JP4942410B2 - 安全柵 - Google Patents

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Description

本発明は、安全柵に関し、特に、各種工場、発変電所、化学プラント、廃棄物処理場等の作業用施設、好ましくは大型作業用施設の階段や歩廊等の歩行路に設置され、作業員や荷物の転落を防止するとともに作業員の安全な歩行を確保する安全柵に関する。
各種工場、発変電所、化学プラント、廃棄物処理場等の作業用施設において、作業員や荷物の転落を防止するとともに作業員の安全な歩行を確保するために、階段や歩廊等の歩行路に安全柵が設けられている。この従来の安全柵に対し、作業員の安全を確実なものとするため、労働安全衛生規則によってその形態の基準が決められており、この基準を満たすものとして、以下に示すような縦桟方式安全柵と横桟方式安全柵が使用されている。
図5(A)は、従来の縦桟方式安全柵を歩行路の外側から見た場合の部分概略正面図であり、図5(B)は、当該安全柵の構造の説明図である。図5(A)に示されるように、縦桟方式安全柵2は、I形鋼やみぞ形鋼等の形鋼100と、該形鋼100に敷設されたグレーチング102を有し、形鋼100に基端が溶接されることで複数(図では2つ)立設された略円筒状の支柱10と、該支柱10の下部に歩行方向(図の双方向矢印Dの方向)に延在した状態で取付けられた爪先板104と、当該爪先板104の上部で支柱10に溶接固定され歩行方向に延在する下桟12と、支柱10の上部先端部に歩行方向に延在した状態で固定された手摺14と、手摺14と下桟12の間に鉛直方向に延在し、上端が手摺14に溶接固定され、下端が下桟12に溶接固定された中桟16により構成されている。
また、図5(B)に示されるように、支柱10は、市販の鋼管等の構成部材を例えば1200mm程度の安全柵の高さとして適正な長さにし、その下端をグレーチング102に設けられた孔を通して形鋼100と溶接部106において溶接し、上端を手摺14と溶接部110において溶接することにより設置されている。
そして、下桟12は、支柱10の設置間隔と略同じ長さとなるように市販の鋼管等を切断し、それぞれ支柱10と溶接部108において溶接することにより設置されている。また、手摺14は、複数の構成部材の端部同士を溶接して複数連結することにより形成される。
中桟16は、鋼管を手摺14と下桟12の間隔大の長さに切断し、手摺14と溶接部112において溶接し、下桟12と溶接部114において溶接することにより、手摺14と下桟12の間に設置される。これら各溶接部106、108、110、112、114における溶接は、所定の形状の開先を設けて、全周溶接等の溶接方法により行われる。また、縦桟方式安全柵2の高さA、隣り合う支柱10同士の間隔a、支柱10と中桟16の間隔及び隣接する中桟16同士の間隔bは、労働衛生安全規則によりその基準が定められている。
図6(A)は、従来の横桟方式安全柵を歩行路の外側から見た場合の部分概略平面図であり、図6(B)は、当該安全柵の構造の説明図である。なお、図5と同様の要素には、同一の符号を付す。
図6(A)、(B)に示したように、横桟方式安全柵3は、支柱10及び手摺14の構成に関しては、縦桟方式安全柵2とほぼ同様であるが、中桟16が、手摺14及び爪先板104と略平行、すなわち、歩行方向(図の双方向矢印Dの方向)に延在するように設置されている。また、下桟12に関しても中桟16と同様に、歩行方向に延在した状態で、中桟16の下方に配置されている。
そして、中桟16は、市販の鋼管等を支柱10の設置間隔大の長さに切断し、溶接部116において支柱10に溶接することにより設置されている。また、下桟12も同様に市販の鋼管等を支柱10の設置間隔大の長さに切断し、溶接部118において支柱10に溶接することにより設置されている。これら各溶接部116、118における溶接は、所定の形状の開先を設けて全周溶接等の溶接方法により行われる。また、横桟方式安全柵3の高さA、手摺14から中桟16までの距離b、中桟16から下桟122までの距離c、下桟12からグレーチング102の表面までの距離d、グレーチング表面から形鋼100までの距離eは、労働安全衛生規則によりその基準が定められている。
上述のように、作業用施設における従来の縦桟方式安全柵や横桟方式安全柵は、市販の鋼管等を所定の長さに切断し、支柱や桟の構成部材を形成し、それらを溶接接合することにより形成されている。従って、従来の安全柵は、労働安全衛生規則の基準を満たすために十分な寸法や強度を有しているものの、桟や支柱の製造のための構成部材の切断作業、当該桟や支柱の溶接のための開先加工作業、開先加工が施された当該桟や支柱の溶接作業といった3つの作業を少なくとも行う必要があった。
