JP4946608B2 - 植物掘起し機 - Google Patents

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Description

本発明は、たばこ収穫後の残幹や根など、圃場から植物を掘り起こす植物掘起し機に関する。
たばこ収穫後の残幹と根を共に圃場から抜き取るたばこ抜根機として、実開平6−13402号公報記載の考案が知られている。当該公報記載のたばこ抜根機はトラクタに連結された前後機枠の前部に左右一対のスクリュー刃体を回転自在に設け、その後方に設けた抜根したたばこの残幹と根を掻き込み回転体で掻き込み、さらに掻き込み回転体の後方にある粉砕用カッターで粉砕する構成からなる。
実開平6−13402号公報
上記実開平6−13402号公報記載のたばこ抜根機は、多大な労力が必要なたばこ収穫後の残幹と根を機械力で圃場から掘り起こすことができるので、省力化技術として優れた農作業機である。
しかし、上記たばこ抜根機では左右一対のスクリュー刃体で残幹と根を圃場から掘り起こすため、石を掻き込むことがある。また、たばこ栽培箇所の圃場面の周囲に植生する雑草も巻き込む場合がある。そして、掻込み回転体には掻込んだ残幹や雑草などが詰まることもある。
その場合に、スクリュー刃体を交換したり、掻込み回転体に詰まった植物を取り除いたりなど、メンテナンスが必要になる。しかし、上記特許文献1に記載の構成では、左右一対のスクリュー刃体や掻込み回転体などは、機体に強固に固定されており、構成も複雑である。したがって、容易に交換もできないためメンテナンス性が低いという問題がある
また、メンテナンス性が良好でないため、掘起し作業の作業性が低下する問題がある
本発明の課題は、メンテナンス性に優れ、作業性の良い植物掘起し機を提供することである。
請求項1記載の発明は、回転軸心(24a)の左右両側に支持部材(24b,24b)を設け、該左右の支持部材(24b,24b)の左右間で且つ前記回転軸心(24a)と平行となる方向に圃場の植物の残幹を掘り起こす帯板状のロータリ刃(24c)を掛け渡して掘起し体(24)を構成し、該掘起し体(24)の上方に掘り起こした植物の残幹の上方への動きを規制するガイドカバー(43)を設け、該ガイドカバー(43)の左右両側に支持板(85L,85R)を設けて機枠(70)を構成し、該機枠(70)の上部に駆動部(80)を設け、該駆動部(80)の左右一側に駆動部(80)の駆動力を前記掘起し体(24)に伝動する伝動装置(27)を着脱自在に設け、前記左右の支持板(85L,85R)の後側で且つ左右外側に左右の転輪(37,37)を支持する左右の支持体(41,41)を設け、前記左右の支持板(85L,85R)の前側で且つ左右外側に機枠(70)を支持する一対の左右支持脚(71,71)を回動自在に設けたことを特徴とする植物掘起し機である。
請求項2記載の発明は、前記ガイドカバー(43)の前端部に前記掘起し体(24)よりも左右方向に幅広い残幹押え体(29)を設け、前記ガイドカバー(43)を、前記掘起し体(24)で掘り起こした植物の残幹を後方に案内する上部カバー(43b)と該上部カバー(43b)を前後方向にスライド自在に支持するメインカバー(43a)で構成し、前記上部カバー(43b)を前方部位のカバー(43ba)と後方部位のカバー(43bb)構成し、該前方部位のカバー(43ba)を機体の上下方向に回動自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の植物掘起し機である。
請求項3記載の発明は、前記掘起し体(24)の上方に掘り起こした植物の残幹の搬送を補助する補助掘起し体(44)を設け、該補助掘起し体(44)の回転方向を掘起し体(24)の回転方向とは逆方向とすると共に、該補助掘起し体(44)の径を掘起し体(24)よりも小径としたことを特徴とする請求項1又は2記載の植物掘起し機である。
請求項1記載の発明によれば、動装置(27)を駆動部(80)に着脱自在に装着したことにより、伝動装置(27)や掘起し体(24)の取り外しを容易に行うことができるので、交換作業や清掃作業が容易に行えるため、植物掘起し機から容易に取り外せないものに比べてメンテナンス性が向上する。
また、左の支持板(85L、85R)に機枠(70)を支持する左右の支持脚(71,71)を設けると共に、機体後部の左支持体(41、41)に左右転輪(37、37)を設けたことによ、左右支持脚(71、71)と左右転輪(37、37)により機枠(70)支持することができるので、植物掘起し機を地面に載置した際に前傾し過ぎること防止され、メンテナンス性が向上する。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の効果に加えて、ガイドカバー(43)の前端部に掘起し体(24)よりも左右方向に幅広い残幹押え体(29)を設けたことにより、植物の残幹を掘起し装置(24)が確実に掘り起こすことができるので、作業能率が向上する。
そして、上部カバー(43b)をメインカバー(43a)に前後方向にスライド自在に設けたことにより、植物の掘り起こし作業時には上部カバー(43b)を前方にスライドさせて植物を残幹押え体(29)で押し倒すことができるので、植物の残幹が掘起し装置(24)で確実に掘り起こされると共に、非作業時には上部カバー(43b)をメインカバー(43a)に収納することができるので、植物掘起し機の機体の前後幅がコンパクトになるため、植物掘起し機の収納や運搬が容易になる。
また、上部カバー(43b)を前方にスライドさせた状態であっても、上部カバー(43b)を構成する前方部位のカバー(43ba)を下方に折り畳むことにより、植物掘起し機の機体の前後幅がコンパクトになるため、植物掘起し機の収納や運搬が容易になる。
