JP4945982B2 - 希土類元素ドープCeO2微粒子の製造方法 - Google Patents

希土類元素ドープCeO2微粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法に関し、製造が容易でかつ結晶性が高く、組成及び粒子径の均一性に優れた希土類元素ドープCeO微粒子を製造する方法に関する。
従来から、自動車排ガス処理用三元触媒の助触媒としてはCeOをベースとする酸化物を用いることが知られている。ここで、三元触媒とは、内燃機関の燃焼にともない発生する排気ガス中の一酸化炭素、炭化水素及び窒素酸化物を除去する機能を有するものである。近年、触媒の高機能化、高温使用の観点から、高い比表面積を有し、かつ、耐熱性が高く高温でも比表面積が低下しない触媒の開発が要求されている。
このような特性を示す物質として、近年、CeOにランタンなどの希土類元素を固溶させた物質が提案されており、このような固溶体を製造する方法としては、含浸法や共沈法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。含浸法とは、CeO粉末をジルコニアや希土類元素を含む溶液に浸漬し、その後加熱処理する方法であり、共沈法とは、セリウム及び希土類元素を含む溶液を作製し、溶液のpHを制御するなどしてセリウム及び希土類元素を沈殿させ、その後加熱処理する方法である。
いずれの方法においても、加熱処理が必須とされ、加熱により生成物が粒成長するため微粒子(一次粒子径:200nm以下)状のCeO−希土類元素固溶体を得ることは困難である。さらに、含浸法では出発原料の粒度が生成する固溶体の粒度を支配しやすく、特に出発原料となるCeO粒子の粒度の影響を受けやすい。そのため、出発原料の粒子径が大きい場合や、不均一な場合には微粒子状で、粒子径及び化学組成が均一な粒子を得ることができない。一方、共沈法では、出発材料の構成元素ごとに沈殿するpHが異なるため、化学的に均一な共沈物を得がたく、固溶が十分には進行しない。
また、特許文献2には、CeO粉末と、セリウムを除く希土類元素の化合物とを粉砕メディアの存在下において、粉砕メディア同士又は粉砕メディア同士と粉砕装置の部材が摩擦しあう状態で粉砕することにより、CeOと希土類元素との固溶体を得る方法が提案されている。この方法では微粒子状の粒子を得ることができるが、粉砕メディア同士又は粉砕装置の部材をCeOに固溶させる操作を必須とするため、固溶する物質に制限があるうえ、反応に時間を要するという問題があった。
一方、セリア−希土類元素固溶体のうち、耐熱性や赤色の色調の鮮明性に優れた赤色無機顔料としてPrドープCeO(PrCe1−m;m=0.1以下)が知られており、フラックス法、共沈法、固相反応法といった方法によりPrドープCeO微粒子を合成する方法が提案されている(非特許文献1)。しかし、この方法により得られるPrドープCeOは粒子径の均一性及び結晶性の点で不充分であり、透明着色薄膜、カラーフィルター、ランプ等の電子材料の着色に用いられるような、組成及び粒子径の均一性に高度に優れ、かつ赤色の色調の鮮明性にも優れた微粒子の合成手段としては適用しがたいという問題があった。
特開平04−55315号公報(特許請求の範囲) 特開平08−333116号公報(特許請求の範囲) Chemistry of Materials(12巻2号、324−330、2000年)
本発明は希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法に関し、製造が容易でかつ結晶性が高く、組成及び粒子径の均一性に優れ、粒子径が小さい希土類元素ドープCeO微粒子を製造する方法を提供することを目的とする。特に、耐熱性に優れ、酸化還元触媒や自動車排ガス処理用の助触媒として長期にわたって使用可能な希土類元素ドープCeO微粒子、及び赤色の色調の鮮明性に優れた無機顔料であるPrドープCeO微粒子の製造に好適な方法を提供する。
本発明は、酸化物基準のモル% 表示で、(RE+CeO)(REはCeを除く希土類元素より選ばれる1種以上)を5〜50%、RO(RはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選ばれる1種以上)を10〜50%、Bを30〜75%含む溶融物を得る工程と、前記溶融物を100℃/秒以上で急速冷却して非晶質物質とする工程と、600〜900℃で前記非晶質物質から希土類元素ドープCeO結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から酸を用いて前記希土類元素ドープCeO結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とする希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法を提供する(以下、第一の態様という)。
