JP4949691B2 - シート状構造体の製造システム及び製造方法 - Google Patents

シート状構造体の製造システム及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、所定形状のシート部材と所定のコード部材とからなるシート状構造体の製造システム及び製造方法に関する。
従来より、所定形状のシート部材に所定のコード部材が縫着されたシート状構造体における縫着処理は、コード部材とシート部材とをしっかりと縫着するため該コード部材の長手方向に沿って縫着処理される。例えば、大量のシート状構造体を連続的に製造する場合には、一のコード部材を直線状に繰り出し、複数のシート部材をコード部材に当接するように所定間隔で配置し、一の縫い糸により連続的に縫着処理する。そして、各シート部材を繋ぐように配置されるコード部材を切断することで所定のシート状構造体を得ることができる。この場合、コード部材にはシート部材との縫着部から連続する縫い部が一の糸部材で形成される。ここで、例えば、シート状構造体におけるコード部材の自由端から糸部材が抜け始めてシート部材に縫着された糸部材まで抜けてしまうという問題があった。
これらの問題を解決するため、縫い糸の抜け及び縫い糸の抜けによるコード部材とシート部材との分離を抑制するため、シート状の吸収部材とコード部材を二重環縫いにより、後端であるコード部材の自由端側から、先端である吸収部材に向かって縫われたタンポン用吸収部材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第2534839号公報
ここで、特許文献1における吸収部材は、二重環縫によりコード部材後端であるコード部材の自由端側から、先端である吸収部材に向かって縫われることで、二重環縫の特徴を利用して縫い糸の抜けを抑制している。つまり、二重環縫は、末端の縫い目が解れた場合、縫い終わり部分の下糸のみを引っ張った場合には下糸が抜けてしまい縫い目全体が解けてしまうおそれがあるが、縫い始め部分の下糸を引っ張っても縫い目全体が解けることはないという特徴がある。特許文献1における吸収部材はこの特徴を利用して、後端である延出部の自由端からの糸抜けによる糸部材全体の抜けを抑制している。
しかし、特許文献1の吸収部材においても、糸部材はシート部材からコード部材まで連続しているので完全には上記糸抜けを抑制できるわけではない。また、タンポン用吸収部材としては、経血が縫い糸を伝って延出部の自由端側に漏れ出る場合がある。更には、製造工程において、縫着及び縫い部が、吸収部材における先端からコード部材の延出部の自由端である後端まで連続して形成されている。このため、必要以上の縫い糸を使用していること、また、縫着処理工程に必要以上の時間を労しているという課題がある。そして、これらが本発明の課題といってよい。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、所定形状のシート部材と、所定の糸部材により前記シート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を備えるシート状構造体の製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材とを備えるシート状構造体に適した製造システム及び製造方法を見出し、本発明を完成させた。
(1) 所定形状のシート部材と、所定の糸部材により前記シート部材の所定面に縫着されると共に前記所定面の外縁から延出し前記所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を備えるシート状構造体の製造システムであって、一のコード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成手段と、略帯状の帯状部材に前記弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する挿通部形成手段と、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記帯状部材の所定面側から前記所定面の反対面側に前記複数の切り込み部又は前記複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に、前記所定面に前記複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する配置手段と、前記配置手段により配置される複数の直線部のそれぞれと、前記帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着手段と、前記帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、前記縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう前記帯状部材を切断する帯状部材切断手段と、前記縫着手段により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断手段と、前記縫着手段により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断手段と、を備えるシート状構造体の製造システム。
(1)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を備えるシート状構造体の製造システムである。このシート状構造体の製造システムは、一のコード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成手段と、略帯状の帯状部材に前記弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する挿通部形成手段と、複数の弛み部のそれぞれを帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に所定面に複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する配置手段と、配置手段により配置される複数の直線部のそれぞれと帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着手段とを備える。そして、帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう帯状部材を切断する帯状部材切断手段と、縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断手段と、縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断手段と、を備える。
本発明における製造システムが製造する対象は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を備えるシート状構造体である。該シート状構造体におけるシート部材は、略シート状の部材であって、所定の糸部材によりコード部材を縫着可能な材料で構成されていれば良く、例えば、布部材、ラバー部材や、上述したタンポン用吸収部材を構成するシート状の吸収部材を例示できる。このシート部材に縫着されるコード部材は、シート部材に縫着可能な材料で構成されていれば良く、例えば、天然又は合成繊維により構成される紐、樹脂製のコード、所定径以上の糸、及び上述の複数の糸を縒り合わせて形成した複合糸等を例示できる。また、糸部材は、シート部材とコード部材とを縫着可能な材料で形成され、かつ所定径より細い部材であれば良く、例えば、天然素材で形成される糸、合成繊維等の糸及び細い針金等を例示できる。
弛み部形成手段は、例えば糸部材が巻回された糸供給部から繰り出された一のコード部材に略U字状である弛み部を複数形成する。この弛み部がシート状構造体における延出部となり、後述する直線部がシート部材に縫着される部分となる。
弛み部形成手段として、後述する実施形態において例示されるもののほか、例えば、帯状部材の下面に配置された後述のサクションドラムを例示できる。弛み部の形成方法としては、該サクションドラムの円筒部材を帯状部材に形成される開口部に挿通させた状態で、帯状部材の上面側に配置されるコード部材を吸引する方法を例示できる。また、円筒部材を開口部から引き抜くと共に、該円筒部材に吸引されているコード部材(弛み部)が該円筒部材から離脱するよう円筒部材を引き抜くことで、略U字状の弛み部を帯状部材における下面側に配置することができる。
また、弛み部形成手段として、例えば、先端が略Y字状に形成された針状部材を例示できる。更には、先端が略Y字状に形成された針状部材を有するミシンを例示できる。弛み部の形成方法としては、帯状部材に形成される開口部の上面に配置されるコード部材を、先端が略Y字状に形成された針状部材により開口部の上面側から下面側に挿通させることで、略U字状の弛み部を形成する方法を例示できる。詳細には、略Y字状における凹部がコード部材に当接するように配置した針状部材を、該コード部材を押すようにしながら開口部に挿通させることで、帯状部材の下面側に略U字状の弛み部を形成配置することができる。
挿通部形成手段は、例えば、所定のカッター等により帯状部材に弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する。弛み部が挿通可能とは、弛み部を形成するコード部材が挿通可能ということである。
配置手段は、複数の弛み部のそれぞれを、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させる。切り込み部又は開口部に弛み部を押し込む等することができる装置を用いることができる。更に、配置手段は、所定面に複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する。開口部等から挿通された弛み部とは反対側の面に沿うように直線部が配置される。このように配置された複数の直線部は、後述の縫着手段により帯状部材に連続的に縫着される。
