。
また、アンテナ9の上面9aにはアンテナの向きを示す矢印10が記されている(図5、図7参照)。
上記全方位板4は透明又は半透明の円板状のものであり、アクリル板等により構成されている。尚、この全方位板4は装置の軽量化等の観点からして上記基板2より若干薄く形成することが好ましい。この全方位板4の表面側の周縁には、10度毎に全周360度の角度目盛41と該目盛41毎に角度を表す数字が描かれている(図4参照)。ただし、350度〜360度、0度〜10度の20度の間は1度ごとに角度目盛が描かれている。この1度ごとの角度目盛は、0度〜360度の全角度にわたって描いてもよい。また、東西南北を示す0度、90度、180度、270度の所には、数字の代わりに各々東西南北を示す「N」、「E」、「S」、「W」の文字が記されている(図4参照)。また、NS(0度−180度)間およびEW(90度−270度)間には、全方位板4の中心P’を通る互いに直交する直線L1、L2が描かれている。尚、上記文字の表示は少なくとも北(N)の表示でも良い。
この全方位板4の上記中心P’には上記ボルト22の直径より若干大きな直径の孔a’が開口されており、当該孔a’内に上記ボルト22を挿通させることで当該全方位板4を上記基板2上に回転自在に装着する。即ち、上記ボルト22は上記孔a’に多少の遊びを以って挿入しているので、上記全方位板4は上記基板2に対してある程度角度変位可能な状態で取り付けられている(図6二点鎖線参照)。
当該全方位板4の上記南北方向の直線L1に沿う上記0度(N)の位置と上記180度(S)の位置には各々螺子孔e,eが開孔されており、これら螺子孔e,eに傾き調整螺子42a、42bが各々螺入されている(図6参照)。この傾き調整螺子42a、42bは、基板2と平行な水平面t(図6)に対して全方位板4の南北方向の傾き(具体的には日影糸53と水平面tとの角度θ2、図10参照)を調整するためのものである。
上記全方位板4の上面には真北測定器5が固定されている。当該真北測定器5の本体は、長方形板状の時刻目盛板51と、該目盛板51の一方短辺に沿って直立して設けられた直立板52からなり、本体全体としてL字型をなしている。上記時刻目盛板51と上記直立板52は、アルミ材の平板を加工したものであり、直立板52の下端部を時刻表示板51の一方短辺にネジ止め等することにより構成されている。尚、上記時刻目盛板51にアルミ材を用いたのは、時刻目盛板51上に投影される日影糸53の影がよく見えるからである。
また、上記直立板52の上端部中心位置(真北指示部)g’と上記時刻目盛板51の他方短辺の中心位置gとの間には、日影糸53が張設されており、これらの日影糸53の直立板52側の一端は張力維持用のバネ58を介して係止用ピン58’に係止しており、時刻目盛板51側の他端は上記目盛板51の上記短辺に設けられた貫通孔59に挿通後、抜け止めピン59’に係止することで抜け止め処理がなされている(図2参照)。上記バネ58には常時縮小方向の附勢力が作用しており、当該バネ58により上記日影糸53には常時一定の張力が作用する構成となっている。尚、図中57は上記日影糸53を上記中心位置g’に案内するための直線L1に平行な溝である。
上記時刻目盛板51は、その板面の上記中心位置g寄りの中央位置に長方形の開口部55が形成されており、その開口部55の周囲に上記中心位置gから放射状に時刻目盛56が刻まれている。この時刻目盛56は、午前6時から午後6時まで10分ごとに目盛が刻まれている(図4、図5参照)。上記開口部55は、その開口部55から直線L1を目視できるようにしたものであり、さらに当該開口55からは透明又は半透明の全方位板4を介して基板2の直線21、及び透明又は半透明の基板2を介してアンテナ9上の矢印10を目視することができる。尚、時刻目盛板51に対する日影糸53の傾きθ2は、本実施形態の場合35度に設定されている。
上記真北測定器5は、その時刻目盛板51の正午目盛と中心位置gとを結ぶ線と、上記全方位板4の上記南北間の直線L1とを正確に一致させ、かつ上記直立板52の真北指示部g’が上記全方位板の北側(N)に向いた状態で接着剤等によって固設されている(図4参照)。このように真北測定器5と全方位板4は一体化されており、当該真北測定器5が固定された全方位板4は、上記孔a’に上記基板2の中心ボルト22を挿通して、上記基板2と同心的に当該基板2上に回転可能状態で載置される。また、上記全方位板4の上面側から上記ボルト22に抜け止め用のチョウナット27が螺合されている。