しかし、特に大型作業用施設に設けられる安全柵の全長は、数百メートルから数千メートルにも及ぶことがあるため、中桟等の構成部材となる鋼管の数も当然のように多量になる。従って、上記切断作業において、中桟等の製造のためにこれら多量の鋼管を切断しなければならないので、その作業は、煩雑なものであった。また、切断作業後の開先加工作業、溶接作業においても、上述のように部材点数が多量であるために切断作業と同様に多量の工数が必要であった。従って、従来の安全柵の製造のために多くの人手や時間が必要となるため、製造コストの面において効率的でないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、労働安全衛生規則の基準を満たすような強度を保ちつつ、従来よりも少ない作業数で製造することができるため製造コストを削減することができる安全柵を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に記載の安全柵は、歩行路の歩行方向に延び、該歩行路の側部に設けられる基材と、該基材に下端を固定され、前記歩行方向に一定の間隔で鉛直方向に立設された複数本の支柱と、該支柱の上端に固定され歩行方向に延在する手摺と、前記基材と手摺との間において該手摺とほぼ平行に延び前記支柱に溶接されている桟と、を有する安全柵において、前記支柱は、円弧状の横断面部を有しており、前記桟は、前記支柱の間隔よりも長い長手寸法を備えるとともに扁平側面を有する平鋼を、長手方向の端部同士を溶接結合して複数連結することにより形成され、前記平鋼は、前記扁平側面が前記支柱の横断面円弧状部分に当接されて溶接されたことを特徴とする。
この安全柵において、平鋼と支柱の溶接は、当該平鋼の扁平側面と支柱の横断面円弧状部分とで行われることとなる。従って、扁平側面と横断面円弧状部分との当接で生じる溝が開先の役割を果たすので、溶接のための開先加工を行う必要がない。また、当該扁平側面と横断面円弧状部分とは、溶接の際の当接領域が大きいので、十分な溶接強度を得ることができ、労働安全規則の規定を満たしたより安全柵を製造することができる。更に、1本の支柱に対して1本の桟が1ヶ所で溶接されるので、溶接箇所を従来のものより減少させることができる。
更に、手摺が延在する歩行方向に平鋼の端部同士が溶接結合され複数接合されることによって桟が形成されているので、桟を形成するために平鋼を切断する必要がない。なお、当該平鋼は、断面が略矩形の平鋼等の扁平側面を有するものは全て含まれる。これにより、安全柵の構成部材が鋼管よりも安い平鋼で形成されているので、本発明にかかる安全柵の製造コストを更に削減することもできる。
請求項に記載の安全柵は、請求項に記載の発明において、前記平鋼と前記支柱との溶接が、該平鋼と前記支柱との当接部の周囲全体を溶接する全周溶接として行われることを特徴とする。これにより、支柱と平鋼との溶接による接合強度を更に向上させることができる。従って、本発明にかかる安全柵は、より強固なものとなる。
請求項に記載の安全柵は、請求項1又は2に記載の発明において、前記桟が、上下に2列以上配列されていることを特徴とする。これにより、桟と手摺の間の隙間を減らすことができる。従って、低い製造コストでより安全な安全柵を製造することができる。
請求項に記載の安全柵は、請求項1〜3の何れか1項に記載の発明において、作業用施設内に設置されていることを特徴とする。これにより、本発明にかかる安全柵は、作業用施設内において長い距離に亘って設けられることとなる。従って、本発明の安全柵を設けることによるコスト削減効果がより顕著なものとなる。
本発明にかかる安全柵によれば、桟の平鋼と支柱の溶接は、当該平鋼の扁平側面と支柱の横断面円弧状部分とで行われることとなる。従って、扁平側面と横断面円弧状部分との当接で生じる溝が開先の役割を果たすので、溶接のための開先加工を行う必要がない。また、当該扁平側面と横断面円弧状部分とは、溶接の際の当接領域が大きいので、十分な溶接強度を得ることができる。更に、1本の支柱に対して1本の桟とが1ヶ所で溶接されるので、溶接箇所を従来のものより減少させることができる。更に、桟が、手摺が延在する歩行方向に平鋼の端部同士が溶接結合され複数接合されることによって形成されているので、桟を形成するために平鋼を切断する必要がない。以上により、本発明にかかる安全柵は、労働安全衛生規則の基準を満たすように強度を保ちつつ、従来よりも少ない作業数で製造することができるので、製造コストを大幅に削減することができる。

以下、本発明にかかる実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態にかかる安全柵1を歩行路の外側から見た場合の部分概略正面図である。なお、本実施の形態における安全柵1は、例えば、火力発電プラント等の大型作業用施設内の歩行路に沿って設けられる。
また、図1には、図面の簡略化のため、安全柵1の一部分のみを図示するが、実施の際には、安全柵1を数百メートルから数キロメートルに亘り延在するように製造する。更に、本実施の形態にかかる安全柵1において、従来の横桟方式安全柵3(図6参照)と同一の要素には、同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態において、安全柵1の中桟16及び下桟12の構成部材として、略板状体の平鋼が用いられている。平鋼の採用により、構成部材として鋼管を用いて中桟16及び下桟12を製造するよりも低コストに各桟を構成でき、結果として安全柵1の製造コストを削減することができる。
図2は、中桟16(下桟12)と支柱10の接合状態、及び中桟16(下桟12)を構成する平鋼16a(12a)、16b(12b)の接合状態を示す説明図である。なお、本実施の形態では、中桟16と下桟12の構成及び設置形態は同一であるので、図中の括弧内に下桟12についての符号を付し、以下、中桟16についてのみ説明し、下桟12に関する説明を省略する。
