JP4946197B2 - 流動バレル研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、湿式の流動バレル研磨装置に関する。
図1に従来の流動バレル研磨装置(湿式・乾式兼用)の装置の一例を示す。
円筒状の固定槽(研磨槽)12と、該固定槽12の底部に摺接部隙間14を形成して水平回転するようにした回転盤16とを備えている。
ここで、固定槽12の内部に投入されたワークとメディア(湿式の場合は、研磨助剤(コンパウンド)と水からなる研磨液を含む。)は、回転盤16の水平回転によって、回転中心から固定槽12の側壁(内壁)に向かう遠心力Aが付与される。ワークとメディアに付与された遠心力Aは、固定槽12の内壁に到達して上昇力Bに変換される。そして、この上昇力Bによりワークとメディアは押し上げられ、頂点Cに達した後、重力及び拡散力により回転中心に向いながら矢印D方向に下降する。このようにして、ワークとメディアは旋回流動するマスMを形成し、ワークとメディアの接触圧と相対速度によってワークが研磨されることになる。
このとき、回転盤16の上方軸心の回りに開放域Sが形成され、その結果、開放域Sに面するマスMの近傍は、ワークとメディアの接触圧が小さくなり研磨力(研磨能率)が低下する。
他方、流動バレル研磨装置の研磨メカニズムにおいて、研磨力を左右する要素として、湿式研磨においては、ワークに対するメディアとコンパウンドの選定及び水(媒体液)の混合割合(比率)がある。
また、装置の構成から、メディアとワークとの接触圧が大きくなる回転盤の上面及び固定槽の内壁に近いところが、そうでない部位に比して相対的に研磨力の高い研磨加工域となる。そして、上記開放域Sを形成する面では壁面からの接触圧が殆ど作用しないので研磨力の低下が著しい。
このため、本発明者らは、先に図2に示す構成の流動バレル研磨装置を提案した(PCT/JP2005/2233:出願時未公開)。
本装置は、従来の流動バレル研磨装置と同様、円筒状の固定槽(研磨槽)12と、該固定槽12の底部に摺接部隙間14を形成して水平回転するようにした回転盤16とを備えている。当該装置において、回転盤16の回転中心部の上面に内筒22を配したものである。該内筒22を配したことにより、従来の流動バレル研磨装置で研磨加工時に発生していたマスMの開放域Sが無くなる。このため、マスMの外周面が固定槽12の内壁面に接触するとともに、マスMの内周面が内筒22の外壁面に接触した状態でマスMが旋回流動する結果、マスMへの押圧力がマスMの外側面からとともに内側面からも作用し(図2の矢印参照)、マスMを形成するワークとメディアの接触圧が高くなって研磨力(研磨効率)が増大する。さらに、内筒22を設けたことにより、マスMの流動領域が狭められるため、マスMの研磨時における高さが高くなり、マスMの上部からの下部に対する押圧力も作用して、研磨力が増大する。
即ち、従来の研磨装置において研磨運転時に生じていた開放域Sに該当する部分に、固定槽12の内径D1と、ワークの加工目的、使用するメディアに応じて適切な外径寸法D2とした内筒を適切な方法で設けることにより、マスMの空洞部である開放域Sを無くすものである。
そして、本研磨装置では、研磨力の増大にもかかわらず、メディアの損耗が促進されない(メディアの耐用期間が殆ど変わらない。)。その理由は、マスMの両側部の流動速度が、内筒22の外壁及び固定槽12の内壁の摩擦抵抗を受けて遅くなり、また、上層部(頂部)側の流動速度も回転盤上面からの距離も遠くなって遅くなるためと推定される。
なお、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、流動バレル研磨装置に関連する先行技術文献情報として、特許文献1等が存在する。
特開2003−103450号公報(要約等参照)
