JP4941520B2 - 障害要因通知装置、障害要因通知システム、障害要因通知方法および障害要因通知プログラム - Google Patents
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さらに、端末に対して障害発生時の自動再起動が設定されていると、再起動の動作によってブルースクリーン表示が消えてしまうため、端末の再起動後にOSの機能であるイベントビューア等でログ情報を調べてパニック発生を確認しなければならない。そのため、保守要員がパニック発生およびその要因を確認するのにさらに時間がかかってしまうという問題があった。
上記の問題点を解決する一つの手段として、特許文献1(図5)は、パニック認識部11が致命的な障害と認識したときに収集した情報を不揮発性メモリ2に記録しておくことによって、サービスプロセッサや診断制御装置等の専用装置を配置することなく、OSがパニック状態となったときの情報を低コストでリモート保守センタに自動通報することが可能な技術を開示している。
本発明の目的は、保守員等による遠隔監視において、パニック発生に対して迅速かつ正確な対応が可能となる障害要因通知装置、障害要因通知システム、障害要因通知方法および障害要因通知プログラムを提供することにある。
本発明の障害要因通知システムは、監視対象装置と、監視対象装置を監視する監視装置と、監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを取り込む画像取込み手段と、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定手段と、特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を監視装置に通知する障害要因通知手段と、を備えた障害要因通知手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の障害要因通知方法は、監視対象装置から、当該監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを障害要因通知装置に取り込む画像取込みステップと、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定ステップと、判定ステップにおいて特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を障害要因通知装置から監視装置に通知する障害要因通知ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の障害要因通知プログラムは、監視対象装置から、当該監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを取り込む画像取込み処理と、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定処理と、特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を監視装置に通知する障害要因通知処理と、を実行させることを特徴とする。
図1を参照すると、障害要因通知システム1は、監視対象であるサーバ11と、遠隔監視を行う保守員等が使用するコンピュータ12と、障害要因通知装置13とから構成される。
障害要因通知装置13は、Watching timer等の監視手段 (図示せず)によりサーバのOS停止が検出された場合に「致命的な障害」(パニック)が発生したか否かを判定し、パニック発生と判断した場合には遠隔監視中の保守員にパニック発生要因を通知する。
障害要因通知装置13は、障害発生判定回路131と、OS停止判定回路132と、画像取り込み回路133と、背景色判定回路134と、文字認識回路135と、障害発生要因通知回路136とから構成される。
背景色判定回路134は、図示しない記憶手段を備え、当該記憶手段にはパニック発生時に表示される画面の背景色データ(背景色基準情報)が予め格納されている。背景色判定回路134は、背景色基準情報に基づいてパニックが発生しているか否かを判定する。背景色判定回路134の動作については後述する。
次に、障害要因通知システム1の動作について説明する。図2は、障害要因通知システム1の動作の流れを示したフローチャートである。
しかしながら、OS停止通知だけでは、それがパニックの発生を示すものであるのか、あるいは、単に処理が極端に重いジョブを実行していること示すものであるのかを区別できない。そこで、障害発生判定回路131は、サーバ11の表示装置(図示せず)の画面上にパニック発生時の表示が行われているか否かを判断するために、サーバ11から表示装置に出力されているビデオ信号を取り込むように画像取り込み回路133に対して指示を送る(S202)。これに応答して、画像取り込み回路133は、サーバ11からビデオ信号データ(表示されている画像を所定のフォーマット(例えば、ビットマップ)で表現した画像データ。以下、単に「画像データ」と言う。)を取り込む(S203)。