ところで、上記真北測定器5で真北を測定するに際して、上記日影糸53の水平面との角度(θ2)を、当該測定地点の北緯に合わせる必要がある。本実施形態では、予めθ2=35度に設定しているので、測定地点が北緯35度の地点であれば調整は不要であるが、例えば測定地点の北緯が35度より低い値の場合は、例えば調整螺子42bをねじ込んで上記全方位板4を中心点P’を中心として矢印n方向(南北方向)に傾斜させることにより(+θ3方向)、上記角度θ2を35度より小さい当該地点の角度(θ2”)に合わせることができる(図10の真北測定器5”の位置)。また、測定地点の北緯が35度よりも高い値の場合は、例えば調整螺子42aをねじ込んで上記全方位板4を中心点P’を中心として矢印m方向(南北方向)に傾斜させることにより(−θ3方向)、上記角度θ2を35度より大きい角度(θ2’)に調整することができる(図10の真北測定器5’の位置参照)。
上記方向線21の延長線上に沿う対向する上記脚3、3の各々の水平部3a,3a上には金属棒からなる門型の撮影棒(門型棒)6が立設固定されている(図1参照)。この撮影棒6は、垂直部6a,6aの下端が上記方向線21の延長線上の位置(取付孔f、fの位置)において上記水平部3a,3aに垂直に立設固定されており、これにより、上記垂直部6a,6aを結ぶ水平部6bは上記方向線21に正確に平行に位置するように構成されている。尚、図2、図3では撮影棒6の上半部の一部を省略して描いている。
図3に示すように、2つの上記固定螺子31、31には落下防止用の安全ワイヤー7がその両端のフック71を以って係合している。尚、72は落下防止用のフックである。
本発明に係る方位測定装置は、上述のように構成されるものであるから、次に当該測定装置を使用してアンテナの方位測定の方法について説明する。
当該方位測定装置1の使用条件は、天候が晴れまたは薄曇りであって太陽光線によって物体が影を形成することが必要である。また、正確な日本標準時を知ることが必要であるため事前に時報などによって時計の時刻を合わせておく。
また、上記真北測定器5により真北を測定する場合は、その地点の真太陽時の時刻と真北測定器5における日影糸53による影の時刻を合わせる必要があるので、測定地点の真太陽時を算出しておく必要がある。その土地の真太陽時は、その土地の太陽南中時刻と日本標準時との時差から求めることができるため、当該時差を示す既存の換算時差表(図9参照)から当該時差を読み取る。
例えば、12月2日に佐賀市において方位測定を行うとすると、佐賀市の位置はおおよそ北緯33°10’東経130°20’であるから、東経130°20’における換算時差表(図9)から日本標準時との時差を読み取る。この場合、時差は7分51秒であるので、日本標準時間の12時00分00秒(正午)から7分51秒遅れた12時07分51秒に太陽が南中することを示している。ここで時計の時刻を変更しておくと作業上便利であるため、前記日本標準時間に合わせた時計の時刻を7分51秒戻しておく。たとえば現在時刻が10時07分51秒であるとすると、10時00分00秒に時刻を合わせる。これによりこの時計が真太陽時を示す時計(太陽が南中するときに12時を示す時計)となり、12時00分00秒を示したときに太陽が南中することになる。
次に、方位測定装置1を、図3に示すように円柱状のアンテナ9の上部に載せる。このとき、アンテナ上部に予め描かれたアンテナの方位を示す矢印10の方向に基板2の方向線21を一致させる(図5参照)。その後、3つの水平調整螺子25を上記アンテナ9の上面9aに当接させ、当該調整螺子25を以って水準器32を見ながら基板2の位置を水平に調整する。そして、脚3の4本の固定螺子31をねじ込んで、これらの螺子31の先端部をアンテナ9の外周面に当接させてアンテナ9を挟持し、これにより当該方位測定装置1を上記アンテナ9の上部に固定する(図5参照)。尚、鉄塔などの高所作業である場合は、落下防止ワイヤー7をアンテナ9の支柱などに通すか、またはワイヤー7のフック72を自らのベルト等にひっかけて落下防止対策を施す。
次に、水平面に対する全方位板4の傾きを調整することより、日影糸53の傾きθ2をその土地の緯度に合うように補正する。ここで、測定地点を上記佐賀市とすると、北緯33°10’であるので、全方位板4が水平状態にある状態から調整螺子42bをねじ込むことにより、当該全方位板4を中心点P’を中心として矢印n方向に2度傾斜させ(θ3=2度)、θ2=33度に設定する(図6、図10参照)。尚、仮に北緯26°10′に位置する那覇市で方位測定を行う場合は、同様の調整によりθ2=26度に設定すれば良い。尚、θ2の上記調整は、例えば半円形の分度器を基板2の端部に当て、それを見ながら2本の傾き調整ネジ42a,42bの一方を緩め他方を螺子込む操作等により行う。また、この緯度補正は事前に行うことができるので、方位測定器1をアンテナ9に取り付ける前に行ってもよい。
次に、上記時計を見て現在の太陽時を調べ、この時刻に対応する時刻目盛板51の時刻目盛56に、太陽光線がつくる日影糸53の影を合わせる(図5参照)。これは全方位板4を基板2に対して回動させて行う。例えば現在時刻が10時00分であったとすると、時刻目盛板51の10時00分の時刻目盛に日影糸53の影Kを合わせる。このとき時刻目盛板51の12時00分方向(全方位板のNの方向、矢印Vの方向)が真北を示しており、全方位板4が正確に東西南北を示していることになる(図5参照)。