また、本発明は、酸化物基準のモル% 表示で、(Pr+CeO)を5〜50%、RO(RはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選ばれる1種以上)を10〜50%、Bを30〜75%含む溶融物を得る工程と、前記溶融物を100℃/秒以上で急速冷却して非晶質物質とする工程と、600〜900℃で前記非晶質物質から希土類元素ドープCeO結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から酸を用いて前記希土類元素ドープCeO結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とする希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法を提供する(以下、第二の態様という)。
本発明によれば、結晶性が高く、組成及び粒子径の均一性に優れかつ粒子径の小さい希土類元素ドープCeO微粒子を容易に得ることができる。該微粒子は結晶性及び耐熱性に優れ、高温で使用しても粒子径の変化が少ないため、酸化還元触媒や、自動車排ガス処理用の三元触媒の助触媒として長期にわたって使用できる。
また、希土類元素としてPrを使用すれば、赤色顔料として長期にわたって使用しても色調の変化が少ないPrドープCeO微粒子が得られる。該微粒子はガラス、樹脂、セラミックス及び化粧料の着色用顔料や、透明着色薄膜、カラーフィルター、ランプ等の電子材料の着色用顔料として好適に用いられる。
本発明の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法において、溶融物は、Ce源、RE(第一の態様におけるREはCeを除く希土類元素からなる一種以上であり、第二の態様におけるREはPrである)源、R(RはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選ばれる1種以上)源及びB源を含む混合物を溶融して得ることが好ましい。ここで、希土類元素とは周期表3A族に属するSc、Y及びランタノイド(原子番号57〜71)に属するLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを指す。
まず、Ce源としては酸化セリウム(CeO、Ce)及び炭酸セリウム(Ce(CO・nHO)からなる群より選ばれる1種以上を用いると好ましい。一方、塩化セリウム(CeCl・nHO)、硝酸セリウム(Ce(NO・nHO)、硫酸セリウム(Ce(SO・nHO)、硝酸二アンモニウムセリウム(Ce(NH(NO)及びフッ化セリウム(CeF)からなる群より選ばれる1種以上を用いてもよい(上記式において、nは水和数を示し、n=0の無水物の場合も含む)。
また、RE源としては、希土類元素の各酸化物(RE)を用いると好ましい。一方、各炭酸塩(例えばRE(CO・nHO)、各塩化物(RECl・nHO)、各硝酸塩(RE(NO・nHO)、各硫酸塩(RE(SO・nHO)、各フッ化物(REF)からなる群より選ばれる1種以上を用いてもよい。ここで、第一の態様においてはREがLa、Nd、Sm、Gd、Er、Yb及びYからなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。一方、第二の態様においてはPr源として酸化プラセオジウム(Pr、Pr11)からなる群より選ばれる1種以上を用いると好ましく、炭酸プラセオジウム(Pr(CO・nHO)、塩化プラセオジウム(PrCl・nHO)、硝酸プラセオジウム(Pr(NO・nHO)、硫酸プラセオジウム(Pr(SO・nHO)、フッ化プラセオジウム(PrF)からなる群より選ばれる1種以上を用いてもよい。これらCe源及びRE源は溶融により、後述のR源及びB源と協働してガラス形成成分の一部として働く。
