JP4944936B2 - 差動ハイブリッド回路およびそれを用いた試験装置 - Google Patents

差動ハイブリッド回路およびそれを用いた試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイスの試験技術に関し、被試験デバイスから出力される差動形式の信号を評価する技術に関する。
近年、テレビ受像器、DVD(Digital Versatile Disc)プレイヤをはじめとするデジタル家電の間で、映像信号や音声信号を高速に伝送するために、差動伝送システムが採用されている。差動伝送システムは、近い将来、メモリやCPU(Central Processing Unit)などのデバイス間のデータ伝送にも適用される。
たとえばXDR−DRAM(eXtreme Data Rate Dynamic Random Access Memory)は、単一の差動信号線を利用して差動信号対(以下、単に差動信号という)を双方向で高速伝送する。こうした双方向差動インタフェースを有するデバイスを試験する場合、被試験デバイス(DUT)から出力される差動信号の振幅を測定し、良否を判定する試験が行われる。
図1(a)、(b)は、差動インタフェースを備えるデバイスを試験する試験装置の構成の一部を示すブロック図である。図1(a)に示すように、試験システム300は、ピンエレクトロニクスPE、テストフィクスチャTFを備える。DUT200は、ソケットボード(SB)に装着される。ピンエレクトロニクスPEには、差動コンパレータ110が設けられる。差動コンパレータ110は、タイミングコンパレータとも称され、DUT200から出力された差動信号UP/UNを受け、ストローブ信号と同期したタイミングで、差動信号UP/UNのレベルを判定する。本明細書において”P/N”は、差動のペアであることを示す。テストフィクスチャTF上には、ソケットボードSBとピンエレクトロニクスPE間を接続する差動信号線のペア50P/50N(以下、総称して差動信号線50とも称する)が設けられる。
図1(b)は、差動コンパレータ110の構成を示す回路図である。差動コンパレータ110は、減算器112、第1コンパレータ114、第2コンパレータ116、第1ラッチ118、第2ラッチ120を含む。減算器112は、差動信号RPとRNの差、つまり差動振幅信号DAを生成する。第1コンパレータ114は、差動振幅信号DAを上側のしきい値電圧VOHと比較する。第1ラッチ118は、比較結果SHを第1ストローブ信号Hstbのタイミングでラッチする。第2コンパレータ116は、差動振幅信号DAを下側のしきい値電圧VOLと比較する。第2ラッチ120は、比較結果SLを第2ストローブ信号Lstbのタイミングでラッチする。比較結果を示すデータSH、SLの論理値は、の以下の式(1a)、(1b)にもとづいて決定される。
SH=sign(VOH−(RP−RN)) …(1a)
SL=sign((RP−RN)−VOL) …(1b)
ここで、
sign(x)は、x>0のとき1、x<0のとき0をとる関数である。
理想的には、テストフィクスチャTFに形成される差動信号線50のペアの長さは均一であるが、現実的な試験装置においては、長さが異なる場合がある。図2(a)、(b)は、それぞれ差動線路の長さが均一な場合、不均一な場合の、差動コンパレータ110の動作波形図である。図2(a)に示すように、差動信号線50の長さが均一の場合、DUT200から出力された差動信号UP/UNは、等しい遅延tpdを受けて差動コンパレータ110に到達する(RP/RN)。
差動振幅信号(RP−RN)のローレベル(0)からハイレベル(1)への遷移に着目する。2つのコンパレータ114、116の出力SH、SLは、時間差Tcrを有するストローブ信号Hstb、Lstbのタイミングでラッチされる。
ラッチされた信号(フェイル信号)FH、FLの値の組み合わせにもとづいて、差動振幅信号(RP−RN)のローレベル(<VOL)からハイレベル(>VOH)への遷移時間Tが所定値Tcrより短いか否かが判定される。図2(a)では、信号FH、FLがともにローレベルであるため、T<Trcであると判定される。
図2(b)は、差動信号線50P/50Nの長さが異なり、差動信号UNの受ける遅延量が、差動信号UPの受ける遅延量より所定時間teだけ長い場合を示す。この場合、DUT200からは正しく出力されているはずの差動振幅信号(RP−RN)の波形が、試験装置の内部ではなまり、フェイル信号FHがハイレベル、フェイル信号FLがローレベルと判定され、遷移時間Tが所定値Tcrよりも長いものと誤判定されてしまう。
たとえば可変長同軸管(トロンボーン)をテストフィクスチャTFと直列な経路上に設ければ、同軸管の長さを変化させることで差動線路のアンバランスをキャンセルすることができる。しかしながら、可変長同軸管は高価で大きく、特に数百〜数千チャンネルを備える試験装置に、差動線路ごとに設けることは非現実的である。また、可変長同軸管は、メカニカルに線路長が変化するデバイスであるため、素早い調整が困難である。
差動信号線50全体を、ツイストペアなどの対称性に優れた線路を用いて形成することも可能であるが、この場合、DUT200からの差動信号UP/UNに位相差や非対称性が存在した場合に、伝搬中にそれらが平均化されてしまい、試験装置側において、DUT200からの真の波形を評価することが困難となる。波形の非対称性が伝送線路の途中で平均化されるという差動線路本来のメリットが、試験装置という観点からみると、デメリットとなる。
その他にも、差動線路長のアンバランスに対処する技術が特許文献1〜3に開示されている。
また双方向差動インタフェースを有するDUTを検査する試験装置には、共通の差動信号線対(以下、単に差動信号線ともいう)に接続されたトランスミッタとレシーバが設けられる。トランスミッタは、DUTにテストパターンを送信し、レシーバは、DUTから出力された差動信号の論理値を判定したり、差動信号対の差電圧の振幅を検査する。