次に、基板2の方向線21と全方位板4の真北方向(N)との角度θ1を全方位板4の角度目盛41から読み取る。これがアンテナ9の方位角度である。尚、図5では、θ1=280度となっている。
ここで、予め当該アンテナ9の真北を基準とする設置角度は定まっており、当該設置角度が280゜であれば、当該アンテナ9は正確に位置しており設置方位にずれは存在しないことになる。一方、予め定められた設置角度が例えばθ1=290度であったとすると、当該アンテナ9は設置角度から10度のずれがあることが確認できる。この場合、例えば、全方位板4を固定した状態で、アンテナ9を回転させて上記矢印10を全方位板の290度の位置まで回転させることができれば、当該アンテナ角度の修正も行うことができる。
上記アンテナ9の設置位置が正確である場合は、当該位置における撮影棒6の垂直部6a,6aが1つに重なって見える方向から当該撮影棒6の背後の景色をカメラで撮影する(図8参照)。これによりアンテナ設置位置における正確な方向の景色を記録として残すことができる。尚、図8中Hは景色中の目標物である。
上記実施形態では、本発明の方位測定装置をアンテナの方位測定に利用する場合を説明したが、方位を測定したい対象物の方向が分かれば、当該方向に上記方位測定装置1の方向線21をあわせ、その後上記と同様の方法により真北を測定して上記全方位板4を真北に向けることにより、上記測定対象物の方向と真北との角度差を正確に測定することができる。よって、本発明はアンテナに限らず、各種の方位角度を測定することができるものである。
本発明に係る方位測定装置は、簡単に持ち運ぶことができ、かつ精度のよい方位測定ができ、かつ高所環境で使用できるため、電気通信、土木・建築などの分野に用いるのに適しており、また一般の用途にも用いることができる。
本発明に係る方位測定装置の斜視図である。 同上装置の分解斜視図である。 同上装置の側面図である。 同上装置の平面図である。 同上装置の真北測定時の平面図である。 同上装置の真北測定器近傍の側面図である。 同上装置で方位を測定するアンテナの先端部の斜視図である。 同上装置にて景色を撮影する状態を示す図である。 真太陽時に時計を合わせるに際して使用する換算時差表の一部を示す図である。 全方位板を角度調整する際の角度θ2と水平面との関係を示す図である。
符号の説明
1 方位測定装置
2 基板
3 脚
4 全方位板
5 真北測定器
6 撮影棒
6a 垂直部
7 安全ワイヤー
9 アンテナ
21 方向線
22 ボルト
31 固定螺子
42a,42b 傾き調整螺子
51 時刻目盛板
52 直立板
53 日影糸
a’ 中心孔

Claims (4)

  1. 基板と該基板を測定対象物に水平に係合するための係合手段とを備えた基板部を設け、
    上記基板上に直立軸を設けると共に、上記基板の板面に上記直立軸を通る直線を描いて当該直線により方向線を形成し、
    上記直立軸に少なくとも北位置を記した分度器を回転自在に軸挿すると共に、
    上記分度器上に真北測定器を上記分度器の北を示す位置にその真北指示部を一致させた状態で固設し、
    上記真北測定器を分度器と共に回転させて上記真北指示部を真北方向に向けた状態において、当該真北と上記方向線との角度差を上記分度器により測定可能としたものであることを特徴とする方位測定装置。
  2. 上記真北測定器は、上記分度器上に載置された平板状の時刻目盛板と、上記真北指示部を有し上記目盛板に対して直交する直立板と、上記直立板と上記時刻目盛板との間に張設された日影糸を具備しており、
    当該真北測定器を上記分度器と共に回転させて、日影糸の上記時刻目盛板への投影時刻を真太陽時に一致させたとき、上記真北指示部が真北を指示するものであることを特徴とする請求項1記載の方位測定装置。
  3. 細い棒を門型に折り曲げて門型棒を形成し、当該門型棒の両端部を上記方向線に沿って位置させた状態で、当該門型棒を上記基板部上に直立状態で固定したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の方位測定装置。
  4. 上記分度器の中心孔を上記直立軸の直径より若干大きく形成することにより、該分度器の上記直立軸への軸挿状態において当該分度器が上記基板の水平面に対して角度変位可能に構成し、
    かつ上記分度器の上記水平面に対する角度変位手段を設けたものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の方位測定装置。



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