JP4946522B2 - 離型剤塗布方法および離型剤塗布装置 - Google Patents

離型剤塗布方法および離型剤塗布装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4946522B2
JP4946522B2 JP2007057461A JP2007057461A JP4946522B2 JP 4946522 B2 JP4946522 B2 JP 4946522B2 JP 2007057461 A JP2007057461 A JP 2007057461A JP 2007057461 A JP2007057461 A JP 2007057461A JP 4946522 B2 JP4946522 B2 JP 4946522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release agent
mold
temperature
injection
forging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007057461A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007268614A (ja
Inventor
武 廣安
明彦 池田
裕次 吉田
紀之 塩飽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2007057461A priority Critical patent/JP4946522B2/ja
Publication of JP2007268614A publication Critical patent/JP2007268614A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4946522B2 publication Critical patent/JP4946522B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Forging (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、鍛造物を鍛造する金型に離型剤を塗布する離型剤塗布方法および離型剤塗布装置に関する。
一般に、熱間鍛造や温間鍛造成形加工においては、鍛造加工前のワークを高温に加熱していることから、金型の温度が上昇するが、この際金型からの鍛造物の離型性や潤滑性が低下するのを防止するとともに、金型の冷却を行うために、金型表面に離型剤を塗布することが行われている。例えば、下記特許文献1に記載のものは、金型温度を測定し、この測定温度に基づいて、離型剤の噴射時間や噴射温度を制御している。
特開平4−294837号公報
ところで、例えば自動車用エンジンに使用されるクランクシャフトやコネクティングロッドを鍛造成形加工する際に、一対の金型の凹部相互間にセットしたワークを加圧して所定形状のクランクシャフトやコネクティングロッドを成形するが、この際、金型の凹部の底面付近に比較して、凹部の開口部付近は、ワークが加圧変形されつつ金型に対して擦られることから、摩擦抵抗が大きく高温となる。
このように、鍛造成形加工を行う際には、金型の部位毎に温度が異なることがあり、したがって、前述した従来の離型剤塗布装置のように、単に金型全体の温度に基づいて、離型剤の噴射時間や噴射温度を、金型全体に対して均一に制御したのでは、温度の高い部位と低い部位との双方に対し、最適な状態で離型剤を塗布することができず、部位毎に過冷却や冷却不足が発生して金型の冷却が適正になされず、潤滑・離型性が悪化するものとなる。
そこで、本発明は、離型剤塗布よる金型に対する冷却を適正に行い、潤滑・離型性を高めることを目的としている。
本発明は、鍛造物を鍛造する金型に離型剤を塗布する際に、前記離型剤の塗布条件を前記金型の部位毎に変化させて、前記離型剤を前記金型に塗布する離型剤塗布方法であって、前記金型の部位毎の温度を非接触型の温度検出手段により測定し、この測定した前記金型の各部位の温度を、前記金型に設けた温度補正用温度検出手段の検出温度に基づき補正し、この補正した温度測定部位毎に、前記離型剤をその塗布条件を変化させて塗布することを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、離型剤の塗布条件を金型の部位毎に変化させているので、金型の部位毎の過冷却や冷却不足を防止して、金型に対する冷却を適正に行うことができ、鍛造物の金型からの潤滑・離型性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す離型剤塗布装置の正面断面図である。この離型剤塗布装置は、鍛造物を鍛造する金型としての下型1と上型3との間で、後述する図2〜図4で示すような鍛造成形加工を行う際に、鍛造成形加工後の鍛造物を金型から取り出した状態で、温度上昇した下型1および上型3の互いの対向面に、離型剤噴射手段としての離型剤噴射ノズル5から離型剤を噴射して塗布し、これら下型1および上型3を冷却して、次回の鍛造成形加工後の鍛造物の離型性を向上させる。