湿式の流動バレル研磨装置における研磨終了後の研磨液の排液は、通常、回転盤16の下側に形成される空間部18の底壁(固定槽底壁20)に液抜き孔(排液孔)20aを形成し、該液抜き孔20aから、前記摺動部隙間14及び回転盤16下側の空間部18を介して研磨液の排液を行っていた。なお、液抜き孔20aは排液バルブ25を備えた液抜き配管24を接続させる。
しかし、回転盤16の摺動部隙間14は非常に狭く(通常、0.3〜1mm)であり、研磨液を速やかに排液することは困難であった。
そこで、本発明者らは、上記構成の(側圧)内筒の内側位置で回転盤16の上面と下面(前記回転盤16の下側の空間部18)とを連通した貫通孔16aを形成するとともに、前記内筒22の下端に連続の又は不連続の液導通部26、23aを形成し、該液導通部26、23aを前記貫通孔16aに連通させることに着想した(図3参照)。
しかし、前記内筒の下端に連続の又は不連続の液導通部(マス、メディアが通過しない大きさ)を形成して、ワークとメディア及び研磨液(コンパウンドと水)を投入して、研磨加工を行おうとした場合、研磨加工初期の電流値が増大し、さらには、ワークとメディアの組み合わせによっては、ワークにメディアに対する打痕キズが発生することがある。このため、該負荷電流に対する耐用出力を有するワンランク上の高出力モータ(電動機)を使用する必要がある。
その理由は、ワークとメディア及び研磨液を固定槽の研磨加工域(固定槽と内筒とで形成される環状空間)に投入した場合、研磨開始前に、研磨液が内筒内に流入して、研磨加工(運転)開始直前では、本来、固定槽のマス流動域(研磨加工域)に存在すべき研磨液の半分以上が内筒の内部に存在する結果となるためと推定される。即ち、研磨加工(運転)の開始時点では、マス内の研磨液は設定比率より少ない。そして、回転盤の回転速度が所定値まで到達し、その遠心力によって内筒の内側に流入した研磨液が固定槽のマス流動域内に移動するまでは、設定比率よりも少ない研磨液で研磨加工を開始することになるためである。
本発明者らは、研磨加工域を内筒により固定槽に形成した流動バレル研磨装置を用いて湿式流動バレル研磨を行った場合における、研磨後の研磨液や洗浄液の排液の問題、及び、研磨初期時の電流値上昇の問題を、同時解決することができる流動バレル研磨装置を提供することを目的する。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意、開発に努力をした結果、下記構成の流動バレル研磨装置に想到した。
固定槽と、該固定槽の底部に駆動回転可能に配される回転盤とを備え、該回転盤の回転中心部の上面に内筒が配されるとともに、前記固定槽の底壁に液抜き孔を有して、前記内筒の外壁と前記固定槽の内壁との間に環状の研磨加工域が形成され、前記回転盤の外周側には前記固定槽の内周部との間に摺接部隙間が形成されるとともに、該摺接部隙間に連続して前記回転盤の下側には固定槽の底壁との間に空間部が形成されている流動バレル研磨装置において、
前記内筒に、該内筒の内側空間の上方部との連通を実質的に阻止する内筒塞ぎ部材が、該内筒塞ぎ部材の下面と前記回転盤の上面との間に導通空間を有して配され、また、
前記内筒の下端に、連続又は不連続の液導通部が形成されるとともに、前記回転盤の該回転盤の貫通孔が前記内筒の内側位置となるように形成されている、ことを特徴とする。
上記構成において、前記内筒の周壁下端に不連続的に形成される液導通部が、前記内筒塞ぎ部材の下面の前記導通空間と連通する導通孔とする構成とすることができる。
また、前記内筒の下端に連続して形成される液導通部が、前記回転盤に対して自由回転可能に配された内筒の周壁下端と前記回転盤との間に形成される微小隙間である構成とすることができる。内筒を回転盤に対して自由回転可能に配することにより、内筒が回転盤に対していわゆる「つれ回り方式」となり、研磨効率が良好となり、さらに、内筒の下端に形成される液導通部が全周にわたる連続する微小隙間となり、排液効率が不連続な場合に比して良好となる。