さらに、前方部位のカバー(43ba)を下方に折り畳むと、前方部位のカバー(43ba)が接地して左右支持脚(71、71)と共に支持脚としての効果を奏するため、左右支持脚(71、71)と左右転輪(37、37)と折り畳んだ前方部位のカバー(43ba)とにより機枠(70)を支持することができるので、左右の支持板(85L,85R)や伝動装置(27)を外しても機枠(70)の姿勢が変わりにくく、また機体が前傾し過ぎることを防止できるので、掘起し体(24)の取り外し、取り付けの作業が安全且つ容易に行えるので、メンテナンス性が向上する。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1または2記載の効果に加えて、掘起し体(24)の上方に掘り起こした植物の搬送を補助する補助掘起し体(44)を設け、この補助掘起し体(44)の回転方向を掘起し体(24)の回転方向と逆方向としたことにより、掘り起こした植物の残幹を掘起し体(24)と補助掘起し体(44)とで確実に後方に排出することができるので、植物の残幹が掘起し体(24)とガイドカバー(43)の間に詰まって停止することが防止され、作業能率が向上する。
また、補助掘起し体(44)の径を掘起し回転体(24)の径よりも小径に構成したことにより、コンパクトな構成とすることができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、本明細書では農業用トラクタを走行車両とする、たばこの残幹と根を抜根するたばこ抜根機を例に説明する。またトラクタの前進する方向を前、後退する方向を後といい、前進方向に向かって左側と右側をそれぞれ左右という。
本発明の一実施形態によるたばこ抜根機の側面図を図1に示し、正面図を図2に示す。また、図3には、図1のたばこ抜根機の作業機付近の背面図を示し、図4には、図1のたばこ抜根機の作業機付近の側面図を示し、図5には、図1のたばこ抜根機の作業機付近の平面図を示す。
たばこ抜根機は、その機体の側方前後に、前輪2と後輪3を設け、前後輪2、3間を主フレーム4及び伝動ケース6で連結している。伝動ケース6は図示しないクラッチハウジングや、フロント、ミッド、リヤミッションケース等からなり、ボルト、ナット等の締付具を介して組付けた前後方向の枠体であって、主フレーム4の上方のエンジン(図示せず)廻りは開閉自在のボンネット7で覆われ、ボンネット7の後部にはハンドル8とハンドルコラム10などが取り付けられる。
左右の後輪3の間の伝動ケース6の上方には運転席11が設けられ、左右後輪3の上方から前方部と内側方はフェンダー12で覆われ、作業機昇降用のレバー(図示せず)が運転席11の右側方に臨み、運転席11の左側には走行変速用レバー13が配置されている。上記構成を本実施例では走行車両ということにする。
主フレーム4の前方にはたばこの残根が走行車両に接触するのを防止するためのバンパー15と該バンパー15を上下動させる平行リンク機構16と該平行リンク機構16を上下回動させる昇降シリンダ17が設けられている。
前記バンパー15は、走行車両の旋回中は昇降シリンダ17で上昇位置に保持することにより、走行車両の旋回動作を妨げないので、作業能率を向上させることができる。
伝動ケース6の後方には図示しない油圧シリンダを内部に配置した油圧シリンダケースを設け、該油圧シリンダケースの左右両側には一対のリフトアーム(図示省略)を回動自由に枢支している。前記の油圧シリンダ等によりロータリ式の掘起し体24が昇降自在及び左右にローリング自在に連結されている。
掘起し体24を含む前記走行車両の後方に連結される農作業用の装置を本実施例では作業機ということにする。
エンジンからの動力が伝動ケース6から後方に向けて突き出されるPTO軸25からユニバーサルジョイント23を介して受け軸80aに伝達され、受け軸80aにはベベルギア(図示せず)が軸着されており、伝動軸81に軸着したベベルギアと噛み合わせて動力が伝動ケース80(図3)内の伝動軸81に伝達され、更に伝動軸81からチェンケース27内の従動スプロケット90からチェン91を介して駆動スプロケット92に動力伝達され回転駆動する構成を掘起し体24は備えている。なお、従動スプロケット90、チェン91、駆動スプロケット92などをまとめてチェン伝動機構と言う。
また、伝動ケース80はその左右両側に連結した連結フレーム22を介してトップリンク20に連結している。
図3から図5に示すように、ロータリ式掘起し体24は走行車両の進行方向に対して左右方向姿勢の回転軸心24a(図3の一点鎖線24a)と、該回転軸心24aを中心として回転する左右の支持部材24bを設け、該左右の支持部材24bの間に掛け渡し、前記バンパー15で押し倒した植物を、その根から掘り起こす帯板(ロータリ刃)24cを取付プレート24fにボルト等により取り付けている。具体的には図3に示すように、左右の支持部材24bに取付プレート24fが各々3つずつ溶着されており、左右の各取付プレート24f間に帯板24cをそれぞれボルト等で固定して取り付けている。
掘起し体24の支持部材24bよりも大径の案内プレート24dと、掘り起し体24の左右方向の中間部には補強板24eを配置する。また前記掘起し体24の左右方向の幅よりも幅広な、残幹押さえ体29を有するガイドカバー43をロータリ式掘起し体24の上方且つ伝動ケース80の下部に取り付ける。
機体右側に設置されたチェンケース27の反対側の機体左側には軸受部材として左側板85Lが配置され、チェンケース27にも右側板85Rが配置されている。これら左右側板85L、85Rはボルト83により外側から伝動ケース80やチェンケース27に固定されている。図3に示すように、右側の側板85Rはチェンケース27に固定されており、左側の側板85Lは伝動ケース80とメインカバー43aの側面に固定されている。
また、掘起し体24の支持部側のブラケット36は伝動ケース80の中央部に設けており、作業車両のトップリンク20に接続するためのものである。
掘起し体24の回転軸心24aは、チェンケース27内のチェン伝動機構により駆動される駆動軸の回転中心であり、安全性を考慮して回転軸カバー24aaにより囲まれている。そして、チェンケース27は左右方向に配置された伝動ケース80と一体であり、駆動用チェン91には伝動ケース6からの動力が伝動ケース80内の伝動軸81から伝達される構成であり、掘起し体24は図4の矢印A方向に回転する。掘起し体24の回転方向は車輪2、3の前進回転方向とは逆方向であり、この方向に掘起し体24が回転することで、車輪2、3の前進回転方向と同じ方向に回転する場合に比べて、より確実に残幹と根を掘り起こすことができる。また、掘起し体24の回転により、その帯板24cでバンパー15で押し倒された残幹と根を圃場から掘り起こすことができる。