図2〜図4は、自動車用エンジンに使用するコネクティングロッドとなる鍛造物29を鍛造成形加工する過程を示しており、図2は型開きした状態の金型の側面図、図3は図2における下型1の平面図、図4は、鍛造成形加工後の型締めした状態の、図2のA−A断面に相当する拡大した正面断面図である。なお、前記した図1は、図2〜図4の型形状とは異なっているが、図2のA−A断面、すなわち図4に対応しており、図4における図1に対応する部位については同一符号を付してある。
ここで、図2に示すように、下型1と上型3との相互に対向する凹部10,30の凹部10上に、高温に加熱したワークWをセットし、下型1と上型3とを互いに接近させて型締めを行うことで、図4に示すように、コネクティングロッドとなる鍛造物29を鍛造成形加工する。この際、鍛造物29の周囲全体にはバリBが発生するが、このバリBは後加工で除去する。
なお、図4における鍛造物29は、最終的な製品(コネクティングロッド)ではなく、例えばクランクシャフトの挿入孔などを、上記したバリBと同様にして後加工する。
このような鍛造成形加工においては、下型1および上型3の、特に上記したバリBが発生する部位1a,3aおよび1e,3e周辺のバリ押さえとなる平面部31,33や側面部35,37は、ワークWが鍛造されて変形する際に、下型1および上型3の各表面に擦られることになるので、大きな摩擦抵抗が発生し、他の部位に比較して高温となる。
また、図1,図4において、コネクティングロッドのエセクション(大端部と小端部との間の部分)に対応する中央の部位1c,3cについては、その両側部の立ち上がり面39,41の上下長さが短いことから、ワークWが擦られるものの、摩擦抵抗はそれほど大きくなく、したがって上記した部位1a,3aおよび1e,3eほど高温となることはない。
一方、凹部10,30の底部10a,30aについては、その両側にワークWが擦られる側面部35,37と立ち上がり面39,41があるものの、底部10a,30a自体に対するワークWの摩擦抵抗が小さいので、上記した各部位1a,3aおよび1e,3eや部位1c,3cに比較して最も温度が低くなる。
このように鍛造成形加工後の各部位で温度差のある下型1および上型3に対して離型剤を噴射する離型剤噴射ノズル5は、ノズルボディ7の図1中で下部に、離型剤を下型1に向けて噴射する噴射口9a,9b,9c,9d,9eを、図1中で左右方向に沿ってそれぞれ備えるとともに、同上部に、離型剤を上型3に向けて噴射する噴射口11a,11b,11c,11d,11eを、図1中で左右方向に沿ってそれぞれ備えている。
このうち、図1中で左右両端部の噴射口9a,9eおよび11a,11eは、下型1および上型3にて最も温度の高い部位1a,1eおよび3a,3eにそれぞれ指向している。
また、上記した噴射口9a,9eおよび11a,11eにそれぞれ隣接する噴射口9b,9dおよび11b,11dは、下型1および上型3にて最も温度の低い部位1b,1dおよび3b,3dにそれぞれ指向している。
さらに、中央の噴射口9cおよび11cは、下型1および上型3にて最も温度の高い部位1a,1eおよび3a,3eと、最も温度の低い部位1b,1dおよび3b,3dとの中間の温度となる部位1cおよび3cにそれぞれ指向している。
そして、噴射口9a,9eおよび11a,11eからは、最も温度の高い部位1a,1eおよび3a,3eに対して強冷却を行う一方、噴射口9b,9dおよび噴射口11b,11dからは、最も温度の低い部位1b,1dおよび3b,3dに対して弱冷却を行い、さらに、中央の噴射口9cおよび11cからは、中間の温度となる部位1cおよび3cに対して中冷却を行う。
上記のようにして下型1および上型3に対する冷却程度(離型剤の塗布条件)を変化させるのは、例えば離型剤の噴射量を変化させればよく、噴射量の変化は噴射圧力や噴射時間を変化させることで達成する。すなわち、強冷却を行う場合には噴射圧力(時間)を高く(長く)し、弱冷却を行う場合には噴射圧力(時間)を低く(短く)する。
もちろん、事前の調査により、温度分布が特定されている場合は、あらかじめ部位毎に性能の異なる噴射口(離型剤のミスト粒度,噴射範囲など)を配置してもよい。ここで、ミスト粒度,噴射範囲は、噴射口の大きさ、形状や噴射圧力などを適宜変更することにより変えることができる。