次に、R源としてはRの酸化物(RO)又は炭酸塩(RCO)からなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。さらに、Rの硝酸塩(R(NO)、Rの硫酸塩(RSO)及びRのフッ化物(RF)からなる群より選ばれる1種以上を用いてもよい。ここで、CeOとの固溶度の観点から、R=Ba又はSrであると好ましい。
さらに、B源としては酸化ホウ素(B)又はホウ酸(HBO)を用いることが好ましいが、Rのホウ酸塩を用いてもよい。
所望の特性を低下させない範囲であれば、混合物中の構成材料の純度は特に限定されないが、水和水を除いた純度が99%以上であると好ましく、より好ましくは純度99.9%以上のものを用いるとよい。また、溶融して均一な溶融物が得られる範囲であれば、上記構成材料の粒度も特に限定されない。また、上記構成材料は、ボールミル、遊星ミル等の混合・粉砕手段を用いて、乾式又は湿式で混合してから溶融すると好ましい。
溶融は、大気雰囲気で行ってもよいが、酸素分圧や酸素流量を制御しながら行うことが好ましい。また、溶融に用いるるつぼはアルミナ製、白金製、又はロジウムを含む白金製であると好ましいが、耐火物を用いることもできる。また、溶融を抵抗加熱炉、高周波誘導炉又はプラズマアーク炉を用いて行うと好ましい。抵抗加熱炉は、ニクロム合金等の金属製、炭化ケイ素質、ケイ化モリブデン製又はランタンクロマイト系の発熱体を備えた電気炉であると好ましい。高周波誘導炉は、誘導コイルを備えており、出力を制御できるものであればよく、また、プラズマアーク炉は、カーボン等を電極とし、これによって発生するプラズマアークを利用できるものであればよい。さらに、赤外線又はレーザー直接加熱によって溶融してもよい。溶融は1200℃以上、好ましくは1300〜1500℃で行うことが好ましく、また、得られたガラス溶融物は、均一性を高めるために撹拌してもよい。
なお、構成材料を混合した混合物は粉体状態で溶融してもよいし、あらかじめ成型した混合物を溶融してもよい。プラズマアーク炉を利用する場合には、あらかじめ成型した混合物をそのまま溶融し、さらに急速冷却することもできる。
第一の態様において、溶融物の組成は、酸化物基準のモル%表示で、(CeO+RE)を5〜50%、ROを10〜50%、Bを30〜75%含むものとする。一方、第二の態様において、溶融物の組成は、酸化物基準のモル%表示で、(Pr+CeO)を5〜50%、ROを10〜50%、Bを30〜75%含むものとする。上記の組成域の溶融物は適度な粘性を有するうえ、続く急速冷却操作により溶融物が結晶化することなくガラス質、すなわち非晶質物質を得ることができるため好ましい。なお、この組成は溶融前の構成材料の化学組成とも対応している。溶融操作中に構成材料の揮発等が生じて、所望の組成の溶融物が得られない場合には、構成材料の添加割合を調整すればよい。
第一の態様において、(RE+CeO)が50%を超え、ROが10%未満で、かつBが30%未満の場合には、溶融物が急速冷却により結晶化しやすく、ガラス化して非晶質物質とすることが困難になるため、目的の特性を有する希土類元素ドープCeO微粒子を得がたくなり好ましくない。一方、(RE+CeO)が5%未満で、ROが50%を超えるか又はBが75%を超える場合には、後に続く結晶化において、希土類元素ドープCeO結晶が充分に析出しないおそれがあるため好ましくない。なかでも、(RE+CeO)を20〜40%、ROを10〜40%、Bを40〜60%含む溶融物とすると、目的の特性を有する希土類元素ドープCeO微粒子が得られやすくなり、かつ、その収率を高くできるため好ましい。ここで、溶融物中のRE、CeO、RO及びBの含有割合がそれぞれ1〜20%、10〜35%、10〜40%及び40〜60%であると、適度な粘性を有する溶融物が得られやすく、所望の組成を有する希土類元素ドープCeO微粒子を得やすく、溶融原料に対し得られる希土類ドープCeO微粒子の収量が高められ、かつ粒子径の小さい微粒子が得られやすいなどの点で好ましい。
また、溶融物中に、RE及びCeOをRE/(RE+CeO)=1〜50モル%含むと、目的の組成を有する希土類元素ドープCeO微粒子が得られやすくなるため好ましい。
さらに、溶融物中に、RE、CeO、RO及びBを(RE+CeO):(RO+B)=5:95〜50:50のモル比で含むと、溶融物がガラス化しやすくなり、かつ希土類元素ドープCeO微粒子が得られやすくなるため好ましい。
加えて、RO及びBをRO:B=10:90〜60:40のモル比で含む溶融物とすると、溶融物がガラス化しやすくなるため好ましい。