縫着手段は、配置手段により配置される複数のシート部材のそれぞれと、帯状部材とを一の糸部材で縫着する。例えば、所定のミシンにより、帯状部材の所定面に配置されたコード部材に沿って次々に縫着することで、帯状部材とコード部材とを縫着すると共に、弛み部におけるコード部材は縫着しない。これにより、延出部になる弛み部を構成するコード部材に非縫い部を形成することができる。
帯状部材切断手段は、帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう帯状部材を切断する。帯状部材切断手段により、シート状構造体を構成するシート部材が形成される。帯状部材はシート部材の原料である。
帯状部材切断手段において、帯状部材は所定形状のシート部材に切断されるが、縫着手段により縫着された所定の直線部とこれに隣接する直線部が異なるシート部材に配置されるよう、帯状部材の長手方向における所定の直線部とこれに隣接する直線部との間を切断する。該帯状部材切断手段における帯状部材の切断は、帯状部材を一度に切断してもよく、数回に分けて切断しても良い。ここで、帯状部材切断手段による帯状部材の切断は、糸部材切断手段やコード部材切断手段による糸連結部やコード連結部の切断との先後は問わず又同時でもよい。
糸部材切断手段は、所定の直線部と該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一の糸部材の一部である糸連結部を切断する。更に、コード部材切断手段は、縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断する。ここで、上述のように糸部材切断手段による糸連結部の切断やコード部材切断手段によるコード連結部の切断は、帯部材切断手段による帯状部材の切断との先後は問わず又同時でもよい。
帯状部材切断手段、糸部材切断手段又はコード部材切断手段として、例えば、所定のカッター部材や、所定面に凸状の刃が形成されたロール部材等を例示できる。
(2) 前記挿通部形成手段は、前記複数の切込み部又は前記複数の開口部のそれぞれを前記帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である(1)に記載のシート状構造体の製造システム。
(2)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、挿通部形成手段が、複数の切込み部又は複数の開口部のそれぞれを帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である。
(3) 弛み部形成手段は、前記コード部材における複数の所定部を吸引することで前記弛み部を複数形成し、前記配置手段は、前記複数の弛み部のそれぞれを空気で押し出して、前記帯状部材の前記所定面側から前記所定面の反対面側に前記複数の切り込み部又は前記複数の開口部のそれぞれに挿通させる(1)又は(2)に記載の製造システム。
(3)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、弛み部形成手段が、コード部材における複数の所定部を吸引することで弛み部を複数形成する。そして、配置手段は、複数の弛み部のそれぞれを空気で押し出して、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させる。これにより、例えば、空気の圧力を利用した一の装置等によって、弛み部の形成及び挿通処理をすることができる。
(4) 前記配置手段は、前記複数の直線部を略直線状に並んで配置させ、前記縫着手段は、前記一の糸部材により、前記配置手段により略直線状に並んで配置された前記複数の直線部のそれぞれを、該複数の直線部が形成する直線に沿うように前記帯状部材に連続して縫着する(1)から(3)のいずれかに記載の製造システム。
(4)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、配置手段が、複数の直線部を、略直線状に並んで配置させる。そして、縫着手段は一の糸部材により、配置手段により略直線状に並んで配置された複数の直線部のそれぞれを該複数の直線部が形成する直線に沿うように帯状部材に、連続して縫着する。これにより、縫着手段による縫着処理を簡易にすることができると共に、正確な縫着を継続して行うことができる。
(5) 前記縫着手段は、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記複数の直線部が形成する前記直線と重ならないように退避させる第1退避手段を更に備える(4)に記載の製造システム。
(5)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、縫着手段が、複数の弛み部のそれぞれを、複数の直線部が形成する直線と重ならないように退避させる第1退避手段を更に備える。これにより、縫着手段により複数の直線部が形成する直線に沿って形成される縫着部又は縫い部に、弛み部が縫着されることが抑制することができる。
(6) 前記帯状部材切断手段は、所定のカット部と、前記カット部が前記帯状部材を切断する切断位置から前記コード連結部を退避させる第2退避手段と、を備える(1)から(5)のいずれかに記載の製造システム。
(6)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、帯状部材切断手段が、所定のカット部と、カット部が帯状部材を切断する切断位置からコード連結部を退避させる第2退避手段と、を備える。これにより、帯状部材の所定位置を切断する際に、コード連結部が望まない位置で切断されることを抑制することができる。
(7)前記帯状部材切断手段、前記糸部材切断手段及び前記コード部材切断手段は、同一のカット部であり、前記コード連結部を、前記カット部における切断位置に移動させる移動手段と、を備える(1)から(5)のいずれかに記載の製造システム。
(7)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、帯状部材切断手段、糸部材切断手段及びコード部材切断手段が、同一のカット部であり、コード連結部をカット部における切断位置に移動させる移動手段と、を備える。これにより、一のカット部により、帯状部材、糸部材及びコード部材を同時に切断することができる。
(8) 前記帯状部材が所定の液吸収性の吸収層と、前記吸収層を薄膜状の表面材で被覆した帯状の吸収部材であって、前記吸収層を前記表面材で被覆する帯状部材形成手段と、を更に備える(1)から(7)に記載の製造システム。
(8)の発明によれば、シート状構造体の製造システムは、吸収層を表面材で被覆するシート部材形成手段と、を更に備える。これにより、例えば、繊維状の吸収層を該繊維状の吸収層がばらけない様に表面材で被覆することで帯状に形成し、該帯状に形成された吸収部材に上述のコード部材等を縫着することができる。
(9) 所定形状のシート部材と、所定の糸部材により前記シート部材の所定面に縫着されると共に前記所定面の外縁から延出し前記所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を含むシート状構造体の製造方法であって、一のコード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成工程と、略帯状の帯状部材に前記弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する挿通部形成工程と、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記帯状部材の所定面側から前記所定面の反対面側に前記複数の切り込み部又は前記複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に、前記所定面に前記複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する配置工程と、前記配置工程により配置される複数の直線部のそれぞれと、前記帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着工程と、前記帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、前記縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう前記帯状部材を切断する帯状部材切断工程と、前記縫着工程により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断工程と、前記縫着工程により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断工程と、を含むシート状構造体の製造方法。
(9)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を含むシート状構造体の製造方法である。このシート状構造体の製造方法は、一のコード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成工程と、略帯状の帯状部材に前記弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する挿通部形成工程と、複数の弛み部のそれぞれを帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に所定面に複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する配置工程と、配置工程により配置される複数の直線部のそれぞれと帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着工程とを含む。そして、帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう帯状部材を切断する帯状部材切断工程と、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断工程と、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断工程と、を含む。