この際、下型1および上型3のそれぞれの部位1a〜1eおよび3a〜3eには、温度検出手段としての温度センサ13を設置し、これら各温度センサ13の検出温度に基づいて、離型剤塗布器15が塗布剤の噴射圧力や噴射時間を調節する。各温度センサ13と離型剤塗布器15とは、下型1および上型3内に埋め込んだ配線19によって接続している
離型剤塗布器15は、ポンプやチェック弁などを有する離型剤供給部17を備えるとともに、各噴射口9a〜9eおよび11a〜11eに対し、それぞれ配管21によって個別に接続し、図示しない離型剤収容タンクに収容している離型剤の噴射圧力や噴射時間を、各噴射口9a〜9eおよび11a〜11e毎に調節する塗布条件制御手段としての塗布条件制御回路23を備えている。
次に作用を説明する。下型1と上型3との間で図2に示すワークWに対して図4のように鍛造成形加工した後、図1に示すように型開きした状態で、離型剤噴射ノズル5を下型1と上型3との間の中間位置に挿入する。この状態で、温度センサ13が検出する下型1および上型3のそれぞれの部位1a〜1eおよび3a〜3eの温度に基づいて、塗布条件制御回路23が、離型剤の噴射圧力や噴射時間を制御する。
ここでは、前述したように、下型1および上型3において、部位1a,1eおよび3a,3eが最も温度が高いので、噴射口9a,9eおよび11a,11eからの噴射量を多くすべく、噴射圧力を高くするか噴射時間を長くして強冷却を行う。この際、検出した温度によっては、噴射圧力を高くしかつ噴射時間を長くしてもよい。
また、部位1b,1dおよび3b,3dは最も温度が低いので、噴射口9b,9dおよび11b,11dからの噴射量を少なくすべく、噴射圧力を低くするか噴射時間を短くして弱冷却を行う。この際、検出した温度によっては、噴射圧力を低くしかつ噴射時間を短くしてもよい。
さらに、中間の温度となる部位1cおよび3cに対しては、噴射量を中間の量とすべく、中間の噴射圧力または噴射時間として中冷却を行う。この際、検出した温度によっては、噴射圧力を中間の圧力としかつ噴射時間を中間の時間としてもよい。
これら噴射量の調整は、前述したように、性能の異なる噴射口(ミスト粒度,噴射範囲など)に交換することでも実現可能である。
このように、本発明の第1の実施形態では、離型剤の塗布条件として、離型剤の噴射圧力,噴射時間および、噴射口の仕様のうち少なくともいずれか一つを、下型1および上型3における温度の異なる各部位毎に変化させ、温度に応じた噴射量を確保するようにしているので、下型1および上型3の各部位毎の過冷却や冷却不足を防止して、下型1および上型3に対する冷却を適正に行うことができ、鍛造物29の潤滑・離型性を高めることができる。
また、下型1および上型3に対する冷却を適正に行うことで、冷却不足による、金型への離型剤の付着量の減少、離型剤の金型表面での焦げ付き、高温化による金型の軟化などを防止できるとともに、過冷却による、離型剤中の水分の不充分な蒸発による離型剤付着量の減少、下型1上の水たまりによる粗材欠肉の発生、急冷による金型破損などを防止することができる。
この際、下型1および上型3の各部位1a〜1eおよび3a〜3eに設置した各温度センサ13による温度測定部位に対応して、離型剤噴射ノズル5の噴射口9a〜9eおよび11a〜11eをそれぞれ配置しているので、下型1および上型3の各部位1a〜1eおよび3a〜3eのそれぞれの温度に対応した冷却を効率よく行うことができるとともに、温度センサ13による定量的な温度測定が可能になる。
図5は、本発明の第2の実施形態を示す離型剤塗布装置の正面断面図である。第2の実施形態は、前記図1に示した第1の実施形態における温度センサ13に代えて、非接触で温度測定する非接触型の温度検出手段としてのサーモビューア(サーモグラフィ)25を使用する。
サーモビューア25は、下型1および上型3のそれぞれに左右一対設置し、下型1および上型3の前記した各部位1a〜1eおよび3a〜3eを含む金型表面から放射される赤外線の強度を検知し、これら各部位1a〜1eおよび3a〜3eの温度分布を図示しないモニタ画面に画像表示する。
また、この実施形態では、下型1および上型3の図5中で右側端部における互いに対向する位置に、サーモビューア25で測定した各部位1a〜1eおよび3a〜3eの温度を補正する温度補正用温度検出手段としての補正用温度センサ27を設置している。この補正用温度センサ27およびサーモビューア25の検出信号は、離型剤塗布器15の塗布条件制御回路23に入力される。その他の構成は図1に示した第1の実施形態と同様である。
次に、第2の実施形態の作用を、図6に示す塗布条件制御回路23の制御動作を示すフローチャートに基づき説明する。まず、サーモビューア25により、下型1および上型3の各部位1a〜1eおよび3a〜3eの温度を測定するとともに、補正用温度センサ27によって下型1および上型3の温度を測定し、これら各測定温度を塗布条件制御回路23が取り込む(ステップ101)。