また、残幹押さえ体29はその前端縁部で残幹を再び押し倒すと共に掘起し体24で掘り起こされた残幹と根が作業機の上方側に巻き込まれないようにするためのものであり、掘起し体24の上部に取り付けられている。
更に、機体の左右幅方向には作業姿勢を安定させると共に、たばこ抜根機が圃場に接触して傷付くのを防止するための一対の転輪37、37を設けており、転輪37、37の回転軸37a、37aはそれぞれ支持フレーム41、41により支持され、ボス87などの取付部材によりガイドカバー43に溶接またはボルト等の固定部材により取り付けられている。そして、チェンケース27と左右側板85L、85Rよりも前方にガイドカバー43等を支持するためのスタンド71を設けている。
そして、図3から図5に示すように、ガイドカバー43は、正面視コの字型(門型)のメインカバー43aとメインカバー43aから前方に突出した突出部を有する上部カバー43bなどからなる構成である。
上部カバー43bの後方部位はメインカバー43a内に収納されている。この上部カバー43bは、たばこの葉を収穫した根部が上方に上がらないように規制し、機体後方に排出するためのものである。根部が機体後方に正常に排出されないと、伝動ケース80等に接触して傷をつけてしまうことがあると共に、掘起し体24と伝動ケース80等との間に根部が詰まって作業を中断しなければならない場合もある。したがって、上部カバー43bにより根部を押し倒して、このような不具合を防止する。
ここで、上部カバー43bとメインカバー43aの作用の違いについて説明する。
上部カバー43bは、出し入れ及び上下回動が可能な前方部位の上部カバー43baを取り付けるため、また根部を掘起し体24によって機体後方に排出するための通路となる。一方、門型のメインカバー43aは、上部カバー43bを内部に収納しているため、上記のような上部カバー43bによる根部の上方移動規制の効果はなく、左右側板85L,85Rやチェーンケース27、伝動ケース80などを取り付けるための部材となっている。
そして、本実施形態のたばこ抜根機によれば、ガイドカバー43と左右転輪37、37を支持する支持フレーム41、41は一体化してフレーム70を構成している。左右転輪の支持フレーム41,41の取り付け構成としては、溶接による方法でも、ボルト等の固定部材で固定する方式でも問題ない。また左右側板85L,85Rはボルト83で固定しているが、この方法に限らない。
フレーム70の上部には、エンジンからの動力を受ける伝動軸81を内部に有する伝動ケース80を装着している。更に、伝動ケース80の右側に伝動軸81の動力を伝動するチェンケース27と左右側板85L、85Rとをボルト83等の固定部材で連結、装備している。なお、チェンケース27は右側の側板85Rに設けた例を示しているが、左側の側板85Lに設けても良いし、左右両側の側板85L、85Rに設けても良い。
更に伝動チェンケース27と左側の側板85Lとの間に伝動軸81の動力により回転する掘起し体24を装着しており、また、左右側方で且つ伝動チェンケース27と左右側板85L、85Rよりも前側にフレーム70を支持するための一対のスタンド71を装着している。
このように、フレーム70の左右側方に伝動チェンケース27と左右側板85L、85Rとをボルト83などにより装着することによって、ボルト83を外して伝動チェンケース27と左右側板85L、85Rを外すことにより、伝動チェンケース27をフレーム70から容易に取り外すことができると共に、掘起し体24をチェンケース27から容易に取り外すことができる。すなわち、図3に示すように、側板85Rはチェンケース27の外側方に取り付けられており、側板85Rを取り外すとチェンケース27の内部が現れるため、他の部材を外すことなくチェンケース27の内部の整備等を行うことができる。また、掘起し体24の回転軸24aはチェンケース27内のスプロケット92に軸着されているが、側板85Lは軸カバー24aaのベアリングに軸着されている。この軸カバー24aaは側板85Lに固定されているため、側板85Lを外し、掘起し体24の回転軸24aをスプロケット92から引き抜くと、掘り起し体24を取り外すことができる。
また、掘起し体24やチェンケース27を取り外さなくても、掘起し体24の回転軸24aやチェンケース27の内部のメンテナンスや清掃作業を行うこともできる。したがって、交換作業や清掃作業が簡易に行えるので、容易に取り外せないものに比べてメンテナンス性が向上する。
また、左右の転輪37、37と左右のスタンド71、71が設けられていることによって、伝動チェンケース27と左右側板85L、85Rとをフレーム70から外しても、左右転輪37、37とスタンド71、71がフレーム70を支持するため、メンテナンス性が向上する。すなわち、掘起し体24の取り外し、取り付けの作業が安全、容易にできる。また、スタンド71、71がないと、たばこ抜根機が前傾し過ぎて作業が行いにくいので、スタンド71、71を設置することで作業能率の向上にもなる。
そして、図4に示すように、上部カバー43bは前方部位のカバー43baと後方部位のカバー43bbが支点Eで分割可能な構成とし、上部カバー43bの前方部位のカバー43baを矢印F方向に支点Eを回動中心として回動可能な構成とし、前方部位のカバー43baを下方へ折り畳み可能としても良い。前方部位のカバー43baと後方部位のカバー43bbはボルトなどの固定部材で連結すればよい。
非作業時には上部カバー43bの前方部位のカバー43baを下方に折り畳むことで(一点鎖線で示す位置になる)、たばこ抜根機の機体の前後幅がコンパクトになるため、たばこ抜根機の収納や運搬が容易になる。前方部位のカバー43baを下方に折り畳むと、前方部位のカバー43baが接地して、スタンド71、71に加えて更に支持脚代わりとなり、左右転輪37、37と折り畳んだ前方部位のカバー43baによりフレーム70を支持することができる。