本発明における製造方法が製造する対象は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を含むシート状構造体である。該シート状構造体におけるシート部材は、略シート状の部材であって、所定の糸部材によりコード部材が縫着可能な材料で構成されていれば良く、例えば、布部材、ラバー部材や、上述したタンポン用吸収部材を構成するシート状の吸収部材を例示できる。このシート部材に縫着されるコード部材は、シート部材に縫着可能な材料で構成されていれば良く、例えば、天然又は合成繊維により構成される紐、樹脂製のコード、所定径以上の糸、及び上述の複数の糸を縒り合わせて形成した複合糸等を例示できる。また、糸部材は、シート部材とコード部材とを縫着可能な材料で形成され、かつ所定径より細い部材であれば良く、例えば、天然素材で形成される糸、合成繊維等の糸及び細い針金等を例示できる。
弛み部形成工程は、例えば、糸部材が巻回された糸供給部から繰り出された一のコード部材に略U字状である弛み部を複数形成する。この弛み部がシート状構造体における延出部となり、後述する直線部がシート部材に縫着される部分となる。
弛み部形成工程として、後述する実施形態において例示されるもののほか、例えば、帯状部材の下面に配置された後述のサクションドラムの円筒部材を、帯状部材に形成される開口部に挿通させた状態で、帯状部材の上面側に配置されるコード部材を吸引する方法を例示できる。また、円筒部材を開口部から引き抜くと共に、該円筒部材に吸引されているコード部材(弛み部)が該円筒部材から離脱するよう円筒部材を引き抜くことで、略U字状の弛み部を帯状部材における下面側に配置することができる。
また、弛み部形成工程として、例えば、帯状部材に形成される開口部の上面に配置されるコード部材を、先端が略Y字状に形成された針状部材により開口部の上面側から下面側に挿通させることで、略U字状の弛み部を形成する方法を例示できる。詳細には、略Y字状における凹部がコード部材に当接するように配置した針状部材を、該コード部材を押すようにしながら開口部に挿通させることで、帯状部材の下面側に略U字状の弛み部を形成配置することができる。
挿通部形成工程は、例えば、所定のカッター等により帯状部材に弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する。弛み部が挿通可能とは、弛み部を形成するコード部材が挿通可能ということであり挿通時の形状等は問わない。
配置工程は、複数の弛み部のそれぞれを、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させる。切り込み部又は開口部に弛み部を押し込む等することができる装置を用いることができる。更に、配置工程は、所定面に複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する。開口部等から挿通された弛み部とは反対側の面に沿うように直線部が配置される。このように配置された複数の直線部は、後述の縫着工程により帯状部材に連続的に縫着することができる。
縫着工程は、配置工程により配置される複数のシート部材のそれぞれと、帯状部材とを一の糸部材で縫着する。例えば、所定のミシンにより、帯状部材の所定面に配置されたコード部材に沿って次々に縫着することで、帯状部材とコード部材とを縫着すると共に、弛み部におけるコード部材は縫着しない。これにより、延出部になる弛み部を構成するコード部材に非縫い部を形成することができる。
帯状部材切断工程は、帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう帯状部材を切断する。帯状部材切断工程により、シート状構造体を構成するシート部材が形成される。帯状部材はシート部材の原料である。
帯状部材切断工程において、帯状部材は所定形状のシート部材に切断されるが、縫着工程により縫着された所定の直線部とこれに隣接する直線部が異なるシート部材に配置されるよう、帯状部材の長手方向における所定の直線部とこれに隣接する直線部との間を切断する。該帯状部材切断工程における帯状部材の切断は、帯状部材を一度に切断してもよく、又数回に分けて切断しても良い。ここで、帯状部材切断工程おける帯状部材の切断は、糸部材切断工程やコード部材切断工程における糸連結部やコード連結部の切断との先後は問わず又同時でもよい。
糸部材切断工程は、所定の直線部と該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一の糸部材の一部である糸連結部を切断する。更に、コード部材切断工程は、縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断する。ここで、上述のように糸部材切断工程における糸連結部の切断やコード部材切断工程におけるコード連結部の切断は、帯部材切断工程における帯状部材の切断との先後は問わず又同時でもよい。
帯状部材切断工程、糸部材切断工程又はコード部材切断工程において用いられる切断手段として、例えば、所定のカッター部材や、所定面に凸状の刃が形成されたロール部材等を例示できる。
(10) 前記挿通部形成工程は、前記複数の切込み部又は前記複数の開口部のそれぞれを前記帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である(9)に記載のシート状構造体の製造方法。
(10)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、挿通部形成工程が、複数の切込み部又は複数の開口部のそれぞれを帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である。
(11) 弛み部形成工程は、前記コード部材における複数の所定部を吸引することで前記弛み部を複数形成し、前記配置工程は、前記複数の弛み部のそれぞれを空気で押し出して、前記帯状部材の前記所定面側から前記所定面の反対面側に前記複数の切り込み部又は前記複数の開口部のそれぞれに挿通させる(9)又は(10)に記載の製造方法。
(11)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、弛み部形成工程が、コード部材における複数の所定部を吸引することで弛み部を複数形成する。そして、配置工程は、複数の弛み部のそれぞれを空気で押し出して、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させる。これにより、例えば、空気の圧力を利用した一の装置等によって、弛み部の形成及び挿通処理をすることができる。
(12) 前記配置工程は、前記複数の直線部を略直線状に並んで配置させ、前記縫着工程は、前記一の糸部材により、前記配置工程により略直線状に並んで配置された前記複数の直線部のそれぞれを、該複数の直線部が形成する直線に沿うように前記帯状部材に連続して縫着する(9)から(11)のいずれかに記載の製造方法。
(11)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、配置工程が、複数の直線部を、略直線状に並んで配置させる。そして、縫着工程は一の糸部材により、配置工程により略直線状に並んで配置された複数の直線部のそれぞれを該複数の直線部が形成する直線に沿うように帯状部材に、連続して縫着する。これにより、縫着工程による縫着処理を簡易にすることができると共に、正確な縫着を継続して行うことができる。
(13) 前記縫着工程は、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記複数の直線部が形成する前記直線と重ならないように退避させる第1退避工程を更に含む(12)に記載の製造方法。
(13)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、縫着工程が、複数の弛み部のそれぞれを、複数の直線部が形成する直線と重ならないように退避させる第1退避工程を更に含む。これにより、縫着工程により複数の直線部が形成する直線に沿って形成される縫着部又は縫い部に、弛み部が縫着されることが抑制することができる。
(14) 前記帯状部材切断工程は、所定のカット部と、前記カット部が前記帯状部材を切断する切断位置から前記コード連結部を退避させる第2退避工程と、を含む(9)から(13)のいずれかに記載の製造方法。
(14)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、帯状部材切断工程が、所定のカット部と、カット部が帯状部材を切断する切断位置からコード連結部を退避させる第2退避工程と、を含む。これにより、帯状部材の所定位置を切断する際に、コード連結部が望まない位置で切断されることを抑制することができる。
(15) 前記帯状部材切断工程、前記糸部材切断工程及び前記コード部材切断工程におけるそれぞれの切断は、同一のカット部によりなされ、前記コード連結部は、所定の移動手段により前記カット部における切断位置に移動させる(9)から(13)のいずれかに記載の製造方法。
(15)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、帯状部材切断工程、糸部材切断工程及びコード部材切断工程におけるそれぞれの切断が同一のカット部によりなされ、コード連結部は、所定の移動手段によりカット部における切断位置に移動させる。これにより、一のカット部により、帯状部材、糸部材及びコード部材を同時に切断することができる。