次に、第二の態様において、(Pr+CeO)が50%を超え、ROが10%未満で、かつBが30%未満の場合には、溶融物が急速冷却により結晶化しやすく、ガラス化して非晶質物質とすることが困難になるため、目的の特性を有するPrドープCeO微粒子を得がたくなり好ましくない。一方、(Pr+CeO)が5%未満で、ROが50%を超えるか又はBが75%を超える場合には、後に続く結晶化において、PrドープCeO結晶が充分に析出しないおそれがあるため好ましくない。なかでも、(Pr+CeO)を20〜40%、ROを10〜40%、Bを40〜60%含む溶融物とすると、目的の特性を有するPrドープCeO微粒子が得られやすくなり、かつ、その収率を高くできるため好ましい。ここで、溶融物中のPr、CeO、RO及びBの含有割合がそれぞれ1〜20%、10〜35%、10〜40%及び40〜60%であると、適度な粘性を有する溶融物が得られやすく、また、所望の組成を有するPrドープCeO微粒子を得やすく、さらに溶融原料に対し得られるPrドープCeO微粒子の収率を高くできるなどの点で好ましい。
また、溶融物中に、Pr及びCeOをPr/(Pr+CeO)=1〜50モル%含むと、目的の組成を有するPrドープCeO微粒子が得られやすくなるため好ましい。
さらに、溶融物中に、Pr及びCeO、RO及びBを(Pr+CeO):(RO+B)=5:95〜50:50のモル比で含むと、溶融物がガラス化しやすくなり、かつPrドープCeO微粒子が得られやすくなるため好ましい。
加えて、RO及びBをRO:B=10:90〜50:50のモル比で含む溶融物とすると、溶融物がガラス化しやすくなるため好ましい。
上記のようにして得られた溶融物を急速冷却して非晶質物質とする工程には、高速で回転する双ローラーの間に溶融物を滴下してフレーク状の非晶質物質を得る方法や、高速で回転するドラムにより、溶融物から連続的にファイバー状の非晶質物質(長繊維)を巻き取る方法が好適に用いられる。急速冷却する際の温度は100℃/秒以上である。好ましくは1×10℃/秒以上である。ここで、双ローラー及びドラムとしては金属製又はセラミックス製のものを用いる。また、高速で回転し、側壁に細孔を設けたスピナーを用いてファイバー状の非晶質物質(短繊維)を得てもよい。これらの装置を用いれば、溶融物を効果的に急速冷却して高純度の非晶質物質にできる。
非晶質物質がフレーク状の場合には、その厚さが200μm以下、より好ましくは100μm以下となるように、また、繊維状の場合には、その直径が50μm以下、より好ましくは30μm以下となるように急速冷却することが好ましい。これ以上の厚さ又は直径の非晶質物質が形成するように急速冷却すると、続く結晶化工程における結晶化効率を高くできるため好ましく、上記以上の厚さ又は直径を有する非晶質物質が得られた場合には、粉砕を行ったうえで、続く結晶化工程に供することが好ましい。
次に、非晶質物質から希土類元素ドープCeO結晶を析出させる。非晶質物質から希土類元素ドープCeO結晶を析出させる工程は大気中、600〜900℃で行う。600℃未満で24時間程度、連続して加熱を行っても結晶が析出しにくく、また、900℃を超えると、非晶質物質を含む結晶化物が融解するおそれがあるためいずれも好ましくない。好ましくは、650〜850℃で行う。この結晶析出過程は、核生成、それに続く結晶成長の2段階からなるため、この2段階をそれぞれ異なる温度で行ってもよい。なお、600〜900℃の範囲内においては結晶化温度を高くするほど、析出する結晶の生成量及び析出する結晶の粒子径が大きくなる傾向があるので、所望の粒子径に応じて結晶化温度を設定すればよい。また、600〜900℃の範囲内において結晶化温度を変化させることで、最終的に得られる希土類元素ドープCeO微粒子の化学組成RECe1−mにおけるmの値も影響を受けるため、これをも考慮して結晶化温度を設定することが好ましい。
なお、本発明においては、非晶質物質の結晶化により、結晶として主に希土類元素ドープCeOが析出する。混合物の組成によってはRのホウ酸塩やRE、CeO、RO及びホウ酸の複塩が析出することもあるが、その場合には続く溶脱処理によって同時に除去できる。
また、結晶化にあたっては、上記の温度範囲に4時間〜96時間保つと、希土類元素ドープCeOを充分に結晶化できるため好ましい。その際、保持時間が長くなるほど析出する結晶の生成量が多くなり、また析出する結晶の粒子径が大きくなる傾向があるので、所望の結晶析出量及び粒子径に応じて保持時間を設定すればよい。なお、上記のmの値はこの保持時間を変化させることによっても影響を受けるため、これをも考慮して保持時間を設定することが好ましい。