掘起し体24やチェンケース27を着脱する際、前方部位のカバー43baを下方へ倒すことで、例えばスタンド71を省略しても、フレーム70を支える仮のスタンドとして使用できる。そして、スタンド71を省略すれば、たばこ抜根機のコストダウンを図ることができる。また、たばこ抜根機の収納、運搬時にも前方部位のカバー43baを下方へ下げることでたばこ抜根機の前後幅を短くすることができるので、たばこ抜根機がコンパクトな構成になる。更に別にスタンドを設置する場合に比べてコストも削減できる。
または、上部カバー43bとメインカバー43aを分割可能な構成として、同様に上部カバー43bを下方へ折り畳み可能としても良い。この場合、上部カバー43bは側面視でメインカバー43aとオーバーラップせず、メインカバー43a内に収納される構成ではない。そして、図4の支点Eが上部カバー43bとメインカバー43aの接続部となる。
図6には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の上部カバー43bが前後に移動する場合の作業機付近の側面図を示す。
また、図6に示すように、残幹押さえ体29付の上部カバー43bをメインカバー43a方向へスライドしてメインカバー43a内に収納可能な構成としても良い。
メインカバー43aの左右内側に上部カバー43bを支えるための溝(図示せず)を前後方向に設けて上部カバー43bをその溝に設置すると、上部カバー43bが溝内を矢印Wに示すように、前後方向にスライド可能となる。そして、残幹押さえ体29を持ち、前後に押したり引いたりすることで、容易に上部カバー43bの前後位置を変更できる。
例えば、作業時には上部カバー43bを前方に出して(G位置)、たばこの葉の収穫した根部の上端部を押し倒し、かつ上方に上がらないように規制する一方、非作業時には後方に収納して(I位置)、後輪3と掘起し体24間(上部カバー43bがG位置にある部分)を広くすると、掘起し体24やチェンケース27を着脱する際、上部カバー43bが邪魔にならない。
なお、図6によれば、上部カバー43bがメインカバー43a内から後方に突き出ているが、左右転輪37の範囲内(破線J)に収まるようにすれば、上部カバー43bの突出部分が何かに干渉するわけではないので問題はない。また、上部カバー43bとメインカバー43aの大きさにより、メインカバー43a内に収まる上部カバー43bの長さは適宜変更可能であり、例えば上部カバー43b全体がメインカバー43a内に収まるようにしても良い。
また、図7(a)には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体24付近の背面図を示し、図7(b)には、図7(a)の掘起し体24の概略斜視図を示す。図7には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体24の伝動軸81の動力を伝動するチェンケース27を左右両側に設けた場合の例を示している。
掘起し体24の回転軸24aを無くして、掘起し体24の左右両側方から共に駆動する構成としても良い。掘起し体24の両側に、チェンケース27からの動力を伝動する伝動軸30R、30Lをスプロケット92と同軸上に設けることで、伝動軸30R、30Lが回転し、掘起し体24の帯板24cが回転駆動する構成である。
チェンケース27を掘起し体24の左右一方のみに設けた片側駆動の場合は、回転軸24aに大きな抵抗がかかるとチェンケース27のある片側付近に負荷が掛かって掘起し体24の回転軸24aがねじれることがある。しかし、掘起し体24の回転軸24aを省略して掘起し体24の両側から駆動することで、掘起し体24の左右どちらか一方に負荷が掛かることを防ぐことができ、このような不具合を防止できる。また、掘起し体24の回転軸24aがある場合は、回転軸24aが泥を押したり、回転軸24aに石等が挟まることがある。このような場合は回転軸24aのメンテナンスが必要になるが、回転軸24aを省略することで、メンテナンスが不要となる。
図8及び図9には、本構成の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の背面図及び側面図を示す。
図8に示すように、左右のメインカバー側板43ab、43abをカバー角パイプ43aaの左右側面下部に一体的に取り付ける構成にすることにより簡易な構成となり、コスト削減が図れる。また、カバー43aの上部に左右支持プレート82、82を取り付け、該左右支持プレート82,82に伝動ケース80を機体の前後方向に回動自在に取り付け、伝動ケース80の左右一側に側板85L(もしくは85R)を取り付けると共に、左右他側にチェンケース27を取り付ける。また、左右メインカバー側板43ab、43abにそれぞれ左右スタンド取付板72、72を取り付け、該左右スタンド取付板72、72に左右スタンド71、71を取り付け、左右メインカバー側板43ab、43abの後部に左右補強部材88、88を取り付けると共に、該左右補強板88、88の後部に左右転輪37、37の左右支持フレーム41、41を支持する左右ボス87,87を取り付けることによって、側板85L(もしくは85R)やチェンケース27を外しても、スタンド71と転輪37、37とによりたばこ抜根機を支持できるので、チェンケース27や掘起し体24の脱着作業が容易にでき、メンテナンス性が向上する。
また、図4や図9に示すように、スタンド71と転輪37は側面視で側板85L、85Rやチェンケース27と干渉しないので、チェンケース27や掘起し体24を脱着する作業の邪魔にならない。したがって、チェンケース27や掘起し体24の脱着作業が容易にできるので、メンテナンス性が向上する。