(16) 前記帯状部材が所定の液吸収性の吸収層と、前記吸収層を薄膜状の表面材で被覆した帯状の吸収部材であって、前記吸収層を前記表面材で被覆する帯状部材形成工程と、を更に含む(9)から(15)に記載の製造方法。
(16)の発明によれば、シート状構造体の製造方法は、帯状部材が所定の液吸収性の吸収層と吸収層を薄膜状の表面材で被覆した帯状の吸収部材であって、吸収層を表面材で被覆するシート部材形成工程と、を更に含む。これにより、例えば、繊維状の吸収層を該繊維状の吸収層がばらけない様に表面材で被覆することで帯状に形成し、該帯状に形成された吸収部材に上述のコード部材等を縫着することができる。
本発明は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材により前記シート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を備えるシート状構造体の製造システム及び製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、第1例のシート状構造体における平面図である。図2は、図1におけるX―X断面図である。図3は、従来のシート状構造体における平面図である。図4は、本発明の第1実施形態における製造システムを説明する図である。図5は、図4における領域Aの拡大図である。図6は、図4における領域Bの拡大図である。図7は、本発明の第2実施形態における製造システムを説明する図である。図8は、本発明の第2実施形態の製造システムにおけるシート状構造体の製造を説明する図である。図9は、本発明の第3実施形態における製造システムを説明する図である。図10は、本発明の第4実施形態における製造システムを説明する図である。図11は、本発明の第4実施形態の製造システムにおけるシート状構造体の製造を説明する図である。図12は、第5実施形態を説明する図である。図13は、図12における領域Cの拡大図である。図14は、第5実施形態の製造システムにおけるシート状構造体の製造を説明する図である。
[1]製造システム
図1から図14により、本発明におけるシート状構造体の製造システムについて説明する。
[1.1]全体
図1から図7に示すシート状構造体及び第1実施形態における製造システムにより、本発明の製造システムの全体構成について説明する。
「1.1.1」シート状構造体
本発明の製造システムにおける製造対象は、シート状部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に前記所定面の外縁から延出し前記所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を備えるシート状構造体である。例えば、図1に示すように、第1実施形態におけるシート状構造体1は、シート状部材である平面矢羽状の吸収部材10と、所定の糸部材30により吸収部材10の所定面に縫着されると共に該所定面の外縁から延出し糸部材30を含まない非縫い部22が形成される延出部21を有するコード部材20と、を備える。本実施形態におけるシート状構造体1は、タンポン用吸収体として使用することができる。
具体的には、図1に示すように、シート状構造体1としては、平面矢羽状の吸収部材10と、一部が吸収部材10の所定面に幅方向の略中心において長手方向に延びるよう当接配置されると共に糸部材30により縫着されるコード部材20を備える。吸収部材10の長手方向における長さよりも長いコード部材20は、吸収部材10の外縁から長手方向に延出する延出部21を有する。ここで、例えば、シート状構造体1をタンポン用吸収体として使用する場合には、吸収部材10を略円柱形に圧搾成型し、不図示のアプリケータに収納することができる。
図2示すように、シート状部材である吸収部材10は、吸収性繊維素材を有する吸収層14と、吸収層14を幅方向に周回するように覆う液透過性の表面材12とを備える。本実施形態におけるシート状部材である吸収部材10の寸法は、例えば、長手方向全長が30mmから90mm、幅方向全長が30mmから70mmの場合を例示できる。ここで、吸収部材10はシート状であればよく、また、吸収部材10は、最終的にシート状になっていればよく、セーラー折りによる折り重ねや、巻き込み断面構造を潰してシート状にしたものでもよい。また、その平面形状は限定されず、例えば、吸収部材10における平面形状として、正方形、長方形、楕円形等を例示することができる。ここで、タンポン用吸収体としては、吸収部材10の長さを長くすることは、吸収接触長さ(吸収体と膣の内壁とが接触する長さ)が長くすることができ、漏れを軽減させることができるので好ましい。しかし、使用中に違和感を感じる原因となりやすいことから、図1又は図3に示すような矢羽状とすることが更に好ましい。すなわち、吸収部材10の長さを長く伸ばしながらも、圧縮成型後にタンポン用吸収体の前端及び後端の両端において繊維量及び密度を下げることができるため違和感の発生を防止することができ、また、取り出すときの抵抗を減らすことができるので使用後に容易に引き抜くことができるので好ましい。
吸収層14に用いられる吸収性繊維素材としては、例えば、コットン、レーヨンや合成繊維などの親水性繊維が用いられる。吸収層14は、好ましくは、目付150g/mから1500g/m、厚みが0.1mmから0.9mm程度の繊維ウェブ、不織布又は織物を単数又は複数枚重ね、結果、厚み1.0mmから15mm、好ましくは厚み2.0mmから10mmとなったものが用いられる。繊維ウェブ、不織布としては、合成繊維シートのようなものをベースに、カードウェブ、エアレイ法、ウェッドレイド法などで成型されたものがある。なお、吸収層14には、親水性繊維とともに疎水性繊維や、親水処理が施された疎水性繊維が混入されていてもよい。また、吸収層14には高吸水性ポリマーなど、吸水機能を持った化合物が混入されていてもよい。
液透過性の表面材12は、例えば、疎水性繊維で形成された不織布や開孔処理を施した開孔フィルム等により構成される。表面材12に用られる不織布の種類としては特に限定されないが、例えば、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布などが用いられ、また、不織布を構成する疎水性繊維としては特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの各繊維が用いられる。不織布の目付は8g/mから40g/mのものが好ましい。また、開孔フィルムとしては、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系フィルムが好ましい。
コード部材20は、吸収部材10の所定面に幅方向の略中心において長手方向に延びるよう当接配置されると共に糸部材30により縫着される縫着部25を備える。吸収部材10の長手方向における長さよりも長いコード部材20は、吸収部材10の外縁から長手方向に延出する延出部21を有する。
コード部材20は、天然又は合成繊維により構成される紐、樹脂製のコード、所定径以上の糸、及び上述の複数の糸を縒り合わせて形成した複合糸等を用いることができる。タンポン用吸収体を構成する場合には、例えば、複数の木綿糸やポリエステル糸などの単糸を縒り合わせた複合糸を用いることができる。また、コード部材20は、使用時に尿等の体外からの汚れ等が引き込まれることを防止するため、例えば、パラフィン付着加工等により撥水加工が施されていることが好ましい。そして、コード部材20の長さは、例えば、吸収部材の長さが30mmから90mmであるとした場合には、110mmから250mmであることが好ましい。
図1に示すように、第1例におけるシート状構造体1のコード部材20には、該コード部材20に沿うように縫着部25及び非縫い部22が形成される。ここで、非縫い部22は、延出部21に形成される。また、縫着部25は糸部材30を含み、非縫い部22は糸部材30を含まない。
縫着部25は、コード部材20がシート状部材である吸収部材10と当接する当接部23における全部又は一部に形成される。後述する第1から第5実施形態においては、縫着部25は、当接部23における全部に形成される。
延出部21には、上述の通り、糸部材30を含まない非縫い部22が形成される。つまり、縫着部25を形成する糸部材30は、延出部21における自由端26まで連続しないということである。
具体的には、図1に示すように、第1例におけるシート状構造体1の延出部21には、縫着部25の端部から延出部21の自由端26までは、一の糸部材30による縫着処理がなされていない非縫い部22が形成される。
糸部材30は、シート部材である吸収部材10とコード部材20とを縫着可能な材料で所定径より細い部材であれば良く、例えば、天然素材で形成される糸、合成繊維等の糸、細い針金等を例示できる。第1例及び第2例のシート状構造体1においては、例えば、木綿糸などの単糸を複数縒り合わせた糸を用いることができる。これらは必要に応じてパラフィン付着加工などによる撥水加工が施される。
ここで、図3に示すように、従来のシート状構造体1Aは、コード部材20における全長にわたり縫い部24が形成される。これに対し、第1例のシート状構造体1におけるコード部材20の全長L2に対する縫着部25の全長は、例えば、16%から44%とすることができる。
つまり、第1例のシート状構造体1は、縫着部25着を形成する糸部材30が自由端26まで連続していないことによる液体の伝え漏れを抑制できると共に、糸部材30の抜け等を抑制できる。更に、該シート状構造体1に用いる糸部材30の使用量を抑制することができる。例えば、図3に示す従来のシート状構造体1Aと比較した場合には、糸部材30の使用量を従来の約16から44%に低減することができる。