支柱10と平鋼16a(12a)は、当接部18において溶接接合されている。当該溶接は、円柱状の支柱10の側面10a(横断面円弧状部分)と、略板状体の平鋼16a(12a)の一つの側面17(扁平側面)とで行われている。従って、円柱状の支柱10の側面10aと平鋼16a(12a)の側面17との当接により生じる溝22が開先の役割を果たすので、支柱10と平鋼16a(12a)との溶接作業において、開先加工を行う必要がない。なお、符号23は、溶接部を示す。
図3は、当該当接部18を中桟16の側から視た状態を概略的に示した説明図である。図示のように、上記溶接は、支柱10と平鋼16a(12a)との当接部18の周囲全体を溶接する全周溶接により行われている。
なお、この全周溶接は、平鋼16a(12a)と支柱10との接合強度を高め、安全柵1が労働安全衛生規則の基準を満たすために行われているものであり、他の補強方法で当該接合強度が十分に確保できる場合には、例えば、点溶接等の他の溶接方法で行っても良い。
そして、図2に示されるように、この平鋼16a(12a)の端部が、溶接部20において、平鋼16b(12b)と溶接結合されている。この溶接部20による溶接は、平鋼16a(12a)の溶接部20側の端部及び、平鋼16b(12b)の溶接部20側の端部がそれぞれ面取りされ、いわゆるV字形開先が形成されて行われる。本実施の形態では、このように、平鋼同士が溶接結合され歩行方向Dに延在した中桟16(下桟12)が構成される。
なお、本実施の形態においては、平鋼16a(12a)、16b(12b)の二つの連結のみを説明したが、実際には、複数の平鋼が連結され中桟16(下桟12)が構成される。
以下、本発明の安全柵1の実施例を、比較例1(縦桟方式安全柵2)、比較例2(横桟方式安全柵3)と対比して詳細に説明する。以下、実施例の安全柵1、比較例1の縦桟方式安全柵2、比較例2の横桟方式安全柵3が、作業用施設の歩廊に100mに亘って設けられた場合の比較について説明する。
(実施例)
図4は、本実施例の安全柵1が設置された様子を概略的に示している。支柱10の設置間隔(図1のa)は1.1m、手摺14から中桟16までの距離(図1のb)は0.4m、中桟16のから下桟12までの距離(図1のc)は0.3m、下桟12からグレーチング102のまでの距離(図1のd)は0.4m、グレーチング102の形鋼100からの高さ(図1のe)は0.038mに設定されている。形鋼100から手摺14の最上部高さ位置までの距離、すなわち、安全柵1の高さAは1.138mとなっている。また、1.1mの間隔で配置された支柱10は100mに亘って設けられた安全柵に1.1m(支柱10間の間隔)×89(支柱10と支柱10の間の数)=90本配置されており、安全柵1の端部は手摺14を曲げ加工することにより形成された直立部14aによって形成されており、この直立部14aと隣接する支柱10との間隔は1.05mになっている。このように定めることにより、労働安全衛生規則において定められる各桟(手摺14と爪先板104を含む)の間の隙間の大きさに対する基準と、柵の高さに対する基準を満たす。そして、また、表1に本実施例の安全柵1における構成部材の種類、寸法を示す。
Figure 0004942410
なお、構成部材の種類の欄に記されたSGPは、配管用炭素鋼鋼管の規格名称であり、25A、32Aは、当該鋼管の外径、肉厚の差による分類を示す。FBは略板状体の平鋼の規格名称である。表1に示される構成部材の種類は、労働安全衛生規則を満たすように好適に定められたものの一つである。表1に示されるように、手摺14、支柱10、爪先板14の構成部材、及び中桟16(下桟12)の構成部材として使用される鋼管や平鋼の長さは、すべて市販の5.5mのものである。
表2には、安全柵1の各桟、支柱、手摺の製造のために行われる切断作業数を示している。
Figure 0004942410
なお、本実施例及び後述する比較例1、比較例2における切断作業数とは、手摺14、支柱10、中桟16、下桟12、爪先板104に対してそれぞれ行われる切断の回数で定義される。
本実施例の安全柵1は、上述のように100mに亘って設けられており、図4に示すように手摺14の両端部分が曲げ部Eで曲げられることにより直立部14aがそれぞれ形成されているため、この手摺14の全長は、安全柵1の全体の長さである100mよりも、直立部14a、14bの長さ分だけ長くなっている。この安全柵1の高さは、1.138mであるので、直立部14aの長さも1.138mであり、手摺14の全長は、100m+1.138m×2=102.276≒103mとなる。
従って、103m(全長)÷5.5m(1本の長さ)≒18.7より、手摺14を構成するためには、構成部材であるSGP 32Aを19本連結する必要がある。そしてその内の1本は、手摺14の全体の長さを調節するために5.5mより短い半端な長さに切断することとなる。
本実施例の場合、SGP 32Aが18本で5.5m×18本=99m分の長さを構成することができ、残りの4mを1本のSGP 32Aで構成することになる。従って、切断作業数は、1となる。
本実施例では、支柱10間の長さが1.1mで設置されているので、90本の支柱10が必要となり、当該90本の支柱10の製造のために、構成部材であるSGP 25Aを切断しなければならない。SGP 25Aは、5.5mの長さを有しており、支柱10の高さは1.138mであるので、5.5m(1本長さ)÷1.138m(支柱10の高さ)≒4本となり、市販の状態の1本のSGP 25Aを4ヶ所切断することで、4本の支柱10が構成できる。すなわち、支柱10を1本製造するために1回の切断作業が必要である。従って、90本の支柱10の製造のために行われる切断作業数は、90となる。なお、1本のSGP 25Aから4本の支柱10を構成することができるので、90本の支柱10の製造のためには、90÷4≒23本のSGP 25Aが必要である。