次に、上記によって得られた希土類元素ドープCeO結晶を含む結晶化物から、酸を用いて希土類元素ドープCeO結晶を分離する。酸を用いれば、結晶化物から希土類元素ドープCeO結晶以外の物質を容易に溶脱除去できる。酸としては、酢酸、塩酸、硝酸等の無機酸や、シュウ酸、クエン酸等の有機酸を用いることができる。また、反応を促進するために、酸を温めて用いてもよく、また、超音波照射を併用してもよい。この溶脱処理により、希土類元素ドープCeO結晶の一部が溶解する場合もあるが、粒子径を均一化できる点ではむしろ好ましい。
溶脱処理後、必要に応じて純水による洗浄を行い、希土類元素ドープCeO微粒子を得る。このとき、第一の態様においては得られる微粒子の平均一次粒子径(異方性粒子の場合には長径を指すものとする。)が小さいほど高い比表面積にできるので、触媒活性を高められ好ましい。なかでも、平均一次粒子径が10〜100nmであると、耐熱性に優れかつ比表面積の高い微粒子にできるため好ましい。
一方、第二の態様においては得られる微粒子の平均一次粒子径が小さいほどガラスや樹脂中への分散性が向上する傾向にあるため好ましい。なかでも、平均一次粒子径が10〜50nmであると透明性が著しく高まり、赤色の色調の鮮明性に優れた微粒子にできるため好ましい。
なお、第一の態様においては得られる微粒子の化学組成がRECe1−m(m=0.01〜0.5)の範囲であると、比表面積が高く、耐熱性に優れた微粒子が得られるため、酸化還元触媒や、自動車排ガス処理用の三元触媒の助触媒として用いる場合に特に好ましい。mが0.01未満であると耐熱性が充分でなく、一方、0.5を超えると酸化貯蔵能が低くなるおそれがある。特に、m=0.02〜0.30の範囲であると、比表面積が高く、耐熱性、酸化貯蔵能の両方を発現できるため好ましい。
一方、第二の態様においては該微粒子の化学組成がPrCe1−m(m=0.01〜0.3)の範囲であると、赤色の色調の鮮明な微粒子が得られるため好ましい。mが0.01未満であると赤色を呈さず、一方、0.3を超えると赤色の呈色が弱い。特に赤色の鮮明な色調を得るためには、m=0.03〜0.15の範囲とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
[例1〜40]
溶融物の組成がRE、CeO、RO及びB基準のモル%表示で表1に示す割合(例1〜28)及び表2に示す割合(例29〜40)となるように、希土類元素の酸化物(RE)、酸化セリウム(CeO)、RCO(R=Ba、Sr及びCaからなる群より選ばれる1種以上)及び酸化ホウ素(B)をそれぞれ秤量し、乾式で混合・粉砕し、原料粉末を得た。
得られた原料粉末を、ロジウムを20質量%含む白金製の、ノズル付きのるつぼに充填し、ケイ化モリブデンを発熱体とした電気炉で、1500℃で1時間加熱して完全溶融させた。
次に、ノズルの下端部を電気炉で加熱しながらガラス溶融物を滴下させ、300rpmで回転する直径約15cmの双ローラーを通すことにより液滴を1×10℃/秒程度で急速冷却し、フレーク状の固形物を得た。得られたフレークは茶褐色を呈し、透明な非晶質物質であった。マイクロメーターでフレークの厚さを測定したところ、30〜50μmであった。
得られたフレークの一部を用い、あらかじめ示差走査熱量測定(DSC)にて結晶化温度を求めておき、この結晶化開始温度より高い、750℃でフレークを4時間(例1〜28)又は8時間(例29〜40)加熱して希土類元素ドープCeO結晶を析出させた。
次に、結晶化処理後のフレークを70℃の1mol/L酢酸溶液中に8時間以上放置して可溶性物質を溶脱した。溶脱した液を遠心分離し、上澄みを捨てた。この操作を5回行った。ついで、水洗を5回行い、乾燥を経て粒子径5〜100nmの微粒子を得た。
得られた希土類元素ドープCeO微粒子の鉱物相を、X線回折装置を用いて同定した。その結果、いずれも立方晶であり、既存のCeO(JCPDSカード番号34−0394)の回折ピークとほぼ一致した。また、例1〜28は黄色系又は褐色系に、例29〜40は赤色系にそれぞれ呈色しており、CeO単体の呈色(白色系)とは異なることから、希土類元素ドープCeO単相からなる結晶性の高い粒子と同定した。例3で得られたLaドープCeO微粒子のX線回折パターンを図1に、例31で得られたPrドープCeO微粒子のX線回折パターンを図2にそれぞれ示す。