これにより、まず、コスト面のメリットがある。つまり、糸部材30のコストが低減される。また、糸部材30の使用量が低減されることからシート状構造体1の軽量化を図ることができる。更に、縫着処理を大幅に少なくすることができるので製造工程おいて大きなメリットがある。
具体的には、縫着処理にかかる時間を短縮することができるので製造時間を短縮することができる。これにより、生産性を大幅に向上させることができる。例えば、図3に示す従来のシート状構造体1Aの生産性に対して、約200から600%に生産性を向上させることができる。
また、短縮される時間の分だけ縫着処理又は他の処理の時間を長くしてより丁寧にすることでシート状構造体における品質を向上させることができる。
「1.1.2」製造システムの概要
図4に示すように、第1実施形態におけるシート状構造体1の製造システム(装置)2は、コード部材繰り出し手段であるコード部材繰り出し部40と、挿通部形成手段であるロール状カッター部100と、弛み部形成手段及び配置手段であるサクションドラム200と、縫着手段であるミシン部35と、帯状部材切断手段である帯状部材用カッター110、120と、糸部材切断手段である糸部材用カッター70と、コード部材切断手段であるコード部材用カッター80と、を備える。
[1.2]コード部材繰り出し手段
図4に示すように、コード部材繰り出し手段であるコード部材繰り出し部40は、コード部材20を所定方向に繰り出す。コード部材20は、コード部材繰り出し部40において、略円筒状に巻かれた状態で収納される。そして、該円筒における円筒軸を中心に該円筒を回転させることでコード部材20を繰り出すことができる。コード部材繰り出し部40から繰り出されるコード部材20の長さは、該円筒の回転速度等を変速モータ等により調整することで、調整することができる。ここで、コード部材20は、後述する弛み部形成手段であるサクションドラム200における円筒部材210の開口部215に当接されるように繰り出される。
[1.3]弛み部形成手段
図4に示すように、弛み部形成手段であるサクションドラム200は、該サクションドラム200の円周方向に所定間隔で形成される複数の円筒部材210を備える。該複数の円筒部材210はサクションドラム200の外周方向に所定間隔で配置される開口部215を備える中空状の円筒部材である。この円筒部材210のそれぞれには不図示の空気チューブが接続され、該円筒部材210の中空空間を負圧及び加圧状態に調整することができる。
上記コード部材繰り出し部40から繰り出されたコード部材20が所定の円筒部材210の開口部215に当接した状態において、円筒部材210の中空空間を負圧にすることで、コード部材20を所定長さだけ該円筒部材210の中空空間に引き込むことができる(R1)。これにより、略U字状の弛み部5を形成することができる。また、コード部材繰り出し部40から連続的にコード部材20を繰り出すと共に、サクションドラム200を該サクションドラム200における円筒軸を中心に矢印R方向に所定速度で回転させることで、コード部材20に所定間隔で弛み部5を形成することができる。なお、本実施形態では、所定の中空空間を有する部材として円筒状の部材が用いられているが、これに限定されない。例えば、断面が楕円状である扁平状の管部材や、直方体の部材等を用いることができる。
[1.4]挿通部形成手段
図4に示すように、挿通部形成手段であるロール状カッター部100は、所定の開口部15を形成するカット部105が複数形成されるカットロール101と、該カットロール101と略平行に配置される平面ロール103とを備える。複数のカット部105は、カットロール101の外周面に配置されると共に、外周方向に所定間隔で形成される。カット部105の形状及び外周方向における間隔は、シート状構造体1に応じて設定される。具体的には、帯状部材9に形成される開口部15の形状及び間隔に応じて形成される。
そして、帯状部材9を連続的にロール状カッター部100におけるカットロール101と平面ロール103との間を通過させることで、複数の開口部15を所定間隔で連続的に形成することができる。
[1.5]配置手段
図4に示すように、配置手段であるサクションドラム200は、該サクションドラム200の円周方向に所定間隔で形成される複数の円筒部材210を備える。上述の通り、該複数の円筒部材210はサクションドラム200の外周方向に所定間隔で配置される開口部215を備える中空状の円筒部材である。この円筒部材210のそれぞれには不図示の空気チューブが接続され、該円筒部材210の中空空間を負圧及び加圧状態に調整することができる。
つまり、コード部材20を所定長さだけ該円筒部材210の中空空間に引き込む(R1)ことで形成した略U字状の弛み部5を、円筒部材210の中空空間を加圧状態にすることで該弛み部5を円筒部材210の開口部215から押し出す(R2)ことができる。具体的には、図4に示すように、円筒部材210の開口部215が帯状部材9に形成された開口部15に当接した状態で該円筒部材210の中空空間を加圧状態にする。これにより、弛み部5を円筒部材210から押し出す(R2)と共に、該弛み部5を開口部15に挿通させて円筒部材210が当接している面と反対の面側に弛み部5を配置させる。
そして、複数の弛み部5のそれぞれを繋ぐコード部材20を、円筒部材210が当接する面に沿うように略直線状に配置することで直線部6を複数形成する。ここで、複数の直線部6は、帯状部材9の幅方向における略中央に該複数の直線部が略直線状に並ぶように配置される。これにより、縫着手段であるミシン部35により該直線に沿って縫着処理することにより、それぞれの直線部6における帯状部材9と当接する不図示の当接部において縫着部25を形成することができる。
[1.6]縫着手段
縫着手段であるミシン部35は、複数の直線部6のそれぞれと、帯状部材9とを一の糸部材30で縫着する。つまり、図4及び図5に示すように、帯状部材9の所定面に略直線状に並ぶように配置された複数の直線部6の上面から一の糸部材30で連続的に縫着する。
具体的には、固定されたミシン部35における縫着位置に、複数の直線部6を該複数の直線部6が形成する直線に沿って連続的に送り出す。ミシン部35による縫着処理は、一の糸部材30により連続して行われる。これにより、直線部6における帯状部材9との当接部23に縫着部25を形成することができる。また、所定の直線部6とこれに隣接する直線部6とを繋ぐように形成される一の糸部材30の一部である糸連結部37が形成される。
また、縫着手段は、複数の弛み部5のそれぞれを、複数の直線部6が形成する直線と重ならないように退避させる不図示の第1退避手段を更に備えることができる。例えば、弛み部5が帯状部材9の下面であって前記直線と重なる位置に配置された状態でミシン部35により縫着処理された場合、該弛み部5が帯状部材9に縫着される。これを回避するため、弛み部5を所定の部材等により帯状部材9の幅方向側に片寄せすることができる。これにより、弛み部5を前記直線と重ならないように退避させることができる。第1退避手段における他の例は第2実施形態から第5実施形態に示すものを例示できる。
[1.7]帯状部材切断手段
帯状部材切断手段は、帯状部材9を所定形状に切断して複数のシート部材である吸収部材10を成形すると共に、ミシン部35により縫着された所定の直線部6とこれに隣接する直線部6とが異なる吸収部材10に配置されるよう帯状部材9を切断する。具体的には、図4及び図6に示すように、帯状部材切断手段である帯状部材用カッター110は、帯状部材9における一方の側部から開口部15の端部までを切断する。次いで、帯状部材用カッター120は、帯状部材9における他方の側部から開口部15の端部までを切断する。直線部6はそれぞれ開口部15と開口部15と間に配置されているので、前記切断処理を連続的に行うことで、帯状部材9を所定形状に切断して複数の吸収部材10を形成すると共に、隣接して配置される直線部6同士が異なる吸収部材10に配置されるよう帯状部材9を切断することができる。
また、帯状部材用カッター110、120が帯状部材9を切断する切断位置からコード連結部27を退避させる第2退避手段を備えることができる。例えば、図6に示す可動ガイド55、56により、コード連結部27を切断位置と反対の幅方向側に片寄せすることでコード連結部27を退避させることができる。該可動ガイド55、56は、不図示の駆動部により帯状部材9の幅方向に移動可能に配置される。この第2退避手段における他の例は、第2実施形態から第5実施形態に示すものを例示できる。
[1.8]糸部材切断手段
図4及び図5に示すように、糸部材切断手段である糸部材用カッター70は、縫着手段であるミシン部35により複数の直線部6のそれぞれと、該直線部6に隣接する直線部6とを繋ぐように形成される一の糸部材30の一部である糸連結部37を切断する。
糸部材用カッター70としては、各種カッター部材を用いることができる。例えば、図5に示すような開口部15の幅よりも幅の狭いカッターや、不図示のローラ状カッター部材を用いることができる。該糸部材用カッター70により糸連結部37を構成する糸部材30を切断することで、各吸収部材10の間隔を調整することができ、コード連結部27を形成するコード部材20を略直線状に延ばすことが可能となる。
[1.9]コード部材切断手段
図4及び図6に示すように、コード部材切断手段であるコード部材用カッター80は、複数の吸収部材10における所定の吸収部材10と該所定の吸収部材10に隣接する吸収部材10とを繋ぐように形成される一のコード部材20の一部であるコード連結部27を所定の位置で切断する。すでに、糸部材用カッター70で糸連結部37を構成する糸部材30を切断しているので、所定の吸収部材10とこれに隣接する吸収部材10との間の距離を長くすると共に、コード連結部27を略直線状に伸ばすことができるので、コード連結部27を略直線状の伸ばした状態でコード部材20を切断することができる。
[1.10]帯状部材形成手段