更に、中桟16は、FBを市販の状態、すなわち、5.5mの長さを有した状態で、支柱10及び手摺14と溶接することにより接合されているので、ほとんど切断作業を行う必要がない。また、中桟16の全体の長さは、安全柵1の全体の長さとほぼ同じ100mであるので、100m(全体の長さ)÷5.5(1本の長さ)≒18.18より、中桟16を構成するためには、FBが19本必要である。手摺14の場合と同様に、18本のFBを連結することで、18×5.5=99mとなり、1本のFBを切断して残りの100m−99m=1mのFBを形成し、残りを補う。これにより中桟16の製造のための切断作業数は、1となる。そして、下桟12も中桟16と全く同様で、切断作業数は1となるので、中桟16及び下桟12の切断作業数は、2となる。
また、爪先板104も、中桟16及び下桟12と同様であるので、切断作業数は、1となる。従って、安全柵1の切断作業数の合計は、1+90+2+1=94となる。
表3には、安全柵1の製造において各部材の溶接を行うために行われる開先加工の加工数を示している。
Figure 0004942410
なお、本実施例及び後述する比較例1、比較例2における開先加工の加工数とは、1ヶ所の溶接を行うために1つの構成部材に施される開先加工を1とすることで定義される。
手摺14の開先加工の加工数は、構成部材であるSGP 32Aを歩行方向Dに沿って連結するための溶接と、図4に示される手摺14の両直立部14aと形鋼100との溶接と、を行うためにSGP 32Aの各端部に施される開先加工の総和である。従って、当該開先加工の加工数は、19(本数)×2(両端)=38となる。
また、支柱10は、手摺14と溶接される上端部及び形鋼100と溶接される下端部にそれぞれ開先が設けられるので、支柱10に施される開先加工の加工数は、90(本数)×2(両端)=180となる。
更に、中桟16の開先加工の加工数は、手摺14と同様に、中桟16の構成部材であるFBの各端部を溶接する際に当該各端部に施される開先加工の加工数と中桟16の端部、すなわち、手摺14の直立部14aと溶接される部分に施される開先加工の加工数の和である。従って、19(本数)×2(両端)=38となる。全く同様にして下桟12に施される開先加工の加工数も38となり、中桟16及び下桟12に施される開先加工の数は、38+38=76となる。
また、爪先板104の開先加工の加工数も、中桟16(下桟12)の場合と全く同様であり、19(本数)×2(両端)=38となる。従って、本実施例における開先加工の加工数の総和は38+180+76+38=332となる。
表4は、安全柵1の製造において行われる各部材の溶接の数を示している。
Figure 0004942410
なお、本実施例及び後述する比較例1、比較例2における溶接の数とは、各
部材に対して行われる溶接の数である。手摺14に対しては、構成部材である19本のSGP 32Aを接合して連結するための端部同士の溶接と、図4に示す手摺14の直立部14aと形鋼100の接合のための溶接が行われる。従って、手摺14の溶接の数は、18(端部同士の溶接)+2(直立部14aと形鋼100との溶接)=20となる。そして、支柱10の溶接の数は、上述の支柱10に施される開先加工の加工数と同じであり、180となる。
中桟16に対して行われる溶接とは、上述の開先加工が施されたFBの端部同士を連結するために行われる溶接と、中桟16と支柱10を接合するために行われる溶接と、中桟16と手摺14の直立部14aを接合するために行われる溶接である。従って、中桟16の溶接の数は、18(端部同士の溶接)+90(支柱10との溶接)+2(直立部14aとの溶接)=110となる。また、下桟12の溶接の数も全く同様に110となるので、中桟16及び下桟12の溶接の数は、220となる。
そして、爪先板104の溶接の数も、中桟16(下桟12)と同様であるので、110となる。従って、安全柵1の製造のための溶接の数の合計は、20+180+220+110=530となる。
(比較例1)
以下、比較例1である従来の縦桟方式安全柵2(図5参照)の例について説明する。比較例1においては、縦桟方式安全柵2の全長が実施例の安全柵1と同じ100mであり、支柱10の設置間隔(図5のa)が1.1mである。支柱10は実施例1と同様に90本設置されており、また、図示しないが、本比較例1の縦桟方式安全柵2の手摺14は、実施例の安全柵1と同様に直立部14aを有しており、直立部14aと支柱10との間隔も、安全柵1と同様に1.05mである。さらに、支柱10と支柱10との間および直立部14aと隣接する支柱10との間には、3本の中桟16が設けられており、支柱10又は直立部14aと隣接する中桟16との設置間隔並びに隣り合う中桟16同士の設置間隔(図5のb)は0.275mであり、形鋼100の表面から手摺14の最上部高さ位置までの距離Aは実施例と同じ1.138mである。
表5に縦桟方式安全柵2における構成部材の種類、寸法を示す。
Figure 0004942410