また、上記各構成において、前記内筒塞ぎ部材を軽量充填ブロック体とすることが望ましく、発泡樹脂成形体のような軽量成形体とすることができるもので、環状の軽量成形体とすることにより、該成形体を内筒に挿入するだけで内筒塞ぎ部材のセットができ、組立作業性が良好となる。
さらに、上記各構成において、通常、前記液抜き穴には、排液バルブ(開閉バルブ)を備えた流体配管(排液配管)が接続される。
上記各構成において、前記内筒塞ぎ部材の下面の前記導通空間に、研磨中における研磨液の流れを内筒の内側から外側(マス)中へ加速させる攪拌羽根を配する構成とすることが望ましい。研磨運転時における、回転盤の摺動部隙間を流下する研磨液の回転盤16下側の空間部18から回転盤を貫通して回転盤上面空間さらに内筒下端の環状導通部を介して研磨加工域への循環流を促進できる。結果的に、該循環路に磨耗したメディアや研磨されたワークのスラッジの堆積を抑制できる。
本発明の湿式バレル研磨方法は、下記のような構成となる。
固定槽の底部に、外周側に摺接部隙間を有して回転盤を配し、該回転盤の下側の空間部を形成する底壁に液抜き孔を備え、さらに、該回転盤の回転中心部の上面に内筒を配して環状の研磨加工域を形成したバレル流動研磨装置を用い、
前記研磨加工域にワークとメディア(研磨剤と研磨液を含む。)を投入して、前記回転盤を回転させることによる遠心力により旋回流動する環状のマス(前記ワークとメディアからなる。)を形成して湿式流動研磨を行う方法において、
前記内筒の下端に連続又は不連続の液導通部を設けるとともに、前記内筒の内側に前記研磨加工域への投入後の運転開始前における前記内筒の上方への研磨液の流入を阻止する塞ぎ部材を配し、
前記固定槽からの排液を、前記研磨液を前記摺接部隙間からの流下に加えて、前記内筒の下端から前記回転盤の上面を介しての貫通流下により前記回転盤の下側の空間部に流入させて排液することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を図例に基づいて、説明をする。ここでは、図3に示すようないわゆる内筒を自由回転可能に配した連れ回り方式について、説明する。前述の先行技術例と同一部分については、同一図符号を付して、それらの説明の全部又は一部を省略する。
図3に示す本実施形態の流動バレル研磨装置は、固定槽(研磨槽)12と、該固定槽12の底部に駆動回転可能に配される回転盤16とを備え、該回転盤16の回転中心部の上面に内筒22が(軸心を略一致させて)配され、さらに、固定槽12の底壁20には液抜き孔20aを有している。液抜き孔20aは、図例では1個であるが、複数個であってもよい。
当該構成により、内筒22の外壁と固定槽12の内壁との間に環状の研磨加工域Pが形成され、前記回転盤16の外周側には前記固定槽12の内周部との間に摺接部隙間14が形成されるとともに、該摺接部隙間14に連続して前記回転盤16の下側には固定槽の底壁20との間に回転盤16下側に空間部18が形成される。ここまでの構成は、先行技術と同一である。
前記摺接部隙間14の大きさは、ワークおよびメディアが流入しない大きさ(例えば、0.3〜1mm)とされている。
そして、本実施形態においては、前記内筒22の下端には、連続又は不連続の液導通部26が形成されるととともに、前記内筒22の内側位置で、回転盤16の上面と下面とを連通する1個又は複数個(例えば、3〜6個)の貫通孔16aが回転盤16に形成されている。さらに、内筒22に、該内筒22の内側空間の上方部との連通を実質的に阻止する内筒塞ぎ部材28が、前記回転盤16の上面との間に導通空間30を有して配されている特徴を有する。
上記貫通孔16aの径は、回転盤16に設ける貫通孔の個数によっても異なるが、例えば、個数4個の場合、20〜30mmとする。
図例では、回転盤16は、固定槽12の底壁(底板)20に固定された軸受けスリーブ32を介して保持された駆動回転軸34に反転連結筒36を介して接続されている。駆動回転軸34は、電動機(モータ)38と直結又は減速機を介して連結されている。