本実施形態におけるシート部材である吸収部材10は、所定の液吸収性の吸収層14と、吸収層14を薄膜状の表面材12で被覆したシート状の吸収部材10である。そして、シート部材である吸収部材10の原料である帯状部材9も同様に、所定の液吸収性の吸収層14と、吸収層14を薄膜状の表面材12で被覆した帯状の吸収部材である。本実施形態におけるシート状構造体の製造システム2は、不図示の吸収層14を薄膜状の表面材12で被覆する帯状部材形成手段を備えることができる。帯状部材形成手段としては、例えば、所定形状の吸収層14を、該吸収層14の短手方向の外周よりも長い幅の表面材12により包むように被覆する所定の装置等を例示できる。
更には、略帯状の吸収層14を、該吸収層14の短手方向の外周面よりも長い幅の表面材12により包むように被覆する装置と、表面材12が吸収層14の表面を被覆した状態で加熱・加圧処理することで表面材12と吸収層14とを擬似的に一体化させると共に略シート状に成形する所定のエンボスロール等の装置と、を組み合わせて帯状部材9を成形可能にすることができる。
[1.11]その他
ここで、本実施形態におけるシート状構造体1をタンポン用の吸収体として使用する場合には、吸収部材10を所定のアプリケータに挿入可能な形状に圧縮する不図示の圧縮手段を更に備えることができる。
[2]第2実施形態
図7及び図8に示すように、第2実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Aは第1実施形態におけるシート状構造体の製造システム2と類似する。以下、第2実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Aを、第1実施形態におけるシート状構造体の製造システム2との相違点を中心に説明する。
ロール状カッター部115は、挿通部形成手段と帯状部材形成手段を兼ねる。帯状部材繰り出し部11から繰り出される帯状部材9に開口部15を形成すると共に、該開口部15の端部と連続する切断部を形成する。
そして、開口部15に挿通された弛み部5は、第1退避手段及び第2退避手段を兼ねるコンベア500に挟まれるようにして既に形成された切断部と同じ幅方向側に片寄せされる。弛み部5が片寄せされた状態において、ミシン部35により縫着処理され、帯状部材切断手段であるロール状カッター部125により既に形成された切断部とは逆側の側部から開口部15の端部まで切断され、更に、糸部材切断手段であるロール状カッター部75により糸連結部37を形成する糸部材30が切断される。
そして、ロール状カッター部85により糸連結部37を形成するコード部材20を切断されることで、シート状構造体1を得ることができる。
[3]第3実施形態
図9に示すように、第3実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Bは第2実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Aと類似する。以下、第3実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Bを、第2実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Aとの相違点を中心に説明する。
ロール状カッター部115は、挿通部形成手段と帯状部材形成手段を兼ねる。帯状部材繰り出し部11から繰り出される帯状部材9に開口部15を形成すると共に、該開口部15の端部と連続する切断部を形成する。
開口部15を挿通された弛み部5は、第1退避手段であるコンベア510に挟まれるようにして帯状部材9の幅方向における一方側に片寄せされる。弛み部5が片寄せされた状態でミシン部35により縫着処理される。
縫着処理された帯状部材9は所定の位置で既に形成された切断部が下方に配置されるようにねじられる。この状態においては、弛み部5は重力により既に形成された切込み部と同じ側に配置される。
そして、帯状部材切断手段であるロール状カッター部125により、既に形成された切断部とは逆側の側部から開口部15の端部まで切断される。ここで、ロール状カッター部125は、帯状部材9に応じて傾けられる。
更に、糸部材切断手段であるロール状カッター部75により糸連結部37を形成する糸部材30を切断し、ロール状カッター部85により糸連結部37を形成するコード部材20を切断することで、シート状構造体1を得ることができる。
[4]第4実施形態
図10及び図11に示すように、第4実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Cは第2実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Aと類似する。以下、第4実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Cを、第2実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Aとの相違点を中心に説明する。
ロール状カッター部115は、挿通部形成手段と帯状部材形成手段を兼ねる。帯状部材繰り出し部11から繰り出される帯状部材9に開口部15を形成すると共に、該開口部15の端部と連続する切断部を形成する。
開口部15を挿通された弛み部5は、第1退避手段及び第2退避手段である複数の可動ガイド57によりU字を形成した状態で帯状部材9の幅方向における既に形成された切断部と反対側の幅方向に片寄せされる。弛み部5が片寄せされた状態でミシン部35により縫着処理され、帯状部材切断手段であるロール状カッター部125により既に形成された切断部とは逆側の側部から開口部15の端部まで切断される。
ここで、図11に示すように、ロール状カッター部125における切断位置は、可動ガイド57により弛み部5が形成するU字の内側である。可動ガイド57により弛み部5を位置決めし、該弛み部5が形成するU字の内側を切断位置としている。
また、更に、糸部材切断手段であるロール状カッター部75により糸連結部37を形成する糸部材30を切断し、ロール状カッター部85により糸連結部37を形成するコード部材20を切断することで、シート状構造体1を得ることができる。
[5]第5実施形態
図12から図14に示すように、第5実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Dは第1実施形態におけるシート状構造体の製造システム2と類似する。第5実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Dの特徴は、帯状部材切断手段、糸部材切断手段及びコード部材切断手段が一のロール状カッター部90により構成される点である。言い換えると、帯状部材9、糸部材30及びコード部材20を同時に切断することができる点を特徴とする。以下、第5実施形態におけるシート状構造体の製造システム2Dを、第1実施形態におけるシート状構造体の製造システム2との相違点を中心に説明する。
図12及び図13に示すように、配置手段であるサクションドラム200により開口部15に挿通された弛み部5は、帯状部材9の側方に配置される第1退避手段を構成する第1サクションボックス520により、帯状部材9における幅方向側に片寄せされる。そして、弛み部5が第1退避手段を構成するコンベア530に挟まれるようにして片寄せされた状態で所定方向に移動される。
コンベア530により弛み部5が片寄せされた状態において、コード部材20は縫着手段であるミシン部35により帯状部材9に縫着処理される。この縫着処置の後、コード連結部27はコンベア530に挟まれた状態から開放され、帯状部材9の下方に略垂直に垂れ下がるように配置される。
移動手段を構成する第2サクションボックス620は、帯状部材9の下方に配置される。該帯状部材9の下方に配置される第2サクションボックス620は、コード連結部27を帯状部材9の下方側から吸引する。コード連結部27は、その先端部が第2サクションボックス620に引っ張られ所定位置に留まると共に、帯状部材9に縫着されている側は所定方向に移動される。これにより、コード連結部27は、垂直方向に対して傾いた状態になる。そして、移動手段を構成するコンベア630により、コード連結部27は、帯状部材9の長手方向に沿うように配置された状態で挟まれる。図14に示すように、コード連結部27は、糸連結部37と共に、開口部15を帯状部材9の長手方向に縦断するよう配置される。
この状態において、帯状部材切断手段、糸部材切断手段及びコード部材切断手段を兼ねるロール状カッター部90により、開口部15を含む位置で帯状部材9が切断される。つまり、一のロール状カッター部90により、帯状部材9、糸部材30及びコード部材20が同時に切断される。これにより、シート状構造体1を得ることができる。
ここで、第1退避手段を構成する第1サクションボックス520は、該サクションボックス520の側面に形成される吸引部を備える。サクションボックス520は、該吸引部が帯状部材9側に向くように配置される。該第1サクションボックス520により吸引された弛み部5は、その先端部が吸引部に吸い寄せられることで幅方向における所定側に片寄せされる。
第1退避手段を構成するコンベア530は、図13に示すように、上側コンベア530aと下側コンベア530bとにより構成される。コンベア530は、上述のように、サクションボックス520により片寄せされた弛み部5を、該片寄せされた状態を維持するようにして上側コンベア530aと530bにより挟み込む。これにより、弛み部5を片寄せられた状態で所定方向に移動させることができる。
移動手段を構成する第2サクションボックス620は、該第2サクションボックス620における上面側に形成される吸引部を備える。該第2サクションボックス620により吸引されたコード連結部27は、その先端部が吸引部に吸い寄せられることで該先端部が所定位置に留まると共に、該コード連結部27における帯状部材9に縫着された側は所定方向に移動して、全体として垂直方向に対して傾いた状態になる。