表6には、縦桟方式安全柵2の各桟、支柱、手摺の製造のために行われる切断の作業数を示している。
Figure 0004942410
本比較例1の縦桟方式安全柵2の手摺14、支柱10、爪先板104は、実施例の手摺14、支柱10、爪先板104と同じ構成であるので、切断数は、実施例と同じであり、それぞれ、1、90、1となる。
そして、中桟16は、構成部材であるSGP 20Aを手摺14と下桟12の間隔大に切断することで形成される。隣り合う支柱10間又は、直立部14aと隣接する支柱10間に設置される中桟16の本数が3本であるので、中桟16は、91×3=273本である。
中桟16の1本の長さは、手摺14と下桟12との間隔とほぼ同じ0.95mであるので、5.5m(1本の長さ)÷0.95m≒5.8より、1本のSGP 20Aに対して、それを5ヶ所切断することで、5本の中桟16を構成できる。従って、中桟16を273本構成するために、中桟16の切断の作業数は273となる。なお、1本のSGP 20Aに対して、中桟16を5本構成できるので、273本の中桟16を構成するために、273÷5≒55本のSGP 20Aが必要である。
また、隣接する支柱10間に設置される下桟12は、構成部材であるSGP 25Aを支柱10の設置間隔大に切断することで形成される。従って、支柱10が90本設置されていることにより、支柱10の間は89箇所あるので、支柱10間に設置される下桟12は、89本必要となる。支柱10間に設置される下桟12の1本の長さは、1.1mであるので、5.5m(1本の長さ)÷1.1=5より、SGP 25Aを4回切断することによって、5本の下桟12を製造することができる。従って、当該89本の下桟12の構成のために行われる切断の作業数は89×4/5=71.2より72となる。また、手摺14の両直立部14aと支柱10間に設置される下桟12は、2本であるので1本のSGP 25Aを2箇所切断することで構成できる。従って、下桟12の全切断作業数は、72+2=74となる。なお、1本のSGP 25Aに対して5本の下桟12を構成することができるので、89+2=91本の下桟12を構成するためには、SGP 25Aが91÷5≒19本必要である。
従って、比較例1における切断の作業数の総和は、1+90+273+74+1=439となる。表7には、縦桟方式安全柵2の製造において各部材の溶接を行うために行われる開先加工の加工数を示している。
Figure 0004942410
手摺14、支柱10、爪先板104は、実施例の安全柵1の手摺14、支柱10、爪先板104と同じ構成であるので、開先加工の加工数は、安全柵1の場合と同じでそれぞれ38、180、38となる。
更に、中桟16の開先加工の加工数は、支柱10と同様に、手摺14と溶接される上端部及び形鋼100と溶接される下端部に施される開先加工の和である。従って、中桟16の開先加工の加工数は、273(本数)×2(上下端部)=546となる。
下桟12の開先加工の加工数は、下桟12の各端部を支柱10及び手摺14の両直立部14aに溶接する際に当該各端部に施される開先加工の加工数の総和である。下桟12は、89(支柱10間に設置された下桟12)+2(支柱10と直立部14aの間に設置された下桟12)=91本あるので、91(本数)×2(両端)=182となる。従って、比較例1における開先加工の加工数の合計は、38+180+546+182+38=984となる。
表8は、縦桟方式安全柵2の製造において行われる各部材の溶接の数を示している。
Figure 0004942410
表8に示した手摺14の溶接の数は、実施例の安全柵1の場合と同様に20となる。また、支柱10、中桟16、下桟12の溶接の数は、開先加工が施された場所に1箇所ずつ行われるので、開先加工の加工数と同じであり、それぞれ、180、546、182となる。
そして、爪先板104の溶接の数は、実施例の安全柵1の場合と同様であるので、110となり、溶接の数の合計は、20+180+546+182+110=1038となる。
(比較例2)
以下、比較例2である従来の横桟方式安全柵3(図6参照)の例について説明する。本比較例2においては、上述のように、横桟方式安全柵3の全長が、実施例の安全柵1と同じ100mであると伴に、支柱10の設置間隔aや手摺14と中桟16の距離bなどの部材間の寸法を全て安全柵1と同じに設定する。なお、本比較例2の横桟方式安全柵3の手摺14は、実施例の安全柵1と同様に直立部14aを有しており、直立部14aと支柱10との間隔も、安全柵1と同様に1.05mである。これにより、実施例の安全柵1との実質的な違いは、中桟16(下桟12)の構成部材として平鋼であるFBではなく、鋼管であるSGP 20Aを用いたこと、及び、中桟16及び下桟12の構成部材を隣接する支柱10間および支柱10と直立部14aとの間に溶接で接続したことである。表9に横桟方式安全柵3における構成部材の種類、寸法を示す。
Figure 0004942410
表10には、横桟方式安全柵3の各桟、支柱、手摺の製造のために行われる切断の作業数を示している。
Figure 0004942410
手摺14は、実施例の安全柵1と全く同様の構成であるので、切断数は1となる。また、上述のように、支柱10の構成も、実施例の安全柵1と同様に90本の支柱10が設置されるので、SGP 25Aを90回切断する必要がある。従って、支柱10の切断の作業数は、90となる。