試験装置のレシーバは、差動信号線対を介してDUTと接続されるとともに、試験装置側のトランスミッタとも接続されている。したがって双方向差動インタフェースを備えるDUTの試験装置は、そのレシーバが隣接するトランスミッタの出力の影響を受けないように配慮して設計する必要がある。上述のいくつかの特許文献(特に特許文献5〜7)には、双方向通信において、自らの送信信号をキャンセルして相手側からの信号のみを受信する回路(ハイブリッド回路)が開示されている。
米国特許第7,397,289号明細書 米国特許第6,909,980B2号明細書 国際公開第05/081004号パンフレット 米国特許第7,121,132号明細書 特開2006−23233号公報 特開昭47−011702号公報 特開平8−023354号公報 米国特許第2,725,532号明細書 米国特許第6,133,725号明細書 米国特許第6,563,298号明細書 米国特許第7,373,574号明細書
本発明は係る状況においてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、差動線路のアンバランスを解消するとともに、被試験デバイスからの受信差動信号を評価する際に、ドライバから被試験デバイスに供給される送信差動信号の影響をキャンセル可能な差動双方向インタフェースの提供にある。
本発明のある態様は、被試験デバイスから出力される受信差動信号を差動線路を介して受信し、受信差動信号の差動振幅を所定のしきい値電圧と比較するとともに、差動線路を介して被試験デバイスに対して送信差動信号を供給する差動ハイブリッド回路に関する。差動ハイブリッド回路は、受信差動信号の一方および送信差動信号の一方が入出力される第1入出力端子と、受信差動信号の他方および送信差動信号の他方が入出力される第2入出力端子と、被試験デバイスに送信すべきパターンデータにもとづいて第1差動信号を生成するメインドライバアンプと、メインドライバアンプの一方の出力端子と、第1入出力端子の間に設けられた第1抵抗と、メインドライバアンプの他方の出力端子と、第2入出力端子の間に設けられた第2抵抗と、パターンデータにもとづいて第2差動信号を生成するレプリカドライバアンプと、第1端子がレプリカドライバアンプの一方の出力端子に接続された第3抵抗と、第1端子がレプリカドライバアンプの他方の出力端子に接続された第4抵抗と、第1入出力端子の電位と第3抵抗の第2端子の電位の電位差に応じた第1電位差信号を生成する第1減算器と、第2入出力端子の電位と第4抵抗の第2端子の電位の電位差に応じた第2電位差信号を生成する第2減算器と、第1電位差信号を、指定されたタイミングでサンプリングし、その後ホールドする第1サンプルホールド回路と、第2電位差信号を、指定されたタイミングでサンプリングし、その後ホールドする第2サンプルホールド回路と、第1、第2サンプルホールド回路それぞれの出力信号の差に応じた信号を所定のしきい値と比較する比較部と、比較部の出力をラッチするラッチ回路と、を備え、第1、第2サンプルホールド回路のサンプリングタイミングおよびラッチ回路のラッチタイミングを独立に調整可能である。
被試験デバイスと差動ハイブリッド回路の間は、ポジティブ配線とネガティブ配線からなる差動線路のペアで接続されるが、2本の差動線路の線路長がずれる場合がある。この場合、配線長のずれに応じて、第1サンプルホールド回路、第2サンプルホールド回路のサンプリングタイミングを調節することにより、差動線路の線路長のばらつきをキャンセルすることができる。このことは、被試験デバイスから出力された生の差動信号を適切に評価できることを意味する。
さらにレプリカドライバアンプを設けることにより、メインドライバアンプの出力が比較部の入力電圧に及ぼす影響をキャンセルした状態で、DUTからの受信差動信号の振幅判定を行うことができる。
第1サンプルホールド回路は、第1入出力端子と、第3抵抗の第2端子の間に、順に直列に設けられた、第1スイッチ、第1キャパシタ、第2スイッチと、所定の電圧を、しきい値電圧に応じた電位差だけシフトした第1基準電圧を生成する第1電圧源と、第2スイッチと第1キャパシタの接続点と、第1電圧源の間に設けられた第3スイッチと、を含んでもよい。第1サンプルホールド回路は、第1、第2スイッチをオン状態、第3スイッチをオフ状態とするステップと、第1、第2スイッチをオフ状態、第3スイッチをオン状態とするステップと、をストローブ信号に応じたタイミングで実行してもよい。第2サンプルホールド回路は、第2入出力端子と、第4抵抗の第2端子の間に、順に直列に設けられた、第4スイッチ、第2キャパシタ、第5スイッチと、所定の電圧を、しきい値電圧に応じた電位差だけシフトした第2基準電圧を生成する第2電圧源と、第5スイッチと第2キャパシタの接続点と、第2電圧源の間に設けられた第6スイッチと、を含んでもよい。第2サンプルホールド回路は、第4、第5スイッチをオン状態、第6スイッチをオフ状態とするステップと、第4、第5スイッチをオフ状態、第6スイッチをオン状態とするステップと、をストローブ信号に応じたタイミングで実行してもよい。比較部は、第1スイッチと第1キャパシタの接続点の電位と、第4スイッチと第2キャパシタの接続点の電位とを比較し、ラッチ回路は、比較部の出力をストローブ信号に応じたタイミングでラッチしてもよい。
この態様では、キャパシタを用いた演算によって、第1、第2減算器の機能を等価的に実現するため、高速なアナログ減算器が不要となる。これにより回路設計の難易度を下げることができ、あるいは安価なCMOSプロセスでの実装が可能となるという利点がある。
