JP4948849B2 - 把手付きボトル - Google Patents

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Description

本発明は、把手付きボトル、特に、把手部材をインサート成形により一体成形した内容量が500ml以下のPET樹脂製ボトルに関するものである。
容器の持ち運びを簡単にするため、把手を具えた把手付きボトルとして、把手部材を別体で成形し、インサート成形によりボトルの一部に固着させた把手付きボトルは、従来より知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平6−335958号 特開平7−80921号
上記特許文献1、2記載の把手付きボトルは、いずれも大型のボトルであって、把手はボトルの胴部にインサート成形されるようにしている。
しかしながら、500ml以下の小容量のボトルでは、従来のように把手を胴部に取り付けた場合、把手がかえってボトルの持ち運びや取扱いの妨げとなり、美観を損なうことにもなった。
小容量のボトルの場合には、ボトル自体を手で掴むことだけで充分であるので、ボトル自体に把手を付けることまで考えなかった。
また、ボトルの持ち運び、使い勝手をよくするため、小容量のボトルの首部にひも等を巻き付けたり、ボトル自体を袋等で包み込んだり、ひも等を引っ掛けて使用するということも考えらてはいるが、ボトルに、ひも等を装着するための作業が必要となっていた。
本発明は、上記の事情を考え、把手部材の形状を簡単なものにし、インサート成形により内容量が500ml以下のボトルの肩部に、把手を固着させるようにした把手付きボトルを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、把手付き小容量ボトルとして、ボトルの容量が500ml以下のPET樹脂製の、横断面が角形の角形ボトルであって、別途成形された把手部材をブロー金型の肩部形成部に装着し、加熱軟化させたプリフォームをブロー成形することにより、ボトルの肩部の角部表面と面一の表面を有する把手部材をインサート成形したことを特徴とする構成を採用する。
把手部材の実施例として、把手部材が、垂直面と水平面とを具えた表壁面と、表壁面の上端と下端部とを結んで、ボトル肩部の角部と面一の表面を有する把手とからなり、把手の上端と下端からボトル内方に突出する突出部を設けたことを特徴とする構成を採用する。
把手部材の他の実施例として、把手部材が、表面がボトルの成形後にボトルの肩部の表面と面一となるように形成された表壁面と、表壁面裏面に連設された係合部とからなり、表壁面は、係合部を裏面に連設し、肩部の角部表面と面一となる中央壁面と、中央壁面の左右側縁にヒンジを介して連設され、所定の位置に把手孔が穿設された把手壁とを具えていることを特徴とする構成を採用する。
本発明の把手付きボトルは、容量が500ml以下のPETボトルの肩部に把手をインサート成形することによって取着するようにしたので、胴部のパネル面の形状を変更することがなく、ボトルの持ち運び、使い勝手がよくなった。
次に、本発明の把手付きボトルについて、実施例をあげ、図面を参照して説明する。
図1において、AaはPET樹脂により延伸ブロー成形され、内容量が500ml以下のボトル、BcはボトルAaの肩部の一部にインサート成形により一体成形される把手部材である。
ボトルAaは、口部1aと肩部2a、胴部3aと底部とからなっており、胴部3aの横断面を四角形とした角形ボトルである。
図1〜2に示すように、把手部材Bcは、ボトルAaの肩部2aの角部に配設するようにしたものである。
把手部材Bcは、垂直面45と水平面46とからなる表壁面47と、表壁面47の中央部の上端と下突出端部とを結ぶとともに、ボトル肩部2aの角部との面一の表面を有する把手48となっている。
把手48の上端から下方に延びる突出部49が垂設されており、把手48の下端から内方に延びる突出部50が突設されている。
垂直面45と水平面46は、その交差点から下方、および内方に延びる突出部51、52が突設されている。
把手部材Bcのインサート形成にあたっては、把手部材Bcをブロー金型の肩部形成部に、肩部2aの角部に把手48が一致するように装着し、ボトルのプリフォームをブロー成形することによって一体化される。
その際、プリフォームの樹脂は、垂直面45と水平面46の裏面、各突出部の側面と接合するとともに、突出部49と垂直面45との間、突出部50と水平面46との間にも回り込み、ボトルAaと把手部材Bcとの結合を強化する。
次に、本実施例の把手付きボトルの作用効果について説明する。
本実施例の把手付きボトルは、ボトルAaに把手部材Bcをインサート成形により一体化して成形するので強固に固着することができ、ボトルとしての美観を損なうことがない。
さらに、把手部材Bcは、手指等で把手48を摘んだり、把手48に引っ掛けることができればよいので、大きさを小さくすることができ、内容量が少なく小さいボトルにも、ボトルAaに把手部材Bcをインサート成形により一体化して強固に固着することができる。