そして、中桟16は、支柱10の間に1本ずつ配置されるので、その長さは支柱10の間隔と同じ1.1mである。従って、5.5m(SGP20Aの1本の長さ)÷1.1=5より、一本のSGP 32Aを4ヶ所切断することで、5本の中桟16が構成できる。本比較例2では、支柱10間の中桟16は、89本必要である。従って、支柱10間に設置される中桟16を構成するために必要な切断の作業数は、89×4/5=71.2より、72となる。また、手摺14の直立部14aと支柱10との間の長さは、1.05mであり、この部分にも中桟16が設置されるので、1.05mの長さを有する中桟16を2本構成する必要があり、そのためSGP 32Aを2回切断しなければならない。従って、中桟16の切断の作業数は、72+2=74となる。なお、1本のSGP 32Aに対して、中桟16を5本構成することができるので、89+2=91本の中桟を構成するためには、SGP 32Aが91÷5≒19本必要である。そして、下桟12の切断の作業数も全く同様であり74となる。なお、下桟12を構成するために必要なSGP 32Aも中桟16と同様19本である。従って、中桟16及び下桟12の切断の作業数は、74+74=148となる。
爪先板104の切断の作業数は、安全柵1と同様であり、1となる。従って、横桟方式安全柵3の切断の作業数は、1+90+148+1=240となる。表11には、横桟方式安全柵3の製造において各部材の溶接を行うために行われる開先加工の加工数を示している。
Figure 0004942410
手摺14の開先加工の加工数は、実施例の安全柵1と同様で38となり、支柱10の開先加工の加工数も、安全柵1と同様に180となる。
そして、中桟16の開先加工の加工数は、支柱10及び手摺14の両端の直立部14aと溶接される中桟16の両端部に設けられる開先加工の加工数の総和である。本比較例2では、支柱10間に設置される中桟16が89本で、手摺14の直立部14aと支柱10の間に設置される中桟16が2本であるので、全部で91本となる。従って、当該開先加工の加工数は、91(本数)×2(両端)=182となる。全く同様にして下桟12に施される開先加工の加工数も182となり、中桟16及び下桟12に施される開先加工の数は、182+182=364となる。また、爪先板104の開先加工の加工数は、実施例の安全柵1と全く同様であり、38となる。
従って、本実施例における開先加工の加工数の総和は38+180+364+38=620となる。表12は、横桟方式安全柵3の製造において行われる各部材の溶接の数を示している。
Figure 0004942410
表12に示した手摺14の溶接の数は、実施例の安全柵1と全く同様で、20となる。支柱10の溶接の数は、上述の支柱10に施される開先加工の加工数と同じであり、180となる。また、中桟16及び下桟12に関しても、上述の開先加工の加工数と溶接の数が一致し、364となる。そして、爪先板104の溶接の数は、実施例の安全柵1と全く同様に110となる。これにより、溶接の数の合計は、20+180+364+110=674となる。
次に、上記実施例、比較例1、比較例2の各作業数の比較を行う。表13は、実施例の安全柵1と、比較例1の縦桟方式安全柵2と、比較例2の横桟方式安全柵3の各作業の比較を示している。
Figure 0004942410
表13から容易に理解されるように、本実施例においては、切断の作業数、開先加工の加工数、溶接の数という全ての工程において、比較例1及び比較例2よりも大幅に少ない作業数で行うことができる。
本実施例、比較例1及び比較例2の各安全柵を製造するための全作業数の相違に応じた工事費(直接工事費、安全対策費、管理費等)、材料費(構成部材費)、工事費と材料費の和である製造コストを比較する。先ず、材料費について説明する。
本実施例では、手摺14の製造にSGP 32A(1本あたり2,380円)を19本、支柱10の製造にSGP 25A(1本あたり1,040円)を23本、中桟16及び下桟12の製造に平鋼(1本あたり948円)をそれぞれ19本、爪先板104の製造に平鋼(1本あたり1,810円)を19本使用する。従って、本実施例の安全柵1の材料費は、2,380円×19+1,040円×23+948円×38+1,810円×19=139,554円となる。
次に、比較例1では、手摺14の製造にSGP 32A(1本あたり2,380円)を19本、支柱10の製造にSGP 25A(1本あたり1,820円)を23本、中桟16の製造にSGP 20A(1本あたり1,290円)を55本、下桟の製造にSGP 25A(1本あたり1,820円)を19本、爪先板104の製造に平鋼(1本あたり1,810円)を19本使用する。従って、比較例1の縦桟方式安全柵2の材料費は、2,380円×19+1,820円×23+1,290円×55+1,820円×19+1,810円×19=227,000円となる。
次に、比較例2では、手摺14の製造にSGP 32A(1本あたり2,380円)を19本、支柱10の製造にSGP 32Aを23本、中桟16及び下桟12の製造に
SGP 20A(1本あたり1,290円)を19本ずつ、爪先板104の製造に平鋼(1本あたり1,810円)を19本使用する。従って、比較例2の横桟方式安全柵3の材料費は、2,380円×19+1,040円×23+1,290円×19×2+1,810円×19=152,550円となる。