ある態様の差動ハイブリッド回路は、レプリカロード回路をさらに備えてもよい。レプリカロード回路は、シングルアンプと、シングルアンプの出力端子と第3抵抗の間に設けられた第5抵抗と、シングルアンプの出力端子と第4抵抗の間に設けられた第6抵抗と、を含んでもよい。
レプリカロード回路を設けることにより、レプリカドライバアンプの負荷条件を、メインドライバと略同一とすることができる。
本発明の別の態様は、試験装置である。この試験装置は、第1の差動ハイブリッド回路と、第2の差動ハイブリッド回路と、を備える。第1の差動ハイブリッド回路は、被試験デバイスから出力される受信差動信号を受信し、受信差動信号の差動振幅を所定の上側しきい値電圧と比較する。第2の差動ハイブリッド回路は、被試験デバイスから出力される受信差動信号を受信し、受信差動信号の差動振幅を所定の下側しきい値電圧と比較する。第1、第2の差動ハイブリッド回路は、上述のいずれかの態様で構成されており、第1、第2入出力端子、メインドライバアンプ、レプリカドライバアンプおよび第1抵抗から第4抵抗を共有する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様に係る差動ハイブリッド回路によれば、差動信号線のアンバランスをキャンセルするとともに、被試験デバイスからの受信差動信号を評価する際に、ドライバから被試験デバイスに供給される送信差動信号の影響をキャンセルできる。
図1(a)、(b)は、差動インタフェースを備えるデバイスを試験する試験装置の構成の一部を示すブロック図である。 図2(a)、(b)は、それぞれ差動線路の長さが均一な場合、不均一な場合の、差動コンパレータの動作波形図である。 実施の形態に係る試験装置の構成の一部を示す回路図である。 図4(a)〜(c)は、メインドライバアンプ、レプリカドライバアンプの構成、動作を説明する図である。 図3の試験装置の動作を例示するタイムチャートである。 実施の形態に係る試験装置の別の構成例を示す回路図である。 図6の試験装置の動作を例示するタイムチャートである。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bに接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図3は、実施の形態に係る試験装置100の構成の一部を示す回路図である。試験装置100は、ピンエレクトロニクスPEと、テストフィクスチャTFを備える。DUT200は、差動形式の出力信号(以下、受信差動信号という)UP/UNを出力する。受信差動信号UP/UNは、テストフィクスチャTFに形成された差動信号線50P/50Nを介してピンエレクトロニクスPEの第1入出力端子P1、第2入出力端子P2へと入力される。
ピンエレクトロニクスPEは、少なくともひとつの差動ハイブリッド回路8を備える。図3では、ひとつの差動ハイブリッド回路が示されているが、実際の試験装置100には通常、複数の差動ハイブリッド回路が設けられる。
差動ハイブリッド回路8は、上側(High-side)差動コンパレータ10Hと、下側(Low-side)差動コンパレータ10L、およびドライバユニット60を備える。差動ハイブリッド回路8は、
(1) 入力されたストローブ信号φ0H、φ0Lのタイミングにもとづいて、受信差動信号RP/RNのレベルを評価するタイミングコンパレータとしての機能
(2) 差動信号線50P/50Nを介してDUT200に対して送信差動信号を供給するドライバとしての機能
の2つを併せ持つ。
はじめに送信側のドライバユニット60について説明する。ドライバユニット60は、メインドライバアンプ62、レプリカドライバアンプ64、第1抵抗R1〜第4抵抗R4、レプリカロード回路66を備える。
メインドライバアンプ62は、DUT200に送信すべきパターンデータPATにもとづいて、第1差動信号Vdp/Vdnを生成する。レプリカドライバアンプ64は、パターンデータPATにもとづいて第2差動信号Vcp/Vcnを生成する。
第1抵抗R1は、メインドライバアンプ62の一方の出力端子(非反転出力端子)と、第1入出力端子P1の間に設けられる。第2抵抗R2は、メインドライバアンプ62の他方の出力端子(反転出力端子)と、第2入出力端子P2の間に設けられる。また、第3抵抗R3は、その一端(第1端子)がレプリカドライバアンプ64の一方の出力端子(非反転出力端子)に接続される。第4抵抗R4は、その一端(第1端子)が、レプリカドライバアンプ64の他方の出力端子(反転出力端子)に接続される。
第1抵抗R1、第2抵抗R2の抵抗値は等しくRaであり、差動信号線50の特性インピーダンスと一致させることが好ましい。また、第3抵抗R3と第4抵抗R4の抵抗値は等しくβ・Raである。ここでβはパラメータである。
後述するように、レプリカドライバアンプ64、第3抵抗R3、第4抵抗R4は、メインドライバアンプ62から出力された第1差動信号Vdp/Vdnをキャンセルするために設けられている。
レプリカロード回路66は、シングルアンプ68、第5抵抗R5、第6抵抗R6を含む。シングルアンプ68は、所定の電圧VRLを出力する。この所定電圧VRLは、最終的にはキャンセルされるため、その値は特に意味をもたないが、たとえばDUT200内部で生成される差動信号UUP/UUNのコモン電圧と一致させてもよい。第5抵抗R5は、シングルアンプ68の出力端子と、第3抵抗R3の第2端子の間に設けられる。第6抵抗R6は、シングルアンプ68の出力端子と、第4抵抗R4の第2端子の間に設けられる。第5抵抗R5、第6抵抗R6の抵抗値は、等しくβ・Raである。レプリカロード回路66によって、レプリカドライバアンプ64の負荷条件がメインドライバアンプ62と略同一となる。
なお、メインドライバアンプ62およびレプリカドライバアンプ64の駆動能力(電流供給能力ともいう)、いいかえればそれらを構成するトランジスタ(特に出力段)のサイズの比は、略β:1とすることが望ましい。このように設計した場合、メインドライバアンプ62とレプリカドライバアンプ64の間で、駆動能力と負荷抵抗のバランスを一致させることができる。