次に、ボトルと把手部材の形状を変えた第2実施例について説明する。
本実施例の第1実施例と同一の構成部分には、同一の符号を付して図示し、詳しい説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図3〜5において、Aaは肩部の横断面が角形のボトル、Beは把手部材、CeはボトルAaの肩部の一部に形成される係合凹部である。
把手部材Beは、図3、4に示すように、表面が、ボトルの成形後にボトルAaの肩部2aの表面と面一となるように形成された表壁面70と、表壁面70裏面に連設され、ボトルAaの係合凹部Ceに係合する係合部71とからなっている。
表壁面70は、中央壁面72と、中央壁面72の左右側縁にヒンジ73a、73bを介して連設される把手壁74a、74bとからなっており、把手壁74a、74bの所定の位置には、把手孔75a、75bが穿設されている。
係合部71は、表壁面70の中央壁面72の裏面に連設され、中央壁面72側には縮径された係合凹条76が形成されている。
係合凹部Ceは、把手部材BeをボトルAaのブロー金型の肩部形成部の角部に、中央壁面72が合致するようにセットし、加熱軟化させたボトルAaのプリフォームをブロー成形することにより、把手部材Beの表壁面70下面、および係合部71の外周の形にボトルAaの樹脂が回り込み、図12に示すように、ボトルAaの肩部2aの一部に係合凹部Ceが形成される。
その際、係合凹部Ceの中央に、把手部材Beの係合部71に係合する凹部が形成され、その開口部側には、係合凹条76に係合する係合突条77が、ボトルAaの樹脂が回り込みにより形成される。
次に、本実施例の把手付きボトルの作用効果について説明する。
本実施例の把手付きボトルでは、把手部材Beの係合部71の外周に係合凹部Ceの凹部成形時に回り込むように形成され、把手部材BeをボトルAaに強固に固着することができる。
また、図5に示すように、把手部材Beの把手壁74a、74bをヒンジ73a、73bを介して中央壁面72側に折り曲げることにより、手指等で把手部材Beの把手壁74a、74bを外側から摘んだり、把手壁74a、74bの把手孔75a、75bに手指等を引っ掛けることが簡単にでき、ボトルの持ち運びに便利である。
さらに、把手部材Beを使用しないときには、把手部材Beの表面がボトルAaの肩部2aと面一とすることができるので美観を損ねることがない。
その他の作用効果は、実施例1と同じである。
上記各実施例の把手部材は、手指等を引っ掛けることができるので、ストラップや首掛け等を引っ掛けて結ぶことにより、ボトルの持ち運びさらに便利にすることができ、さらに、ストラップや首掛け等をフック等に引っ掛ける等によりボトルを所定の場所に引っ掛けておくことができる。
本発明の把手付きボトルは、把手部材の構造を簡単で小さいものにすることができ、内容量が500ml以下のPET樹脂により成形されるボトルの成形時に、把手部材をインサート成形することにより一体成形させることで、把手部材をボトルの肩部の一部に固着することができる。
また、どのような形のボトルにも、把手部材を一体成形し、持ち運び、または引っ掛けることが簡単にできるので、飲料品、食料品、香料、薬品の容器として、広く利用することができる。
本発明の第1実施例の把手付きボトルの説明図で、(a)は上面図、(b)は立面図である。 把手部材の断面立面図である。 第2実施例の把手付きボトルの説明図で、(a)は上面図、(b)は立面図である。 図3のA−A線における切断面図である。 図4における把手部材の使用時の説明図である。
Aa ボトル
Bc、Be 把手部材
Ce 係合凹部
1a 口部
2a 肩部
3a 胴部
45 垂直面
46 水平面
47、70 表壁面
48 把手
49、50、51、52 突出部
71 係合部
72 中央壁面
73a,b ヒンジ
74a,b 把手壁
75a,b 把手孔
76 係合凹
77 係合突条

Claims (3)

  1. ボトルの容量が500ml以下のPET樹脂製の、横断面が角形の角形ボトルであって、
    別途成形された把手部材をブロー金型の肩部形成部に装着し、加熱軟化させたプリフォームをブロー成形することにより、ボトルの肩部の角部表面と面一の表面を有する把手部材をインサート成形したことを特徴とする把手付き小容量ボトル。
  2. 把手部材が、垂直面と水平面とを具えた表壁面と、表壁面の上端と下端部とを結んで、ボトル肩部の角部と面一の表面を有する把手とからなり、
    把手の上端と下端からボトル内方に突出する突出部を設けたことを特徴とする請求項1記載の把手付きボトル。
  3. 把手部材が、表面がボトルの成形後にボトルの肩部の表面と面一となるように形成された表壁面と、表壁面裏面に連設された係合部とからなり、
    表壁面は、係合部を裏面に連設し、肩部の角部表面と面一となる中央壁面と、中央壁面の左右側縁にヒンジを介して連設され、所定の位置に把手孔が穿設された把手壁とを具えていることを特徴とする請求項1記載の把手付きボトル。
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