また、図8に示すように、チェンケース27の従動スプロケット92及び駆動スプロケット90の機体外側にベアリング93、93を取り付け、該駆動スプロケット90の機体内側に軸98Rを取り付け、側板85Lの下部にベアリング97を設け、該ベアリング97に軸98Lを取り付け、左右軸98L、98Rを掘起し体24の軸心24aに挿入すると共に、ベアリング93,93の外側に蓋体94、94をかぶせる構成としても良い。
上記構成により、左右軸98L,98Rを差し込むだけで掘起し体24を取り付けられると共に、掘起し体24を取り外すときも左右軸98L,98Rを取り出すだけで容易に取り外すことができるので、作業者の労力が軽減されると共に、メンテナンス性が向上する。
また、ベアリング93,93の外側に蓋体94、94をかぶせることによって、チェンケース27内に石やたばこの幹が侵入することを防止できると共に、機体の外側からメンテナンス作業や清掃作業を行うことができるのでメンテナンス性が向上し、更に側板85R(85L)を省略することができるので、コストダウンを図ることができる。
なお、蓋体94,94の代わりに従来通り側板85R、85Lを用いると、コストは多少かかるが、蓋体94,94を用いる場合と同様の効果を奏することができると共に、機体の強度を強化することができる。
また、図10には、本構成の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の側面図を示し、側板85L、85Rとチェンケース27間を繋ぐメインカバー43aを、側板85L、85Rの内側に内付けした構成を示す。
メインカバー43aは左右方向に延長したカバー角パイプ43aaとメインカバー側板43abからなり、上部カバー43bと一体的にガイドカバー43を構成している。スタンド取付板72はメインカバー43aにボルトなどにより連結している。そして、カバー角パイプ43aaとメインカバー側板43abと支持フレーム41、41の取付部材であるボス87は、補強部材88の後部に溶着またはボルト等で固定し補強され支持されている。
そして、スタンド71は、取付板72を介して、上部が矢印B方向に回動自在にメインカバー43aに取り付けられているので、非作業時には作業機を安定して支えることができる。一方、作業時にはスタンド71があると地面に引っ掛かり作業が妨げられるため、支点Dを回動中心として矢印B方向(上方向)に回動させて収納可能な構成である。
このように作業時にはスタンド71を矢印B方向(上方向)に回動させて収納することで、スタンド71が地面に引っ掛かり作業が妨げられるという不具合を防止できる。そして、スタンド71をメインカバー43aに取り付けることにより、スタンド71の構成が簡単となった。従来は、スタンドを装備しておらず、スタンドをわざわざ他の場所から持ってきて機体下方に取り付けて機体を支持させていたが、本構成を採用することで、その必要がなくなり、スタンドの設置と収納が簡便になる。
図11には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体24にアタッチメントを取り付けた場合の作業機付近の背面図を示す。
図11に示すように、掘起し体24の回転軸24aを延長してチェンケース27及び側板85Lの両外側に突出させて、当該突出部分にアタッチメントを取付可能な構成としても良い。アタッチメントとしては、例えば除草爪(雑草耕耘用の爪)105を設けると良い。
除草爪105は先端部が内外側に反った形状であるので、圃場に生えた雑草を先端部分で掻き取ると共に、掘り返した土を雑草に覆い被せることができるので、雑草を圃場に埋めて除草処理することができる。
圃場には雑草が良く生えるので、たばこの幹を掘起し体24により刈り取りながら雑草の除草処理も行うことができるため、効率的である。また、除草爪105の上方に除草爪用のカバー99を設けると、作業者は除草爪105に触れないため安全である。また、障害物等の干渉から除草爪105を守ることができる。
図12には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機に、更に掘起し体24’を追加した場合の作業機付近の背面図を示す。
図12に示すように、チェンケース27の外側に、さらに一条用の掘起し体24’を追加できるような構成にしても良い。チェンケース27の外側で伝動ケース80と高さが同じ位置に、ベアリング100aと伝動軸81のカバー100bとからなるU字型のジョイント100を取り付けて、追加した掘起し体24’に伝達するための伝動軸61を内部に有する伝動ケース60をU字型のジョイント100の空間部に挟んで固定している。
エンジンからの動力は伝動ケース80内の伝動軸81から、更に追加した掘起し体24’の伝動ケース60内の伝動軸61に伝達されて、掘起し体24’が駆動する。U字型のジョイント100は更にボス106に連結したL字型のアーム102と溶接固定されている。
また、掘起し体24と追加した掘起し体24’の下部はユニバーサルジョイント104で連結している。そして、掘起し体24上部のU字型のジョイント100と掘起し体24下部のユニバーサルジョイント104の左右位置を合わせると、追加した掘起し体24’は、本体側の掘起し体24の後方に折り畳んで収納可能となる。
本構成を採用することにより、トラクタの右側にさらに一条用の掘起し体24’を並べて追加することで、2条分の抜根作業を行うことができ、作業効率が向上する。また、非作業時には掘起し体24’を折り畳んでコンパクトな構成とし、作業場所や収納場所に移動できるため、作業性に優れる。
図13には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の背面図を示す。
掘起し体24の案内プレート24d間の幅を調整可能な構成にしても良い。案内プレート24dに穴を開けた取付板24gを溶着し、帯板24cに複数開けた穴部に合わせてボルト24hで固定している。そして、ボルト24hを取り付ける穴部を変えることで、案内プレート24d間の幅を変えることができる。
