JP4950418B2 - ネットワークブート方法、ネットワークブートシステムおよびネットワークブートプログラム - Google Patents
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Description
まず、図1に示す全体構成図に従って、ネットワークブートシステム10をサーバとして構成する一例のクライアントサーバシステムを説明する。なお、以下の説明では、構成要素に対応する図番について特に断りがなければ図1を参照することとする。
このクライアントサーバシステムは、ネットワークブートシステム10と、ネットワーク20と、クライアント30と、OS格納ディスク40とで構成されている。そして、OSの構成要素となるモジュール単位で管理し、クライアント30ごとに対応するOSを作成するネットワークブートシステム10が、クライアント30からのブートリクエストに従ってネットワーク20を経由してOS格納ディスク40に作成したOSを格納し、クライアント30にOS格納ディスク40からOSをブートさせるようになっている。
なお、ここでは、ネットワークブートシステム10は、1台の装置(サーバ)を想定して説明するが、各機能を実現する複数のコンピュータによって構成し、LANやインターネットで互いを接続して分散処理可能な構成としてもよい。クライアント30は、1台として説明するが、その台数に制限はない。OS格納ディスク40は、例えば、ファイルサーバを用いることとするが、OSを格納することが可能であれば、他のものを用いてもよい。また、OS格納ディスク40は、ネットワークブートシステム10にネットワーク20を経由して接続する外部に備える構成として説明するが、ネットワークブートシステム10の内部に備える構成としてもよい。
ネットワークブートシステム10は、一般的なコンピュータであって、図示しないCPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)、インターフェース等のハードウェアから構成され、OSをモジュールとして管理してブート先のコンピュータのハードウェア構成に従ってモジュールを組み合わせてOSを作成するためのネットワークブートプログラムを実行することで、後記するネットワークブート処理を実現するものである。
以下、このネットワークブートシステム10の各機能について説明する。
OS構成情報作成部210は、クライアント30のハードウェア構成を構成情報(調査結果)として得るために適切なエージェントプログラムを構成調査エージェントテーブル220から抽出して、クライアント30に送るものである。
OS作成手段300は、クライアント30にブートさせるOSを作成して、作成したOSをOS格納ディスク40に格納するものであり、OS作成部310と、コンパイル部320と、共通モジュールテーブル330と、ハードウェア依存モジュールテーブル340とから構成されている。
OS作成部310は、クライアント30から送られてくるブートリクエストおよびハードウェア構成情報に基づいて、共通モジュールテーブル330から共通モジュールを抽出すると共にハードウェア依存モジュールテーブル340から依存モジュールを抽出し、抽出した共通モジュールと依存モジュールとを組み合わせる。なお、共通モジュールは、ハードウェアに依存しないOSの上位層のモジュールであり、中間コード形式としている。また、ここでは、同様に、依存モジュールも中間コード形式として説明する。
コンパイル部320は、OS作成部310から渡される中間コードをクライアント30のハードウェア上で実行可能な形式にコンパイルするものである。なお、ここでは、コンパイルして作成されたOSは、OS作成部310を経由してOS格納ディスク40に格納するものとして説明するが、OS作成部310を介さずにコンパイル部320がOS格納ディスク40に格納させるようにしてもよい。
この共通モジュールテーブル330には、具体的には、図3に示すように、「OS1」等のOS種類331と、「OS1Kernel.exe」等のモジュール名332と、「5.0.0.1025」等のモジュールのバージョン333と、前記したバージョン333のモジュール名332のモジュールの格納先を示す位置334と、クライアント30の図示しないCPUの種類に依存しない中間コード形式のOSのモジュールの実体である「982e77fb・・・・・」等で表されるOSバイナリ335とが関係付けられている。なお、「\OS1System」等で表される位置334は、OS格納ディスク40の格納先を示している。
このクライアントOSテーブル400は、図5に示すように、クライアント30を一意に識別するために使用するクライアント識別ID401と、OS種類402とが関係付けられている。例えば、「ID-XYZ」のクライアント識別IDと「OS2」等のCPU種類とが関係付けられている。
OS格納ディスク40には、ネットワークブートシステム10からネットワーク20を経由して送られてくるOSが格納される。
図7に示すように、このハードウェア構成の調査結果600では、デバイス固有のIDであるデバイスID601の羅列(「XP001」601a,「XP002」601b・・・)となっている。このデバイスID601は、図4に示したハードウェア依存モジュールテーブル340のデバイスID341を特定するものである。
クライアント連絡部100は、図6に示したブートリクエスト500のクライアント識別ID501をキーとして、図5に示したOS種類402をクライアントOSテーブル400から抽出する。例えば、図6に示した「ID-XYZ」501aをキーとして、図5に示した「OS2」402aを抽出する。
OS構成情報作成部210は、図6に示したブートリクエスト500に含まれるCPU種類502とマシンタイプ503とをキーとして、図2に示した構成調査エージェントテーブル220から対応するCPU種類221とマシンタイプ222とを含むレコード中のエージェントプログラム223を抽出する。例えば、図6に示した「CpuType3」と「マシン3」とをキーとして図2に示した「Type3Check.exe」223a等のエージェントプログラム223を抽出する。