β=1の場合、メインドライバアンプ62とレプリカドライバアンプ64のサイズは同程度となる。消費電力および回路面積の観点からは、レプリカドライバアンプ64のサイズは小さい方が望ましい。したがってβは1より大きいことが望ましいが、実用上の観点からいえば、βは10程度が好適である。
図4(a)〜(c)は、メインドライバアンプ62、レプリカドライバアンプ64の構成、動作を説明する図である。図4(a)はアンプの回路シンボルを、図4(b)は動作波形を示す。Ampは、差動出力信号OutP、OutNの半値振幅を、Offsetは、差動出力信号OutP、OutNのバイアス電圧(コモン電圧)を表す。非反転出力OutPおよび反転出力OutNはそれぞれ、入力信号PATが1のとき、
OutP=Offset+Amp
OutN=Offset−Amp
となり、入力信号PATが0のとき、
OutP=Offset−Amp
OutN=Offset+Amp
となる。
なお、図4(a)の回路シンボルに示されるアンプは、そのアンプの振幅およびコモン電圧が、AmpおよびOffsetで表される値を有した状態であることを示すにすぎず、振幅およびコモン電圧を設定するための端子を有しなくてもよい。
メインドライバアンプ62、レプリカドライバアンプ64は、上述の機能を有する純然たる差動アンプで構成されてもよいし、図4(c)に示す構成であってもよい。図4(c)の差動アンプは、第1バッファ80、第2バッファ82、インバータ84、第1遅延回路86、第2遅延回路88、アナログ加算器90、アナログ減算器92を備える。
アナログ加算器90は、半値振幅Ampとコモン電圧Offsetを加算し、バッファ80、82の上側の電源端子(Vdd)へと供給する。アナログ減算器92は、コモン電圧Offsetから半値振幅Ampを減じた電圧を、バッファ80、82の下側の電源端子(Vss)へと供給する。
第1遅延回路86は、パターンデータPATに遅延を与える。バッファ80は、遅延されたパターンデータPATを非反転出力OutPとして出力する。
インバータ84はパターンデータPATを反転し、第2遅延回路88は、反転されたパターンデータに遅延を与える。バッファ82は、反転遅延されたパターンデータPATを反転出力OutNとして出力する。
図4(c)のアンプによれば、差動振幅、コモン電圧を調節できるとともに、遅延回路86、88によって非反転出力OutPと反転出力OutNのスキューを調節できる。
以上がドライバユニット60の構成である。続いて図3に戻り、差動コンパレータ10H、10Lの構成を説明する。
差動コンパレータ10Hは、受信差動信号RP/RNの差動振幅成分DA(=RP−RN)を、所定の上側しきい値電圧VOHと比較する。差動コンパレータ10Lは、差動振幅成分(RP−RN)を、所定の下側しきい値電圧VOLと比較する。
差動コンパレータ10H、10Lは同様の構成であるため、以下は上側差動コンパレータ10Hにのみ着目して説明をする。下側差動コンパレータ10Lは、各信号や部材に付された符号の添え字「H」を、「L」に読み替えればよい。また、本明細書において示されるスイッチSWは、図3の右下のシンボルが示すように、制御信号として0(ローレベル)が入力されたときにオフ(遮断)、1(ハイレベル)が入力されたときにオン(導通)するものとする。このようなスイッチとしては、たとえばトランスファゲートなどのアナログスイッチが好適に利用できる。
差動コンパレータ10Hは、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2、比較部12、ラッチ回路18、タイミング制御部20、第1減算器SUB1、第2減算器SUB2を備える。
第1入出力端子P1には、受信差動信号RP/RNの一方である非反転成分(以下、ポジティブ信号という)RPが入力される。第2入出力端子P2には、受信差動信号RP/RNの他方である反転成分(以下、ネガティブ信号という)RNが入力される。
第1減算器SUB1は、第1入出力端子P1の電位RPと、第3抵抗R3の第2端子の電位Vepの電位差(RP−Vep)に応じた第1電位差信号HPを生成する。同様に第2減算器SUB2は、第2入出力端子P2の電位RNと第4抵抗R4の第2端子の電位Venの電位差(RN−Ven)に応じた第2電位差信号HNを生成する。
第1サンプルホールド回路SH1は、第1減算器SUB1により生成された第1電位差信号HPを、第1制御信号(ホールド信号)φ1HPにより指定されたタイミング(たとえばネガティブエッジのタイミング)でサンプリングし、その後、サンプリングした値HPHOLDをホールドする(ホールドモード)。サンプリングタイミングより前の期間、第1サンプルホールド回路SH1の出力信号HHPは、入力信号HPと一致する(トラッキングモード)。
同様に、第2サンプルホールド回路SH2は、第2減算器SUB2により生成された第2電位差信号HNを、第2制御信号(ホールド信号)φ1HNにより指定されたタイミング(たとえばネガティブエッジのタイミング)でサンプリングし、その後、その値HNHOLDをホールドする(ホールドモード)。サンプリングタイミングより前の期間、第2サンプルホールド回路SH2の出力信号HHNは、入力信号HNと一致する(トラッキングモード)。
つまり、第1サンプルホールド回路SH1および第2サンプルホールド回路SH2は、入力信号をそのまま出力(トラッキング)し、指定されたタイミングでサンプリングしてホールドする機能を有している。