移動手段を構成するコンベア630は、図13に示すように、上側コンベア630aと下側コンベア630bとにより構成される。コンベア630は、上側コンベア630aと下側コンベア630bとにより、第2サクションボックス620により垂直方向に対して傾けられたコード連結部27を挟む。これにより、コード連結部27は、帯状部材9の長手方向に沿うように配置された状態で挟まれる。このように、コード連結部27を帯状部材9の長手方向に沿うように配置することで、該コード連結部27を、糸連結部37と共に、開口部15を帯状部材9の長手方向に縦断するように配置することができる。
帯状部材切断手段、糸部材切断手段及びコード部材切断手段を構成するロール状カッター部90は、ロールの表面に所定形状の凸状の刃が形成されたロール状のカッターである。本実施形態におけるロール状カッター部90は、帯状部材9を幅方向において一度に切断できるように前記凸状の刃が形成される。このロール状カッター部90による切断位置は、開口部15を含む位置に設定される。つまり、ロール状カッター部90における凸状の刃は、開口部15と、該開口部15の幅方向における一方の端部から帯状部材9における該一方の端部側の側部までと、該開口部15の幅方向における他方の端部から帯状部材9の該他方の端部側の側部までとを切断可能に形成される。これにより、ロール状カッター部90は、帯状部材9を切断すると共に、開口部15を縦断するように配置される糸連結部37及びコード連結部27を切断することができる。本実施形態において、ロール状カッター部90は、帯状部材9の切断、糸部材30の切断及びコード部材20の切断を同時に行うため、開口部15は、コード部材20が挿通可能に形成されればよく、その形状は特に限定されない。図13に示すように、本実施形態では、開口部15は略十字状に形成されているが、例えば、帯状部材9の幅方向に延びるような略一文字状(長方形状)に形成することもできる。
[6]製造方法
本発明の製造方法は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を含むシート状構造体の製造方法であって、一のコード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成工程と、略帯状の帯状部材に弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する挿通部形成工程と、複数の弛み部のそれぞれを、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に所定面に複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する配置工程と、配置工程により配置される複数の直線部のそれぞれと、帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着工程と、帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう帯状部材を切断する帯状部材切断工程と、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断工程と、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断工程と、を含む。
本発明における製造方法が製造する対象は、所定形状のシート部材と、所定の糸部材によりシート部材の所定面に縫着されると共に所定面の外縁から延出し所定の糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を含むシート状構造体である。該シート状構造体におけるシート部材は、略シート状の部材であって、所定の糸部材によりコード部材を縫着可能な材料で構成されていれば良く、例えば、布部材、ラバー部材や、上述したタンポン用吸収部材を構成するシート状の吸収部材を例示できる。このシート部材に縫着されるコード部材は、シート部材に縫着可能な材料で構成されていれば良く、例えば、天然又は合成繊維により構成される紐、樹脂製のコード、所定径以上の糸、及び上述の複数の糸を縒り合わせて形成した複合糸等を例示できる。また、糸部材は、シート部材とコード部材とを縫着可能な材料で形成され、かつ所定径より細い部材であれば良く、例えば、天然素材で形成される糸、合成繊維等の糸及び細い針金等を例示できる。
弛み部形成工程、例えば、糸部材が巻回された糸供給部から繰り出された一のコード部材に略U字状である弛み部を複数形成する。この弛み部がシート状構造体における延出部となり、後述する直線部がシート部材に縫着される部分となる。
挿通部形成工程は、例えば、所定のカッター等により帯状部材に弛み部が挿通可能な切り込み部又は開口部を複数形成する。弛み部が挿通可能とは、弛み部を形成するコード部材が挿通可能ということであり挿通時の形状等は問わない。
配置工程は、複数の弛み部のそれぞれを、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させる。これには、例えば、切り込み部又は開口部に弛み部を押し込む等することができる装置を用いることができる。更に、配置工程は、所定面に複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ略直線状に形成される直線部を複数形成する。開口部等から挿通された弛み部とは反対側の面に沿うように直線部が配置される。このように配置された複数の直線部は、後述の縫着工程により帯状部材に連続的に縫着することができる。
縫着工程は、配置工程により配置される複数のシート部材のそれぞれと、帯状部材とを一の糸部材で縫着する。例えば、所定のミシンにより、帯状部材の所定面に配置されたコード部材に沿って次々に縫着することで、帯状部材とコード部材とを縫着すると共に、弛み部におけるコード部材は縫着しない。これにより、延出部になる弛み部を構成するコード部材に非縫い部を形成することができる。
帯状部材切断工程は、帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう帯状部材を切断する。帯状部材切断工程により、シート状構造体を構成するシート部材が形成される。帯状部材はシート部材の原料である。
帯状部材切断工程において所定形状のシート部材に切断されるが、縫着工程により縫着された所定の直線部とこれに隣接する直線部が異なるシート部材に配置されるよう、帯状部材に長手方向における所定の直線部とこれに隣接する直線部との間を切断する。該帯状部材切断工程における帯状部材の切断は、帯状部材を一度に切断してもよく、又数回に分けて切断しても良い。ここで、帯状部材切断工程おける帯状部材の切断は、糸部材切断工程やコード部材切断工程における糸連結部やコード連結部の切断との先後は問わず又同時でもよい。
糸部材切断工程は、所定の直線部と該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一の糸部材の一部である糸連結部を切断する。更に、コード部材切断工程は、縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断する。ここで、上述のように糸部材切断工程における糸連結部の切断やコード部材切断工程におけるコード連結部の切断は、帯部材切断工程における帯状部材の切断との先後は問わず又同時でもよい。
帯状部材切断工程、糸部材切断工程又はコード部材切断工程における切断手段として、例えば、所定のカッター部材や、所定面に凸状の刃が形成されたロール部材等を例示できる。
本発明の製造方法は、挿通部形成工程が、複数の切込み部又は複数の開口部のそれぞれを帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である。
本発明の製造方法は、弛み部形成工程が、コード部材における複数の所定部を吸引することで弛み部を複数形成する。そして、配置工程は、複数の弛み部のそれぞれを空気で押し出して、帯状部材の所定面側から所定面の反対面側に複数の切り込み部又は複数の開口部のそれぞれに挿通させる。これにより、例えば、空気の圧力を利用した一の装置等によって、弛み部の形成及び挿通処理をすることができる。
本発明の製造方法は、配置工程が、複数の直線部を、略直線状に並んで配置させる。そして、縫着工程は一の糸部材により、配置工程により略直線状に並んで配置された複数の直線部のそれぞれを該複数の直線部が形成する直線に沿うように帯状部材に、連続して縫着する。これにより、縫着工程による縫着処理を簡易にすることができると共に、正確な縫着を継続して行うことができる。
本発明の製造方法は、縫着工程が、複数の弛み部のそれぞれを、複数の直線部が形成する直線と重ならないように退避させる第1退避工程を更に含む。これにより、縫着工程により複数の直線部が形成する直線に沿って形成される縫着部又は縫い部に、弛み部が縫着されることを抑制することができる。
本発明の製造方法は、帯状部材切断工程が、所定のカット部と、カット部が帯状部材を切断する切断位置からコード連結部を退避させる第2退避工程と、を含む。これにより、帯状部材の所定位置を切断する際に、コード連結部が望まない位置で切断されることを抑制することができる。
本発明の製造方法は、帯状部材切断工程、糸部材切断工程及びコード部材切断工程におけるそれぞれの切断が同一のカット部によりなされ、コード連結部は、所定の移動手段によりカット部における切断位置に移動させる。これにより、一のカット部により、帯状部材、糸部材及びコード部材を同時に切断することができる。
本発明の製造方法は、吸収層を表面材で被覆するシート部材形成工程と、を更に含む。これにより、例えば、繊維状の吸収層を該繊維状の吸収層がばらけない様に表面材で被覆することで帯状に形成し、該帯状に形成された吸収部材に上述のコード部材等を縫着することができる。
ここで、本発明のシート状構造体の製造方法は、上述したシート状構造体の製造システム(装置)により実施することができる。その場合の各工程における各手段の内容や動作等は、上述のシート状構造体の製造システムの説明に示す通りである。