掘起し体24の案内プレート24dは、残幹などが掘起し体24の左右外側に排出することを防ぐために設けられている。すなわち、掘起し体24により抜根されたたばこは、掘起し体24の案内プレート24dで仕切られた領域を通り後方に残幹と根が排出されるので、残幹などが掘起し体24の左右外側に排出することが無くなり、作業後の残幹の回収作業にかかる時間を短縮できる。また、案内プレート24dの幅が狭いと、帯板24cによって掻き出される土のうち、案内プレート24dよりも機体の左右外側の土は案内プレート24dに当たらないので外に飛びやすくなるため、畦溝に植生する雑草に土をかけて埋没させることができ、抜根作業と同時に雑草の処理を行うことができる。
図14には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の上部カバー43bの下面に更に案内用カバー43cを設けた場合の作業機付近の側面図を示し、図15には、図14の作業機付近の平面図を示す。
図14に示すように、上部カバー43bの下面に更に案内用カバー43cを設けても良い。そして、案内用カバー43cの形状は、図15に示すように、平面視で前方幅を広く、後方幅を狭くした形状にすると良い。案内用カバー43cは上部カバー43bの下面に溶接固着し一体化すると、簡易な構成となる。
たばこ抜根機が、作物が植生している畝からずれても、案内用カバー43cの前側が広いため、たばこの残幹を掘起し体24に案内しやすく、また後側が狭いことによってたばこの残幹を機体後方に排出することができる。なお、たばこ抜根機がずれるとは、圃場面が凸凹している場合に、上下左右に振動して掘起し体24がその動きに連動するという意味に加えて、畝が崩れている時などに、作物に対してほぼ直交していたたばこ抜根機が、直交状態からずれることがある場合なども意味する。
そして、案内用カバー43cの前側部分は、図14に示すように、残幹押さえ体29から構成すると良い。案内用カバー43cを残幹押さえ体29の前側部分から構成することによって、残幹押さえ体29により押し倒された残幹を案内用カバー43c内に案内しやすくなり、残幹の先端が上部カバー43bと左右側板85L,85Rやチェンケース27との間、左右側板85L,85Rやチェンケース27と掘起し体24との接続部などへ引っ掛かることがなくなるため、抜根作業性が良くなる。残幹の先端は細いので、部材と部材の隙間に入り込みやすいが、本構成により、そのような不具合を防止できる。
図16には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体24の上方に更に補助掘起し体44を設置した場合の作業機付近の側面図を示し、図17には、補助掘起し体44の変形例を示す図を示し、図18には、図16の作業機付近の背面図を示し、図19には、図18の補助掘起し体44周辺の伝動機構図を示す。
図16及び図18に示すように、メインの掘起し体24上方にメインの掘起し体24とは逆方向に回転する補助掘起し体44を設けた構成としても良い。
掘起し体24により引き抜かれた残幹が、掘起し体24と上部カバー43bの間で詰まる場合がある。しかし、メインの掘起し体24で抜根された根の後方への押し出しを補助掘起し体44により補助することで、このような詰まりを防止できる。
図16及び図18に示す補助掘起し体44は、メインの掘起し体24よりも径が小さい点で異なるが、その他の例えば取付け構成や作動機構などはメインの掘起し体24と同様であり、支持部材44b、帯板44c、案内プレート44d、補強板44e、取付プレート44fなどを配置している。
また、補助掘起し体44とメインの掘起し体24の径を同じにしても、逆に補助掘起し体44の径をメインの掘起し体24の径よりも大きくしても良いが、図16及び図18に示すように、メインの掘起し体24よりも補助掘起し体44の径を小さくすると、作業機部分がスリムでコンパクトな構成になり、抜根機全体もコンパクトになる。また、経済的であり、且つ見た目にも良い。
チェンケース27内の駆動スプロケット92と従動スプロケット90の間に更に補助掘起し体44伝動用のスプロケット111(図19)を設ける。そして、伝動ケース80内の伝動軸81から動力が伝達される従動スプロケット90とスプロケット111間にチェン112を巻き回し、スプロケット111に軸122(図19)の一端を取り付け、該軸122の他端をカウンタギア121aに取り付ける。さらに、カウンタギア121bを補助掘起し体44の駆動軸44aに装着し、該カウンタギア121bをカウンタギア121aに噛み合わせる。
このように構成することによって、エンジンからの動力は伝動ケース内の伝動軸81に伝達されて、更に伝動軸81から補助掘起し体44伝動用のスプロケット111、メインの掘起し体24の駆動用スプロケット92へと伝達される。補助掘起し体44伝動用のスプロケット111はカウンタギア121aを回転させ、該カウンタギア121aに噛み合わせられたカウンタギア121bを逆回転させることによって、補助掘起し体44を矢印Q方向(図16)に回転させる。また、下方のメインの掘起し体24の駆動用スプロケット92は矢印P方向に回転することで、メインの掘起し体24上方の残幹を後方に押し出す構成である。
本構成を採用することにより、残幹や根部に付着している泥土を叩き落とせるため、残幹を早く乾燥させることができる。また、抜根機の後方に排出される残幹が抜根機に引っ掛かりそうになっても、回転する補助掘起し体44が上方から残幹を後方に押し出すため、残幹がメインの掘起し体24上に滞留することを防止でき、作業能率が向上する。
また、図18に示すように、メインの掘起し体24を回転させるチェンケース27内上方に補助掘起し体44伝動用のスプロケット111を設けることで、メインの掘起し体24とは別に補助掘起し体44用のチェンケースを設ける場合よりもコスト削減が図れる。
更に、補助掘起し体44の径を変更可能な構成としても良い。例えば図17(a)、図17(b)に示すように、補助掘起し体44の帯板44cを径が大きい位置(図17(a))と径が小さい位置(図17(b))に付け替えると、補助掘起し体44の径を変更できるので、たばこの幹の太さや葉の残り方で間隔を調整できるため、適用範囲が広がり好適である。