図3において、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2はスイッチSWがオンのとき、サンプルホールド回路はトラッキングモードとなり、スイッチSWがオフすると、その値をサンプリングしてホールドする。第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2はそれぞれ、スイッチSWとキャパシタCを含むが、それらの構成は図3のそれに限定されるものではなく、後述の変形例や、本明細書では記述されないその他の構成を用いてもよい。
比較部12は、第1サンプルホールド回路SH1の出力信号(ホールドポジティブ信号)HHPと、第2サンプルホールド回路SH2の出力信号(ホールドネガティブ信号)HHNの差、つまり差動振幅(HHP−HHN)に応じた差動振幅信号DAを、上側しきい値電圧VOHと比較する。比較の結果、(HHP−HHN)>VOHのときローレベル、(HHP−HHN)<VOHのときハイレベルとなる比較信号SHが出力される。
図3において、比較部12は減算器14およびコンパレータ16を含んで構成される。減算器14は、ホールドポジティブ信号HHPから、ホールドネガティブ信号HHNをアナログ的に減算する。たとえば減算器14は抵抗と演算増幅器の組み合わせを含む減算器であってもよいし、その他の形式の減算器であってもよい。コンパレータ16は、減算器14から出力される差動振幅信号DAを、しきい値電圧VOHと比較する。なお、後述のさまざまな変形例で示されるように、比較部12の構成は図3のそれに限定されるものではない。
ラッチ回路18は、第3制御信号φ3Hに応じたタイミング(たとえばポジティブエッジ)で、比較信号SHをラッチする。ラッチされたフェイル信号FHは、図示しない判定回路へと入力される。
タイミング制御部20は、外部から入力された基準となるストローブ信号φ0Hにもとづいて、制御信号φ1HP、φ1HN、φ3Hを生成し、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2およびラッチ回路18を制御する。
各制御信号φ1HP、φ1HN、φ3Hの遷移タイミングは任意に調節可能である。すなわち、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2のサンプリングタイミングおよびラッチ回路18のラッチタイミングは独立に調整可能となっている。
タイミング制御部20は、第1遅延回路22、第2遅延回路24、第1ANDゲート26、第1インバータ28、第2インバータ30、第3遅延回路32を含む。
第1遅延回路22および第2遅延回路24は、ストローブ信号φ0Hを分岐し、それぞれがストローブ信号φ0Hに対して、第1、第2可変遅延VDHP、VDHNを与える。第1インバータ28は、対応する第1遅延回路22の出力信号を反転し、第1制御信号φ1HPとして第1サンプルホールド回路SH1へと出力する。また第2インバータ30は、対応する第2遅延回路24の出力信号を反転し、第2制御信号φ1HNとして第2サンプルホールド回路SH2へと出力する。
第1ANDゲート26は、第1遅延回路22と第2遅延回路24の出力信号の論理積を発生する。第1ANDゲート26の出力信号は、第1制御信号φ1HPと第2制御信号φ1HNのうち遅く遷移する一方に追従して遷移する。第3遅延回路32は、第1ANDゲート26の出力信号に、第3遅延FD1を与えて、第3制御信号φ3Hとして出力する。したがって、ラッチ回路18は、第1制御信号φ1HPおよび第2制御信号φ1HNの両方がホールドモードとなったタイミングから、第3遅延FD1だけ後に、比較部12からの比較信号SHをラッチする。
以上が差動コンパレータ10Hの構成である。
続いて図3の試験装置100の動作を説明する。図5は、図3の試験装置100の動作を例示するタイムチャートである。期間T1は、試験装置100がDUT200から信号を受信する期間であり、期間T2は、試験装置100がDUT200に信号を送出する期間である。
メインドライバアンプ62およびレプリカドライバアンプ64は、略同一の差動信号を発生する。すなわち、Vdp=Vcp、Vdn=Vcnが成立する。ここでは説明の簡潔化のため、メインドライバアンプ62およびレプリカドライバアンプ64およびDUT200は、いずれも出力インピーダンスがゼロの理想アンプを仮定する。
いま、図3の回路図において、差動信号RP、RN、Vep、Venの電圧は、以下のように与えられる。
RP=(Vdp+UUP)/2 …(2a)
RN=(Vdn+UUN)/2 …(2b)
Vep=(Vcp+VRL)/2 …(2c)
Ven=(Vcn+VRL)/2 …(2d)
差動コンパレータ10Hの第1減算器SUB1、第2減算器SUB2によって、電位差信号HP、HNが生成される。
HP=RP−Vep
HN=RN−Ven
差動コンパレータ10H側に着目する。DUT200の試験に先立ち、差動信号線50P/50Nの線路長の差、言い換えれば伝搬時間の差teが予め測定されているものとする。伝搬時間の誤差teは、たとえば米国特許7,121,132号に開示される方法によって測定することができる。測定の結果、差動信号線50の一方の伝搬時間がtpd、他方の伝搬時間がtpd+teで与えられたとする。
差動コンパレータ10H側、10L側の両方において、第1可変遅延VDHP(VDLP)および第2可変遅延VDHN(VDLN)は、測定された誤差teにもとづいて設定される。具体的には、第1遅延回路22および第2遅延回路24の遅延量は、
VDHN=VDHP+te
VDLN=VDLP+te
を満たすように調整される。この調整によって、第2制御信号φ1HNが第2サンプルホールド回路SH2にサンプリングを指示するタイミングは、第1制御信号φ1HPが第1サンプルホールド回路SH1にサンプリングを指示するタイミングよりも、時間差te遅れる。
説明を簡略化するため、図5のタイムチャートでは、te=0であり、差動信号線50Pと50Nの伝搬遅延は等しいものとする。