また、内筒22は、内筒塞ぎ部材28を装填する円筒部22aと該円筒部22aの上側を覆う傘部22bとからなり、駆動回転軸34の段部34aを介して形成された上方延設軸34bの軸受け嵌合された内筒取付け用のキャップ40に固着されて、回転盤16に対して自由回転可能とされている。なお、傘部22bは、メディアとワークが内筒22内に入り込むのを防ぐものである。
ここで、内筒塞ぎ部材28は、ドーナツ状に形成された発泡樹脂成形体(例えば、発泡スチロール、発泡ポリウレタン等)である。なお、内筒塞ぎ部材28は、内筒22の下面を完全に塞ぐ板状体(蓋体)でもよい。この場合は回転軸塞ぎ部材とは、適宜、メカニカルシールとする必要がある。
そして、内筒22は、円筒部22aと下端ピース23とに分割されて内筒塞ぎ部材28が装填可能となっている。即ち、前記内筒取付け用のキャップ40の下端フランジ部40aに取り付けられた上側抑え板42まで内筒塞ぎ部材28を挿入した状態で、下端部ピース23を取り付けて内筒塞ぎ部材28の装填を行う。このとき内筒塞ぎ部材28の外周部と内筒22の円筒部22aの内周部は、内筒22回転盤16の間に流入してきた研磨液の浸入を阻止するためと保持安定性の見地から、接着剤(シーラント)で目止めしておくことが望ましい。しかし、内筒塞ぎ部材28の内周部は内筒22が連れ回り方式の場合、接着できないために、メカニカルシールを必要に応じて行う。
なお、本実施形態では、下端ピース23の周壁には液の導通孔23aが全周にわたり複数個形成されている。該導通孔23aの径も、前述と同様、ワーク及びメディアが通過しないものとする。なお、導通孔23aの形状は、丸穴に限られず、角状さらにはスリット状であってもよい。
また、内筒塞ぎ部材28の下端外周部は、導通孔23aが内筒塞ぎ部材28の下面空間に導通するように切り欠かれて段部28aが形成されている。
そして、本実施形態では、底壁20の液抜き孔20aには、排液バルブ25を備えた液抜き配管(排水配管)24が接続されている。なお、排水配管24にポンプを接続させて強制排水可能としてもよい。
次に、上記実施形態の使用態様について説明をする。
まず、固定槽12の環状の研磨加工域Pにワーク及びメディアを研磨液(コンパウンド及び水)を投入する。
前記研磨液は回転盤16の摺接部隙間14から回転盤16の下側の空間部18に流入するとともに、内筒22の下端に形成された液導通部(周壁に形成された導通孔23a及び内筒22の下端と回転盤16との間の微小隙間26)を介して回転盤16の導通空間30に流入する。このとき、内筒22には発泡樹脂成形体からなる内筒塞ぎ部材28が装填されているため、研磨液の研磨加工域Pからの研磨加工域Pの域外への液流出比率は小さく、研磨加工域Pにおけるワーク及びメディアに対する研磨液の配合比率の低下は小さくなる。
このため、回転盤16の回転を開始しても、電動機の初期電流値が内筒塞ぎ部材28を装填していない場合(先行技術例)に比べて、大きく上昇するようなことはない。
そして、加工運転中の環状の研磨加工域Pの研磨液は、点線の如く、回転盤16の摺接部隙間14から回転盤16の下側の空間部18へ流下した後、回転盤16の貫通孔16a、回転盤16の上面の導通空間30及び内筒22の下端と回転盤16との間の微小隙間26を通過して研磨加工域Pに循環する。こうして研磨液が循環することにより、先行例では、回転盤16の下側の空間部18に堆積しやすかったメディアの磨耗粉や研磨されたワークのスラッジの堆積を抑制できる。
さらに、所定時間が経過して研磨加工が完了したなら、回転盤16を止めて、排水バルブ25を開とする。すると、実線の如く使用済みの研磨液は、前記研磨液を回転盤16の摺接部隙間14からの流下と、内筒22の下端の液導通部23a、26から回転盤16の上面の導通空間に流入して該回転盤16の貫通孔16aを介しての貫通流下との2経路により前記回転盤16の下側の空間部18に流入して、前記液抜き孔(液排出孔)20aから排出される。先行技術例に比して排出経路が一つ増えるため、研磨液の排出が円滑(速やか)にできる。