次に、障害発生判定回路131は、背景色判定回路134に背景色判定指示を送る(S204)。パニック発生時の画面は、背景色・文字色固定(例えばWindows(登録商標)では青地に白文字)、かつ、解像度固定、かつ、文字フォント・サイズ固定で表示される。そこで、背景色判定回路134は、画像取り込み回路133から画像データを受け取って調べ、その画像データにおいて、パニック発生時に表示されるはずの画面上の文字情報表示エリア以外の部分の色がパニック発生画面の背景色と一致しているか否かを判定し(S205)、その背景色判定結果を障害発生判定回路131に送る(S206)。
次に、障害発生判定回路131は、背景色がパニック発生時のものと同一であるとの背景色判定結果を受けると(S207)、パニック発生画面が表示されたと判断し、文字認識回路135に対して文字認識開始指示を送る(S208)。一方、障害発生判定回路131は、背景色がパニック発生時のものと同一でないとの背景色判定結果を受けると(S207)、パニック発生画面が通知されていないことを認識する(S209)。
次に、文字認識回路135は、画像取り込み回路133から受け取った画像データに対して、文字認識を実行し(S210)、パニック発生要因に関する情報(障害発生要因情報)を抽出して障害発生要因通知回路136に送る(S211)。
ここで、文字認識は、例えば、以下のように簡単化した処理によって行なわれてもよい。
パニック発生画面は、解像度・文字フォント・文字サイズが固定であり、また文字種も英数字と英記号に限られている。さらにパニック発生要因を示す文字列の表示開始位置も固定されている。そこで認識対象となる文字(英数字および記号)のビットマップデータを予め用意しておき、それらビットマップデータをパニック発生時の画像データ中の文字表示位置の画像と順次比較し最も一致するものが、その位置に表示されている文字だと判断できる。認識すべき文字の表示位置を順次ずらしていくことで、同様のやり方にて後続の文字列についても順次文字認識を行うことが出来る。
障害発生要因通知回路136は、文字認識回路135が抽出した障害発生要因情報を受け取ると、遠隔監視中の保守員等が使用するコンピュータ12に通知する。
まず、ビットマップ画像データを1ビットずつ取り出すためのビット位置ポインタに、画像データの先頭位置を設定する(S300)。このとき、背景色カウンタを0に設定する(S301)。
続いて、ビット位置ポインタの示すビット位置の色情報を取り出し、パニック発生時の背景色と同じかどうかを判定する(S302)。パニック発生時の背景色と同じであるならば、背景色カウンタを1つ増やす(S303)。一方、パニック発生時の背景色と異なるならば、背景色カウンタを増やさずに、ビット位置ポインタがビットマップ画像データの終端を示しているか否かの判定を行う(S304、S305)。
ステップS304において、まだ終端に達していなければ、ビット位置ポインタを次のビット位置を示すように更新を行い(S306)、その後、ステップS302に戻ることで背景色チェックを継続する。一方、終端に達しているならば、パニック発生時の背景色と同一色がビットマップ画像データ中に占める割合が、予め決めておいた閾値(例えば、本実施形態では0.9とする)以上であるかどうかの判定を行う(S307)。もし、閾値以上であるならば、パニック発生時と同一である旨を示す背景色判定結果を障害発生判定回路131に送付する(S308)。一方、閾値以下であるならば、パニック発生時と異なる旨を示す背景色判定結果を障害発生判定回路131に送付する(S309)。
なお、図4のように、ブルースクリーン画面には、画面の上端/下端/右下といったように常に青色一色となるエリアが存在するため、そのエリアだけを背景色判定の対象としても良い。その場合には、背景色判定速度が速くなるという効果がある。
また、ブルースクリーン画面上の情報表示エリアには、障害内容によって表示内容が変わる変動的なエリアと表示内容が変わらない固定的なエリアがあるため、固定的なエリア/変動的なエリアで判定基準を変える(固定的なエリアの判定基準を高くする)ようにしても良い。例えば、図4では、上部に表示されている「DRIVE_POWER_STATE_FAILURE」や中段下の「STOP:0x0000009F…」などが固定的な部分である。
また、本実施形態ではWindows(登録商標)を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。
また、本実施形態では予め記憶手段に格納された背景色基準情報に基づいて背景色判定を行っているが、学習機能を持たせて、例えばWindows(登録商標)のOSのバージョンアップ等に対応する構成にしても良い。
本発明の本実施形態は、このような構成を有することにより、遠隔監視中の保守員等に対して、迅速かつ正確にパニック等の特定の障害発生を通知することが可能になるという効果がある。
11 サーバ
12 コンピュータ
13 障害要因通知回路
131 障害発生判定回路
132 OS停止判定回路
133 画像取り込み回路
134 背景色判定回路
135 文字認識回路