また、本発明の製造システム又は製造方法は、衣類、カバー類、テント、及びタンポン用吸収体等のシート状構造体の製造において使用することが可能である。
第1例のシート状構造体における平面図である。 図1におけるX―X断面図である。 従来のシート状構造体における平面図である。 本発明の第1実施形態における製造システムを説明する図である。 図4における領域Aの拡大図である。 図4における領域Bの拡大図である。 本発明の第2実施形態における製造システムを説明する図である。 本発明の第2実施形態の製造システムにおけるシート状構造体の製造を説明する図である。 本発明の第3実施形態における製造システムを説明する図である。 本発明の第4実施形態における製造システムを説明する図である。 本発明の第4実施形態の製造システムにおけるシート状構造体の製造を説明する図である。 第5実施形態を説明する図である。 図12における領域Cの拡大図である。 第5実施形態の製造システムにおけるシート状構造体の製造を説明する図である。
符号の説明
1 シート状構造体
2 製造システム
5 弛み部
6 直線部
9 帯状部材
10 吸収部材
15 開口部
20 コード部材
27 コード連結部
25 縫着部
30 糸部材
35 ミシン部
37 糸連結部
40 コード部材繰り出し部
70 糸部材用カッター
80 コード部材用カッター
100 ロール状カッター部
110 帯状部材用カッター
120 帯状部材用カッター
200 サクションドラム
210 円筒部材

Claims (14)

  1. シート部材と、
    糸部材により前記シート部材の所定面に縫着され、前記所定面の外縁から延出すると共に前記糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を有し、
    タンポン用吸収体に用いられるシート状構造体の製造システムであって、
    円筒状のサクションドラムと、該サクションドラムの円周方向に所定間隔をあけて複数配置されると共に前記サクションドラムの外周側に開口が形成された、内部が中空の筒部材と、を有し、該筒部材の前記内部を負圧にすることにより前記開口に当接された前記コード部材を前記内部に引き込んで前記コード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成手段と、
    略帯状の帯状部材に前記弛み部が挿通可能な口部を複数形成する挿通部形成手段と、
    前記サクションドラム及び前記筒部材により構成され、前記筒部材の前記内部を加圧にすることにより前記複数の弛み部のそれぞれを前記筒部材のそれぞれの前記開口から押し出し、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記帯状部材の所定面側から前記所定面の反対面側に向けて、前記帯状部材の前記複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に、前記サクションドラムの回転に伴って前記複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ前記コード部材を前記所定面に略直線状に配置して直線部を複数形成する配置手段と、
    前記配置手段により配置される複数の直線部のそれぞれと、前記帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着手段と、
    前記帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、前記縫着手段により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう前記帯状部材を切断する帯状部材切断手段と、
    前記縫着手段により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断手段と、
    前記縫着手段により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断手段と、を備えるシート状構造体の製造システム。
  2. 前記挿通部形成手段は、記複数の開口部のそれぞれを前記帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である請求項1に記載のシート状構造体の製造システム。
  3. 前記配置手段は、前記複数の直線部を略直線状に並んで配置させ、
    前記縫着手段は、前記一の糸部材により、前記配置手段により略直線状に並んで配置された前記複数の直線部のそれぞれを、該複数の直線部が形成する直線に沿うように前記帯状部材に連続して縫着する請求項1又は2に記載の製造システム。
  4. 前記縫着手段は、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記複数の直線部が形成する前記直線と重ならないように退避させる第1退避手段を更に備える請求項に記載の製造システム。
  5. 前記帯状部材切断手段は、所定のカット部と、前記カット部が前記帯状部材を切断する切断位置から前記コード連結部を退避させる第2退避手段と、を備える請求項1からのいずれかに記載の製造システム。
  6. 前記帯状部材切断手段、前記糸部材切断手段及び前記コード部材切断手段は、同一のカット部であり、
    前記コード連結部を、前記カット部における切断位置に移動させる移動手段と、を備える請求項1からのいずれかに記載の製造システム。
  7. 前記帯状部材が所定の液吸収性の吸収層と、前記吸収層を薄膜状の表面材で被覆した帯状の吸収部材であって、
    前記吸収層を前記表面材で被覆する帯状部材形成手段と、を更に備える請求項1からのいずれかに記載の製造システム。
  8. シート部材と、
    糸部材により前記シート部材の所定面に縫着され、前記所定面の外縁から延出すると共に前記糸部材を含まない非縫い部が形成される延出部を有するコード部材と、を有し、
    タンポン用吸収体に用いられるシート状構造体の製造システムであって、
    円筒状のサクションドラムと、該サクションドラムの円周方向に所定間隔をあけて複数配置されると共に前記サクションドラムの外周側に開口が形成された、内部が中空の筒部材と、を有し、該筒部材の前記内部を負圧にすることにより前記開口に当接された前記コード部材を前記内部に引き込んで前記コード部材に略U字状の弛み部を複数形成する弛み部形成工程と、
    略帯状の帯状部材に前記弛み部が挿通可能な口部を複数形成する挿通部形成工程と、
    前記サクションドラム及び前記筒部材により構成され、前記筒部材の前記内部を加圧にすることにより前記複数の弛み部のそれぞれを前記筒部材のそれぞれの前記開口から押し出し、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記帯状部材の所定面側から前記所定面の反対面側に向けて、前記帯状部材の前記複数の開口部のそれぞれに挿通させると共に、前記サクションドラムの回転に伴って前記複数の弛み部のそれぞれを繋ぐ前記コード部材を前記所定面に略直線状に配置して直線部を複数形成する配置工程と、
    前記配置工程により配置される複数の直線部のそれぞれと、前記帯状部材とを一の糸部材で縫着する縫着工程と、
    前記帯状部材を所定形状に切断して複数のシート部材を成形すると共に、前記縫着工程により縫着された複数の直線部における所定の直線部と該所定の直線部に隣接する直線部とが異なるシート部材に配置されるよう前記帯状部材を切断する帯状部材切断工程と、
    前記縫着工程により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一の糸部材の一部である糸連結部を切断する糸部材切断工程と、
    前記縫着工程により縫着された前記複数の直線部における所定の直線部と、該所定の直線部に隣接する他の直線部とを繋ぐように形成される前記一のコード部材の一部であるコード連結部を所定の位置で切断するコード部材切断工程と、を含むシート状構造体の製造方法。
  9. 前記挿通部形成工程は、記複数の開口部のそれぞれを前記帯状部材の幅方向における略中央に形成可能である請求項に記載のシート状構造体の製造方法。
  10. 前記配置工程は、前記複数の直線部を略直線状に並んで配置させ、
    前記縫着工程は、前記一の糸部材により、前記配置工程により略直線状に並んで配置された前記複数の直線部のそれぞれを、該複数の直線部が形成する直線に沿うように前記帯状部材に連続して縫着する請求項8又は9に記載の製造方法。
  11. 前記縫着工程は、前記複数の弛み部のそれぞれを、前記複数の直線部が形成する前記直線と重ならないように退避させる第1退避工程を更に含む請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記帯状部材切断工程は、所定のカット部が前記帯状部材を切断する切断位置から前記コード連結部を退避させる第2退避工程と、を含む請求項から11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記帯状部材切断工程、前記糸部材切断工程及び前記コード部材切断工程におけるそれぞれの切断は、同一のカット部によりなされ、
    前記コード連結部は、所定の移動手段により前記カット部における切断位置に移動させる請求項から11のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記帯状部材が所定の液吸収性の吸収層と、前記吸収層を薄膜状の表面材で被覆した帯状の吸収部材であって、
    前記吸収層を前記表面材で被覆する帯状部材形成工程と、を更に含む請求項から13のいずれかに記載の製造方法。
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