次に、工事費について説明する。なお、当該工事費の見積もりにあたって、比較例1の工事費は、過去の実施結果に基づいて算出されたものであり、本実施例及び比較例1の工事費は、比較例1の工事費をベースに算出されたものである。また、この工事費の算出においては、実施例、比較例1、比較例2の各作業において、同作業での作業時間の差異を考慮して、表13に示した各作業の数値を補正して算出された補正作業数を用いて行った。
先ず、切断作業に関しては、実施例の安全柵1、比較例1の縦桟方式安全柵2、比較例2の横桟方式安全柵3、そして、それら柵を構成する各部材に若干の形状の差異はあるものの、切断作業の時間に大幅な影響を及ぼすほどではない。従って、切断作業数には、補正の必要がなく、表13に示された値をそのまま切断の工程数とした。また、開先加工に関しても、同様の理由により補正の必要がなく、表13に示された値をそのまま開先加工の工程数とした。
そして、溶接の数についてであるが、これは、溶接される部材の形状、すなわち溶接距離の差異によってその作業時間が大きく変動する。従って、溶接に関しては、以下に示すように溶接の数ではなく、溶接を行う距離、すなわち、溶接距離によって工事費を算出するためのデータに用いた。
表14は、実施例の安全柵1の溶接部材、溶接の数、溶接距離の関係を示している。
Figure 0004942410
表14に示したように、手摺14と形鋼100の溶接においては、円柱状の手摺14の外周に沿って溶接が行われるので、1ヶ所あたりの溶接距離は、手摺14の外周の長さに等しい。従って、1ヶ所あたりの溶接距離は、42.7mm(手摺14の直径)×3.14≒134mmとなるので、溶接距離の合計は、2(溶接の数)×134mm(溶接距離)=268mmとなる。
手摺14の端部同士の溶接は、手摺14の外周に沿って溶接が行われるので、1ヶ所あたりの溶接距離は、手摺14の外周の長さに等しい。従って、1ヶ所あたりの溶接距離は、42.7mm(手摺14の直径)×3.14≒134mmとなるので、溶接距離の合計は、18(溶接の数)×134mm(溶接距離)=2412mmとなる。
支柱10と手摺14及び形鋼100との溶接においては、支柱10の外周に沿って溶接が行われるので、1ヶ所あたりの溶接距離は支柱10の外周と等しい。従って、1ヶ所あたりの溶接距離は、34mm(支柱10の直径)×3.14≒107mmとなるので、溶接距離の合計は、180(溶接の数)×107mm(溶接距離)=19260mmとなる。
また、中桟16及び下桟12の構成部材であるFBの端部同士の溶接では、FBの端部(短辺)に沿って溶接が行われる。従って、1ヶ所あたりの溶接距離は、FBの幅に等しい。従って、溶接距離の合計は、36(溶接の数)×50mm(溶接距離)=1800mmとなる。
更に、中桟16及び下桟12と支柱10又は直立部14aとの溶接では、図2に示されるように、当接部18における中桟16及び下桟12の側面17と支柱10の側面10aとの当接においては、支柱10又は直立部14aの両側から溝部22に溶接が施されることとなるので、1ヶ所あたりの溶接距離は、50mm(FBの幅)×2=100mmとなる。直立部14aとの溶接における1ヶ所あたりの溶接距離も全く同様に100mmとなる。従って、溶接距離の合計は、中桟16及び下桟12と支柱10との溶接については180(溶接の数)×100mm(溶接距離)=18000mmであり、中桟16(下桟12)と直立部14aとの溶接については、4(溶接の数)×100mm(溶接距離)=400となる。
そして、爪先板104と支柱10又は手摺14との溶接においては、中桟16(下桟12)と支柱10の溶接と同様であるので、溶接距離の合計は、爪先板104と支柱10との溶接については90(溶接の数)×200mm(溶接距離)=18000mmであり、爪先板104と手摺14との溶接については2(溶接の数)×200mm(溶接距離)=400mmとなる。
更に、爪先板104の構成部材である端部同士の溶接では、爪先板104の端部(短辺)に沿って溶接が行われ、1ヶ所あたりの溶接距離は、FBの幅、100mmに等しい。従って、溶接距離の合計は、18(溶接の数)×100mm(溶接距離)=1800mmとなる。
以上各溶接距離の合計により、本実施例の安全柵1の部材に対して行われる全ての溶接の距離の総計は、62340mmとなる。
表15には、比較例1の縦桟方式安全柵2の溶接部材、溶接の数、溶接距離の関係を示している。
Figure 0004942410
なお、手摺14と形鋼100との溶接、手摺14の端部同士の溶接、支柱10と手摺14(形鋼100)との溶接、爪先板104と支柱10との溶接、爪先板104と手摺14との溶接、爪先板104の構成部材であるFBの端部同士の溶接は、実施例の安全柵1の場合と同様であるので、説明を省略し、以下、異なる点についてのみ説明する。
先ず、下桟12と支柱10との溶接においては、下桟12の外周に沿って溶接が行われるので、1ヶ所あたりの溶接距離は、下桟12の外周の長さに等しい。従って、1ヶ所あたりの溶接距離は、34mm(下桟12の直径)×3.14≒107mmとなるので、溶接距離の合計は、180(溶接の数)×107mm(溶接距離)=19260mmとなる。また、下桟12と直立部14aとの溶接においても、支柱10の場合と同様で、1ヶ所あたりの溶接距離は、107mmであり、溶接距離の合計は、2(溶接の数)×107mm(溶接距離)=214mmとなる。