136 障害発生要因通知回路
Claims (8)
- 監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを取り込む画像取込み手段と、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、前記監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定手段と、前記特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を監視装置に通知する障害要因通知手段と、を備え、
前記障害発生判定手段は、前記特定の障害が発生した場合に表示される障害画面の背景色のデータを背景色基準情報として予め格納した記憶手段を備え、前記障害発生判定手段は、取り込まれた画像データと前記背景色基準情報との一致度が所定の閾値以上のとき、前記特定の障害が発生していると判定し、
前記障害画面における表示内容の変動的な部分と固定的な部分とで前記所定の閾値の値が異なる障害要因通知装置。 - 前記固定的な部分における前記所定の閾値は、前記変動的な部分の前記所定の閾値よりも高く設定される請求項1記載の障害要因通知装置。
- 監視対象装置と前記監視対象装置を監視する監視装置と、前記監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを取り込む画像取込み手段と、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、前記監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定手段と、前記特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を監視装置に通知する障害要因通知手段と、を備えた障害要因通知手段と、を備え、
前記障害発生判定手段は、前記特定の障害が発生した場合に表示される障害画面の背景色のデータを背景色基準情報として予め格納した記憶手段を備え、前記障害発生判定手段は、取り込まれた画像データと前記背景色基準情報との一致度が所定の閾値以上のとき、前記特定の障害が発生していると判定し、
前記障害画面における表示内容の変動的な部分と固定的な部分とで前記所定の閾値の値が異なる障害要因通知システム。 - 前記固定的な部分における前記所定の閾値は、前記変動的な部分の前記所定の閾値よりも高く設定される請求項3記載の障害要因通知システム。
- 監視対象装置から、当該監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを障害要因通知装置に取り込む画像取込みステップと、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、前記監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定ステップと、前記判定ステップにおいて前記特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を前記障害要因通知装置から監視装置に通知する障害要因通知ステップと、を有し、
前記特定の障害が発生した場合に表示される障害画面の背景色のデータを背景色基準情報として記憶手段に予め格納する格納ステップを有し、前記障害発生判定ステップにおいて、取り込まれた画像データと前記背景色基準情報との一致度が所定の閾値以上のとき、前記特定の障害が発生していると判定し、
前記障害画面における表示内容の変動的な部分と固定的な部分とで前記所定の閾値の値が異なることを特徴とする障害要因通知方法。 - 前記固定的な部分における前記所定の閾値は、前記変動的な部分の前記所定の閾値よりも高く設定されることを特徴とする請求項5記載の障害要因通知方法。
- コンピュータに、監視対象装置から、当該監視対象装置の表示画面上に表示され障害発生を示す障害画面の画像データを取り込む画像取込み処理と、取り込まれた画像データの背景色に基づいて、前記監視対象装置において特定の障害が発生しているか否かを判定する障害発生判定処理と、前記特定の障害が発生していると判定した場合に、その旨を監視装置に通知する障害要因通知処理と、を実行させ、
前記コンピュータに、前記特定の障害が発生した場合に表示される障害画面の背景色のデータを背景色基準情報として記憶手段に予め格納する格納処理を実行させ、前記障害発生判定処理において、取り込まれた画像データと前記背景色基準情報との一致度が所定の閾値以上のとき、前記特定の障害が発生していると判定させ、
前記障害画面における表示内容の変動的な部分と固定的な部分とで前記所定の閾値の値が異なることを特徴とする障害要因通知プログラム。 - 前記固定的な部分における前記所定の閾値は、前記変動的な部分の前記所定の閾値よりも高く設定されることを特徴とする請求項7記載の障害要因通知プログラム。
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