補助掘起し体44の帯板44cは、掘起し体24の帯板24cと同様な方法で補助掘起し体44に取り付けられている。図17に示す例では、図16に示す三ツ股形状の取付プレート44fを三角形状の取付プレート44fに変えて、該三角形状の取付プレート44fに取り付ける帯板44cの位置を変えることで、補助掘起し体44の径を変更できる。
また、メインの掘起し体24と補助掘起し体44の回転周速に回転差を設けても良い。メインの掘起し体24と補助掘起し体44の回転差を設けることで、土の振るい落としを確実にできる。
例えば、補助掘起し体44の周速をメインの掘起し体24よりも遅くすると、掘起し体24が補助掘起し体44よりも高速回転することにより、補助掘起し体44が残幹を下方に押さえるように作用するので、掘起し体24に残幹を確実に接触させることができ、残幹をより後方へ飛ばすことができる。周速の変速は、図18や図19に示すカウンタギア121aとカウンタギア121bのギア比を調整することで行うことができる。
また、メインの掘起し体24には案内プレート24dを設けずに、補助掘起し体44にのみ案内プレート44dを設けることによって、掘起し体24の径を小径にすることができる。
メインの掘起し体24は作業時に圃場に接触するため、帯板24cや案内プレート24dの摩耗が早いが、補助掘起し体44は圃場と接触することはないので、帯板44cや案内プレート44dは消耗しにくい。このため、掘起し装置24から案内プレート24dを取り外し、補助掘起し体44の案内プレート44dだけで残幹を案内するようにすると、案内プレート24dの消耗がなくなり、メンテナンスの回数を軽減することができる。
また、図18に示すように、メインの掘起し体24と補助掘起し体44の両方に案内プレート24d、44dを設け、メインの掘起し体24の案内プレート24dの径L4を補助掘起し体44の案内プレート44dの径L3よりも広くしても良い。メインの掘起し体24は、実際に抜根を行うため畝幅に合わせて広くする。そして、メインの掘起し体24の上方にある補助掘起し体44の案内プレート44dの幅をメインの掘起し体24の案内プレート24dの幅よりも狭くすることで、メインの掘起し体24により引き抜かれた残幹の位置が規制されて動きにくくなるため、残幹が四方にばらまかれることなく確実に後方に排出される。
したがって、より効率的に抜根作業を行うことができる。
更に、補助掘起し体44の高さを矢印S方向(図16)に上下調整可能とし、補助掘起し体44とメインの掘起し体24との隙間、間隔を変更可能な構成としても良い。チェンケース27及び側板85Lもしくは85Rに回転軸44aの取付部を複数設けると、手作業で調整できる。
補助掘起し体44の上下位置を変更するとカウンタギア121aと121bの間隔が変わるが、例えば、カウンタギア121a、121bの径を変更するか、その間にアームに取り付けたテンションギアを噛ませることで調整できる。植物の上下の長さに合わせて補助掘起し体44とメインの掘起し体24との間隔を変更できるので、たばこに限らず色々な種類の植物に対応可能となる。
また、図17(c)に示すように、補助掘起し体44の帯板44cの回転径を異径としても良い。帯板44cが軸心44aからの一つの同心円上にあるものが正常な形、帯板44cのうち1枚でも一つの同心円上にないものがあれば異形(異径)となる。
例えば帯板44cの配置を楕円形状にすると帯板44cの回転軌跡は楕円形状を描くため植物の異なる位置に当たり、植物全体に帯板44cが当たりやすくなる。帯板44cを中心からの距離が等しい円周上に配置した場合は、植物の同じ位置にしか帯板44cが当たらないため植物に付着した土を全てふるい落とすことが困難である。また、植物の種類や大きさによって帯板44cの当たりやすい位置や当たりにくい位置が異なる。しかし、帯板44cの回転径を異径とすることで、植物に付着した土の振るい落としが確実にでき、土をきれいにたたき落とすことができる。
図20には、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機に排土板115を設けた場合の作業機付近の側面図を示し、図21には、図20の作業機付近の平面図を示す。
排土板115は、圃場上に掘り起こされて残存する残幹と根をかき集めるための部材である。排土板115を設けることで、掘起し体24により抜根された抜根物を集め、効率よく掘起し体24の左右外側に排出できる。排土板115は平面視で逆V字型をしており、掘起し体24により抜根された抜根物は、排土板115上を矢印T方向へ流れて左右方向に排出される。排土板115の位置を掘起し体24の下側後方とすれば、残幹の排出の邪魔にならない。また排土板115は側面視で前方先端部分を前下り傾斜状にすることで排土板115両脇の土を効率よく掻き分けることができる。
そして、たばこ抜根機のボス87に等間隔に穴を開けた中空のステー116を溶着し、該ステー116の中空部に等間隔に穴を開けた前後位置調節アーム118を差し入れる。そして、ステー116及び前後位置調節アーム118の穴を合わせてボルト123で固定する。また、前後位置調節アーム118の一端にボス117を溶着し、該ボス117の中空部に高さ調節アーム120を差し入れ、該ボス117と高さ調節アーム120との穴を合わせてボルト119を取り付ける。
上記構成により、ステー116及び前後位置調節アーム118を合わせる穴を変更することによって、排土板115の前後位置を調節できる。また、高さ調節アーム120とボス117を合わせる穴を変更することによって、排土板115の高さを調節することができる。したがって、抜根機の車速や掘起し体24の回転数に応じて排土板115を適切な位置に調整することができる。
本発明は、農業用のトラクタを汎用性あるものとすることができ、有用性が高い。