さらに、研磨液の排液後、ワーク及びメディアを洗浄するために、排液バルブを閉とし、新たに水を投入し、所定時間(例えば30秒〜1分間)回転した後、排液バルブ開として、洗浄液を排液した後、固定槽を反転させてワーク及びメディアを排出して選別する。この際の洗浄液の排液も、先行技術例に比して円滑に行うことができる。この洗浄液による洗浄と排液を2〜3回繰り返すため、洗浄時間の大幅な短縮が可能となる。
このワーク及びメディアの洗浄時間の大幅な短縮は、ワークやメディアの錆発生を抑制することにもつながる。
次に、図4〜5に、他の実施形態の一例を示す。
本実施形態は、上記実施形態において、前記内筒塞ぎ部材28の下面と前記回転盤16との間の導通空間30に、研磨中における研磨液の流れを内筒22の内側から外側へ加速させる攪拌羽根48が配されている。
具体的には、回転盤16の上面に複数個(図5の例では8個)の攪拌羽根48を取り付けるための円状の攪拌羽根取付け板50を設け、該攪拌羽根取付け板50の外周部は、前記内筒22の下端部がラビリンス嵌合して位置決め作用を奏する係合リング50a形成されている。この構成の場合、内筒22の下端に導通孔23aを形成することは必須となる。当然、攪拌羽根取付け板50には、回転盤16の貫通孔16aに一致する貫通孔50bが形成されている。
この実施例の使用態様は、前記実施形態と下記の点を除いて同様である。内筒22の下端に微小隙間26がないため、内筒22の下端における下端ピース23の導通孔23aのみを介しての排液及び液循環となる。
そして研磨液の循環が攪拌羽根により研磨液の還流が促進されるため、回転盤16下側の空間部18におけるスケール堆積がより少なくなる。
なお、固定槽12及び回転盤16の研磨加工域Pに面する範囲をウレタンライニング等により耐摩耗処理をしておくことが望ましい。
なお、本発明に係る流動バレル研磨装置は、上記内筒連れ回り式ばかりでなく、図6(A)に示すような内筒22固定式、図6(B)に示すような内筒可変回転式にも適用可能である。図例では本発明を適用した場合に必要な内筒の下端の液導通部及び回転盤の貫通孔及び液抜き孔を付記してある。
本発明の効果を確認するために行った実施例・比較例について説明する。
下記条件で実施例及び比較例の対比試験を行った。なお、実施例は内筒塞ぎ部材(スチロール)(外径510×内径210×高さ322mm)の装填有り、比較例は内筒塞ぎ部材の装填無しである。
(1)研磨装置・・・「EVFX−II」新東ブレーター(株)社製(容量200L)
D1:800mm、D2:510mm、H:395mm(図2参照)
回転盤16摺動部隙間(設定値):0.6mm
(2)投入組成・・・メディア「FW−T6」同社製(一辺が6mmの三角柱状)80L、コンパウンド「LLC−10」同社製(鉄系光沢用)300mL、水50L、ワーク「φ40×2mmtの熱処理鋼ピース」20L(約55kg)
(3)運転条件・・・回転盤の設定囲回転数:120min-1
<実験結果>
(1)運転開始前の研磨加工域における研磨液の量・・・実施例:約45L、比較例:約20L
(2)回転盤16の設定回転数に到達するまでの時間及びそのときの初期電流値・・・時間:実施例・比較例ともに約10秒、最大電流値:実施例36A(アンペア)、比較例45A(アンペア)、(比較例において内筒内の研磨液が研磨加工域に移動したのは約18秒後)
上記電流値の違いは、駆動モータは、実施例は11kWで済むのに対し、比較例は15kWが必要となることが分かった。
従来例の流動バレル研磨装置における研磨メカニズムの説明用モデル断面図である。 内筒を回転盤の中央部に配した先行例の研磨装置における研磨メカニズムの説明用モデル断面図である。 本発明の一実施形態における流動バレル研磨装置の概略断面図である。 同じく他の実施形態における流動バレル研磨装置の概略断面図である。 図4の5−5線断面図である。 本発明を適用可能な流動バレル研磨装置における内筒固定型及び内筒可変回転型のモデル図である。