時刻t0以前、ストローブ信号φ0Hはローレベルであり、第1制御信号φ1HPおよび第2制御信号φ1HNはいずれもハイレベルとなっている。この間、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2はいずれもトラッキングモードに設定される。
時刻t0にストローブ信号φ0Hがハイレベルに遷移する。時刻t0から第1可変遅延VDHP経過後の時刻t1に、第1制御信号φ1HPがローレベルに遷移すると、第1サンプルホールド回路SH1がホールドモードに設定され、第1電位差信号HPの値をサンプリングし、その後保持する。
また、時刻t0から第1可変遅延VDHN経過後の時刻t2に、第2制御信号φ1HNがハイレベルからローレベルに遷移すると、第2サンプルホールド回路SH2がホールドモードに設定され、第2電位差信号HNの値をサンプリングし、その後保持する。上述のように、te=0の場合、時刻t1と時刻t2は一致する。
ここで、減算器14から出力される差動振幅信号DA(=HHP−HHN)に着目する。差動振幅信号(HHP−HHN)の値は、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2の状態に応じて以下のように変化する。
(1) 時刻t1以前
この状態では、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2がともにトラッキングモードである。
HHP=HP
HHN=HN
この間の差動振幅信号DAに着目すると、
DA=HP−HN
=(RP−Vep)−(RN−Ven) …(3)
が成り立つ。式(3)に、式(2a)〜(2d)を代入し、メインドライバアンプ62とレプリカドライバアンプ64が略同一の差動信号を生成しているとすれば、
DA=(UUP−UUN)/2
を得る。この式には、メインドライバアンプ62の発生した信号Vdp、Vpnが含まれておらず、DUT200によって生成された信号UUP/UUNのみが残っている。このことから、図3の試験装置100によれば送信差動信号が受信差動信号に与える影響を好適に除去できることがわかる。
(2) 時刻t1〜t2 (t1≦t2)
この間、第1サンプルホールド回路SH1がホールドモード、第2サンプルホールド回路SH2がトラッキングモードである。図5のタイムチャートでは、この期間は存在しない。
HHP=HPHOLD
HHN=HN
DA=HPHOLD−HN
(3) 時刻t2以降
この状態では、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2がともにホールドモードである。
HHP=HPHOLD
HHN=HNHOLD
DA=HPHOLD−HNHOLD
時刻t0〜t1の間の時刻t3に、差動振幅信号DAが、しきい値電圧VOHとクロスすると、比較信号SHがハイレベルからローレベルへと遷移する。
第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2がともにホールドモードとなる時刻t1、t2よりもさらに遅延時間FD1経過後の時刻t4に、第3制御信号φ3Hがハイレベルに遷移し、ラッチ回路18が比較部12の出力をラッチする。このとき、比較信号SHはローレベルであるから、フェイル信号FHの値はローレベルに確定する。
図5の下段に示すように、差動コンパレータ10Lは、ストローブ信号φ0Lを基準として、差動コンパレータ10Hと同様に動作する。差動コンパレータ10Lによってローレベルのフェイル信号FLが生成される。
以上が試験装置100の動作である。試験装置100によれば、DUT200からの受信差動信号UP/UNを評価する際に、ドライバユニット60からDUT200に供給される送信差動信号Vdp/Vdnの影響をキャンセルすることができる。さらに、遅延量VDHP、VDHN、VDLP、VDLN、FDの値を最適化することにより、差動信号線50P/50Nの線路長のアンバランスをキャンセルすることができる。
図6は、実施の形態に係る試験装置100の別の構成例を示す回路図である。図6の第1サンプルホールド回路SH1および第2サンプルホールド回路SH2は、図3の第1サンプルホールド回路SH1および第2サンプルホールド回路SH2の機能に加えて、減算器14および第1減算器SUB1、第2減算器SUB2の機能も有している。
第1サンプルホールド回路SH1は、第1キャパシタC1、第1スイッチSW1〜第3スイッチSW3、第1電圧源VS1を含む。
第1スイッチSW1、第1キャパシタC1、第2スイッチSW2は、第1入出力端子P1と第3抵抗R3の第2端子の間に、順に直列に設けられる。
第1電圧源VS1は、所定の電圧Vcを、しきい値電圧VOHに応じた電位差(VOH/2)だけ低電位側にシフトした第1基準電圧(Vc−VOH/2)を生成する。電圧Vcは、電源電圧の1/2であってもよいし、差動信号RP/RNのコモン電圧であってもよいし、他の一定の電圧であってもよい。
第3スイッチSW3は、第2スイッチSW2と第1キャパシタC1の接続点と、第1電圧源VS1の間に設けられる。
第2サンプルホールド回路SH2は、第2キャパシタC2、第4スイッチSW4〜第6スイッチSW6、第2電圧源VS2を含み、第1サンプルホールド回路SH1と同様に構成される。第2電圧源VS2は、所定の電圧Vcを、しきい値電圧VOHに応じた電位差(VOH/2)だけ高電位側にシフトした第2基準電圧(Vc+VOH/2)を生成する。
タイミング制御部20は、ストローブ信号φ0Hを受け、制御信号φ1HP、φ1HN、φ2H、φ3Hを生成する。図6のタイミング制御部20は、図3のそれに加えて、さらに第4遅延回路34を含む。第4遅延回路34は、第1ANDゲート26の出力信号に遅延FD2を与えて、制御信号φ2Hを生成する。
