JP4949364B2 - トロイダル巻線モータ - Google Patents
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Description
また、コイルの巻回方法としては、分布巻き、集中巻きおよびトロイダル巻きが知られている。
そこで、ステータにトロイダル巻きでコイルを巻回した場合でも、コイルおよびステータを冷却することができる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、ステータの軸方向端面を効果的に冷却することができる。
なお、従来のように隔壁を設ける場合に、隔壁を金属製にすると渦電流が発生する虞があるが、本発明では隔壁を設けないため、渦電流の発生を防止できる。また、隔壁を設けないため、強力なシール構造も必要なくなる。
次に、本発明の第一参考例を図1〜図4に基づいて説明する。なお、本参考例における各装置の取付方向や位置を示す定義は、車両進行方向を前方とし、車両進行方向に向かって左右方向および上下方向を定義するものとする。
図1は車両用モータユニットの概略構成断面図である。図1に示すように、車両用モータユニット(以下、モータユニットという。)10は、ステータ21およびロータ22を備えたモータ23を収容するモータハウジング11と、モータハウジング11の一方側に締結され、モータ23の出力軸24からの動力を伝達する動力伝達部(不図示)を収容するミッションハウジング12と、モータハウジング11の他方側に締結され、モータ23の回転センサ25を収容するセンサハウジング13と、を備えている。
このようにコイル17が巻回されることにより、ステータ21の軸方向両端面21aから突出した側面突出部18が形成されるとともに、ステータ21の外周面21bから突出した周面突出部19が形成される。
また、冷却配管40においてリング部41と吸熱部42とで断面積が異なるため、冷却水の流れを積極的に乱流にすることができる。したがって、冷却水による吸熱性能を高めることができる。
冷却配管40がモータハウジング11と一体に形成されている場合(図1参照)は、モータハウジング11内にコイル17が巻回されたステータ21を取り付ける。この際、冷却配管40の吸熱部42の内周面42aとステータ21の外周面21bとが当接するように圧入して固定すればよい。なお、ステータ21をモータハウジング11に取り付けた後に樹脂モールドしてもよい。特に、ステータ21を取り付けた後、モータハウジング11ごと樹脂モールドすることにより、微小な隙間を無くすことができ、より効率良くコイル17およびステータ21を冷却することができる。また、ステータ21をより強固に固定することができ、信頼性の高いモータ23を製造することができる。
まず、図示しない冷却水の供給源から供給される冷却水は、モータハウジング11の下部の流入口31から冷却配管40内に供給される。そして、この冷却水が、冷却配管40のリング部41および吸熱部42を通過しながら上方へ流れ、コイル17およびステータ21から発せられる熱を吸熱する。モータハウジング11の上部に流れてきた冷却水は、モータハウジング11の流出口32から排出される。
このとき、冷却配管40は、コイル17およびステータ21と密着するように配されているため、コイル17およびステータ21から発せられる熱を効率よく吸熱することができる。
次に、本発明の第二参考例を図5〜図7に基づいて説明する。なお、本参考例は、第一参考例と冷却配管の構成が異なるのみであり、その他の構成は第一参考例と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
なお、冷却配管50は、モータハウジング11と別体で形成されており、モータハウジング11に対して冷却配管50を圧入して固定するように構成されている。また、冷却配管50において直管部51と渡り配管部52とで断面積が異なるように構成した。このように構成することで、冷却水の流れを積極的に乱流にすることができる。したがって、冷却水による吸熱性能を高めることができる。本参考例では、直管部51の断面積より渡り配管部52の断面積が小さくなるように構成した。
図6、図7に示すように、冷却配管50をコイル17が巻回されたステータ21の外周面21bに取り付ける。次に、冷却配管50が取り付けられたステータ21をモータハウジング11内に取り付ける。この際、冷却配管50をモータハウジング11に圧入して固定するように構成されている。なお、冷却配管50が取り付けられたステータ21をモータハウジング11内の所定の位置に配置した後、樹脂モールドにより固定するように構成してもよい。
次に、本発明の第三参考例を図8〜図9に基づいて説明する。なお、本参考例は、第一参考例と異なり冷却油によりコイルおよびステータを冷却する構成である。また、その他の構成は第一参考例と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すように、ステータ21とモータハウジング11との間には冷却油が流通可能な冷却配管60が設けられている。本参考例では、冷却配管60はモータハウジング11の内周面に沿うように、かつ、モータハウジング11の上半分に対応した位置に配されている。つまり、冷却配管60は、断面略C字状に形成されている。
モータ室36へ排出された冷却油は、モータ室36の下部に貯留され、図示しない冷却油供給部(循環ポンプ)へと導かれる。
冷却配管60がモータハウジング11と一体に形成されている場合は、モータハウジング11内にコイル17が巻回されたステータ21を取り付ける。この際、冷却配管60の吸熱部61の内周面61aとステータ21の外周面21bとが当接するように圧入して固定すればよい。なお、ステータ21をモータハウジング11に取り付けた後に樹脂モールドしてもよい。特に、ステータ21を取り付けた後、モータハウジング11ごと樹脂モールドすることにより、微小な隙間を無くすことができ、より効率良くコイル17およびステータ21を冷却することができる。また、ステータ21をより強固に固定することができ、信頼性の高いモータ23を製造することができる。
まず、図示しない冷却油の供給源から供給される冷却油は、モータハウジング11の流入口34から冷却配管60内に供給される。そして、この冷却油が、冷却配管60を通過しながら、主に吸熱部61においてステータ21から発せられる熱を吸熱する。一方、冷却配管60の噴出孔63から噴射された冷却油は、コイル17に直接噴射され、主にコイル17から発せられる熱を吸熱する。モータハウジング11のモータ室36の下部に流れ出てきた冷却油は、モータ室36の下部に貯留され、図示しない冷却油供給部(循環ポンプ)へと導かれる。