次に、平均一次粒子径を求めた。ここで、平均一次粒子径は結晶子径とし、X線回折線の広がりからScherrerの式に基づき算出した粒子径とする。その結果を表1及び表2に示す。表1及び表2より、得られた微粒子がいずれも非常に細かい粒子径を有していることがわかる。
Figure 0004945982
Figure 0004945982
また、例2、例3、例5、例30、例31及び例34〜37で得られた希土類元素ドープCeO微粒子にHNO−H混合液を添加して分解、溶液化し、ICP発光分光分析装置を用いてRE含有量を測定した。これに基づき、微粒子の化学組成RECe1−mにおけるmの値を求めた。結果を表3に示す。
さらに、例30、例31及び例34〜37で得られたPrドープCeO微粒子の一部を溝付ガラス板上に装填し、分光光度計(日立製作所製:U4100)を用いて微粒子の透過率及び反射率を測定し、JIS−Z8722(2000年)により定められる色度座標x及びyを算出した。結果を表3に合わせて示す。表3の結果より、得られた微粒子がいずれも赤色を呈していることがわかる。
Figure 0004945982
[例41(比較例)]
例3と同組成の混合物を粉砕し、例1〜40と同様に溶融して得られた溶融物を、電気炉内で300℃/時の速度で室温まで冷却したところ、不透明な固形物が生成し、非晶質物質は得られなかった。
[例42(比較例)]
例3と同組成の混合物を粉砕し、例1〜40と同様にして混合・粉砕操作、溶融操作及び急速冷却操作を行ったところ、透明なフレークが得られた。得られたフレークを500℃で8時間加熱し、さらに、例1〜40と同様にして溶脱操作を行った結果、結晶性の微粒子はほとんど得られなかった。
[例43(比較例)]
溶融物の組成がLa、CeO、BaO及びB基準のモル%表示で54.0%、6.0%、13.3%及び26.7%の割合となるように、酸化ランタン(La)、酸化セリウム(CeO)、炭酸バリウム(BaCO)及び酸化ホウ素(B)をそれぞれ秤量し、例1〜28と同様にして混合・粉砕操作、溶融操作及び急速冷却操作を行ったところ、不透明な固形物が生成し、非晶質物質は得られなかった。
[例44(比較例)]
溶融物の組成がLa、CeO、BaO及びB基準のモル%表示で2.0%、0.5%、20.0%及び77.5%の割合となるように、酸化ランタン(La)、酸化セリウム(CeO)、炭酸バリウム(BaCO)及び酸化ホウ素(B)をそれぞれ秤量し、例1〜40と同様にして混合・粉砕操作、溶融操作及び急速冷却操作を行ったところ、透明なフレークが得られた。しかし、500℃でフレークを8時間加熱して結晶化操作、溶脱操作を行った結果、結晶性の微粒子はほとんど得られなかった。
[例45(比較例)]
例31と同組成の混合物を粉砕し、例1〜40と同様に溶融して得られた溶融物を、電気炉内で300℃/時の速度で室温まで冷却したところ、不透明な固形物が生成し、非晶質物質は得られなかった。
[例46(比較例)]
溶融物の組成がPr、CeO、BaO及びB基準のモル%表示で6.0%、54.0%、20.0%及び20.0%の割合となるように、酸化プラセオジウム(Pr11)、酸化セリウム(CeO)、炭酸バリウム(BaCO)及び酸化ホウ素(B)をそれぞれ秤量し、例1〜40と同様にして混合・粉砕操作、溶融操作を行ったところ、不透明な固形物が生成し、非晶質物質は得られなかった。
[例47(比較例)]
溶融物の組成がPr、CeO、BaO及びB基準のモル%表示で2.0%、2.0%、20.0%及び76.0%の割合となるように、酸化プラセオジウム(Pr11)、酸化セリウム(CeO)、炭酸バリウム(BaCO)及び酸化ホウ素(B)をそれぞれ秤量し、例1〜40と同様にして混合・粉砕操作、溶融操作及び急速冷却操作を行ったところ、透明なフレークが得られた。しかし、例31と同じ温度で結晶化操作、溶脱操作を行った結果、結晶性の微粒子はほとんど得られなかった。
本発明により得られる希土類元素ドープCeO微粒子は小粒子径で、かつ組成及び粒子径の均一性に優れる。また、該微粒子は結晶性及び耐熱性に優れ、高温で使用しても粒子径の変化が少ないため、酸化還元触媒や、自動車排ガス処理用の三元触媒の助触媒等として長期にわたって好適に用いられる。