そして、上記取り込んだ補正温度に基づいて、サーモビューア25が測定した下型1および上型3の各部位1a〜1eおよび3a〜3eの温度を補正する(ステップ103)。すなわち、塗布条件制御回路23は温度補正手段を含んでいる。これは、鍛造成形加工を連続して行い、1回の加工毎に離型剤を噴射すると、噴射後の下型1と上型3との間には、噴霧状の離型剤が飛散しており、この飛散している離型剤によってサーモビューア25が実際の温度とは異なる温度として測定し精度が低下してしまうので、上記飛散している離型剤の影響を考慮して温度補正を行うのである。
なお、この温度補正は、1回の鍛造成形加工毎に行ってもよいが、数回毎に行ってもよく、または一定時間毎に行うようにしてもよい。
次に、上記補正後の温度が、上型1および下型3の各部位1a〜1eおよび3a〜3e毎に、目標とする最適温度範囲内にあるかどうかを判定する(ステップ105)。図7は、上型1および下型3におけるある特定部位の、鍛造成形加工後の温度経過を示すもので、ここでは上記特定部位の温度が、t1とt2との間であれば最適温度範囲であって、通常の噴射圧力および噴射時間による離型剤の噴射を行う(ステップ107)。この場合、通常の噴射圧力および噴射時間により離型剤を噴射することで、次回の鍛造成形加工後の鍛造物の離型性を確保することができる。
上記ステップ105で、補正後の温度が、最適温度範囲を外れている場合には、上限の温度t2を超えているかどうかを判定し(ステップ109)、超えている場合には、離型剤の噴射時間を延長して最適温度とする際に、その延長時間が、一定時間毎に行う鍛造成形加工における離型剤噴射後の次の加工でのワーク投入が可能な規定時間内に収まるかどうかを判定する(ステップ111)。
上記ステップ111での判定は、例えば、噴射時間を変更しない通常時間および噴射圧力を変更しない通常圧力での離型剤噴射から、次回加工でのワーク投入までの空き時間を、あらかじめ塗布条件制御回路23の図示しないメモリに格納しておき、この空き時間と上記延長時間とを比較して行う。
ここで、上記延長時間が、一定時間毎に行う鍛造成形加工での離型剤噴射後の次のワーク投入が可能な規定時間内に収まる場合、すなわち上記した空き時間が上記延長時間より長い場合には、離型剤の噴射時間を長くするよう変更し(ステップ113)、この変更値を離型剤供給部17に駆動出力値として出力し、離型剤噴射ノズル5の各噴射口9a,9b,9c,9d,9eおよび噴射口11a,11b,11c,11d,11eから離型剤を噴射する(ステップ115)。
また、前記したステップ109で、補正温度が最適温度範囲の上限値t2を超えていない場合、つまり最適温度範囲の下限値t1未満の場合には、通常時に比較して噴射時間を短くするか、あるいは噴射圧力を低くした状態で離型剤の噴射を行う(ステップ116)。
また、前記したステップ111で、上記した延長時間が噴射時間延長可能範囲を超える場合には、噴射時間を延長しても最適温度にすることができないので、離型剤の噴射圧力を高めるよう変更することになるが、その際変更する噴射圧力により、最適温度まで低下させることができるかどうか、つまり変更可能範囲であるかどうかを判定する(ステップ117)。
ここで、離型剤の噴射圧力が変更可能範囲であれば、噴射圧力が高くなるよう変更し(ステップ119)、この変更値を離型剤供給部17に駆動出力値として出力し、離型剤噴射ノズル5の各噴射口9a,9b,9c,9d,9eおよび噴射口11a,11b,11c,11d,11eから離型剤を噴射する(ステップ115)。
逆に、離型剤の噴射圧力が変更可能範囲でない場合には、上型1および下型3が、離型剤をその塗布条件を変更して塗布しても、離型性の向上が確保できないほど高温であると判断し、高温警報を図示しないディスプレイやスピーカから出力する(ステップ121)。また、次回の生産時は、警報出力部位の噴射口を性能の高いものに交換することが可能となる。
上記ステップ117での判定は、離型剤供給部17で可能となる最大噴射圧力で、測定した金型温度を最適温度範囲内まで低下させることができるかどうかを判定すればよい。
なお、上記したステップ111および113の噴射時間延長可能範囲の判定および噴射時間の変更と、同ステップ117および119の噴射圧力変更可能範囲の判定および噴射圧力変更とを、入れ替えてもよい。
また、上記した各実施形態では、離型剤の塗布条件として、離型剤の噴射時間と噴射圧力を設定しているが、これらに加え、離型剤の温度や離型剤の噴射方向などを適宜変更してもよく、さらにエアブローを追加するようにしてもよい。