次に、本発明の第一実施形態を図10〜図14に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第一参考例と冷却配管の構成が異なるのみであり、その他の構成は第一参考例と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
また、冷却配管70において、吸熱部71と、側面突出部18が形成された箇所に対応した冷却水通路72と、で断面積が異なるため、冷却水の流れを積極的に乱流にすることができる。したがって、冷却水による吸熱性能を高めることができる。
冷却配管70がモータハウジング11と一体に形成されている場合は、モータハウジング11の冷却配管本体部73が形成されていない側からコイル17が巻回されたステータ21を挿入して取り付ける。この際、冷却配管70の吸熱部71の側面71aとステータ21の端面21aとが当接するまでステータ21を挿入する。また、このとき、ステータ21の外周面21bとモータハウジング11の内周面とが当接するように圧入して固定される。このようにすることでステータ21から発せられる熱の一部が直接モータハウジング11から外部へ放熱される。
まず、図示しない冷却水の供給源から供給される冷却水は、冷却配管70の下部の流入口75から冷却配管70内に供給される。そして、この冷却水が、冷却配管70の冷却水通路72および吸熱部71を通過しながら上方へ流れ、コイル17およびステータ21から発せられる熱を吸熱する。冷却配管70の上部に流れてきた冷却水は流出口76から排出される。
このとき、冷却配管70は、コイル17およびステータ21と密着するように配されているため、コイル17およびステータ21から発せられる熱を効率よく吸熱することができる。
次に、本発明の第二実施形態を図15〜図16に基づいて説明する。なお、本実施形態は、第一参考例と冷却配管の構成が異なるのみであり、その他の構成は第一参考例と略同一であるため、同一箇所には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
なお、冷却配管80は、モータハウジング11と別体で形成されており、モータハウジング11に対して冷却配管80を圧入して固定するように構成されている。つまり、冷却配管80の外周側の渡り配管部82とモータハウジング11の内周面とが当接して圧入固定されるように構成されている。
また、冷却配管80において直管部81と渡り配管部82とで断面積が異なるように構成されている。このように構成することで、冷却水の流れを積極的に乱流にすることができる。したがって、冷却水による吸熱性能を高めることができる。本実施形態では、直管部81の断面積より渡り配管部82の断面積が小さくなるように構成した。
図15、図16に示すように、冷却配管80をモータハウジング11内に取り付ける。この際、冷却配管80をモータハウジング11に圧入して固定するように構成されている。次に、コイル17が巻回されたステータ21をモータハウジング11に取り付ける。このとき、ステータ21の端面21aと冷却配管80の直管部81の内側端面81aとが当接するまで挿入する。さらにこのとき、ステータ21の外周面21bとモータハウジング11の内周面とを当接させながら圧入固定する。なお、冷却配管80をモータハウジング11内の所定の位置に配置した後、樹脂モールドにより固定するように構成してもよい。
まず、図示しない冷却水の供給源から供給される冷却水は、流入口83から冷却配管80内に供給される。そして、この冷却水が、冷却配管80の直管部81および渡り配管部82を通過しながら、コイル17およびステータ21から発せられる熱を吸熱する。冷却配管80内を流れてきた冷却水は流出口84から排出される。
このとき、冷却配管80は、コイル17およびステータ21と密着するように配されているため、コイル17およびステータ21から発せられる熱を効率よく吸熱することができる。
なお、図16では、流入口83と流出口84との間(距離が短い方)にも配管が形成されているが、冷却水がショートサーキットしないように配管をその部分だけ無くしたり、その部分に冷却水が流れ難くするように配管径を細くしたりしてもよい。
例えば、本実施形態においては、冷却配管をステータの側面に配置する場合について説明したが、ステータの外周面および側面の両方を冷却するように構成してもよい。
Claims (7)
- ロータと、
該ロータの外周に沿って設けられるステータと、
該ステータに対してトロイダル状に巻き回された巻線と、を備え、
該巻線に電流を通流することで、前記ロータを回転させるトロイダル巻線モータにおいて、
前記巻線間のステータ露出部分に対応するように冷媒配管が配置されており、
前記冷媒配管が、前記ステータの軸方向端面と当接されていることを特徴とするトロイダル巻線モータ。 - 前記冷媒配管が前記ステータを収容するハウジングと一体的に構成され、前記ステータを前記ハウジングに圧入することで、前記冷媒配管と前記ステータとが密着されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル巻線モータ。
- 前記ハウジングに対して前記冷媒配管を圧入することで一体化されることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル巻線モータ。
- 前記ハウジング内部に前記冷媒配管が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトロイダル巻線モータ。
- 前記冷媒配管と前記ステータおよび前記巻線との間が樹脂モールドされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトロイダル巻線モータ。
- 前記冷媒配管が、
前記ステータの軸方向端面と当接される吸熱部と、
隣接する該吸熱部の間を前記巻線を跨ぐように連接する冷媒通路と、を備え、
前記冷媒配管は前記ステータの軸方向端面を覆うように形成されているとともに、
該冷媒通路の断面積が、前記吸熱部の断面積より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトロイダル巻線モータ。 - 前記冷媒配管が、
前記巻線間であって前記ステータの軸方向端面に略径方向に沿って配設される直管部と、
隣接する該直管部の間を前記巻線を跨ぐように連接する渡り配管部と、を備え、
該渡り配管部の断面積が、前記直管部の断面積より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトロイダル巻線モータ。
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