第1スイッチSW1および第2スイッチSW2は、共通の制御信号φ1HPによって制御される。第4スイッチSW4および第5スイッチSW5は、共通の制御信号φ1HNによって制御される。また第3スイッチSW3および第6スイッチSW6は、制御信号φ2Hによって制御される。
第1サンプルホールド回路SH1は、以下の処理を行う。
1. トラッキングモード
φ1HP=1、φ1HN=1、φ2H=0
このとき、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2をオン状態、第3スイッチSW3がオフ状態となり、
VcapHP=RP−Vep
VcapHN=RN−Ven
が成り立つ。
2. ホールドモード
φ1HP=0、φ1HN=0に切り替わると、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2がオフする。その結果、それまでの電位差が第1キャパシタC1にホールドされる。
VcapHP=RPHOLD−VepHOLD
VcapHN=RNHOLD−VenHOLD
3. 演算モード
φ2H=1に切りかわると、第3スイッチSW3がオンする。その結果、第1キャパシタC1、第2キャパシタC2の電位がシフトして、
SHP=Vc−VOH/2+VcapHP
SHN=Vc+VOH/2+VcapHN
という演算がなされる。
コンパレータ16(比較部12)は、第1スイッチSW1と第1キャパシタC1の接続点の電位SHPと、第4スイッチSW4と第2キャパシタC2の接続点の電位SHNとを比較する。その結果、
SH=sign(SHN−SHP)
=sign(VOH−(VcapHP−VcapHN))
で与えられる比較信号SHが生成される。さらに式(3)を用いて、
SH=sign(VOH−(UUP−UUN)/2)
となるから、DUT200が発生した信号成分のみを、コンパレータ16で評価・判定できていることがわかる。
第2サンプルホールド回路SH2側においても同様の処理が実行される。
以上が図6の試験装置100の構成である。続いてその動作を説明する。図7は、図6の試験装置100の動作を例示するタイムチャートである。
時刻t0以前、ストローブ信号φ0Hはローレベルであり、制御信号φ1HPおよび制御信号φ1HNはいずれもハイレベルである。この間、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2それぞれが充電される(トラッキングモード)。
時刻t0にストローブ信号φ0Hがハイレベルに遷移する。時刻t0から第1可変遅延VDHP経過後の時刻t1に、制御信号φ1HPがハイレベルからローレベルに遷移すると、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2がオフし、第1キャパシタC1の電圧VcapHPがホールドされる(ホールドモード)。
時刻t0から第2可変遅延VDHN経過後の時刻t2に、制御信号φ1HNがハイレベルからローレベルに遷移すると、第4スイッチSW4、第5スイッチSW5がオフし、第2キャパシタC2の電圧VcapHNがホールドされる。te=0の場合、時刻t1と時刻t2は一致し、図7はこの状況を示している。
時刻t0〜t1の間の時刻t6に、コンパレータ16の2つの入力信号SHPとSHNがクロスすると、比較信号SHはローレベルに遷移する。
時刻t2から遅延時間FD2経過後の時刻t3に、制御信号φ2Hがハイレベルとなり、第3スイッチSW3、第6スイッチSW6がオンする(演算モード)。
第3スイッチSW3がオンすると、第1キャパシタC1と第1スイッチSW1の接続点の電位SHPは、
SHP=Vc−VOH/2+VcapHP
にシフトする。同様に第6スイッチSW6がオンすることで、第2キャパシタC2と第4スイッチSW4の接続点の電位SHNは、
SHN=Vc+VOH/2+VcapHN
にシフトする。
第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2がともにホールドモードとなる時刻t1、t2よりもさらに遅延時間FD1経過後の時刻t4に、第3制御信号φ3Hがハイレベルに遷移し、ラッチ回路18が比較部12の出力をラッチする。このとき、比較信号SHはローレベルであるから、フェイル信号FHの値はローレベルに確定する。
時刻t5に、制御信号φ1HP、φ1HNがハイレベルに遷移し、制御信号φ2Hがローレベルに遷移すると、ふたたびトラッキングモードに戻る。
以上が図6の試験装置100の動作である。
図6の試験装置100によれば、図3の試験装置100と同様に、送信差動信号が受信差動信号に与える影響を好適に除去できる。また、遅延時間VDHP、VDHNを調節することにより、差動信号線50P/50Nの配線長のアンバランスをキャンセルすることができ、DUT200から出力される生の差動信号UP/UNを適切に評価できる。
さらに図6の試験装置100では、第1キャパシタC1および第2キャパシタC2の電荷転送による演算を利用しているため、図3で使用されるアナログ減算器(SUB1、SUB2、14)が不要となる。図3の回路では、DUT200から出力される高ビットレートの受信差動信号に追従可能な高速なアンプが必要とされるが、このようなアンプは設計が困難である。これに対して、図6の試験装置100では、このような高速なアンプが不要となるため、設計の難易度を下げることができる。
実施の形態にもとづき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