また、上記した各実施形態では、下型1および上型3における、図2のA−A断面付近についてのみ説明しているが、これら以外の部位についても、温度変化が生じる部位には、ノズルボディ7の他の部位に設けている図示しない噴出口からの噴射時間,噴射圧力や噴射口の仕様を適宜変更する。
図8は、本発明の第3の実施形態を示す離型剤塗布装置の正面断面図である。第3の実施形態は、前記図1に示した第1の実施形態における温度センサ13に代えて、非接触で温度測定する非接触型の温度検出手段としての放射温度計43を、離型剤噴射ノズル5に設けている。
ここでの放射温度計43は、金型表面から放射される赤外線の強度を検出して温度測定するもので、下型1および上型3における前記した各部位1a〜1eおよび3a〜3eに対応してノズルボディ7の噴射口9a〜9eおよび11a〜11eの近傍に設けている。この際、各放射温度計43は、対応する各部位1a〜1eおよび3a〜3eからの赤外線を効率よく検知できるように設置位置を定めている。その他の構成については、前記した第1の実施形態と同様である。
なお、図8では、各放射温度計43と離型剤塗布器15とを接続する配線を省略している。
第3の実施形態においても、下型1と上型3との間で図2に示すワークWに対して図4のように鍛造成形加工した後、図8に示すように型開き後ワークWを取り出した状態で、離型剤噴射ノズル5を下型1と上型3との間の中間位置に挿入する。
この状態で、放射温度計43が検出する下型1および上型3のそれぞれの部位1a〜1eおよび3a〜3eの温度に基づいて、塗布条件制御回路23が、離型剤の噴射圧力や噴射時間を前記した第1の実施形態と同様にして制御する。この際、前記図6に示した第2の実施形態で示した制御方法を適用してもよい。
このように、本発明の第3の実施形態においても、離型剤の塗布条件として、離型剤の噴射圧力,噴射時間および噴射口の仕様のうち少なくともいずれか一つを、下型1および上型3における温度の異なる各部位毎に変化させ、温度に応じた噴射量を確保するようにしているので、下型1および上型3の各部位毎の過冷却や冷却不足を防止して、下型1および上型3に対する冷却を適正に行うことができ、鍛造物29の潤滑・離型性を高めることができる。
その際、本実施形態および前記した第2の実施形態では、温度検出手段を下型1および上型3に取り付けるという煩雑な作業が不要となり、また下型1および上型3に取り付けることによる温度検出手段の故障対策に有効となる。
また、本実施形態では、図9に示すように、同図(b)での離型剤塗布工程の前後に、離型剤噴射ノズル5を用いてエアブローを行っている。この場合には、離型剤供給部17から噴射口9a〜9eおよび11a〜11eに至る各配管21の途中から分岐する図示しないエア通路を設け、この分岐部に切替弁を設ける構成とする。この切替弁を、エア通路の上流に設置するエア源からのエアが各噴射口9a〜9eおよび11a〜11eに流れるように切り替えることで、噴射口9a〜9eおよび11a〜11eからエアを噴射してエアブローを行う。
なお、エアブローは、離型剤噴射ノズル5と兼用とせずに、専用のエアノズルを使用してもよい。また、このエアブローは前記した第1,第2の各実施形態において行ってもよい。
そして、放射温度計43による温度測定は、連続して鍛造成形加工を行う際の各成形加工相互間における、図9(a)のエアブロー工程の前後A,Bや、図9(c)のエアブロー工程の前後C,Dなど、離型剤噴射ノズル5を上型1と下型3との間に挿入した状態であれば、どのタイミングでも可能である。
特に、エアブロー工程後であって離型剤塗布工程前である図9中のBのタイミングにて温度測定することで、前回の離型剤塗布時で飛散している金型間にある離型剤などのミストを吹き飛ばすことができるので、本実施形態のように非接触型の温度検出手段を使用する場合には、より高精度な温度測定が可能となる。
なお、放射温度計43は、各噴射口9a〜9eおよび11a〜11e毎に設けずに、特に温度が高くなりやすい部位のみに対応して設けるようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態を示す離型剤塗布装置の正面断面図である。 図1の離型剤塗布装置に適用する鍛造成形用金型の型開きした状態の側面図である。 図2の鍛造成形用金型の平面図である。 図2の鍛造成形用金型の鍛造成形後における、図2のA−A断面に相当する正面断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す離型剤塗布装置の正面断面図である。 第2の実施形態における塗布条件制御回路の制御動作を示すフローチャートである。 鍛造成形用金型のある特定部位における、鍛造成形後の温度経過を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態を示す離型剤塗布装置の正面断面図である。 第3の実施形態における温度測定タイミングを示す説明図である。