また、希土類元素としてPrを使用すれば、小粒子径で結晶性が高く、組成及び粒子径の均一性に優れ、かつ赤色の色調の鮮明性に優れたPrドープCeO微粒子が得られる。該微粒子は結晶性に優れるため、赤色顔料として長期にわたって使用しても色調の変化が少ない。そのため、ガラス、樹脂、セラミックス及び化粧料の着色用顔料、透明着色薄膜、カラーフィルター、ランプ等の電子材料の着色用顔料として好適に用いられる。
例3で得られたLaドープCeO微粒子のX線回折パターン図 例31で得られたPrドープCeO2微粒子のX線回折パターン図

Claims (12)

  1. 酸化物基準のモル%表示で、(RE+CeO)(REはCeを除く希土類元素より選ばれる1種以上)を5〜50%、RO(RはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選ばれる1種以上)を10〜50%、Bを30〜75%含む溶融物を得る工程と、前記溶融物を100℃/秒以上で急速冷却して非晶質物質とする工程と、600〜900℃で前記非晶質物質から希土類元素ドープCeO結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から酸を用いて前記希土類元素ドープCeO結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とする希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  2. 前記溶融物中に、前記RE及び前記CeOをRE/(RE+CeO)=1〜50モル%含む請求項1に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  3. 前記溶融物中に、前記RE、前記CeO、前記RO及び前記Bを(RE+CeO):(RO+B)=5:95〜50:50のモル比で含む請求項1又は2に記載の希土類元素ドープのCeO微粒子の製造方法。
  4. 前記溶融物中に、前記RO及び前記BをRO:B=10:90〜60:40のモル比で含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  5. 前記希土類元素ドープCeO微粒子の化学組成がRECe1−m(m=0.01〜0.5)である請求項1〜4のいずれか1項に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  6. 前記REがLa、Nd、Sm、Gd、Er、Yb及びYからなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  7. 酸化物基準のモル% 表示で、(Pr+CeO)を5〜50%、RO(RはMg、Ca、Sr及びBaからなる群より選ばれる1種以上)を10〜50%、Bを30〜75%含む溶融物を得る工程と、前記溶融物を100℃/秒以上で急速冷却して非晶質物質とする工程と、600〜900℃で前記非晶質物質から希土類元素ドープCeO結晶を析出させる工程と、得られた結晶化物から酸を用いて前記希土類元素ドープCeO結晶を分離する工程と、をこの順に含むことを特徴とする希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  8. 前記溶融物中に、前記Pr及び前記CeOをPr/(Pr+CeO)=1〜50モル%含む請求項7に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  9. 前記溶融物中に、前記Pr、前記CeO、前記RO及び前記Bを(Pr+CeO):(RO+B)=5:95〜50:50のモル比で含む請求項7又は8に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  10. 前記希土類元素ドープCeO微粒子の化学組成がPrCe1−m(m=0.01〜0.3)である請求項7〜9のいずれか1項に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  11. 前記溶融物を急速冷却してフレーク状又はファイバー状の非晶質物質を得る工程を含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
  12. 前記希土類元素ドープCeO微粒子の平均一次粒子径が5〜200nmである請求項1〜11のいずれか1項に記載の希土類元素ドープCeO微粒子の製造方法。
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