8…差動ハイブリッド回路、10…差動コンパレータ、P1…第1入出力端子、P2…第2入出力端子、SH1…第1サンプルホールド回路、SH2…第2サンプルホールド回路、12…比較部、14…減算器、16…コンパレータ、18…ラッチ回路、20…タイミング制御部、22…第1遅延回路、24…第2遅延回路、26…第1ANDゲート、28…第1インバータ、30…第2インバータ、32…第3遅延回路、34…第4遅延回路、SUB1…第1減算器、SUB2…第2減算器、50…差動信号線、60…ドライバユニット、62…メインドライバアンプ、64…レプリカドライバアンプ、66…レプリカロード回路、68…シングルアンプ、R1…第1抵抗、R2…第2抵抗、R3…第3抵抗、R4…第4抵抗、R5…第5抵抗、R6…第6抵抗、100…試験装置、200…DUT、C1…第1キャパシタ、C2…第2キャパシタ、SW1…第1スイッチ、SW2…第2スイッチ、SW3…第3スイッチ、SW4…第4スイッチ、SW5…第5スイッチ、SW6…第6スイッチ、VS1…第1電圧源、VS2…第2電圧源。

Claims (4)

  1. 被試験デバイスから出力される受信差動信号を差動線路を介して受信し、前記受信差動信号の差動振幅を所定のしきい値電圧と比較するとともに、前記差動線路を介して前記被試験デバイスに対して送信差動信号を供給する差動ハイブリッド回路であって、
    前記受信差動信号の一方および前記送信差動信号の一方が入出力される第1入出力端子と、
    前記受信差動信号の他方および前記送信差動信号の他方が入出力される第2入出力端子と、
    前記被試験デバイスに送信すべきパターンデータにもとづいて第1差動信号を生成するメインドライバアンプと、
    前記メインドライバアンプの一方の出力端子と、前記第1入出力端子の間に設けられた第1抵抗と、
    前記メインドライバアンプの他方の出力端子と、前記第2入出力端子の間に設けられた第2抵抗と、
    前記パターンデータにもとづいて第2差動信号を生成するレプリカドライバアンプと、
    第1端子が前記レプリカドライバアンプの一方の出力端子に接続された第3抵抗と、
    第1端子が前記レプリカドライバアンプの他方の出力端子に接続された第4抵抗と、
    前記第1入出力端子の電位と前記第3抵抗の第2端子の電位の電位差に応じた第1電位差信号を生成する第1減算器と、
    前記第2入出力端子の電位と前記第4抵抗の第2端子の電位の電位差に応じた第2電位差信号を生成する第2減算器と、
    前記第1電位差信号を、指定されたタイミングでサンプリングし、その後ホールドする第1サンプルホールド回路と、
    前記第2電位差信号を、指定されたタイミングでサンプリングし、その後ホールドする第2サンプルホールド回路と、
    前記第1、第2サンプルホールド回路それぞれの出力信号の差に応じた信号を所定のしきい値と比較する比較部と、
    前記比較部の出力をラッチするラッチ回路と、
    を備え、前記第1、第2サンプルホールド回路のサンプリングタイミングおよび前記ラッチ回路のラッチタイミングを独立に調整可能であることを特徴とする差動ハイブリッド回路。
  2. 前記第1サンプルホールド回路は、
    前記第1入出力端子と、前記第3抵抗の前記第2端子の間に、順に直列に設けられた、第1スイッチ、第1キャパシタ、第2スイッチと、
    所定の電圧を、前記しきい値電圧に応じた電位差だけシフトした第1基準電圧を生成する第1電圧源と、
    前記第2スイッチと前記第1キャパシタの接続点と、前記第1電圧源の間に設けられた第3スイッチと、
    を含み、
    前記第1、第2スイッチをオン状態、前記第3スイッチをオフ状態とするステップと、
    前記第1、第2スイッチをオフするステップと、
    前記第1、第2スイッチをオフ状態、前記第3スイッチをオン状態とするステップと、
    をストローブ信号に応じたタイミングで実行し、
    前記第2サンプルホールド回路は、
    前記第2入出力端子と、前記第4抵抗の前記第2端子の間に、順に直列に設けられた、第4スイッチ、第2キャパシタ、第5スイッチと、
    所定の電圧を、前記しきい値電圧に応じた電位差だけシフトした第2基準電圧を生成する第2電圧源と、
    前記第5スイッチと前記第2キャパシタの接続点と、前記第2電圧源の間に設けられた第6スイッチと、
    を含み、
    前記第4、第5スイッチをオン状態、前記第6スイッチをオフ状態とするステップと、
    前記第4、第5スイッチをオフするステップと、
    前記第4、第5スイッチをオフ状態、前記第6スイッチをオン状態とするステップと、
    を前記ストローブ信号に応じたタイミングで実行し、
    前記比較部は、前記第1スイッチと前記第1キャパシタの接続点の電位と、前記第4スイッチと前記第2キャパシタの接続点の電位とを比較し、
    前記ラッチ回路は、前記比較部の出力を前記ストローブ信号に応じたタイミングでラッチすることを特徴とする請求項1に記載の差動ハイブリッド回路。
  3. シングルアンプと、
    前記シングルアンプの出力端子と、前記第3抵抗の間に設けられた第5抵抗と、
    前記シングルアンプの出力端子と、前記第4抵抗の間に設けられた第6抵抗と、
    を含むレプリカロード回路をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の差動ハイブリッド回路。
  4. 被試験デバイスから出力される受信差動信号を受信し、前記受信差動信号の差動振幅を所定の上側しきい値電圧と比較する、請求項1または2に記載の第1の差動ハイブリッド回路と、
    前記被試験デバイスから出力される受信差動信号を受信し、前記受信差動信号の差動振幅を所定の下側しきい値電圧と比較する、請求項1または2に記載の第2の差動ハイブリッド回路と、
    を備え、
    前記第1、第2の差動ハイブリッド回路は、前記第1、第2入出力端子、前記メインドライバアンプ、前記レプリカドライバアンプおよび第1抵抗から第4抵抗を共有することを特徴とする試験装置
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