符号の説明
1 下型(金型)
1a,1e 下型の高温部位
1b,1d 下型の低温部位
1c 下型の中温部位
3 上型(金型)
3a,3e 上型の高温部位
3b,3d 上型の低温部位
3c 上型の中温部位
5 離型剤噴射ノズル(離型剤噴射手段)
13 温度センサ(温度検出手段)
25 サーモビューア(非接触型の温度検出手段)
25 補正用温度センサ(温度補正用温度検出手段)
29 鍛造物
9a〜9e,11a〜11e 噴射口
23 塗布条件制御回路(塗布条件制御手段,温度補正手段)
43 放射温度計(非接触型の温度検出手段)

Claims (17)

  1. 鍛造物を鍛造する金型に離型剤を塗布する際に、前記離型剤の塗布条件を前記金型の部位毎に変化させて、前記離型剤を前記金型に塗布する離型剤塗布方法であって、前記金型の部位毎の温度を非接触型の温度検出手段により測定し、この測定した前記金型の各部位の温度を、前記金型に設けた温度補正用温度検出手段の検出温度に基づき補正し、この補正した温度測定部位毎に、前記離型剤をその塗布条件を変化させて塗布することを特徴とする離型剤塗布方法。
  2. 鍛造物を鍛造する金型に離型剤を塗布する際に、前記離型剤の塗布条件を前記金型の部位毎に変化させて、前記離型剤を前記金型に塗布する離型剤塗布方法であって、鍛造成形加工を連続して行う際に、鍛造成形加工後の鍛造物を前記金型より取り出してから、次のワークを前記金型に投入するまでの間に、前記離型剤の塗布作業が完了するように、前記離型剤の塗布条件を変化させるにあたり、前記金型の温度が最適温度を超えていて、離型剤の噴射時間を延長して前記最適温度とする際に、その延長時間が、鍛造成形加工における離型剤噴射後の次の加工でのワーク投入が可能な規定時間内に収まるかどうかを判定し、収まる場合に前記噴射時間が長くなるよう前記離型剤の塗布条件を変化させることを特徴とする離型剤塗布方法。
  3. 前記金型の部位毎に温度を測定し、この温度測定した部位毎に、前記離型剤をその塗布条件を変化させて塗布することを特徴とする請求項に記載の離型剤塗布方法。
  4. 前記測定した温度が高い部位ほど、前記離型剤の塗布条件として前記離型剤の塗布量を多くすることを特徴とする請求項1または3に記載の離型剤塗布方法。
  5. 前記離型剤の塗布量を多くする際に、前記離型剤を噴射する離型剤噴射手段の噴射圧力,噴射時間,噴射範囲および、この離型剤噴射手段から噴射するミスト状の離型剤の粒度のうち少なくともいずれか一つを変化させることを特徴とする請求項に記載の離型剤塗布方法。
  6. 前記金型の各部位の温度を、これら各部位に取り付けた温度検出手段によって測定することを特徴とする請求項に記載の離型剤塗布方法。
  7. 前記金型の各部位の温度を、非接触型の温度検出手段により測定することを特徴とする請求項に記載の離型剤塗布方法。
  8. 前記非接触型の温度検出手段は、前記金型の各部位の温度分布を画像表示するサーモビューアであることを特徴とする請求項1または7に記載の離型剤塗布方法。
  9. 前記非接触型の温度検出手段は、前記離型剤を噴射する離型剤噴射手段に取り付けた放射温度計であることを特徴とする請求項1または7に記載の離型剤塗布方法。
  10. 鍛造成形加工を連続して行う際に、鍛造成形加工後の鍛造物を前記金型より取り出してから、次のワークを前記金型に投入するまでの間に、前記離型剤の塗布作業が完了するように、前記離型剤の塗布条件を変化させることを特徴とする請求項1,3ないし9のいずれか1項に記載の離型剤塗布方法。
  11. 前記金型周辺にエアブローした後に、前記温度検出手段によって温度測定することを特徴とする請求項1,7ないし9のいずれか1項に記載の離型剤塗布方法。
  12. 鍛造物を鍛造する金型に離型剤を塗布する離型剤塗布装置において、前記離型剤を前記金型に向けて噴射する離型剤噴射手段と、前記金型の各部位の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段が検出する前記金型の各部位の温度に応じて、前記離型剤噴射手段による前記離型剤の塗布条件を、前記金型の部位毎に変化させる塗布条件制御手段と、をそれぞれ有し、前記温度検出手段は、前記金型の各部位を非接触で温度検出する非接触型の温度検出手段であり、前記金型の各部位に対応させて前記離型剤噴射手段を設けるとともに、前記金型に温度補正用温度検出手段を設け、前記非接触型の温度検出手段で検出した前記金型の各部位の温度を、前記温度補正用温度検出手段の検出温度に基づき補正する温度補正手段を設けたことを特徴とする離型剤塗布装置。