更に、中桟16と手摺14又は下桟12との溶接においては、中桟16の外周に沿って溶接が行われるので、溶接距離は、中桟16の外周の長さに等しい。従って、1ヶ所あたりの溶接距離は、27.2mm(直径)×3.14≒85mmとなるので、溶接距離の合計は、546(溶接の数)×85mm(溶接距離)=46410mmとなる。以上各溶接距離の合計により、比較例1の縦桟方式安全柵2の部材に対して行われる全ての溶接の距離の総計は、108024mmとなる。
次に、表16には、比較例2の横桟方式安全柵3の溶接部材、溶接の数、溶接距離の関係を示している。
Figure 0004942410
比較例2の横桟方式安全柵3の溶接距離の算出は、実施例又は比較例1の場合と同様の方法(溶接される各部材の円周を1ヶ所あたりの溶接距離とする方法)により行うことができるので、その説明を省略する。溶接距離の総計は、77940mmとなる。
これらの算出された実施例、比較例1、比較例2の溶接距離をメートル単位で表し、その値を補正された溶接の作業数と定義する。当該補正溶接数に基づいて表17に、本実施例、比較例1、比較例2の作業数の比較を示す。
Figure 0004942410
なお、表17の溶接の距離の総計は、単位をメートルに変換し小数点以下を四捨五入する計算を行った。表17に示されている全作業数を用いて工事費を算出する。先ず、比較例1の工事費は、従来のデータに基づき1,636,346円程度かかっていた。この比較例1の工事費1,636,346円に基づいて比較例2、実施例の工事費を算出する。比較例2の工事費は、1,636,346×1642/2505≒1,072,607円となり、実施例の工事費は、1,636,346×1051/2505≒686,547円となる。
表18は、実施例、比較例1、比較例2の全作業数、材料費、工事費、製造費の比較を示している。
Figure 0004942410
従って、表18に示されるように、本実施例の安全柵1の製造コストは、比較例1すなわち、従来の縦桟方式安全柵2に比べて1,037,245円も安く、比較例2すなわち、従来の横桟方式安全柵3に比べても399,056円安い。従って、安全柵1は、従来の縦桟方式安全柵2及び横桟方式安全柵3に比べてはるかに低コストに製造することができる。また、上記実施例、比較例1及び比較例2については、各柵が100mという長い距離に亘って設けられたため、上記実施例の安全柵1のコスト削減効果が顕著に現れる結果となっている。
なお、本発明は、発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施例においては、支柱10が円柱状であり、中桟16(下桟12)の構成部材16a(12a)が板状体で形成されているが、支柱10と構成部材16a(12a)の形状はこれに限られるものではない。例えば、支柱10が断面略楕円形を有した棒状体で、構成部材16a(12a)が略三角柱状の棒状体のように、構成部材16a(12a)との溶接の際に当接する支柱10の側面部分が断面円弧状であり、支柱10との溶接の際に当接する構成部材16a(12a)の側面部分が扁平形状であれば、どのような形状であっても良い。
本実施の形態にかかる安全柵を歩行路の外側から見た状態を概略的に示した説明図である。 、中桟(下桟)と支柱の接合状態、及び中桟(下桟)を構成する平鋼の接合状態を示す説明図である。 支柱と中桟(下桟)との当接部を支柱の側方の中桟(下桟)側から見た状態を概略的に示した説明図である。 本実施例の安全柵1の一部を概略的に示した説明図である。 従来の縦桟方式安全柵を歩行路の外側から見た場合の部分概略平面図及び、支柱、桟、手摺等の各部材の溶接状態を示す説明図である。 従来の横桟方式安全柵を歩行路の外側から見た場合の部分概略平面図及び、支柱、桟、手摺等の各部材の溶接状態を示す説明図である。
符号の説明
1 安全柵
2 縦桟方式安全柵
3 横桟方式安全柵
10 支柱
10a 側面(横断面円弧状部分)
12 下桟
12a、12b 構成部材
14 手摺
16 中桟
16a、16b 構成部材
17 側面(扁平側面)
18 当接部
20 溶接部
22 溝
23 溶接部

Claims (4)

  1. 歩行路の歩行方向に延び、該歩行路の側部に設けられる基材と、該基材に下端を固定され、前記歩行方向に一定の間隔で鉛直方向に立設された複数本の支柱と、該支柱の上端に固定され歩行方向に延在する手摺と、前記基材と手摺との間において該手摺とほぼ平行に延び前記支柱に溶接されている桟と、を有する安全柵において、
    前記支柱は、円弧状の横断面部を有しており、
    前記桟は、前記支柱の間隔よりも長い長手寸法を備えるとともに扁平側面を有する平鋼を、長手方向の端部同士を溶接結合して複数連結することにより形成され、
    前記平鋼は、前記扁平側面が前記支柱の横断面円弧状部分に当接されて溶接されたことを特徴とする安全柵。
  2. 前記平鋼と前記支柱との溶接は、該平鋼と前記支柱との当接部の周囲全体を溶接する全周溶接として行われることを特徴とする請求項1に記載の安全柵。
  3. 前記桟は、上下に2列以上配列されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の安全柵。
  4. 作業用施設内に設置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の安全柵。
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