符号の説明
12 固定槽(研磨槽)
14 固定槽と回転盤の摺接部隙間
16 回転盤
16a 回転盤の貫通孔
18 回転盤の下側の空間部
20 固定槽底壁
20a 液抜き孔
22 内筒
23a 内筒下端の液導通部(導通孔)
24 排水配管(液抜き配管)
26 内筒下端の液導通部(内筒下端と円盤との間の微小隙間)
28 内筒塞ぎ部材
30 回転盤上面の導通空間

Claims (7)

  1. 固定槽と、該固定槽の底部に駆動回転可能に配される回転盤とを備え、該回転盤の回転中心部の上面に内筒が配されるとともに、前記固定槽の底壁に液抜き孔を有して、前記内筒の外壁と前記固定槽の内壁との間に環状の研磨加工域が形成され、前記回転盤の外周側には前記固定槽の内周部との間に摺接部隙間が形成されるとともに、該摺接部隙間に連続して前記回転盤の下側には固定槽の底壁との間に空間部が形成されている流動バレル研磨装置において、
    前記内筒に、該内筒の内側空間の上方部との連通を実質的に阻止する内筒塞ぎ部材が、前記内筒塞ぎ部材の下面と前記回転盤の上面との間に導通空間を有して配され、また、
    前記内筒の下端に、連続又は不連続の液導通部が形成されるとともに、前記回転盤の上面と下面とを連通する貫通孔が内筒の内側位置となるように形成されている、
    ことを特徴とする流動バレル研磨装置。
  2. 前記内筒の下端に不連続に形成される液導通部が、前記内筒塞ぎ部材の下面の前記導通空間と連通する導通孔であることを特徴とする請求項1記載の流動バレル研磨装置。
  3. 前記内筒の下端に連続して形成される液導通部が、前記回転盤に対して自由回転可能に配された内筒の下端と前記回転盤との間に形成される微小隙間であることを特徴とする請求項1記載の流動バレル研磨装置。
  4. 前記内筒塞ぎ部材が発泡樹脂成形体であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の流動バレル研磨装置。
  5. 前記液抜き孔に排液バルブを備えた流体配管が接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流動バレル研磨装置。
  6. 前記内筒塞ぎ部材の下面の前記導通空間に、研磨中における研磨液の流れを内筒の内側から外側へ加速させる攪拌羽根が配されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流動バレル研磨装置。
  7. 固定槽と、該固定槽の底部に駆動回転可能に配される回転盤とを備え、該回転盤の回転中心部の上面に内筒が配されるとともに、前記固定槽の底壁に液抜き孔を有して、前記内筒の外壁と前記固定槽の内壁との間に環状の研磨加工域が形成され、前記回転盤の外周側には前記固定槽の内周部との間に摺接部隙間が形成されるとともに、該摺接部隙間に連続して前記回転盤の下側には固定槽の底壁との間に空間部が形成されている流動バレル研磨装置を用い、
    前記研磨加工域にワークとメディア(研磨剤と研磨液を含む。)を投入して、前記回転盤を回転させることによる遠心力により旋回流動する環状のマス(前記ワークとメディアからなる。)を形成して湿式流動バレル研磨を行う方法において、
    前記内筒の下端に連続又は不連続の液導通部を設けるとともに、前記内筒の内側に前記研磨加工域への投入後の前記内筒の上方への研磨液の流入を阻止する内筒塞ぎ部材を配し、研磨終了後の前記固定槽からの研磨液の排液を、前記研磨液を前記摺接部隙間からの流下に加えて、前記内筒の下端から前記回転盤の上面を介しての貫通流下により前記回転盤の下側の空間部に流入させて行うことを特徴とする湿式流動バレル研磨方法。
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