  13. 鍛造物を鍛造する金型に離型剤を塗布する離型剤塗布装置において、前記離型剤を前記金型に向けて噴射する離型剤噴射手段と、前記金型の各部位の温度を検出する温度検出手段と、前記離型剤噴射手段による前記離型剤の塗布条件を、前記温度検出手段の検出温度に基づいて前記金型の部位毎に変化させる塗布条件制御手段と、をそれぞれ有し、前記塗布条件制御手段は、前記離型剤の塗布条件を変化させるにあたり、前記金型の温度が最適温度を超えていて、離型剤の噴射時間を延長して前記最適温度とする際に、その延長時間が、鍛造成形加工における離型剤噴射後の次の加工でのワーク投入が可能な規定時間内に収まるかどうかを判定する判定部と、この判定部が前記規定時間内に前記延長時間が収まると判定したときに前記噴射時間が長くなるよう前記離型剤の塗布条件を変化させる制御部とを備えていることを特徴とする離型剤塗布装置。
  14. 前記温度検出手段を前記金型の各部位毎に設置し、この各部位に対応させて前記離型剤噴射手段を設けたことを特徴とする請求項13に記載の離型剤塗布装置。
  15. 前記温度検出手段は、前記金型の各部位を非接触で温度検出する非接触型の温度検出手段であり、前記金型の各部位に対応させて前記離型剤噴射手段を設けたことを特徴とする請求項13に記載の離型剤塗布装置。
  16. 前記非接触型の温度検出手段は、前記金型の各部位の温度分布を画像表示するサーモビューアであることを特徴とする請求項12または15に記載の離型剤塗布装置。
  17. 前記非接触型の温度検出手段は、前記離型剤を噴射する離型剤噴射手段に取り付けた放射温度計であることを特徴とする請求項12または15に記載の離型剤塗布装置。
JP2007057461A 2006-03-07 2007-03-07 離型剤塗布方法および離型剤塗布装置 Expired - Fee Related JP4946522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007057461A JP4946522B2 (ja) 2006-03-07 2007-03-07 離型剤塗布方法および離型剤塗布装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006061425 2006-03-07
JP2006061425 2006-03-07
JP2007057461A JP4946522B2 (ja) 2006-03-07 2007-03-07 離型剤塗布方法および離型剤塗布装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007268614A JP2007268614A (ja) 2007-10-18
JP4946522B2 true JP4946522B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=38671947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007057461A Expired - Fee Related JP4946522B2 (ja) 2006-03-07 2007-03-07 離型剤塗布方法および離型剤塗布装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4946522B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101866516B1 (ko) * 2017-08-09 2018-06-12 주식회사 서경 부위별 분사량이 조절되는 이형제 스프레이 장치

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5627874B2 (ja) * 2009-11-12 2014-11-19 スズキ株式会社 半凝固スラリーの製造方法および半凝固スラリーの製造装置
CN108883460B (zh) * 2016-09-13 2020-10-02 马自达汽车株式会社 热锻模用脱模剂、其涂布方法及涂布装置
DE102019207163A1 (de) * 2019-05-16 2020-11-19 Sms Group Gmbh Sprühkopf zur Kühlschmierung eines Gesenks einer Umformmaschine
JP7105837B2 (ja) * 2020-08-07 2022-07-25 北海製罐株式会社 流動パラフィンの噴霧塗布装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003053485A (ja) * 2001-08-21 2003-02-26 Toshiba Mach Co Ltd スプレイ装置およびスプレイ方法