本発明の一実施形態によるたばこ抜根機を装置したトラクタの側面図である。 図1のトラクタの正面図である。 図1のたばこ抜根機の作業機付近の背面図である。 図1のたばこ抜根機の作業機付近の側面図である。 図1のたばこ抜根機の作業機付近の平面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の側面図である。 図7(a)は、本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体付近の背面図であり、図7(b)は、図7(a)の掘起し体の概略斜視図である。 本構成の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の背面図である。 本構成の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の側面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の作業機付近の側面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体にアタッチメントを取り付けた場合の作業機付近の背面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体を追加した場合の作業機付近の背面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体の案内プレートが調整可能である場合の作業機付近の側面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の上部カバーの下面に更に案内用カバーを設けた場合の作業機付近の側面図である。 図14の作業機付近の平面図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機の掘起し体の上方に更に補助掘起し体を設置した場合の作業機付近の側面図である。 補助掘起し体の変形例を示す図である。 図16の作業機付近の背面図である。 図18の補助掘起し体周辺の伝動機構図である。 本発明の他の実施形態によるたばこ抜根機に排土板を設けた場合の作業機付近の側面図である。 図20の作業機付近の平面図である。
2 前輪
3 後輪
4 主フレーム
6 伝動ケース
7 ボンネット
8 ハンドル
10 ハンドルコラム
11 運転席
12 フェンダー
13 走行変速用レバー
15 バンパー
16 平行リンク機構
17 リンク昇降シリンダ
20 トップリンク
21 ロワーリンク
22 連結フレーム
23 ユニバーサルジョイント
24、24’ 掘起し体
24a 掘起し体回転軸心(回転軸)
24aa 軸心カバー
24b 掘起し体支持部材
24c 帯板
24d 案内プレート
24e 補強板
24f 取付プレート
24g 取付板
24h ボルト
25 PTO軸
27 チェンケース
29 残幹押さえ体
30L,30R 伝動軸
36 ブラケット
37 転輪
37a 回転軸
41 支持フレーム
43 ガイドカバー
43a メインカバー
43aa メインカバーの角パイプ
43ab メインカバーの側板
43b 上部カバー
43ba 前方部位のカバー
43bb 後方部位のカバー
43c 案内用カバー
44 補助掘起し体
44a 回転軸
44b 支持部材
44c 帯板
44d 案内プレート
44e 補強板
44f 取付プレート
60 伝動ケース
61 伝動軸
70 フレーム
71 スタンド
72 取付板
80 伝動ケース
80a 受け軸
81 伝動軸
82 左右支持プレート
83 ボルト
85L、85R 左右側板
87 ボス
88 左右補強板
90 従動スプロケット
91 チェン
92 駆動スプロケット
93 ベアリング
94 蓋体
97 ベアリング
98 軸
99 カバー
100 U字型ジョイント
100a ベアリング
100b カバー
102 L字型のアーム
104 ユニバーサルジョイント
105 除草爪
106 ボス
111 スプロケット
112 チェン
115 排土板
116 ステー
117 ボス
118 アーム
119 ボルト
120 高さ調節アーム
121a、121b カウンタギア
122 軸
123 ボルト

Claims (3)

  1. 回転軸心(24a)の左右両側に支持部材(24b,24b)を設け、該左右の支持部材(24b,24b)の左右間で且つ前記回転軸心(24a)と平行となる方向に圃場の植物の残幹を掘り起こす帯板状のロータリ刃(24c)を掛け渡して掘起し体(24)を構成し、
    該掘起し体(24)の上方に掘り起こした植物の残幹の上方への動きを規制するガイドカバー(43)を設け、該ガイドカバー(43)の左右両側に支持板(85L,85R)を設けて機枠(70)を構成し、該機枠(70)の上部に駆動部(80)を設け、該駆動部(80)の左右一側に駆動部(80)の駆動力を前記掘起し体(24)に伝動する伝動装置(27)を着脱自在に設け、
    前記左右の支持板(85L,85R)の後側で且つ左右外側に左右の転輪(37,37)を支持する左右の支持体(41,41)を設け、前記左右の支持板(85L,85R)の前側で且つ左右外側に機枠(70)を支持する一対の左右支持脚(71,71)を回動自在に設けたことを特徴とする植物掘起し機。
  2. 記ガイドカバー(43)の前端部に前記掘起し体(24)よりも左右方向に幅広い残幹押え体(29)を設け、前記ガイドカバー(43)を、前記掘起し体(24)で掘り起こした植物の残幹を後方に案内する上部カバー(43b)と該上部カバー(43b)を前後方向にスライド自在に支持するメインカバー(43a)で構成し、前記上部カバー(43b)を前方部位のカバー(43ba)と後方部位のカバー(43bb)構成し、該前方部位のカバー(43ba)を機体の上下方向に回動自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の植物掘起し機。
  3. 前記掘起し体(24)の上方に掘り起こした植物の残幹の搬送を補助する補助掘起し体(44)を設け、該補助掘起し体(44)の回転方向を掘起し体(24)の回転方向とは逆方向とすると共に、該補助掘起し体(44)の径を掘起し体(24)よりも小径としたことを特徴とする請求項1又は2記載の植物掘起し機。
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