そして、OS構成情報作成手段200では、クライアント連絡部100から図6に示したブートリクエスト500およびOS種類を受け取ると、OS構成情報作成部210が、ブートリクエスト500に含まれるCPU種類502とマシンタイプ503とを基に、図2に示す構成調査エージェントテーブル220からクライアント30のハードウェア構成を調査するためのエージェントプログラム223を抽出して、クライアント30のためのエージェントプログラムを決定する(Sb3)。
ここでは、図6に示したCPU種類502が「CpuType3」502aであり、図6に示したマシンタイプ503が「マシン3」503aなので、図2に示した対応するエージェントプログラム223の「Type3Check.exe」223aが抽出される。
ここでは、「OS2」402aをキーとして、対応する「OS2」のOS種類331を含むレコードを検索し、「OS2Kernel」のモジュール名332と「6.0.0.1025」のバージョン333と「\OS2System」の位置334を抽出し、その「\OS2System」からOSバイナリ335に対応するバイナリデータである「21gaff9a・・・・」335aを抽出する。同様に、「c97a6f29・・・・」335bも抽出する。
条件2は、図6に示したブートリクエスト500のCPU種類502と図4に示したハードウェア依存モジュールテーブル340のCPU種類342とが一致するという条件である。
条件3は、クライアント30がブートする図5に示したOS種類402と図4に示したハードウェア依存モジュールテーブル340のOS種類343とが一致するという条件である。
「OS2driver2.sys」、バージョン345を「2.1」として、OS格納ディスク40の位置「¥」ルートに配置される。
また、OS格納ディスク40では、クライアント30によるブートが終了すると、そのモジュールが削除される。この削除は、クライアント30から電源をオフにする旨の通知を受けたとき、あるいは、OS格納ディスク40の記憶容量に余裕がないときに行えばよい。
以上のように、クライアント30のブートのたびに、クライアント30のハードウェア構成に従ったモジュールを抽出して構成することによって、OSを格納する記憶容量を少なくすることができる。
Claims (5)
- ネットワークを経由してオペレーティングシステムをコンピュータにブートさせるネットワークブートシステムのネットワークブート方法であって、
前記ネットワークブートシステムは、
複数のオペレーティングシステムを前記コンピュータのハードウェアに依存する依存モジュールとハードウェアに依存しない共通モジュールとに分けて格納しているとともに、前記共通モジュールを中間コード形式で格納し、前記依存モジュールを前記コンピュータで実行可能な形式で格納している記憶手段、を備え、
前記記憶手段からブート先の前記コンピュータのハードウェア構成に対応する前記各モジュールを読み出すステップと、
前記読み出した前記各モジュールのうち中間コード形式のモジュールをコンパイルしてブート先の前記コンピュータで実行可能な形式に変換し、これら各モジュールを組み合わせて前記コンピュータごとの前記オペレーティングシステムを作成するステップと、
作成した前記オペレーティングシステムを前記コンピュータに前記ネットワークを経由して送ってブートさせるステップとを
実行することを特徴とするネットワークブート方法。 - 請求項1に記載のネットワークブート方法において、
前記ネットワークブートシステムは、
前記記憶手段が、前記コンピュータのハードウェア構成を調査するためのエージェントプログラムを記憶しており、
前記エージェントプログラムを、ブート先の前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータは、
受信した前記エージェントプログラムを実行して、そのコンピュータのハードウェア構成を調査し、その調査結果を前記ネットワークブートシステムに送信し、
前記ネットワークブートシステムは、
前記コンピュータから、そのコンピュータのハードウェア構成を取得する
ことを特徴とするネットワークブート方法。 - 請求項1または請求項2に記載のネットワークブート方法を、コンピュータである前記ネットワークブートシステムに実行させるためのネットワークブートプログラム。
- ネットワークを経由してオペレーティングシステムをコンピュータにブートさせるネットワークブートシステムであって、
複数のオペレーティングシステムを前記コンピュータのハードウェアに依存する依存モジュールとハードウェアに依存しない共通モジュールとに分けて格納しており、前記共通モジュールを中間コード形式で格納し、前記依存モジュールを前記コンピュータで実行可能な形式で格納している記憶手段と、
前記記憶手段からブート先の前記コンピュータのハードウェア構成に対応する前記各モジュールを読み出し、前記読み出した前記各モジュールのうち中間コード形式のモジュールをコンパイルしてブート先の前記コンピュータで実行可能な形式に変換し、これら各モジュールを組み合わせて前記コンピュータごとの前記オペレーティングシステムを作成し、作成した前記オペレーティングシステムを前記コンピュータに前記ネットワークを経由して送ってブートさせるOS作成手段とを
備えたことを特徴とするネットワークブートシステム。 - 請求項4に記載のネットワークブートシステムにおいて、
前記記憶手段が、前記コンピュータのハードウェア構成を調査するためのエージェントプログラムを記憶しており、
前記OS作成手段は、
前記エージェントプログラムを、ブート先の前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータから、前記エージェントプログラムによって調査された、そのコンピュータのハードウェア構成を取得する
ことを特徴とするネットワークブートシステム。
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