JP2004136334A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Dainippon Printing Co Ltd 真空熱プレス装置
JP2004330284A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Honda Motor Co Ltd 熱間型鍛造プレスの離型剤塗布機構
JP2005188994A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Toyota Motor Corp 金型上の塗布剤の膜厚測定方法及び金型上の塗布剤の塗布量制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101866516B1 (ko) * 2017-08-09 2018-06-12 주식회사 서경 부위별 분사량이 조절되는 이형제 스프레이 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007268614A (ja) 2007-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4946522B2 (ja) 離型剤塗布方法および離型剤塗布装置
US10444092B2 (en) Upstream nozzle sensor for injection molding apparatus and methods of use
CN102695569B (zh) 热压用金属模具与温度测定装置、以及热压成型方法
US8968496B2 (en) Method of press hardening a steel sheet blank
US20200108538A1 (en) Method for evenly distributing plastic melt in a hot runner system using strain gauges
US11618197B2 (en) Method for controlling a rate or force of a clamp in a molding system using one or more strain gauges
US20230191676A1 (en) External sensor kit for injection molding apparatus and methods of use
EP3088776B1 (en) Poppet valve and method for manufacturing same
CN105246612B (zh) 用于制造成型构件的方法和设备
BRPI0915613B1 (pt) Aparelho de hidroconformação e método para hidroconformação
KR100719760B1 (ko) 균일한 경도를 갖는 열간 프레스 성형 제품을 위한 금형냉각 장치 및 방법
PT2008126996W (pt) Método de fabrico de uma roldana de compressor.
KR101472378B1 (ko) 금형 온도분석용 온도측정모듈
CN107073538A (zh) 挤压机挤压筒和用于挤压机挤压筒的外套及方法
US20190381619A1 (en) Device and method for cooling workpieces
ES2350665B1 (es) Procedimiento y dispositivo para detección de defectos de embutición.
JP2009528549A (ja) 金属コーティングの品質を試験する方法及び装置
KR101033534B1 (ko) 곡면형상을 위한 초소성 성형장치
CN106103365A (zh) 光学元件的制造装置
JP5182629B2 (ja) 押し出しによる金属管の製造方法、マンドレル及び押出装置
JP5834665B2 (ja) プレス成形解析方法
JP2010048319A (ja) 軸部材と管材との接続構造
US10023927B2 (en) Hardening tool and method for producing hardened profiled shaped articles
US20210094379A1 (en) Stabilizer and method of manufacturing same
KR101389920B1 (ko) 극소벤딩기의 파이프 선단 조절장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees